JP2720183B2 - 意匠性ある保形性素材 - Google Patents

意匠性ある保形性素材

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JP2720183B2 JP63334607A JP33460788A JP2720183B2 JP 2720183 B2 JP2720183 B2 JP 2720183B2 JP 63334607 A JP63334607 A JP 63334607A JP 33460788 A JP33460788 A JP 33460788A JP 2720183 B2 JP2720183 B2 JP 2720183B2
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彰三 勝倉
邦彦 杉浦
和久 藤沢
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株式会社 カツクラ
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は内装用素材や包装用素材としてそのまま適用
できる意匠性ある保形性素材に関する。
従来技術 織物を壁材など内装用素材に使用する場合、その意匠
性と同時に、組織の安定性及び適度の硬さ(形状安定性
及び取り扱い易さ)が要求される。そこで、一般には密
度ある編織布に樹脂加工若しくは熱硬化性樹脂を含浸又
はコーティングすることによって、この要求を満たして
いたが、樹脂加工若しくは熱硬化性樹脂を含浸又はコー
ティングすると、ファブリック性に欠けた平面的な外観
になり、ファッション性ある製品を得難く、また、耐洗
濯性など機能面でも問題があった。
そこで、特開昭59−59969号公報では、普通糸に低融
点熱溶融性合成繊維糸条を合撚又は引揃えたものを用い
て、布帛を形成し、この布帛を低融点熱溶融性合成繊維
の溶融する温度で処理して、繊維の交絡店を融着せしめ
る方法が開示されるが、このような方法では、布帛表面
に低融点熱溶融性合成繊維糸条の溶融物が球状に付着
し、外観及び風合が悪く、実用性ある製品は得難いもの
であった。
発明が解決しようとする課題 本発明は、従来になく、意匠性に富んだ、保形性ある
素材を提供することを課題とするものであり、更に詳し
く述べれば、非常に目の粗いレース状の布帛などであっ
ても、その外観を損なうことなく、適度の硬さ及び保形
性を有するため、内装用素材あるいは包装用素材などと
して、そのまま安定して適用できる意匠性ある保形性素
材を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明では、特殊な芯鞘構造を有する複合繊維と意匠
糸を組み合わせて使用することによって、上記目的を達
成した。
即ち、本発明の保形性素材は、低融点ポリエステルを
鞘とし、通常のポリエステル繊維素材を芯とする芯鞘構
造の複合繊維からなるフィラメント糸を用いて地組織を
構成し、これに意匠糸を混用してなる編織物であって、
熱処理によって、前記複合繊維間及び複合繊維と意匠糸
の交差点を融着せしめて、意匠糸を含む編織物の外観を
そのまま保った状態で硬仕上げ加工されているものであ
る。
かかる本発明で使用する複合繊維は、例えば融点130
〜210℃(好ましくは140〜200℃)の低融点ポリエステ
ルを鞘とし、通常のポリエステル繊維素材を芯とする芯
鞘構造の複合繊維であり、前記低融点ポリエステルの代
表的な例としては、イソフタル酸共重合ポリエステル
(イソフタル酸共重合比率15〜35モル%)を挙げること
ができる。しかし、これに限られることなく、芯と鞘の
融点差が約30℃以上あるものであれば、どのような素材
からなるものであっても一般に使用でき、芯と鞘が異な
る素材からなるものであってもよい。
次に意匠糸は、通常のリング糸などであってもよい
が、前述の如き熱融着性を有する複合繊維を使用するも
のとすることによって、意匠糸内部においても熱融着を
生じさせ、意匠糸の硬仕上げをすることもできる。特
に、立体感ある意匠糸を使用する場合には、この種の複
合繊維を含む意匠糸であるのが好ましい。また、意匠糸
に前記複合繊維が交撚又は混繊されてもよい。
本発明の保形性素材は、芯鞘構造の複合繊維からなる
フィラメント糸を、地組織に使用するため、編織物を複
合繊維の芯成分の融点と鞘成分の融点の間の温度で熱処
理することによって、芯成分はフィラメント糸として安
定に存在させ、鞘成分のみを溶融して、安定して、複合
繊維間及び複合繊維と意匠糸の交差点を融着せしめるこ
とができる。この際、鞘成分は芯のフィラメント糸に沿
って自然に融着面を構成するため、個々のフィラメント
糸の表面に硬仕上げ効果を発揮し、同時に組織を安定に
固着する効果がある。
従って、特開昭59−59969号公報の場合のような溶融
球を生じたりすることなく、生機同様に自然な外観の製
品を得ることができるものであり、レース状の組織であ
っても、外観よく、そのままブラインドや間仕切など内
装用素材として、あるいは形状安定性ある包装用素材と
して使用できる製品となすことができる。
なお、本発明では、内装用素材等使用目的に応じて、
防炎加工や染色加工がなされるのが好ましいが、これら
の加工は、前記複合繊維の低融点成分を溶融する前に、
その融点以下の温度条件でなされるのが好ましい。
また、本発明において熱処理は、前記複合繊維の芯成
分の融点以下、鞘成分の融点以下の温度条件でなされれ
ばよいが、最初幾分低い温度で熱処理し、その後により
高い温度で熱処理するという2段階法で熱処理するのが
好ましい。この場合、最初の熱処理で、鞘成分の表面の
みを溶融させ、組織を安定化させ、まだ風合が柔らかい
状態で切断処理など、適当な加工を施し、その後高温熱
処理して、硬仕上を完結することができる。
実施例1 イソフタル酸共重合ポリエステル(イソフタル酸比率
20モル%)を鞘部分、通常のポリエステルを芯部分とす
る、芯鞘の接合比率が1:1である複合糸(但し、250d/16
fで、強度4.8g/d、伸度40%)を用いて、ラッセル編機R
S9MSWNU(ゲージ14G、回転数250cpm)で、角目のマーキ
ゼットレース地を編成した。
同時に、このマーキゼットレース地の緯糸には、900
デニールのポリエステルブライトリング糸を意匠糸とし
て挿入した。
その後、この編地を、130℃×30分間の同浴処理で、
防炎及び染色加工し、その後160℃でプレセットし、テ
ープ状に切断し、更に200〜230℃で3分間熱処理した。
得られた製品は、マーキゼットレース地の角目に意匠
糸の輪奈が安定して分散固定された意匠効果に優れたテ
ープ地となり、目詰まりすることなく、ふくらみのある
硬仕上成型品として、そのままの状態で、ベネシャンブ
ラインドなどに品質よく使用できるものであった。
実施例2 意匠糸として、1200デニールの下記の構成からなる意
匠撚糸を使用した以外は実施例1と同様の方法を実施し
た。
芯糸−実施例1のフィラメント糸と同様の芯鞘構造から
なるフィラメント糸(250デニール)2本 飾り糸−ポリエステルブライト(150デニール)3本 押え糸−ポリエステル(75デニール)1本 製品は、意匠糸にも全体に硬仕上効果のある、非常に
立体感ある製品となった。
実施例3 実施例1と同様の複合糸を地経糸及び地緯糸に使用
し、津田駒製のWJLで44×44本/インチの密度の平織地
を織成した。この織地の緯糸に15Sポリエステルリング
糸を意匠糸として挿入し、実施例1と同様の防炎及び染
色加工、プレセット及び熱処理した。
その結果、意匠効果に優れた生機の外観を有しなが
ら、硬仕上げ効果のある安定した製品が得られ、これは
そのままロールブラインドに使用することができた。
比較例1 実施例1の複合糸の代わりに、通常のポリエステル糸
(250d/16f)を使用して、実施例1と同様の方法で、意
匠糸の挿入されたマーキゼットレース地を製造した。
その後、この編地を、130℃×30分間の同浴処理で、
防炎及び染色加工し、その後100℃×1分間乾燥後、樹
脂加工し、160℃×1分間熱処理した。
製品は、意匠糸の輪奈が樹脂加工により、地糸と一体
化し、平面的な外観を有するものであり、しかも、樹脂
によって編み目が覆われ、ファブリック性に欠けるもの
となった。
発明の効果 本発明に従って、鞘に低融点成分を有する複合繊維か
らなるフィラメント糸と意匠糸と組み合わせて編織し、
上記低融点成分のみを溶融し、複合繊維間及び複合繊維
と意匠糸を融着させた製品は、編織物の外観をそのまま
保った状態で、コシ及びハリのある保形性に優れたもの
となり、内装用素材あるいは包装用素材等として、その
まま安定して使用できるものとなる。
また、本発明では、耐洗濯性などにも優れ、成型安定
性(寸法、品質等安定)があり、強度の経時変化もな
い、意匠効果に優れた付加価値の高い製品が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−184119(JP,A) 特開 昭61−194221(JP,A) 特開 昭52−124975(JP,A) 特開 昭61−47847(JP,A) 特表 昭58−500900(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低融点ポリエステルを鞘とし、通常のポリ
    エステル繊維素材を芯とする芯鞘構造の複合繊維からな
    るフィラメント糸を用いて地組織を構成し、これに意匠
    糸を混用してなる編織物であって、熱処理によって、前
    記複合繊維間及び複合繊維と意匠糸の交差点を融着せし
    めて、意匠糸を含む編織物の外観をそのまま保った状態
    で硬仕上げ加工されていることを特徴とする意匠性ある
    保形性素材。
JP63334607A 1988-12-28 1988-12-28 意匠性ある保形性素材 Expired - Lifetime JP2720183B2 (ja)

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