JP2719447B2 - ごみ焼却設備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気の供給方法 - Google Patents
ごみ焼却設備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気の供給方法Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は，都市ごみ、汚泥、産業
廃棄物等の被焼却物を焼却処理するごみ焼却炉への２次
燃焼用空気の供給方法の改善に係り、より詳しくはごみ
焼却設備を構成するごみ焼却炉の燃焼室において未燃ガ
スをより効果的に燃焼させることによりＣＯガスやダイ
オキシン類等の有害物質の排出を減少させ得るようにし
たごみ焼却設備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気
の供給方法に関する。
廃棄物等の被焼却物を焼却処理するごみ焼却炉への２次
燃焼用空気の供給方法の改善に係り、より詳しくはごみ
焼却設備を構成するごみ焼却炉の燃焼室において未燃ガ
スをより効果的に燃焼させることによりＣＯガスやダイ
オキシン類等の有害物質の排出を減少させ得るようにし
たごみ焼却設備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気
の供給方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】都市ごみ、汚泥、産業廃棄物等の被焼却
物（以下、ごみという）を処理するのにごみ焼却設備が
使用されているが、ごみ焼却設備の中に流動床式ごみ焼
却炉を備えたものがある。
物（以下、ごみという）を処理するのにごみ焼却設備が
使用されているが、ごみ焼却設備の中に流動床式ごみ焼
却炉を備えたものがある。
【０００３】周知のように、このような流動床式ごみ焼
却炉はこれに投入されたごみを流動させて分解・ガス化
させる流動床としての砂層部と、この砂層部の上方に設
けられ、分解・ガス化された未燃ガスを燃焼させるフリ
−ボ−ド部と称する燃焼室とを備えている。
却炉はこれに投入されたごみを流動させて分解・ガス化
させる流動床としての砂層部と、この砂層部の上方に設
けられ、分解・ガス化された未燃ガスを燃焼させるフリ
−ボ−ド部と称する燃焼室とを備えている。
【０００４】そして、流動床式ごみ焼却炉の下部には上
記砂層部を支持する分散板が設けられ、さらにこの分散
板の下部には風箱が設けられており、この風箱から分散
板を通して供給される１次空気により砂層部の砂が流動
されるようになっている。
記砂層部を支持する分散板が設けられ、さらにこの分散
板の下部には風箱が設けられており、この風箱から分散
板を通して供給される１次空気により砂層部の砂が流動
されるようになっている。
【０００５】また、流動床式ごみ焼却炉の炉体の炉側壁
を貫通して未燃ガスを２次燃焼させるために、ごみ焼却
設備の全体を示すその概略系統図の図２に示すように、
２次燃焼用空気をフリ−ボ−ド部に吹込む２次燃焼用空
気吹込ノズル1aが設けられ、この２次燃焼用空気吹込ノ
ズル1aには２次燃焼用空気加熱装置1cが介装されてなる
２次燃焼用空気供給管1bが連通されてなり、２次燃焼用
空気吹込ノズル1aからフリ−ボ−ド部に２次燃焼用空気
を吹込むことにより、フリ−ボ−ド部まで上昇してきた
未燃ガスを完全燃焼させるようにしている。
を貫通して未燃ガスを２次燃焼させるために、ごみ焼却
設備の全体を示すその概略系統図の図２に示すように、
２次燃焼用空気をフリ−ボ−ド部に吹込む２次燃焼用空
気吹込ノズル1aが設けられ、この２次燃焼用空気吹込ノ
ズル1aには２次燃焼用空気加熱装置1cが介装されてなる
２次燃焼用空気供給管1bが連通されてなり、２次燃焼用
空気吹込ノズル1aからフリ−ボ−ド部に２次燃焼用空気
を吹込むことにより、フリ−ボ−ド部まで上昇してきた
未燃ガスを完全燃焼させるようにしている。
【０００６】一方、フリ−ボ−ド部における未燃ガスの
燃焼により生じた燃焼排ガスは、同図に示すように、炉
体１の上部の燃焼ガス出口２から第１燃焼排ガスダクト
３、熱回収設備４、第２燃焼排ガスダクト５、排ガス処
理設備６、第３燃焼排ガスダクト７、煙突８を経て大気
中に排出される。
燃焼により生じた燃焼排ガスは、同図に示すように、炉
体１の上部の燃焼ガス出口２から第１燃焼排ガスダクト
３、熱回収設備４、第２燃焼排ガスダクト５、排ガス処
理設備６、第３燃焼排ガスダクト７、煙突８を経て大気
中に排出される。
【０００７】また、第１燃焼排ガスダクト３には、熱回
収設備４と排ガス処理設備６とから排出された焼却灰を
溶融処理する溶融炉９の排ガスダクト9bが連通してお
り、この排ガスダクト9bには溶融排ガスを５００℃以下
に冷却するために、冷却装置としての水冷ジャケット9e
が外嵌されてなる構成になっている。
収設備４と排ガス処理設備６とから排出された焼却灰を
溶融処理する溶融炉９の排ガスダクト9bが連通してお
り、この排ガスダクト9bには溶融排ガスを５００℃以下
に冷却するために、冷却装置としての水冷ジャケット9e
が外嵌されてなる構成になっている。
【０００８】従って、砂層部においてごみが分解・ガス
化されることにより生じた未燃ガスはフリ−ボ−ド部ま
で上昇し、ここにおいて２次燃焼用空気吹込ノズルから
吹込まれる２次燃焼用空気により２次燃焼されると共
に、２次燃焼により発生した燃焼排ガスは炉体１の上部
の燃焼ガス出口２から排出される。
化されることにより生じた未燃ガスはフリ−ボ−ド部ま
で上昇し、ここにおいて２次燃焼用空気吹込ノズルから
吹込まれる２次燃焼用空気により２次燃焼されると共
に、２次燃焼により発生した燃焼排ガスは炉体１の上部
の燃焼ガス出口２から排出される。
【０００９】そして、燃焼排ガスに含まれている焼却灰
は上記熱回収設備４と排ガス処理設備６とによってそれ
ぞれ回収されると共に、回収された焼却灰は溶融炉９に
供給されて溶融処理されることによって安定化・減容化
されて廃却、埋立て処理されるが、焼却灰の溶融処理に
際して生じる溶融排ガスは、排ガスダクトの閉塞防止の
ために水冷ジャケット9eによって冷却される。
は上記熱回収設備４と排ガス処理設備６とによってそれ
ぞれ回収されると共に、回収された焼却灰は溶融炉９に
供給されて溶融処理されることによって安定化・減容化
されて廃却、埋立て処理されるが、焼却灰の溶融処理に
際して生じる溶融排ガスは、排ガスダクトの閉塞防止の
ために水冷ジャケット9eによって冷却される。
【００１０】また、燃焼排ガス中の窒素酸化物（Ｎ
ＯX ）除去のため、炉体１の高温部へ脱硝用還元剤とし
てアミン系窒素化合物（アンモニア、尿素等）のガス、
溶液、粉末等を供給して脱硝反応を促進させている。
ＯX ）除去のため、炉体１の高温部へ脱硝用還元剤とし
てアミン系窒素化合物（アンモニア、尿素等）のガス、
溶液、粉末等を供給して脱硝反応を促進させている。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】ところで、２次燃焼用
空気吹込ノズルからは、常温または２次燃焼用空気加熱
設備によって１００〜２５０℃の温度に加熱された２次
燃焼用空気が、総空気比１．６〜２．０程度でフリ−ボ
−ド部に吹込まれるが、１００〜２５０℃程度の温度で
は２次燃焼用空気の粘性が低く、高温であって高粘性の
未燃ガスとは混合し難いのに加えて、２次燃焼用空気の
温度が低温であるために未燃ガスが冷却されてしまう結
果、未燃ガスの燃焼に十分寄与することができず、ＣＯ
ガスやダイオキシン類等の有害物質が排出されるという
問題があった。
空気吹込ノズルからは、常温または２次燃焼用空気加熱
設備によって１００〜２５０℃の温度に加熱された２次
燃焼用空気が、総空気比１．６〜２．０程度でフリ−ボ
−ド部に吹込まれるが、１００〜２５０℃程度の温度で
は２次燃焼用空気の粘性が低く、高温であって高粘性の
未燃ガスとは混合し難いのに加えて、２次燃焼用空気の
温度が低温であるために未燃ガスが冷却されてしまう結
果、未燃ガスの燃焼に十分寄与することができず、ＣＯ
ガスやダイオキシン類等の有害物質が排出されるという
問題があった。
【００１２】さらに、安定化・減容化のために焼却灰は
溶融炉により溶融処理されるが、この焼却灰の溶融処理
に際して１２００℃以上の未溶融または半溶融状態の粒
子や揮発性成分からなる溶融排ガスが排出される。
溶融炉により溶融処理されるが、この焼却灰の溶融処理
に際して１２００℃以上の未溶融または半溶融状態の粒
子や揮発性成分からなる溶融排ガスが排出される。
【００１３】上記したように、このような溶融排ガスに
よりこれを第１燃焼排ガスダクトに送給する排ガスダク
トが閉塞されることがあるため、これを防止するため
に、例えば水冷ジャケットに冷却水を供給して上記未溶
融または半溶融状態の粒子や揮発性成分等の溶融排ガス
を５００℃以下に冷却しなければならず、熱エネルギ−
の有効活用の点において不経済であった。
よりこれを第１燃焼排ガスダクトに送給する排ガスダク
トが閉塞されることがあるため、これを防止するため
に、例えば水冷ジャケットに冷却水を供給して上記未溶
融または半溶融状態の粒子や揮発性成分等の溶融排ガス
を５００℃以下に冷却しなければならず、熱エネルギ−
の有効活用の点において不経済であった。
【００１４】また、脱硝反応を促進させるためには、燃
焼排ガスと脱硝還元剤が適切な温度雰囲気（最適は８５
０〜９５０℃程度）で混合しなければならない。
焼排ガスと脱硝還元剤が適切な温度雰囲気（最適は８５
０〜９５０℃程度）で混合しなければならない。
【００１５】従って、本発明は、熱エネルギ−の有効活
用を図って未燃ガスを確実に燃焼させると共に、還元剤
の熱分解を溶融排ガスの熱を利用して効果的に行わせ、
炉体内において高温の２次空気に同伴させることにより
燃焼排ガスと混合させ、供給する還元剤の使用量を削減
かつ未反応のアンモニアの発生も抑制し得るごみ焼却設
備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気の供給方法の
提供を目的とする。
用を図って未燃ガスを確実に燃焼させると共に、還元剤
の熱分解を溶融排ガスの熱を利用して効果的に行わせ、
炉体内において高温の２次空気に同伴させることにより
燃焼排ガスと混合させ、供給する還元剤の使用量を削減
かつ未反応のアンモニアの発生も抑制し得るごみ焼却設
備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気の供給方法の
提供を目的とする。
【００１６】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであって、従って本発明の請求項１に係
るごみ焼却設備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気
の供給方法要旨は、ごみ焼却炉の底部の砂層部における
ごみの分解・ガス化により生じた未燃ガスを、砂層部の
上方に設けた燃焼室で２次燃焼させるために、燃焼室に
２次燃焼用空気を供給するごみ焼却設備におけるごみ焼
却炉への２次燃焼用空気の供給方法において、前記ごみ
焼却炉から排出される焼却灰を溶融処理する溶融炉の冷
却装置を備えてなる排ガスダクトに冷却用空気を供給し
て該溶融炉から排出される溶融排ガスを冷却し、溶融排
ガス冷却後の冷却用空気を２次燃焼用空気として前記燃
焼室に供給することを特徴とする。
てなされたものであって、従って本発明の請求項１に係
るごみ焼却設備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気
の供給方法要旨は、ごみ焼却炉の底部の砂層部における
ごみの分解・ガス化により生じた未燃ガスを、砂層部の
上方に設けた燃焼室で２次燃焼させるために、燃焼室に
２次燃焼用空気を供給するごみ焼却設備におけるごみ焼
却炉への２次燃焼用空気の供給方法において、前記ごみ
焼却炉から排出される焼却灰を溶融処理する溶融炉の冷
却装置を備えてなる排ガスダクトに冷却用空気を供給し
て該溶融炉から排出される溶融排ガスを冷却し、溶融排
ガス冷却後の冷却用空気を２次燃焼用空気として前記燃
焼室に供給することを特徴とする。
【００１７】また、本発明の請求項２に係るごみ焼却設
備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気の供給方法要
旨は、特許請求項１記載の２次燃焼用空気の供給方法に
おいて、溶融排ガスを冷却する冷却装置により排ガスダ
クトの内部に向かって所定量のアミン系窒素化合物溶液
または粉末を散布することを特徴とする。
備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気の供給方法要
旨は、特許請求項１記載の２次燃焼用空気の供給方法に
おいて、溶融排ガスを冷却する冷却装置により排ガスダ
クトの内部に向かって所定量のアミン系窒素化合物溶液
または粉末を散布することを特徴とする。
【００１８】
【作用】先ず、本発明の請求項１に係るごみ焼却設備に
おけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気の供給方法によれ
ば、溶融炉から排出される溶融排ガスが冷却用空気によ
り冷却されると共に、溶融排ガスの冷却により加熱され
た空気が２次燃焼用空気としてごみ焼却炉の燃焼室に供
給される。
おけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気の供給方法によれ
ば、溶融炉から排出される溶融排ガスが冷却用空気によ
り冷却されると共に、溶融排ガスの冷却により加熱され
た空気が２次燃焼用空気としてごみ焼却炉の燃焼室に供
給される。
【００１９】次に、本発明の請求項２に係るごみ焼却設
備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気の供給方法に
よれば、噴射されたアミン系窒素化合物溶液または粉末
は熱分解してアンモニアを始めとする還元性物質となっ
て、冷却用空気と共にごみ焼却炉の燃焼室に供給され
る。
備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気の供給方法に
よれば、噴射されたアミン系窒素化合物溶液または粉末
は熱分解してアンモニアを始めとする還元性物質となっ
て、冷却用空気と共にごみ焼却炉の燃焼室に供給され
る。
【００２０】
【実施例】本発明の実施例を、ごみ焼却設備の全体を示
すその概略系統図の図１を参照しながら、従来と同一の
もの並びに同一機能を有するものを同一符号を以て以下
に説明すると、同図に示す符号１は、流動床式ごみ焼却
炉の炉体であって、炉体１の上部の燃焼排ガス出口２は
第１燃焼排ガスダクト３、熱回収設備４、第２燃焼排ガ
スダクト５、排ガス処理設備６、第３燃焼排ガスダクト
７、煙突８を経て大気中に排出されるようになってい
る。
すその概略系統図の図１を参照しながら、従来と同一の
もの並びに同一機能を有するものを同一符号を以て以下
に説明すると、同図に示す符号１は、流動床式ごみ焼却
炉の炉体であって、炉体１の上部の燃焼排ガス出口２は
第１燃焼排ガスダクト３、熱回収設備４、第２燃焼排ガ
スダクト５、排ガス処理設備６、第３燃焼排ガスダクト
７、煙突８を経て大気中に排出されるようになってい
る。
【００２１】一方、熱回収設備４と排ガス処理設備６と
によって回収された焼却灰は、溶融用空気の供給を受
け、かつ重油やガスの燃焼により、また電熱により加熱
されて焼却灰を溶融処理する、後述する構成になる溶融
炉９に供給される。
によって回収された焼却灰は、溶融用空気の供給を受
け、かつ重油やガスの燃焼により、また電熱により加熱
されて焼却灰を溶融処理する、後述する構成になる溶融
炉９に供給される。
【００２２】上記溶融炉９は、溶融炉本体9aと溶融炉本
体9aの下部から外方に延びると共に、絞り部9cを経て立
設される排ガス冷却部9dを有する排ガスダクト9bを備え
てなり、排ガスダクト9bの先端は、図１に示すように、
炉体１の外壁部を貫通して設けられた２次空気吹込ノズ
ル1aに連通している。
体9aの下部から外方に延びると共に、絞り部9cを経て立
設される排ガス冷却部9dを有する排ガスダクト9bを備え
てなり、排ガスダクト9bの先端は、図１に示すように、
炉体１の外壁部を貫通して設けられた２次空気吹込ノズ
ル1aに連通している。
【００２３】また、上記排ガスダクト9bの溶融炉本体9a
への連結部と絞り部9bとの間には、送風機10から送給さ
れる冷却用空気が、ダンパ11が介装されてなる冷却用空
気供給管12を介して供給されるようになっている。
への連結部と絞り部9bとの間には、送風機10から送給さ
れる冷却用空気が、ダンパ11が介装されてなる冷却用空
気供給管12を介して供給されるようになっている。
【００２４】そして、ダンパ11は第１燃焼排ガスダクト
３をとおる燃焼排ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度
計3aの検出値により開度が調整されるようになってい
る。つまり、燃焼排ガス中の酸素濃度によって、ダンパ
11の開度が調整されて冷却用空気の送給量が加減され
る。
３をとおる燃焼排ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度
計3aの検出値により開度が調整されるようになってい
る。つまり、燃焼排ガス中の酸素濃度によって、ダンパ
11の開度が調整されて冷却用空気の送給量が加減され
る。
【００２５】また、排ガス冷却部9cの上下方向の中程か
ら排ガス冷却部9cの内部下方に向かって冷却水を散布す
る冷却水噴射設備9eが付設されている。これには冷却水
供給量調整弁9fが介装されており、冷却水供給量調整弁
9fは排ガスダクト9bの上部に配設された排ガス温度検出
器13の出力によって開閉される構成になっている。な
お、上記冷却水噴射設備9eは溶融排ガスの温度が高過ぎ
る場合、換言すれば溶融排ガスの温度が高過ぎる場合に
特に有用な働きをするものである。
ら排ガス冷却部9cの内部下方に向かって冷却水を散布す
る冷却水噴射設備9eが付設されている。これには冷却水
供給量調整弁9fが介装されており、冷却水供給量調整弁
9fは排ガスダクト9bの上部に配設された排ガス温度検出
器13の出力によって開閉される構成になっている。な
お、上記冷却水噴射設備9eは溶融排ガスの温度が高過ぎ
る場合、換言すれば溶融排ガスの温度が高過ぎる場合に
特に有用な働きをするものである。
【００２６】以下、上記構成になる２次燃焼用空気供給
装置の使用態様を説明すると、送風機10からダンパ11に
より調整された量の空気が溶融炉９の排ガス冷却部9cに
供給されると、この空気は溶融炉９から排出される溶融
排ガスを４００〜５００℃に冷却すると共に、空気事態
は溶融排ガスより４００〜５００℃に加熱されて排ガス
ダクト9bを通して２次燃焼用空気吹込ノズル1aに送給さ
れると共に、２次燃焼用空気吹込ノズル1aから炉体１内
のフリ−ボ−ド部に吹込まれる。
装置の使用態様を説明すると、送風機10からダンパ11に
より調整された量の空気が溶融炉９の排ガス冷却部9cに
供給されると、この空気は溶融炉９から排出される溶融
排ガスを４００〜５００℃に冷却すると共に、空気事態
は溶融排ガスより４００〜５００℃に加熱されて排ガス
ダクト9bを通して２次燃焼用空気吹込ノズル1aに送給さ
れると共に、２次燃焼用空気吹込ノズル1aから炉体１内
のフリ−ボ−ド部に吹込まれる。
【００２７】つまり、冷却用空気供給管12から排ガスダ
クト9bに供給される空気量は、第１燃焼排ガスダクト３
に設けられた酸素濃度計3aによって検出された燃焼排ガ
ス中の酸素濃度の程度によって加減されると共に、その
空気の温度は必要に応じて冷却水噴射設備9eにより確実
に４００〜５００℃に保持されて炉体１内のフリ−ボ−
ド部に吹込まれることとなる。
クト9bに供給される空気量は、第１燃焼排ガスダクト３
に設けられた酸素濃度計3aによって検出された燃焼排ガ
ス中の酸素濃度の程度によって加減されると共に、その
空気の温度は必要に応じて冷却水噴射設備9eにより確実
に４００〜５００℃に保持されて炉体１内のフリ−ボ−
ド部に吹込まれることとなる。
【００２８】故に、この２次燃焼用空気は従来の常温ま
たは１００〜２５０℃の２次燃焼用空気のように低粘性
でないので、高温・高粘性の未燃ガスと効果的に混合さ
れるのに加えて、未燃ガスの冷却程度が軽減されるの
で、未燃ガスを高温状態で極めて良好に燃焼させること
ができる。
たは１００〜２５０℃の２次燃焼用空気のように低粘性
でないので、高温・高粘性の未燃ガスと効果的に混合さ
れるのに加えて、未燃ガスの冷却程度が軽減されるの
で、未燃ガスを高温状態で極めて良好に燃焼させること
ができる。
【００２９】さらに、排ガスダクト9bにダスト除去設備
を介装することによりダストが回収されるので、ダスト
による排ガスダクト9bの閉塞防止に対して多大な効果が
あることを確認した。
を介装することによりダストが回収されるので、ダスト
による排ガスダクト9bの閉塞防止に対して多大な効果が
あることを確認した。
【００３０】なお、以上では冷却水噴射設備9eにより水
を散布する例を説明したが、水にアミン系窒素化合物と
して濃度５％水溶液程度のアンモニアまたは尿素を溶解
した溶液を散布するかまたは尿素粉末を噴射すると、以
下の理由により燃焼排ガス中のＮＯX の低減効果があ
る。
を散布する例を説明したが、水にアミン系窒素化合物と
して濃度５％水溶液程度のアンモニアまたは尿素を溶解
した溶液を散布するかまたは尿素粉末を噴射すると、以
下の理由により燃焼排ガス中のＮＯX の低減効果があ
る。
【００３１】これは、アミン系窒素化合物の熱分解によ
り生成されるアンモニア（ＮＨ3 ）をはじめとする還元
性物質により、４ＮＯ＋４ＮＨ3＋Ｏ2 →４Ｎ2 ＋６Ｈ
2 Ｏに代表される脱硝反応が炉体の高温部（最適温度は
８５０〜９５０℃）で進行することによるものである。
り生成されるアンモニア（ＮＨ3 ）をはじめとする還元
性物質により、４ＮＯ＋４ＮＨ3＋Ｏ2 →４Ｎ2 ＋６Ｈ
2 Ｏに代表される脱硝反応が炉体の高温部（最適温度は
８５０〜９５０℃）で進行することによるものである。
【００３２】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項１
に係る２次燃焼用空気の供給方法によれば、溶融炉から
排出される溶融排ガスが冷却用空気により冷却されると
共に、溶融排ガスの冷却により加熱された空気が２次燃
焼用空気としてごみ焼却炉の燃焼室に供給され、また第
３発明に係る２次燃焼用空気の供給装置によれば、冷却
用空気供給管から、焼却灰を溶融する溶融炉の溶融排ガ
スを排出する排ガスダクトに供給された冷却用空気は、
溶融炉から排出される溶融排ガスを冷却する一方、自身
は加熱されて排ガスダクトからごみ焼却炉の燃焼室に２
次燃焼用空気を吹込む２次燃焼用空気吹込ノズルに送給
されるので、未燃ガスの冷却が防止されると共に、加熱
されて粘性が高くなった空気は燃焼室において未燃ガス
と良く混合するので未燃ガスが効果的に燃焼される。
に係る２次燃焼用空気の供給方法によれば、溶融炉から
排出される溶融排ガスが冷却用空気により冷却されると
共に、溶融排ガスの冷却により加熱された空気が２次燃
焼用空気としてごみ焼却炉の燃焼室に供給され、また第
３発明に係る２次燃焼用空気の供給装置によれば、冷却
用空気供給管から、焼却灰を溶融する溶融炉の溶融排ガ
スを排出する排ガスダクトに供給された冷却用空気は、
溶融炉から排出される溶融排ガスを冷却する一方、自身
は加熱されて排ガスダクトからごみ焼却炉の燃焼室に２
次燃焼用空気を吹込む２次燃焼用空気吹込ノズルに送給
されるので、未燃ガスの冷却が防止されると共に、加熱
されて粘性が高くなった空気は燃焼室において未燃ガス
と良く混合するので未燃ガスが効果的に燃焼される。
【００３３】また、本発明の請求項２に係る２次燃焼用
空気の供給方法によれば、噴射されたアミン系窒素化合
物溶液または粉末は熱分解して冷却用空気と共にごみ焼
却炉の燃焼室に供給されるので、アンモニアをはじめと
する還元性物質が燃焼排ガスと効果的に混合され、脱硝
反応が効率的に進められることによってＮＯX の発生量
が削減される。このため、過剰な還元剤の供給によって
生じるリ−クアンモニアによる白煙の抑制に対しても効
果がある。
空気の供給方法によれば、噴射されたアミン系窒素化合
物溶液または粉末は熱分解して冷却用空気と共にごみ焼
却炉の燃焼室に供給されるので、アンモニアをはじめと
する還元性物質が燃焼排ガスと効果的に混合され、脱硝
反応が効率的に進められることによってＮＯX の発生量
が削減される。このため、過剰な還元剤の供給によって
生じるリ−クアンモニアによる白煙の抑制に対しても効
果がある。
【００３４】さらに、従来のように、２次燃焼用空気吹
込ノズルから燃焼室に吹込まれる２次燃焼用空気を１０
０〜２５０℃に加熱する２次燃焼用空気加熱装置を必要
としなくなるのに加えて、冷却装置に供給する冷却水供
給量も少なくし、また脱硝のための還元剤の供給量を削
減し得るので、ごみ焼却設備のイニシャルコスト並びに
メインテナンスコストとの削減に対しても多大な効果が
ある。
込ノズルから燃焼室に吹込まれる２次燃焼用空気を１０
０〜２５０℃に加熱する２次燃焼用空気加熱装置を必要
としなくなるのに加えて、冷却装置に供給する冷却水供
給量も少なくし、また脱硝のための還元剤の供給量を削
減し得るので、ごみ焼却設備のイニシャルコスト並びに
メインテナンスコストとの削減に対しても多大な効果が
ある。
【図１】本発明の実施例に係るごみ焼却設備の全体を示
すその概略系統図である。
すその概略系統図である。
【図２】従来例に係るごみ焼却設備の全体を示すその概
略系統図である。
略系統図である。
１…流動床炉の炉体、1a…２次燃焼用空気吹込ノズル、
２…燃焼排ガス出口、３…第１燃焼排ガスダクト、3a…
酸素濃度計、４…熱回収設備、５…第２燃焼排ガスダク
ト、６…排ガス処理設備、７…第３燃焼排ガスダクト、
８…煙突、９…溶融炉、9a…溶融炉本体、9b…排ガスダ
クト、9c…絞り部、9d…排ガス冷却部、9e…冷却水噴射
設備、9f…冷却水供給量調整弁、10…送風機、11…ダン
パ、12…冷却用空気供給管、13…排ガス温度検出器。
２…燃焼排ガス出口、３…第１燃焼排ガスダクト、3a…
酸素濃度計、４…熱回収設備、５…第２燃焼排ガスダク
ト、６…排ガス処理設備、７…第３燃焼排ガスダクト、
８…煙突、９…溶融炉、9a…溶融炉本体、9b…排ガスダ
クト、9c…絞り部、9d…排ガス冷却部、9e…冷却水噴射
設備、9f…冷却水供給量調整弁、10…送風機、11…ダン
パ、12…冷却用空気供給管、13…排ガス温度検出器。
Claims (2)
- 【請求項１】 ごみ焼却炉の底部の砂層部におけるごみ
の分解・ガス化により生じた未燃ガスを、砂層部の上方
に設けた燃焼室で２次燃焼させるために、燃焼室に２次
燃焼用空気を供給するごみ焼却設備におけるごみ焼却炉
への２次燃焼用空気の供給方法において、前記ごみ焼却
炉から排出される焼却灰を溶融処理する溶融炉の冷却装
置を備えてなる排ガスダクトに冷却用空気を供給して該
溶融炉から排出される溶融排ガスを冷却し、溶融排ガス
冷却後の冷却用空気を２次燃焼用空気として前記燃焼室
に供給することを特徴とするごみ焼却設備におけるごみ
焼却炉への２次燃焼用空気の供給方法。 - 【請求項２】 溶融排ガスを冷却する冷却装置により排
ガスダクトの内部に向かって所定量のアミン系窒素化合
物溶液または粉末を散布する特許請求項１記載のごみ焼
却設備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気の供給方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1878091A JP2719447B2 (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | ごみ焼却設備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気の供給方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1878091A JP2719447B2 (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | ごみ焼却設備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気の供給方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04257609A JPH04257609A (ja) | 1992-09-11 |
| JP2719447B2 true JP2719447B2 (ja) | 1998-02-25 |
Family
ID=11981148
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1878091A Expired - Lifetime JP2719447B2 (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | ごみ焼却設備におけるごみ焼却炉への２次燃焼用空気の供給方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2719447B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6275666B2 (ja) * | 2015-05-20 | 2018-02-07 | 中外炉工業株式会社 | 蓄熱式燃焼脱臭装置、及びその操業方法 |
-
1991
- 1991-02-12 JP JP1878091A patent/JP2719447B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04257609A (ja) | 1992-09-11 |
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