JP2716737B2 - アルコールの製造法 - Google Patents

アルコールの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はアルコールの製造法に関し、更に詳しくは特
定の組成で表される複合金属酸化物の還元により得られ
る触媒を用いてカルボン酸エステルを水素化し対応する
アルコールを製造する方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
カルボン酸あるいはカルボン酸エステルを水素化して
脂肪族アルコール、脂環式アルコールあるいは芳香族ア
ルコールを製造する方法については1930年代以降多くの
方法が開示されてきている。しかしカルボン酸エステル
を水素化し対応するアルコールを工業的に製造する方法
のほとんどは高温高圧の反応条件下で銅−クロム系触媒
を用いている。このことは、反応条件が苛酷であること
による経済的不利益性もさることながら、クロムの使用
という点で不利であり、銅−クロム系触媒にとって代わ
るクロムを含有しない触媒の開発が叫ばれている。
銅−クロム系触媒に代わる触媒として銅−亜鉛系複合
酸化物触媒を用い、カルボン酸エステルの水素化により
対応するアルコールを得ようとする試みはいくつか行わ
れているが、銅−亜鉛系複合酸化物触媒は一般に原料エ
ステル中の微量不純物による被毒あるいは触媒の熱的安
定性において銅−クロム系触媒より劣っており、触媒耐
久性の面で不十分である。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者らはカルボン酸エステルを水素化し
対応するアルコールを製造する方法において、高活性で
かつ高度の触媒耐久性を有する銅−亜鉛系複合酸化物触
媒を見い出すべく鋭意研究した結果、次のような触媒が
目的に適う触媒であるとの知見を得ることができた。
即ち、次式(I)もしくは(II) (I) 〔CuO〕〔ZnO〕〔AO〕 AO:MoO3及び/又はWO3 a :55〜75重量% b :25〜45重量% c :0.1〜10重量% (II) 〔CuO〕a′〔ZnO〕b′〔AO〕c′〔BO〕′ AO :MoO3及び/又はWO3 BO :アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉄族金属
から選ばれる1種以上の金属の酸化物 a′:55〜75重量% b′:25〜45重量% c′:0.1〜10重量% d′:0.1〜8重量% で示される複合金属酸化物の還元により得られる触媒
が、従来公知の銅−亜鉛系触媒では不十分であった、原
料エステル中の微量不純物による被毒あるいは触媒の熱
的劣化に対し、高活性を維持した状態で高度の耐久性を
有するという結果を得るに至り、本発明を完成した。
即ち、本発明は、上記の式(I)もしくは(II)で示
される複合金属酸化物の還元により得られる触媒の存在
下、カルボン酸エステルを水素と接触せしめることを特
徴とするアルコールの製造法を提供するものである。
銅−亜鉛系複合酸化物触媒に対する第三金属成分の添
加によって触媒耐久性を向上しようとする試みはいくつ
か行われている。例えば、〔工業化学雑誌、第53巻、74
ページ(1950年)〕ではマッコウ鯨皮油の水素化反応に
おいて、珪藻土に担持した酸化銅−酸化亜鉛触媒に少量
の酸化クロムを添加することにより触媒の耐久性を向上
せしめたと報告している。しかしながら、この場合、ク
ロムの使用は実用上不利益である。特開昭53−133594号
公報ではポリグリコレイトのエチレングリコールへの水
素化反応において、共沈殿コバルト−亜鉛−銅酸化物触
媒が共沈殿銅−亜鉛酸化触媒よりも安定性において優位
であると述べているが、大量の触媒を用いているにもか
かわらず高い活性は得られていない。また特開昭54−32
191号公報では、本発明者等が開示した上記複合金属酸
化物の1つである酸化銅−モリブデン酸銅−酸化亜鉛触
媒を用いてヤシ脂肪酸メチルエステルの水素化反応を行
っているが、高温で反応を行うことからわかるように十
分な活性は得られておらず、また触媒耐久性に関して何
ら言及していない。
以上のいずれの製造法においても、高級脂肪酸エステ
ルを水素化し、対応する高級脂肪族アルコールを製造す
る方法において、原料エステル中の微量不純物による被
毒、あるいは触媒の熱的劣化に対し、高活性を維持し、
且つ高度の耐久性を有する銅−亜鉛系複合酸化物触媒を
見い出した例は今まで知られていない。ここで、ドイツ
特許DE3443277A1号明細書中の「銅−亜鉛触媒中にFe,C
o,Ni,Ru,Rh,Pd,Os,Ir,PtといったVIII A族元素、Cr,Mo,
WといったVI A族元素、Tc,Ag,Re,Au,Cdといった元素、
あるいはHg,Pbといった原子番号80番以上の元素が0.1重
量%以上存在すると水素化分解等の副反応が起きたり、
触媒毒となり触媒活性が失われる。」という記述を考慮
する時、銅−亜鉛系複合酸化物触媒に対する第三成分の
添加によってアルコール製造時における高度の触媒耐久
性が銅−亜鉛系触媒本来の高活性を維持したままの状態
で実現し得るとは予想だに出来なかったのである。
本発明に係わる触媒組成物の製法は特に限定されず、
公知の方法により調製される。例えば複合金属酸化物を
構成するそれぞれの金属塩の混合水溶液に沈殿剤を添加
する共沈殿法により得られる沈殿物を乾燥、焼成して得
られる触媒前駆体、あるいはそれぞれの酸化物、水酸化
物、炭酸塩、カルボン酸塩、金属アルコラートもしくは
硝酸塩等の化合物を均一に混合し焼成した触媒前駆体、
更には、触媒前駆体を構成する少くとも1種以上の金属
酸化物に他の残りの成分を含浸担持した後、乾燥、焼成
することにより得られる触媒前駆体を還元性物質で還元
する方法により調製される。
触媒前駆体である複合金属酸化物の化合物組成は酸化
銅として55〜75重量%、酸化亜鉛として25〜45重量%、
モリブデン酸及び/又はタングステン酸として0.1〜10
重量%好ましくは0.3〜2重量%である。更に第4触媒
成分であるアルカリ金属、アルカリ土類金属、鉄族金属
から選ばれる1種以上の金属の酸化物を0.1〜8重量%
含むこともできる。ここで第4触媒成分であるアルカリ
金属、アルカリ土類金属、鉄族金属から選ばれる1種以
上の金属の酸化物としては、酸化ナトリウム、酸化カル
シウム、酸化コバルト、酸化カリウム、酸化セシウム、
酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化鉄、酸化ニッケ
ル等が挙げられる。
触媒前駆体である複合金属酸化物を例えば共沈殿法に
より調製する場合、使用される金属塩は水溶性のもので
あるなら全て可能であるが、一般的には硫酸塩、硝酸
塩、アンモニウム錯塩、酢酸塩あるいは塩化物が用いら
れる。更にタングステン酸化合物、モリブデン酸化合物
の水溶性の塩としてはナトリウム塩の他にパラタングス
テン酸アンモン、パラモリブデン酸アンモンと言ったア
ンモニウム塩を用いることができる。また、含浸法によ
り調製する場合にも上に述べた水溶性の金属塩類を用い
ることができる。
斯かる触媒前駆体は活性あるいは選択性がそれほど損
なわれない程度において、珪藻土、アルミナ、シリカゲ
ル、シリカ−アルミナ、マグネシア、カルシア、ジルコ
ニア、チタニア、クロシア、酸化亜鉛、酸化イットリウ
ム、酸化トリウムなどの公知の担体上に担持した状態も
しくは担体を均一に混合した状態で還元し、使用に供し
ても何ら差支えがない。また、触媒前駆体を上記の担体
に担持する場合、共沈殿法により担持する方法もしくは
触媒成分となる金属塩を水溶液の状態で含浸担持する方
法などが挙げられる。担持量は特に限定されないが、担
体重量に対し10〜200%が好ましい。
また、本発明の効果を害しない範囲で、触媒の強度等
の向上のため黒鉛、脂肪酸塩、澱粉、鉱油、タルク、ベ
ントナイト、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等、
微量の第3成分を添加してもよい。
触媒前駆体である金属複合酸化物を共沈殿法により調
製する場合、調製pHや焼成温度の選定が重要となる。例
えば、調製pHとしては2〜11が、また焼成温度としては
300〜600℃で行うのが望ましい。
次に、接触前駆体を還元性物質で還元する場合、気相
還元法あるいは流動パラフィン等の炭化水素、ジオキサ
ン、脂肪族アルコールもしくは脂肪酸エステルなどの溶
媒中で行う液相還元法のいずれの方法を用いても良い。
例えば、水素ガスを用いて還元する場合、100〜800℃、
好ましくは150〜500℃の温水で水の生成が認められなく
なる迄、もしくは水素の吸収が認められなくなる迄行う
のが望まい。特に、溶媒中で還元を行う場合、150〜350
℃の温度で水素吸収が認められなくなる迄行うのが望ま
しい。更に、水素化原料であるエステル中において、触
媒前駆体を水素雰囲気下、昇温、還元し、そのまま反応
に供する通常の活性化方法を用いても何ら問題が無い。
触媒前駆体を還元する場合に用いられる還元性物質と
は、前述の水素以外に一酸化炭素、アンモニア、ヒドラ
ジン、ホルムアルデヒドあるいはメタノール等の低級ア
ルコールなどであり、これらの還元性物質を単独もしく
は混合した状態で使用しても良い。また、窒素、ヘリウ
ム、アルゴン等の不活性気体で希釈した状態もしくは少
量の水蒸気の存在下で使用しても差支えない。
本発明の方法において、カルボン酸エステルを例えば
液相懸濁床反応方式により水素化するに際し、溶媒を使
用することも可能であるが、生産性を考慮した場合には
無溶媒で反応を行うのが望ましい。溶媒としては、アル
コール、ジオキサンあるいは炭化水素等の反応に悪影響
を与えないようなものが選ばれる。
触媒量はカルボン酸エステル100重量部に対し0.1〜20
重量部が好ましいが、反応温度あるいは反応圧力に応じ
実用的な反応速度が得られる範囲内において任意に選択
できる。
反応温度は一般的には150〜300℃の温度が選ばれる。
水素圧力は1〜350kg/cm2であるが、50〜300kg/cm2で行
うのがアルコール収率及び反応速度の点から好ましい。
また、本発明の触媒を粒状もしくは打錠あるいは円柱
状等に成形することにより、固定床反応方式、更には流
動床反応方式にてカルボン酸エステルを水素化すること
も可能となる。
本発明によって水素化されるカルボン酸エステル類の
カルボン酸部分、アルコール部分は共に脂肪族、芳香族
あるいは脂環式化合物のいずれであっても良く、分子内
でラクトンを形成していても良い。また分子内に二重結
合や水酸基といった別の官能基を有していてもかまわな
い。更に天然産の基質、例えば大豆油、ひまわり油、ピ
ーナッス油、ココヤシ油、パーム油、パーム核油及び牛
脂等から誘導されるカルボン酸エステル類は本発明の方
法において好ましく使用される。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例により限定されるものではな
い。
実施例1(タングステン酸ナトリウム、含浸法) (1) 触媒調製 酸化銅と酸化亜鉛の重量比が7対3であるような硝酸
銅及び硝酸亜鉛の混合水溶液を90〜100℃に昇温した
後、沈殿剤として10重量%の炭酸ナトリウム水溶液を漸
次添加することによりpHが9程度のスラリーを得た。こ
のスラリーより沈殿物を濾別し十分水洗することによっ
て酸化銅と酸化亜鉛の重量比が7対3であるような沈殿
ケークを得た。
次にタングステン酸ナトリウム・2水和物71.1mgを50
0mlの蒸留水に溶かした水溶液に上記沈殿ケークの焼成
後の重量で10gに相当する量を加えて十分に撹拌した
後、水を蒸発乾固して110℃で乾燥し、更に450℃で2時
間焼成することにより酸化銅−酸化亜鉛−タングステン
酸ナトリウム(CuO:ZnO:WO3:Na2O=69.5:29.8:0.55:0.1
5(重量比))複合金属酸化物を得た。得られた触媒前
駆体をAとする。
(2) 触媒耐久性評価 上記触媒前駆体A7.5gとラウリン酸メチル150gを0.5
回転撹拌式オートクレーブ中、水素圧100kg/cm2、温度2
00℃で5時間還元した。この際30分間隔で水素をブロー
することにより触媒の還元により生成する水を系外に除
去した。還元終了後、得られたスラリーから遠心分離に
よって還元触媒を得た。
ヤシ脂肪酸メチルエステル(鹸化価(SV)=253.9)1
50gと還元触媒の全量を0.5回転撹拌式オートクレーブ
に仕込み、水素圧100kg/cm2、温度240℃、撹拌速度800r
pmで1時間反応した。反応終了混合物を遠心分離するこ
とにより生成物アルコールと触媒とを分離した。生成物
アルコールの鹸化価を測定したところ107.5であった。
回収された触媒の全量を用い、上記と同じ反応方法に従
ってヤシ脂肪酸メチルエステルの還元反応を9回繰り返
し行い生成物アルコールの鹸化価を測定した。得られた
結果を表1に示す。
本実施例における反応では反応時間1分間当たりの鹸
化価減少速度をもって触媒活性の尺度とする。即ち、 また、、縦軸に上記鹸化価減少速度、横軸に回収回数
をとったグラフ上に表1の結果をプロットして得られる
直線の傾きをもって触媒耐久性の尺度とし、直線の傾き
が小さい程、触媒耐久性が良いことを示す。上記表1の
結果をプロットして得られた直線のグラフを第1図に示
す。
実施例2(タングステン酸銅、混練法) 別途に調製したタングステン酸銅100mgに実施例1の
酸化銅と酸化亜鉛の重量比が7対3である沈殿ケークの
焼成後重量で10gに相当する量を加えて十分に混練した
後110℃で乾燥、450℃で2時間焼成した。得られた触媒
前駆体をBとする。Bを実施例1の方法に従って還元
し、活性、耐久性を評価した。
結果を表2に示す。
実施例3(モリブデン酸ナトリウム、含浸法) タングステン酸ナトリウム・2水和物の代わりにモリ
ブデン酸ナトリウム・2水和物168.1mgを用いて実施例
1の要領で含浸法により触媒前駆体Cを得た。Cを実施
例1の方法に従って還元し、活性、耐久性を評価した。
結果を表2に示す。
実施例4(モリブデン酸銅、混練法) タングステン酸銅の代わりに別途に調製したモリブデ
ン酸銅100mgを用いて実施例2の要領で混練法により触
媒前駆体Dを得た。Dを実施例1の方法に従って還元
し、活性、耐久性を評価した。
結果を表2に示す。
実施例5(タングステン酸カルシウム、混練法) タングステン酸銅の代わりに別途に調製したタングス
テン酸カルシウム100mgを用いて実施例2の要領で混練
法により触媒前駆体Eを得た。Eを実施例1の方法に従
って還元し、活性、耐久性を評価した。
結果を表2に示す。
実施例6(モリブデン酸コバルト、混練法) タングステン酸銅の代わりに別途に調製したモリブデ
ン酸コバルト100mgを用いて実施例2の要領で混練法に
より触媒前駆体Fを得た。Fを実施例1の方法に従って
還元し、活性、耐久性を評価した。
結果を表2に示す。
比較例1(無添加) 実施例1の酸化銅と酸化亜鉛の重量比が7対3である
沈殿ケークを110℃で乾燥し、更に450℃で2時間焼成す
ることにより触媒前駆体Gを得た。Gを実施例1の方法
に従って還元し、活性、耐久性を評価した。
結果を表2に示す。
比較例2 酸化銅と酸化亜鉛と酸化コバルトとしての重量比が6
6.5:28.5:5であるような硝酸銅、硝酸亜鉛、硝酸コバル
トの混合水溶液を90〜100℃に昇温した後、沈殿剤とし
て10重量%の炭酸ナトリウム水溶液を漸次添加すること
によりpH=9程度のスラリーを得た。このスラリーより
沈殿物を濾別し十分水洗することにより酸化銅、酸化亜
鉛、酸化コバルトの重量比が66.5:28.5:5であるような
沈殿ケークを得た。このケークを110℃で乾燥し更に450
℃で2時間焼成した。得られた触媒前駆体をHとする。
Hを実施例1の方法に従って還元し活性、耐久性を評価
した。
結果を表2に示す。
表2に示す結果の比較から、Mo,W添加触媒の優れた触
媒耐久性は明らかである。
また実施例1,4及び比較例1の回収触媒についてCuの
X線平均粒径、BET表面積を測定した結果を表3に示
す。
表3から明らかなようにMo,W添加触媒は反応に伴うCu
粒径の増大及び表面積の減少度合が小さく、熱的に安定
化されている。
実施例7 アジピン酸銅18.28g(焼成後重量で酸化銅として7g)
とアジピン酸亜鉛7.72g(焼成後重量で酸化亜鉛として3
g)を新しく調製したパラタングステン酸アンモン(酸
化タングステンとして204mg)の300mlの水溶液中に加え
て十分撹拌した後、水を蒸発乾固して110℃で乾燥し更
に450℃で焼成した。得られた触媒前駆体をIとする。
Iを実施例1の方法に従って還元して還元触媒を得た
後、実施例1と同様にしてヤシ脂肪酸メチルエステルの
還元反応を8回繰り返して行い生成物アルコールの鹸化
価を測定した。測定結果を表4に示す。
また触媒前駆体Iの組成及び触媒耐久性の評価結果を
表5に示す。
比較例3 実施例7のアジピン酸銅及びアジピン酸亜鉛を十分に
混練した後450℃で焼成した。得られる触媒前駆体をJ
とする。Jを実施例1の方法に従って還元し、活性、耐
久性を評価した。結果を表5に示す。
比較例4 市販の銅−クロム触媒を触媒前駆体Kとする。Kを実
施例1の方法に従って還元して還元触媒を得た後、反応
温度240℃を275℃に変える以外は実施例1と同様にして
ヤシ脂肪酸メチルエステルの還元反応を9回繰り返して
行い生成物アルコールの鹸化価を測定した。測定結果を
表6に示す。
また触媒前駆体Kより得られる触媒の活性及び触媒耐
久性を実施例1と比較した評価結果を表7に示す。
表7より明らかなように、触媒前駆体Aより得られる
触媒は35℃低い反応温度条件下、銅−クロム触媒と同等
の活性、耐久性を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1の触媒の回収回数と鹸化価減少速度と
の関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式(I)もしくは(II) (I) 〔CuO〕〔ZnO〕〔AO〕 AO:MoO3及び/又はWO3 a :55〜75重量% b :25〜45重量% c :0.1〜10重量% (II) 〔CuO〕a′〔ZnO〕b′〔AO〕c′〔BO〕′ AO :MoO3及び/又はWO3 BO :アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉄族金属から
    選ばれる1種以上の金属の酸化物 a′:55〜75重量% b′:25〜45重量% c′:0.1〜10重量% d′:0.1〜8重量% で示される複合金属酸化物の還元により得られる触媒の
    存在下、カルボン酸エステルを水素と接触せしめること
    を特徴とするアルコールの製造法。
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