JP2719544B2 - 柱梁接合部 - Google Patents
柱梁接合部Info
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、鋼管コンクリート製柱と鉄骨製梁を接合
する柱梁接合部に関する。
する柱梁接合部に関する。
「従来の技術」 従来より、柱及び梁をその交差部(パネルゾーン)に
おいて互いに接合するための柱梁接合部材として、例え
ば、第5図及び第6図に示すような柱梁接合部材が知ら
れている(特開平1-190838号公報参照)。
おいて互いに接合するための柱梁接合部材として、例え
ば、第5図及び第6図に示すような柱梁接合部材が知ら
れている(特開平1-190838号公報参照)。
この柱梁接合部材30は、内部にコンクリートを圧入、
充填した角型の鋼管柱31の接続部分(パネルゾーン)32
に鍛造、鋳造製のダイヤフラム33を介在させてなるもの
で、ダイヤフラム33の中央及び四隅にコンクリートCを
流通するための通し孔34を設け、ダイヤフラム33の側面
にエッジ35及び裏当て材36を突設し、このエッジ35及び
裏当て材36に梁37の端部を一体に溶接することで、鋼管
柱31及び梁37をその接続部分32において互いに接合する
ものである。
充填した角型の鋼管柱31の接続部分(パネルゾーン)32
に鍛造、鋳造製のダイヤフラム33を介在させてなるもの
で、ダイヤフラム33の中央及び四隅にコンクリートCを
流通するための通し孔34を設け、ダイヤフラム33の側面
にエッジ35及び裏当て材36を突設し、このエッジ35及び
裏当て材36に梁37の端部を一体に溶接することで、鋼管
柱31及び梁37をその接続部分32において互いに接合する
ものである。
「発明が解決しようとする課題」 しかし、上記従来の柱梁接合部材30においては、梁37
の梁せい方向の上下のそれぞれの端部を、上下用のそれ
ぞれ単独の偏平薄型のダイヤフラム33に溶接して両者を
接合する構造であるから、梁せい寸法に対して精度よく
ダイヤフラム33を設置することが必要とされていた。そ
して、柱梁接合部材30に梁37を直接に溶接接合して、接
合部の剛性を確保することが必要とされていた。
の梁せい方向の上下のそれぞれの端部を、上下用のそれ
ぞれ単独の偏平薄型のダイヤフラム33に溶接して両者を
接合する構造であるから、梁せい寸法に対して精度よく
ダイヤフラム33を設置することが必要とされていた。そ
して、柱梁接合部材30に梁37を直接に溶接接合して、接
合部の剛性を確保することが必要とされていた。
この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、鋼管コ
ンクリート製の柱及び鉄骨製の梁の接合部に対するコン
クリートの充填効率を十分に確保しながら、両者の接合
部における寸法精度と施工性に優れ、かつ接合部におけ
る剛性にも優れた柱梁接合部を提供することを目的とし
ている。
ンクリート製の柱及び鉄骨製の梁の接合部に対するコン
クリートの充填効率を十分に確保しながら、両者の接合
部における寸法精度と施工性に優れ、かつ接合部におけ
る剛性にも優れた柱梁接合部を提供することを目的とし
ている。
「課題を解決するための手段」 請求項1記載の発明は、鋼管コンクリート製の柱同士
の接続部に柱梁接合部たるパネルゾーン体が介在され、
このパネルゾーン体は、柱に接合すべき鉄骨製の梁の上
下フランジ位置に各々配置される接合金物と、上下の接
合金物同士を、その間の柱外周部を囲む形で互いに連結
する外周板とから構成される剛体とされ、前記梁はその
上下フランジが上下の接合金物に対し各々接合され、前
記接合金物は、少なくとも外周縁部側に、柱の延在方向
における厚さが最も厚くその外側面の、柱の延在方向に
おける一端部に形成される段部が1カ所以内とされた最
大肉厚部が形成されており、上下のいずれか一方又は双
方の接合金物の、外周縁部における最大肉厚部の外側面
に、梁のフランジの端部を乗せる無段平板状の突条が直
接設けられていることを特徴としている。
の接続部に柱梁接合部たるパネルゾーン体が介在され、
このパネルゾーン体は、柱に接合すべき鉄骨製の梁の上
下フランジ位置に各々配置される接合金物と、上下の接
合金物同士を、その間の柱外周部を囲む形で互いに連結
する外周板とから構成される剛体とされ、前記梁はその
上下フランジが上下の接合金物に対し各々接合され、前
記接合金物は、少なくとも外周縁部側に、柱の延在方向
における厚さが最も厚くその外側面の、柱の延在方向に
おける一端部に形成される段部が1カ所以内とされた最
大肉厚部が形成されており、上下のいずれか一方又は双
方の接合金物の、外周縁部における最大肉厚部の外側面
に、梁のフランジの端部を乗せる無段平板状の突条が直
接設けられていることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に関し
て、前記接合金物の外周縁部には、柱の延在方向に突出
する突出部が周方向に連続して形成されて前記最大肉厚
部とされていることを特徴としている。
て、前記接合金物の外周縁部には、柱の延在方向に突出
する突出部が周方向に連続して形成されて前記最大肉厚
部とされていることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明に関し
て、前記突出部の外面には外周板用の溶接開先が前記段
部として設けられていることを特徴としている。
て、前記突出部の外面には外周板用の溶接開先が前記段
部として設けられていることを特徴としている。
「作用」 この発明によれば、鋼管コンクリート製の柱の接合部
に、上下の接合金物とその間の柱部分を囲む外周板とか
ら構成される剛体のパネルゾーン体を介在させること
で、上下の接合金物に対し、梁せい寸法に適合した精度
のよい間隔が確保できる。
に、上下の接合金物とその間の柱部分を囲む外周板とか
ら構成される剛体のパネルゾーン体を介在させること
で、上下の接合金物に対し、梁せい寸法に適合した精度
のよい間隔が確保できる。
また、接合金物の中央又は四隅に通し孔を確保してい
るため、接合部に対するコンクリートの充填性が良好と
なる。
るため、接合部に対するコンクリートの充填性が良好と
なる。
さらに、各接合金物の側面に対し鉄骨製の梁の端部の
上下フランジを接合するからその接合性に優れている。
上下フランジを接合するからその接合性に優れている。
そして、上下のいずれか一方又は双方の接合金物の外
側面に突条が設けられているため、梁の位置が設定され
るとともに、突条が裏金の役割を果たすことができる。
側面に突条が設けられているため、梁の位置が設定され
るとともに、突条が裏金の役割を果たすことができる。
加えて、突条を有する接合金物は、少なくとも外周縁
部側に柱の延在方向における厚さが最も厚くその外側面
の、柱の延在方向における一端部に形成される段部が1
カ所以内とされた最大肉厚部が形成されており、この最
大肉厚部の外側面に、梁のフランジの端部を乗せる無段
平板状の突条が直接設けられているため、形状を簡素に
でき、よって、容易に製作ができるとともに梁接合状態
における応力伝達を確実に行うことができる。
部側に柱の延在方向における厚さが最も厚くその外側面
の、柱の延在方向における一端部に形成される段部が1
カ所以内とされた最大肉厚部が形成されており、この最
大肉厚部の外側面に、梁のフランジの端部を乗せる無段
平板状の突条が直接設けられているため、形状を簡素に
でき、よって、容易に製作ができるとともに梁接合状態
における応力伝達を確実に行うことができる。
「実施例」 第1図はこの発明の第1実施例を示すもので、この図
において、符号1は鋼管コンクリート製の柱、符号2は
鉄骨製の梁、符号3はパネルゾーン体をそれぞれ示して
いる。
において、符号1は鋼管コンクリート製の柱、符号2は
鉄骨製の梁、符号3はパネルゾーン体をそれぞれ示して
いる。
柱1は、コンクリート4を角型の鋼管5の内部に充填
してなる断面矩形状のもので、その上下の柱1、1間の
接合部6には、梁2の端部を柱1に接合すべきパネルゾ
ーン(交差部)7が形成されている。また梁2は、断面
I形状の鉄骨からなるもので、ウェブ8の上下端にはフ
ランジ9、10が形成されている。なお、鋼管5の内部に
はコンクリート4とともに補強用鉄筋を配設する場合も
ある。
してなる断面矩形状のもので、その上下の柱1、1間の
接合部6には、梁2の端部を柱1に接合すべきパネルゾ
ーン(交差部)7が形成されている。また梁2は、断面
I形状の鉄骨からなるもので、ウェブ8の上下端にはフ
ランジ9、10が形成されている。なお、鋼管5の内部に
はコンクリート4とともに補強用鉄筋を配設する場合も
ある。
前記パネルゾーン7には、この発明の特徴たる前記パ
ネルゾーン体3が設けられている。このパネルゾーン体
3は、梁2の上下フランジ9、10の高さ位置に各々配置
される接合金物11、12と、これら接合金物11、12同士
を、柱1aの外周部を囲む形で溶接により連結する外周板
13とから構成される剛体とされている。
ネルゾーン体3が設けられている。このパネルゾーン体
3は、梁2の上下フランジ9、10の高さ位置に各々配置
される接合金物11、12と、これら接合金物11、12同士
を、柱1aの外周部を囲む形で溶接により連結する外周板
13とから構成される剛体とされている。
接合金物11、12の外側面には突条17が設けられてお
り、この突条17により梁2のフランジ9、10を受けるよ
うになっている。この実施例においては、突条17は上下
の接合金物11、12の両方に設けられているが、上の接合
金物11又は下の接合金物12のいずれか一方にのみ設けて
もよい。
り、この突条17により梁2のフランジ9、10を受けるよ
うになっている。この実施例においては、突条17は上下
の接合金物11、12の両方に設けられているが、上の接合
金物11又は下の接合金物12のいずれか一方にのみ設けて
もよい。
接合金物11の具体的形状は、第3図又は第4図にそれ
ぞれ示す如くである。すなわち、全体形状が柱1の断面
形状と略一致する平面視矩形状とされたダイアフラムで
あり、梁2の上フランジ9を溶接接合する外周部(外周
縁部)14と、内部に外周部14を互いにつなぐリブ部分15
とを有する形状とされている。なお、外周部14とリブ部
分15とが、厚さが最も厚い最大肉厚部であり、外周部14
の外側面に上記突条17が設けられている。またリブ部分
15を除く内部は、柱1のコンクリート打設用のトレミー
管(図示せず)が貫通できる通し孔16とされている。即
ち、接合金物11の中央及び四隅あるいは四隅に通し孔16
が形成されている。さらに外周部14の各側面の中央より
やや下には、梁2の上フランジ9端部が乗る無段平板状
の突条17がそれぞれ前方へ向けて突設されている。な
お、符号18は、接合金物11の厚さ方向に貫通された空気
の抜穴を示している。
ぞれ示す如くである。すなわち、全体形状が柱1の断面
形状と略一致する平面視矩形状とされたダイアフラムで
あり、梁2の上フランジ9を溶接接合する外周部(外周
縁部)14と、内部に外周部14を互いにつなぐリブ部分15
とを有する形状とされている。なお、外周部14とリブ部
分15とが、厚さが最も厚い最大肉厚部であり、外周部14
の外側面に上記突条17が設けられている。またリブ部分
15を除く内部は、柱1のコンクリート打設用のトレミー
管(図示せず)が貫通できる通し孔16とされている。即
ち、接合金物11の中央及び四隅あるいは四隅に通し孔16
が形成されている。さらに外周部14の各側面の中央より
やや下には、梁2の上フランジ9端部が乗る無段平板状
の突条17がそれぞれ前方へ向けて突設されている。な
お、符号18は、接合金物11の厚さ方向に貫通された空気
の抜穴を示している。
かかる接合金物11は、全体が鋳造又は鍛造によって一
体成形されている。また、一方の接合金物12の形状及び
構造は接合金物11と同様であるが、前述のように突条17
を設けていないものでもよい。
体成形されている。また、一方の接合金物12の形状及び
構造は接合金物11と同様であるが、前述のように突条17
を設けていないものでもよい。
外周板13は、前記したように柱1aを囲む形で上下の接
合金物11、12同士を連結するが、詳しく言えば柱1aの外
周部に密着する形で周回し、接合金物11、12の各外周部
14に対して溶接により連結されている。
合金物11、12同士を連結するが、詳しく言えば柱1aの外
周部に密着する形で周回し、接合金物11、12の各外周部
14に対して溶接により連結されている。
このようなパネルゾーン体3は梁2と以下のようにし
て接合される。
て接合される。
まず、既設の柱1の上端接合部6にパネルゾーン体3
が設置され、鋼管5の上端に接合金物12の外周部14下面
が一体に溶接接合される。これにより柱1に対してパネ
ルゾーン体3が剛接合される。そして、上下の接合金物
11、12の各突条17にそれぞれ梁2の上下フランジ9、10
の端部が乗る形で、上下フランジ9、10の端部が接合金
物11、12の側面に突き合わせ溶接される。さらに、梁2
のウェブ8の端部が外周板13に対し溶接される。これに
より、梁2がパネルゾーン体32を介して柱1に剛接合さ
れる。なお、接合金物11、12のいずれかに突条17が設け
られていない場合であってもよい。また、外周板13にガ
セットプレート(図示せず)を溶接して取り付け、これ
と梁2のウェブ8をボルト接合する方法もある。
が設置され、鋼管5の上端に接合金物12の外周部14下面
が一体に溶接接合される。これにより柱1に対してパネ
ルゾーン体3が剛接合される。そして、上下の接合金物
11、12の各突条17にそれぞれ梁2の上下フランジ9、10
の端部が乗る形で、上下フランジ9、10の端部が接合金
物11、12の側面に突き合わせ溶接される。さらに、梁2
のウェブ8の端部が外周板13に対し溶接される。これに
より、梁2がパネルゾーン体32を介して柱1に剛接合さ
れる。なお、接合金物11、12のいずれかに突条17が設け
られていない場合であってもよい。また、外周板13にガ
セットプレート(図示せず)を溶接して取り付け、これ
と梁2のウェブ8をボルト接合する方法もある。
そして、柱1aの上に鋼管コンクリート製の柱1が建て
られる。この場合、パネルゾーン体3の接合金物11の外
周部14上面に対し鋼管5の下端が溶接接合され、これに
より鋼管5がパネルゾーン体3に剛接合される。そし
て、パネルゾーン体3内部及び鋼管5内部にコンクリー
ト4が一体に打設され、柱1、1a、1全体が一体な剛体
として施工されるわけである。
られる。この場合、パネルゾーン体3の接合金物11の外
周部14上面に対し鋼管5の下端が溶接接合され、これに
より鋼管5がパネルゾーン体3に剛接合される。そし
て、パネルゾーン体3内部及び鋼管5内部にコンクリー
ト4が一体に打設され、柱1、1a、1全体が一体な剛体
として施工されるわけである。
この実施例によれば、柱1、1の鋼管5、5相互がパ
ネルゾーン体3の外周板13により一体に連結されるた
め、接合部を間に設けたにも拘わらず、柱1全体として
の一体な剛性を確保することができる。これにより、柱
1及び梁2相互の接合部における剛性がより向上するこ
とになる。
ネルゾーン体3の外周板13により一体に連結されるた
め、接合部を間に設けたにも拘わらず、柱1全体として
の一体な剛性を確保することができる。これにより、柱
1及び梁2相互の接合部における剛性がより向上するこ
とになる。
第2図はこの発明の第2実施例を示している。この実
施例は、第1実施例におけるパネルゾーン体3におい
て、その接合金物11の柱1外周部に対応する側部即ち外
周部14に、外側面を該外周部14と一致させかつ外周板13
外面と一致させて、柱1の軸方向すなわち延在方向に突
出する突出部20を周方向に連続して形成したものであ
る。
施例は、第1実施例におけるパネルゾーン体3におい
て、その接合金物11の柱1外周部に対応する側部即ち外
周部14に、外側面を該外周部14と一致させかつ外周板13
外面と一致させて、柱1の軸方向すなわち延在方向に突
出する突出部20を周方向に連続して形成したものであ
る。
即ち、外周部14の相対する両側の上下面に、柱1の外
周面に面一に対応する突出部20が設けられている。この
突出部20により、柱1の鋼管5との一体性をより向上で
き、かつ、柱1に作用する水平方向への剪断力又はパネ
ルゾーン体3周囲に作用する曲げモーメントに対し、柱
1の端部の耐力を向上させることができる効果がある。
周面に面一に対応する突出部20が設けられている。この
突出部20により、柱1の鋼管5との一体性をより向上で
き、かつ、柱1に作用する水平方向への剪断力又はパネ
ルゾーン体3周囲に作用する曲げモーメントに対し、柱
1の端部の耐力を向上させることができる効果がある。
なお、突出部20は、外周部14の相対する両側に設ける
他、片側のみに設けてもよく、さらには柱1の接合端部
の耐力をより上げたい場合、全周に亙って設けてもよ
い。設計及び施工に応じて随意である。この場合、この
突出部20と該突出部20が形成された外周部14が最大肉厚
部となる。
他、片側のみに設けてもよく、さらには柱1の接合端部
の耐力をより上げたい場合、全周に亙って設けてもよ
い。設計及び施工に応じて随意である。この場合、この
突出部20と該突出部20が形成された外周部14が最大肉厚
部となる。
そして、接合金物11、12の突出部20の外面の柱延在方
向における端部に外周板13溶接用の段をなす溶接開先21
が1カ所設けられている。
向における端部に外周板13溶接用の段をなす溶接開先21
が1カ所設けられている。
即ち、第2図に示すように、接合金物11、12の互いに
相対する各突出部20、20の外面先端に対し、周方向に連
続するV溝状の溶接開先21がそれぞれ設けられている。
したがって、これらの溶接開先21を利用して、柱1の外
周を密着して周回する外周板13の上下端内面と接合金物
11、12との溶接が行なわれるようになっている。
相対する各突出部20、20の外面先端に対し、周方向に連
続するV溝状の溶接開先21がそれぞれ設けられている。
したがって、これらの溶接開先21を利用して、柱1の外
周を密着して周回する外周板13の上下端内面と接合金物
11、12との溶接が行なわれるようになっている。
この実施例によれば、接合金物11、12と外周板13との
溶接が確実になされるため、パネルゾーン体3をより剛
構造とすることができ、パネルゾーン7における剛性を
向上させることができる効果がある。
溶接が確実になされるため、パネルゾーン体3をより剛
構造とすることができ、パネルゾーン7における剛性を
向上させることができる効果がある。
また、接合金物11,12の各外周部14の形状が外周板13
外面と面一とされているため、梁2の溶接が容易になる
利点がある。
外面と面一とされているため、梁2の溶接が容易になる
利点がある。
「発明の効果」 以上詳細に説明したように、この発明によれば、鋼管
コンクリート製の柱の接合部に、上下の接合金物とその
間の柱部分を囲む外周板とから構成される剛体のパネル
ゾーン体を介在させることで、上下の接合金物に対し、
梁せい寸法に適合した精度のよい間隔が確保できる。よ
って、少ない部品点数で寸法精度の高い接合部が確実に
得られる。
コンクリート製の柱の接合部に、上下の接合金物とその
間の柱部分を囲む外周板とから構成される剛体のパネル
ゾーン体を介在させることで、上下の接合金物に対し、
梁せい寸法に適合した精度のよい間隔が確保できる。よ
って、少ない部品点数で寸法精度の高い接合部が確実に
得られる。
また、接合金物の中央又は四隅に通し孔を確保してい
るため、接合部に対するコンクリートの充填性が良好と
なる。よって、高強度の柱を形成することができる。
るため、接合部に対するコンクリートの充填性が良好と
なる。よって、高強度の柱を形成することができる。
さらに、各接合金物の側面に対し鉄骨製の梁の端部の
上下フランジを接合するからその接合性に優れている。
上下フランジを接合するからその接合性に優れている。
そして、接合金物の外側面に突条が設けられているた
め、梁の位置が設定されるとともに、突条が裏金の役割
を果たすことにより、よって、健全な溶接接合部が簡便
に得られる。
め、梁の位置が設定されるとともに、突条が裏金の役割
を果たすことにより、よって、健全な溶接接合部が簡便
に得られる。
加えて、突条を有する接合金物は、少なくとも外周縁
部側に柱の延在方向における厚さが最も厚くその外側面
の、柱の延在方向における一端部に形成される段部が1
カ所以内とされた最大肉厚部が形成されており、この最
大肉厚部の外側面に、梁のフランジの端部を乗せる無段
平板状の突条が直接設けられているため、形状を簡素に
でき、よって、容易に製作ができて製造コストを低減す
ることができるとともに梁接合状態における応力伝達を
確実に行うことができる。
部側に柱の延在方向における厚さが最も厚くその外側面
の、柱の延在方向における一端部に形成される段部が1
カ所以内とされた最大肉厚部が形成されており、この最
大肉厚部の外側面に、梁のフランジの端部を乗せる無段
平板状の突条が直接設けられているため、形状を簡素に
でき、よって、容易に製作ができて製造コストを低減す
ることができるとともに梁接合状態における応力伝達を
確実に行うことができる。
第1図はこの発明の第1実施例を示す柱梁接合部の断面
図、第2図はこの発明の第2実施例を示す柱梁接合部の
断面図、第3図及び第4図はそれぞれ接合金物の具体的
形状を示す斜視図、第5図及び第6図はこの発明の従来
例を示すもので、第5図は柱梁接合部材の縦断面図、第
6図は柱梁接合部の水平断面図である。 1……柱、2……梁、3……パネルゾーン体、4……コ
ンクリート、5……鋼管、7……パネルゾーン、9、10
……フランジ、11、12……接合金物、13……外周板、14
……外周部(側部)、16……通し孔、17……突条、20…
…突出部、21……溶接開先。
図、第2図はこの発明の第2実施例を示す柱梁接合部の
断面図、第3図及び第4図はそれぞれ接合金物の具体的
形状を示す斜視図、第5図及び第6図はこの発明の従来
例を示すもので、第5図は柱梁接合部材の縦断面図、第
6図は柱梁接合部の水平断面図である。 1……柱、2……梁、3……パネルゾーン体、4……コ
ンクリート、5……鋼管、7……パネルゾーン、9、10
……フランジ、11、12……接合金物、13……外周板、14
……外周部(側部)、16……通し孔、17……突条、20…
…突出部、21……溶接開先。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 昌宏 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 冨永 博夫 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 松尾 英成 福岡県北九州市若松区北浜1丁目9番1 号 日立金属株式会社若松工場内 (72)発明者 北野 隆司 福岡県北九州市若松区北浜1丁目9番1 号 日立金属株式会社若松工場内 (72)発明者 山田 淳 東京都江東区東陽4丁目1番13号 日立 金属機材株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−133239(JP,A) 特開 平1−295939(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】鋼管コンクリート製の柱同士の接続部に柱
梁接合部たるパネルゾーン体が介在され、このパネルゾ
ーン体は、柱に接合すべき鉄骨製の梁の上下フランジ位
置に各々配置される接合金物と、上下の接合金物同士
を、その間の柱外周部を囲む形で互いに連結する外周板
とから構成される剛体とされ、前記梁はその上下フラン
ジが上下の接合金物に対し各々接合され、前記接合金物
は、少なくとも外周縁部側に、柱の延在方向における厚
さが最も厚くその外側面の、柱の延在方向における一端
部に形成される段部が1カ所以内とされた最大肉厚部が
形成されており、上下のいずれか一方又は双方の接合金
物の、外周縁部における最大肉厚部の外側面に、梁のフ
ランジの端部を乗せる無段平板状の突条が直接設けられ
ていることを特徴とする柱梁接合部。 - 【請求項2】前記接合金物の外周縁部には、柱の延在方
向に突出する突出部が周方向に連続して形成されて前記
最大肉厚部とされていることを特徴とする請求項1記載
の柱梁接合部。 - 【請求項3】前記突出部の外面には外周板用の溶接開先
が前記段部として設けられていることを特徴とする請求
項2記載の柱梁接合部。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006712A JP2719544B2 (ja) | 1990-01-16 | 1990-01-16 | 柱梁接合部 |
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