JP7222839B2 - 蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法 - Google Patents

蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7222839B2
JP7222839B2 JP2019136141A JP2019136141A JP7222839B2 JP 7222839 B2 JP7222839 B2 JP 7222839B2 JP 2019136141 A JP2019136141 A JP 2019136141A JP 2019136141 A JP2019136141 A JP 2019136141A JP 7222839 B2 JP7222839 B2 JP 7222839B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal plate
plating
plated steel
plate
storage module
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019136141A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021022424A (ja
Inventor
岳太 岡西
裕之 海谷
卓郎 菊池
素宜 奥村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp, Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2019136141A priority Critical patent/JP7222839B2/ja
Publication of JP2021022424A publication Critical patent/JP2021022424A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7222839B2 publication Critical patent/JP7222839B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Mounting, Suspending (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)

Description

本開示は、蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法に関する。
従来の蓄電モジュールとして、金属板の一方面に正極が形成され、他方面に負極が形成されたバイポーラ電極を備えるバイポーラ電池がある(特許文献1参照)。バイポーラ電池は、セパレータを介して複数のバイポーラ電極を積層してなる電極積層体を備えている。電極積層体の側面には、積層方向に隣り合うバイポーラ電極間を封止する樹脂製の封止体が設けられており、バイポーラ電極間に形成された内部空間に電解液が収容されている。
特開2011-204386号公報
封止体は、例えばバイポーラ電極を構成する金属板それぞれの縁部に結合された樹脂部を有している。金属板と樹脂部との結合強度を高めるため、鋼板などで形成された金属板の表面に微細な突起状めっきを形成することが考えられる。微細な突起状めっきを形成しためっき鋼板を金属板として用いることで、突起状めっきによるアンカー効果が生じ、金属板と樹脂部との結合強度の向上が図られる。
鋼板にめっきを施す工程では、めっきの形成後にめっき鋼板を酸で洗浄する工程が含まれる。このため、洗浄後のめっき鋼板に酸が残存し、かつめっき鋼板に欠陥部分(めっきが形成されていない部分)が存在していると、鋼板に赤錆が生じることがある。赤錆が生じた鋼板が大気や塩分に触れることで赤錆の生成と剥離とが繰り返され、鋼板内に赤錆が進行すると、金属板の耐圧強度の減少や電解液の漏液といった不具合の要因となるおそれがある。
本開示は、上記課題の解決のためになされたものであり、金属板での赤錆の発生及び進行を抑制できる蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
本開示の一側面に係る蓄電モジュールは、複数のバイポーラ電極を含む電極を構成する金属板が積層されてなる電極積層体と、電極積層体において金属板の積層方向に延びる側面を包囲するように設けられ、バイポーラ電極間に電解液を封止する封止体と、を備え、金属板は、鋼板の表面にめっきを形成してなるめっき鋼板であり、電極積層体において積層方向の最外層に位置する金属板は、封止体から露出して外気に触れる領域を有し、当該領域には、鋼板を覆う黒錆層がめっき鋼板の欠陥部分に設けられている。
この蓄電モジュールでは、金属板を構成するめっき鋼板の欠陥部分において、鋼板を覆う黒錆層が設けられている。黒錆層による緻密な被膜がめっき鋼板の欠陥部分において鋼板を覆うことで、めっき鋼板に欠陥部分が生じていたとしても、赤錆の発生及び進行を抑制することができる。この蓄電モジュールでは、電極積層体において最外層に位置し、封止体から露出して外気に触れる領域を有する金属板に対し、当該領域におけるめっき鋼板の欠陥部分に黒錆層を設けている。したがって、当該金属板が封止体から露出していても、鋼板が外気に触れることがなくなるため、赤錆の発生及び進行を抑制でき、金属板の耐圧強度の減少や電解液の漏液といった不具合の発生を防止できる。
最外層に位置する金属板において、めっき鋼板の面積に対する欠陥部分の面積の比は、0.04%以下となっていてもよい。欠陥部分の面積がめっき鋼板の面積に対して過剰になると、黒錆層によって抵抗が増大し、最外層に位置する金属板の導電性が低下することが考えられる。めっき鋼板の面積に対する欠陥部分の面積の比を上記の値以下とすることで、黒錆層による抵抗の増大を回避でき、最外層に位置する金属板の導電性を十分に確保できる。
めっき鋼板は、鋼板の表面に設けられた下地めっき層と、下地めっき層の表面に設けられた複数の突起状めっきと、を有し、黒錆層は、下地めっき層の欠陥部分に設けられていてもよい。この場合、複数の突起状めっきによってアンカー効果が奏され、金属板を樹脂に対して十分な強度で結合させることが可能となる。また、下地めっき層によって複数の突起状めっきの形成面を平坦化できる。下地めっき層の欠陥部分に黒錆層が設けられることで、赤錆の発生及び進行を好適に抑制できる。
本開示の一側面に係る蓄電モジュールの製造方法は、複数のバイポーラ電極を含む電極を構成する金属板が積層されてなる電極積層体に用いられる金属板を作製する作製工程を備え、作製工程は、鋼板の表面にめっきを形成してめっき鋼板を得るめっき工程を含み、電極積層体において最外層に位置し、封止体から露出して外気に触れる領域を有する金属板については、当該領域において鋼板を覆う黒錆層をめっき鋼板の欠陥部分に形成する錆化工程を実施する。
この蓄電モジュールの製造方法では、金属板を構成するめっき鋼板の欠陥部分において、鋼板を覆う黒錆層を形成する。黒錆層による緻密な被膜がめっき鋼板の欠陥部分において鋼板を覆うことで、めっき鋼板に欠陥部分が生じていたとしても、赤錆の発生及び進行を抑制することができる。この蓄電モジュールの製造方法では、電極積層体において最外層に位置し、封止体から露出して外気に触れる領域を有する金属板に対し、当該領域におけるめっき鋼板の欠陥部分に黒錆層を設けている。したがって、当該金属板が封止体から露出していても、鋼板が外気に触れることがなくなるため、赤錆の発生及び進行を抑制でき、金属板の耐圧強度の減少や電解液の漏液といった不具合の発生を防止できる。
めっき工程では、最外層に位置する金属板において、めっき鋼板の面積に対するめっき欠陥部分の面積の比が0.04%以下となるように、鋼板の表面に形成するめっきの厚さを定めてもよい。欠陥部分の面積がめっき鋼板の面積に対して過剰になると、黒錆層によって抵抗が増大し、最外層に位置する金属板の導電性が低下することが考えられる。めっき鋼板の面積に対する欠陥部分の面積の比を上記の値以下とすることで、黒錆層による抵抗の増大を回避でき、最外層に位置する金属板の導電性を十分に確保できる。
めっき工程は、鋼板の表面に下地めっき層を形成する下地形成工程と、下地めっき層の表面に複数の突起状めっきを形成する突起形成工程と、を有し、突起形成工程後に錆化工程を実施してもよい。この場合、複数の突起状めっきによってアンカー効果が奏され、金属板を樹脂に対して十分な強度で結合させることが可能となる。また、下地めっき層によって複数の突起状めっきの形成面を平坦化できる。下地めっき層の欠陥部分に黒錆層が設けられることで、赤錆の発生及び進行を好適に抑制できる。
本開示によれば、金属板での赤錆の発生及び進行を抑制できる。
本実施形態に係る蓄電モジュールを備えて構成される蓄電装置を示す概略断面図である。 蓄電モジュールの内部構成を示す概略断面図である。 金属板の構成を示す要部拡大断面図である。 めっき欠陥による赤錆の発生の様子を示す概略断面図である。 最外層に位置する金属板の要部拡大断面図である。 蓄電装置の製造工程の一例を示すフローチャートである。 作製工程の一例を示すフローチャートである。 めっき厚さとめっき欠陥面積との関係を示すグラフである。 めっき欠陥面積と容量利用率との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本開示の一側面に係る蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る蓄電モジュールを備えて構成される蓄電装置の一例を示す概略断面図である。図1に示される蓄電装置1は、例えばフォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の各種車両のバッテリとして用いられる。蓄電装置1は、積層された複数の蓄電モジュール4を含むモジュール積層体2と、モジュール積層体2に対してモジュール積層体2の積層方向Dに拘束荷重を付加する拘束部材3とを備えている。
モジュール積層体2は、複数(ここでは3つ)の蓄電モジュール4と、複数(ここでは4つ)の導電板5とを含む。蓄電モジュール4は、バイポーラ電池であり、積層方向Dから見て矩形状をなしている。蓄電モジュール4は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等の二次電池、又は電気二重層キャパシタである。以下の説明では、ニッケル水素二次電池を例示する。
積層方向Dに互いに隣り合う蓄電モジュール4同士は、導電板5を介して電気的に接続されている。ここでは、モジュール積層体2の積層端には、いずれも蓄電モジュール4が配置されており、導電板5は、積層方向Dに互いに隣り合う蓄電モジュール4間にそれぞれ配置されている。積層端に位置する蓄電モジュール4には、導電板5とは別の導電板Pが更に積層されている。一方の導電板Pには正極端子6が接続され、他方の導電板Pには負極端子7が接続されている。正極端子6及び負極端子7は、例えば導電板Pの縁部から積層方向Dに交差する方向に引き出されている。正極端子6及び負極端子7により、蓄電装置1の充放電が実施される。
蓄電モジュール4間に配置された導電板5の内部には、空気等の冷却用媒体を流通させる複数の流路5aが設けられている。流路5aは、例えば積層方向Dと、正極端子6及び負極端子7の引き出し方向とにそれぞれ交差(直交)する方向に沿って延在している。導電板5は、蓄電モジュール4同士を電気的に接続する接続部材としての機能を有している。また、導電板5は、これらの流路5aに冷媒を流通させることにより、蓄電モジュール4で発生した熱を放熱する放熱板としての機能を併せ持っている。図1の例では、積層方向Dから見た導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積よりも小さくなっているが、放熱性の向上の観点から、導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積と同じであってもよく、蓄電モジュール4の面積よりも大きくなっていてもよい。
拘束部材3は、モジュール積層体2を積層方向Dに挟む一対のエンドプレート8と、エンドプレート8同士を締結する締結ボルト9及びナット10とによって構成されている。エンドプレート8は、積層方向Dから見た蓄電モジュール4、導電板5、及び導電板Pの面積よりも一回り大きい面積を有する矩形の金属板である。エンドプレート8におけるモジュール積層体2側の面には、電気絶縁性を有するフィルムFが設けられている。フィルムFにより、エンドプレート8と導電板Pとの間が絶縁されている。
エンドプレート8の縁部には、モジュール積層体2よりも外側となる位置に挿通孔8aが設けられている。締結ボルト9は、一方のエンドプレート8の挿通孔8aから他方のエンドプレート8の挿通孔8aに向かって通されている。他方のエンドプレート8の挿通孔8aから突出した締結ボルト9の先端部分には、ナット10が螺合されている。これにより、蓄電モジュール4、導電板5、及び導電板Pがエンドプレート8によって挟持され、モジュール積層体2としてユニット化されている。また、モジュール積層体2に対し、積層方向Dに拘束荷重が付加されている。
次に、蓄電モジュール4の構成について詳細に説明する。図2は、図1に示された蓄電モジュールの内部構成を示す概略断面図である。図2に示されるように、蓄電モジュール4は、電極積層体11と、電極積層体11を封止する樹脂製の封止体12とを備えている。電極積層体11は、セパレータ13を介して蓄電モジュール4の積層方向Dに沿って積層された複数の電極によって構成されている。これらの電極は、複数のバイポーラ電極14と、負極終端電極18と、正極終端電極19とを含む。
バイポーラ電極14は、一方面15a及び一方面15aの反対側の他方面15bを含む金属板15と、一方面15aに設けられた正極16と、他方面15bに設けられた負極17とを有している。正極16は、正極活物質が金属板15に塗工されることにより形成されている。正極16を構成する正極活物質としては、例えば水酸化ニッケルが挙げられる。負極17は、負極活物質が金属板15に塗工されることにより形成されている。負極17を構成する負極活物質としては、例えば水素吸蔵合金が挙げられる。
本実施形態では、金属板15の他方面15bにおける負極17の形成領域は、金属板15の一方面15aにおける正極16の形成領域に対して一回り大きくなっている。電極積層体11において、一のバイポーラ電極14の正極16は、セパレータ13を挟んで積層方向Dの一方に隣り合う別のバイポーラ電極14の負極17と対向している。電極積層体11において、一のバイポーラ電極14の負極17は、セパレータ13を挟んで積層方向Dの他方に隣り合う別のバイポーラ電極14の正極16と対向している。
負極終端電極18は、金属板15と、金属板15の他方面15bに設けられた負極17とを有している。負極終端電極18は、他方面15bが電極積層体11における積層方向Dの中央側を向くように、積層方向Dの一端に配置されている。負極終端電極18の金属板15の一方面15aは、電極積層体11の積層方向Dにおける一方の外側面を構成し、蓄電モジュール4に隣接する一方の導電板5又は導電板P(図1参照)と電気的に接続されている。負極終端電極18の金属板15の他方面15bに設けられた負極17は、セパレータ13を介して、積層方向Dの一端のバイポーラ電極14の正極16と対向している。
正極終端電極19は、金属板15と、金属板15の一方面15aに設けられた正極16とを有している。正極終端電極19は、一方面15aが電極積層体11における積層方向Dの中央側を向くように、積層方向Dの他端に配置されている。正極終端電極19の一方面15aに設けられた正極16は、セパレータ13を介して、積層方向Dの他端のバイポーラ電極14の負極17と対向している。正極終端電極19の金属板15の他方面15bは、電極積層体11の積層方向Dにおける他方の外側面を構成し、蓄電モジュール4に隣接する他方の導電板5又は導電板P(図1参照)と電気的に接続されている。
金属板15は、例えば表面にめっきが施されたニッケル板や、表面にめっきが施された鋼板などからなる。ここでは、金属板15は、鋼板の表面にニッケルによるめっきを施してなるめっき鋼板によって構成されている。めっき鋼板の基材となる鋼板には、例えば圧延鋼などの普通鋼や、ステンレス鋼などの特殊鋼が用いられる。金属板15の縁部15cは、矩形枠状をなし、正極活物質及び負極活物質が塗工されない未塗工領域となっている。
セパレータ13は、例えばシート状に形成されている。セパレータ13としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、ポリプロピレン、メチルセルロース等からなる織布又は不織布等が例示される。セパレータ13は、フッ化ビニリデン樹脂化合物で補強されたものであってもよい。
封止体12は、例えば絶縁性の樹脂によって、全体として矩形の筒状に形成されている。封止体12は、金属板15の縁部15cを包囲するように電極積層体11の側面11aに設けられている。封止体12は、側面11aにおいて縁部15cを保持している。封止体12は、金属板15の縁部15cに結合された複数の第1封止部21と、積層方向Dに沿って側面11aに延び、第1封止部21のそれぞれに結合された第2封止部22とを有している。第1封止部21及び第2封止部22は、耐アルカリ性を有する絶縁性の樹脂によって構成されている。第1封止部21及び第2封止部22の構成材料としては、例えばポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)などが挙げられる。
第1封止部21は、金属板15の一方面15aにおいて縁部15cの全周にわたって連続的に設けられ、積層方向Dから見て矩形枠状をなしている。本実施形態では、バイポーラ電極14の金属板15のみならず、負極終端電極18の金属板15及び正極終端電極19の金属板15に対しても第1封止部21が設けられている。負極終端電極18では、金属板15の一方面15aの縁部15cに第1封止部21が設けられ、正極終端電極19では、金属板15の一方面15a及び他方面15bの双方の縁部15cに第1封止部21が設けられている。
第1封止部21は、金属板15の縁部15cに重ねられ、重なり部分Kが形成されている。重なり部分Kにおいて、第1封止部21は、例えば超音波又は熱圧着によって金属板15に気密に溶着されている。第1封止部21は、例えば積層方向Dに所定の厚さを有するフィルムを用いて形成されている。第1封止部21の内側は、積層方向Dに互いに隣り合う金属板15の縁部15c同士の間に位置している。第1封止部21の外側は、金属板15の縁よりも外側に張り出しており、その先端部分は、第2封止部22によって保持されている。積層方向Dに沿って互いに隣り合う第1封止部21同士は、互いに離間していてもよく、接していてもよい。また、第1封止部21の外縁部分同士は、例えば熱板溶着などによって互いに結合していてもよい。
電極積層体11において、積層方向Dについて内層に位置する第1封止部21の内縁側には、セパレータ13の縁部を載置するための段部23が設けられている。段部23は、第1封止部21を構成するフィルムの外縁部分を内側に折り返すことによって形成されていてもよい。段部23は、下段を構成するフィルムに上段を構成するフィルムを重ね合わせることによって形成されていてもよい。
第2封止部22は、電極積層体11及び第1封止部21の外側に設けられ、蓄電モジュール4の外壁(筐体)を構成している。第2封止部22は、例えば樹脂の射出成型によって形成され、積層方向Dに沿って電極積層体11の全長にわたって延在している。第2封止部22は、積層方向Dを軸方向として延在する矩形の枠状を呈している。第2封止部22は、例えば射出成型時の熱によって第1封止部21の外縁部分に溶着されている。
第1封止部21及び第2封止部22は、隣り合う電極の間に内部空間Vを形成すると共に内部空間Vを封止する。より具体的には、第2封止部22は、第1封止部21と共に、積層方向Dに沿って互いに隣り合うバイポーラ電極14の間、積層方向Dに沿って互いに隣り合う負極終端電極18とバイポーラ電極14との間、及び積層方向Dに沿って互いに隣り合う正極終端電極19とバイポーラ電極14との間をそれぞれ封止している。これにより、隣り合うバイポーラ電極14の間、負極終端電極18とバイポーラ電極14との間、及び正極終端電極19とバイポーラ電極14との間には、それぞれ気密に仕切られた内部空間Vが形成されている。この内部空間Vには、例えば水酸化カリウム水溶液等のアルカリ溶液を含む水系の電解液(不図示)が収容されている。電解液は、セパレータ13、正極16、及び負極17内に含浸されている。
続いて、上述した金属板15の構成について更に詳細に説明する。
図3は、金属板の構成を示す要部拡大断面図である。同図に示すように、金属板15と第1封止部21との重なり部分Kは、金属板15と第1封止部21とが結合される部分となっている。重なり部分Kにおいて、金属板15の表面は、粗面化されている。粗面化は、金属板15において、少なくとも第1封止部21が溶着される面に施されていればよい。本実施形態では、バイポーラ電極14を構成する金属板15及び負極終端電極18を構成する金属板15については、一方面15aのみが粗面化されていればよく、正極終端電極19を構成する金属板15については、一方面15a及び他方面15bの両面が粗面化されていればよい。
具体的には、金属板15は、図3に示すように、鋼板31と、鋼板31の表面に設けられた下地めっき層32と、下地めっき層32の表面に設けられた複数の突起状めっき33とを有するめっき鋼板41によって構成されている。鋼板31は、金属板15の基材である。下地めっき層32及び突起状めっき33の材質は、いずれもニッケルである。下地めっき層32は、鋼板31の表面を平坦化するための層であり、鋼板31を覆うように形成されている。
突起状めっき33は、例えば下地めっき層32に形成された凸部33aを基端とし、凸部33aの先端側に先太り部分33bを有している。複数の突起状めっき33により、金属板15と第1封止部21との接合界面では、溶融状態の樹脂が粗面化により形成された複数の突起状めっき33間に入り込み、アンカー効果が発揮される。これにより、金属板15と第1封止部21との間の結合強度を向上させることができる。また、突起状めっき33がアンダーカット形状となっているため、アンカー効果の向上が図られる。
金属板15の製造には、鋼板31にめっきを施す工程が含まれる。めっきの形成後には、めっき鋼板41を酸で洗浄し、めっき鋼板41の表面に付着している酸化物を除去する工程が行われる。また、酸での洗浄後には、めっき鋼板41を水で洗浄し、めっき鋼板41の表面から酸を除去する工程が行われる。しかしながら、水での洗浄を行った場合でも、めっき鋼板41の表面に酸が残存してしまうことがある。この場合、洗浄後のめっき鋼板41に酸が残存し、かつ下地めっき層32に欠陥部分(めっきが形成されていない部分)34が存在していると、図4に示す例のように、欠陥部分34から露出する鋼板31に赤錆35が生じることがある。赤錆35が生じた鋼板31が大気や塩分に触れることで赤錆35の生成と剥離とが繰り返され、鋼板31内に赤錆35が進行すると、金属板15の耐圧強度の減少や電解液の漏液といった不具合の要因となるおそれがある。
これに対し、蓄電モジュール4では、図5に示すように、電極積層体11において最外層に位置する金属板15に黒錆層36が設けられている。最外層に位置する金属板15は、封止体12から露出して外気に触れる領域を有している(図2参照)。ここでは、負極終端電極18を構成する金属板15及び正極終端電極19を構成する金属板15が最外層に位置する金属板15となっている。負極終端電極18を構成する金属板15の一方面15a側、及び正極終端電極19を構成する金属板15の他方面15b側が、それぞれ封止体12から露出して外気に触れる領域を有している。図5の例では、黒錆層36は、例えば強アルカリ水溶液を用いた錆化工程(後述する)の実施により、下地めっき層32の欠陥部分34において鋼板31を覆うように形成されている。黒錆層36による緻密な被膜がめっき鋼板41の欠陥部分34において鋼板31を覆うことで、めっき鋼板41に欠陥部分34が生じていたとしても、赤錆の発生及び進行を抑制することができる。
黒錆層36の厚さには、特に制限はない。また、黒錆層36の形成範囲は、欠陥部分34から鋼板31が露出しないように、金属板15の厚さ方向から見て、少なくとも欠陥部分34が存在する領域の全域にわたっていればよい。金属板15の厚さ方向から見た場合に、黒錆層36の縁部は、欠陥部分34よりも外側の領域(すなわち、下地めっき層32と重なる領域)に張り出していてもよい。黒錆層36の形成にあたり、最外層に位置する金属板15では、めっき鋼板41の面積に対する欠陥部分34の面積の比は、0.04%以下となっている。すなわち、めっき鋼板41の面積に対する欠陥部分34に露出する黒錆層36の面積の比は、0.04%以下となっている。
以下、蓄電モジュール4の製造方法について説明する。
始めに、蓄電モジュール4を含んで構成される蓄電装置1の全体の製造工程について説明する。図6は、蓄電装置の製造工程の一例を示すフローチャートである。同図に示すように、蓄電装置1の製造工程は、作製工程(ステップS01)と、積層工程(ステップS02)と、封止工程(ステップS03)と、注入工程(ステップS04)と、組立工程(ステップS05)とを含んで構成されている。
作製工程では、鋼板31にめっきを施すことによりめっき鋼板41を作製し、金属板15を得る。金属板15の縁部15cには、熱圧着等により第1封止部21を結合する。金属板15の一方面15aに正極活物質層を形成すると共に、他方面15bに負極活物質層を形成し、バイポーラ電極14を作製する。金属板15の他方面15bに負極活物質層を形成することで負極終端電極18を作製し、金属板15の一方面15aに正極活物質層を形成することで正極終端電極19を作製する。
積層工程では、セパレータ13を介してバイポーラ電極14を積層し、積層体を得る。また、バイポーラ電極14の積層体の一方の積層端に負極終端電極18を積層すると共に、他方の積層端に正極終端電極19を積層し、電極積層体11を得る。電極積層体11の形成の後、例えば熱板溶着などにより、各金属板15に結合された第1封止部21の外縁部分同士を互いに結合してもよい。
封止工程では、例えば射出成形により、電極積層体11の側面11aを覆うように第2封止部22を形成する。第2封止部22が各第1封止部21と結合することにより、バイポーラ電極14間に電解液を封止する封止体12が形成される。射出成形の際、電極積層体11に入れ子を配置することにより、電解液を注液するための注入口(不図示)を封止体12に形成する。負極終端電極18を構成する金属板15の一方面15a側、及び正極終端電極19を構成する金属板15の他方面15b側は、それぞれ封止体12から露出し、外気に触れる領域を有する。
注入工程では、封止体12に形成した注入口を介し、電極積層体11の内部空間Vのそれぞれに電解液を注入する。電解液の注入後、注液口をシール材等によって封止し、蓄電モジュール4を得る。シール材に代えて、注液口に圧力調整弁を設けてもよい。蓄電モジュール4に圧力調整弁を設ける場合、内部空間V内のガスを蓄電モジュール4の外部に放出することにより、内部空間Vの圧力を調整することができる。
組立工程では、導電板5を介して複数の蓄電モジュール4を積層し、積層体を得る。積層方向Dの一方側に配置する導電板5には正極端子6を接続し、他方側に配置する導電板5には負極端子7を接続する。次に、電気絶縁性を有するフィルムFを介し、蓄電モジュール4の積層体を積層方向に挟むように一対のエンドプレート8,8を配置する。そして、エンドプレート8の挿通孔8aに締結ボルト9を挿通させると共に、エンドプレート8から突出した締結ボルト9の先端にナット10を螺合する。これにより、複数の蓄電モジュール4をユニット化し、蓄電装置1を得る。
次に、上述した作製工程について更に詳細に説明する。図7は、作製工程の一例を示すフローチャートである。同図に示すように、当該工程は、めっき工程(ステップS11)と、酸洗浄工程(ステップS12)と、錆化工程(ステップS13)とを含んで構成されている。また、各工程の実施後には、水洗浄工程(ステップS14)がそれぞれ実施される。
めっき工程は、例えば電解めっきにより、鋼板31の表面にニッケル等によるめっきを形成してめっき鋼板41を得る工程である。めっき工程には、下地形成工程(ステップS11A)と、突起形成工程(ステップS11B)とが含まれている。下地形成工程では、鋼板31の表面に下地めっき層32を形成し、鋼板31の表面を平坦化する。突起形成工程では、下地めっき層32の表面に複数の突起状めっき33を形成し、金属板15となるめっき鋼板41を得る。突起状めっき33の形成により、金属板15の一方面15a及び他方面15bが粗面化される。
酸洗浄工程は、めっき鋼板41の表面を酸によって洗浄する工程である。酸洗浄工程では、めっき鋼板41の表面を酸で洗浄することにより、めっき工程で副反応物としてめっき鋼板41の表面に生じる水酸化物(ここでは水酸化ニッケル)を除去する。水酸化物の除去により、突起状めっき33が適切なアンダーカット形状となる。これにより、第1封止部21を構成する樹脂との間のアンカー効果を十分に生じさせることができ、金属板15と第1封止部21との結合強度を十分に確保できる。酸洗浄工程で用いる酸としては、例えば硫酸或いは塩酸が挙げられる。洗浄の態様としては、例えば酸浴への浸漬が挙げられる。酸洗浄工程は、例えば常温下で実施される。酸洗浄工程の実施条件は、例えば酸の温度23℃、酸の濃度7%、洗浄時間65秒である。
錆化工程は、めっき鋼板41の欠陥部分34に黒錆層36を形成する工程であり、突起形成工程の実施後に行われる。より具体的には、錆化工程では、例えば苛性ソーダ(NaOH)及び酸化剤を含む強アルカリ水溶液中でめっき鋼板41を煮沸する。これにより、図5に示したように、下地めっき層32の欠陥部分34において鋼板31を覆うように黒錆層36を形成する。煮沸の態様としては、例えばアルカリ浴への浸漬が挙げられる。
アルカリ浴は、例えば水酸化ナトリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、リン酸ナトリウムなどで構成される。一例として、水酸化ナトリウム45%、硝酸ナトリウム7%、亜硝酸ナトリウム3.5%、リン酸ナトリウム3%の組成を有するアルカリ浴を適用することができる。アルカリ浴による処理時間は、例えば5分~300分程度であり、黒錆層36が所望の厚さとなるように調整される。強アルカリ水溶液を用いて錆化工程を実施することで、酸洗浄工程後にめっき鋼板41の表面に残存する酸が中和される。また、錆化工程後には、めっき鋼板41の表面がアルカリ性となるため、めっき鋼板41の表面を不動態化させることができる。
錆化工程は、電極積層体11において最外層に位置する金属板15について実施すればよい。本実施形態では、負極終端電極18及び正極終端電極19を構成する金属板15について実施すればよい。電極積層体11において中間層となる電極、すなわち、バイポーラ電極14を構成する金属板15については、錆化工程を実施してもよく、実施を省略してもよい。
錆化工程の実施にあたり、最外層に位置する金属板15では、当該金属板15の導電性の確保の観点から、めっき鋼板41の面積に対する欠陥部分34の面積の比が0.04%以下となっていることが好ましい。めっき鋼板41の面積に対する欠陥部分34の面積の比は、鋼板31の表面に形成するめっき(ここでは下地めっき層32)の厚さによって制御することができる。
図8は、めっき厚さとめっき欠陥面積との関係を示すグラフである。同図では、横軸にめっき厚さを示し、縦軸にめっき欠陥面積を示している。めっき欠陥面積は、めっきを施した面積に対するめっき欠陥の面積の割合である。図8に示すように、めっき厚さが増大するほど、めっき欠陥面積の割合は低下する。例えばめっき厚さが1.0μmである場合、めっき欠陥面積はおよそ0.1%程度であり、めっき厚さが2.0μmである場合、めっき欠陥面積はおよそ0.01%まで減少する。めっき欠陥面積の割合は、めっき厚さが4.0μm以上となる範囲ではほぼ0%となっている。上述した下地形成工程において、鋼板31の表面に形成する下地めっき層32の厚さを1.6μm以上とすることで、最外層に位置する金属板15において、めっき鋼板41の面積に対する欠陥部分34の面積の比を0.04%以下とすることができる。
なお、バイポーラ電極14を構成する金属板15について錆化工程を実施する場合も、蓄電モジュール4の容量利用率の確保の観点から、めっき鋼板41の面積に対する欠陥部分34の面積の比が0.04%以下となっていることが好ましい。図9は、めっき欠陥面積と容量利用率との関係を示す図である。同図では、横軸にめっき欠陥面積を示し、縦軸に容量利用率を示している。図9に示すように、めっき欠陥面積が増大するほど、容量利用率は低下する。例えばめっき欠陥面積が0.04%以下の範囲では、容量利用率は95%以上に保たれている。
一方、めっき欠陥面積が0.04%を超えると、容量利用率は徐々に低下する。めっき欠陥面積が0.06%の場合では、容量利用率が95%を下回り、めっき欠陥面積が0.1%の場合では、容量利用率が90%を下回る。したがって、バイポーラ電極14を構成する金属板15において、めっき鋼板41の面積に対する欠陥部分34の面積の比を0.04%以下とすることで、蓄電モジュール4の容量利用率を十分に確保することができる。
水洗浄工程は、各工程の実施後にめっき鋼板の表面を水によって洗浄する工程である。水洗浄工程では、めっき鋼板の表面を水で洗浄することにより、めっき鋼板の表面から異物、酸、アルカリなどをそれぞれ除去する。これにより、各工程の影響が次工程に及ぶことを抑制できる。水洗浄工程は、例えば常温下で実施される。水洗浄工程の実施条件は、例えば水の温度23℃、洗浄時間130秒である。
以上説明したように、蓄電モジュール4では、金属板15を構成するめっき鋼板41の欠陥部分34において、鋼板31を覆う黒錆層36が設けられている。黒錆層36による緻密な被膜がめっき鋼板41の欠陥部分34において鋼板31を覆うことで、めっき鋼板41に欠陥部分34が生じていたとしても、赤錆の発生及び進行を抑制することができる。この蓄電モジュール4では、電極積層体11において最外層に位置し、封止体12から露出して外気に触れる領域を有する金属板15について、めっき鋼板41の欠陥部分34に黒錆層36を設けている。したがって、当該金属板15が封止体から露出していても、鋼板31が外気に触れることがなくなるため、赤錆の発生及び進行を抑制でき、金属板15の耐圧強度の減少や電解液の漏液といった不具合の発生を防止できる。
蓄電モジュール4では、最外層に位置する金属板15において、めっき鋼板41の面積に対する欠陥部分34の面積の比が0.04%以下となっている。欠陥部分34の面積がめっき鋼板41の面積に対して過剰になると、黒錆層36によって抵抗が増大し、最外層に位置する金属板15の導電性が低下することが考えられる。めっき鋼板41の面積に対する欠陥部分34の面積の比を上記の値以下とすることで、黒錆層36による抵抗の増大を回避でき、最外層に位置する金属板15の導電性を十分に確保できる。
蓄電モジュール4では、めっき鋼板41は、鋼板31の表面に設けられた下地めっき層32と、下地めっき層32の表面に設けられた複数の突起状めっき33とを有している。そして、黒錆層36は、下地めっき層32の欠陥部分34に設けられている。この場合、複数の突起状めっき33によってアンカー効果が奏され、金属板15を樹脂に対して十分な強度で結合させることが可能となる。また、下地めっき層32によって複数の突起状めっき33の形成面を平坦化できる。下地めっき層32の欠陥部分34に黒錆層36が設けられることで、赤錆の発生及び進行を好適に抑制できる。
本開示は、上記実施形態に限られるものではない。例えば上述した錆化工程で黒錆層36を形成した後、防錆油などの防錆剤をめっき鋼板41の表面に塗布してもよい。この場合、黒錆層36と防錆剤との組み合わせにより、赤錆の発生及び進行の抑制効果を更に高めることが可能となる。
また、例えば上記実施形態では、負極終端電極18を構成する金属板15及び正極終端電極19を構成する金属板15が最外層に位置する金属板15に相当しているが、最外層の構成はこれに限られない。例えば負極終端電極18及び正極終端電極19の少なくとも一方に対し、積層方向Dの外側に金属板15が更に積層されていてもよい。この金属板15は、正極16及び負極17のいずれも有しない未塗工電極であり、隣接する終端電極に対して電気的に接続される。この場合、当該金属板15が電極積層体11において最外層に位置する金属板となる。この金属板15について、めっき鋼板41の欠陥部分34に黒錆層36を設けることにより、上記実施形態と同様に、赤錆の発生及び進行を抑制できる。未塗工電極を積層する場合、未塗工電極よりも積層方向Dの内側に位置する負極終端電極18或いは正極終端電極19の金属板15については、黒錆層36が形成されていてもよく、黒錆層36の形成を省略してもよい。
4…蓄電モジュール、11…電極積層体、14…バイポーラ電極、15…金属板、31…鋼板、32…下地めっき層、33…突起状めっき、34…欠陥部分、36…黒錆層、41…めっき鋼板、D…積層方向、V…内部空間。

Claims (6)

  1. 複数のバイポーラ電極を含む電極を構成する金属板が積層されてなる電極積層体と、
    前記電極積層体において前記金属板の積層方向に延びる側面を包囲するように設けられ、前記バイポーラ電極間に電解液を封止する封止体と、を備え、
    前記金属板は、鋼板の表面にめっきを形成してなるめっき鋼板であり、前記電極積層体において前記積層方向の最外層に位置する第1の金属板と、前記電極積層体において前記積層方向の中間層に位置する第2の金属板と、を有し、
    前記第1の金属板は、前記封止体から露出して外気に触れる領域を有し、当該領域には、前記鋼板を覆う黒錆層が前記めっき鋼板の欠陥部分の全域にわたり且つ前記欠陥部分の外側の領域に張り出すように設けられ、
    前記第2の金属板は、前記封止体から露出して外気に触れる領域を有せず、前記めっき鋼板の欠陥部分に前記黒錆層が設けられていない蓄電モジュール。
  2. 前記第1の金属板において、前記めっき鋼板の面積に対する前記欠陥部分の面積の比は、0.04%以下となっている請求項1記載の蓄電モジュール。
  3. 前記めっき鋼板は、前記鋼板の表面に設けられた下地めっき層と、前記下地めっき層の表面に設けられた複数の突起状めっきと、を有し、
    前記黒錆層は、前記下地めっき層の欠陥部分に設けられている請求項1又は2記載の蓄電モジュール。
  4. 複数のバイポーラ電極を含む電極を構成する金属板が積層されてなる電極積層体に用いられる前記金属板を作製する工程であって、前記電極積層体において前記金属板の積層方向の最外層に位置する第1の金属板と、前記電極積層体において前記積層方向の中間層に位置する第2の金属板とを作製する作製工程を備え、
    前記作製工程は、鋼板の表面にめっきを形成してめっき鋼板を得るめっき工程と、前記めっき工程で得られた前記めっき鋼板の表面を酸によって洗浄する酸洗浄工程と、を含み、
    前記第1の金属板については、前記鋼板を覆う黒錆層を前記めっき鋼板の欠陥部分の全域にわたり且つ前記欠陥部分の外側の領域に張り出すように形成する錆化工程を前記酸洗浄工程後に実施し、
    前記第2の金属板については、前記錆化工程を実施しない蓄電モジュールの製造方法。
  5. 前記めっき工程では、前記第1の金属板において、前記めっき鋼板の面積に対する前記欠陥部分の面積の比が0.04%以下となるように、前記鋼板の表面に形成するめっきの厚さを定める請求項4記載の蓄電モジュールの製造方法。
  6. 前記めっき工程は、
    前記鋼板の表面に下地めっき層を形成する下地形成工程と、
    前記下地めっき層の表面に複数の突起状めっきを形成する突起形成工程と、を有する請求項4又は5記載の蓄電モジュールの製造方法。
JP2019136141A 2019-07-24 2019-07-24 蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法 Active JP7222839B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019136141A JP7222839B2 (ja) 2019-07-24 2019-07-24 蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019136141A JP7222839B2 (ja) 2019-07-24 2019-07-24 蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021022424A JP2021022424A (ja) 2021-02-18
JP7222839B2 true JP7222839B2 (ja) 2023-02-15

Family

ID=74573837

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019136141A Active JP7222839B2 (ja) 2019-07-24 2019-07-24 蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7222839B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000299104A (ja) 1999-04-16 2000-10-24 Toshiba Battery Co Ltd ニッケル水素二次電池の製造方法
JP2019040794A (ja) 2017-08-28 2019-03-14 株式会社豊田自動織機 蓄電モジュールの製造装置及び製造方法
WO2019111556A1 (ja) 2017-12-07 2019-06-13 株式会社豊田自動織機 蓄電装置、蓄電装置の製造方法、及び電解メッキ方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2719041B2 (ja) * 1990-11-21 1998-02-25 川崎製鉄株式会社 耐食性に優れる鋼材の下地処理方法
JP3189904B2 (ja) * 1991-07-25 2001-07-16 臼井国際産業株式会社 高耐食性ニッケルめっき皮膜の製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000299104A (ja) 1999-04-16 2000-10-24 Toshiba Battery Co Ltd ニッケル水素二次電池の製造方法
JP2019040794A (ja) 2017-08-28 2019-03-14 株式会社豊田自動織機 蓄電モジュールの製造装置及び製造方法
WO2019111556A1 (ja) 2017-12-07 2019-06-13 株式会社豊田自動織機 蓄電装置、蓄電装置の製造方法、及び電解メッキ方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021022424A (ja) 2021-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10910644B2 (en) Power storage device
JP7088410B2 (ja) 蓄電モジュール
CN111201657B (zh) 蓄电模块
JP7222839B2 (ja) 蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法
JP7123687B2 (ja) バイポーラ電池及びバイポーラ電池の製造方法
WO2020039763A1 (ja) 蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法
JP7116631B2 (ja) 蓄電モジュール
JP7123717B2 (ja) 蓄電モジュール
JP2020140773A (ja) 蓄電モジュール
JP7217173B2 (ja) 蓄電モジュール
JP7132871B2 (ja) 蓄電モジュール
JP2020140769A (ja) 蓄電モジュールの製造方法
JP7420566B2 (ja) 蓄電装置
JP7079695B2 (ja) 蓄電モジュール
JP7056466B2 (ja) 蓄電モジュール
JP7079694B2 (ja) 蓄電モジュール
JP7074614B2 (ja) 蓄電モジュール
JP2019212422A (ja) 蓄電モジュール
JP7116632B2 (ja) 蓄電モジュール
JP2020146841A (ja) 蓄電モジュールの製造装置及び蓄電モジュールの製造方法
JP7172904B2 (ja) 蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法
JP7056464B2 (ja) 蓄電モジュールの製造方法及び蓄電モジュール
JP7103055B2 (ja) 蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法
JP6858165B2 (ja) 蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法
JP2019079677A (ja) 蓄電モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220929

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7222839

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150