JP2715442B2 - 走行車両認識装置 - Google Patents

走行車両認識装置

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JP2715442B2 JP63112216A JP11221688A JP2715442B2 JP 2715442 B2 JP2715442 B2 JP 2715442B2 JP 63112216 A JP63112216 A JP 63112216A JP 11221688 A JP11221688 A JP 11221688A JP 2715442 B2 JP2715442 B2 JP 2715442B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、車両前後方向の車外の画像から、先行車両
あるいは後続車両を認識する走行車両認識装置に関す
る。
[従来の技術] 従来、車両走行の安全性を高め運転作業の軽減による
快適性の増大を図るために、先行車に対して安全な車間
距離を保って特定の先行車を追従走行する装置が種々提
案されている(例えば特開昭60−23990号公報の「車両
用追従走行制御装置」)。こうした装置では、レーザや
マイクロ波等を投射しその反射を利用して先行車を検出
して追従制御に供している。先行車が検出されれば、車
間距離が短くなった場合の警告やブレーキの自動操作等
の制御を行なうことができ、わき見運転や居眠り運転に
よる追突等の発生を防止を図ることもできる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、こうした装置では、先行車両の検出に
レーザの発信器等を要し、構成が複雑になってしまうと
いう問題があった。また、反射を利用しているため、先
行車両以外からの反射、例えばカーブ走行時に車両の前
方に位置することのあるガードレールや高速道路での料
金所のゲート等による反射を区別することができない。
更に、先行車両が交差点を曲がったり走行レーンを変更
する場合には、追従する車両に対して常に一定の位置関
係を有するとは限らないため、特定の先行車両を認識す
ることは困難であるという問題があった。
本発明は、上記課題を解決し、車両前後方向の画像か
ら先行車両や後続車両等の走行車両を好適に認識するこ
とを目的とする。
発明の構成 かかる目的を達成する本発明の構成について以下説明
する。
[問題点を解決するための手段] 請求項1に記載された発明の走行車両認識装置は、第
1図に例示するように、 車両M1前後方向の車外を撮像する撮像手段M2と、 該撮像手段M2によって撮像された画像から、道路に相
当する領域を認識する道路領域認識手段M3と、 該道路領域認識手段M3にて認識された道路領域の上端
付近に存在し、該道路領域を矩形に切り取るような形状
をした所定区域内の画像を処理して、該区域の画像に含
まれる水平成分を抽出する特徴抽出手段M4と、 該特徴抽出手段M4にて抽出された水平成分に基づいて、
上記区域内に走行車両M5が存在するか否かを判別する車
両判別手段M6と を備えたことを要旨とする。
ここで、道路領域の認識を行なう手段M3は、撮像され
た画像から道路領域の認識を行なうものであり、例えば
撮像された画像に対して種々の画像処理等を施して画像
に存在するいくつかの領域を抽出し、これらの領域の中
から道路領域に相当する領域を選択する構成や、道路と
して指定された領域の色彩や荒さ等の属性を記憶しその
属性の領域を追跡する構成等、画像認識の種々の手法を
実現するものとして構成することかできる。
そして、請求項2に記載された発明は、請求項1に記
載の走行車両認識装置において、 上記道路領域認識手段M3は、 上記撮像手段によって撮像された画像に存在する一以
上の領域を抽出する領域抽出手段と、 該抽出された領域の内から、該領域の面積及び位置に
基づいて、道路に相当する領域を判定する道路領域判定
手段と、 を備えたことを要旨とする。
[作用] 上記構成を有する請求項1に記載の走行車両認識装置
では、撮像手段M2により撮像された車両M1前後方向の車
外の画像から、道路領域認識手段M3が、道路に相当する
領域を認識し、特徴抽出手段M4が、この認識された道路
領域の上端付近に存在し、該道路領域を矩形に切り取る
ような形状をした所定区域内の画像を処理して、該区域
の画像に含まれる水平成分を抽出し、この抽出された水
平成分に基づいて、車両判別手段M6が、上記区域内に走
行車両M5が存在するか否かを判別する。
つまり、区域内に先行車両M5が存在すれば、先行車両
M5後部に存在するバンパや窓枠等により、多くの水平成
分が抽出されるため、この水平成分の多寡により走行車
両M5の有無を判別できるのである。
また、請求項2に記載の走行車両認識装置の道路領域
認識手段では、領域抽出手段が、撮像手段によって撮像
された画像に存在する一以上の領域を抽出し、道路領域
判定手段が、抽出された領域の内から、該領域の面積及
び位置に基づいて、道路に相当する領域を判定する。
[実施例] 以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにする
ために、以下本発明の走行車両認識装置の好適な実施例
について説明する。第2図は本発明第1実施例としての
走行車両認識装置を組み込んだ車両用制御装置の概略構
成図、第3図は同じく電子制御装置を中心に概略構成を
示すブロック図である。
図示するように、この車両用制御装置は、車両1の前
方を撮像するCCDを用いたフルカラーのテレビカメラ
2、およびテレビカメラ2により撮像された画像の処理
とその出力および車両の制御とを行なう電子制御装置3
を中心に構成されている。電子制御装置3には、主な装
置として、車速を検出する車速センサ4と、ブレーキペ
ダルの踏込量を検出するブレーキセンサ5と、処理され
た後の画像を乗員に視認し得るよう映し出すカラーモニ
タ7と、スロットルバルブ8aの開度を変更するスロット
ルアクチュエータ8と、ステアリングの操舵角を制御す
るステアリング駆動装置9と、警報用の音声を出力する
警報装置10とが接続されている。
電子制御装置3は、周知のCPU11,ROM12,RAM13,画像メ
モリ(以下、VRAMと呼ぶ)15等から算術論理演算回路と
して構成されている。この電子制御装置3には、これら
CPU11等のほか、バス17を介してこれらに相互に接続さ
れた画像信号入力ポート18,入力回路19,CRTC20,出力回
路21、更にはテレビカメラ2からのRGB信号を各色毎に
ディジタル信号に変換するA/D変換器22等を備えてい
る。
入力回路19には、車速センサ4,ブレーキセンサ5,ステ
アリング駆動装置9のほか、メインスイッチ24と確認用
スイッチ25とが接続されている。このメインスイッチ24
は、先行車両の認識の開始を指示するものであり、一
方、確認用スイッチ25は、後述する道路認識処理におい
て、乗員による最終的な判断を求める際に使用される。
CPU11は、入力回路19を介して、車速V,ブレーキ操作量
Bおよびステアリングの操舵角θと共に、スイッチ24,2
5が操作されたか否かを随時読み取ることができる。
画像信号入力ポート18は、A/D変換器22に接続されて
おり、テレビカメラ2からの画像信号を逐次読み込ん
で、VRAM15の所定の領域に展開する。従って、CPU11
は、このVRAM15の所定アドレスをアクセスすることによ
り、車外の画像を自由に処理することができる。こうし
て処理された後の画像は、最終的にカラーモニタ7に表
示されるが、カラーモニタ7への表示はCRTC20によって
行なわれる。CRTC20は、CPU11からの指示を受けて、VRA
M15内の所定の領域に展開された画像処理後の画像デー
タを読み出し、これをカラーモニタ7に表示するのであ
る。
出力回路21には、スロットルアクチュエータ8、ステ
アリング駆動装置9および警報装置10が接続されてい
る。スロットルアクチュエータ8は、図示しないアクセ
ルに連動して開閉されるスロットルバルブ8aの開度を一
定の範囲で増減するものであり、CPU11は、出力回路21
を介してスロットルアクチュエータ8を駆動することに
より、車両駆動力源としての図示しない内燃機関の出力
を増減することができる。また、ステアリング駆動装置
9は、パワーステアリングの構成を有し、ステアリング
の操舵角θを検出すると共に、図示しない操舵機構を制
御することにより、操舵角を所定範囲で変更し得るもの
である。CPU11は、出力回路21を介して、ステアリング
駆動装置9を制御し、操舵角を調整し、車両1の走行方
向を所定の範囲で変更することができる。更に、警報装
置10は、外部からのトリガ信号を受けて予め登録したい
くつかの音声のひとつを再生・出力する装置である。従
って、CPU11は、出力回路21を介してトリガ信号を警報
装置10に出力し、車両乗員に各種の警報音声を報知する
ことができる。
以上の構成を有する本実施例の走行車両用認識装置に
おける先行車両の認識処理について説明する。本実施例
の装置は、第4図,第5図に示す先行車認識処理ルーチ
ンを実行する。電源投入後、まず、前項車両の認識を行
なうか否かの指示を行なうメインスイッチ24がオンとな
っているか否かの判断を行ない、乗員によりメインスイ
ッチ24がオンとされるまで待機する(ステップ90)。メ
インスイッチ24がオンとされると、初期認識処理とし
て、テレビカメラ2より撮像した画像から先行車両を認
識する処理(ステップ100)を実行する。この処理につ
いて、第5図に依り、詳しく説明する。
初期認識処理(ステップ100)では、第5図のフロー
チャートに示すように、まず、画像信号入力ポート18に
よりテレビカメラ2が撮像する車外の画像を入力する処
理を行なう(ステップ105)。入力された画像データ
は、上述した通り、VRAM15の所定の領域に展開される。
取り込んだ画像の一例を第6図(A)に示す。続いて、
取り込んだ画像データに対して、例えばラプラシアンオ
ペレータ等の周知の空間フィルタを施すことにより二値
化し、撮像した画像からエッジを抽出する処理を行なう
(ステップ110)。エッジ抽出により、画像は、エッジ
とそれ以外の部分とに二値化される。エッジの抽出を行
なった後、エッジの拡大・縮小の処理を行なうことによ
り、本来生じるはずのエッジが画像取り込みの過程で欠
落しているような部位をつなぎ合わせる処理を行なう
(ステップ115)。こうしたエッジ抽出・処理の結果の
一例を第6図(B)に示す。
エッジの修復を行なった後、エッジで囲まれた部分を
ひとつの領域として取り出す処理を行なう(ステップ12
0)。エッジで囲まれた領域の取り出しは、道路が存在
する確率の高さを考慮して、画面の下部に存在する領域
から順に行ない、エッジを時計方向回りにトレースする
ことにより、その領域の面積の算出を併せて行なう。続
いて、こうして抽出された領域が道路に相当するか否か
について判断する。本実施例では、抽出された領域につ
いて、ステップ120で算出されたその面積が画面全体の1
/10以上であり(ステップ125)、かつその領域の存在す
る位置が道路に対応した位置であると判断されたとき
(ステップ130)、その領域を道路に相当する領域と判
断する。画面全体に対して道路が占めるべき面積は、車
両1のどの部位にテレビカメラ2が設けられているか、
またその仰角や倍率、あるいは道路の勾配変化等により
異なり、判断の基準となる割合は、実験的に定められ
る。また、領域の位置についての判断は、本実施例で
は、その領域が画面の最下部から中央部にかけて存在す
るか否かにより行なう。テレビカメラ2を車両1の前部
に設けた場合、道路は通常この位置に撮像されるからで
ある。
抽出した領域が道路に相当しなければ、画面に存在す
る領域を総て抽出・判断したか否かを判断し(ステップ
135)、全領域の判断が済んでいなければステップ120の
処理に戻って次の領域についての判断を続行する。一
方、全領域についての判断が終了した場合には(ステッ
プ135)、道路に相当する領域は見いだせなかったとし
て、新たな画像の入力(ステップ105)から上述した処
理を再度実行する。
ステップ120ないし130の処理により、抽出した領域が
道路であると判断された場合には、道路に相当する判断
された領域を抽出する処理を行なう(ステップ140)。
抽出されたかかる領域の一例を第6図(C)に示す。こ
うして抽出された道路領域の輪郭について判断し、かか
る領域の輪郭が先行車両が存在する形状をしているか否
かの判断を行なう(ステップ145)。先行車両が存在し
ない場合には、道路領域GRは、第7図(A)に示すよう
に、上方に向かって単調に収束する形状となるが、先行
車両が存在する場合には、模式的には第7図(B)に示
すように、その上端付近が矩形に切り取られたような形
状となる。そこで、道路に相当するとして抽出した領域
の輪郭について判断し、先行車両によると考えられる区
域が存在するか否かの判断を行なうのである。道路が曲
がっている場合には、第6図(D)に示すように、先行
車両の存在により、凹部は道路領域の先端付近に生じ
る。
かかる区域が存在すると判断された場合には、この区
域内の水平成分の抽出を行なう(ステップ150)。水平
成分の抽出は、次に示す3×Nの矩形のオペレータを、
区域に施すことにより行なわれる。
区域内の画素をP(i,j)とすると、上記3×Nのオ
ペレータを施した後の画素S(i,j)は、次式(1)で
表される。
ここで、画素S(i,j)の値が閾値Th1より大きい画素
は水平成分として抽出するのである。区域内の先行車両
が存在する場合には、先行車両の後部に存在するバンパ
や窓枠等により、多くの水平成分が抽出され、第6図
(D)に示すように、水平エッジとして捉えられる。こ
れに対して、影や舗装の継目等により、偶発的に道路領
域の上端付近に第7図(B)に示すような凹部が生じた
場合には、この区域内に水平成分が多数含まれることは
ない。従って、区域内の水平成分の多寡を判断すれば、
区域内に先行車両が存在するか否かを知ることができ
る。本実施例では、区域の面積(区域内の画素数)を
A、水平成分の総数(画素数)をS、閾値をTh2(1/20
ないし1/10)として、 S/A≧Th2 …(2) が成り立つとき、区域内に先行車両が存在すると判断す
る(ステップ155)。
区域内に先行車両が存在すると判断された場合には、
この区域内の先行車両の画像を抽出し(ステップ16
0)、カラーモニタ7にこれを表示する処理を行なう
(ステップ170)。この場合には、道路領域として認識
した領域および先行車両の存在する区域として抽出した
領域に視認性の高い処理(例えば、黄色の彩色やその領
域の点滅)を施して、撮像した原画像に重ね併せて表示
すれば、一目でこれを認識することができ好適である。
例えば、第6図(E)において、カラーモニタ7上で
は、ハッチングされた道路領域GRを黄色に彩色し、ハッ
チングされた領域GSを赤色に彩色して表示するのであ
る。こうしてカラーモニタ7に示した道路領域と先行車
両の判断とが最終的に正しいか否かを、確認用スイッチ
25の操作により判定する(ステップ180)。
以上のステップ100(ステップ105ないし180)によ
り、初期認識処理が完了するが、輪郭の判断(ステップ
145)や水平成分の判断(ステップ155)あるいは最終判
断(ステップ180)が「NO」の場合には、ステップ105に
戻って画像入力から処理を繰り返す。
ステップ180の判断において、一定期間内に確認用ス
イッチ25が操作された場合には、カラーモニタ7上に表
示した領域を道路と判断してよく、かつ先行車両の認識
は正しく行なわれたとして、この領域の属性(本実施例
では道路幅とその色彩)と区域内の画像の特徴(水平成
分の割合S/A)とを、RAM13の所定のエリアに格納する
(第4図ステップ210)。
その後、ステップ105ないし170と同様の先行車両認識
処理を行ない(ステップ220)、更にこの先行車両認識
処理により認識された道路領域に、ステップ210にて所
定エリアに格納された色彩等の属性と同じ属性を有する
領域を連結することにより、陸橋の影や横断歩道等によ
り分断されることのある道路領域の形状を修正する等の
補正を行なう(ステップ230)。尚、図示の都合上、色
彩による修正・連結の処理(ステップ230)は、先行車
両認識処理(ステップ220)の次に示されているが、実
際には先行車両認識処理内で併せて行なわれる。
こうして道路領域の認識と認識した道路領域の輪郭に
基づいて定められる区画内での水平成分の抽出等の処理
の結果、先行車両の認識に成功したか否かを判断し(ス
テップ240)、認識できた場合には、更にその先行車両
の形状が先に認識した先行車両のそれと一致するか否か
の判断を行なう(ステップ250)。すなわち、水平成分
の割合S/Aが前回認識した先行車両の値に対して一定の
範囲に入っている場合には、形状も一致したとして、次
の先行車両との相対位置を認識する処理を行なう(ステ
ップ260)。
先行車両との相対位置、即ち車間距離Dは、道路領域
の認識を行なった画像に基づいて認識することができ
る。道路領域の形状から地平線に相当するラインを措定
することができるが、第8図に示すように、この地平線
と道路領域の上端付近に先行車両の存在により生じた凹
部の底辺との距離Lvとすると、車間距離Dは、次式
(3)により求めることができる。
D=M・f・H/Lv …(3) ここで、Mは画面と実空間との変換常数、fはテレビ
カメラ2のレンズの焦点距離、Hはテレビカメラ2の路
面からの高さ、である。尚、路面に勾配の極端な変化が
ない限り、地平線は画面の同一の位置に存在することに
なるので、凹部の底辺の位置から車間距離Dを求めるよ
う構成しても差し支えない。
また、車両1に対する先行車両の水平方向の位置のず
れEは、画面の横(水平)方向の中心線と先行車両の存
在により生じた凹部の中心線とのずれLH(第9図参
照)に基づいて、次式(4)に従い求めることができ
る。
E=H・LH/Lv …(4) こうして先行車両に対する車両1の相対位置を認識し
た後、入力回路19を介して車速センサ4から車速Vを読
み込み(ステップ270)、現在の車速Vに対して車間距
離Dが適正か否かの判断を行なう(ステップ280)。車
間距離は車両の走行速度Vにある程度依存しているの
で、車速が高くなるほど大きくなるような値(例えば、
車速100km/時で100m、車速50km/時で25m等)を適正車間
距離として用意しておき、これと現在の車間距離Dとを
比較することにより車間距離Dが適正か否かの判断を行
なうのである。
車間距離Dが適正車間距離以下の場合には、車速を落
とす必要があるとして、出力回路21を介してスロットル
アクチュエータ8を駆動し、内燃機関の出力を低下さ
せ、車速Vを低下させる(ステップ290)。尚、先行車
両を追尾走行している場合には、車間距離Dが余りに開
いた時、スロットルバルブ開度を大きくして速度を上げ
る様な制御も行なってもよいが、安全性の観点から、警
報装置10を用いて「先行車との距離が開き過ぎていま
す」等の音声による警告を行なうよう構成することも好
適である。
一方、車間距離Dが適正であった場合には、先に求め
た先行車両に対する車両1の水平方向のずれEに基づい
て、このずれEが補正を要するものか否かの判断を行な
う(ステップ300)。補正を要するほど大きなずれにな
っている場合には、更に先行車両と同一車線内を走行し
ているか否かの判断を行ない(ステップ310)、同一車
線内であれば、出力回路21を介してステアリング駆動装
置9を制御して車両1が車線をはみ出さない範囲で車両
1を操舵し(ステップ320)、一方、同一車線にないと
判断された場合には、出力回路21を介して警報装置10を
駆動し、先行車両が異なる車線に移行したことを乗員に
報知する処理を行なう(ステップ330)。
尚、同一車線内を走行しているか否かの判断は、道路
に引かれた区画線を認識することにより行なうことがで
き、区画線の認識は、テレビカメラ2によって撮像され
たフルカラーの画像に基づいて、道路領域内の白色と黄
色との部分を抽出することによりなされる。テレビカメ
ラ2によって撮像されたフルカラーの画像をRGBの三原
色の信号に分解し、以下の不等式(5)もしくは(6)
を満たす領域を抽出する。
ただし、R,G,Bの各信号が取り得る値の範囲を0〜ε
とする。式(5)の条件は、三原色ともある程度の明る
さがありかつ三原色の明るさの差が小さい領域を、白色
の領域として抽出することに相当する。また、式(6)
の条件は、赤色及び緑色の明るさが強くかつ青色の強度
が小さい領域を、黄色の領域として抽出することに相当
する。こうして抽出した白色及び黄色の領域は、車線を
区画する実線もしくは破線のラインに相当するので、こ
れから車両1の車線と先行車両の車線との同一・相違を
認識することができるのである。
同一車線内でのずれEを補正するステアリング駆動装
置の制御(ステップ320)、もしくは異なる車線間に存
在する場合の報知処理(ステップ330)を行なった後、
あるいは先行車両との間に水平方向のずれがほとんどな
い場合には、次に運転者がブレーキもしくはステアリン
グを操作したか否かの判断を行なう(ステップ340,35
0)。ブレーキの操作もステアリングの操作もなされて
いない場合には、先行車両を認識する処理(ステップ22
0)から上述した処理を繰り返す。
一方、ブレーキもしくはステアリングを運転者が意図
的に操作した場合には、先行車両の自動追従をもはや継
続する必要はないと判断し、メインスイッチ24の操作を
オフ(実際は、メインスイッチ24が操作されたことを示
すフラグをリセット)し(ステップ360)、本処理ルー
チンの最初(ステップ90)に戻って上述した処理を繰り
返す。尚、既述したステップ240,250において、先行車
両の認識ができなかったときもしくは先行車両の形状が
前回認識したものと一致するとみなせなかった場合に
も、同様に、メインスイッチ24をオフし(ステップ36
0)、ステップ90から処理を繰り返す。
以上のように構成された本実施例の走行車両認識装置
によれば、道路と判断された領域GRの形状から定まる所
定の区域GS内の画像に対して、画像認識を行ない、先行
車両を正確に認識することができる。即ち、道路領域GR
において先行車両の存在により生じる特定の形状を認識
し、この形状から定まる区域GSの画像に対して水平成分
を抽出する処理を施し、水平成分の割合に基づいて先行
車両を認識するのである。従って、ガードレールや建物
等を先行車両として誤認することもなく、道路の継目や
横断歩道あるいはネオンサイン等により誤認を生じるこ
ともない。
この結果、認識した先行車両との車間距離Dに基づい
て車速の制御を行ない、車間距離Dを適正に維持するこ
とができる。更に、先行車両との水平方向のずれEに基
づき、同一車線内ではステアリングの操舵を、異なる車
線間では音声による報知を各々行なうことができ、先行
車両の追従制御を好適に実現する。これらの結果、車両
運転上の安全性の一層の向上を図ることができる。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこ
うした実施例に何等限定されるものではなく、例えば先
行車両の認識や車間距離Dの検出のみを行なうものと
し、認識結果または車間距離Dをモニタ7上に表示する
構成、ステアリングの操作は運転者に任せ車間距離Dの
み制御する構成、車両の後方を撮像し後続車両を認識し
て追突の危険性が生じた場合にこれを報知する構成等、
本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様
で実施し得ることは勿論である。
発明の効果 以上詳述したように、請求項1に記載の走行車両認識
装置によれば、道路領域の形状に基づいて車両が存在す
る可能性のある区域を特定し、該特定された区域の画像
について、車両が存在する場合に多く含まれる水平成分
を抽出することにより、先行車両の有無を判定するよう
にされているので、ガードレール,建物,道路の継目,
横断歩道,ネオンサイン等を、先行車両として誤認して
しまうことがなく、先行車両の有無を正確に認識でき
る。また、走行車両から識別信号等を発信するといった
構成を取る必要がないことから、現実に走行車両の認識
装置を車載することが容易となる。
この結果、走行車両の認識に基づく他の制御装置、例
えば認識した先行車両や後続車両との車間距離と車両の
車速等に基づき車間距離の制御や警報を行なう装置を容
易に実現することができる。こうした装置を現実化する
ことは、車両運転上の安全性の向上に資することがで
き、極めて有益である。また、請求項2に記載の走行車
両認識装置によれば、抽出された領域の中から、道路領
域の配置や大きさ等、道路領域自体が有する固有の特徴
に基づいて道路領域を直接的に検出しているので、確実
に道路領域を検出することができる。
即ち、例えば、走行レーンの範囲を示す白線を検出し
て、白線に囲まれた領域を道路領域として認識する等、
道路の附属物から間接的に道路領域を認識する装置で
は、白線が記されていない等、検出すべき附属物が道路
に存在しない場合、道路領域に認識できないのである
が、本発明では、道路領域固有の特徴に基づいて直接的
に検出を行っているので、確実に道路を認識できるので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成を例示するブロック図、第
2図は本発明第1実施例としての走行車両認識装置の概
略構成図、第3図は同じくそのブロック図、第4図,第
5図は実施例の電子制御装置が実行する先行車認識処理
ルーチンを示すフローチャート、第6図(A),
(B),(C),(D),(E)は各々道路認識処理に
より処理された画像を例示する説明図、第7図(A),
(B)は先行車両の有無による道路領域の輪郭の相違を
示す説明図、第8図は車間距離を検出する手法を説明す
る説明図、第9図は先行車両との水平方向のずれを求め
る手法を説明する説明図、である。 1……車両 2……テレビカメラ 3……電子制御装置 5……ブレーキセンサ 7……カラーモニタ 8……スロットルアクチュエータ 9……ステアリング駆動装置 10……警報装置 15……VRAM GR……道路領域 GS……区域

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両前後方向の車外を撮像する撮像手段
    と、 該撮像手段によって撮像された画像から、道路に相当す
    る領域を認識する道路領域認識手段と、 該道路領域認識手段にて認識された道路領域の上端付近
    に存在し、該道路領域を矩形に切り取るような形状をし
    た所定区域内の画像を処理して、該区域の画像に含まれ
    る水平成分を抽出する特徴抽出手段と、 該特徴抽出手段にて抽出された水平成分に基づいて、上
    記区域内に走行車両が存在するか否かを判別する車両判
    別手段と を備えた走行車両認識装置。
  2. 【請求項2】上記道路領域認識手段は、 上記撮像手段によって撮像された画像に存在する一以上
    の領域を抽出する領域抽出手段と、 該抽出された領域の内から、該領域の面積及び位置に基
    づいて、道路に相当する領域を判定する道路領域判定手
    段と、 を備えたことを特徴とする請求項1に記載の走行車両認
    識装置。
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