JP2717541B2 - 金属体上へのセラミック層形成方法 - Google Patents

金属体上へのセラミック層形成方法

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JP2717541B2
JP2717541B2 JP63098827A JP9882788A JP2717541B2 JP 2717541 B2 JP2717541 B2 JP 2717541B2 JP 63098827 A JP63098827 A JP 63098827A JP 9882788 A JP9882788 A JP 9882788A JP 2717541 B2 JP2717541 B2 JP 2717541B2
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,金属体上への緻密セラミック層の形成方法
に関し,テルミット反応を加圧状態の下で簡便に進行さ
せ,得られる急激な大量の反応熱を利用して,緻密,且
つ金属体上との密着性の高いセラミック層を形成する方
法を提供するものである。
本発明により,通常焼結等困難な非酸化物セラミック
も単体で緻密な層として形成することができる。
本発明による金属体上への緻密セラミック層形成方法
は,特に単体セラミック層を金属体上に形成させた場
合,耐酸化性と耐震摩耗性及び耐蝕性等が問題となる特
殊組成のガラス成型等レンズ成型部材をはじめ,各種化
学工業部品及び機械部品分野で,利用価値の高いメタル
/セラミック複合部材を製造する優れた方法を提供す
る。
(従来の技術) 従来,金属体上へのセラミック層の形成法としては,C
VD及びPVD蒸着法,プラズマ溶射法等がある。
また,テルミット反応の発熱を熱源として用いた,セ
ラミック粉末,金属粉末,またはセラミック粉末と金属
粉末の混合物の焼結方法は特開昭61−186404に開示され
ているが,これらセラミック焼結体は金属母材上に密着
させて形成する技術は,未だ開発されていない。
(発明が解決しようとする課題) 前記,従来の技術としてのCVD及びPVD蒸着法やプラズ
マ溶射法等では,特に金属に対する密着性に問題があ
り,セラミック層自体の優れた,耐摩耗性,耐酸化性,
耐蝕性等の特性を発揮できなかった。
(課題を解決するための手段) 本発明は,前記従来の技術に於ける課題を解決するた
めになされたもので,第1の発明は、テルミット反応に
よる加熱により加圧状態下で金属体上へセラミック層を
形成するセラミック層形成方法において、前記セラミッ
ク層の原料となるセラミックコート粉末を金属体上へ積
置し、このセラミックコート粉末と、テルミット反応を
生じさせるテルミット組成物との間に、前記セラミック
コート粉末とテルミット組成物との反応を妨げると共
に、熱の良導体である中間層を介在させることを特徴と
し、 第2の発明は、第1の発明においてテルミット組成物
はこのテルミット組成物より着火の容易な別のテルミッ
ト組成物に着火した後に、テルミット反応を開始するこ
とを特徴とし、 第3の発明は、第1の発明においてセラミックコート
粉末は、1種類のセラミック粉末、2種以上のセラミッ
ク粉末混合物、あるいは1種類のセラミック粉末と金属
粉末との混合物、あるいは2種以上のセラミック粉末と
金属粉末との混合物のいずれかであることを特徴とし、 第4の発明は、第1の発明においてセラミックコート
粉末は、セラミック粉末と金属粉末と非金属系粉末との
混合物、あるいは、金属粉末および非金属系粉末の混合
物と、セラミック粉末とを層状に配置した層状物、ある
いは、セラミック粉末および金属粉末の混合物と、金属
粉末および非金属系粉末の混合物とを層状に配置した層
状物、のいずれかであることを特徴とし、 第5の発明は、第1の発明においてセラミックコート
粉末は、金属体上へ順次、1種類のセラミック粉末、あ
るいは2種以上のセラミック粉末混合物、あるいはこれ
ら1種類のセラミック粉末と金属粉末との混合物、ある
いは2種以上のセラミック粉末と金属粉末との混合物、
あるいはセラミック粉末と金属粉末と非金属系粉末との
混合物のいずれかの上に、これらセラミック粉末や各混
合物との反応を妨げると共に、熱の良導体である別の中
間層を介して、その上にセラミック粉末と金属粉末と非
金属系粉末の混合物を層状に配置したことを特徴とし、 第6の発明は、テルミット反応による発熱により加圧
状態下で、金属体上へセラミック層を形成するセラミッ
ク層形成方法において、前記セラミック層の原料となる
金属粉末と非金属系粉末との混合物を金属体上へ積層
し、この金属粉末と非金属系粉末との混合物と、テルミ
ット反応を生じさせるテルミット組成物との間に、前記
金属粉末と非金属系粉末との混合物とテルミット組成物
との反応を妨げると共に、熱の良導体である中間層を介
在させることを特徴とし、 第7の発明は、第1〜6の発明においてセラミックコ
ート粉末と金属体との間に、周期律表のI b,II b,IV a,
V a,VI a,VII a,VIII族から選ばれた少なくとも1種の
金属単体又は各金属単体の合金をインサート材として配
置することを特徴とする金属体上へのセラミック層形成
方法に関する。
(作用) 前記構成に係る第1の発明によれば、金属体上に配置
されたセラミックコート粉末とテルミット組成物との間
には熱の良導体である中間層が介在しているため、テル
ミット反応熱は中間層を介してセラミックコート粉末に
伝達され、加圧状態下で良好に緻密化し金属体上にコー
トされる。
またセラミックコート粉末は中間層によりテルミット
組成物と隔離されているため、テルミット組成物の反応
生成物と反応したり、テルミット反応生成物と混合して
汚染されることはない。
このように金属体上へのセラミック層、あるいはセラ
ミックと金属よりなるサーメット層の形成において、基
本的にセラミックコート粉末の外部に配置されるテルミ
ット組成物の反応熱を利用することにより、金属体上に
セラミック層、あるいはサーメット層が形成される。
以上のように金属体上に配置されたセラミックコート
粉末は、短時間に大量に放出されるテルミット反応熱に
より急速に加圧されるので、特に、難焼結性セラミック
であっても、結晶粒の成長を抑制して緻密かつ金属体へ
の密着性に富んだセラミック層を金属体上に形成するこ
とができる。
第2の発明によれば、第1の発明においてテルミット
組成物は先ずこのテルミット組成物より着火の容易な別
のテルミット組成物が着火することにより、その反応熱
を着火源としてテルミット反応を開始する。
第3の発明によれば、第1の発明においてセラミック
コート粉末を、1種類のセラミック粉末、2種以上のセ
ラミック粉末混合物、あるいは1種類のセラミック粉末
と金属粉末との混合物、あるいは2種以上のセラミック
粉末と金属粉末との混合物のいずれかとすれば、金属体
上には所定配合のセラミック層、またはセラミックと金
属よりなるサーメット層が形成される。
第4の発明によれば、第1の発明においてセラミック
コート粉末を、セラミック粉末と金属粉末と非金属系粉
末との混合物、あるいは、金属粉末および非金属系粉末
の混合物と、セラミック粉末とを層状に配置した層状
物、あるいは、セラミック粉末および金属粉末の混合物
と、金属粉末および非金属系粉末の混合物とを層状に配
置した層状物、のいずれかとすれば、金属粉末は非金属
粉末と反応してセラミック相を生成し、このセラミック
相が更に予め混合したセラミック粉末と反応して複合構
造体の緻密なセラミック層が金属体上へ形成される。
第5の発明によれば、第1の発明においてセラミック
コート粉末を、金属体上へ順次、1種類のセラミック粉
末、あるいは2種以上のセラミック粉末混合物、あるい
はこれら1種類のセラミック粉末と金属粉末との混合
物、あるいは2種以上のセラミック粉末と金属粉末との
混合物、あるいはセラミック粉末と金属粉末と非金属系
粉末との混合物のいずれかの上に、これらセラミック粉
末や各混合物との反応を妨げると共に、熱の良導体であ
る別の中間層を介して、その上にセラミック粉末と金属
粉末と非金属系粉末の混合物を層状に配置すれば、セラ
ミックコート粉末が極めて難焼結性で、緻密困難な場合
でもセラミックコート粉末直上に中間層を介して配置さ
れたセラミックコート粉末と金属粉末と非金属粉末の混
合物、あるいは金属粉末と非金属粉末の混合物の付加的
発熱により、緻密なセラミック層が金属体上へ形成され
る。
第6の発明によれば、第2の発明と同様に、金属粉末
と非金属系粉末との混合物とテルミット粉末との間には
中間層が介在しているため、金属粉末と非金属系粉末と
の混合物がテルミット粉末の反応生成物と反応したり、
テルミット反応生成物と混合して汚染されることがない
と共に、テルミット粉末の反応熱は熱の良導体である中
間層を介して金属粉末と非金属系粉末との混合物に効率
よく伝達され、加圧状態下で良好に緻密化されて、金属
体上にセラミック層、あるいはサーメット層を形成す
る。また第1の発明と同様に、金属粉末と非金属系粉末
との混合物は、短時間に大量に放出されるテルミット反
応熱により急速に加熱されるので、特に難焼結性の金属
粉末と非金属系粉末であっても、結晶粒の成長を抑制し
て緻密、かつ金属体上への密着性に富んだセラミック
層、あるいはサーメット層を形成する。
第7の発明によれば、第1〜6の発明においてセラミ
ックコート粉末と金属体との間に選定されたインサート
材を配置することにより、セラミックコート層と金属体
間の熱膨張率の差に基づく熱応力が緩和されるので金属
体に対してセラミック層が密着する (実施例1) 以下,本発明の実施例を図面を参照して詳述する。
第1図は,本発明に於て,金属体上へのセラミック層
の形成に用いた製造装置であり,1はシリンダ,2は加圧パ
ンチ,3は金属製プラットホーム,4はセラミック製筒体,
並びにプレート4a,5はセラミック製通電ワイヤ,6はSi−
テルミット組成物,7はAl−テルミット組成物,8は六方晶
窒化ホウ素成形体,9は緻密セラミック層を生成するセラ
ミック粉,又はセラミック粉と金属粉との混合物,10は
セラミック層を形成するための金属体である。
前記構成要素のうち,シリンダ1と加圧パンチ2及び
金属プラットホーム3は圧力発生容器を形成するもので
あり,セラミック製筒体4は断熱材と圧力シールの役割
を持つ。
セラミック製通電ワイヤ5はSi−テルミット組成物を
着火し,これによって連鎖的にAl−テルミット組成物を
着火するための内部ヒータを構成する。
六方晶窒化ホウ素成型体8は,金属体及びその上に形
成されるセラミック層とテルミット組成物6及び7との
反応防止及びテルミット発生熱の良好な伝導体の働きを
する。
次に,上記加圧装置の作動について説明する。
シリンダ1の底壁を構成する金属製プラットホーム3
の上に,セラミック粉末又はセラミック粉末と金属粉と
の混合物9が配置された金属体10を乗せ,その上に六方
晶窒化ホウ素8を,続いて周囲にSi−テルミット組成物
6の配置されたAl−テルミット組成物を,更にセラミッ
クプレート4aを介して加圧パンチ2により荷重を加え,
セラミック粉末又はセラミック粉末と金属の混合物9の
部分に500気圧の圧力を付加する。
上記加圧状態に於て,セラミック製通電ワイヤ5に通
電することにより、Al−テルミット組成7の周囲に配置
されたSi−テルミット組成物に着火させ,これによって
連鎖的にAl−テルミット組成物が着火されてテルミット
反応の大量の熱が生ずる。
テルミット組成物の時系列的化学反応開始は次式の通
りである。
Si+2/3Fe2O3→SiO2+4/3Fe+86kcal 2Al+Fe2O3→Al2O3+2Fe+204kcal テルミット組成物着火による発熱で,短時間に金属体
上に緻密セラミック層を形成後,圧力を除去して試料を
回収する。
セラミック粉末9の組成としては,酸素含有量の0.6
%,平均粒径1.0μmのTiB2の粉末0.02gを直径6.0mm,厚
み2.5mmの4.0%Co−WC円板上に配置し,テルミット組成
物としては,Al粉末とFe2O3粉末とをモル比で1/2に混合
したテルミット組成物42grを直径30mmの円板上に冷間成
形し,同時に6grのSi−テルミット組成物を前記製造装
置に組みこみ,緻密セラミック層を形成させた。
この時のテルミット反応による発熱量は43.8kcalであ
った。
本実施例によって得られたTiB2単体から成るセラミッ
ク層エッジで4.0%Co−WC超硬に鋭いキズをつけること
ができ,緻密なセラミック層が得られたことを示す。
ダイヤモンドホイールにて,本実施例により形成され
たセラミック層を研磨した面は銀色光沢を示した。
本実施例にて得られたTiB2/WC−4%Coタブレットを
大気中で,室温〜700℃に繰返し加熱,冷却処理を施し
てもセラミック層が金属体上から剥離するようなことは
なく,TiB2セラミック層はWC−4%Coペレットと極めて
良好な密着性を示すことが確められた。
TiB2/WC−4%Co接合界面を詳細に調べるために,本
実施例にて得られた超硬タブレットをダイヤモンドカッ
ターで切断し,研磨後SEM観察を行った結果,セラミッ
ク層/WC−4%Co超硬界面は極めて良好な密着性を示し
ていた。
セラミック層を形成するための金属体としては,高速
度鋼,ステンレス鋼及び鋳鉄通にてテストした結果も,
前記4%Co−WC超硬の場合と同様な良好なセラミック層
の緻密,且つ金属体との極めて良好な密着性が得られ
た。
(実施例2) 実施例1に於けるセラミックコート粉末及び金属粉末
9として,TiB2,Ni混合体(NiのVol%を3%)を0.1g用
い,それらの酸素含有量は,TiB2が0.6%,Niが0.4%,平
均粒径はTiB2が1.0μm,Niが3.0μmであった。テルミッ
ト熱量を35kcal,金属体として炭素鋼を用いた以外は,
実施例1と同一条件で,セラミック層(正確にはサーメ
ット層)を形成させた。
本実施例で得られたセラミック層はタブレット切断研
磨後のSEM観察で極めて良好な炭素鋼との密着性を有
し,緻密かつ,Niの分布も極めて均一で,極く薄い層でT
iB2粒子を結合していた。
このセラミック層エッジで炭素鋼に容易にキズをつけ
ることができた。
(実施例3) 実施例1に於けるセラミック粉末9として,TiC(酸素
含有量0.5%,平均粒径1.2μm),TiN(酸素含有量0.7
%,平均粒径1.0μm),TiC0.50.5(酸素含有量0.8
%,平均粒径1.3μm)を各々0.02〜0.04g用い,テルミ
ット熱量を40kcal,金属体として,ステンレス鋼を使用
した以外は実施例1と同じ条件でセラミック層を形成し
た。
本実施例で得られたセラミック層は,実施例1と同
様,極めて良好なものであった。
(実施例4) セラミック粉末9の代りに,B4C(酸素含有量0.8%,
平均粒径2μm)0.01gを4%Co−WC円板状に配置し,
更に,その直上にTi/B比が1/2のチタン粉末とB粉末の
混合物0.2grを層に組立て,テルミット熱量を35kcalと
した以外は,実施例1と同じ条件でセラミック層を形成
した。
本実施例で得られたセラミック層は,TiB2,B4C,TiCの
混合した極めて緻密な,金属体10の密着性の良好な硬質
層であった。
なお,本実施例に於ては,B4C粉末9の真上に配置した
Ti/B混合物の代りに,Ti/Cを1:1又はTiO2/C/Alの比が3:
3:4の混合物を六方晶窒化ホウ素の層を介して配置する
ことにより,本実施例と同一テルミット熱量で4%Co−
WC上に緻密,且つ金属体10への密着性の良いB4Cセラミ
ック層が単味で形成できた。
(実施例5) セラミック粉末9の代りに,Ti/Bの比1:2の,Ti粉末
(平均粒径5μm,酸素含有量0.5%)及びB粉末(平均
粒径0.5μm,酸素含有量0.8%)の混合体0.03grとSi/Cの
比1:のSi粉末(平均粒径2μm,酸素含有量0.6%)及び
C粉末(平均粒径3μm,酸素含有量0.5%)の混合体0.0
2grそれぞれをステンレス円板上に配置し,テルミット
熱量30kcalとした以外は実施例1と同一条件でセラミッ
ク層を形成した。
Ti/B粉末混合体,Si/C粉末混合体双方に於て,X線回析
によれば,ステンレス円板上にはTiB2,SiC単相のセラミ
ックしか検出されなかった。
しかし,Si/C粉末混合体の酸素含有量の増加により,Si
/Cの比は1より小さくすることが好ましい。
(実施例6) セラミック粉末9の代りにB4C粉末(酸素含有量と平
均粒径は実施例4と同じ)とTi粉末(酸素含有量と平均
粒径は実施例5と同じ)を,B4C/Ti=4/1の比に混合した
混合物を4%Co−WC超硬円板上に0.06gr配置し,テルミ
ット熱量を35kcalとした以外は実施例1と同一条件でセ
ラミック層を形成した。
得られたセラミック層はB4C,TiB2,TiCとから成ってお
り,緻密で良好な密着性を持つことが明らかとなった。
(実施例7) 金属体上に,予め,0.05mm厚さのTa薄板を配置し,そ
の上にセラミック粉体としてZrN粉末(平均粒径1μm,
酸素含有量1%)0.02grを用い,テルミット熱量を35kc
alとした以外は,実施例1と同じ条件でセラミック層を
形成した。本実施例に用いたTa薄板は,セラミック層と
金属体の熱応力を緩和し,極めて良好な割れのないセラ
ミック層を形成するのに効果があった。
なお,本実施例に用いたTa薄板の代りに,Mo,Ti−Cr合
金,Ta−Zr合金,Cu−Ti合金等の薄板,あるいは前記Ta薄
板の代りに粉末を配置しても同様な効果があった。
(比較例1) 不可避不純物である酸素のセラミック層の緻密化,金
属体との密着性に及ぼす効果並びにセラミック粉,金属
粉,非金属粉の粒径が同上セラミック層特性に及ぼす効
果の一例は実施例1〜7に示してある。
これらの効果をより明らかにするため酸素含有量1.8
%としたTiB2粉末を用いて,実施例1と同様な手法によ
りセラミック層を形成した。得られたセラミック層は,
実施例1に示す低酸素粉を使用した場合より緻密さに欠
け,4%Co−WC超硬との密着性も不良であった。又セラミ
ック層を構成するTiB2の結晶粒径は,部分的に異常に成
長し,大気中での室温〜700℃における加熱冷却サイク
ルにおいてセラミック層の一部は破壊した。
その他実施例2〜6についても不可避不純物である酸
素は,セラミック層の緻密度,金属体との密着性を低下
させる。
(比較例2) セラミック層を形成する各原料粉体の粒径の効果を明
らかとするため,平均粒径15μmのTiC粉末を用いて実
施例3と同様な手法によりセラミック層を形成した。得
られたセラミック層の緻密度は低下するとともに下部金
属体から一部溶融した金属がセラミック層に混入する場
合が多く実施例1〜6それぞれについても同様の不具合
が生じた。又特に結晶構造の熱的異方性の強いセラミッ
クでは,結晶粒径が増大すると結晶粒界等から多数のク
ラックが入り,自己崩壊する頻度が高くなる。加えて実
施例5に示すような金属元素/非金属元素混合体から出
発して得られるセラミック化合物層中には未反応金属,
非金属体が残る結果となる。原料粉の平均粒径は10μm
以下にする必要がある。
(発明の効果) 本発明に係る金属体上へのセラミック層形成方法は,
次のような効果を奏する。
(a)セラミックコート粉末を緻密化し金属体上に密着
させる熱源であるテルミット組成物を、金属体上に配置
されるセラミックコート粉末に対して中間層により隔離
して配置することにより、金属体全体の熱歪み、割れ、
金属組織の変る。
(b)テルミット熱源は中間層によりセラミックコート
粉末から隔離されているので、セラミックコート粉末、
あるいは一部燃焼反応によりセラミックを生成するよう
なセラミック生成物の少ない薄膜コートにおいても、隔
離されたテルミット熱源からセラミックコート粉末に燃
焼反応の十分な熱が供給できるため、緻密で均一な薄膜
セラミック層を形成できる。
(c)セラミックコート粉末の所期原料の組み合せと、
セラミックコート粉末の外部から供給されるテルミット
熱量の選定とを独立、かつ自在に制御することにより、
所望のモノリシック(単一)セラミック層、コンポジッ
ト(複合)セラミック層、サーメット層(セラミック+
金属)を形成できる。
従ってμ単位のセラミック層微構造制御も含めテルミ
ット熱量の選定により接合界面構造を制御できるため接
着強度も制御できる。
(d)テルミット反応によって効率的、効果的に誘発さ
れる急速な発熱反応を利用したセラミック層生成反応で
あるため、焼結し難く、結合剤等の使用によってのみし
か緻密なセラミック体が得られなかった各種非酸化物セ
ラミックを結合剤無添加で緻密な層とすることができ
る。
(e)セラミックコート粉末を、金属体上へ順次、1種
類のセラミック粉末、あるいは2種以上のセラミック粉
末混合物、あるいはこれら1種類のセラミック粉末と金
属粉末との混合物、あるいは2種以上のセラミック粉末
と金属粉末との混合物、あるいはセラミック粉末と金属
粉末と非金属系粉末との混合物のいずれかの上に、これ
らセラミック粉末や各混合物との反応を妨げると共に、
熱の良導体である別の中間層を介して、その上にセラミ
ック粉末と金属粉末と非金属系粉末の混合物を層状に配
置すれば、歩留りと製造コストが低減される。
(f)熱応力を緩和できるインサート材を使用すれば、
金属体に対するセラミック層の耐剥離信頼性が向上す
る。
(g)以上のように本発明に係る金属体上へのセラミッ
ク層形成方法によれば、最近のガラスレンズ性能の高度
化に伴い、従来にない優れたレンズ成形型材、苛酷な環
境下で使用される各種化学工業部材および耐摩耗性等が
要求される各種機械部品分野等で広く利用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は,本発明に使用する加圧装置の一実施例を示す
断面図であるが,圧力の増加に伴い構造も変化してよい
ことは勿論である。 1……シリンダ、2……加圧パンチ 3……プラットホーム、4……円筒 4a……プレート、5……通電ワイヤ 6……テルミット組成物 7……Al−テルミット組成物 8……六方晶窒化ホウ素成型体 9……セラミック層形成材料、10……金属体

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テルミット反応による発熱により加圧状態
    下で金属体上へセラミック層を形成するセラミック層形
    成方法において、前記セラミック層の原料となるセラミ
    ックコート粉末を金属体上へ積置し、このセラミックコ
    ート粉末と、テルミット反応を生じさせるテルミット組
    成物との間に、前記セラミックコート粉末とテルミット
    組成物との反応を妨げると共に、熱の良導体である中間
    層を介在させることを特徴とする金属体上へのセラミッ
    ク層形成方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、テルミット組成物はこ
    のテルミット組成物より着火の容易な別のテルミット組
    成物に着火した後に、テルミット反応を開始することを
    特徴とする金属体上へのセラミック層形成方法。
  3. 【請求項3】請求項1においてセラミックコート粉末
    は、1種類のセラミック粉末、2種以上のセラミック粉
    末混合物、あるいは1種類のセラミック粉末と金属粉末
    との混合物、あるいは2種以上のセラミック粉末と金属
    粉末との混合物のいずれかであることを特徴とする金属
    体上へのセラミック層形成方法。
  4. 【請求項4】請求項1においてセラミックコート粉末
    は、セラミック粉末と金属粉末と非金属系粉末との混合
    物、あるいは、金属粉末および非金属系粉末の混合物
    と、セラミック粉末とを層状に配置した層状物、あるい
    は、セラミック粉末および金属粉末の混合物と、金属粉
    末および非金属系粉末の混合物とを層状に配置した層状
    物、のいずれかであることを特徴とする金属体上へのセ
    ラミック層形成方法。
  5. 【請求項5】請求項1においてセラミックコート粉末
    は、金属体上へ順次、1種類のセラミック粉末、あるい
    は2種以上のセラミック粉末混合物、あるいはこれら1
    種類のセラミック粉末と金属粉末との混合物、あるいは
    2種以上のセラミック粉末と金属粉末との混合物、ある
    いはセラミック粉末と金属粉末と非金属系粉末との混合
    物のいずれかの上に、これらセラミック粉末や各混合物
    との反応を妨げると共に、熱の良導体である別の中間層
    を介して、その上にセラミック粉末と金属粉末と非金属
    系粉末の混合物を層状に配置したことを特徴とする金属
    体上へのセラミック層形成方法。
  6. 【請求項6】テルミット反応による発熱により加圧状態
    下で、金属体上へセラミック層を形成するセラミック層
    形成方法において、前記セラミック層の原料となる金属
    粉末と非金属系粉末との混合物を金属体上へ積置し、こ
    の金属粉末と非金属系粉末との混合物と、テルミット反
    応を生じさせるテルミット組成物との間に、前記金属粉
    末と非金属系粉末との混合物とテルミット組成物との反
    応を妨げると共に、熱の良導体である中間層を介在させ
    ることを特徴とする金属体上へのセラミック層形成方
    法。
  7. 【請求項7】セラミックコート粉末と金属体との間に、
    周期律表のI b,II b,IV a,V a,VI a,VII a,VIII族から
    選ばれた少なくとも1種の金属単体又は各金属単体の合
    金をインサート材として配置することを特徴とする請求
    項1〜6記載の金属体上へのセラミック層形成方法。
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