JPH1062162A - 障害物検出装置 - Google Patents

障害物検出装置

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Publication number
JPH1062162A
JPH1062162A JP8213904A JP21390496A JPH1062162A JP H1062162 A JPH1062162 A JP H1062162A JP 8213904 A JP8213904 A JP 8213904A JP 21390496 A JP21390496 A JP 21390496A JP H1062162 A JPH1062162 A JP H1062162A
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JP
Japan
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obstacle
height
cameras
road
distance
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Application number
JP8213904A
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English (en)
Inventor
Tomoko Shimomura
倫子 下村
Shinsuke Higashikura
伸介 東倉
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前方頭上の障害物の高さを自動検出して自車
が通り抜けられるかどうか自動的に判断する。 【解決手段】 この障害物検出装置は、2台のカメラ2
a,2b によって前方の情景を撮影し、一方のカメラ2bが
撮影した画像を分析して、障害物検出部4が前方頭上の
障害物の下端縁の一部を検出すると、マッチング処理部
5がその障害物の下端縁の一部が撮影されている領域と
対応する領域を他方のカメラ2aの撮影した画像から探索
する。そして2枚の相対応する画像領域それぞれの座標
値と2台のカメラの焦点距離とそれらのカメラの位置関
係に基づいて距離算出部6が障害物までの距離を算出
し、高さ算出部7が障害物の地上面からの高さを算出す
る。そして高さ比較部8が障害物の高さと自車両の高さ
とを比較して通過可能かどうかの判断結果を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載した2台のカ
メラの撮影した画像のステレオ画像処理によって障害物
の頭上高さと、左右の障害物間の間隔の自動検出を行う
障害物検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の前方頭上に障害物が存在す
る場合にその下を自車両が通過可能か不可能か自動的に
判断する障害物検出装置は見られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで従来は、ドライ
バがそのような障害物が存在する場所に設置されている
標識を見て自車の車高と比較して通過可能か不可能かを
自ら判断せねばならなかった。
【0004】ところが、このような判断をドライバに委
ねる場合、前方頭上に障害物があるのを発見する度にド
ライバがその近くに設置されている標識を目で探し、表
示内容と自車の車高とを比較判断する必要があり、加え
て、ドライバが自車の車高やアンテナの高さまで常に記
憶しておく必要があり、ドライバの負担が大きい問題点
があった。
【0005】そこで、車載レーダ装置を用いて前方頭上
の障害物までの距離を測距し、その距離と仰角から前方
頭上の障害物の高さを自動的に求めるようにすることが
考えられるが、このようなレーダ装置を用いる場合、障
害物の存在をまずサーチし、その後にその障害物にちょ
うどレーダ信号が向かうように仰角を設定する手順をと
らなければならず、この角度設定の自動化が困難であっ
て実現が難しい問題点があった。
【0006】加えて、レーダ装置によって頭上障害物の
高さを検出しようとすると、通常、車載レーダ装置は水
平前方の障害物をサーチするものであるため、頭上障害
物の検出には別途に専用のレーダ装置を搭載しなければ
ならない問題点もあった。
【0007】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、車両にあらかじめ所定の位置関係を持
たせて設置した2台のカメラによって前方の映像を撮影
し、その画像信号のステレオ画像処理によって前方頭上
の障害物を判別し、かつその地上面からの高さを自動的
に検出する障害物検出装置を提供することを目的とす
る。
【0008】本発明はまた、自車両の車高を前方頭上の
障害物の高さと比較し、車高の方が高い場合に自動的に
警報を発し、あるいはブレーキをかける障害物検出装置
を提供することを目的とする。
【0009】本発明はさらに、自車のアンテナの高さを
前方頭上の障害物の高さと比較し、アンテナの方が高い
場合に自動的にアンテナを降ろさせることができる障害
物検出装置を提供することを目的とする。
【0010】またさらに本発明は、前方左右に存在する
障害物間の間隔を自動検出して自車両が通り抜けできる
かを自動的に判断する障害物検出装置を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の障害物
検出装置は、車両に搭載され、各々の撮像面の垂直軸が
同一ライン上に乗るように設置された前方撮影用の2台
のカメラと、前記2台のカメラのうちの一方の撮影した
画像から前方頭上の障害物の下端縁の一部を検出する障
害物検出手段と、前記障害物検出手段の検出した障害物
の下端縁の一部が撮影されている領域と対応する領域を
前記2台のカメラのうちの他方の撮影した画像から探索
する画像探索手段と、前記2枚の相対応する画像領域そ
れぞれの座標値と前記2台のカメラそれぞれの焦点距離
と前記2台のカメラの位置関係とに基づいて、これらの
2台のカメラから前記障害物の一部に至るまでの距離を
算出する距離演算手段と、前記距離演算手段の算出した
前記障害物の一部に至るまでの距離と当該障害物の一部
が撮影されている前記画像上の垂直軸方向の座標値と前
記2台のカメラそれぞれの焦点距離に基づいて前記障害
物の一部の地上面からの高さを算出する高さ演算手段
と、前記高さ演算手段の算出した前記障害物の一部の地
上面からの高さと前記自車両の高さとの大小関係を比較
してその結果を出力する比較手段とを備えたものであ
る。
【0012】この請求項1の発明の障害物検出装置で
は、各々の撮像面の垂直軸が同一ライン上に乗るように
設置された前方撮影用の2台のカメラによって前方の情
景を撮影し、障害物検出手段により2台のカメラのうち
の一方の撮影した画像を分析する。
【0013】そこで障害物検出手段が、一方のカメラの
撮影した画像から前方頭上の障害物の下端縁の一部を検
出すると、画像探索手段がその障害物の下端縁の一部が
撮影されている領域と対応する領域を他方のカメラの撮
影した画像から探索する。そして、画像から検出された
前方頭上の障害物の下端縁の一部に対する2枚の画像領
域それぞれの座標値と、2台のカメラそれぞれの焦点距
離と、2台のカメラの位置関係とに基づいて、距離演算
手段が2台のカメラから障害物の一部に至るまでの距離
を算出し、さらにこの距離演算手段の算出した障害物の
一部に至るまでの距離と、当該障害物の一部が撮影され
ている画像上の垂直軸方向の座標値と、2台のカメラそ
れぞれの焦点距離とに基づいて、高さ演算手段が障害物
の一部の地上面からの高さを算出する。
【0014】こうして前方頭上の障害物の高さが検出さ
れると、比較手段によって自車両の高さと障害物の高さ
との大小関係を比較してその結果を出力する。
【0015】したがって前方頭上の障害物の高さ検出の
ために機械系を操作することなく、一定の視野角で前方
の情景を撮影している2台のカメラの撮影した画像に対
して演算処理を行うことによって前方頭上の障害物の高
さを自動的に検出し、自車の車高と比較してその結果を
出力することができる。そしてこの比較結果を速度制御
ユニットや警報ユニットを作動させるのに利用すること
により、前方頭上の障害物の高さが低い時に自動的にブ
レーキをかけたり、警報によってドライバに知らせるこ
とができるようになり、ドライバが自車の車高を覚えて
おく負担を軽減することができる。
【0016】請求項2の発明は、請求項1の障害物検出
装置において、さらに、前記比較手段の比較結果に基づ
き、前記障害物の一部の地上面からの高さが前記自車両
の高さよりも低い場合に警報を発する警報手段を備えた
ものであり、これによって、前方頭上の障害物の地上面
からの高さが自車両の高さよりも低い場合に自動的に警
報を発してドライバに知らせることができる。
【0017】請求項3の発明は、請求項1の障害物検出
装置において、さらに前記比較手段の比較結果に基づ
き、前記障害物の一部の地上面からの高さが前記自車両
の高さよりも低い場合に自動的にブレーキをかける自動
ブレーキ手段を備えたものであり、これによって、前方
頭上の障害物の地上面からの高さが自車両の高さよりも
低い場合に自動的にブレーキをかけて頭上障害物への衝
突を防止することができる。
【0018】請求項4の発明の障害物検出装置は、車両
に搭載され、各々の撮像面の垂直軸が同一ライン上に乗
るように設置された前方撮影用の2台のカメラと、前記
2台のカメラのうちの一方の撮影した画像から前方頭上
の障害物の下端縁の一部を検出する障害物検出手段と、
前記障害物検出手段の検出した障害物の下端縁の一部が
撮影されている領域と対応する領域を前記2台のカメラ
のうちの他方の撮影した画像から探索する画像探索手段
と、前記2枚の相対応する画像領域それぞれの座標値と
前記2台のカメラそれぞれの焦点距離と前記2台のカメ
ラの位置関係とに基づいて、これらの2台のカメラから
前記障害物の一部に至るまでの距離を算出する距離演算
手段と、前記距離演算手段の算出した前記障害物の一部
に至るまでの距離と当該障害物の一部が撮影されている
前記画像上の垂直軸方向の座標値と前記2台のカメラそ
れぞれの焦点距離に基づいて前記障害物の一部の地上面
からの高さを算出する高さ演算手段と、自車のアンテナ
の出し入れ状態を検知するアンテナ状態検知手段と、前
記高さ演算手段の算出した前記障害物の一部の地上面か
らの高さと前記アンテナの高さとの大小関係を比較する
アンテナ高さ比較手段と、前記アンテナ高さ比較手段の
比較結果に基づき、前記障害物の一部の地上面からの高
さが前記アンテナの高さよりも低い場合に自動的に前記
アンテナを下げるアンテナ降下手段とを備えたものであ
る。
【0019】この請求項4の発明の障害物検出装置で
は、請求項1の発明と同じ方法によって前方頭上の障害
物の高さを自動的に検出し、併せて自車のアンテナが上
げられているかどうかも自動的に判断し、アンテナが上
げられていてその高さが前方頭上の障害物の高さよりも
高くなっていれば自動的に降下させてアンテナが障害物
に接触するのを防止する。
【0020】請求項5の発明は、請求項2または請求項
3の障害物検出装置において、さらに、自車のアンテナ
の出し入れ状態を検知するアンテナ状態検知手段と、前
記高さ演算手段の算出した前記障害物の一部の地上面か
らの高さと前記アンテナの高さとの大小関係を比較する
アンテナ高さ比較手段と、前記アンテナ高さ比較手段の
比較結果に基づき、前記障害物の一部の地上面からの高
さが前記アンテナの高さよりも低い場合に自動的に前記
アンテナを下げるアンテナ降下手段とを備えたものであ
る。
【0021】この請求項5の発明の障害物検出装置で
は、請求項2または請求項3の発明と同様の方法で前方
頭上の障害物の高さを自動的に検出して自車の車高と比
較し、通過可能かどうかを自動的に判断し、通過不可能
であれば自動的に警報を発してドライバに知らせ、また
は自動的にブレーキをかけて頭上障害物への衝突を防止
すると共に、自車のアンテナが上げられているかどうか
も自動的に判断し、アンテナが上げられていてその高さ
が障害物の高さよりも高くなっていれば自動的に降下さ
せて障害物への接触を防止する。
【0022】請求項6の発明は、請求項1〜請求項5の
いずれかの障害物検出装置において、さらに、前記2台
のカメラのうちの一方の撮影した画像から、前記障害物
までの距離に相当する位置の前方路面を検出する路面検
出手段と、前記路面検出手段の検出した路面が撮影され
ている領域と対応する領域を前記2台のカメラのうちの
他方の撮影した画像から探索する路面画像探索手段と、
前記路面に対する前記2枚の相対応する画像領域それぞ
れの座標値と前記2台のカメラそれぞれの焦点距離と前
記2台のカメラの位置関係とに基づいて、これらの2台
のカメラから前記路面に至るまでの距離を算出する路面
距離演算手段と、前記路面距離演算手段の算出した前記
路面に至るまでの距離と前記障害物までの距離とを比較
してその大小関係に基づいて前記障害物の存在する位置
の路面の傾斜を判断する傾斜判断手段と、前記傾斜判断
手段が傾斜ありと判断する時に、前記障害物の存在する
位置の路面と自車の存在する位置の路面との間の高低差
を算出する高低差演算手段と、前記高さ演算手段の算出
した前記障害物の高さに対してこの高低差演算手段の算
出した高低差を補正することによって前記障害物の実高
さを算出する高さ補正手段とを備えたものである。
【0023】この請求項6の発明の障害物検出装置で
は、請求項1〜請求項5それぞれの発明と同様の方法で
前方頭上の障害物を検出してそれまでの距離と路面から
の高さとを自動的に算出すると共に、次の方法によって
前記障害物の位置の路面と自車位置の路面との高低差を
も算出して、この高低差に基づいて障害物の正確な高さ
を割り出し、自車の車高あるいはアンテナの高さと比較
し、通り抜け可不可を判断する。
【0024】すなわち、2台のカメラのうちの一方の撮
影した画像から、路面検出手段により障害物までの距離
に相当する位置の前方路面を検出し、路面画像探索手段
により前記路面が撮影されている領域と相対応する領域
を他方のカメラの撮影した画像から探索し、路面距離演
算手段によりこれら路面に対する2枚の相対応する画像
領域それぞれの座標値と2台のカメラそれぞれの焦点距
離とそれらの位置関係とに基づいて、2台のカメラから
前記路面に至るまでの距離を算出する。
【0025】そして傾斜判断手段により前記路面に至る
までの距離と障害物までの距離とを比較してその大小関
係に基づいて障害物の存在する位置の路面の傾斜を判断
し、傾斜ありと判断される時には、高低差演算手段によ
り障害物の存在する位置の路面と自車の存在する位置の
路面との間の高低差を算出し、高さ補正手段により高さ
演算手段の算出した障害物の高さに対して前記高低差を
加減補正することによって障害物の実際の高さを算出
し、この補正後の実高さを用いて高さ比較手段において
自車の車高と比較させ、またはアンテナ高さ比較手段に
おいてアンテナ高さと比較させる。
【0026】これにより、障害物の位置する路面に勾配
があってもその頭上高さを正確に検出して自車の車高あ
るいはアンテナ高さと比較して通り抜けの可不可をより
正確に判断する。
【0027】請求項7の発明は、請求項1〜請求項6の
いずれかの障害物検出装置において、さらに、前記2台
のカメラのうちの一方の撮影した画像から前方路上の障
害物の一部を検出する路上障害物検出手段と、前記路上
障害物検出手段の検出した路上障害物の一部が撮影され
ている領域と対応する領域を前記2台のカメラのうちの
他方の撮影した前記画像から探索する路上障害物画像探
索手段と、前記路上障害物に対する前記2枚の相対応す
る画像領域それぞれの座標値と前記2台のカメラそれぞ
れの焦点距離と前記2台のカメラの位置関係とに基づい
て、これらの2台のカメラから前記路上障害物の一部に
至るまでの距離を算出する路上障害物距離演算手段と、
前記路上障害物距離演算手段の算出した前記路上障害物
に至るまでの距離を所定の比較値と比較し、当該比較値
よりも小さい時に自車速度の減速制御をなす速度制御手
段とを備えたものである。
【0028】この請求項7の発明の障害物検出装置で
は、請求項1〜請求項5の発明と同様の方法で、さらに
は請求項6の発明と同様の方法で前方頭上の障害物の路
面からの高さを自動的に、かつ正確に検出すると共に、
次の方法によって先行車のような前方路上の障害物との
距離をも自動的に検出し、その路上障害物までの距離が
近すぎれば自動的に速度制御して衝突を防止する。
【0029】すなわち、路上障害物検出手段により2台
のカメラの一方の撮影した画像から前方路上の障害物の
一部を検出し、路上障害物画像探索手段により前記路上
障害物の一部が撮影されている領域と相対応する領域を
他方のカメラの撮影した画像から探索し、路上障害物距
離演算手段によりこれら路上障害物に対する2枚の相対
応する画像領域それぞれの座標値と2台のカメラそれぞ
れの焦点距離とそれらの位置関係とに基づいて、2台の
カメラから路上障害物の一部に至るまでの距離を算出す
る。そして速度制御手段により路上障害物に至るまでの
距離を所定の比較値と比較し、当該比較値よりも小さい
時に自車速度の減速制御を行う。
【0030】こうして前方頭上の障害物の高さを自動的
に検出して自車の通り抜けの可不可、またアンテナ接触
の可能性を判断すると共に、前方路上の障害物までの距
離も自動的に検出して近すぎれば自動的に減速制御して
衝突を予防する。
【0031】請求項8の発明は、請求項1〜請求項6の
障害物検出装置において、さらに、前記2台のカメラの
うちの一方の撮影した画像から前方路上の障害物の一部
を検出する路上障害物検出手段と、前記路上障害物検出
手段の検出した路上障害物の一部が撮影されている領域
と対応する領域を前記2台のカメラのうちの他方の撮影
した前記画像から探索する路上障害物画像探索手段と、
前記路上障害物に対する前記2枚の相対応する画像領域
それぞれの座標値と前記2台のカメラそれぞれの焦点距
離と前記2台のカメラの位置関係とに基づいて、これら
の2台のカメラから前記路上障害物の一部に至るまでの
距離を算出する路上障害物距離演算手段と、前記路上障
害物距離演算手段の新たに算出した前記路上障害物に至
るまでの距離と前記路上障害物距離演算手段の前回に算
出した前記距離との時間変化から相対速度を算出する相
対速度演算手段と、前記相対速度演算手段の算出した相
対速度を所定の比較値と比較し、自車が前記前方路上の
障害物に急接近していると判断した時に自車速度の減速
制御をなす速度制御手段とを備えたものである。
【0032】この請求項8の発明の障害物検出装置で
は、請求項1〜請求項5の発明と同様の方法で、さらに
は請求項6の発明と同様の方法で前方頭上の障害物の路
面からの高さを自動的に、かつ正確に検出すると共に、
次の方法によって先行車のような前方路上の障害物に急
接近しているかどうかをも自動的に判断し、その路上障
害物に急接近していれば自動的に速度制御して衝突を防
止する。
【0033】すなわち、請求項7の発明と同様の方法で
前方路上の障害物の一部に至るまでの距離を繰り返し算
出し、さらに相対速度演算手段により前記路上障害物距
離演算手段の新たに算出した路上障害物に至るまでの距
離と前回算出した距離との時間変化を相対速度として算
出し、速度制御手段によりこの相対速度を所定の比較値
と比較し、自車が前方路上の障害物に急接近しているか
どうか判断し、急接近していると判断した時には自車速
度の減速制御を行う。
【0034】こうして前方頭上の障害物の高さを自動的
に検出して自車の通り抜けの可不可、またアンテナ接触
の可能性を判断すると共に、先行車のような前方路上の
障害物に対して急接近しているかどうかも判断し、急接
近している時には自動的に減速制御して衝突を予防す
る。
【0035】請求項9の発明は、請求項1〜請求項6の
障害物検出装置において、さらに、前記2台のカメラの
うちの一方の撮影した画像から前方路上の障害物の一部
を検出する路上障害物検出手段と、前記路上障害物検出
手段の検出した路上障害物の一部が撮影されている領域
と対応する領域を前記2台のカメラのうちの他方の撮影
した前記画像から探索する路上障害物画像探索手段と、
前記路上障害物に対する前記2枚の相対応する画像領域
それぞれの座標値と前記2台のカメラそれぞれの焦点距
離と前記2台のカメラの位置関係とに基づいて、これら
の2台のカメラから前記路上障害物の一部に至るまでの
距離を算出する路上障害物距離演算手段と、前記路上障
害物距離演算手段の算出した前記路上障害物に至るまで
の距離を所定の比較値と比較し、当該比較値よりも小さ
い時に自車速度の減速制御をなす速度制御手段と、前記
障害物検出手段と前記路上障害物検出手段とのいずれか
一方を選択的に動作させる制御選択手段とを備えたもの
である。
【0036】この請求項9の発明の障害物検出装置で
は、制御選択手段の選択操作により、請求項1〜請求項
5の発明と同様の方法で、さらには請求項6の発明と同
様の方法で前方頭上の障害物の路面からの高さを自動的
に、かつ正確に検出し、自車の通り抜けの可不可を判断
し、あるいはアンテナの接触の可能性を判断し、衝突防
止の制御を行うか、それとも前方路上の障害物までの距
離を自動的に検出し、近づきすぎている時には速度制御
によって衝突回避する制御を行うかを選択する。
【0037】したがって、例えば、駐車場に進入するよ
うな場合には前方頭上の障害物の高さを自動検出する制
御を選択し、高速道路を走行するような場合には前方路
上の障害物に対する距離を自動検出する制御を選択する
というように、道路状況に応じた制御を選択することが
できる。
【0038】請求項10の発明は、請求項1〜請求項6
の障害物検出装置において、さらに、前記2台のカメラ
のうちの一方の撮影した画像から前方路上の障害物の一
部を検出する路上障害物検出手段と、前記路上障害物検
出手段の検出した路上障害物の一部が撮影されている領
域と対応する領域を前記2台のカメラのうちの他方の撮
影した前記画像から探索する路上障害物画像探索手段
と、前記路上障害物に対する前記2枚の相対応する画像
領域それぞれの座標値と前記2台のカメラそれぞれの焦
点距離と前記2台のカメラの位置関係とに基づいて、こ
れらの2台のカメラから前記路上障害物の一部に至るま
での距離を算出する路上障害物距離演算手段と、前記路
上障害物距離演算手段の新たに算出した前記路上障害物
に至るまでの距離と前記路上障害物距離演算手段の前回
に算出した前記距離との時間変化から相対速度を算出す
る相対速度演算手段と、前記相対速度演算手段の算出し
た相対速度を所定の比較値と比較し、自車が前記前方路
上の障害物に急接近していると判断した時に自車速度の
減速制御をなす速度制御手段と、前記障害物検出手段と
前記路上障害物検出手段とのいずれか一方を選択的に動
作させる制御選択手段とを備えたものである。
【0039】この請求項10の発明の障害物検出装置で
は、制御選択手段の選択操作により、請求項1〜請求項
5の発明と同様の方法で、さらには請求項6の発明と同
様の方法で前方頭上の障害物の路面からの高さを自動的
に、かつ正確に検出し、自車の通り抜けの可不可を判断
し、あるいはアンテナの接触の可能性を判断し、衝突防
止の制御を行うか、それとも前方路上の障害物との相対
速度を自動的に検出し、急接近している時には速度制御
によって衝突を回避する制御を行うかを選択する。
【0040】したがって、例えば、駐車場に進入するよ
うな場合には前方頭上の障害物の高さを自動検出する制
御を選択し、高速道路を走行するような場合には前方路
上の障害物に対する相対速度を自動検出する制御を選択
するというように、道路状況に応じた制御を選択するこ
とができる。
【0041】請求項11の発明の障害物検出装置は、車
両に搭載され、各々の撮像面の水平軸が同一ライン上に
乗るように設置された前方撮影用の2台のカメラと、前
記2台のカメラのうちの一方の撮影した画像から前方右
側と前方左側の障害物それぞれの一部を検出する障害物
検出手段と、前記障害物検出手段の検出した前記前方右
側と前方左側の障害物それぞれの一部が撮影されている
領域と対応する領域を前記2台のカメラのうちの他方の
撮影した画像から探索する画像探索手段と、前記2枚の
相対応する画像領域それぞれの座標値と前記2台のカメ
ラそれぞれの焦点距離と前記2台のカメラの位置関係と
に基づいて、これらの2台のカメラから前記前方右側と
前方左側の障害物それぞれの一部に至るまでの距離を算
出する距離演算手段と、前記距離演算手段の算出した前
記前方右側と前方左側の障害物それぞれの一部に至るま
での距離と当該障害物の一部が撮影されている前記画像
上の水平軸方向の座標値と前記2台のカメラそれぞれの
焦点距離とに基づいて前記前方右側の障害物の一部と前
方左側の障害物の一部との間の間隔を算出する障害物間
隔演算手段と、前記障害物間隔演算手段の算出した前記
前方右側の障害物の一部と前方左側の障害物の一部との
間の間隔と前記自車両の幅との大小関係を比較してその
結果を出力する比較手段とを備えたものである。
【0042】この請求項11の発明の障害物検出装置で
は、各々の撮像面の水平軸が同一ライン上に乗るように
設置された前方撮影用の2台のカメラによって前方の情
景を撮影し、障害物検出手段により2台のカメラのうち
の一方の撮影した画像を分析する。
【0043】そこで障害物検出手段が、一方のカメラの
撮影した画像から前方右側と前方左側とに存在する障害
物それぞれの一部を検出すると、画像探索手段がそれら
の障害物の一部が撮影されている領域と対応する領域を
他方のカメラの撮影した画像から探索する。そして、画
像から検出された前方右側の障害物の一部と前方左側の
障害物の一部とに対するそれぞれ2枚の画像領域の座標
値と、2台のカメラそれぞれの焦点距離と、2台のカメ
ラの位置関係とに基づいて、距離演算手段が2台のカメ
ラから前方右側と前方左側の障害物それぞれまでの距離
を算出し、さらにこの距離演算手段の算出した前方左右
の障害物に至るまでの距離と、当該障害物の一部が撮影
されている画像上の水平軸方向の座標値と、2台のカメ
ラそれぞれの焦点距離とに基づいて、障害物間隔演算手
段が前方左右の障害物間の間隔を算出する。
【0044】こうして前方左右の障害物間の間隔が検出
されると、比較手段によって自車両の幅障害物間の間隔
との大小関係を比較してその結果を出力する。
【0045】したがって前方左右の障害物間の間隔の検
出のために機械系を操作することなく、一定の視野角で
前方の情景を撮影している2台のカメラの撮影した画像
に対して適当な演算処理を行うことによって前方左右の
障害物間の間隔を検出し、自車幅と比較してその結果を
出力することができる。
【0046】
【発明の効果】以上のように請求項1〜3の発明によれ
ば、前方頭上の障害物の高さ検出のために機械系を操作
することなく、一定の視野角で前方の情景を撮影してい
る2台のカメラの撮影した画像に対して適当な演算処理
を行うことによって前方頭上の障害物の高さを検出し、
自車の車高と比較してその結果を出力することができ、
さらにこの比較結果に基づいて、前方頭上の障害物の高
さが自車両の高さよりも低い場合に警報を発してドライ
バに知らせ、あるいは自動的にブレーキをかけて障害物
への衝突を防止することができる。
【0047】請求項4の発明によれば、前方頭上の障害
物の高さ検出のために機械系を操作することなく、一定
の視野角で前方の情景を撮影している2台のカメラの撮
影した画像に対して適当な演算処理を行うことによって
前方頭上の障害物の高さを検出し、自車のアンテナが上
げられていてその高さが前方頭上の障害物の高さよりも
高くなっていれば自動的に降下させることによってアン
テナの障害物への接触を防止することができる。
【0048】請求項5の発明によれば、前方頭上の障害
物の高さを自動的に検出して自車の車高と比較し、通過
可能かどうかを自動的に判断し、通過不可能であれば自
動的に警報を発してドライバに知らせ、または自動的に
ブレーキをかけて頭上障害物への衝突を防止すると共
に、自車のアンテナが上げられているかどうかも自動的
に判断し、アンテナが上げられていてその高さが前方頭
上の障害物の高さよりも高くなっていれば自動的に降下
させて障害物への接触を防止することができる。
【0049】請求項6の発明によれば、前方頭上の障害
物を検出してそれまでの距離と路面からの高さとを自動
的に算出すると共に、前方頭上の障害物の位置の路面と
自車位置の路面との高低差をも算出して、この高低差に
基づいて前方頭上の障害物の正確な高さを割り出し、自
車の車高あるいはアンテナの高さと比較し、通り抜け可
不可を判断するので、前方頭上の障害物の位置する路面
に勾配があってもその頭上高さを正確に検出して自車の
車高あるいはアンテナ高さと比較して通り抜けの可不可
をより正確に判断することができる。
【0050】請求項7の発明によれば、請求項1〜請求
項6の発明の効果に加えて、先行車のような前方路上の
障害物との距離をも自動的に検出し、その路上障害物ま
での距離が近すぎれば自動的に速度制御して衝突を防止
することができる。
【0051】請求項8の発明によれば、請求項1〜請求
項6の発明の効果に加えて、先行車のような前方路上の
障害物に急接近しているかどうかをも自動的に判断し、
その路上障害物に急接近していれば自動的に速度制御し
て衝突を防止することができる。
【0052】請求項9の発明によれば、例えば、駐車場
に進入するような場合には前方頭上の障害物の高さを自
動検出する制御を選択し、高速道路を走行するような場
合には前方路上の障害物に対する距離を自動検出する制
御を選択することにより、道路状況に応じて必要な制御
を選択することができる。
【0053】請求項10の発明によれば、例えば、駐車
場に進入するような場合には前方頭上の障害物の高さを
自動検出する制御を選択し、高速道路を走行するような
場合には前方路上の障害物に対する相対速度を自動検出
する制御を選択することにより、道路状況に応じて必要
な制御を選択することができる。
【0054】請求項11の発明によれば、前方左右の障
害物間の間隔の検出のために機械系を操作することな
く、一定の視野角で前方の情景を撮影している2台のカ
メラの撮影した画像に対して適当な演算処理を行うこと
によって前方左右の障害物間の間隔を検出し、自車幅と
比較して通り抜けの可不可を判断することができる。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は本発明の請求項1〜請求項5
の共通する実施の形態(第1の実施の形態)の機能構成
を示しており、この実施の形態の障害物検出装置は、車
両の前後方向Z軸、上下方向をY軸、左右方向をX軸と
して、この車両の前部のY軸方向に所定距離Dだけ離れ
た上下2箇所にZ軸方向を光軸1a,1bとするカメラ
2a,2bが設置されており、これらのカメラ2a,2
bそれぞれの撮影した車両前方の画像をディジタル画像
に変換して記憶する画像メモリ3a,3bと、これらの
いずれかのカメラ(以下、カメラ2bとして説明する)
が撮影して画像メモリ3bに保存されている画像データ
を処理して前方頭上の障害物の有無を検出する障害物検
出部4を備えている。
【0056】この第1の実施の形態の障害物検出装置は
また、一方のカメラ2bの画像メモリ3bの画像データ
に基づいて障害物検出部4が前方頭上の障害物を検出し
た時に、両カメラ2a,2bの画像データに基づいて障
害物の特定の同じ部分を撮像している同じ大きさの領域
を画像メモリ3a,3bから取出して視差を求めるマッ
チング処理部5と、このマッチング処理部5が特定した
障害物のある特定部分の画像の視差に基づいてその障害
物のまでの距離を算出する距離算出部6と、前方頭上の
障害物の地上からの高さHを算出する高さ算出部7と、
あらかじめ登録されている自車の車高Hc と障害物の高
さHとの大小を比較する高さ比較部8を備えている。
【0057】さらにこの第1の実施の形態の障害物検出
装置は、比較部8が車高Hc の方が障害物の高さHより
も高い時にその障害物との衝突を避けるためにドライバ
に警報を与える警報制御部9と、同じように車高Hc の
方が高い時に自動的に車両にブレーキをかけるブレーキ
制御部10を備えている。
【0058】加えて、この第1の実施の形態の障害物検
出装置は、自車のアンテナが出ているかどうか判断する
アンテナ状態判定部11と、このアンテナ状態判定部1
1がアンテナが出ていると判定している時にあらかじめ
登録されている自車のアンテナ高さHatと高さ算出部7
が算出する障害物の高さHとの大小を比較するアンテナ
高さ比較部12と、このアンテナ高さ比較部12が自車
のアンテナの高さHatが障害物の高さHよりも高いと判
断する時にアンテナを自動的に降下させるアンテナ制御
部13を備えている。
【0059】次に、上記構成の第1の実施の形態の障害
物検出装置の動作について説明する。図2は車両に搭載
された2台のカメラ2a,2bと前方の頭上に存在する
障害物21との関係を示している。2台のカメラA2a
とカメラB2bとは、それらの光軸1a,1bが前後方
向Z軸を含む同一の垂直面に乗り、かつ2枚の撮像面2
2a,22bのY軸が同一垂直ライン上に乗るように設
置されている。これらの2台のカメラ2a,2bそれぞ
れが前方頭上の障害物21を撮影し、撮像面22a,2
2bそれぞれに投影される画像A、画像Bは図3のよう
になる。
【0060】これらの図2、図3において示した3つの
座標系は、カメラA2aの画像座標系Xa−Yaと、カ
メラB2bの画像座標系Xb−Ybと、カメラ座標系X
−Y−Zである。そしてカメラA,Bそれぞれの画像座
標系は、光軸1a,1bと撮像面22a,22bとの交
点を原点とし、水平方向右向きにXa,Xb軸をとり、
垂直方向下向きにYa,Ybをとるように定義されてい
る。またカメラ座標系X−Y−ZはカメラA,Bそれぞ
れのレンズ中心を結ぶ線分の中間点を原点とし、X軸を
撮像面22aのXa軸、撮像面22bのXb軸と平行と
し、Y軸を撮像面22aのYa軸、撮像面22bのYb
軸と平行とし、さらにZ軸をカメラA,Bそれぞれの光
軸1a,1bと平行となるように定義されている。
【0061】そして障害物21のある点、ここでは車両
から見て手前側最低点p(x,y,z)をカメラA,B
によって撮影すれば、撮像面22a,22b上の点aと
点bに投影され、これらの点a,bはカメラ座標系では
(xa,ya,−F),(xb,yb,−F)と表わさ
れ、画像座標系ではそれぞれ、(Xa,Ya),(X
b,Yb)と表わされる。
【0062】図4は図2をX軸方向から見たときの図で
あり、ステレオ画像処理での検出対象位置までの距離算
出の原理と、そのうちの1台のカメラ2bによって撮影
した画像を用いてステレオ画像出力で求めたある点pま
での距離zと、この点pがカメラA,Bのレンズにより
撮像面22a,22b上に投影される点a,bのY軸方
向の位置ya,ybと、カメラのレンズの焦点距離F
と、カメラAの地面からの設置高さh、カメラA,B間
の距離Dから、前方zの位置に存在する頭上の障害物2
1の地面からの高さHを算出する方法を示している。
【0063】まず図4に基づいて、障害物21のp点の
自車両からの水平距離zを求める方法について説明す
る。2台のカメラA,Bのレンズ中心間の距離(眼間距
離)Dと、2台のカメラA,Bの等しい焦点距離Fと、
カメラ座標系における撮像点a,bのY座標ya,yb
との間には、
【数1】(z+F):z=(yb−ya):D という関係がある。ただしここでは、ya≦ybとなる
ようにカメラA,Bを配置している。
【0064】したがって、点pから2台のカメラA,B
それぞれのレンズ中心を結ぶ線分までの距離zは、次の
(1)式によって求めることができる。
【0065】
【数2】 また図4においてカメラA2aのみに注目すると、点p
までの距離z、画像座標系における点aのYa座標Y
a、点pからカメラAの光軸1aまでの高さH´には、
つぎの(2)式の関係がある。
【0066】
【数3】 つまり、路面20から光軸1aまでの高さhであれば、
前方の点pの路面20からの高さは、次の(3)式によ
り求めることができる。
【0067】
【数4】 そこでこの第1の実施の形態の障害物検出装置では、ま
ずステレオ画像処理によって(1)式により前方頭上の
障害物21までの距離zを算出し、次にこの距離zと、
障害物21の撮像面22aにおける画像座標系Xa−Y
aにおけるp点のYa座標Yaとから(3)式に基づ
き、p点の路面20からの高さHを自動演算し、これを
自車の車高Hc と比較して障害物21を自車両が通過す
ることができるかどうかを自動判断し、通過できない場
合には自動的に警報を発してドライバに知らせ、またこ
れと同時に、あるいはこれに代えて自動的にブレーキを
作動させて障害物の場所への進入を防止し、さらにはア
ンテナを出している時にはアンテナ高さHatと障害物2
1の高さHとも比較してアンテナが障害物に引っかから
ないで通過できるかを判断し、アンテナが引っかかる時
にはアンテナを降ろして通過するように制御する。
【0068】このために、まず前方頭上の障害物の有無
とその一部分の位置の判別処理について説明する。ここ
では以下、前方頭上の障害物として駐車場の屋根を想定
し、この屋根付き駐車場への進入可不可を自動判断する
時の動作を例にして説明する。
【0069】カメラA2a、カメラB2bそれぞれが撮
影し、画像メモリ3a,3bに保存された前方の情景の
画像A,Bは図5に示すようになっているとする。障害
物検出部4による前方の屋根の検出はステレオ画像のど
ちらか片方の画像データを利用するのであるが、ここで
は画像Bを用いて行うものとする。そこで図6に示すよ
うに、画像Bにおいて前方頭上が撮像されている部分3
箇所にウィンドウ左wl、ウィンドウ中央wm、ウィン
ドウ右wrを切り、このウィンドウ内を垂直微分する。
そして微分画像のうち、中央に切ったウィンドウ中央w
mの微分画像を用いて下から上へ向けてXb軸とほぼ平
行なエッジを探索する。
【0070】そしてエッジを見つけたなら、そのYb軸
座標値Yrを記憶し、その左右両隣に切ったウィンドウ
左wl、ウィンドウ右wrのうち、Y=Yr付近でウィ
ンドウ中央wmで見つけたエッジとその微分値の正負が
同じで、かつほぼXb軸に平行なエッジを探索する。3
つのウィンドウwl,wm,wrすべてにおいてほぼ同
じYb座標上に符号が同じであり、かつXb軸にほぼ平
行なエッジを見つけたなら、そのYb座標上に路面20
と平行な長いエッジが存在すると見なし、その位置を屋
根の下側のエッジであると判定する。
【0071】次に、検出した屋根の一部までの距離をマ
ッチング処理部5と距離算出部6によって算出する。こ
れにはまず、画像B内で見つけたエッジと対応するエッ
ジが画像A内のどの位置にあるかをマッチング処理部5
において決定する。その方法は次の通りである。
【0072】図7に示すように、屋根の検出に用いた画
像Bにおいて検出した屋根のエッジがほぼ中央に位置す
るようにステレオ画像処理用のウィンドウwbを切り、
このウィンドウwb内の画像をテンプレート(M×Nマ
トリクス)として、これと最も類似度の高い画像が存在
する位置を、他方の画像Aより求める。ここで類似度
は、例えば、正規化相関法によって求める。すなわち、
画像Bより切り取ったテンプレートの各画素の輝度値を
Bijとし、画像Aより切り取った任意のM×Nマトリク
ス部分の画像waの輝度値をAijとすると、テンプレー
トwbと画像Aから切り取った画像waとの類似度M
は、次の(4)式によって算出する。
【0073】
【数5】 この(4)式の値が大きくなるほど類似度Mは高くな
る。そこで画像Aから位置をずらしながらテンプレート
wbと同じ大きさの画像waを切り取り、(4)式を用
いてテンプレートwbと画像Aから切り取った画像wa
との類似度Mを演算し、最も類似度Mの高い位置を同じ
対象物が撮像されている位置と決定する。ここでは、こ
のマッチング処理によって画像Bのテンプレートwbと
画像Aから切り取った画像waの始点のYa座標、Yb
座標位置をそれぞれYa,Ybとし、画像A、画像B内
で互いに同じ対象物が撮像されている位置とする。これ
は図2におけるp点に対応するものである。ただし、こ
の値は画像A、画像Bの画像座標系から見た位置である
ので、前述の(1)式に代入するためにはこの値をカメ
ラ座標系から見た値に変換する必要がある。
【0074】この変換を行うためには、まず単位を合わ
せる必要がある。いまの場合、座標Ya,Ybの単位が
画素であり、眼間距離Dや焦点距離Fは距離を表す単
位、例えば「mm」などで表わされるためである。そこ
で、カメラの撮像画面上の1画素の大きさ(1画素の1
辺の長さ)が何mmに相当するかを求めればよい。これ
は、次の方法によって行う。図8に示すように、焦点距
離Fのカメラを用いてそのカメラからz(mm)離れた
位置に1辺がW(mm)の正方形をカメラの撮像面と平
行になるように置いて撮像する。この時に撮像面22b
に撮像されている正方形の大きさが何画素であるかが分
かれば、撮像面22b上の1画素の大きさAを次の
(5)式より求めることができる。
【0075】
【数6】 ここで、xは画像上の正方形の1辺の大きさ(単位は画
素)である。
【0076】画像上の正方形の大きさは、プラスエッジ
とマイナスエッジから成る互いに平行な2本の直線を検
出し、それらの直線間の距離を調べることで求められ
る。2本の直線の検出は、屋根の位置の検出と同じ方法
で2本の長いエッジを検出することによって行える。
【0077】例示してみると、カメラBからz=100
0mm離れた位置に1辺がW=50mmの正方形を置
き、焦点距離F=20mmのカメラBで撮像した時に、
正方形の1辺がx=10画素の大きさに撮像されていれ
ば、
【数7】 1画素の大きさA=W×F/(z×x) =50×20/(1000×10) =0.1mm となる。
【0078】このような方法で1画素の大きさを求め、
これを(1)式に利用する(あらかじめ距離算出部6に
登録しておく)ことによって実際の障害物までの距離を
算出することができるのである。
【0079】いま、1画素の大きさがe(mm)とする
と、カメラ座標系から見たマッチング位置のY軸方向の
座標は、次のようになる。
【0080】
【数8】 これを用いることによって、(1)式は次の(6)式の
ように変形することができる。ただし、ya≦ybであ
る。
【0081】
【数9】 ここで、Ya,Ybは画面座標系で表わされた値であ
る。
【0082】つまり、図7で説明したマッチング処理で
求めた対応する座標Ya,Yb(単位は画素)を(6)
式に代入することによってカメラから屋根までの距離z
を算出することができるのである。
【0083】次に、屋根の高さの算定方法について説明
する。図4に基づいて前述したように、カメラA,Bの
焦点距離FとカメラA,Bから対象物までの距離zおよ
び路面20からカメラAの光軸1aまでの高さhと画像
上での対象物が撮像されているY軸方向の位置とが分か
れば、前述の(3)式に当てはめることによって求める
ことができる。
【0084】そこで高さ算出部7はこの障害物である屋
根の高さを次の手順によって算出する。障害物検出部4
から対象物である屋根の下側のエッジのY軸座標Yrを
得る。これは、図6に示したカメラBの画像Bに対する
ステレオ画像処理によりすでに求められている。ただ
し、画素単位であるので、このYrを距離zを求めた時
に同様にmm単位に変換する必要がある。
【0085】1画素の大きさがe(mm)であるとき、
カメラ座標系から見た屋根のエッジ位置のY座標は、e
×Yr(mm)となる。したがって、この値を(3)式
に代入することによって、次の(7)式により路面20
から屋根までの高さHを求めることができる。
【0086】
【数10】 こうして高さ算出部7において前方頭上の障害物である
屋根の高さHを算出することができると、車両高さ比較
部8は自車の車高Hc と屋根の高さHとを比較し、屋根
の高さHよりも車高Hc の方が小さければ駐車場への進
入可能と判断し、逆に屋根の高さHよりも車高Hc の方
が高ければ駐車場への進入不可能と判断する。
【0087】そして駐車場への進入不可能との判断結果
は警報制御部9とブレーキ制御部10に出力され、警報
を鳴動させることによってドライバに屋根が低くて進入
不可能であることを気付かせ、また自動的にブレーキを
かけることによって無理な進入を防止する。
【0088】これと並行して、第1の実施の形態では高
さ算出部7の演算結果はアンテナ高さ比較部12にも与
えられる。アンテナ状態判定部11ではアンテナが上げ
られているか下げられたままであるかどうかの判定結果
をアンテナ高さ比較部12に与えており、アンテナが上
げられている時には、アンテナ高さ比較部12は高さ算
出部7から与えられる前方頭上の障害物の高さHを自車
のアンテナ高さHatと比較する。そしてアンテナ高さH
atの方が屋根よりも高ければ、アンテナ制御部13に指
令を出し、アンテナ制御部13は上げられているアンテ
ナを強制的に下げる動作を行う。
【0089】以上の一連の動作を図9のフローチャート
に基づいて説明する。このフローチャートの処理は電源
投入と同時に繰り返し、周期的に実行されるもので、カ
メラA2a、カメラB2bにより自車両の前方の情景を
撮影した画像を周期的に入力して画像メモリ3a,3b
にディジタル化して保存し(ステップS1)、これを障
害物検出部4において前方頭上障害物の有無を判定し、
障害物を検出しない時には通過OKであるので何もしな
い(ステップS2)。
【0090】しかしながら前方頭上の障害物を検出した
時には、マッチング処理部5において2枚の画像A,B
間のマッチング処理をなし、障害物の同じ一部分を撮像
した画像から視差を算出し(ステップS3,S4)、さ
らに距離算出部6において障害物までの距離zを算出す
る(ステップS5)。続いて高さ算出部7において障害
物の路面20からの高さHを算出する(ステップS
6)。
【0091】そして高さ比較部8において障害物の路面
20からの高さHと自車の車高Hcとを比較し、自車が
障害物をすり抜けることができるか判断し(ステップS
7)、すり抜けることができない場合には警報を発して
ドライバに知らせ、同時にブレーキをかけて衝突を避け
る(ステップS8)。
【0092】これと共に、アンテナが上げられている時
にはアンテナ高さ比較部12においてアンテナの高さH
atと障害物の高さHとを比較して障害物にアンテナが引
っかからないかどうかも判定し(ステップS9)、アン
テナが高くて引っかかるようであれば強制的にアンテナ
を下げさせて障害物を通過できるようにする(ステップ
S10)。
【0093】このようにして第1の実施の形態の障害物
検出装置では、2台のカメラA,Bを前後方向の1つの
ラインを含む垂直面に光軸が共に乗り、かつそれらの撮
像面のY軸が垂直方向の同一ラインに乗るように設置
し、これらの撮影する前方の情景の画像データを処理し
て前方頭上の障害物の存在の有無を自動的に検出し、前
方頭上に障害物が存在する場合にはその障害物を自車両
がすり抜けることができる高さかどうかも自動的に見極
め、衝突しそうであれば警報をドライバに発して警告
し、またブレーキを自動的にかけるようにして、前方頭
上の障害物に対する車両の衝突を防止するのである。
【0094】なお、上記の第1の実施の形態では自車両
の車高Hcが前方頭上の障害物の高さHよりも高い時に
自動的に警報を発し、ブレーキもかけるようにしたが、
構成を簡素化するためには警報を発するだけ、あるいは
ブレーキをかけるだけの構成にしてもよい。
【0095】また警報ユニットやブレーキユニットを頭
上障害物検出機構と別ユニットとすることもあるので、
ユニット化する場合にはこれらの機能をいずれも省略
し、前方頭上障害物の高さHと車高Hcとの比較におい
て車高の方が高いと判断した時にその判断結果を出力す
るだけの構成とすることもできる。
【0096】またさらに、上記の第1の実施の形態では
アンテナ高さも前方頭上障害物の高さと比較し、アンテ
ナの方が高い場合には強制的に下げる機構を持たせた
が、この機能は必要に応じて付加することができるもの
であり、構成を簡素にしてコストを下げるためにはアン
テナ状態判定部、アンテナ高さ比較部、アンテナ制御部
を省略することができる。
【0097】さらに加えて、自車の車高と前方頭上の障
害物との高さ比較機能は省略し、自車のアンテナの高さ
と障害物の高さとだけを比較し、アンテナが高ければ低
く下げる機能だけを備えた構成とすることも可能であ
る。
【0098】次に、本発明の請求項6の発明の実施の形
態(第2の実施の形態)について説明する。この第2の
実施の形態の障害物検出装置の特徴は、路面20に勾配
がある場合にも前方頭上の障害物の高さを自動検出する
機能を備えた点にある。
【0099】図10に第2の実施の形態の障害物検出装
置の機能構成を示してあり、図1に示した第1の実施の
形態の構成要素に対して、さらに画像メモリ3bに保存
されているカメラB2bの画像データに基づいて障害物
の直下の路面とみなされる部分の検出処理を行う路面検
出部14と、この路面検出部14の検出する路面部分ま
での距離qと距離算出部6の算出する障害物までの距離
zとの比較により路面20の勾配、つまり登り勾配か下
り勾配かを判断する傾斜判断部15と、この傾斜判断部
15の判断結果に基づいて障害物21の直下の路面部分
と現在の車両位置との間の高低差を演算する高低差算出
部16と、高さ算出部7が算出した画像データに基づい
て自動認識される高さHqと高低差算出部16の算出し
た高低差h´から障害物の実際の高さHを算出する実高
さ算出部17を付加的に備えている。
【0100】次に、上記構成の第2の実施の形態の障害
物検出装置の動作について説明する。図11は下り勾配
のある路面20で前方の陸橋の高さHを検出する手順を
示し、図12は登り勾配のある路面20で前方の陸橋の
高さHを検出する手順を示している。
【0101】まず図11に示す路面20が下り勾配の場
合、前方の陸橋の見かけ上の高さHqが実際の高さHよ
り低く認識される。また図12に示す路面20が登り勾
配の場合、陸橋の見かけ上の高さHqが実際の高さHよ
りも高く認識される。このような状況での陸橋の実際の
高さHの正確な検出を行う動作について説明する。な
お、ここでは、自車両の走行している場所では路面20
が水平であり、少し前方に進むと下り勾配になる場合、
逆に自車両の走行している場所では路面20が水平であ
り、少し前方に進むと上り勾配になる場合について説明
する。
【0102】この第2の実施の形態の障害物検出装置に
よる前方頭上障害物である陸橋の高さHを検出する方法
は次の通りである。すなわち、路面検出部14によって
障害物である陸橋21の存在する付近の路面上のある点
qまでの距離を認識し、傾斜判断部15において路面の
傾斜状態を判断し、さらに高低差算出部16において点
qがカメラB2bによって撮影され、撮像面22bに投
影される画像上のY座標位置とカメラB2bから点qま
での距離zとから、第1の実施の形態で前方頭上の障害
物の高さHを求めたときと同じ原理を用いて自車位置の
路面高さと前方の路面上の点qとの高低差h´を求め、
さらに実高さ算出部17において高さ算出部7で第1の
実施の形態と同じ方法で求めた障害物の高さ(ここでは
見かけ上の高さHqとなる)をこの高低差h´によって
補正することによって陸橋21の実際の高さHを求める
のである。
【0103】そこでまず、前方道路の自車位置の路面2
0に対する傾斜の有無を求める。これには、障害物検出
部4が第1の実施の形態と同様の方法により前方の陸橋
21の存在を検出し、マッチング処理部5がステレオ画
像のマッチング処理によって陸橋21の手前下側エッジ
の同じ一部分の画像領域を抽出して視差を求め、距離算
出部6がこのマッチング処理で得られた視差に基づき、
(1)式によって陸橋までの距離zを算出する。
【0104】次に下り勾配の路面であれば、陸橋21の
先の路面上の点qが撮像されている路面上の位置を求め
る。この場合、路面20全体が平坦であればカメラBか
らzだけ前方の路面上の点qは図13に示す関係となる
ので、撮像面22bにおける点qの投影点のY座標Yq
は、
【数11】 ここで、Yqの単位は画素、eは画素の1辺の大きさ
(mm)である。
【0105】の位置に投影される。この原理を用いて、
Y=Yqの位置に投影されている路面までの距離z´が
図13に示されている距離zと等しいかどうかによって
前方の道路の傾斜状態を判断する。
【0106】それにはまず、撮像面22b上のY=Yq
の位置に対応する路面20上の点を検出する必要があ
る。画像メモリ3bにおけるY=Yqのライン上には路
面以外の物体の映像も含まれているので、路面を検出す
るためには、例えば、路面20を示す特徴の1つである
白線を検出することによって行う。図14に示すように
ステレオ画像の画像Bを用いて平坦路であれば前方zの
路面が撮像されているべき位置であるYq=(hb×
F)/(z×e)の位置上に、Xb軸方向に沿って数カ
所にウィンドウを切り、このウィンドウ内を微分する。
そして微分画像それぞれにおいてプラスエッジから成る
直線(直線L)とマイナスエッジから成る直線Mを1本
ずつ検出し、それらの直線の式を求める。この直線の式
は、例えば、直線を認識対象としたHough変換によ
って求める。こうして求めたウィンドウ内の2本の直線
L,Mがあるしきい値以上のエッジから成り、かつほぼ
平行である場合に道路上の白線と見なし、そのウィンド
ウを路面20の白線上の点qが投影されている位置と見
なす。
【0107】次に、点qまでの距離を求めることになる
が、これには第1の実施の形態で前方頭上障害物である
駐車場の屋根までの距離を求めた方法と同じ処理を用い
る。つまり、白線を検出したウィンドウをテンプレート
とし、正規化相関法によって他方の画像Aでのマッチン
グ位置を求め、点qまでの距離z´を求めるのである。
このウィンドウは距離z先にある平坦な道路の路面が投
影される位置Yq=(hb×F)/(z×e)に切った
ものであるので、前方の道路が図13に示したように平
坦であればz´=zとなるはずである。
【0108】しかしながら、前方の道路が自車位置の路
面に対して下り坂であると図11に示すようにz´>
z、登り坂であると図12に示すようにz´<zとな
る。そこで傾斜判断部15においてz´とzとを比較す
ることによって下り坂、登り坂、平坦路の判断をする。
【0109】そして高低差算出部16では下り坂、登り
坂それぞれに応じて前述の高低差h´を算出し、実高さ
算出部17では高さ算出部7が算出した陸橋21の見か
け上の高さHqに対してこの高低差h´を補正すること
によって陸橋21の実際の正確な高さHを算出し、第1
の実施の形態と同様の車両高さ比較部8とアンテナ高さ
比較部12とに渡すのである。
【0110】いま点qの光軸1bに対する高さhb´
は、前述の(2)式に当てはめることにより、次の(2
´)式のようになる。
【0111】
【数12】 したがって、点qの光軸1bに対する高さhb´とカメ
ラBの路面からの高さhbとの差から、陸橋21の存在
する位置の路面の高さと自車位置の路面の高さとの高低
差h´は、次の(8)式のようになる。
【0112】
【数13】 ただし、図11および図12から分かるように陸橋21
は、実際にはカメラB2bから距離z´の位置ではなく
zの位置にある。そのため、本来の陸橋の存在する付近
の位置の路面の高さと自車位置の路面の高さとの高低差
は図示したh″のようになるが、このh″とh´とは図
からも明らかなようにほぼ等しい値と見なすことができ
る。したがって、画像処理で求めた陸橋21の見かけ上
の高さHqであれば、実際の陸橋の高さHは、次の
(9)式によって求めることができることになる。
【0113】
【数14】 以上の一連の処理を図15に示したフローチャートによ
って説明すると、次のようになる。このフローチャート
の処理は電源投入と同時に繰り返し、周期的に実行され
るもので、ステップS21〜S26までの処理、ステッ
プS34〜S37の処理は第1の実施の形態のフローチ
ャートと同様である。
【0114】まずカメラA2a、カメラB2bにより自
車両の前方の情景を撮影した画像を周期的に入力して画
像メモリ3a,3bにディジタル化して保存し(ステッ
プS21)、これを障害物検出部4において前方頭上障
害物の有無を判定し、障害物を検出しない時には通過O
Kであるので何もしない(ステップS22)。
【0115】しかしながら前方頭上の障害物を検出した
時には、マッチング処理部4において2枚の画像A,B
間のマッチング処理をなし、障害物の同じ一部分を撮像
した画像から視差を算出し(ステップS23,S2
4)、さらに距離算出部6において障害物までの距離z
を算出する(ステップS25)。続いて高さ算出部7に
おいて障害物の路面20からの高さHを算出する(ステ
ップS26)。
【0116】続いて、図14に示した処理に基づき、路
面検出部14において距離z前方付近の路面の白線(つ
まり、図11〜図13で説明したYq位置のウィンドウ
内の白線)を検出し(ステップS27)、マッチング処
理部4において路面画像のマッチング処理を行い(ステ
ップS28)、距離算出部6で視差を算出した後、路面
上の点qまでの距離z´を算出する(ステップS29,
S30)。
【0117】続いて、傾斜判断部15においてzとz´
との大小比較によって障害物の存在するz前方の路面の
傾斜の有無を判断し(ステップS31)、傾斜がなけれ
ば補正値h´の算出が不要となるので、実高さ算出部1
7では高さ算出部7がステップS26において算出した
高さHを実高さと見なし、ステップS34以下の処理に
移る。
【0118】しかしながら、ステップS31で傾斜判断
部15が傾斜ありと判断すれば、高低差算出部16にお
いて高低差h´を前述した方法で算出し(ステップS3
2)、実高さ算出部17において高さ算出部7の算出し
た障害物21の見かけ上の高さHを補正して実際の高さ
を算出する(ステップS33)。
【0119】こうして前方の障害物21が存在する位置
の道路に傾斜がある場合には自車位置の路面と障害物の
位置の路面との高低差h´を求めて高さ算出部7が算出
した見かけ上の高さを補正して前方頭上の障害物21の
正確な高さHを得た後は、高さ比較部8において障害物
の路面20からの高さHと自車の車高Hcとを比較し、
自車が障害物をすり抜けることができるか判断し(ステ
ップS34)、すり抜けることができない場合には警報
を発してドライバに知らせ、同時にブレーキをかけて衝
突を避ける(ステップS35)。
【0120】これと共に、アンテナが上げられている時
にはアンテナ高さ比較部12においてアンテナの高さH
atと障害物の高さHとを比較して障害物にアンテナが引
っかからないかどうかも判定し(ステップS36)、ア
ンテナが高くて引っかかるようであれば強制的にアンテ
ナを下げさせて障害物を通過できるようにする(ステッ
プS37)。
【0121】このようにして第2の実施の形態によれ
ば、前方の道路が自車位置に対して傾斜を持つ場合でも
正確に前方頭上の障害物の実際に高さHを自動的に検出
することができ、自車の車高Hcと比較して通り抜ける
ことができるかどうか判断し、衝突しそうであれば警報
を発し、またブレーキをかけることによって衝突を防止
し、またアンテナが引っかかるかどうかも判断して引っ
かかるようであれば強制的にアンテナを下げることによ
って破損を防止することができるのである。
【0122】なお、上記の第2の実施の形態でも自車両
の車高Hcが前方頭上の障害物の高さHよりも高い時に
自動的に警報を発し、ブレーキもかけるようにしたが、
構成を簡素化するためには警報を発するだけ、あるいは
ブレーキをかけるだけの構成にしてもよい。
【0123】また警報ユニットやブレーキユニットを頭
上障害物検出機構と別ユニットとすることもあるので、
ユニット化する場合にはこれらの機能をいずれも省略
し、前方頭上障害物の高さHと車高Hcとの比較におい
て車高の方が高いと判断した時にその判断結果を出力す
るだけの構成とすることもできる。
【0124】またさらに、第2の実施の形態でもアンテ
ナ高さも前方頭上障害物の高さと比較し、アンテナの方
が高い場合には強制的に下げる機構を持たせたが、この
機能は必要に応じて付加することができるものであり、
構成を簡素にしてコストを下げるためにはアンテナ状態
判定部、アンテナ高さ比較部、アンテナ制御部を省略す
ることができる。
【0125】さらに加えて、自車の車高と前方頭上の障
害物との高さ比較機能は省略し、自車のアンテナの高さ
と障害物の高さとだけを比較し、アンテナが高ければ低
く下げる機能だけを備えた構成とすることも可能であ
る。
【0126】次に、本発明の請求項7の発明の実施の形
態(第3の実施の形態)について、図16以下に基づい
て説明する。この第3の実施の形態の障害物検出装置の
特徴は、第1の実施の形態と同様に前方の頭上の障害物
を自動検出して自車の車高あるいはアンテナの高さと比
較して車高が高すぎる場合に自動的に警報を発し、ブレ
ーキをかけ、またアンテナを下げる制御を行う機能を有
するのに加えて、前方路上の先行車などの障害物との距
離を検出し、車間距離が短すぎる時、また自車との相対
速度から急接近していると判断した時に安全な速度とな
るように自動的に速度制御する機能を有している点にあ
る。
【0127】この第3の実施の形態の障害物検出装置
は、図16の機能ブロック図に示すように第1の実施の
形態と同様、2台のカメラA2aとカメラB2bと、こ
れらのカメラ2a,2bの画像をディジタル画像に変換
して記憶する画像メモリ3a,3bと、障害物の有無を
検出する障害物検出部4と、障害物を検出した時に両カ
メラ2a,2bの画像のマッチング処理を行うマッチン
グ処理部5と、障害物(頭上障害物と共に路上障害物も
含む)までの距離を算出する距離算出部6と、障害物の
地上からの高さHを算出する高さ算出部7と、自車の車
高Hc と障害物の高さHとを比較する高さ比較部8と、
この高さ比較部8の比較結果によってドライバに警報を
与える警報制御部9と、自動的に車両にブレーキをかけ
るブレーキ制御部10と、自車のアンテナが出ているか
どうか判断するアンテナ状態判定部11と、自車のアン
テナ高さHatと障害物の高さHとを比較するアンテナ高
さ比較部12と、このアンテナ高さ比較部12の比較結
果によりアンテナを自動的に降下させるアンテナ制御部
13を備えている。
【0128】そして第3の実施の形態の特徴部分とし
て、カメラB2bが撮像して画像メモリ3bに記憶され
ている画像データに対して後述する画像処理を行い、先
行車の有無を検出する先行車検出部31と、距離算出部
7によって得られた先行車までの距離の時間変化から相
対速度を算出する相対速度算出部32と、この相対速度
算出部32の算出する相対速度に基づいて自車の速度制
御を行う速度制御部33を備えている。
【0129】次に、上記構成の第3の実施の形態の障害
物検出装置の動作について説明する。前方頭上の障害物
21に対する高さHの自動検出動作は第1の実施の形態
と同様であり、図9のフローチャートにしたがう。そし
て前方路上の障害物との間の相対速度を自動検出して急
接近していると判断した時に速度を緩めるように自動速
度制御する動作は、次の手順により行う。
【0130】図17にカメラA2a、カメラB2bが撮
影し、撮像面22a,22bに映る前方の情景の画像
A,Bを示しているが、いまカメラBの画像Bを用いて
障害物検出部4と先行車検出部31とがそれぞれ前方頭
上の障害物21の検出と先行車24の検出とを行う。障
害物検出部4は図5および図6に示した第1の実施の形
態と同様の方法で画像B上のあらかじめ定められたYb
座標Y1に切ったウィンドウwuから水平なエッジ部分
を検出する。そして先行車検出部31は同じ画像B上の
あらかじめ定められたYb座標Y2に切ったウィンドウ
wdから水平なエッジ部分を検出する。
【0131】これらのYb座標上のウィンドウwu,w
dの位置Y1,Y2それぞれは図18に示す原理から次
のようにしてあらかじめ設定しておく。路面20からカ
メラBの光軸1bまでの高さhb、前方zの位置に存在
するある高さgの点pが撮像面22bに投影される位置
のYb座標値Yは、1画素の大きさがeである場合、次
の(10)式によって求めることができる。
【0132】
【数15】 そこで、この式(10)のgに頭上障害物21のだいた
いの高さHeと先行車24のだいたいの高さHdとをそ
れぞれ代入することによってあらかじめY1,Y2を算
出し、その値に設定しておくのである。
【0133】またこれらのウィンドウwu,wdのXb
座標値は図19に示す白線検出処理の結果から定義す
る。まずY2の高さ位置上にXb軸に沿って複数個のウ
ィンドウを切り、これらのウィンドウを用いて白線検出
を行う。この白線検出の方法そのものは図14を用いて
説明した第2の実施の形態の方法と同じである。ただ
し、この第3の実施の形態では1つの車線の両側、つま
り左右2本の白線の検出を行う必要があり、図19にお
いて左側のウィンドウから順に白線の有無を検出し、白
線が存在したならそのウィンドウのXb座標値X2lを記
憶し、さらに右側にウィンドウの白線検出処理を進め、
あるウィンドウで再び白線を検出したならそのウィンド
ウのXb座標値X2rを記憶する。
【0134】自車はこの左右の白線の間の車線を走行し
ているので、前方の障害物となるものはこれらの白線の
間の車線上に存在しているものに限ることができる。そ
こで図19に示すように、検出した左右の白線の座標値
をもとにして陸橋のような前方頭上の障害物21の認識
用のウィンドウ位置の始点の(Xb,Yb)座標を
((X2l+X2r)/2,Y1)とし、また先行車の認識
用のウィンドウ位置の始点の座標を((X2l+X2r)/
2,Y2)と定義する。
【0135】こうして決定して2つのウィンドウwu,
wdを用いて頭上障害物となる陸橋21の高さの認識と
先行車24までの距離認識を行う。
【0136】まず先行車24までの距離認識処理は次の
通りである。ウィンドウwdを用いて先行車24の有無
を図17に示した方法で行う。ここでは、ウィンドウw
dの中央部においてウィンドウwdの最下部から最上部
(Yb=Y2)まで下から上へ向けてあるしきい値以上
である一定の長さを有する水平なエッジを探索し、ウィ
ンドウwd内にそのような水平なエッジを発見したな
ら、それを先行車24と見なす。
【0137】こうして先行車24を見つけると、次に先
行車24までの距離Zを算出する。この距離算出方法は
第1の実施の形態における障害物21までの距離算出の
方法と同じであり、正規化相関法による。つまり、画像
Bのウィンドウwd内に先行車24を検出すると、マッ
チング処理部5において第1の実施の形態と同様に図7
に示した方法によって画像Aにおいて画像Bのウィンド
ウwdに対応するウィンドウの位置を探索し、その始点
の座標((Xa2l +Xa2r )/2,Ya2)を求める。
【0138】そしてこれらの画面のY座標値Yb=Y
2,Ya=Ya2を(3)式に代入することによって先行
車24までの距離(車間距離となる)Zを次の式(1
1)によって算出する。
【0139】
【数16】 こうして距離算出部6で先行車24との距離Zを算出す
ると、次に相対速度算出部32において前回に算出した
距離(距離算出部6の車間距離Zの算出の度にその値を
記憶している)との間で時間微分することによって相対
速度Vre(=ΔZ/Δt;ここでΔtは演算処理周期)
を算出し、距離Zとこの相対速度Vreとを速度制御部3
3に渡す。速度制御部33では距離Z、相対速度Vreそ
れぞれをあらかじめ登録されているそれぞれのしきい値
と比較し、車間距離Zが狭すぎる時にはブレーキを自動
的にかけ、さらに相対速度が大きくて急接近している時
にはスロットルバルブを閉じることによって速度を落と
すなど、速度を緩めるための制御を行う。
【0140】これに続いて、第1の実施の形態と同様に
前方頭上の障害物21の有無の判定と、その距離z、高
さHの算出をそれぞれ距離算出部6、高さ算出部7にお
いて行い、高さ比較部8において障害物21の高さHと
自車の車高Hcと比較する。そして、障害物21の高さ
Hよりも車高Hcの方が高ければ衝突を避ける必要があ
るために、警報制御部9とブレーキ制御部10に出力し
て、警報を鳴動させることによって障害物21への進入
が不可能であることをドライバに気付かせ、また自動的
にブレーキをかけることによって無理な進入を防止す
る。またこれと並行して、高さ算出部7の演算結果はア
ンテナ高さ比較部12にも与えられ、前方頭上の障害物
21の高さHを自車のアンテナ高さHatと比較によって
アンテナ高さHatの方が障害物21の高さHよりも高け
れば、アンテナ制御部13に指令を出し、上げられてい
るアンテナを強制的に下げる動作を行わせる。
【0141】以上の一連の動作を図20のフローチャー
トに基づいて説明すると、カメラA2aとカメラB2bに
よって周期的に前方の情景を撮影して画像メモリ3a,
3bに保存していく(ステップS41)。
【0142】そしてこのカメラBが撮像した画像メモリ
3bの画像Bを利用して、図19に示した方法により前
方の左右の白線を検出してウィンドウ座標を定義する
(ステップS42)。
【0143】この後、先行車検出部31において図17
に示した方法によって先行車24の有無を検出し(ステ
ップS43)、先行車24が存在すれば画像A,B間の
マッチング処理を行って視差を算出し(ステップS4
4,S45)、続いて先行車24までの車間距離Zを算
出する(ステップS46)。
【0144】得られた車間距離Zについて、前回に算出
された車間距離との間で時間微分を行って相対速度Vre
を算出し、今回の車間距離Zとこの相対速度Vreとをそ
れぞれあらかじめ登録されているしきい値と比較し、車
間距離Zが狭すぎる時にはブレーキを自動的にかけ(ス
テップS47,S48)、さらに相対速度が大きくて急
接近している時にはスロットルバルブを閉じることによ
って速度を落とすなど、速度を緩めるための制御を行う
(ステップS49,S50)。
【0145】これに続いて、障害物検出部4において前
方頭上障害物21の有無を判定し、障害物を検出しない
時には通過OKであるので何もしない(ステップS5
2)。しかしながら前方頭上の障害物21を検出した時
には、2枚の画像A,B間のマッチング処理をなし、障
害物の同じ一部分を撮像した画像から視差を算出し(ス
テップS53,S54)、さらに障害物までの距離zを
算出し(ステップS55)、続いて障害物の路面20か
らの高さHを算出する(ステップS56)。
【0146】そして障害物21の路面からの高さHと自
車の車高Hcとを比較し、自車が障害物をすり抜けるこ
とができるか判断し(ステップS57)、すり抜けるこ
とができない場合には警報を発してドライバに知らせ、
同時にブレーキをかけて衝突を避ける(ステップS5
8)。これと共に、アンテナが上げられている時にはア
ンテナの高さHatと障害物の高さHとを比較して障害物
にアンテナが引っかからないかどうかも判定し(ステッ
プS59)、アンテナが高くて引っかかるようであれば
強制的にアンテナを下げさせて障害物を通過できるよう
にする(ステップS60)。
【0147】このようにして第3の実施の形態の障害物
検出装置では、2台のカメラA,Bを前後方向の1つの
ラインを含む垂直面に光軸が共に乗り、かつそれらの撮
像面のY軸が垂直方向の同一ラインに乗るように設置
し、これらの撮影する前方の情景の画像データを処理し
て路上の障害物である先行車との距離を自動的に認識
し、車間距離がしきい値よりも狭い場合や急接近してい
る場合には速度を緩める制御を行い、また前方頭上の障
害物の存在の有無を自動的に検出し、前方頭上に障害物
が存在する場合にはその障害物を自車両がすり抜けるこ
とができる高さかどうかも自動的に見極め、衝突しそう
であれば警報をドライバに発して警告し、またブレーキ
を自動的にかけるようにして、前方頭上の障害物に対す
る車両の衝突を防止するのである。
【0148】なお、上記の第3の実施の形態でも自車両
の車高Hcが前方頭上の障害物の高さHよりも高い時に
自動的に警報を発し、ブレーキもかけるようにしたが、
構成を簡素化するためには警報を発するだけ、あるいは
ブレーキをかけるだけの構成にしてもよい。
【0149】また警報ユニット、ブレーキユニット、速
度制御ユニットを頭上障害物検出機構や路上障害物検出
機構と別ユニットとすることもあるので、ユニット化す
る場合にはこれらの機能をいずれも省略し、前方路上障
害物との距離がしきい値よりも狭い場合、また急接近し
ている場合にはその判断結果を出力し、また前方頭上障
害物の高さHと車高Hcとの比較において車高の方が高
いと判断した時にその判断結果を出力するだけの構成と
することもできる。
【0150】またさらに、上記の第3の実施の形態でも
アンテナ高さも前方頭上障害物の高さと比較し、アンテ
ナの方が高い場合には強制的に下げる機構を持たせた
が、この機能は必要に応じて付加することができるもの
であり、構成を簡素にしてコストを下げるためにはアン
テナ状態判定部、アンテナ高さ比較部、アンテナ制御部
を省略することができる。
【0151】次に、本発明の請求項8の発明の1つの実
施の形態(第4の実施の形態)について図21に基づい
て説明する。この第4の実施の形態は、図16に示した
第3の実施の形態に対して、制御選択部34を追加し、
前方頭上の障害物21と前方路上の障害物24とのいず
れか一方の検出機能を選択し、その障害物までの距離認
識と速度制御を行うようにしたことを特徴とする。な
お、この第4の実施の形態において、第3の実施の形態
と同一の符号を付した部分は同一の働きをするものであ
る。
【0152】例えば、車両が駐車場に入ろうとする場合
には先行車との距離検出はほとんど不要であるが、駐車
場入り口天井のような前方頭上の障害物の高さを検出し
て自車が進入できるかどうか判定する機能は重要になっ
てくる。また逆に、高速道路を走行している場合には頭
上の障害物の検出はほとんど不要であるが、先行車との
車間距離や相対速度の検出機能は重要になってくる。そ
こでこの第4の実施の形態では制御選択部34を設置す
ることによって、ドライバの選択操作により前方頭上の
障害物の検出機能と先行車の検出機能とのいずれか一方
をあらかじめ選択して働かせるようにしているのであ
る。
【0153】次に、本発明の請求項9の発明の1つの実
施の形態(第5の実施の形態)を図22〜図25に基づ
いて説明する。この第5の実施の形態の障害物検出装置
の特徴は、自車両の前方の左右に存在する左右の障害物
25L,25R間の間隔Wを自動的に検出して自車の幅
Wcと比較し、障害物間の間隔Wよりも自車幅Wcの方
が広い場合にはその判断結果を出力するようにした点に
ある。
【0154】図22の機能ブロック図に示すように、こ
の第5の実施の形態の障害物検出装置は車両の前方の左
右に光軸1−1,1−2が1つの水平面上に乗るような
位置関係で2台のカメラ2−1,2−2が設置されてい
て、これらのカメラ2−1,2−2それぞれが撮影し、
撮像面22−1,22−2それぞれに投影される画像
A,Bをディジタル化して記憶する画像メモリ3−1,
3−2を備えている。
【0155】またこれらの画像メモリ3−1,3−2の
一方に保存されている画像データを用いて前方左右の障
害物25L,25Rの存在の有無を検出する障害物検出
部4´と、前方左右に障害物25L,25Rが存在する
時には左右の画像A,Bのマッチング処理によって視差
を算出するマッチング処理部5´と、このマッチング処
理部5´の算出した視差に基づいて前方左右の障害物2
5L,25Rまでの距離zを算出する距離算出部6´
と、算出された距離zとあらかじめ登録されている固有
のパラメータとに基づいて障害物間の間隔Wを算出する
障害物間距離算出部7´と、算出された障害物間の間隔
Wと自車幅Wcとを比較し、その比較結果を出力する幅
比較部8´とを備えている。
【0156】次に、上記構成の第5の実施の形態の動作
について説明する。左右2台のカメラ2−1,2−2に
よって同時に周期的に撮影される画像A,Bが画像メモ
リ3−1,3−2それぞれに保存される。図23は左側
のカメラ2−1の画像A、右側のカメラ2−2の画像B
としてそれらの画像A,Bを示している。
【0157】障害物検出部4´では、画像Aにおいて左
側の障害物25Lと右側の障害物25Rとを第1の実施
の形態で図6に示した頭上の障害物の水平なエッジを検
出する手法を縦エッジの検出に用いることによって行
う。すなわち、図23に示す画像Aにおいて自車両のボ
ディの一番幅が部分の高さ位置に対応するY座標位置に
おいて、X軸方向に左から右に水平微分する。そして微
分画像を用いて左から右へ向けてY1軸とほぼ平行なエ
ッジを探索する。
【0158】そしてエッジを見つけたなら、その位置X
l1,Xr1を左右の障害物25L,25Rそれぞれの内側
の縦エッジであると判定する。
【0159】次に、検出した左右の障害物25L,25
Rまでの距離zをマッチング処理部5´と距離算出部6
´によって算出する。これには第1の実施の形態におい
て用いた図7の示すマッチング処理と同様に、画像A内
で見つけた縦エッジと対応するエッジがカメラ2−2の
画像B内のどの位置にあるかをマッチング処理部5´に
おいて決定する。
【0160】そこではまず、図24に示すように、画像
Aにおいて検出した左右の障害物25L,25Rそれぞ
れの縦エッジがほぼ中央に位置するようにステレオ画像
処理用の左ウィンドウwlと右ウィンドウwrを切り、
このウィンドウwl,wrそれぞれの中の画像をテンプ
レートとして、これと最も類似度の高い画像が存在する
位置を、他方の画像Bより求める。ここで類似度は、正
規化相関法によって求める。この類似度の計算手法は前
述の(4)式による。
【0161】そこで画像Bにおいて位置をずらしながら
テンプレートwl,wrそれぞれと同じ大きさのウィン
ドウ画像w2l,w2rを画像Bから順次切り取りながら、
(4)式を用いてテンプレートwl,wr各々との類似
度Mを演算し、最も類似度Mの高い位置を同じ対象物が
撮像されている位置と決定する。
【0162】このマッチング処理によって画像Aのテン
プレートwl,wr各々と画像Bから切り取った画像w
2l,w2r各々の始点のX1座標、X2座標位置をそれぞ
れXl1,Xl2;Xr1,Xr2とし、画像A、画像B内で互
いに同じ対象物が撮像されている位置とする。これは図
25におけるpl,pr点に対応するものである。
【0163】そしてこれらを第1の実施の形態と同様に
(6)式に代入することによって、次の(6´)式によ
ってカメラから前方左右の障害物25L,25Rそれぞ
れまでの距離zl,zrを算出する。ここでは左右の障
害物に対する距離は共にz(=zl=zr)であったと
する。
【0164】
【数17】 次に、障害物間距離算出部7´において左右の障害物間
の間隔Wを算定する。図25に示すように画像Aまたは
画像B(以下、ここでは画像Aを用いる)上の左右の障
害物25L,25R間の距離(Xl1−Xr1)と障害物ま
での距離zとから、次の(12)式により障害物間の間
隔Wを求めることができる。
【0165】
【数18】 こうして障害物間距離算出部7´において障害物間の間
隔Wを算出すると、幅比較部8´においてあらかじめ登
録されている自車の幅Wcと障害物間距離Wとを比較
し、障害物間距離Wの方が自車幅Wcよりも狭ければ車
両進入不可能と判断し、その判断結果を出力する。
【0166】なお、こうして幅比較部8´において車両
進入不可能と判断した結果は、図1に示した第1の実施
の形態の警報制御部9やブレーキ制御部10のような警
報ユニットやブレーキユニットに渡して自動的に警報を
発し、またブレーキを自動的にかけて進入を防止するの
に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の機能ブロック図。
【図2】上記の実施の形態の動作原理の説明図。
【図3】上記の実施の形態のステレオ画像の説明図。
【図4】上記の実施の形態の前方頭上の障害物までの距
離算定の原理の説明図。
【図5】上記の実施の形態のマッチング処理による視差
算定の原理の説明図。
【図6】上記の実施の形態における障害物検出部による
前方頭上の障害物の検出動作の説明図。
【図7】上記の実施の形態におけるマッチング処理部の
マッチング処理動作の説明図。
【図8】上記の実施の形態におけるカメラ座標系と画像
座標系との間の座標変換処理の説明図。
【図9】上記の実施の形態の動作のフローチャート。
【図10】本発明の第2の実施の形態の機能ブロック
図。
【図11】上記の実施の形態の障害物の位置の路面の下
り傾斜判別原理を示す説明図。
【図12】上記の実施の形態の障害物の位置の路面の登
り傾斜判別原理を示す説明図。
【図13】上記の実施の形態の障害物の位置の路面の平
坦判別原理を示す説明図。
【図14】上記の実施の形態における路面検出部の路面
検出動作の説明図。
【図15】上記の実施の形態の動作のフローチャート。
【図16】本発明の第3の実施の形態の機能ブロック
図。
【図17】上記の実施の形態における障害物検出部と先
行車検出部との前方頭上障害物、先行車それぞれの検出
動作の説明図。
【図18】上記の実施の形態の前方頭上障害物の高さ検
出と先行車の距離検出の動作原理の説明図。
【図19】上記の実施の形態における障害物検出部と先
行車検出部との動作の説明図。
【図20】上記の実施の形態の動作のフローチャート。
【図21】本発明の第4の実施の形態の機能ブロック
図。
【図22】本発明の第5の実施の形態の機能ブロック
図。
【図23】上記の実施の形態における障害物検出部の前
方左右の障害物の検出動作の説明図。
【図24】上記の実施の形態におけるマッチング処理部
のマッチング処理動作の説明図。
【図25】上記の実施の形態の動作原理の説明図。
【符号の説明】
1a,1b 光軸 1−1,1−2 光軸 2a,2b カメラ 2−1,2−2 カメラ 3a,3b 画像メモリ 3−1,3−2 画像メモリ 4 障害物検出部 4´ 障害物検出部 5,5´ マッチング処理部 6,6´ 距離算出部 7 高さ算出部 7´ 障害物間距離算出部 8 高さ比較部 8´ 幅比較部 9 警報制御部 10 ブレーキ制御部 11 アンテナ状態判定部 12 アンテナ高さ比較部 13 アンテナ制御部 14 路面検出部 15 傾斜判断部 16 高低差算出部 20 路面 21 障害物 22a,22b 撮像面 22−1,22−2 撮像面 24 先行車 25L,25R 障害物 31 先行車検出部 32 相対速度算出部 33 速度制御部 34 制御選択部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載され、各々の撮像面の垂直軸
    が同一ライン上に乗るように設置された前方撮影用の2
    台のカメラと、 前記2台のカメラのうちの一方の撮影した画像から前方
    頭上の障害物の下端縁の一部を検出する障害物検出手段
    と、 前記障害物検出手段の検出した障害物の下端縁の一部が
    撮影されている領域と対応する領域を前記2台のカメラ
    のうちの他方の撮影した画像から探索する画像探索手段
    と、 前記2枚の相対応する画像領域それぞれの座標値と前記
    2台のカメラそれぞれの焦点距離と前記2台のカメラの
    位置関係とに基づいて、これらの2台のカメラから前記
    障害物の一部に至るまでの距離を算出する距離演算手段
    と、 前記距離演算手段の算出した前記障害物の一部に至るま
    での距離と当該障害物の一部が撮影されている前記画像
    上の垂直軸方向の座標値と前記2台のカメラそれぞれの
    焦点距離に基づいて前記障害物の一部の地上面からの高
    さを算出する高さ演算手段と、 前記高さ演算手段の算出した前記障害物の一部の地上面
    からの高さと前記自車両の高さとの大小関係を比較して
    その結果を出力する比較手段とを備えて成る障害物検出
    装置。
  2. 【請求項2】 前記比較手段の比較結果に基づき、前記
    障害物の一部の地上面からの高さが前記自車両の高さよ
    りも低い場合に警報を発する警報手段を備えて成る請求
    項1記載の障害物検出装置。
  3. 【請求項3】 前記比較手段の比較結果に基づき、前記
    障害物の一部の地上面からの高さが前記自車両の高さよ
    りも低い場合に自動的にブレーキをかける自動ブレーキ
    手段を備えて成る請求項1記載の障害物検出装置。
  4. 【請求項4】 車両に搭載され、各々の撮像面の垂直軸
    が同一ライン上に乗るように設置された前方撮影用の2
    台のカメラと、 前記2台のカメラのうちの一方の撮影した画像から前方
    頭上の障害物の下端縁の一部を検出する障害物検出手段
    と、 前記障害物検出手段の検出した障害物の下端縁の一部が
    撮影されている領域と対応する領域を前記2台のカメラ
    のうちの他方の撮影した画像から探索する画像探索手段
    と、 前記2枚の相対応する画像領域それぞれの座標値と前記
    2台のカメラそれぞれの焦点距離と前記2台のカメラの
    位置関係とに基づいて、これらの2台のカメラから前記
    障害物の一部に至るまでの距離を算出する距離演算手段
    と、 前記距離演算手段の算出した前記障害物の一部に至るま
    での距離と当該障害物の一部が撮影されている前記画像
    上の垂直軸方向の座標値と前記2台のカメラそれぞれの
    焦点距離に基づいて前記障害物の一部の地上面からの高
    さを算出する高さ演算手段と、 自車のアンテナの出し入れ状態を検知するアンテナ状態
    検知手段と、 前記高さ演算手段の算出した前記障害物の一部の地上面
    からの高さと前記アンテナの高さとの大小関係を比較す
    るアンテナ高さ比較手段と、 前記アンテナ高さ比較手段の比較結果に基づき、前記障
    害物の一部の地上面からの高さが前記アンテナの高さよ
    りも低い場合に自動的に前記アンテナを下げるアンテナ
    降下手段とを備えて成る障害物検出装置。
  5. 【請求項5】 自車のアンテナの出し入れ状態を検知す
    るアンテナ状態検知手段と、 前記高さ演算手段の算出した前記障害物の一部の地上面
    からの高さと前記アンテナの高さとの大小関係を比較す
    るアンテナ高さ比較手段と、 前記アンテナ高さ比較手段の比較結果に基づき、前記障
    害物の一部の地上面からの高さが前記アンテナの高さよ
    りも低い場合に自動的に前記アンテナを下げるアンテナ
    降下手段とを備えて成る請求項2または3記載の障害物
    検出装置。
  6. 【請求項6】 前記2台のカメラのうちの一方の撮影し
    た画像から、前記障害物までの距離に相当する位置の前
    方路面を検出する路面検出手段と、 前記路面検出手段の検出した路面が撮影されている領域
    と対応する領域を前記2台のカメラのうちの他方の撮影
    した画像から探索する路面画像探索手段と、 前記路面に対する前記2枚の相対応する画像領域それぞ
    れの座標値と前記2台のカメラそれぞれの焦点距離と前
    記2台のカメラの位置関係とに基づいて、これらの2台
    のカメラから前記路面に至るまでの距離を算出する路面
    距離演算手段と、 前記路面距離演算手段の算出した前記路面に至るまでの
    距離と前記障害物までの距離とを比較してその大小関係
    に基づいて前記障害物の存在する位置の路面の傾斜を判
    断する傾斜判断手段と、 前記傾斜判断手段が傾斜ありと判断する時に、前記障害
    物の存在する位置の路面と自車の存在する位置の路面と
    の間の高低差を算出する高低差演算手段と、 前記高さ演算手段の算出した前記障害物の高さに対して
    この高低差演算手段の算出した高低差を補正することに
    よって前記障害物の実高さを算出する高さ補正手段とを
    備えて成る請求項1〜5のいずれか記載の障害物検出装
    置。
  7. 【請求項7】 前記2台のカメラのうちの一方の撮影し
    た画像から前方路上の障害物の一部を検出する路上障害
    物検出手段と、 前記路上障害物検出手段の検出した路上障害物の一部が
    撮影されている領域と対応する領域を前記2台のカメラ
    のうちの他方の撮影した画像から探索する路上障害物画
    像探索手段と、 前記路上障害物に対する前記2枚の相対応する画像領域
    それぞれの座標値と前記2台のカメラそれぞれの焦点距
    離と前記2台のカメラの位置関係とに基づいて、これら
    の2台のカメラから前記路上障害物の一部に至るまでの
    距離を算出する路上障害物距離演算手段と、 前記路上障害物距離演算手段の算出した前記路上障害物
    に至るまでの距離を所定の比較値と比較し、当該比較値
    よりも小さい時に自車速度の減速制御をなす速度制御手
    段とを備えて成る請求項1〜請求項6のいずれか記載の
    障害物検出装置。
  8. 【請求項8】 前記2台のカメラのうちの一方の撮影し
    た画像から前方路上の障害物の一部を検出する路上障害
    物検出手段と、 前記路上障害物検出手段の検出した路上障害物の一部が
    撮影されている領域と対応する領域を前記2台のカメラ
    のうちの他方の撮影した画像から探索する路上障害物画
    像探索手段と、 前記路上障害物に対する前記2枚の相対応する画像領域
    それぞれの座標値と前記2台のカメラそれぞれの焦点距
    離と前記2台のカメラの位置関係とに基づいて、これら
    の2台のカメラから前記路上障害物の一部に至るまでの
    距離を算出する路上障害物距離演算手段と、 前記路上障害物距離演算手段の新たに算出した前記路上
    障害物に至るまでの距離と前回前記路上障害物距離演算
    手段の前回に算出した前記距離との時間変化から相対速
    度を算出する相対速度演算手段と、 前記相対速度演算手段の算出した相対速度を所定の比較
    値と比較し、自車が前記前方路上の障害物に急接近して
    いると判断した時に自車速度の減速制御をなす速度制御
    手段とを備えて成る請求項1〜請求項6のいずれか記載
    の障害物検出装置。
  9. 【請求項9】 前記2台のカメラのうちの一方の撮影し
    た画像から前方路上の障害物の一部を検出する路上障害
    物検出手段と、 前記路上障害物検出手段の検出した路上障害物の一部が
    撮影されている領域と対応する領域を前記2台のカメラ
    のうちの他方の撮影した画像から探索する路上障害物画
    像探索手段と、 前記路上障害物に対する前記2枚の相対応する画像領域
    それぞれの座標値と前記2台のカメラそれぞれの焦点距
    離と前記2台のカメラの位置関係とに基づいて、これら
    の2台のカメラから前記路上障害物の一部に至るまでの
    距離を算出する路上障害物距離演算手段と、 前記路上障害物距離演算手段の算出した前記路上障害物
    に至るまでの距離を所定の比較値と比較し、当該比較値
    よりも小さい時に自車速度の減速制御をなす速度制御手
    段と、 前記障害物検出手段と前記路上障害物検出手段とのいず
    れか一方を選択的に動作させる制御選択手段とを備えて
    成る請求項1〜請求項6のいずれか記載の障害物検出装
    置。
  10. 【請求項10】 前記2台のカメラのうちの一方の撮影
    した画像から前方路上の障害物の一部を検出する路上障
    害物検出手段と、 前記路上障害物検出手段の検出した路上障害物の一部が
    撮影されている領域と対応する領域を前記2台のカメラ
    のうちの他方の撮影した画像から探索する路上障害物画
    像探索手段と、 前記路上障害物に対する前記2枚の相対応する画像領域
    それぞれの座標値と前記2台のカメラそれぞれの焦点距
    離と前記2台のカメラの位置関係とに基づいて、これら
    の2台のカメラから前記路上障害物の一部に至るまでの
    距離を算出する路上障害物距離演算手段と、 前記路上障害物距離演算手段の新たに算出した前記路上
    障害物に至るまでの距離と前回前記路上障害物距離演算
    手段の前回に算出した前記距離との時間変化を算出する
    相対速度演算手段と、 前記相対速度演算手段の算出した相対速度を所定の比較
    値と比較し、自車が前記前方路上の障害物に急接近して
    いると判断した時に自車速度の減速制御をなす速度制御
    手段と、 前記障害物検出手段と前記路上障害物検出手段とのいず
    れか一方を選択的に動作させる制御選択手段とを備えて
    成る請求項1〜請求項6のいずれか記載の障害物検出装
    置。
  11. 【請求項11】 車両に搭載され、各々の撮像面の水平
    軸が同一ライン上に乗るように設置された前方撮影用の
    2台のカメラと、 前記2台のカメラのうちの一方の撮影した画像から前方
    右側と前方左側の障害物それぞれの一部を検出する障害
    物検出手段と、 前記障害物検出手段の検出した前記前方右側と前方左側
    の障害物それぞれの下端縁の一部が撮影されている領域
    と対応する領域を前記2台のカメラのうちの他方の撮影
    した画像から探索する画像探索手段と、 前記2枚の相対応する画像領域それぞれの座標値と前記
    2台のカメラそれぞれの焦点距離と前記2台のカメラの
    位置関係とに基づいて、これらの2台のカメラから前記
    前方右側と前方左側の障害物それぞれの一部に至るまで
    の距離を算出する距離演算手段と、 前記距離演算手段の算出した前記前方右側と前方左側の
    障害物それぞれの一部に至るまでの距離と当該障害物の
    一部が撮影されている前記画像上の水平軸方向の座標値
    と前記2台のカメラそれぞれの焦点距離に基づいて前記
    前方右側の障害物の一部と前方左側の障害物の一部との
    間の間隔を算出する障害物間隔演算手段と、 前記障害物間隔演算手段の算出した前記前方右側の障害
    物の一部と前方左側の障害物の一部との間の間隔と前記
    自車両の幅との大小関係を比較してその結果を出力する
    比較手段とを備えて成る障害物検出装置。
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