JP2716457B2

JP2716457B2 - フレキソ印刷機のための仕切られたインキつぼ

Info

Publication number: JP2716457B2
Application number: JP63130494A
Authority: JP
Inventors: デイヴイド・ジエイ・サラゼン
Original assignee: エム・アー・エヌ‐ローラント・ドルツクマシーネン・アクチエンゲゼルシヤフト
Priority date: 1987-05-29
Filing date: 1988-05-30
Publication date: 1998-02-18
Anticipated expiration: 2013-02-18
Also published as: EP0293586B1; CA1299915C; EP0293586A2; JPS63312149A; EP0293586A3; US4796528A; DE3876293D1

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、印刷機、特にフレキソ印刷機、および特に
そのためのインキ系またはインキつぼであって、各ゾー
ン内の異なる色のインキの、インキ着けローラまたはア
ニロックスローラ上の対応するゾーンへの適用を可能に
するためにインキつぼが軸方向で異なるゾーンに分割さ
れた形式のものに関する。

印刷分野においてフレキソ印刷機の使用が増大してい
る。一般にフレキソ印刷機は袋、包み、厚紙および箱に
印刷するのに使用された。最近ではフレキソ印刷は包装
分野外で、特に本、雑誌、文具等に対して使用されてい
る。フレキソ印刷の十分な検討が“機械印刷（Machine
Printing）”デュラン（Durrant）、ミーコック（Meaco
ck）およびウィットワース（Whitworth）共著、版権197
3年、Hastings House Publishers（ニューヨーク、N.
Y.）］の中でなされている。

異なる特性のインキ、例えば色の違うインキをインキ
転移ローラ（これに対して少なくとも１つの、普通は２
つのドクタブレードが係合せしめられる）上の実際のゾ
ーンに対して仕切ることが以前に提案された［例えば米
国特許出願整理番号第921338号明細書参照、1986年10月
21日、バトケ（Batke）他］。この出願明細書では仕切
りプレートが軸方向に延びたドクタブレードの下方に配
置された系が目指されている。仕切りプレートはこれに
取付けられたシール部材を有しており、インキ転移ロー
ラまたはインキ出しローラのいずれの回転方向における
操作も可能であるように異なる方向からインキ転移ロー
ラまたはインキ出しローラに対面した２つのドクタブレ
ードの下面に弾性係合している。低摩擦性表面がドクタ
ブレードに対面するエッジに施されており、このシール
部材はドクタブレード間の間隔にわたって延び、かつイ
ンキ転移ローラまたはインキ出しローラの周面に対して
適合せしめられている。ドクタブレードは軸方向にシー
ル部材を越えて延びている。仕切りプレートとシール部
材とはユニットに取付けることができ、このユニットは
実際にインキパンに沿って、したがってインキ転移ロー
ラまたはインキ出しローラに沿って、異なる色のインキ
ゾーンの軸方向の寸法によって要求される選ばれた位置
に位置決めされている。

上記のバトケの出願明細書内で言及された西ドイツ国
特許出願公開第2320638号明細書には異なる色のインキ
を互いに分離するために２つのインキ仕切り薄板金属部
材がばね力によって直接インキ転移ローラの周面に係合
せしめられた構成の装置が記載されている。インキつぼ
またはインキだめ範囲の横方向のシール作用は、仕切り
部材をこれに対面する、ドクタブレードまたはストリッ
パブレードの表面に対して係合させることによって得ら
れる。

本発明の目的は、異なる特性を持ったインキ、例えば
色の違うインキを重ならないように各ゾーンに対して供
給することができるようにフレキソ印刷機のアニロック
スローラ上で軸方向のゾーンに仕切るためのフレキシブ
ルな装置であって、簡単で、高価ではないものを提供す
ること、かつ軸方向のゾーン相互の効果的なシールを提
供することである。

簡単に言えば、有利には低摩擦性表面を持つ仕切りス
トリップ部材がアニロックスローラの表面に対して適合
していて相補的な湾曲した表面を有している。この湾曲
表面はアニロックスローラの全周の一部分にわたって延
びている。異なる特性のインキを確実に仕切り、そうし
て２つ以上のインキゾーン間でのインキのマイグレーシ
ョンを阻止し、かつ水性フレキソインキの摩滅の作用を
取り除くためには、液圧液体（hydraulic liquid）の薄
膜が仕切りストリップ部材とアニロックスローラの表面
との間に配置されている。普通仕切りストリップ部材は
テフロンから製作されており、かつ流体は水である。水
−アルコール混合物のような他の流体またはインキ溶剤
を使用してもよい。液膜は、液体で含浸可能な部材を２
つ仕切りストリップ部材の端部部分に隣接して配置する
ことによって仕切りストリップ部材の下方の領域に設け
られる。クッション部材としてフェルトが優れた材料で
あるが、他のスポンジ材料も使用することができる。薄
い液膜をちょうど仕切りストリップの領域内に配置する
ためにはフェルト部材に液体が供給される（フェルト部
材は灯心のように働くであろう）。

本発明によれば仕切りストリップ部材の背面には例え
ば低ジュロメータ硬度タイプのシリコンゴムが設けられ
ている。これはシールがアニロックスローラの回転方向
とは無関係に自己整列性になるのを許す。

アニロックスローラは通常ドクタブレードとともに用
いられる。本発明によればドクタブレードは、これらが
仕切りストリップ部材の所で終わるように切断または形
成されている。ゴムの裏打ちは、圧力がかかったときの
シリコンゴムの弾性変形によって、すなわちドクタブレ
ードのエッジ上に膨れあがることによって、インキセパ
レータに隣接したインキ室内部でドクタブレードのコー
ナーをシールすることを可能にし、そのようにしてドク
タブレードのエッジも同様に効果的にシールする。

更に本発明によれば、仕切りストリップ部材、裏打ち
ゴムおよびフェルトパッドのためのホルダ構造または有
利にはインキつぼ全体が、アニロックスローラの回転方
向に応じて選択的にドクタブレードのいずれか１つがア
ニロックスローラと係合するように動かすことができ、
更に両方のドクタブレードがアニロックスローラから離
れるが、仕切りストリップ部材がおよび有利には更にパ
ッドもアニロックスローラ表面と係合したままであるよ
うに動かすことができるように構成されている。このこ
とは、印刷作業していない期間の間インキをインキつぼ
内で循環させつつ（これによりアニロックスローラ上の
インキの乾燥を阻止し）、しかしドクタブレードの１つ
とアニロックスローラとを係合させずに（これによりア
ニロックスローラ並びに各ドクタブレードまたは両ドク
タブレードにおける摩滅を実質的に減少させる）アニロ
ックスローラが回転し続けることができるという利点を
持っている。

以下図示の実施例につき本発明を詳説する。

標準構造の、例えば直径約28cm（約11インチ）のアニ
ロックスローラ10がインキつぼの必要に応じた軸方向ゾ
ーン10a,10b,…に対応する軸方向ゾーンに仕切られてい
る。例えばプラスチック製（ナイロンが適切である）の
セパレータ部材２がねじ12によってインキつぼ（符号11
によって略示されている）の適当な部分内に保持されて
いる。インキ凹所11aを形成するインキつぼ11は周知の
ように機枠に保持されている。インキつぼは第２図の図
平面に垂直な軸11b（第２図）を中心にして僅かに旋回
することができる。セパレータ部材は幅が狭く、アニロ
ックスローラ10の全周の１部分にわたって延びている。
セパレータ部材２は切欠き13を有しており、この切欠き
内に仕切りストリップ部材であるテフロンシール３（背
面にシリコンゴム製の裏打ち部材５が設けられている）
が配置されている。新聞印刷のためにはこれらの部材3,
5の幅は約15mmが適切である。

シリコンゴム裏打ち部材５は、アニロックスローラの
周面に対してナイロン製の仕切りストリップ部材３の圧
力を均一に分配する。シリコンゴムの圧縮力はアニロッ
クスローラ10に対する圧力によって得ることができる。
このようにしてアニロックスローラに対する仕切りスト
リップ部材３の圧力を制御することができる。

本発明の特徴によれば、液体（有利には水）の薄膜が
アニロックスローラ10とテフロンの仕切りストリップ部
材３との間に設けられる。この水の薄膜はクッション部
材を成す、２つのフェルト製のパッド部材21,31から得
られる。これらのフェルトパッド21,31には液体供給手
段を成す水供給ダクト系から水を供給される。水供給ダ
クト系は中空ボルト14a,14bによって形成されており、
中空ボルトはセパレータ部材内へねじ込まれていて、し
かもセパレーた部材内に形成され、それぞれフェルトパ
ッド部材21,31で終わっているダクト15a,15bと連通して
いる。ダクトの形状は任意の適切な要求に適合せしめる
ことができ、ダクト15aのように直線形であっても、ま
たダクト15bのように角度を有しているかまたは曲げら
れていてもよい。アセンブリ全体の下方に配置されたト
ラフ29は過剰の水ないしは滴下する水を受容する。

中空ボルト14a,14bは外側でねじ結合されており、か
つナット16a,16b（必ずしも必要ではない）を中空ボル
トをインキつぼ11のフレームに保持するために使用して
もよい。中空ボルト14a,14bは適切な液圧カップリング1
7a,17bによって液圧供給ライン（略示されている、エル
ボ、ユニオン等、同様に弁18のような一般的な液圧部材
を含む）へ接続されている。水は選択的に各フェルトパ
ッド21,31へ供給することができる。フェルトパッド21,
31は保持プレート22,23によってセパレータ部材２上の
所定位置で保持されている。保持プレートは横方向に両
側からフェルトパッド21,31に係合している。第２図に
は保持プレート22,32の１つが見えるにすぎない。

ドクタブレード32,33は選択的にアニロックスローラ
の表面に係合せしめられる。ドクタブレードは軸方向
に、すなわち第２図の図平面に対して垂直の方向に延び
ている。これらはインクつぼの所定位置で固定されてい
る。アニロックスローラの回転に応じてドクタブレード
23,33の選択的な係合を配慮するためには、インキつぼ
が軸11bを中心にして旋回せしめられる。ドクタブレー
ドは軸方向にシリコンゴムの裏打ち部材５内へ押圧する
ことができる。押圧されると、裏打ち部材は若干圧縮し
て、符号23,24で略示されているようにドクタブレード
の周囲に膨れ上がり、そのようにしてドクタブレードに
対して緊密なシールを与える。仕切りストリップ部材３
は鋭いコーナーを持つように製作されていると有利であ
る。仕切りストリップ部材３およびシリコン裏打ち部材
５は例えば感圧接着剤によって切欠き13内に付着させる
ことにより切欠き内に納めることができる。

中空ボルト14a,14b内のダクトおよびセパレータ部材
２内のダクト15a,15bはきわめて小さく、例えば直径約
２〜3mmであってよく、これはフェルトパッド21,31へ水
をしたたらせるに十分であり、その結果液圧膜が仕切り
ストリップ部材３の下に形成されて、隣り合う軸方向の
ゾーン10a,10b…とアニロックスローラ上の対応するザ
ーンを仕切る。フェルトパッドの周方向の長さはアニロ
ックスローラの直径約28cmの場合には約７〜8cmであっ
てよい。

仕切りストリップ部材３とアニロックスローラ10の表
面との間に水の薄膜を設けることは、仕切りストリップ
部材がアニロックスローラを傷つけず、しかも寿命の長
いシールを与え、その上このシールはアニロックスロー
ラ10の高い回転速度に影響されないという利点を有して
いる。膜液体として水を使用することは付加的な利点を
持つ、それというのも水はアニロックスローラ上のイン
キ仕切り領域内においてフレキソインキの乾燥を阻止
し、このようにして水性インキの摩滅作用を排除するか
らであり、さもなければアニロックスローラ上の乾燥イ
ンキの形成によりシール材料の摩耗をもたらす。

使用される水流の量と方向は、ダクト15a,15bへの水
供給系内の三方弁18の操作によって容易に制御すること
ができる。量は経験によって容易に決定することができ
る。アニロックスローラのインキ仕切り領域が乾燥した
り硬化したりしないようにちょうど十分な量の水を使用
しなければならない。水膜とインキとの相互作用の他に
水は付加的な潤滑剤として作用し、かつアニロックスロ
ーラの周のまわりに液圧膜を形成するであろう。したが
って仕切りストリップ部材３は膜上に乗り、圧力がかな
りのものであっても、効果は濡れた路面上の車の回転す
るタイヤのハイドロプレーニングの効果と似たものであ
ろう。この液圧膜は効果的に摩擦を取り除き、かつシー
ルの寿命を延ばす。路面上の車のタイヤのハイドロプレ
ーニングにおけるのと同様に摩擦は低い。

セパレータを越えてのインキのマイグレーションは効
果的に阻止される、それというのも液圧膜が、液体がア
ニロックスローラと仕切りストリップ部材との間のみに
滞留することを許し、そして次に仕切りストリップ部材
とアニロックスローラとの間へのインキ侵入を阻止する
からである。このようにしてある性質を持った、例えば
ある色のインキの、別の性質、例えば別の色のインキへ
のマイグレーションが効果的に阻止される。

別体の裏打ち部材５の使用は厳密には必要ではない
が、有利である。裏打ち部材は簡単な交換を許し、かつ
均一で一様なシール作用圧力を与える。低いジュロメー
タ硬度、例えば30ジュロメータ硬度の独立気泡形シリコ
ンゴムおよびこれを仕切りストリップ部材の背面に設け
たことはアニロックスローラの面に対して均一で一様な
シール作用圧力を与える。セパレータ部材２の壁と仕切
りストリップ部材との間の低ジュロメータ硬度のシリコ
ンゴムはまたドクタブレードのコーナーの効果的なシー
ル作用を与える。このタイプのシリコンゴムは圧縮率約
20％を許し、これはシリコンゴムの、ドクタブレードの
端部とコーナーの周囲での側方向の若干の膨張弁24,25
をもたらす。

水膜をもたらすクッション部材21,31の製作には種々
の材料を使用することができるが、仕切りストリップ部
材３を介して水の調量の滴下または適用を許すのでフェ
ルトが特に適切である。水は仕切りストリップ部材の上
下に配置されたフェルトパッド21,31と接触する。フェ
ルトの密度は水の一様な分配が得られる程度のものであ
る。水は重量によりフェルトパッドの下方の部分へした
たり伝わる。

この装置は低コストという付加的な利点を持つ。テフ
ロンはシリコンゴムやフェルトよりもずっと高価である
が、いずれの側にもフェルトパッドを備え、シリコンゴ
ムで裏打ちした、薄くて小さなテフロンのストリップを
使用することによってテフロンの使用量は減少せしめら
れる。テフロンはインキつぼの領域内での上下のドクタ
ブレード間で使用されるにすぎない。

本発明の特徴によれば、セパレータ部材２、仕切りス
トリップ部材３、その裏打ち部材５、ドクタブレード2
3,33とともにインキつぼ11全体を軸11bを中心にして旋
回させることができる。インキつぼ11はブラケット40に
よって機枠に保持されている。ブラケットは保持棒41に
結合されており、保持棒は矢印42によって略示されてい
るように軸11bを中心にして旋回させることができる。
保持棒41は破断して示してある。軸11bは普通は第２図
でみてずっと左側に位置しており、通常は例えば弁18の
後に隠れて図面では見えないであろう。第２図の配置は
図面を判り易くするために選択されたものである。イン
キつぼ11は通常トラブルの形状を持っており、インキ凹
所11aを形成する。インキは連続的に入口開口45を介し
てインキ凹所へ入れられ、かつ出口開口46を介して排出
されており、インキはインキ凹所内で連続的に循環され
る。ドクタブレード23,33に係合しているかまたはこれ
から僅かに離れた位置にあるアニロックスローラ10がイ
ンキの損失を防止する。

本発明の特徴によれば、両方のドクタブレード23,33
がアニロックスローラ10と接触しなくなるようにインキ
つぼ11をアニロックスローラ10に対して相対的に動かす
ことができる。この運動は僅かであり、1mmの何分の１
かである。これがインキ凹所11a内でのフレキソインキ
の連続的な循環およびアニロックスローラ10の低速度ま
たは無負荷回転数での回転を許し、これによって印刷が
行われていない間アニロックスローラ10上でのインキの
乾燥が防止され、他方例えば異なるゾーン10a,10b内の
異なる色のインキの分離は保持される。仕切りストリッ
プ部材３同様にフェルトパッド21,31は僅かに膨張する
であろうが（圧縮された後に）、不十分なのでアニロッ
クスローラとの接触は失われる；フェルトパッド21,31
の１つまたは両方が表面の１部分において接触を失うよ
うな場合には害は余り無い；仕切りストリップ部材３と
整列してアニロックスローラ10の周囲に環状の液膜を形
成するのに十分な水が供給され、そのために仕切りスト
リップ部材３はこの環状の膜の上に乗るかまたはプレー
ンするであろう、これによってアニロックスローラの回
転を依然として許しながらゾーン10a,10bからのインキ
が互いに混入し合う、ないしはブリードするのを引き続
き阻止し、他方においてアニロックスローラはインキ凹
所11aの前方に位置決めされたままにとどまる。ドクタ
ブレード23,33がアニロックスローラ10から離れる。す
なわちほんの少し離れるが、他方では裏打ち部材５同様
にフェルトパッド21,31が膨張するのを許すようなイン
キつぼの運動は任意の適切な方法で得ることができる；
第１図に示されているように共通の軸50がインカー（in
ker）の縦方向に、インキつぼ11に平行に延びている。
軸は矢印51によって示されているように旋回することが
できる。軸50はアングルレバー52によってセパレータ部
材２の傾動機構の保持棒41またはブラケット40に結合さ
れている。

以下作用形式について記載する：アニロックスローラ10が時計回り方向の回転で作業す
る場合には上方のフェルトパッドが移動させられ、かつ
上方の滴下系は例えば水が下方のフェルトパッド31へ向
かうように弁18を回すことによって閉じられなければな
らない。下方のフェルトパッド31は所定位置にとどま
り、下方の滴下系ないしは水供給系は弁18によって作動
される。灯心作用によってフェルトパッド31はアニロッ
クスローラ10上に水の薄膜を形成し、この薄膜は仕切り
ストリップ部材３がこの膜情に乗るのを許すはずであ
る。アニロックスローラ10が回転すると、水膜の輪がア
ニロックスローラ10上に形成されてインキの隣り合うゾ
ーンを仕切る。ドクタブレード23を離すようにインキつ
ぼ11が軸11bを中心にして旋回せしめられる（矢印4
2）。裏打ち部材５はアニロックスローラ10に対する仕
切りストリップ部材３の係合圧力を均一にする。アニロ
ックスローラ10の回転を逆時計回り方向に変えたときに
は、下方の滴下系は弁18の位置の切換えによって遮断さ
れ、かつ下方のフェルトパッド13は移動せしめられる。
上方のフェルトパッド21が所定位置に保持され、かつ上
方の滴下系が作動される。含浸されないフェルトパッド
は乾燥を防止するために移動させなければならない。フ
ェルトパッドのこの移動は簡単であり、単に滑り外すこ
とにより、あるいはまた各保時プレート22,32を保持す
るねじをゆるめ、次いで各フェルトパッド21,31を移動
させることによって行われる。

通常の印刷条件下ではアニロックスローラ10は例えば
約800r.p.m.までの速度で操作することができる。機械
が印刷をしていないときにはインキの流れを止め、“ウ
ォッシュアップ”で操作してアニロックスローラ10上お
よびインキつぼ内で迅速に蒸発するインキの乾燥を防止
するのが一般的であった。しかし本発明の特徴によれ
ば、インキゾーン相互を仕切りながらインキを入口開口
45と出口開口46（第１図では別個のインキゾーン内にし
か示されていない）との間で連続的に循環させつつアニ
ロックスローラ10を無負荷回転数、例えば約30r.p.m.で
操作し続けることが許される。軸50を矢印51で示される
逆時計回り方向へ傾動させると、両方のドクタブレード
23,33がアニロックスローラ10との係合から外される。
軸50の傾動軸線は有利にはアニロックスローラ10の回転
軸とほぼ鉛直方向で整列しており、かつ例えばトラフ29
の若干下方にある。印刷時の裏打ち部材５の通常の圧縮
率はその圧縮されていない公称厚さの約25％であってよ
く、フェルトパッドについては約10％であってよい。イ
ンキつぼ11の僅かな傾動は裏打ち部材５とフェルトパッ
ド21,31の若干の膨張を許すが、これらの機能が失われ
ることはない。このようにして無負荷運転期間中にウォ
ッシュアップを省略することができる；仕切りストリッ
プ部材３およびフェルトパッド21,31はアニロックスロ
ーラ10との係合状態を保持し、したがってインキゾーン
を仕切る一方で、ドクタブレードのエッジおよびアニロ
ックスローラの表面は保護される。

本発明の思想の範囲内で種々の変更と修正を行うこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるフレキソインキ装置の斜視図、第
２図はアニロックスローラと本発明によるインキ装置の
横断面図である。２……セパレータ部材、３……仕切りストリッパ部材、
５……裏打ち部材、10……アニロックスローラ、10a,10
b……ゾーン、11……インキつぼ、11a……インキ凹所、
11b……軸、12……ねじ、13……切欠き、14a,14b……中
空ボルト、15a,15b……ダクト、16a,16b……ナット、17
a,17b……液体カップリング、18……弁、21,31……フェ
ルトパッド、22,32……保持プレート、23,33……ドクタ
ブレード、24,25……膨張部、29……トラフ、40……ブ
ラケット、41……保持棒、42,51……矢印、45……入口
開口、46……出口開口、50……軸、52……アングルレバ
ー

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】特にフレキソ印刷機のための仕切られたイ
ンキつぼ（11）であって、インキつぼ（11）がセパレー
タ部材（２）を用いて軸方向で異なるゾーン（10a,10
b）に分割されていて、そのためにアプリケータローラ
またはアニロックスローラ（10）の対応するゾーンに対
して異なる色のインキの使用が可能であり、かつインキ
つぼ（11）がドクタブレード（23,33）と協働する形式
のものにおいて、各セパレータ部材（２）がそれぞれ１
つの仕切りストリップ部材（３）ためのホルダ構造を規
定しており、多孔の物質から成るクッション部材（21,3
1）が仕切りストリップ部材（３）のためにこれに整列
して配置されており、液体供給手段（14a,15a,14b,15
b）が設けられていて、該液体供給手段が各クッション
部材（21,31）と接続しており、各仕切りストリップ部
材（３）が湾曲表面を持っており、該表面がアニロック
スローラ（10）の表面へ当接し、これに適合し、かつア
ニロックスローラ（10）の周の１部分にわたって延びて
おり、かつクッション部材（21,31）と液体供給手段（1
4a,15a,14b,15b）とが、仕切りストリップ部材（３）の
湾曲表面とアニロックスローラ（10）の表面との間に仕
切り液体の液圧膜を導入するために、液圧膜がほぼ、各
仕切りストリップ（３）の湾曲表面に対向したアニロッ
クスローラ（10）の周方向の各領域内でのみ液体ストリ
ップを形成し、その結果各仕切りストリップ部材（３）
がアニロックスローラ（10）上に浮遊するように、配慮
されていることを特徴とする、仕切られたインキつぼ。
【請求項２】仕切り液体が水である、請求項１記載の仕
切られたインキつぼ。
【請求項３】クッション部材（21,31）が、各１つの別
個の液体供給手段（14a,15aおよび14b,15b）を備えた、
液体で含浸可能な２つの部材から形成されており、各ク
ッション部材（21,31）が仕切りストリップ部材（３）
の外端に隣接して配置されている、請求項１記載の仕切
られたインキつぼ。
【請求項４】クッション部材（21,31）がフェルト製で
ある、請求項１または３記載の仕切られたインキつぼ。
【請求項５】仕切りストリップ部材（３）に対して各１
つの裏打ち部材（５）が設けられており、該裏打ち部材
が仕切りストリップ部材（３）の、アニロックスローラ
（10）とは遠い方の側でこの仕切りストリップ部材に隣
接して配置されており、かつ圧縮性材料を含んでいる、
請求項１記載の仕切られたインキつぼ。
【請求項６】圧縮性材料がシリコンゴムである、請求項
５記載の仕切られたインキつぼ。
【請求項７】各セパレータ部材（２）が切欠き（13）を
設けられており、該切欠きがアニロックスローラ（10）
の周の部分にわたって延びており、かつこの切欠き（1
3）内に裏打ち部材（５）が保持されている、請求項１
から６までのいずれか１項記載の仕切られたインキつ
ぼ。
【請求項８】ドクタブレード（23,33）が仕切りストリ
ップ部材（３）によって軸方向に分割されており、ドク
タブレード（23,33）がエッジ部分でもって圧縮性材料
製の裏打ち部材（５）と接触して、そのために圧縮性材
料がドクタブレード（23,33）に向かってふくれ上が
り、かつドクタブレード（23,33）が裏打ち部材（５）
に対してシールされるようになっている、請求項１から
７までのいずれか１項記載の仕切られたインキつぼ。
【請求項９】手段（41,50,52）が設けられており、該手
段が、選択的にドクタブレード（21,33）をアニロック
スローラ（10）へ係合させるかまたはドクタブレード
（23,33）をアニロックスローラ（10）から解放するの
に十分な、僅かな距離だけドクタブレード（23,33）を
アニロックスローラ（10）から引離すために、インキつ
ぼ（11）を可動に支持しており、他方で仕切りストリッ
プ部材（３）とアニロックスローラとの弾性接触が維持
され、かつ液体供給手段（14a,15aまたは14b,15b）によ
るアニロックスローラ（10）への仕切り液体の適用が継
続されるようになっている、請求項５記載の仕切られた
インキつぼ。
【請求項１０】インキつぼ（11）がセパレータ部材
（２）を用いて軸方向で異なるゾーン（10a,10b）に分
割されていて、そのためにアプリケータローラまたはア
ニロックスローラ（10）の対応するゾーンに対して異な
る色のインキの使用が可能であり、かつインキつぼ（1
1）がドクタブレード（23,33）と協働する構成を持った
仕切られたインキつぼ（11）でアニロックスローラ（1
0）の軸方向ゾーン（10a,10b）内の異なる特性を持つイ
ンキを互いにシールするための方法において、多孔の灯
心タイプのクッション部材（21,31）をアニロックスロ
ーラ（10）の表面に対して当接させ、かつ該クッション
部材（21,31）に仕切り液体を含浸させ、かつ仕切りス
トリップ部材（３）を液圧膜上を滑動させることによっ
て、上記のゾーン（10a,10b）間に仕切り液体の膜の周
方向のストリップを導入することを特徴とする、方法。
【請求項１１】液体として水が使用される、請求項10記
載の方法。