JP2719041B2 - 耐食性に優れる鋼材の下地処理方法 - Google Patents

耐食性に優れる鋼材の下地処理方法

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JP2719041B2
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光男 木村
司 今津
良行 斉藤
千晃 志賀
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川崎製鉄株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は厚鋼板、橋梁、構造物などの表面に行なう耐
食性に優れる金属材の下地処理方法に関する。
〈従来の技術〉 従来、塗装の下地処理としては鋼材にショットを行な
った後、プライマを下塗りする方法が一般的であった。
しかし、この方法では、プライマ自体に耐食性がなく、
また傷などが生じた場所から錆が広がったりするため、
本塗装の前に再び脱スケールする必要が生じる場合があ
った。また、本塗装後も長期間経過すると、プライマと
地鉄との間にスケールが発生し、塗膜剥離の原因となっ
ていた。
そこで耐食性を有する下地処理法として、ペースト状
電解質を用いて大型構造物まで電気Niめっきする方法が
考えられている。しかしながらこのようにして製造した
下地処理材はめっきのピンホールから錆が拡がっていく
ため、錆発生を完全に抑えるためにはめっき厚を厚くす
るか、他の何らかの封孔処理、例えばクロメートを塗布
する等の方法(特開平2−225691)を取る必要がある。
しかしピンホールがなくなるまでめっき厚を厚くするに
は作業性の低下が著しい。またクロメート塗布を施した
場合には耐食性は良くなるが、上塗りの塗料によっては
相性が悪く密着性が低下する場合がある。
〈発明が解決しようとする課題〉 したがって、本発明が解決すべき課題は、前記従来技
術において困難であった鋼板の下地処理めっきのピンホ
ールをなくすことにある。
〈課題を解決するための手段〉 本発明者らは、従来の電気めっき鋼板あるいは化学め
っき鋼板において発生したピンホールを他の塗料を塗布
することなしに熱処理によって消滅させ、耐食性に優れ
る下地処理が得られることを見いだし、さらに種々の検
討を重ねた結果、そのための適正な条件範囲が存在する
ことを見いだしたことにより本発明を完成させたもので
ある。
すなわち、本発明は、鋼材にNiめっきを施した後、大
気雰囲気中にて、下記に示すいずれか一つの条件にて熱
処理を行なってNiめっき層のピンホール部にマグネタイ
トを生成させてピンホールを消滅させることを特徴とす
る耐食性に優れる鋼材の下地処理方法を提供するもので
ある。
700℃以上800℃未満:45分以上 800℃以上900℃未満:20分以上 900℃以上 : 5分以上 以下に本発明をさらにに詳細に説明する。
本発明は鋼板に下地処理として行なうNiめっきにおい
て、ピンホールが生じ、これが耐食性上問題であり、こ
れを従来のごとくめっき厚を厚くする、クロメートを塗
布するなどの方法によらず、簡便な熱処理条件の選択で
解決しようとするものである。
以下に検討結果を示す。あらかじめ予備処理してショ
ットブラストを施した鋼板に以下に示した条件で電解ニ
ッケルめっきを施した。
スルファミン酸Ni:450g/L ほう酸 :30g/L 残部 :蒸留水 温度 :30℃ アノード :Ni電極 カソード :鋼板 鋼板上に厚さ約3μmのニッケルめっきを施した後、
さらに大気雰囲気として下記に示すいずれか一つの条件
で熱処理を行なった。その結果、下記条件において熱処
理を行えばピンホールを消滅させることが可能であるこ
とを見いだした。
700℃以上800℃未満:45分以上 800℃以上900℃未満:20分以上 900℃以上 : 5分以上 この理由は上記条件によって熱処理を施すことによ
り、ピンホール部にマグネタイトを生成させ、ピンホー
ルを埋める働きをするためと考えられる。マグネタイト
は耐食性に優れるため、下地処理として充分利用可能で
ある。この条件より低温側、あるいは短時間側ではピン
ホールを防ぐために充分なマグネタイトが生成しないた
め、完全な下地処理はできない。
また、マグネタイトの色は黒系色であるため、その上
にプライマを塗布すると、表面がきれいになるばかりで
なく、耐食性は更によくなる。
〈実施例〉 以下に本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
(実施例1) まず100×150mmの大きさの鋼板表面をAl2O3#46でシ
ョット打ち後、表1に示す液を用い、表2に示す条件に
てめっきを施した。さらに表3に示す条件で熱処理を行
ない、熱処理後、フェロキシル試験(JIS H8617)、大
気暴露試験(1週間の屋外暴露)にてピンホールを調査
した。その結果を表3に合せて示す。比較例に示すよう
に処理温度が低い場合、あるいは時間が短い場合はピン
ホールはあまり減少しない。それに対して本発明条件内
で熱処理を施すことにより、ピンホールをなくすことが
可能である。
〈発明の効果〉 本発明により熱処理条件を適切に選択するだけでNiめ
っきのピンホールを防ぐことができ、耐食性に優れた下
地処理を得ることが可能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志賀 千晃 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社技術研究本部内 (56)参考文献 特開 昭48−55138(JP,A) 特開 昭60−46376(JP,A) 特公 昭39−7120(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼材にNiめっきを施した後、大気雰囲気中
    にて、下記に示すいずれか一つの条件にて熱処理を行な
    ってNiめっき層のピンホール部にマグネタイトを生成さ
    せてピンホールを消滅させることを特徴とする耐食性に
    優れる鋼材の下地処理方法。 700℃以上800℃未満:45分以上 800℃以上900℃未満:20分以上 900℃以上 : 5分以上
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