JPH0578881A - 表面処理厚鋼板 - Google Patents

表面処理厚鋼板

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Publication number
JPH0578881A
JPH0578881A JP537992A JP537992A JPH0578881A JP H0578881 A JPH0578881 A JP H0578881A JP 537992 A JP537992 A JP 537992A JP 537992 A JP537992 A JP 537992A JP H0578881 A JPH0578881 A JP H0578881A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel plate
thick steel
nickel plating
treated
primer
Prior art date
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Pending
Application number
JP537992A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Deshimaru
慎一 弟子丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Publication of JPH0578881A publication Critical patent/JPH0578881A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 厚鋼板の表面にニッケルめっき層を有し、そ
の上に下地処理としてプライマー塗装が施されているこ
とを特徴とする船体外板用表面処理厚鋼板、土木・橋梁
部材用表面処理厚鋼板である。 【効果】 本発明の表面処理厚鋼板は、船体施工中の防
錆性能を高め、施工後の錆落としにかかる負荷を著しく
軽減することができる。また、切断性、溶接性を劣化す
ることなく使用でき、有害なヒュームの発生を抑えるこ
とができる。また、部材施工中において鋼材の切断性、
溶接性を劣化させることなく、さらに長期使用において
も優れた耐食性を有する土木・橋梁部材として供給でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼板の切断性能、溶接
性を劣化させることなく施工中の発錆を防止するように
した船体外板用表面処理厚鋼板及び、部材施行時におい
て鋼板の切断性、溶接性を劣化させることなく、さらに
長期使用においても優れた耐食性を有する土木・橋梁部
材用表面処理厚鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】表面処理鋼板は、薄板分野においてその
商品化が進んでいるが、船体外板用鋼板や土木・橋梁部
材用鋼板のおもに 4.5mmを超える厚鋼板の分野において
は、開発が進められていない。また、従来鋼板表面に塗
装する場合、主として亜鉛系の粉末を媒体とする例が多
く、溶接性、切断性が劣りまたヒュームの発生は人体に
有害である。有機塗料の厚塗りは、耐食性には優れるも
ののやはり溶接性、切断性が劣る。
【0003】また、溶射などの技術もあるが、コスト的
に非常に高価となるため、船体外板用鋼板や土木・橋梁
部材用鋼板としては供給しにくい。一般に船体外板用鋼
板は、ミルメーカあるいは造船メーカにおいて圧延のま
まの黒皮板にショットブラスト処理した後にプライマを
施し、船体部材の切断及び本体加工中の発錆を極力少な
くしている。
【0004】また、一般に土木・橋梁用鋼板も、ミルメ
ーカにおいて圧延後の黒皮板にショットブラスト処理し
た後に同様にプライマを施し、部材の加工中および加工
後の本塗装までの発錆を極力少なくしている。プライマ
のうちウォッシュプライマは有機溶媒を媒体としている
ため溶接性、切断性に優れ現在広く使用されているが、
耐食性は劣る。これに対しジンクリッチプライマは多量
の金属亜鉛粉体を含むため耐食性はウォッシュプライマ
よりも優れるが、溶接性、切断性は劣る問題点を有して
いる。このため現状の切断性、溶接性を損なわずに防錆
能が優れた表面処理厚鋼板の開発が要望されてきた。
【0005】更に、従来のショットブラスト、プライマ
処理では防錆性能が劣るため、船体外板用鋼板において
は、船体施工後、外板の錆落としのために再ショットブ
ラスト処理をしてから本塗装をせねばならず、その人的
・金銭的負荷は膨大なものであった。また、従来のショ
ットブラスト+プライマー処理を施した鋼板に中塗、上
塗を施こした本塗装後の橋梁については、通常7年周期
にてその塗り替えが必要となるため、人的、金銭的負荷
は膨大であった。
【0006】このため、塗り替え周期の延長を目的とし
た防錆能に優れた表面処理厚鋼板の開発が要望されてき
た。なお、耐食性の優れた鋼板としては特開昭51-97546
号公報の耐海水用拡散鋼材が提案されているが、この鋼
材は、耐食被覆を形成するのに熱処理を必要としており
多くの費用を要する欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決し、溶接性、切断性は従来のショットブラスト+
プライマ処理鋼板と同等で、加工中及び部材完成後に
おいても長期的な耐食性に優れ、コスト的にも安価
な、船体外板用表面処理厚鋼板及び土木・橋梁部材用表
面処理厚鋼板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、鋼板の表
面にニッケルめっき層を有し、その上に下地処理として
プライマー塗装が施されていることを特徴とする船体外
板用表面処理厚鋼板である。また第2の発明は、鋼板の
表面にニッケルめっき層を有し、その上に下地処理とし
てプライマー塗装が施されていることを特徴とする土木
・橋梁部材用表面処理厚鋼板である。
【0009】
【作 用】前記のように、船体外板用表面処理厚鋼板及
び土木・橋梁部材用表面処理厚鋼板としては、基本的に
亜鉛系の表面処理では切断性、溶接性が低下するため使
用はできない。このため電解めっきの工業的実績があ
り、かつ安価なニッケルに注目し、鋭意検討を行った。
その結果、溶接性、切断性を劣化させずに、従来のショ
ットブラスト、プライマ処理鋼板に比較してはるかに耐
食性の優れた本発明の船体外板用表面処理厚鋼板及び土
木・橋梁部材用表面処理厚鋼板を発明した。
【0010】本発明では、鋼板の表面にニッケルめっき
を施す。ニッケルは鉄板の表面にめっきした場合におい
ても、その切断性、溶接性を損なわない利点をもつ。ニ
ッケルめっきは工業的に電解めっきにて既に確立された
技術であり、本出願人は船体用の大きな表面積を持つ鋼
板のめっき方法、装置を例えば特開昭64−4500号公報、
特開平2−250996号公報に公開している。
【0011】ニッケルめっきを施す前の鋼板の表面は、
ショットブラスト又は酸洗により鉄のスケールを除去し
た状態が望ましく、めっきの付着性も優れる。また、め
っき後の表面に通常のプライマを施すことは、切断、溶
接時のスパッタの付着防止に有用である。
【0012】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 実施例1 これは本発明の船体外板用表面処理厚鋼板の実施例であ
る。板厚20mmの厚鋼板をショットブラストして、ニッケ
ルめっきした後に、下地処理としてプライマ塗装を施し
た。ニッケルめっきの付着量は27g/m2である。プライ
マ塗装に用いた塗料はウォッシュプライマで、被覆量は
148g/m2である。
【0013】この試料を用いて、室内で塩水噴霧試験を
実施し、その耐食性を評価した。評価結果を図1に示し
た。次に図2は、同じサンプルを用いて大気曝露試験を
実施した結果である。図5のように、サンプル表面に人
工スクラッチ疵を入れ、この部分の錆による最大ふくれ
幅Wを測定した結果を示したものである。
【0014】実施例2 これは本発明の土木・橋梁部材用表面処理厚鋼板の実施
例である。板厚20mmの厚鋼板をショットブラストして、
ニッケルめっきした後に、下地処理としてプライマ塗装
を施した。ニッケルめっきの付着量は27g/m2である。
プライマ塗装に用いた塗料はウォッシュプライマで、被
覆量は 148g/m2である。
【0015】次いで、中塗り塗装として、フェノール
M、I、Oを 1000 g/m2付着し、更に上塗り塗装として
塩化ゴムを 600g/m2付着した。この試料を用いて、室内
で塩水噴霧試験を実施し、その耐食性を評価した。評価
結果を図3に示した。次に図4は、同じサンプルを用い
て大気曝露試験を実施した結果である。図5のように、
サンプル表面に人工スクラッチ疵を入れ、この部分の錆
による最大ふくれ幅Wを測定した結果を示したものであ
る。
【0016】従来例 従来の表面処理厚鋼板は、板厚20mmの厚鋼板をショット
ブラストした後にプライマ処理したものである。プライ
マ塗装に用いた塗料はウォッシュプライマで、被覆量は
148g/m2である。この試料を用いて、室内で塩水噴霧
試験を実施し、その耐食性を評価した。
【0017】評価結果を図1に示した。次に同じサンプ
ルを用いて大気曝露試験を実施した結果を図2、4に示
す。図5のように、サンプル表面に人工スクラッチ疵を
入れ、この部分の錆による最大ふくれ幅を測定した結果
を示したものである。図1、3から、本発明の表面処理
厚鋼板の耐食性が従来のものに比べて格段に優れている
ことがわかる。
【0018】図2、4から、従来の表面厚処理鋼板は、
本発明の場合に比べ最大ふくれ幅Wが大で、しかも日数
がたつに従って、増大していく。これに対し本発明の表
面処理厚鋼板は、ふくれ幅Wが小さいままであり、船体
の施工中においても十分に錆の発生、拡大を防止でき得
ること及び土木・橋梁用厚鋼板として、長期曝露時の耐
食性が優れることが示唆される。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の表面処理
厚鋼板は、船体施工中の防錆性能を高め、施工後の錆落
としにかかる負荷を著しく軽減することができる。ま
た、切断性、溶接性を劣化することなく使用でき、有害
なヒュームの発生を抑えることができる。
【0020】また、部材施行中において鋼材の切断性、
溶接性を劣化されることなく、さらに長期使用において
も優れた耐食性を有する土木・橋梁部材として供給でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の船体外板用表面処理厚鋼板と従来の表
面処理鋼板に対して塩水噴霧試験を実施し、耐食性を評
価した結果を示した図である。
【図2】表面に人工スクラッチ疵を入れた本発明の船体
外板用表面処理厚鋼板と従来の表面処理鋼板を大気曝露
し、スクラッチ部の錆の最大ふくれ幅Wを測定した結果
を示した図である。
【図3】本発明の土木・橋梁部材用表面処理厚鋼板と従
来の表面処理鋼板に対して塩水噴霧試験を実施し、耐食
性を評価した結果を示した図である。
【図4】表面に人工スクラッチ疵を入れた本発明の土木
・橋梁部材用表面処理厚鋼板と従来の表面処理鋼板を大
気曝露し、スクラッチ部の錆の最大ふくれ幅Wを測定し
た結果を示した図である。
【図5】図2、4の大気曝露試験のサンプルの説明図で
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板の表面にニッケルめっき層を有し、
    その上に下地処理としてプライマー塗装が施されている
    ことを特徴とする船体外板用表面処理厚鋼板。
  2. 【請求項2】 鋼板の表面にニッケルめっき層を有し、
    その上に下地処理としてプライマー塗装が施されている
    ことを特徴とする土木・橋梁部材用表面処理厚鋼板。
JP537992A 1991-07-22 1992-01-16 表面処理厚鋼板 Pending JPH0578881A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-180736 1991-07-22
JP18073691 1991-07-22

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0578881A true JPH0578881A (ja) 1993-03-30

Family

ID=16088414

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP537992A Pending JPH0578881A (ja) 1991-07-22 1992-01-16 表面処理厚鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0578881A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080166575A1 (en) * 2005-05-19 2008-07-10 Chemetall Gmbh Method For Preparing Metallic Workplaces For Cold Forming

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080166575A1 (en) * 2005-05-19 2008-07-10 Chemetall Gmbh Method For Preparing Metallic Workplaces For Cold Forming

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