JP2715732B2 - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents
エンジンの空燃比制御装置Info
- Publication number
- JP2715732B2 JP2715732B2 JP3230605A JP23060591A JP2715732B2 JP 2715732 B2 JP2715732 B2 JP 2715732B2 JP 3230605 A JP3230605 A JP 3230605A JP 23060591 A JP23060591 A JP 23060591A JP 2715732 B2 JP2715732 B2 JP 2715732B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylinder
- value
- air
- fuel ratio
- combustion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はエンジンの空燃比制御
装置、特に燃料噴射弁の噴射特性の改善に関する。
装置、特に燃料噴射弁の噴射特性の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】空燃比フィードバック補正は、三元触媒
を有効に機能させるために、フィードバック制御域にお
いて常に空燃比を理論空燃比付近に維持するための補正
である(「自動車工学」・1991年6月号第43頁な
いし第47頁参照)。
を有効に機能させるために、フィードバック制御域にお
いて常に空燃比を理論空燃比付近に維持するための補正
である(「自動車工学」・1991年6月号第43頁な
いし第47頁参照)。
【0003】この補正では、排気管に設けたO2センサ
からの信号に対応して燃料の噴射量を増量したり減量し
たりする。刻々と変化するエンジンの運転条件に対し、
一発で理論空燃比の状態に維持することは不可能である
ため、インジェクタからの燃料噴射量の増量と減量の動
作を一定の周期で繰り返す。この繰り返しによって実空
燃比が一定の周期で理論空燃比を横切り、その平均の空
燃比が理論空燃比に落ち着くのである。
からの信号に対応して燃料の噴射量を増量したり減量し
たりする。刻々と変化するエンジンの運転条件に対し、
一発で理論空燃比の状態に維持することは不可能である
ため、インジェクタからの燃料噴射量の増量と減量の動
作を一定の周期で繰り返す。この繰り返しによって実空
燃比が一定の周期で理論空燃比を横切り、その平均の空
燃比が理論空燃比に落ち着くのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、燃料噴射量
の調整は、燃料噴射弁が開いている時間の長さを変える
ことによって行っている。燃料の供給圧が変化してたと
えば高くなると、同じ開弁時間でもシリンダへの噴射量
が多くなり、シリンダへの供給燃料量のコントロールを
開弁時間だけで行うことができないのであるが、どのよ
うな運転条件になっても、常に噴射圧が吸気マニホール
ド負圧より一定値だけ高くなるようにすることで、開弁
時間だけによって燃料噴射量の制御が可能となるのであ
る。
の調整は、燃料噴射弁が開いている時間の長さを変える
ことによって行っている。燃料の供給圧が変化してたと
えば高くなると、同じ開弁時間でもシリンダへの噴射量
が多くなり、シリンダへの供給燃料量のコントロールを
開弁時間だけで行うことができないのであるが、どのよ
うな運転条件になっても、常に噴射圧が吸気マニホール
ド負圧より一定値だけ高くなるようにすることで、開弁
時間だけによって燃料噴射量の制御が可能となるのであ
る。
【0005】しかしながら、燃料噴射量には図8で示し
たように平均値を中心にして上下にそれぞれ数パーセン
トの誤差があるため、同じ指令値を噴射弁に与えて駆動
しても、上限値特性の噴射弁からは燃料が多めに噴か
れ、逆に下限値特性の噴射弁からは燃料が少なめに噴か
れるのであり、シリンダに吸入される混合気の空燃比が
気筒間でバラツク。
たように平均値を中心にして上下にそれぞれ数パーセン
トの誤差があるため、同じ指令値を噴射弁に与えて駆動
しても、上限値特性の噴射弁からは燃料が多めに噴か
れ、逆に下限値特性の噴射弁からは燃料が少なめに噴か
れるのであり、シリンダに吸入される混合気の空燃比が
気筒間でバラツク。
【0006】ところで、各気筒ごとの燃焼圧力から得た
図示平均有効圧にもとづいて気筒別噴射量を計算し、こ
の気筒別噴射量で全気筒に共通の燃料噴射量を補正する
ことにより、各気筒の図示平均有効圧を目標図示平均有
効圧に近づけるものが提案されている(実願昭61−1
9987号(実開昭62−132252号)のマイクロ
フィルム参照)。図示平均有効圧と空燃比とのあいだに
相関があるので、図示平均有効圧を各気筒とも一定にす
れば結果的に空燃比が気筒間で同じになる。 しかしなが
ら、図示平均有効圧は空燃比だけでなく、吸気温度や冷
却水温あるいは回転数や負荷といったエンジンの運転条
件によってその値が変わるため、図示平均有効圧そのも
のから気筒別補正量を求めたのでは、気筒別補正量が大
きくなったり小さくなったりして空燃比が安定しない。
また、特開昭63−75326号公報には、図示平均有
効圧にもとづいて燃料噴射量を設定するようにしたもの
が開示され、このものには、吸気温度補正が不要になる
との記載がある。しかしながら、このものでは、質量流
量を計測できないフラッパ式のエアフローメータを用い
たときは吸気温度による空気密度の変化を補正する必要
があり、また、スロットル開度と回転数にもとづいて燃
料噴射量を演算する場合にも空気密度の変化を補正する
必要があるのに対して、吸入空気量を直接もしくは間接
的にも検出することなく燃料噴射量を演算できるので、
吸気温度補正が不要となるといっているにすぎず、本願
発明のように、吸気温度等の運転条件の相違によって図
示平均有効圧と空燃比との相関関係がずれてしまうこと
に着目したものでない。したがって、図示平均有効圧そ
のものにもとづいて燃料噴射量を演算する場合にも、吸
気温度との運転条件の相違によって空燃比との相関関係
がずれ、これによって空燃比の補正精度が低下すること
はいうまでもない。
図示平均有効圧にもとづいて気筒別噴射量を計算し、こ
の気筒別噴射量で全気筒に共通の燃料噴射量を補正する
ことにより、各気筒の図示平均有効圧を目標図示平均有
効圧に近づけるものが提案されている(実願昭61−1
9987号(実開昭62−132252号)のマイクロ
フィルム参照)。図示平均有効圧と空燃比とのあいだに
相関があるので、図示平均有効圧を各気筒とも一定にす
れば結果的に空燃比が気筒間で同じになる。 しかしなが
ら、図示平均有効圧は空燃比だけでなく、吸気温度や冷
却水温あるいは回転数や負荷といったエンジンの運転条
件によってその値が変わるため、図示平均有効圧そのも
のから気筒別補正量を求めたのでは、気筒別補正量が大
きくなったり小さくなったりして空燃比が安定しない。
また、特開昭63−75326号公報には、図示平均有
効圧にもとづいて燃料噴射量を設定するようにしたもの
が開示され、このものには、吸気温度補正が不要になる
との記載がある。しかしながら、このものでは、質量流
量を計測できないフラッパ式のエアフローメータを用い
たときは吸気温度による空気密度の変化を補正する必要
があり、また、スロットル開度と回転数にもとづいて燃
料噴射量を演算する場合にも空気密度の変化を補正する
必要があるのに対して、吸入空気量を直接もしくは間接
的にも検出することなく燃料噴射量を演算できるので、
吸気温度補正が不要となるといっているにすぎず、本願
発明のように、吸気温度等の運転条件の相違によって図
示平均有効圧と空燃比との相関関係がずれてしまうこと
に着目したものでない。したがって、図示平均有効圧そ
のものにもとづいて燃料噴射量を演算する場合にも、吸
気温度との運転条件の相違によって空燃比との相関関係
がずれ、これによって空燃比の補正精度が低下すること
はいうまでもない。
【0007】そこで、気筒ごとに求めた図示平均有効圧
相当値を正規化することにより、吸気温度や冷却水温な
どの運転条件が相違しても気筒別補正量を安定させるよ
うにした装置(この装置を以下先願装置という。)を提
案した(特願平3−221710号参照)。たとえば、
図4においてθ 1 よりθ 2 までの燃焼に起因する有効圧
だけを用いて計算した図示平均有効圧力相当値βを、圧
縮上死点後のθ 2 からθ 3 までのクランク角度範囲にお
ける微小間隔δθごとの筒内圧サンプル値とシリンダ容
積とを用いて計算される圧力ゲイン(爆発行程における
所定クランク角位置での燃焼圧力相当値)γで割った値
を正規化値αとしたとき、このαと空燃比との間には図
5に示す関係があるので、図示の特性をテーブルにして
おくことで、テーブル検索により空燃比を気筒ごとに推
定できることになる。 しかしながら、先願装置にはまだ
改良の余地がある。というのも、過渡時や低負荷低回転
時など、燃焼状態が悪くなる運転状態では、図示平均有
効圧力相当値βが不安定となって、空燃比を正確に推定
できなくなる。そこでこの発明は、先願装置を前提とし
て、燃焼不良時になると正規化値に代えて所定の燃焼サ
イクルにわたる正規化値の平均値を選択することによ
り、特に過渡時や低負荷低回転時などにおける燃料補正
精度の悪化を防止することを目的とする。
相当値を正規化することにより、吸気温度や冷却水温な
どの運転条件が相違しても気筒別補正量を安定させるよ
うにした装置(この装置を以下先願装置という。)を提
案した(特願平3−221710号参照)。たとえば、
図4においてθ 1 よりθ 2 までの燃焼に起因する有効圧
だけを用いて計算した図示平均有効圧力相当値βを、圧
縮上死点後のθ 2 からθ 3 までのクランク角度範囲にお
ける微小間隔δθごとの筒内圧サンプル値とシリンダ容
積とを用いて計算される圧力ゲイン(爆発行程における
所定クランク角位置での燃焼圧力相当値)γで割った値
を正規化値αとしたとき、このαと空燃比との間には図
5に示す関係があるので、図示の特性をテーブルにして
おくことで、テーブル検索により空燃比を気筒ごとに推
定できることになる。 しかしながら、先願装置にはまだ
改良の余地がある。というのも、過渡時や低負荷低回転
時など、燃焼状態が悪くなる運転状態では、図示平均有
効圧力相当値βが不安定となって、空燃比を正確に推定
できなくなる。そこでこの発明は、先願装置を前提とし
て、燃焼不良時になると正規化値に代えて所定の燃焼サ
イクルにわたる正規化値の平均値を選択することによ
り、特に過渡時や低負荷低回転時などにおける燃料補正
精度の悪化を防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、図1に示す
ように、噴射パルス幅に応じて燃料を供給する噴射弁4
1を気筒ごとに備える一方で、運転条件に応じて全気筒
に共通する基本噴射パルス幅を計算する手段42と、こ
の基本噴射パルス幅を駆動信号に変えて前記噴射弁41
に出力する手段43とを備えるエンジンの空燃比制御装
置において、シリンダ内の燃焼圧力を気筒ごとに検出す
るセンサ44と、このセンサ検出値と微小クランク角度
当たりのシリンダ容積変化量との積を少なくとも爆発行
程を含む所定のクランク角範囲にわたって気筒ごとに積
分する手段45と、この積分値を圧縮上死点後の所定ク
ランク角位置での燃焼圧力相当値で割ることによって気
筒ごとに正規化する手段46と、所定の燃焼サイクルに
わたってこの正規化値の平均値を気筒ごとに計算する手
段47と、前記センサ検出値にもとづいて燃焼状態が良
好であるか不良であるかを気筒ごとに判定する手段48
と、この判定結果にもとづき燃焼良好時には前記正規化
値を、燃焼不良時になると前記正規化値の平均値を気筒
ごとにそれぞれ選択する手段49と、この気筒ごとの選
択値と理論空燃比相当値との比較により選択値が理論空
燃比相当値よりも小さいと供給燃料を増量し、大きいと
減量する値を噴射弁補正量として気筒別に計算する手段
50と、この気筒別の噴射弁補正量で前記全気筒に共通
の基本噴射パルス幅を気筒ごとにそれぞれ補正する手段
51とを設けた。
ように、噴射パルス幅に応じて燃料を供給する噴射弁4
1を気筒ごとに備える一方で、運転条件に応じて全気筒
に共通する基本噴射パルス幅を計算する手段42と、こ
の基本噴射パルス幅を駆動信号に変えて前記噴射弁41
に出力する手段43とを備えるエンジンの空燃比制御装
置において、シリンダ内の燃焼圧力を気筒ごとに検出す
るセンサ44と、このセンサ検出値と微小クランク角度
当たりのシリンダ容積変化量との積を少なくとも爆発行
程を含む所定のクランク角範囲にわたって気筒ごとに積
分する手段45と、この積分値を圧縮上死点後の所定ク
ランク角位置での燃焼圧力相当値で割ることによって気
筒ごとに正規化する手段46と、所定の燃焼サイクルに
わたってこの正規化値の平均値を気筒ごとに計算する手
段47と、前記センサ検出値にもとづいて燃焼状態が良
好であるか不良であるかを気筒ごとに判定する手段48
と、この判定結果にもとづき燃焼良好時には前記正規化
値を、燃焼不良時になると前記正規化値の平均値を気筒
ごとにそれぞれ選択する手段49と、この気筒ごとの選
択値と理論空燃比相当値との比較により選択値が理論空
燃比相当値よりも小さいと供給燃料を増量し、大きいと
減量する値を噴射弁補正量として気筒別に計算する手段
50と、この気筒別の噴射弁補正量で前記全気筒に共通
の基本噴射パルス幅を気筒ごとにそれぞれ補正する手段
51とを設けた。
【0009】
【作用】標準特性の噴射弁により形成される混合気の空
燃比をベース空燃比として、かりに1番気筒の噴射弁
が、標準より多く噴射する特性のものだったとすると、
この噴射弁により1番気筒では空燃比がベース空燃比よ
りもリッチ側にずれる。
燃比をベース空燃比として、かりに1番気筒の噴射弁
が、標準より多く噴射する特性のものだったとすると、
この噴射弁により1番気筒では空燃比がベース空燃比よ
りもリッチ側にずれる。
【0010】このとき、1番気筒の供給燃料を減量する
噴射弁補正量が計算され、この補正量で全気筒に共通な
基本噴射パルス幅Tpが減量補正されると、1番気筒で
は供給燃料量が少なくされ、これにより1番気筒ではシ
リンダに流入する混合気がベース空燃比の混合気と同一
にされる。
噴射弁補正量が計算され、この補正量で全気筒に共通な
基本噴射パルス幅Tpが減量補正されると、1番気筒で
は供給燃料量が少なくされ、これにより1番気筒ではシ
リンダに流入する混合気がベース空燃比の混合気と同一
にされる。
【0011】この逆に、1番気筒の噴射弁から標準より
少ない燃料しか噴かれないときは、今度は噴射弁補正量
により1番気筒の供給燃料量が多くされ、これによりベ
ース空燃比の混合気と同一にされる。
少ない燃料しか噴かれないときは、今度は噴射弁補正量
により1番気筒の供給燃料量が多くされ、これによりベ
ース空燃比の混合気と同一にされる。
【0012】こうした噴射弁補正量による補正が他の噴
射弁についても気筒ごとに行われると、どの気筒でもベ
ース空燃比の混合気がシリンダに供給される。
射弁についても気筒ごとに行われると、どの気筒でもベ
ース空燃比の混合気がシリンダに供給される。
【0013】一方、燃焼圧力センサ検出値と微小クラン
ク角度当たりのシリンダ容積変化量との積を少なくとも
爆発行程を含む所定のクランク角範囲にわたって積分し
た値は、図示平均有効圧力相当であり、この値は、吸気
温度や冷却水温が低下するなど運転条件の変化に応じて
変化し、この値から計算する噴射弁補正量が同じになら
ない。
ク角度当たりのシリンダ容積変化量との積を少なくとも
爆発行程を含む所定のクランク角範囲にわたって積分し
た値は、図示平均有効圧力相当であり、この値は、吸気
温度や冷却水温が低下するなど運転条件の変化に応じて
変化し、この値から計算する噴射弁補正量が同じになら
ない。
【0014】このとき、図示平均有効圧の上記積分値
が、当該気筒の圧縮上死点後の所定クランク角度位置で
の燃焼圧力相当値で割られることによって正規化される
と、正規化値は運転条件が変化しても同じになる。たと
えば、吸気温度が低下すると積分値が大きくなるが、吸
気温度の低下により圧縮上死点後の所定のクランク角位
置での燃焼圧力相当値も同じ割合で大きくなるため、両
者の商である正規化値は変わらないのである。また、当
該気筒の圧縮行程における所定のクランク角位置での燃
焼燃焼圧力相当値を用いて正規化したときは、圧縮行程
の圧力が燃焼前のガス温度に比例する ため、燃焼温度に
よる変化を正規化できず、気筒間で空燃比と正規化値の
関係が異なり、また冷却水温、吸気温度などによってそ
の関係が変わるのであるが、本発明では、当該気筒の圧
縮上死点後の所定のクランク角位置での燃焼圧力相当値
を用いて正規化するので、燃焼前のガス温度や冷却水
温、吸気温度などが変化しても正規化精度が低下するこ
とがない。
が、当該気筒の圧縮上死点後の所定クランク角度位置で
の燃焼圧力相当値で割られることによって正規化される
と、正規化値は運転条件が変化しても同じになる。たと
えば、吸気温度が低下すると積分値が大きくなるが、吸
気温度の低下により圧縮上死点後の所定のクランク角位
置での燃焼圧力相当値も同じ割合で大きくなるため、両
者の商である正規化値は変わらないのである。また、当
該気筒の圧縮行程における所定のクランク角位置での燃
焼燃焼圧力相当値を用いて正規化したときは、圧縮行程
の圧力が燃焼前のガス温度に比例する ため、燃焼温度に
よる変化を正規化できず、気筒間で空燃比と正規化値の
関係が異なり、また冷却水温、吸気温度などによってそ
の関係が変わるのであるが、本発明では、当該気筒の圧
縮上死点後の所定のクランク角位置での燃焼圧力相当値
を用いて正規化するので、燃焼前のガス温度や冷却水
温、吸気温度などが変化しても正規化精度が低下するこ
とがない。
【0015】以上は先願装置と同じである。しかしなが
ら、先願装置では、過渡時や低負荷低回転時など、燃焼
状態がきわめて悪くなる運転状態では、図示平均有効圧
力相当の上記積分値が不安定となるため、噴射弁補正量
を正確に推定することができなくなる。
ら、先願装置では、過渡時や低負荷低回転時など、燃焼
状態がきわめて悪くなる運転状態では、図示平均有効圧
力相当の上記積分値が不安定となるため、噴射弁補正量
を正確に推定することができなくなる。
【0016】このとき本発明では、燃焼不良が判定手段
48によって判定され、選択手段31で上記の正規化値
に代えてその平均値が選択されると、平均値は、燃焼が
不良となる前の燃焼良好時のデータであるため、燃焼不
良時においても、燃料補正精度が悪くなることがない。
48によって判定され、選択手段31で上記の正規化値
に代えてその平均値が選択されると、平均値は、燃焼が
不良となる前の燃焼良好時のデータであるため、燃焼不
良時においても、燃料補正精度が悪くなることがない。
【0017】
【実施例】図2において、1はエンジンの回転数Neを
検出するセンサ、2はエアクリーナから吸入される空気
量Qaを検出するエアフローメータで、これらはマイコ
ンからなるコントロールユニット11に入力されてい
る。
検出するセンサ、2はエアクリーナから吸入される空気
量Qaを検出するエアフローメータで、これらはマイコ
ンからなるコントロールユニット11に入力されてい
る。
【0018】燃料の噴射は、量が多いときも少ないとき
も、各気筒の吸気ポートに設けた一か所の燃料噴射弁8
a〜8d(図は4気筒)から供給するので、量の調整は
コントロールユニット11によりその噴射時間で行う。
噴射時間が長くなれば噴射量が多くなり、噴射時間が短
くなれば噴射量が少なくなる。混合気の濃さつまり空燃
比は、一定量の吸入空気に対する燃料噴射量が多くなれ
ばリッチ側にずれ、燃料噴射量が少なくなればリーン側
にずれる。
も、各気筒の吸気ポートに設けた一か所の燃料噴射弁8
a〜8d(図は4気筒)から供給するので、量の調整は
コントロールユニット11によりその噴射時間で行う。
噴射時間が長くなれば噴射量が多くなり、噴射時間が短
くなれば噴射量が少なくなる。混合気の濃さつまり空燃
比は、一定量の吸入空気に対する燃料噴射量が多くなれ
ばリッチ側にずれ、燃料噴射量が少なくなればリーン側
にずれる。
【0019】したがって、吸入空気量との比が一定とな
るように燃料の基本噴射量を決定してやれば運転条件が
相違しても同じ空燃比の混合気が得られる。ただし、燃
料の噴射はエンジンの1回転について1回行われるの
で、基本噴射パルス幅計算手段5では1回転で吸い込ん
だ空気量に対して1回転当たりの基本噴射パルス幅Tp
(=K・Qa/Ne、ただしKは定数)を、そのときの
吸入空気量Qaとエンジン回転数Neとから求めるので
ある。通常、標準特性の噴射弁を用いてこの基本噴射パ
ルス幅Tpにより決定される空燃比をベース空燃比とい
い、ベース空燃比は理論空燃比付近になっている。
るように燃料の基本噴射量を決定してやれば運転条件が
相違しても同じ空燃比の混合気が得られる。ただし、燃
料の噴射はエンジンの1回転について1回行われるの
で、基本噴射パルス幅計算手段5では1回転で吸い込ん
だ空気量に対して1回転当たりの基本噴射パルス幅Tp
(=K・Qa/Ne、ただしKは定数)を、そのときの
吸入空気量Qaとエンジン回転数Neとから求めるので
ある。通常、標準特性の噴射弁を用いてこの基本噴射パ
ルス幅Tpにより決定される空燃比をベース空燃比とい
い、ベース空燃比は理論空燃比付近になっている。
【0020】排気管にはエンジンから排出されてくるC
O,HC,NOxといった三つの有害成分を処理する三
元触媒が設けられる。この三元触媒が三成分を同時に処
理できるのは、シリンダに供給している混合気の空燃比
が理論空燃比を中心とする狭い範囲にあるときだけであ
る。この範囲より実空燃比が少しでもリッチ側にずれる
とCO,HCの排出量が増し、逆にリーン側にずれると
NOxが多く排出される。
O,HC,NOxといった三つの有害成分を処理する三
元触媒が設けられる。この三元触媒が三成分を同時に処
理できるのは、シリンダに供給している混合気の空燃比
が理論空燃比を中心とする狭い範囲にあるときだけであ
る。この範囲より実空燃比が少しでもリッチ側にずれる
とCO,HCの排出量が増し、逆にリーン側にずれると
NOxが多く排出される。
【0021】ところが、同じ値の基本噴射パルス幅Tp
ですべての噴射弁8a〜8dを駆動しても、これら噴射
弁8a〜8dに図8で示した噴射特性のバラツキがあっ
たり、経時変化によって噴射特性のバラツキがあらたに
生じると、実際にシリンダに供給される燃料量が気筒間
で相違し、多く噴射された気筒では空燃比が理論空燃比
よりもリッチ側に、少なく噴射された気筒では空燃比が
理論空燃比よりもリーン側に傾く。
ですべての噴射弁8a〜8dを駆動しても、これら噴射
弁8a〜8dに図8で示した噴射特性のバラツキがあっ
たり、経時変化によって噴射特性のバラツキがあらたに
生じると、実際にシリンダに供給される燃料量が気筒間
で相違し、多く噴射された気筒では空燃比が理論空燃比
よりもリッチ側に、少なく噴射された気筒では空燃比が
理論空燃比よりもリーン側に傾く。
【0022】こうした噴射弁特性のバラツキの影響を受
けないようにするには、まず各気筒に供給される混合気
の空燃比が実際にリッチ、リーンのいずれの側になって
いるかを知らなければならない。
けないようにするには、まず各気筒に供給される混合気
の空燃比が実際にリッチ、リーンのいずれの側になって
いるかを知らなければならない。
【0023】さて、所定のクランク角度位置θにおける
筒内圧とシリンダ容積をθの関数としてそれぞれP
(θ),V(θ)としたとき、次の式
筒内圧とシリンダ容積をθの関数としてそれぞれP
(θ),V(θ)としたとき、次の式
【数1】 で与えるβは、図示平均有効圧力(積分範囲はクランク
角度で720度)に比例するが、ここでは図4で示した
ように、θ1を圧縮上死点前180度、θ4を圧縮上死
点後180度とすることによって燃焼に起因する有効圧
力だけを用いることとし、ポンピング損失は考えない。
なお、θ1,θ4を上記以外の値にすると、後述する
(2)式のβがオフセット量をもつなど誤差が生じるこ
とを確認している。
角度で720度)に比例するが、ここでは図4で示した
ように、θ1を圧縮上死点前180度、θ4を圧縮上死
点後180度とすることによって燃焼に起因する有効圧
力だけを用いることとし、ポンピング損失は考えない。
なお、θ1,θ4を上記以外の値にすると、後述する
(2)式のβがオフセット量をもつなど誤差が生じるこ
とを確認している。
【0024】ここで、筒内圧センサ検出値を微小なクラ
ンク角度間隔δθごとにサンプリングすると、i番めの
測定点に当たるクランク角度位置での筒内圧Piと同じ
クランク角度位置でのδθ当たりのシリンダ容積変化量
(dV/dθ)iは Pi=P(θ1+i・δθ) (dV/dθ)i=(Vi+i−Vi)/δθ と近似できるので、台形積分法を用いれば
ンク角度間隔δθごとにサンプリングすると、i番めの
測定点に当たるクランク角度位置での筒内圧Piと同じ
クランク角度位置でのδθ当たりのシリンダ容積変化量
(dV/dθ)iは Pi=P(θ1+i・δθ) (dV/dθ)i=(Vi+i−Vi)/δθ と近似できるので、台形積分法を用いれば
【数2】 によりβを計算することができる。もちろんこのβは図
示平均有効圧力相当である。
示平均有効圧力相当である。
【0025】 ただし、(2)式においてVi+i,Viは Vi+1=V(θ1+(i+1)・δ0), Vi=V(θ1+i・δθ) である。また、nはサンプル総数でn=(θ4−θ1)
/δθである。
/δθである。
【0026】一方、シリンダ容積Vそのものはエンジン
の設計寸法から
の設計寸法から
【数3】 で計算することができる。
【0027】ただし、(3)式においてVSTは行程容
積、CRは圧縮比、Bはコンロッド長/ストローク長の
2倍である。
積、CRは圧縮比、Bはコンロッド長/ストローク長の
2倍である。
【0028】(2)式の図示平均有効圧力相当値βは空
燃比と相関関係を有する。たとえば、空燃比を理論空燃
比よりリッチ側にすると燃焼圧力が高くなるためβが大
きくなり、この逆に空燃比をリーン側にするとβが小さ
くなる。したがって、βを用いて各気筒の空燃比がリッ
チ、リーンのいずれにあるかを判断し、その結果に応じ
て気筒別に供給燃料量を補正することにより、各気筒の
空燃比を同じ値にすることができる。こうした提案は数
多くされている。
燃比と相関関係を有する。たとえば、空燃比を理論空燃
比よりリッチ側にすると燃焼圧力が高くなるためβが大
きくなり、この逆に空燃比をリーン側にするとβが小さ
くなる。したがって、βを用いて各気筒の空燃比がリッ
チ、リーンのいずれにあるかを判断し、その結果に応じ
て気筒別に供給燃料量を補正することにより、各気筒の
空燃比を同じ値にすることができる。こうした提案は数
多くされている。
【0029】しかしながら、このβは空燃比だけでなく
吸気温度や冷却水温あるいは回転数や負荷といったエン
ジンの運転条件によってその値が変わるため、βそのも
のから補正量を求めたのでは、補正量が大きくなったり
小さくなったりして安定しないのである。
吸気温度や冷却水温あるいは回転数や負荷といったエン
ジンの運転条件によってその値が変わるため、βそのも
のから補正量を求めたのでは、補正量が大きくなったり
小さくなったりして安定しないのである。
【0030】この点を解決するため、次式 a=β/γ…(4) のようにβを圧力ゲインγによって割った値を考える。
【0031】γは図4に示した爆発行程におけるθ2か
らθ3までのクランク角度範囲における微小間隔δθご
との筒内圧サンプル値とシリンダ容積を用いて以下のよ
うにして求めるものである。なお、発明者の実験によれ
ば、θ2が圧縮上死点後60度、θ3が圧縮上死点後1
00度程度が望ましいことを確認している。
らθ3までのクランク角度範囲における微小間隔δθご
との筒内圧サンプル値とシリンダ容積を用いて以下のよ
うにして求めるものである。なお、発明者の実験によれ
ば、θ2が圧縮上死点後60度、θ3が圧縮上死点後1
00度程度が望ましいことを確認している。
【0032】爆発行程にあるθ2からθ3のあいだでは
シリンダ内の燃焼ガスがポリトロープの関係、すなわち P・Vc=一定値 を保ちつつ膨張すると仮定することができ(C≒1.
3)、各測定点での筒内圧サンプル値Pjとシリンダ容
積Vjから Cj=Pj・Vj 1.3 によってCjをそれぞれ計算し、その平均値を
シリンダ内の燃焼ガスがポリトロープの関係、すなわち P・Vc=一定値 を保ちつつ膨張すると仮定することができ(C≒1.
3)、各測定点での筒内圧サンプル値Pjとシリンダ容
積Vjから Cj=Pj・Vj 1.3 によってCjをそれぞれ計算し、その平均値を
【数4】 によって求める。
【0033】ただし、(5)式のkはθ2からθ3まで
のサンプル数でk=(θ3−θ2)/δθである。
のサンプル数でk=(θ3−θ2)/δθである。
【0034】(5)式の平均値を用いて所定のクランク
角度位置、たとえばθ2における圧力ゲインγを
角度位置、たとえばθ2における圧力ゲインγを
【数5】 によって定義すると、γは燃焼圧力に相当する。
【0035】しかも、燃焼圧力Pには、 PV=mRT の関係があることが知られているため、γも燃焼ガス量
と燃焼温度の積に比例する。ただし、mはガス量、Rは
ガス定数、Tはガス温度である。
と燃焼温度の積に比例する。ただし、mはガス量、Rは
ガス定数、Tはガス温度である。
【0036】このようにして求めたγとβからαを
(4)式により計算し、所定の運転条件において、空燃
比とαの関係を発明者の実験により確認したところ、図
5に示す関係があり、しかもこの理論空燃比を中心にし
て線形となる関係は、エンジンが同一である限り運転条
件を相違させても変わらないことがわかった。これは、
燃焼ガス量当たりの発生エネルギが空燃比によって所定
の値になることによって説明され、それが運転条件に依
存せずエンジンの構成が同一であれば同じ値を示すこと
によるものである。つまり、図示平均有効圧力相当値β
が圧力ゲインγにより運転条件に関して正規化されたわ
けである。
(4)式により計算し、所定の運転条件において、空燃
比とαの関係を発明者の実験により確認したところ、図
5に示す関係があり、しかもこの理論空燃比を中心にし
て線形となる関係は、エンジンが同一である限り運転条
件を相違させても変わらないことがわかった。これは、
燃焼ガス量当たりの発生エネルギが空燃比によって所定
の値になることによって説明され、それが運転条件に依
存せずエンジンの構成が同一であれば同じ値を示すこと
によるものである。つまり、図示平均有効圧力相当値β
が圧力ゲインγにより運転条件に関して正規化されたわ
けである。
【0037】この関係を用いて気筒ごとに空燃比を理論
空燃比(14.6)の近くに制御するには、各気筒で燃
焼ごとにαを計算し、これが理論空燃比相当値α0より
も大きいと、燃料噴射量の前回補正量を一定値だけ減ら
し、この逆にα0より小さければ前回補正量を一定値だ
け増やすように補正してやればよい。
空燃比(14.6)の近くに制御するには、各気筒で燃
焼ごとにαを計算し、これが理論空燃比相当値α0より
も大きいと、燃料噴射量の前回補正量を一定値だけ減ら
し、この逆にα0より小さければ前回補正量を一定値だ
け増やすように補正してやればよい。
【0038】こうした燃料補正を行うため、図2で示し
たように、クランク角度センサ3とシリンダ内の燃焼圧
力(筒内圧)を検出するセンサ(たとえば点火プラグの
座金状に形成される)4a〜4dからの検出値にもとづ
いて噴射弁補正量計算手段6が気筒別に噴射弁補正量Δ
Ta〜ΔTdを計算し、これらを噴射量補正手段7a〜
7dが上記基本噴射パルス幅Tpに気筒別に加算してい
る。なお、図には4気筒の例を示すが、これに限られる
ものではない。
たように、クランク角度センサ3とシリンダ内の燃焼圧
力(筒内圧)を検出するセンサ(たとえば点火プラグの
座金状に形成される)4a〜4dからの検出値にもとづ
いて噴射弁補正量計算手段6が気筒別に噴射弁補正量Δ
Ta〜ΔTdを計算し、これらを噴射量補正手段7a〜
7dが上記基本噴射パルス幅Tpに気筒別に加算してい
る。なお、図には4気筒の例を示すが、これに限られる
ものではない。
【0039】また、噴射弁補正量計算手段6では、各気
筒に対して同じように動作するので、ここでは1番気筒
で代表させて述べると、1番気筒に対して図3に示した
回路が組まれている。なお、各回路の機能は実際にはソ
フトウエアで果たされている。
筒に対して同じように動作するので、ここでは1番気筒
で代表させて述べると、1番気筒に対して図3に示した
回路が組まれている。なお、各回路の機能は実際にはソ
フトウエアで果たされている。
【0040】図3において、サンプリング手段21で
は、θ1からθ4までのあいだδθごとに1番気筒の筒
内圧センサ検出値がサンプリングされ、P0からPnま
での合計n+1個のデータがメモリに格納される。δθ
当たりのシリンダ容積変化量についても、シリンダ容積
変化量計算手段23からの信号を受けて、(dV/d
θ)0から(dV/d0)nまでの合計n+1個の値が
メモリに記億される。
は、θ1からθ4までのあいだδθごとに1番気筒の筒
内圧センサ検出値がサンプリングされ、P0からPnま
での合計n+1個のデータがメモリに格納される。δθ
当たりのシリンダ容積変化量についても、シリンダ容積
変化量計算手段23からの信号を受けて、(dV/d
θ)0から(dV/d0)nまでの合計n+1個の値が
メモリに記億される。
【0041】これら2つのデータサンプリングが終了し
た時点、つまりθ4を過ぎた時点で、掛算器24、積算
手段25により(2)式によって図示平均有効圧力相当
値βが計算される。
た時点、つまりθ4を過ぎた時点で、掛算器24、積算
手段25により(2)式によって図示平均有効圧力相当
値βが計算される。
【0042】一方、シリンダ容積計算手段22によりθ
2からθ3までのあいだδθごとに計算されたシリンダ
容積V0からVkまでの合計k+1個のデータもメモリ
に記憶されており、平均値計算手段26ではこのシリン
ダ容積データとメモリ内のθ2からθ3までの筒内圧デ
ータとを用いて、(5)式により平均値が求められる。
さらに、除算器27で(6)式により圧力ゲインγが、
除算器28で上記のβをγで割ることによって正規化値
αが求められる。
2からθ3までのあいだδθごとに計算されたシリンダ
容積V0からVkまでの合計k+1個のデータもメモリ
に記憶されており、平均値計算手段26ではこのシリン
ダ容積データとメモリ内のθ2からθ3までの筒内圧デ
ータとを用いて、(5)式により平均値が求められる。
さらに、除算器27で(6)式により圧力ゲインγが、
除算器28で上記のβをγで割ることによって正規化値
αが求められる。
【0043】こうして求められた正規化値αは、比較器
32で理論空燃比相当値α0と比較され、α>α0であ
れば空燃比がリッチ側にあると判断され、補正量計算手
段33でメモリに格納している補正量ΔTaが一定値Δ
Tだけ減じられる。この逆にα<α0であれば空燃比が
リーン側にあるとして補正量ΔTaが一定値ΔTだけ増
される。このΔTだけ増減した値はふたたびメモリに格
納しておく。つまり、ここでの補正量ΔTaは学習値と
して構成され、ΔTaは正負のいずれの値もとることに
なる。
32で理論空燃比相当値α0と比較され、α>α0であ
れば空燃比がリッチ側にあると判断され、補正量計算手
段33でメモリに格納している補正量ΔTaが一定値Δ
Tだけ減じられる。この逆にα<α0であれば空燃比が
リーン側にあるとして補正量ΔTaが一定値ΔTだけ増
される。このΔTだけ増減した値はふたたびメモリに格
納しておく。つまり、ここでの補正量ΔTaは学習値と
して構成され、ΔTaは正負のいずれの値もとることに
なる。
【0044】残りの気筒についても、気筒ごとに求めた
図示平均有効圧力相当値が上記のようにして正規化さ
れ、その正規化値から残りの気筒の噴射弁補正量ΔTb
〜ΔTdが求められる。
図示平均有効圧力相当値が上記のようにして正規化さ
れ、その正規化値から残りの気筒の噴射弁補正量ΔTb
〜ΔTdが求められる。
【0045】ここで、この例の作用を説明すると、1番
気筒の噴射弁8aが図8において、かりに上限値の特性
をもつ噴射弁だったとすると、この噴射弁によれば多く
の燃料が噴射されるため、1番気筒では空燃比がベース
空燃比よりもリッチ側にずれる。
気筒の噴射弁8aが図8において、かりに上限値の特性
をもつ噴射弁だったとすると、この噴射弁によれば多く
の燃料が噴射されるため、1番気筒では空燃比がベース
空燃比よりもリッチ側にずれる。
【0046】このとき、正規化値αはα0より小さくな
り、補正量TaがΔTだけ減量されると、供給燃料量が
少なくされる。これにより1番気筒ではシリンダに流入
する混合気がベース空燃比の混合気と同一にされる。
り、補正量TaがΔTだけ減量されると、供給燃料量が
少なくされる。これにより1番気筒ではシリンダに流入
する混合気がベース空燃比の混合気と同一にされる。
【0047】この逆に、1番気筒の噴射弁6aが図8で
下限値特性の噴射弁であったとしても、今度はαa>α
0より供給燃料量が多くされ、これによりベース空燃比
の混合気と同一にされる。
下限値特性の噴射弁であったとしても、今度はαa>α
0より供給燃料量が多くされ、これによりベース空燃比
の混合気と同一にされる。
【0048】つまり、噴射弁補正量ΔTa〜ΔTdは理
論空燃比からのずれに応じた値であり、このΔTa〜Δ
TdによってTpを増減することで、どの気筒にも同量
の燃料量を供給するのである。いいかえると、噴射弁に
より噴射量が多いもの、少ないものがあるなど各気筒で
噴射量がバラツクことがあっても、また長期の使用に伴
う噴射弁の目づまりなどによってその後に気筒間で噴射
量のバラツキが生じたときにも、そうしたことに関係な
く、すべての気筒の空燃比を同じにすることができるの
である。
論空燃比からのずれに応じた値であり、このΔTa〜Δ
TdによってTpを増減することで、どの気筒にも同量
の燃料量を供給するのである。いいかえると、噴射弁に
より噴射量が多いもの、少ないものがあるなど各気筒で
噴射量がバラツクことがあっても、また長期の使用に伴
う噴射弁の目づまりなどによってその後に気筒間で噴射
量のバラツキが生じたときにも、そうしたことに関係な
く、すべての気筒の空燃比を同じにすることができるの
である。
【0049】ところで、(2)式のβそのものは、運転
条件が変化すると、その値が異なってくるので、βにも
とづいて噴射弁補正量を求めるのでは補正量が不安定と
なって、空燃比制御精度がおちる。たとえば、ある吸気
温度や冷却水温のときβが理論空燃比相当値と一致して
いても、その温度より吸気温度が低いときには、空気の
充填効率がよくなるので、その分βの値が大きくなる。
しかしながらこのβの増加を抑えようと燃料が減量され
る結果、空燃比がリーン側にずれてしまうのである。
条件が変化すると、その値が異なってくるので、βにも
とづいて噴射弁補正量を求めるのでは補正量が不安定と
なって、空燃比制御精度がおちる。たとえば、ある吸気
温度や冷却水温のときβが理論空燃比相当値と一致して
いても、その温度より吸気温度が低いときには、空気の
充填効率がよくなるので、その分βの値が大きくなる。
しかしながらこのβの増加を抑えようと燃料が減量され
る結果、空燃比がリーン側にずれてしまうのである。
【0050】これに対して、この例によれば、上記のよ
うに吸気温度の低下により図示平均有効圧力相当値βが
大きくなると、これに合わせて圧力ゲインγも同じ割合
で大きくなるため、β/γの値(αの値)は変わらな
い。つまり、βは吸気温度や冷却水温に応じて変化する
のであるから、同じように変化する別の圧力相当値γを
分母にもってくることによって、温度の影響を除いたの
である。
うに吸気温度の低下により図示平均有効圧力相当値βが
大きくなると、これに合わせて圧力ゲインγも同じ割合
で大きくなるため、β/γの値(αの値)は変わらな
い。つまり、βは吸気温度や冷却水温に応じて変化する
のであるから、同じように変化する別の圧力相当値γを
分母にもってくることによって、温度の影響を除いたの
である。
【0051】この結果、エンジンの設計寸法、燃焼室形
状が同一であるかぎり、吸気温度や冷却水温が変わろう
と、噴射弁補正量を同じにして、ベース空燃比への制御
精度を高めることができるのである。
状が同一であるかぎり、吸気温度や冷却水温が変わろう
と、噴射弁補正量を同じにして、ベース空燃比への制御
精度を高めることができるのである。
【0052】なお、温度の影響を除く意味からは、爆発
行程の筒内圧から求めた圧力ゲインγのかわりに、同様
の計算方法で圧縮行程の圧力を用いてβを正規化するこ
とが考えられる。しかしながら、圧縮行程の圧力は燃焼
前のガス温度に比例するため燃焼温度による変化を正規
化できず、気筒間で空燃比と正規化値の関係が異なるこ
と、また冷却水温、吸気温度などによってその関係が変
わることが発明者の実験によってわかっており、圧力ゲ
インγはあくまで圧縮上死点後の筒内圧から求めなけれ
ばならない。
行程の筒内圧から求めた圧力ゲインγのかわりに、同様
の計算方法で圧縮行程の圧力を用いてβを正規化するこ
とが考えられる。しかしながら、圧縮行程の圧力は燃焼
前のガス温度に比例するため燃焼温度による変化を正規
化できず、気筒間で空燃比と正規化値の関係が異なるこ
と、また冷却水温、吸気温度などによってその関係が変
わることが発明者の実験によってわかっており、圧力ゲ
インγはあくまで圧縮上死点後の筒内圧から求めなけれ
ばならない。
【0053】また、βから求めた噴射弁補正量により定
常時は理論空燃比付近に制御されていても、過渡時にな
ると空燃比がリッチあるいはリーン側へとずれることが
あるのに対して、正規化値αから求めた噴射弁補正量に
よれば過渡時の理論空燃比への制御精度も高い。
常時は理論空燃比付近に制御されていても、過渡時にな
ると空燃比がリッチあるいはリーン側へとずれることが
あるのに対して、正規化値αから求めた噴射弁補正量に
よれば過渡時の理論空燃比への制御精度も高い。
【0054】さらに、O2センサや広域空燃比センサを
用いた空燃比補正では、センサ位置への排気ガス到達遅
れ、センサ自体の応答遅れなどによって特に3000回
転以上の高回転時や過渡時に空燃比が理論空燃比からず
れやすいのであるが、この例では燃焼圧力を直接用いて
αを求めているので、高回転時や過渡時の応答性もよい
のである。
用いた空燃比補正では、センサ位置への排気ガス到達遅
れ、センサ自体の応答遅れなどによって特に3000回
転以上の高回転時や過渡時に空燃比が理論空燃比からず
れやすいのであるが、この例では燃焼圧力を直接用いて
αを求めているので、高回転時や過渡時の応答性もよい
のである。
【0055】ところで、過渡時や低負荷低回転時など、
燃焼状態がきわめて悪くなる運転状態では、図示平均有
効圧力相当値βが不安定となって、図5のαが上下に変
動してしまうので、空燃比がリッチ、リーンのいずれの
側にあるのかを正確に推定することができず、気筒別の
燃料補正精度が悪くなる。
燃焼状態がきわめて悪くなる運転状態では、図示平均有
効圧力相当値βが不安定となって、図5のαが上下に変
動してしまうので、空燃比がリッチ、リーンのいずれの
側にあるのかを正確に推定することができず、気筒別の
燃料補正精度が悪くなる。
【0056】こうした影響を避けるため、この例では、
図3に示したように、所定の燃焼サイクル(たとえば過
去の10燃焼サイクル)にわたって正規化値αの平均値
を計算する手段29を設けておき、燃焼状態が不良にな
ると、選択手段31により正規化値αに代えて、αの平
均値に切換えるのである。
図3に示したように、所定の燃焼サイクル(たとえば過
去の10燃焼サイクル)にわたって正規化値αの平均値
を計算する手段29を設けておき、燃焼状態が不良にな
ると、選択手段31により正規化値αに代えて、αの平
均値に切換えるのである。
【0057】このとき、比較器32ではαの平均値がα
0より大きいと、ΔTa=ΔTa−ΔTとし、逆に小さ
ければΔTa=ΔTa+ΔTとして補正量を決定する。
0より大きいと、ΔTa=ΔTa−ΔTとし、逆に小さ
ければΔTa=ΔTa+ΔTとして補正量を決定する。
【0058】燃焼状態判定手段30による燃焼良好か燃
焼不良かの判定は、図4において筒内圧からポンピング
圧力を差し引き、この差圧ΔPmaxが最大となるクラ
ンク角度θΔpmaxと、筒内圧そのものが最大となる
クランク角度θmaxをそれぞれ検出し、両検出値の角
度差δ(=θΔpmax−θpmax)と所定値δ0と
を比較することによって行う。
焼不良かの判定は、図4において筒内圧からポンピング
圧力を差し引き、この差圧ΔPmaxが最大となるクラ
ンク角度θΔpmaxと、筒内圧そのものが最大となる
クランク角度θmaxをそれぞれ検出し、両検出値の角
度差δ(=θΔpmax−θpmax)と所定値δ0と
を比較することによって行う。
【0059】燃焼状態が不良になったときの筒内圧波形
は、図6に示したように筒内圧波形のピーク位置はその
ままでピーク値が小さくなるケースと、図7のように筒
内圧波形がゆがんだかたちになるかのいずれかしかな
く、燃焼不良により燃焼良好時の筒内圧波形がそのまま
右にずれるケースはない。
は、図6に示したように筒内圧波形のピーク位置はその
ままでピーク値が小さくなるケースと、図7のように筒
内圧波形がゆがんだかたちになるかのいずれかしかな
く、燃焼不良により燃焼良好時の筒内圧波形がそのまま
右にずれるケースはない。
【0060】これら2つのケースに対応して、差圧ΔP
maxの波形を重ねて示すと、これが図6と図7で下側
に位置する2つの波形である。
maxの波形を重ねて示すと、これが図6と図7で下側
に位置する2つの波形である。
【0061】図6からみてみると、燃焼良好時の角度差
δ10(=θΔpmax1−θpmax)と燃焼不良時
の角度差δ20(=θΔpmax2−θpmax)の大
小関係は、δ10<δ20となるので、δ10とδ20
のあいだに所定値δ0を設けることによって、δ10<
δ0のときは燃焼状態が良好にあると、δ0<δ20の
ときは燃焼状態が不良であると判断できる。
δ10(=θΔpmax1−θpmax)と燃焼不良時
の角度差δ20(=θΔpmax2−θpmax)の大
小関係は、δ10<δ20となるので、δ10とδ20
のあいだに所定値δ0を設けることによって、δ10<
δ0のときは燃焼状態が良好にあると、δ0<δ20の
ときは燃焼状態が不良であると判断できる。
【0062】同様にして図7においても、常に燃焼良好
時の角度差δ11(=θΔpmax1−θpmax1)
についてδ11<δ0となり、燃焼不良時の角度差δ
21(=θΔpmax2−θpmax2)についてδ0
<δ21となることを実験により確認している。
時の角度差δ11(=θΔpmax1−θpmax1)
についてδ11<δ0となり、燃焼不良時の角度差δ
21(=θΔpmax2−θpmax2)についてδ0
<δ21となることを実験により確認している。
【0063】このようにして、燃焼状態の良、不良を判
断し、その結果より燃焼良好時は正規化値αをそのまま
用い、燃焼不良時になると所定の燃焼サイクルにわたっ
てαを平均した値を用いることにより、空燃比がリッ
チ、リーンのいずれの側にあるのかを推定するときの信
頼性が増し、特に過渡時や低負荷低回転時など燃焼状態
がきわめて悪い運転状態で燃料補正精度が悪くなること
を防止できるのである。
断し、その結果より燃焼良好時は正規化値αをそのまま
用い、燃焼不良時になると所定の燃焼サイクルにわたっ
てαを平均した値を用いることにより、空燃比がリッ
チ、リーンのいずれの側にあるのかを推定するときの信
頼性が増し、特に過渡時や低負荷低回転時など燃焼状態
がきわめて悪い運転状態で燃料補正精度が悪くなること
を防止できるのである。
【0064】また、燃焼不良時に平均値を使うことの意
義は以下のようなものである。
義は以下のようなものである。
【0065】たとえばエアフローメータの故障により基
本噴射パルス幅の設定がくるって空燃比が10%リーン
になったときを考え、故障後数サイクルはリーンである
状態が続くように筒内圧信号による燃料補正の速度を設
定したとする。このとき燃焼不良によるあいまい情報を
切り捨てて気筒別の燃料補正をしないとするよりも、燃
焼良好時にリーンと判断した過去のデータによる平均値
を用いることによって補正速度を維持することができ
る。つまり、燃焼不良時においても、燃焼良好時のデー
タである平均値を用いて燃料補正を継続するほうが過渡
時の応答性がよく、制御上も好ましいのである。なお、
補正速度を早めるための一般的な方法である制御ゲイン
を高めることは、定常状態で空燃比の微小変化に対する
制御変動が大きくなるので好ましくない。
本噴射パルス幅の設定がくるって空燃比が10%リーン
になったときを考え、故障後数サイクルはリーンである
状態が続くように筒内圧信号による燃料補正の速度を設
定したとする。このとき燃焼不良によるあいまい情報を
切り捨てて気筒別の燃料補正をしないとするよりも、燃
焼良好時にリーンと判断した過去のデータによる平均値
を用いることによって補正速度を維持することができ
る。つまり、燃焼不良時においても、燃焼良好時のデー
タである平均値を用いて燃料補正を継続するほうが過渡
時の応答性がよく、制御上も好ましいのである。なお、
補正速度を早めるための一般的な方法である制御ゲイン
を高めることは、定常状態で空燃比の微小変化に対する
制御変動が大きくなるので好ましくない。
【0066】
【発明の効果】この発明では、各気筒について、爆発行
程を含んだ燃焼圧力の検出値にもとづいて図示平均有効
圧力相当値を求め、この値を圧縮上死点後の所定クラン
ク角位置での燃焼圧力相当値で割ることによって正規化
する一方で、燃焼状態を判定し、燃焼良好時はこの正規
化値を、燃焼不良時になると所定の燃焼サイクルにわた
る正規化値の平均値を選択し、この選択値と理論空燃比
相当値とのずれに応じて気筒別の噴射弁補正量を求め、
この気筒別の噴射弁補正量で全気筒に共通の基本噴射パ
ルス幅を気筒ごとに補正するため、噴射弁特性に気筒間
バラツキがあっても各気筒の空燃比を揃えることができ
るほか、吸気温度や冷却水温などの運転条件が相違して
も空燃比補正精度を高めることができ、かつ特に過渡時
や低負荷低回転時などにおける燃料補正精度の悪化を防
止できる。
程を含んだ燃焼圧力の検出値にもとづいて図示平均有効
圧力相当値を求め、この値を圧縮上死点後の所定クラン
ク角位置での燃焼圧力相当値で割ることによって正規化
する一方で、燃焼状態を判定し、燃焼良好時はこの正規
化値を、燃焼不良時になると所定の燃焼サイクルにわた
る正規化値の平均値を選択し、この選択値と理論空燃比
相当値とのずれに応じて気筒別の噴射弁補正量を求め、
この気筒別の噴射弁補正量で全気筒に共通の基本噴射パ
ルス幅を気筒ごとに補正するため、噴射弁特性に気筒間
バラツキがあっても各気筒の空燃比を揃えることができ
るほか、吸気温度や冷却水温などの運転条件が相違して
も空燃比補正精度を高めることができ、かつ特に過渡時
や低負荷低回転時などにおける燃料補正精度の悪化を防
止できる。
【図1】この発明のクレーム対応図である。
【図2】一実施例のシステム図である。
【図3】噴射弁補正量計算手段のブロック図である。
【図4】筒内圧センサによる燃焼圧力の波形図である。
【図5】正規化値αと空燃比の相関を示す特性図であ
る。
る。
【図6】筒内圧と差圧ΔPmaxの各波形図である。
【図7】筒内圧と差圧ΔPmaxの各波形図である。
【図8】燃料噴射弁の噴射量特性図である。
1 エンジン回転数センサ 2 エアフローメータ 3 クランク角度センサ 4a〜4d 筒内圧センサ(燃焼圧力センサ) 5 基本噴射パルス幅計算手段 6 噴射弁補正量計算手段 7a〜7d 噴射量補正手段 8a〜8d 燃料噴射弁 11 コントロールユニット 21 サンプリング手段 22 シリンダ容積計算手段 23 シリンダ容積変化量計算手段 24 掛算器 25 積算手段 26 平均値計算手段 27 除算器 28 除算器 29 平均値計算手段 30 燃焼状態判定手段 31 選択手段 32 比較器 33 補正量計算手段 41 燃料噴射弁 42 基本噴射パルス幅計算手段 43 駆動信号出力手段 44 燃焼圧力センサ 45 積分手段 46 正規化手段 47 平均値計算手段 48 燃焼状態判定手段 49 選択手段 50 噴射弁補正量計算手段 51 噴射量補正手段
Claims (1)
- 【請求項1】 噴射パルス幅に応じて燃料を供給する噴
射弁を気筒ごとに備える一方で、運転条件に応じて全気
筒に共通する基本噴射パルス幅を計算する手段と、この
基本噴射パルス幅を駆動信号に変えて前記噴射弁に出力
する手段とを備えるエンジンの空燃比制御装置におい
て、シリンダ内の燃焼圧力を気筒ごとに検出するセンサ
と、このセンサ検出値と微小クランク角度当たりのシリ
ンダ容積変化量との積を少なくとも爆発行程を含む所定
のクランク角範囲にわたって気筒ごとに積分する手段
と、この積分値を当該気筒の圧縮上死点後の所定クラン
ク角位置での燃焼圧力相当値で割ることによって正規化
する手段と、所定の燃焼サイクルにわたってこの正規化
値の平均値を気筒ごとに計算する手段と、前記センサ検
出値にもとづいて燃焼状態が良好であるか不良であるか
を気筒ごとに判定する手段と、この判定結果にもとづき
燃焼良好時には前記正規化値を、燃焼不良時になると前
記正規化値の平均値を気筒ごとにそれぞれ選択する手段
と、この気筒ごとの選択値と理論空燃比相当値との比較
により選択値が理論空燃比相当値よりも小さいと供給燃
料を増量し、大きいと減量する値を噴射弁補正量として
気筒別に計算する手段と、この気筒別の噴射弁補正量で
前記全気筒に共通の基本噴射パルス幅を気筒ごとにそれ
ぞれ補正する手段とを設けたことを特徴とするエンジン
の空燃比制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3230605A JP2715732B2 (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | エンジンの空燃比制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3230605A JP2715732B2 (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | エンジンの空燃比制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0571403A JPH0571403A (ja) | 1993-03-23 |
JP2715732B2 true JP2715732B2 (ja) | 1998-02-18 |
Family
ID=16910375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3230605A Expired - Fee Related JP2715732B2 (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | エンジンの空燃比制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2715732B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030036206A (ko) * | 2001-03-30 | 2003-05-09 | 미츠비시 쥬고교 가부시키가이샤 | 내연기관의 연소 진단/제어장치 및 연소 진단/제어방법 |
DE102006056708B4 (de) * | 2006-11-30 | 2012-03-08 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren, Vorrichtung und Computerprogramm zur Bestimmung zylinderindividueller Verbrennugsmerkmale einer Brennkraftmaschine |
JP5182646B2 (ja) * | 2009-01-29 | 2013-04-17 | トヨタ自動車株式会社 | 筒内圧センサの感度劣化判定装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62132252U (ja) * | 1986-02-17 | 1987-08-20 | ||
JPS6375326A (ja) * | 1986-09-19 | 1988-04-05 | Japan Electronic Control Syst Co Ltd | 内燃機関の電子制御燃料噴射装置 |
-
1991
- 1991-09-10 JP JP3230605A patent/JP2715732B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0571403A (ja) | 1993-03-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20050229903A1 (en) | Control device of internal combustion engine | |
JPH0634491A (ja) | イオン電流によるリーン限界検出方法 | |
JP4281445B2 (ja) | 内燃機関の制御装置および内燃機関の制御方法 | |
KR920004511B1 (ko) | 내연기관의 공연비 제어장치 | |
JPH02301669A (ja) | エンジンの点火時期制御装置 | |
JPH02277939A (ja) | エンジンの燃料制御装置 | |
JPH0827203B2 (ja) | エンジンの吸入空気量検出装置 | |
US4912926A (en) | Air/fuel ratio control system for internal combustion engine | |
JP2002276444A (ja) | ディーゼルエンジンの制御装置 | |
US9903293B2 (en) | Diagnostic system for internal combustion engine | |
JP2715732B2 (ja) | エンジンの空燃比制御装置 | |
WO2004099597A1 (ja) | 内燃機関の燃料噴射タイミング制御装置及び方法 | |
JP4274055B2 (ja) | 内燃機関の制御装置および制御方法 | |
JP3979704B2 (ja) | 筒内圧力測定装置 | |
JPH10159637A (ja) | 内燃機関の燃料噴射制御装置及び燃料噴射制御方法 | |
JP2715727B2 (ja) | エンジンの空燃比制御装置 | |
JPH0759905B2 (ja) | 内燃機関の燃料噴射制御装置 | |
JPS60212643A (ja) | 内燃機関の空燃比制御装置 | |
JP2715726B2 (ja) | エンジンの空燃比制御装置 | |
JPH07310570A (ja) | 内燃機関のリーンバーン制御装置 | |
JP2715721B2 (ja) | エンジンの空燃比制御装置 | |
JPS63134845A (ja) | 排気ガス再循環制御装置 | |
JP4385542B2 (ja) | 内燃機関の空燃比制御装置 | |
JP2010071107A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JPH1144238A (ja) | 筒内噴射式エンジン |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |