JP2720888B2 - 帯電トナー像のローラ転写装置 - Google Patents

帯電トナー像のローラ転写装置

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JP2720888B2
JP2720888B2 JP16601291A JP16601291A JP2720888B2 JP 2720888 B2 JP2720888 B2 JP 2720888B2 JP 16601291 A JP16601291 A JP 16601291A JP 16601291 A JP16601291 A JP 16601291A JP 2720888 B2 JP2720888 B2 JP 2720888B2
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真複写機、電子写
真プリンタ等の静電記録装置の像担持体例えば感光体あ
るいは誘電体によって担持された帯電トナー像を記録紙
等の記録媒体に転写させるために用いられる転写装置に
関し、一層詳しくは像担持体の表面に導電性の転写ロー
ラを対接させて回転させると共に該転写ローラに電気的
な転写エネルギを印加し、その間を通過する記録媒体に
該像担持体から帯電トナー像を静電的に転写させるロー
ラ転写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】静電記録装置では、像坦持体である感光
体あるいは誘電体の表面上に静電潜像が形成され、この
静電潜像は帯電トナーで静電的に現像されて可視像とさ
れる。次いで、そのような帯電トナー像は像担持体から
記録紙等の記録媒体に静電的に転写された後、その転写
トナー像は記録媒体に対して例えば熱定着される。
【0003】像担持体から帯電トナー像を記録媒体に静
電的に転写させる転写法の一つとして、コロナ放電転写
法が一般的には広く知られている。このコロナ放電転写
法では、コロナ放電器が像担持体に近接して配置され、
記録媒体がその間を通過するとき、そこにはコロナ放電
器によって帯電トナー像とは逆極性の電荷が付与され、
これにより像担持体から帯電トナー像が記録媒体に静電
的に転写されることになる。
【0004】ところで、コロナ放電器を用いるコロナ放
電転写法の問題点としては、コロナ放電器の作動ために
数キロボルトの高電圧が必要とされるために電力消費が
大きい点、またその高電圧電源を含めてコロナ放電器を
用いる転写装置はコスト面で割り高となる点が指摘され
ている。更に別の問題点としては、コロナ放電器の作動
時に発生するオゾンが静電記録装置のその他の構成部品
(特に像担持体としての感光体)を早めに劣化させるだ
けでなく、人体に対するオゾンの有害性も指摘されてい
る。
【0005】そこで、かかるコロナ放電転写法の問題点
を回避し得る別の転写法としてローラ転写法が注目され
ている。ローラ転写法では、導電性の弾性材料から形成
された転写ローラが像担持体の表面に対接さられて回転
させられると共にそこには電気的な転写エネルギが印加
され、その間を通過する記録紙等の記録媒体に帯電トナ
ー像が静電的に転写させられる。すなわち、帯電トナー
像が負の電荷を持つ場合には、転写ローラには像担持体
よりも高い電位となるような転写電圧が印加され、また
帯電トナー像が正の電荷を持つ場合には、転写ローラに
は像担持体よりも低い電位となるような転写電圧が印加
され、これにより帯電トナー像は像担持体から記録媒体
側に静電的に引き付けられて、帯電トナー像の転写が行
われることになる。
【0006】このようなローラ転写法によれば、コロナ
放電転写法の場合のようなオゾン発生問題はなく、また
電力消費も比較的小さいという利点も得られる。更に、
ローラ転写法にあっては、帯電トナー像の転写時に記録
紙等の記録媒体は像担持体に対して密接状態とされるの
で、帯電トナー像の転写の際にトナー粒子が散って転写
トナー像が乱れたりすることが阻止されるという利点も
得られる。
【0007】以上述べたように、ローラ転写法にはコロ
ナ放電転写法に比べて種々の利点があるが、ローラ転写
法の固有の問題点としては、転写ローラがトナーによっ
て汚染され易いという問題がある。詳述すると、帯電ト
ナー像の転写時に記録紙等の記録媒体がその搬送通路で
ジャム等を引き起こした場合には、転写ローラと像担持
体との間に記録媒体が介在させられることはなく、この
とき転写ローラの表面自体に帯電トナー像の転写が行わ
れるので、転写ローラはトナーでもって著しく汚染され
ることになる。また、記録媒体がその搬送通路でジャム
等を引き起こさなくとも、記録作動の開始時およびその
終了時ならびに連続記録作動中での記録媒体の途切れ時
には、転写ローラは像担持体表面に対して直接的な接触
状態に置かれ、このとき像担持体の表面上の残留トナー
が転写ローラが付着し得るので、転写ローラの汚染は生
じ得る。もちろん、転写ローラへの残留トナーの付着は
微量ではあるが、長期間に亘る記録作動ではそのような
汚染も著しいものとなる。言うまでもなく、転写ローラ
がトナーでもって著しく汚染されると、記録紙等の記録
媒体の裏側が汚されるだけでなく、転写ローラと像担持
体との転写特性が変動して良好な転写像が得られなくな
るという問題も生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、従来では、転
写ローラにファーブラシあるいはトナー掻取り用ブレー
ド等のクリーニング手段を作用させることが提案さてい
る。しかしながら、転写ローラを汚染したトナー粒子は
その表面に押し付けられて強固に付着しているので、そ
のような汚染トナーをかかるクリーニング手段でもって
転写ローラから効果的に除去させることはきわめて困難
である。なお、トナー掻取り用ブレードを転写ローラの
表面に比較的強い力でもって作用させた際には比較的大
きなクリーニング効果が期待し得るが、しかしその場合
にはトナー掻落とし用ブレードと転写ローラとの間に大
きな摩擦力が働くために該転写ローラの回転トルクが極
端に増大してその駆動機構が大型化するので、そのよう
な解決策は実用的なものではない。
【0009】また、転写ローラのトナー汚染問題の解決
策として、非転写作動時に転写ローラに転写電圧とは逆
極性の電圧を与えて該転写ローラから汚染トナーを像担
持体側に静電的に引き戻させて転写ローラのクリーニン
グを行うことも提案されているが、しかしトナー粒子が
転写ローラの表面に押し潰されて強固に付着しているよ
うな場合には、そのようなトナー粒子については転写ロ
ーラに転写電圧とは逆極性の電圧を与えても効果的に除
去することはできない。更に、転写ローラに転写電圧と
は逆極性の電圧を与えてそこから汚染トナーを効率良く
除去するためには、像担持体と転写ローラとの間に適切
な電位差を形成すると共にその電位差を一定に維持させ
ることが必要であるが、しかしながら非転写作動時での
像担持体の帯電状態は残留電荷等のために不安定であ
り、このため像担持体と転写ローラとの間にトナー除去
に最適な電位差を設定することが難しいという点も問題
とされる。
【0010】そこで、本発明は、静電記録装置の像担持
体の表面に導電性転写ローラを対接させて回転させると
共に該導電性転写ローラに転写電圧を印加して、その間
を通過する記録媒体に該像担持体から帯電トナー像を静
電的に転写させるローラ転写装置であって、導電性転写
ローラに対するトナー汚染を極力排除し得ると共にトナ
ー汚染が生じたときには速やかにかつ効果的に清掃し得
るローラ転写装置を提供することをその課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係るローラ転写装置は、図1に示すように
構成される。すなわち、本発明に係るローラ転写装置
は、導電性転写ローラと、転写電源手段と、逆転写電源
手段と、切換手段と、切換制御手段とを具備し、導電性
転写ローラは静電記録装置の像担持体の表面に対接させ
て回転させられ、かつ導電性の弾性発泡材料から形成さ
れたローラ層を持ち、転写電源手段は像担持体と導電性
転写ローラとの間に介在された記録媒体に該像担持体か
ら帯電トナー像を静電的に転写させるべく該導電性転写
ローラに電気的な転写エネルギを印加するようになって
おり、逆転写電源手段は導電性転写ローラに付着したト
ナーを像担持体側に静電的に引き戻すべく該導電性転写
ローラに電気的な逆転写エネルギを印加するようになっ
ており、切換手段は転写電源手段から転写ローラへの転
写エネルギの印加と逆転写電源手段から転写ローラへの
逆転写エネルギの印加とを交互に切り換えるるようにな
っており、切換制御手段は像担持体から記録媒体への帯
電トナー像の転写を行う以外の期間の少なくとも一部に
亘って逆転写電源手段から導電性転写ローラに逆転写エ
ネルギを印加させるように切換手段を制御し、電荷除去
手段は、前記逆転写電源手段によって前記転写ローラに
電気的な逆転写エネルギを印加して該転写ローラに付着
したトナーを前記像担持体側に引き戻す際に該像担持体
と該転写ローラとの間の電位差を0ないし1000ボルト範
囲内で安定して維持させるべく該像担持体から電荷を除
去してその表面電位を実質的に零状態にする。
【0012】
【作用】以上の構成から明らかなように、転写ローラは
導電性の弾性発泡材料から形成されるので、トナー粒子
が該転写ローラの表面に押し潰されて強固に付着するよ
うなことはく、逆転写電源手段によって転写ローラに逆
転写エネルギが印加された場合には、トナー粒子は転写
ローラ側から像担持体側に速やかに引き戻されることに
なる。
【0013】
【実施例】次に、添付図面の図2ないし図17を参照し
て、本発明によるローラ転写装置のの一実施例について
説明する。図2を参照すると、ローラ転写法を採用した
静電記録装置の一例として、レーザプリンタの基本構成
が示され、この例では、像担持体として感光体ドラム1
0が用いられる。感光体ドラム10は例えばアルミニウ
ム製の円筒体表面に感光材料層(光導電層)を形成した
ものであり、記録作動中、それは矢印aで示す方向に回
転される。感光体ドラム10の周囲には、その回転方向
に沿って帯電器12、光学的静電潜像書込み手段すなわ
ちレーザビーム走査光学系14、トナー現像器16、転
写ローラ18、除電器20およびクリーナ22が順次配
置される。記録媒体すなわち記録紙Pは感光体ドラム1
0と転写ローラ18との間に矢印bの方向から導入さ
れ、記録紙Pの進行方向下流側には定着器24が配置さ
れる。
【0014】帯電器12は帯電ブラシとして構成され、
この帯電ブラシには感光体ドラム10の感光材料層に電
荷注入によって負あるいは正の電荷を与えるべく所定の
電圧が印加され、これにより該感光材料層には一様な電
荷を持つ帯電領域が形成される。レーザビーム走査光学
系14からはレーザビームLBが射出され、このレーザ
ビームLBは感光体ドラム10の母線方向に沿って順次
偏向され、これにより感光体ドラム10の帯電領域が偏
向レーザLBでもって走査される。走査中、偏向レーザ
ビームLBは例えばワードプロセッサあるいはマイクロ
コンピュータからの二値画像データに基づいて点滅さ
れ、これにより感光体ドラム10の帯電領域には二値静
電潜像が書き込まれる。すなわち、レーザビームLBが
照射された箇所の電荷が抜け(なお、感光体ドラム10
のアルミニウム製の円筒体は接地されている)、これに
より二値静電潜像は帯電領域中での電位差によって形成
されることになる。
【0015】現像器16は着色微粒子を成分とするトナ
ー(現像剤)を保持するホッパ16aと、トナーを感光
体ドラム10の表面に搬送させるトナー搬送ローラすな
わち現像ローラ16bとを具備し、ホッパ16a内のト
ナーは摩擦帯電、電荷注入等によって負あるいは正の電
荷で帯電させられる。なお、感光体ドラム10の感光材
料層に負の電荷領域が形成される場合には、トナーは負
の電荷で帯電させられ、感光体ドラム10の感光材料層
に正の電荷領域が形成される場合には、トナーは正の電
荷で帯電させられる。現像器16の現像ローラ16bに
は所定の現像バイアス電圧が印加され、感光体ドラム1
0の帯電領域に書き込まれた静電潜像は現像ローラ16
bによって搬送されて来る帯電トナーでもって現像され
る。すなわち、帯電トナーが静電潜像に静電的に付着し
て、その静電潜像は帯電トナー像Mとして可視像化され
る。
【0016】転写ローラ18は好ましくは導電性弾性材
料から形成され、この転写ローラ18には転写電源装置
26が接続される。転写電源装置26は後述するように
2つの電源回路、すなわち転写電源回路および逆転写電
源回路を有し、かつそれらの出力を選択的に切り換え得
るように構成される。転写電源装置26の転写電源回路
からの出力が転写ローラ18に与えられると、該転写ロ
ーラ18には感光体ドラム10からそこに帯電トナーを
静電的に引き寄せるような電位が与えられる。これとは
反対に、転写電源装置26の逆転写電源回路からの出力
によって転写ローラ18に逆転写電圧が印加されると、
該転写ローラ18にはそこから感光体ドラム10に帯電
トナーを静電的に引き寄せるような電位が与えられる。
記録紙Pを感光体ドラム10と転写ローラ18との間に
導入して帯電トナー像Mを該記録紙Pに転写しようとす
る場合には、転写ローラ18には転写電圧が与えられ
が、それ以外の期間の少なくとも一部に亘って該転写ロ
ーラ18には逆転写電圧が印加される。かくして、帯電
トナー像Mの転写時以外の期間の少なくとも一部では、
転写ローラ18に付着した帯電トナーが感光体ドラム1
0側に静電的に引き寄せられ、これにより該転写ローラ
18のクリーニングが行われる。
【0017】感光体ドラム10から記録紙Pに転写され
た帯電トナー像すなわち転写トナー像TMは記録紙Pと
共に例えば熱定着器24に送られてそこで熱定着され
る。すなわち、熱定着器24はヒートローラ24aおよ
びバックアップローラ24bからなり、転写トナー像T
Mはヒートローラ24aによって溶融されて定着トナー
像FMとされる。一方、感光体ドラム10から帯電トナ
ー像が転写された領域からは除電ランプ20によって残
留電荷が除去され、次いでトナー除去ブレード22によ
って残留トナーがクリーニングされ、そのクリーニング
領域は再び帯電器12によって帯電させられ、上述のプ
ロセスが繰り返される。なお、非転写作動時(すなわ
ち、転写ローラ18に逆転写電圧が印加されていると
き)に転写ローラ18から感光体ドラム10側に静電的
に引き戻された帯電トナーも残留トナーとしてトナー除
去ブレード22によってクリーニングされる。
【0018】図3を参照すると、図2に示した基本構成
を備えたレーザプリンタの具体的な全体構成が示され、
かかる基本構成はプリンタハウジング27内に収容され
る。プリンタハウジング27の一側壁の底部側には開口
部が形成され、そこには給紙ホッパ28が着脱自在に装
着される。給紙ホッパ28内には記録紙Pの積重ね体が
収容され、この積重ね体の上側から記録紙Pが一枚ずつ
ピックアップローラ30によって繰り出される。給紙ホ
ッパ28から繰り出された記録紙Pはその先端が一対の
レジストローラ32に到達するまで一旦移動させられて
待機され、次いで所定のタイミングでもって感光体ドラ
ム10と転写ローラ18との間に導入され、これにより
帯電トナー像が記録紙Pに対してその所定位置で転写さ
れ得ることになる。転写トナー像は上述したように熱定
着器24によって記録紙P上に熱定着され、その記録紙
Pは一対の排出ローラ34によってプリンタハウジング
27の外部に排出されて記録紙受けホッパ36上に収容
される。
【0019】なお、図3に示したレーザプリンタの例で
は、感光体ドラム10の直径は40mmとされ、その幅は記
録紙PのA3サイズに適合するように寸法とされ、感光
体ドラム10の回転についてはその周速度が70mm/sとな
るように行われる。また、感光ドラム10の感光材料層
には有機感光体材料(OPC)が用いられ、この感光材
料層には帯電ブラシ12によって約-600ボルトの一様な
電位を持つ帯電領域が形成され、そこにレーザビーム走
査光学系14によって静電潜像が書き込まれた後にその
静電潜像は所定の電荷量(-10μC/g)を持つ非磁性一成分
トナーでもって現像される。
【0020】図4に詳しく図示するように、転写ローラ
18は導体材料例えば金属材料から形成されたシャフト
部材18aと、このシャフト部材18a上に形成された
ローラ層18bとからなり、このローラ層18bはカー
ボンブラック等の導電性付与剤を添加した適当な弾性樹
脂発泡体材料、例えばポリウレタン発泡体、シリコーン
発泡体、エチレンプロピレン発泡体等からなる。シャフ
ト部材18aの両端は一対の可動軸受18c、18cに
よって軸支され、この一対の可動軸受18c、18cに
はそれぞれ押圧ばね要素18d、18d作用され、これ
により転写ローラ18のローラ層18bは感光体ドラム
10に対して弾性的に押圧された状態で接触させられ
る。可動軸受18c、18cおよび押圧ばね要素18
d、18dもシャフト部材18aと同様に金属材料等の
導体材料から形成され、シャフト部材18aの一端側の
押圧ばね要素18dに転写電源装置26が接続され、こ
れにより該転写電源装置26の転写電源回路および逆転
写電源回路からの出力がローラ層18bに選択的に与え
られることになる。
【0021】図5を参照すると、図3に示したレーザプ
リンタの制御ブロック図が示される。同図において、参
照符号38は感光体ドラム10の適当な駆動モータ例え
ばサーボモータを示し、参照符号40はサーボモータ3
8の駆動回路を示し、この駆動回路40への駆動信号D
40がLレベル(ローレベル)からHレベル(ハイレベ
ル)になると、駆動回路40から駆動パルスが駆動モー
タ38に対して出力され、これによりサーボモータ38
が回転駆動される。なお、サーボモータ38は感光体ド
ラム10だけでなく適当な駆動歯車列(図示されない)
を介して転写ローラ18も所定の速度で回転するように
なっている。また、参照符号42は帯電ブラシ12の電
圧電源回路を示し、この電圧電源回路42へのオン/オ
フ信号OS42がLレベルからHレベルになると、電圧電
源回路42から電荷注入電圧が帯電ブラシ12に対して
出力される。更に、参照符号44はレーザビーム走査光
学系14のレーザ光源例えば半導体レーザ14aの駆動
回路を示し、この駆動回路44への駆動信号DS44がL
レベルからHレベルになると、レーザビーム走査光学系
14からレーザビームLBが射出され、そのレーザビー
ムLBでもって感光体ドラム10が走査される。なお、
図5では、レーザビーム光学走査系14の一部を構成す
るポリゴンミラー14bも示されているが、その回転駆
動については適宜行われる。更に、参照符号46は現像
器16の現像ローラ16bの適当な駆動モータ例えばサ
ーボモータを示し、参照符号48はサーボモータ46の
駆動回路を示し、この駆動回路48への駆動信号DS48
がLレベルからHレベルになると、駆動回路48から駆
動パルスが駆動モータ46に対して出力され、これによ
りサーボモータ46が回転駆動される。更に、参照符号
50は現像ローラ16bの電圧電源回路を示し、この電
圧電源回路50へのオン/オフ信号OS50がLレベルか
らHレベルになると、電圧電源回路50から現像バイア
ス電圧が現像ローラ16bに対して出力される。更に、
参照符号52はレジストローラ32の適当な駆動モータ
例えばサーボモータを示し、参照符号54はサーボモー
タ52の駆動回路を示し、この駆動回路54への駆動信
号DS54がLレベルからHレベルになると、駆動回路5
4から駆動パルスが駆動モータ52に対して出力され、
これによりサーボモータ52が回転駆動される。
【0022】図6には転写ローラ18の転写電源装置2
6が詳しく図示され、この転写電源装置26は転写電源
回路26aと、逆転写電源回路26bと、切換スイッチ
26cとを具備する。好ましくは、転写電源回路26a
は定電流電源として構成され、その出力は例えば記録紙
Pに約500 μc/m2の電荷量を与えるべく10μA に設定さ
れ、一方転写電源回路26bは定電圧電源として構成さ
れ、その出力は例えば-500ボルトに設定される。転写電
源回路26aおよび逆転写電源回路26bにはそれぞれ
ANDゲート回路26dおよびゲート回路26eが接続
され、これら双方のゲート回路26dおよび26eには
オン/オフ信号OS26および極性切換信号PS26が共に
入力され、また極性切換信号PS26については切換スイ
ッチ26cにも入力されるようになっている。オン/オ
フ信号OS26および極性切換信号PS26が共にHレベル
のとき、ANDゲート回路26dが開かれ、これにより
転写電源回路26aからは転写電流が出力され、一方極
性切換信号PS26がHレベルのとき、切換スイッチ26
cでは図6に示すように転写電源回路26aの側が“オ
ン”され、かくして転写ローラ18には転写電流が印加
される。また、オン/オフ信号OS26がHレベルで極性
切換信号PS26がLレベルのとき、ゲート回路26eが
開かれ、これにより逆転写電源回路26bからは逆転写
電圧が出力され、一方極性切換信号PS26がLレベルの
とき、切換スイッチ26cでは逆転写電源回路26bの
側が“オン”され、かくして転写ローラ18には逆転写
電圧が印加される。
【0023】再び図5を参照すると、参照符号56はレ
ーザプリンタの制御回路を示し、この制御回路56はマ
イクロコンピュータによって構成される。図5から明ら
かなように、マイクロコンピュータは中央処理装置(C
PU)56aと、レーザプリンタの作動プログラム、定
数等を記憶している読出し専用メモリ(ROM)56b
と、一時的なデータ等を記憶する書込み・読出し可能な
メモリ(RAM)56cと、入出力インターフェース
(I/O)56dとを包含する。制御回路56は上述し
た種々の信号の出力を制御してレーザプリンタの記録作
動制御を行うが、本発明によるローラ転写装置の作動制
御はその全体作動制御の一部として含まれる。なお、参
照符号56eはレーザプリンタの電源スイッチを示し、
また参照符号56fはプリンタハウジング27に設けら
れたカバーの開閉スイッチを示し、この開閉スイッチ5
6fは該カバーが閉じられているときはオン状態となっ
ているが、記録紙Pがジャムした際にそれを取り除くべ
く該カバーを開閉した際にオフ状態となる。
【0024】また、図5において、参照番号58は例え
ばワードプロセッサあるいはコンピュータ等のホスト装
置の制御回路の一部を示し、この制御回路58は中央処
理装置(CPU)58aと、コードバッファ58bと、
キャラクタジェネレータ(CG)58cと、イメージメ
モリ58dと、入出力インターフェース(I/O)58
eとを包含する。ホスト機器で処理された文字コードデ
ータをハードコピーとしてレーザプリンタで出力すなわ
ち記録する場合、制御回路56のI/O56dと制御回
路58のI/O58eとは相互に接続される。記録作動
時、ホスト機器で処理された文字コードデータは一旦コ
ードバッファ58bに格納され、次いでCG58cによ
って二値画像データに変換され、その二値画像データは
イメージメモリ58dに格納される。イメージメモリ5
8dは記録紙Pの一頁分に記録すべき二値画像データを
格納し得る容量を有し、その二値画像データは必要に応
じてI/O58eを介してレーザプリンタの制御回路5
6に取り込まれる。なお、言うまでもなく、コードバッ
ファ58bへの文字コードデータの格納、CG58cで
の文字コードデータから二値画像データへの変換、イメ
ージメモリ58dへの二値画像データの格納、I/O5
8eからの二値画像データの出力等がCPU58aの指
令に基づいて行われる。
【0025】次に、上述のレーザプリンタの作動につい
て、図7ないし図15を参照して以下に詳細に説明す
る。図7ないし図14はレーザプリンタ作動ルーチンを
示し、これは例えば4ms毎に実行される割込みルーチン
であり、また図15はレーザプリンタ作動ルーチンを説
明するためのタイムチャートである。
【0026】図7ないし図14のレーザプリンタ作動ル
ーチンは電源スイッチ56eをオンすることによって実
行される。ステップ701では、プリンタハウジング2
7のカバーの開閉スイッチ56fがオフ状態であるか否
かが判断されるが、もちろん通常は該カバーは閉鎖状態
に置かれているで、ステップ702に進み、そこで記録
準備完了信号がLレベルであるかHレベルであるかが判
断される。記録準備完了信号はレーザプリンタの制御回
路56からホスト機器側の制御回路58に対して出力さ
れるものであって、レーザプリンタの記録作動実行前に
行われる転写ローラ18のクリーニングを終了したか否
かをホスト機器側の制御回路58に知らせるためのもの
である。すなわち、レーザプリンタの制御回路56がホ
スト機器側の制御回路58から記録作動を実行すべく指
令されたとしても、かかる記録作動実行前のクリーニン
グが終了するまでは、レーザプリンタでの記録作動は行
われない。要するに、電源スイッチ56eの投入直後で
は、転写ローラ18に対する記録作動実行前のクリーニ
ングを行うべく記録準備完了信号はLレベルとされ、そ
のクリーニングが終了すると、記録準備完了信号は後述
するようにLレベルからHレベルに変えられる。
【0027】ステップ703では、フラグF1 が“0”
であるか否かが判断される。初期状態では、F1 =0で
あるので、ステップ704に進み、そこで駆動回路40
への駆動信号DS40がLレベルからHレベルとされ、こ
れによりサーボモータ38が感光体ドラム10および転
写ローラ18をそれぞれ所定方向に回転すべく駆動され
る。次いで、ステップ705では、駆動回路44への駆
動信号DS44がLレベルからHレベルとされ、これによ
りレーザビーム走査光学系14の半導体レーザ14aが
付勢され、レーザビームLBによる感光体ドラム10の
走査が開始される。続いて、ステップ706でフラグF
1 が“1”に書き換えられた後、ルーチンは一旦終了す
る。
【0028】この段階で感光体ドラム10をレーザビー
ムLBでもって走査する理由は、帯電ブラシ12(この
時点では電荷注入は行われない)との摩擦体で生じた電
荷等を感光体ドラム10から除去して感光体ドラム10
の表面電位を実質的に零にするためであり、帯電ブラシ
の代わりに、例えばコロナ放電器のような非接触タイプ
の帯電器を用いた場合には、かかるレーザビームLBに
よる走査は必要とされない。また、コストダウン等の目
的で除電器20を省いた場合は帯電ブラシをオフにして
も感光体の電位は不定となるので、レーザビームLBに
よる除電は特に有効である。感光体ドラム10の表面電
位を実質的に零にした場合には、転写ローラ18をクリ
ーニングすべく逆転写電圧を印加した際にその間に最適
な電位差が維持され得ることになる。換言すれば、転写
ローラ18に対する逆転写電圧すなわちクリーニング電
圧の最適設定が容易になるという利点が得られる。
【0029】4ms後にルーチンは再び実行されるが、こ
のときF1 =1とされているので、ステップ703から
ステップ707に進み、そこでフラグF2 が“0”であ
るか否かが判断される。初期状態では、F2 =0である
ので、ステップ708に進み、そこでカウンタCが1だ
けカウントアップされ、次いでステップ709では、所
定のカウント値を持つT1 と比較される(図15)。本
実施例では、T1 のカウント値は25に設定されされてい
るので、C=1<25となり、ルーチンは一旦終了する。
その後4ms毎にルーチンは実行されて、カウンタCのカ
ウント数が1ずつカウントアップされる。
【0030】カウント数が25に到達すると、すなわち時
間100ms が経過すると、ステップ709からステップ7
10に進み、そこで転写電源装置26へのオン/オフ信
号OS26がLレベルからHレベルとされ、これにより転
写ローラ18には逆転写電圧が印加されて、この時点か
ら転写ローラ18のクリーニングが開始される。次い
で、ステップ711ではカウンタCがクリアされ、ステ
ップ712でフラグF1 が“1”に書き換えられた後、
ルーチンは一旦終了する。
【0031】なお、サーボモータ38の始動から100ms
後れて転写ローラ18に逆転写電圧を印加する理由は、
感光体ドラム10と転写ローラ18との駆動歯車列のバ
ックラッシュ等のためにその双方の回転がサーボモータ
38の始動と同時に生じ得ないからである。すなわち、
サーボモータ38の始動と転写ローラ18への逆転写電
圧の印加とを同時に行った場合には、感光体ドラム10
と転写ローラ18とがたとえ一瞬であっても互いに静止
された状態下でその間の接触箇所に比較的高い電圧が印
加されて電流が生じ、かくして感光体ドラム10の感光
材料層表面および転写ローラ18の表面がジュール熱の
ために損傷を受け得るからである。
【0032】4ms後に再びルーチンが実行されたとき、
2 =1とされているので、ステップ707からステッ
プ713に進み、そこでカウンタCが1だけカウントア
ップされ、次いでステップ714では、所定のカウント
値を持つT2 と比較される(図15)。T2 は転写ロー
ラ18をクリーニングするのに充分な時間に相当する数
とされ、そのような時間は好ましくは転写ローラ18の
5回転分以上に相当する時間とされる。本実施例では、
2 のカウトン値は例えば時間10sec に相当する数2500
に設定され、このときC=1<2500であるから、ルーチ
ンは一旦終了する。その後4ms毎にルーチンは実行され
て、カウンタCのカウント数が1ずつカウントアップさ
れる。
【0033】カウント数が2500に到達すると、すなわち
時間10sec が経過すると、ステップ714からステップ
715に進み、そこで駆動回路40への駆動信号DS40
がLレベルに戻され、次いでステップ716およびステ
ップ717で駆動回路44への駆動信号DS44および転
写電源装置26へのオン/オフ信号OS26もLレベルに
戻され、これにより転写ローラ18に対する記録作動実
行前のクリーニングが終了する。なお、上述の時間10se
c については、転写ローラ18が充分にクリーニングさ
れ得る時間として設定され、その間に転写ローラ18は
約10回程度回転し得ることになる。続いて、ステップ7
18ではカウンタCがクリアされ、またステップ719
および720ではそれぞれフラグF1 およびF2 がそれ
ぞれ“0”に書き換えられる。更に、ステップ721で
は記録準備完了信号がLレベルからHレベルに変えら
れ、これによりレーザプリンタが何時でも記録作動を実
行し得る状態になったことがホスト機器側の制御回路5
8側に知らされる。
【0034】4ms後にルーチンが実行されると、記録準
備完了信号はHレベルとなっているので、ステップ70
2からステップ722に進み、そこで記録実行指令信号
がHレベルであるか否かが判断され、記録実行指令信号
がLレベルであれば、ルーチンは直ちに終了する。記録
実行指令信号はホスト機器側の制御回路58からレーザ
プリンタの制御回路56に出力されるものであり、記録
すべき二値画像データがイメージメモリ58bに用意さ
れた後にレーザプリンタで記録作動を行わせるべく記録
実行指令信号がLレベルからHレベルに変えられる。し
たがって、ルーチンは4ms度毎に実行されるが、記録実
行指令信号がLレベルである限り何等の進展もなく、記
録実行指令信号のLレベルからHレベルへの立上がりだ
けが監視される。
【0035】記録実行指令信号がLレベルからHレベル
に変わると、ステップ722からステップ723に進
み、そこでフラグF1 が“0”であるか否かが判断され
る。このときF1 は“0”であるので、ステップ725
に進み、そこで駆動回路40への駆動信号DS40がLレ
ベルからHレベルとされ、これによりサーボモータ38
が感光体ドラム10および転写ローラ18をそれぞれ所
定方向に回転すべく駆動される。次いで、ステップ72
5でフラグF1 が“1”に書き換えられた後、ルーチン
は一旦終了する。
【0036】4ms後にルーチンが再び実行されたとき、
1 =1とされているので、ステップ722からステッ
プ726に進み、そこでフラグF2 が“0”であるか否
かが判断される。このときF2 =0であるので、ステッ
プ727に進み、そこでカウンタCが1だけカウントア
ップされ、次いでステップ728では、所定のカウント
値を持つT3 と比較される(図15)。T3 のカウント
値はT1 の場合と同じ目的で25に設定され、このときC
=1<25であるので、ルーチンは直ちに終了する。その
後4ms毎にルーチンは実行されて、カウンタCのカウン
ト数が25に到達すると、すなわち時間100ms が経過する
と、ステップ726からステップ729に進み、そこで
転写電源装置26へのオン/オフ信号OS26がLレベル
からHレベルとされ、これにより転写ローラ18には逆
転写電圧が印加されてそのクリーニングが開始されるこ
とになる。次いで、ステップ730では、電圧電源回路
42へのオン/オフ信号OS42がLレベルからHレベル
とされ、これにより帯電ブラシ42には感光体ドラム1
0への帯電のための電荷注入電圧が印加されて、その感
光材料層での帯電領域の形成が開始される。続いて、ス
テップ731ではカウンタCがクリアされ、ステップ7
32でフラグF2 が“1”に書き換えられた後、ルーチ
ンは一旦終了する。
【0037】4ms後に再びルーチンが実行されたとき、
2 =1とされているので、ステップ726からステッ
プ733に進み、そこでフラグF3 が“0”であるか否
かが判断される。初期状態では、F3 =0であるので、
ステップ734に進み、そこでカウンタCが1だけカウ
ントアップされ、次いでステップ735では、所定のカ
ウント値を持つT4 と比較される(図15)。T4 のカ
ウント値はは感光体ドラム10の表面箇所が帯電ブラシ
12から現像器16に到達するまでに要する時間例えば
320ms に対応する80に設定され、このときC=1<80で
あるので、ルーチンは直ちに終了する。その後4ms毎に
ルーチンが実行されて、カウンタのカウント数が80に到
達すると、すなわち時間320ms が経過すると、ステップ
735からステップ736に進み、そこでサーボモータ
48への駆動信号DS48がLレベルからHレベルにさ
れ、これによりサーボモータ48が始動されて、現像器
16の現像ローラ16bが回転させられる。次いで、ス
テップ737ではカウンタCがクリアされ、ステップ7
38でフラグF3 が“1”に書き換えられた後、ルーチ
ンは一旦終了する。
【0038】4ms後にルーチンが再び実行されたとき、
3 =1とされているので、ステップ733からステッ
プ739に進み、そこでフラグF4 が“0”であるか否
かが判断される。初期状態では、F4 =0であるので、
ステップ740に進み、そこでカウンタCが1だけカウ
ントアップされ、次いでステップ741では、所定のカ
ウント値を持つT5 と比較される(図15)。T5 のカ
ウント値は時間100msに対応する25に設定され、このと
きC=1<25であるので、ルーチンは直ちに終了する。
その後4ms毎にルーチンが実行されて、カウンタCのカ
ウント数が25に到達すると、すなわち時間100ms が経過
すると、ステップ741からステップ742に進み、そ
こで電圧電源回路50へのオン/オフ信号OS50がLレ
ベルからHレベルとされ、これにより現像器16の現像
ローラ16bには現像バイアス電圧が印加されて該現像
器16が作動状態となる。次いで、ステップ743では
カウンタCがクリアされ、ステップ744でフラグF4
が“1”に書き換えられた後、ルーチンは一旦終了す
る。
【0039】なお、サーボモータ48の始動から100ms
後れて現像ローラ16bに現像バイアス電圧を印加する
理由については、サーボモータ38の始動から100ms 後
れて転写ローラ18に逆転写電圧を印加する理由と同様
である。すなわち、現像ローラ16bの駆動歯車列のバ
ックラッシュ等のために該現像ローラ16bの回転がサ
ーボモータ48の始動と同時に生じ得ないからであり、
その結果サーボモータ48の始動と現像ローラ16bへ
の現像バイアス電圧の印加とを同時に行った場合には、
現像ローラ16bがたとえ一瞬であっても感光体ドラム
10に対して静止された状態でその間の接触箇所に比較
的高い電圧が印加されて電流が生じ、かくして現像ロー
ラ16bの表面がジュール熱のために損傷を受け得るか
らである。
【0040】4ms後に再びルーチンが実行されたとき、
4 =1とされているので、ステップ739からステッ
プ745に進み、そこでフラグF5 が“0”であるか否
かが判断される。初期状態では、F5 =0であるので、
ステップ746に進み、そこでホスト側機器の制御回路
58からレーザプリンタの制御回路56への一頁分の二
値画像データの取込みが完了しかつ静電潜像の書込みタ
イミングが到来したか否かが判断される。なお、二値画
像データの取込みについては、記録実行指令信号がHレ
ベルとなった後に適宜行われる。静電潜像の書込みタイ
ミングが到来していない場合には、ルーチンは直ちに終
了し、その後ルーチンは4ms毎に実行されるが、かかる
書込みタイミングが到来するまで何等の進展はない。二
値画像データの取込みが完了しかつ静電潜像の書込みタ
イミングが到来すると、ステップ746から747に進
み、そこでレーザビーム走査光学系14から射出される
レーザビームLBでもって感光体ドラム10の帯電領域
に対する静電潜像の書込みが開始される。次いで、ステ
ップ748でフラグF5 が“1”に書き換えられた後、
ルーチンは一旦終了する。
【0041】本実施例では、レーザ光源14bとして半
導体レーザが用いられ、その半導体レーザ14bの駆動
回路44への駆動信号DS44を二値画像データに基づい
て制御することによって、すなわちレーザビームLBを
二値画像データに基づいて点滅することによって、感光
体ドラム10の帯電領域への静電潜像の書込みが順次行
われる。なお、図15を参照すると、駆動信号DS44
おいて、多数の細線で示される立上がり帯域が静電潜像
の書込み区間に相当する。レーザビームLBの点滅によ
って書き込まれた静電潜像は感光体ドラム10の回転に
伴って現像器16まで順次移動させられてそこで帯電ト
ナー像として現像される。
【0042】4ms後に再びルーチンが実行されたとき、
5 =1とされているので、ステップ745からステッ
プ749に進み、そこでフラグF6 が“0”であるか否
かが判断される。初期状態では、F6 =0であるので、
ステップ750に進み、そこでカウンタCが1だけカウ
ントアップされ、次いでステップ751では、所定のカ
ウント値を持つT6 と比較される(図15)。T6 のカ
ウント値は上述した一頁分の静電潜像の書込み開始タイ
ミングを基準として適宜設定された時間に対応するもの
である。この時点では、C=1<T6 であるので、ルー
チンは直ちに終了する。その後4msにルーチンが実行さ
れて、カウンタCのカウント数がかかる所定のカウント
値に到達すると、ステップ751からステップ752に
進み、そこで電圧電源回路54へのオン/オフ信号OS
54がLレベルからHレベルとされ、これにより一対のレ
ジストローラ32、32を駆動すべくサーボモータ52
が始動されて、第1頁目の記録紙Pが転写ローラ18に
向かって移動させられる。要するに、T6 のカウント値
については、一対のレジストローラ32、32から移動
された第1頁目の記録紙Pが転写位置で帯電トナー像と
出会うように設定される。次いで、ステップ753では
カウンタCがクリアされ、ステップ754でフラグF6
が“1”に書き換えられた後、ルーチンは一旦終了す
る。
【0043】4ms後に再びルーチンが実行されたとき、
6 =1とされているので、ステップ749からステッ
プ755に進み、そこでフラグF7 が“0”であるか否
かが判断される。初期状態では、F7 =0であるので、
ステップ756に進み、そこでカウンタCが1だけカウ
ントアップされ、次いでステップ757では、所定のカ
ウント値を持つT7 と比較される(図15)。T7 のカ
ウント値は電圧電源回路54へのオン/オフ信号OS54
のLレベルからHレベルへの立上がりを基準として適宜
設定された時間に対応するものである。この時点では、
C=1<T7 であるので、ルーチンは直ちに終了する。
その後4ms毎にルーチンが実行されて、カウンタCのカ
ウント数がかかる所定のカウント値に到達すると、ステ
ップ757からステップ758に進み、そこで転写電源
装置26への極性切換信号PS26がLレベルからHレベ
ルとされ、この時点から転写ローラ18には転写電圧が
与えられ、これにより感光体ドラム10から第1頁目の
記録紙Pへの帯電トナー像の転写が開始される。要する
に、T7 のカウント値については、第1頁目の記録紙P
が転写位置に到達した際に転写ローラ18に転写電圧の
付与が直ちに行われるように設定される。次いで、ステ
ップ759ではカウンタCがクリアされ、ステップ76
0でフラグF7 が“1”に書き換えられた後、ルーチン
は一旦終了する。
【0044】4ms後に再びルーチンが実行されたとき、
7 =1とされているので、ステップ755からステッ
プ761に進み、そこで一頁分の静電潜像の書込みが完
了したか否かが判断され、未完了の場合には、ルーチン
は直ちに終了する。その後4ms毎にルーチンは実行され
るが、一頁分の静電潜像の書込みが完了するまで何等の
進展はない。
【0045】一頁分の静電潜像の書込みが完了すると、
ステップ761からステップ762に進み、そこで記録
実行指令信号がHレベルであるか否かが判断される(図
15)。記録実行指令信号がHレベルであれば、ステッ
プ763に進み、そこでフラグF8 が“0”であるか否
かが判断される。初期状態では、F8 =0であるので、
ステップ764に進み、そこでカウンタCが1だけカウ
ントアップされ、次いでステップ765では、所定のカ
ウント値を持つT8 と比較される(図15)。T8 のカ
ウント値は転写電源装置26への極性切換信号PS26
LレベルからHレベルへの立上がりを基準として適宜設
定された時間に対応するものである。この時点では、C
=1<T8 であるので、ルーチンは直ちに終了する。そ
の後4ms毎にルーチンが実行されて、カウンタCのカウ
ント数がかかる所定のカウント値に到達すると、ステッ
プ765からステップ766に進み、そこで一対のレジ
ストローラ32、32の駆動回路54への駆動信号DS
54がLレベルに戻され、これにより一対のレジストロー
ラ32、32の駆動が停止される。要するに、T8 のカ
ウント値については、第1頁目の記録紙Pの送出しが完
了した時点で一対のレジストローラ32、32の駆動停
止が直ちに行われるように設定される。次いで、ステッ
プ767ではカウンタCがクリアされ、ステップ768
でフラグF8 が“1”に書き換えられた後、ルーチンは
一旦終了する。
【0046】4ms後に再びルーチンが実行されたとき、
8 =1とされているので、ステップ763からステッ
プ769に進み、そこでフラグF9 が“0”であるか否
かが判断される。初期状態では、F9 =0であるので、
ステップ770に進み、そこでホスト側機器の制御回路
58からレーザプリンタの制御回路56への次頁分の二
値画像データの取込みが完了しかつ静電潜像の書込みタ
イミングが到来したか否かが判断される。静電潜像の書
込みタイミングが到来していない場合には、ルーチンは
直ちに終了し、その後ルーチンは4ms毎に実行される
が、かかる書込みタイミングが到来するまで何等の進展
はない。次頁分の二値画像データの取込みが完了しかつ
静電潜像の書込みタイミングが到来すると、ステップ7
70から771に進み、そこで静電潜像の書込みがステ
ップ747の場合と同様に開始される。次いで、ステッ
プ772でフラグF9 が“1”に書き換えられた後、ル
ーチンは一旦終了する。
【0047】4ms後に再びルーチンが実行されたとき、
9 =1とされているので、ステップ769からステッ
プ773に進み、フラグF10が“0”であるか否かが判
断される。初期状態では、F10=0であるので、ステッ
プ774に進み、そこでカウンタCが1だけカウントア
ップされ、次いでステップ775では、所定のカウント
値を持つT9 と比較される(図15)。T9 のカウント
値は最初の一頁分の静電潜像の書込みが完了した時点を
基準として適宜設定された時間に対応するものである。
この時点では、C=1<T9 であるので、ルーチンは直
ちに終了する。その後4ms毎にルーチンが実行されて、
カウンタCのカウント数がかかる所定のカウント値に到
達すると、ステップ775からステップ776に進み、
そこで転写電源装置26への極性切換信号PS26がLレ
ベルに戻され、これにより転写ローラ18には逆転写電
圧が印加されてそのクリーニングが再び開始される。要
するに、T10のカウント値については、第1頁目の記録
紙Pへの帯電トナー像の転写が完了した時点で転写電圧
の付与から逆転写電圧への印加が直ちに行われるように
設定される。次いで、ステップ777ではカウンタCが
クリアされ、ステップ778でフラグF10が“1”に書
き換えられた後、ルーチンは一旦終了する。
【0048】4ms後に再びルーチンが実行されたとき、
10=1とされているので、ステップ773からステッ
プ779に進み、フラグF11が“0”であるか否かが判
断される。初期状態では、F11=0であるので、ステッ
プ780に進み、そこでカウンタCが1だけカウントア
ップされ、次いでステップ781では、所定のカウント
値を持つT10と比較される(図15)。T10のカウント
値は上述した次頁分の静電潜像の書込み開始タイミング
を基準として適宜設定された時間に対応するものであ
る。この時点では、C=1<T10であるので、ルーチン
は直ちに終了する。その後4ms毎にルーチンが実行され
て、カウンタCのカウント数がかかる所定のカウント値
に到達すると、ステップ781からステップ782に進
み、そこで一対のレジストローラ32、32の駆動回路
54への駆動信号DS54が再びLレベルからHレベルと
され、これにより一対のレジストローラ32、32が駆
動されて、次頁目の記録紙Pが転写ローラ18に向かっ
て移動させられる。なお、T 10のカウント値について
は、一対のレジストローラ32、32から移動された次
頁目の記録紙Pが転写位置で帯電トナー像と出会うよう
に設定されることは第1頁目の記録紙Pの場合と同様で
ある。次いで、ステップ753ではカウンタCがクリア
され、ステップ754でフラグF6 が“1”に書き換え
られた後、ルーチンは一旦終了する。
【0049】4ms後に再びルーチンが実行されたとき、
11=1とされているので、ステップ779からステッ
プ785に進み、そこでフラグF7 が“0”に書き換え
られ、次いでステップ786、ステップ787、ステッ
プ788およぼステップ789でフラグF8 、フラグF
9 、フラグF10およびフラグF11が順次“0”に書き換
えられた後、ルーチンは一旦終了する。次に、ルーチン
が実行されたとき、F 7 =1とされているので、ステッ
プ755からステップ756に進み、同様な制御が繰り
返されて、次頁目の記録紙Pへの帯電トナー像が転写が
行われる。要するに、ステップ762で記録実行指令信
号がHレベルである限り、記録紙Pへの記録が順次行わ
れる。
【0050】ステップ762で記録実行指令信号がLレ
ベルとされると、ステップ790に進み、そこでフラグ
8 が“0”であるか否かが判断される。このときF8
=0であるので、ステップ791に進み、そこでカウン
タCが1だけカウントアップされ、次いでステップ79
2では、所定のカウント値を持つT11と比較される(図
15)。T11のカウント値は最終頁の記録紙Pへの帯電
トナー像の転写に対する極性切換信号PS26のLレベル
からHレベルへの立上がりを基準として適宜設定された
時間に対応するものである。この時点では、C=1<T
11であるので、ルーチンは直ちに終了する。その後4ms
毎にルーチンが実行されて、カウンタCのカウント数が
かかる所定のカウント値に到達すると、ステップ792
からステップ793に進み、そこで一対のレジストロー
ラ32、32の駆動回路54への駆動信号DS54がLレ
ベルに戻され、これにより一対のレジストローラ32、
32の駆動が停止される。次いで、ステップ794では
カウンタCがクリアされ、ステップ795でフラグF8
が“1”に書き換えられた後、ルーチンは一旦終了す
る。
【0051】4ms後に再びルーチンが実行されたとき、
8 =1とされているので、ステップ790からステッ
プ796に進み、そこでフラグF9 が“0”であるか否
かが判断される。このときF9 =0とされているので、
ステップ797に進み、そこでカウンタCが1だけカウ
ントアップされ、次いでステップ798では、所定のカ
ウント値を持つT12と比較される(図15)。T12のカ
ウント値は駆動信号DS54での最後のHレベルからLレ
ベルへの立下がりを基準として適宜設定された時間に対
応するものである。この時点では、C=1<T12である
ので、ルーチンは直ちに終了する。その後4ms毎にルー
チンが実行されて、カウンタCのカウント数がかかる所
定のカウント値に到達すると、ステップ798からステ
ップ799に進み、そこでオン/オフ信号OS42がLレ
ベルに戻され、これにより帯電ブラシ12への電荷注入
電圧の印加が停止される。次いで、ステップ800およ
びステップ801ではオン/オフ信号OS50および駆動
信号DS48が順次Lレベルに戻され、これにより現像ロ
ーラ16bの回転駆動が停止されると共にそこへの現像
バイアス電圧の印加も止められる。続いて、ステップ8
02ではカウンタCがクリアされ、ステップ803でフ
ラグF9 が“1”に書き換えられた後、ルーチンは一旦
終了する。
【0052】4ms後に再びルーチンが実行されたとき、
9 =1とされているので、ステップ796からステッ
プ804に進み、そこでフラグF10が“0”であるか否
かが判断される。このときF10=0とされているので、
ステップ805に進み、そこでカウンタCが1だけカウ
ントアップされ、次いでステップ806では、所定のカ
ウント値を持つT13と比較される(図15)。T13のカ
ウント値は駆動信号DS54が最後にHレベルからLレベ
ルに変わる際の立下がりを基準として適宜設定された時
間に対応するものである。この時点では、C=1<T13
であるので、ルーチンは直ちに終了する。その後4ms毎
にルーチンが実行されて、カウンタCのカウント数がか
かる所定のカウント値に到達すると、ステップ806か
らステップ807に進み、そこで転写電源装置26への
極性切換信号PS26がLレベルに戻され、この時点から
転写ローラ18には逆転写電圧が印加され、これにより
記録作動実行後の転写ローラのクリーニングが開始され
る。次いで、駆動回路44への駆動信号DS44がLレベ
ルからHレベルとされ、これによりレーザビームLBに
よる感光体ドラム10の走査が開始され、これにより感
光体ドラム10から残留電荷あるいは帯電ブラシ12と
の帯電摩擦による電荷等が除去され、該感光体ドラム1
0の表面電位が零にされ、かくして先に述べたように感
光体ドラム10と転写ローラ18との間にはクリーニン
グのための適切な電位差が維持され得る。続いて、ステ
ップ809ではカウンタCがクリアされ、ステップ81
0でフラグF10が“1”に書き換えられた後、ルーチン
は一旦終了する。
【0053】4ms後に再びルーチンが実行されたとき、
10=1とされているので、ステップ804からステッ
プ811に進み、そこでフラグF11が“0”であるか否
かが判断される。このときF11=0とされているので、
ステップ812に進み、そこでカウンタCが1だけカウ
ントアップされ、次いでステップ813では、所定のカ
ウント値を持つT14と比較される(図15)。T14は転
写ローラにクリーニングむらを生じさせなためにその1
回転分以上に要する時間とされる。本実施例では、T14
のカウント値は時間2sec に相当する数500 に設定され
る。このときC=1<500 であるので、ルーチンは直ち
に終了する。その後4ms毎にルーチンが実行されて、カ
ウンタCのカウント数が500 に到達すると、ステップ8
13からステップ814に進み、そこで転写電源装置2
6へのオン/オフ信号DS26がLレベルに戻され、これ
により該転写電源装置26からの出力は零とされる。次
いで、ステップ815では、駆動回路40への駆動信号
DS40がLレベルに戻されて、感光体ドラム10および
転写ローラ18の回転駆動が停止され、またステップ8
16では駆動回路48への駆動信号DS48もLレベルに
戻されて、レーザビームLBによる感光体ドラム10の
走査が停止される。続いて、ステップ817ではカウン
タCがクリアされ、ステップ818でフラグF11
“1”に書き換えられた後、ルーチンは一旦終了する。
【0054】4ms後に再びルーチンが実行されたとき、
11=1とされているので、ステップ819に進み、そ
こでフラグF1 ないしF11のすべてが“0”に書き換え
られた後、ルーチンは直ちに終了する。その後4ms毎に
ルーチンが実行されるが、このとき記録準備完了信号お
よび記録実行指令信号は共にLレベルとされているの
で、ステップ701、702および722を経た後、ル
ーチンは直ちに終了し、何等の進展もない。すなわち、
レーザプリンタの制御回路56では、記録実行指令信号
のLレベルからHレベルへの立上がりだけが監視され、
その立上がりがあったとき、再び記録作動が実行される
ことになる。
【0055】ところで、記録作動実行中、記録紙がその
搬送通路でジャムした際には、電源スイッチ56eを投
入した儘でプリンタハウジング27のカバーを外して該
記録紙を取り除くことがあり得る。このような場合に
は、プリンタハウジング27のカバーが外されてカバー
開閉スイッチ56fがオフになるので、ステップ701
からステップ820に進み、そこでカウンタCがクリア
される。次いで、ステップ821ではフラグF1 ないし
11のすべてが“0”に書き換えられ、ステップ823
で記録準備完了信号がHレベルからLレベルとされた
後、ルーチンは直ちに終了する。その後4ms毎にルーチ
ンが実行されるが、カバー開閉スイッチ56fがオフと
されている限り何等の進展もない。プリンタハウジング
27のカバーが閉じられてカバー開閉スイッチ56fが
オンにされると、ステップ701から702に進み、そ
こで記録準備完了信号がLレベルであるかHレベルであ
るかが判断される。このとき記録準備完了信号はHレベ
ルであるので、ステップ703に進み、先に述べたよう
な記録作動実行前のクリーニングが転写ローラ18に対
して行われる。というのは、記録紙がその搬送通路でジ
ャムした場合には、該記録紙は転写ローラ18まで到達
されないので、帯電トナー像は転写ローラ18自体に転
写されてそのローラ表面が帯電トナーでもって著しく汚
染されているからでる。
【0056】以上で説明した実施例では、感光体ドラム
から転写ローラへの帯電トナー像の転写を行う以外の期
間のすべてに亘って該転写ローラへの逆転写電圧を印加
してそのクリーニングを行うようようにされたが、かか
る期間の一部に亘ってだけ、例えば記録作動実行前およ
び記録作動実行後のいずれか一方もしくは双方に亘って
だけ転写ローラのクリーニングを行うようにしてもよ
い。
【0057】また、上述の実施例では、転写ローラ16
に対する転写電流の印加と逆転写電圧の印加とが切り換
える際、オン/オフ信号OS26をHレベルにした儘で極
性切換信号PS26をLレベルからHレベルに変えるため
に、転写電源装置26からの出力は図16の(a)に示
すように負側から正側に急激に変化し、このため転写電
源装置26内でスパークあるいは絶縁破壊等が生じる虞
れがある。これを阻止するためには、本発明において、
図16の(b)に示すように極性切換信号PS 26の立上
がりおよび立下がりの前後でオン/オフ信号OS26を僅
かな期間だけLレベルに落とすようにしてもよい。この
ようにすれば、転写電源装置26からの出力は一旦零の
状態を経て極性を変化することになるので、かかるスパ
ークあるいは絶縁破壊等の問題が回避することが可能で
ある。
【0058】また、上述の実施例では、トナーは負に帯
電されるので、転写ローラのクリーニングのためには逆
転写電圧は負の電圧とされ、また帯電トナー像の転写の
ためには転写電圧は正の電圧とされるが、トナーを正に
帯電する場合には、もちろん逆転写電圧と転写電圧との
極性は入れ替わる。いずれにしても、転写ローラのクリ
ーニングを効率良く行うためには、転写ローラに逆転写
電圧を印加した際に感光体ドラムと転写ローラとの間の
電位差を種々の設計条件に照らして最適に設定すること
が必要である。そこで、本発明者等は転写ローラの効果
的なクリーニングのためには感光体ドラムと転写ローラ
との間にどの程度の電位差が必要であるかを実験的に求
めた。この実験では、先ず、転写ローラの全体を意図的
に負に帯電されたトナーでもって全体的に汚染し、次い
で転写ローラに種々の逆転写電圧値を設定して印加し
て、トナーがどの程度除去されるかを調べた。その結果
が図17のグラフのグラフに示されている。グラフの横
軸は転写ローラに印加されたクリーニング電圧すなわち
逆転写電圧を示し(なお、このとき感光体ドラムの表面
電位は零レベルとされているので、その逆転写電圧値は
感光体ドラムと転写ローラとの電位差でもある)、また
グラフの左縦軸はクリーニング効率を示し(白丸)、こ
れは転写ローラに残留したトナー量とそこから除去され
たトナー量との比であり、更にグラフの右縦軸は所定の
逆転写電圧値でクリーニングを行った後に感光体ドラム
と転写ローラとの間に最初に通過させた記録紙の裏側の
汚れを光学濃度(0D)として示す(黒丸)。図17から明
らかなように、クリーニング効率を60%以上でかつ記録
紙の裏側汚れをOD0.02以下とするためには、0ないし11
00ボルトの電位差が必要であり、またクリーニング効率
を70%以上でかつ記録紙の裏側汚れをOD0.015 以下とす
るためには、100 ないし900 ボルトの電位差が必要であ
り、更にクリーニング効率を80%以上でかつ記録紙の裏
側汚れをOD0.01以下とするためには、300 ないし700 ボ
ルトの電位差が必要とされる。
【0059】また、上述の実施例では、記録作動実行前
後での転写ローラ18のクリーニング時に感光体ドラム
10から電荷を除去してその表面電位を実質的に零とす
るために、静電潜像書込み用のレーザビーム走査光学系
を電荷除去手段として利用したが、必要に応じて除電ラ
ンプ等の電荷除去手段を別途設けることもできる。
【0060】
【発明の効果】以上の記載から明らかなように、本発明
によれば、転写ローラが導電性の弾性発泡材料から形成
されるので、その表面にトナーが押潰された状態で付着
することはなく、このため記録作動実行中に転写ローラ
に逆転写電圧を適宜印加することによって該転写ローラ
を常に清浄な状態に保守することができる。かくして、
記録紙等の記録媒体のトナー汚染および転写特性の変動
を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図である。
【図2】本発明を適用した静電記録装置の基本構成を示
す概略図である。
【図3】図2の基本構成をレーザプリンタに具体化して
示す概略断面図である。
【図4】図3の感光体ドラムと転写ローラとの配置関係
を示す拡大斜視図である。
【図5】図3のレーザプリンタの制御ブロック図であ
る。
【図6】図5の転写電源装置の詳細図である。
【図7】図5の制御ブロック図の作動を説明するフロー
チャートの一部である。
【図8】図5の制御ブロック図の作動を説明するフロー
チャートの一部である。
【図9】図5の制御ブロック図の作動を説明するフロー
チャートの一部である。
【図10】図5の制御ブロック図の作動を説明するフロ
ーチャートの一部である。
【図11】図5の制御ブロック図の作動を説明するフロ
ーチャートの一部である。
【図12】図5の制御ブロック図の作動を説明するフロ
ーチャートの一部である。
【図13】図5の制御ブロック図の作動を説明するフロ
ーチャートの一部である。
【図14】図5の制御ブロック図の作動を説明するフロ
ーチャートの一部である。
【図15】図4ないし図14に示したフローチャートの
説明のためのタイムチャートである。
【図16】転写ローラに対して逆転写電圧の印加と転写
電流の印加とを切り換える際の2つの切換態様を示すタ
イムチャートである。
【図17】転写ローラの効果的なクリーニングのために
は感光体ドラムと転写ローラとの間にどの程度の電位差
が必要であるかを示すグラフである。
【符号の説明】
10…感光体ドラム 12…帯電ブラシ 14…レーザビーム走査光学系 16…現像器 18…転写ローラ 20…除電ランプ 22…トナー掻取りブレード 24…熱定着器 26…転写電源装置 26a…転写電源回路 26b…逆転写電源回路 26c…切換スイッチ 26e…ANDゲート回路 26f…ゲート回路 27…プリンタハウジング 32…レジストローラ 38…サーボモータ 40…駆動回路 42…電圧電源回路 44…駆動回路 46…サーボモータ 48…駆動回路 50…電圧電源回路 52…サーボモータ 54…駆動回路 56…制御回路 56e…電源スイッチ 56f…カバー開閉スイッチ 58…制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小笠原 正 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−154086(JP,A) 特開 平2−285377(JP,A) 特開 昭50−22640(JP,A) 特開 昭63−247781(JP,A) 特開 平3−85575(JP,A) 特開 昭51−9840(JP,A) 特開 昭64−7086(JP,A) 実開 昭55−63543(JP,U) 特公 昭61−22314(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電記録装置の像担持体(10)に担持
    された帯電トナー像を記録紙等の記録媒体(P)に転写
    させるローラ転写装置であって、 前記像担持体の表面に対接させて回転させられ、かつ導
    電性の弾性発泡材料から形成されたローラ層を持つ転写
    ローラ(18)と、 前記像担持体と前記転写ローラとの間に介在された記録
    媒体に該像担持体から帯電トナー像を静電的に転写させ
    るべく該転写ローラに電気的な転写エネルギを印加する
    ための転写電源手段(26a)と、 前記転写ローラに付着したトナーを前記像担持体側に静
    電的に引き戻すべく該転写ローラに電気的な逆転写エネ
    ルギを印加させるための逆転写電源手段(26b)と、 前記転写電源手段から前記転写ローラへの転写エネルギ
    の印加と前記逆転写電源手段から前記転写ローラへの逆
    転写エネルギの印加とを交互に切り換える切換手段(2
    6c、26d、26e)と、 前記像担持体から前記記録媒体への帯電トナー像の転写
    を行う以外の期間の少なくとも一部に亘って前記逆転写
    電源手段から前記転写ローラに逆転写エネルギを印加さ
    せるように前記切換手段を制御する切換制御手段(5
    6、710〜717)とを具備し、 前記逆転写電源手段によって前記転写ローラに電気的な
    逆転写エネルギを印加して該転写ローラに付着したトナ
    ーを前記像担持体側に引き戻す際に該像担持体と該転写
    ローラとの間の電位差を0ないし1000ボルト範囲内で安
    定して維持させるべく該像担持体から電荷を除去してそ
    の表面電位を実質的に零状態にするための電荷除去手段
    (14)が設けられることを特徴とするローラ転写装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のローラ転写装置におい
    て、前記切換制御手段(56、710〜717)が前記
    静電記録装置の電源投入時および記録媒体への記録完了
    時に前記逆転写電源手段(26a)から前記導電性転写
    ローラ(18)に逆転写エネルギを印加させるように前
    記切換手段(26c、26d、26e)を制御すること
    を特徴とするローラ転写装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のローラ転写装置
    において、前記切換制御手段(56、710〜717)
    が前記転写電源手段(26a)から前記転写ローラ(1
    8)への転写エネルギの印加と前記逆転写電源手段(2
    6a)から前記転写ローラ(18)への逆転写エネルギ
    の印加とを前記切換手段(26c、26d、26e)に
    よって交互に切り換える際に所定の時間だけ電気的に零
    状態を得るように該切換手段を制御することを特徴とす
    るローラ転写装置。
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DE69216923T DE69216923T2 (de) 1991-07-06 1992-07-06 Bildübertragungsvorrichtung
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