JP2715331B2 - 正帯電性磁性トナー - Google Patents

正帯電性磁性トナー

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JP2715331B2 JP2111709A JP11170990A JP2715331B2 JP 2715331 B2 JP2715331 B2 JP 2715331B2 JP 2111709 A JP2111709 A JP 2111709A JP 11170990 A JP11170990 A JP 11170990A JP 2715331 B2 JP2715331 B2 JP 2715331B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [従来の技術] 従来、電子写真法としては米国特許第2,297,691号明
細書、特公昭42−23910号公報及び特公昭43−24748号公
報等に記載されている如く多数の方法が知られている
が、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により
感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナー
を用いて現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画
像を転写した後、加熱,圧力,加熱加圧或いは溶剤蒸気
などにより定着し複写物を得るものであり、そして感光
体上に転写せず残ったトナーは種々の方法でクリーニン
グされ、上述の工程が繰り返される。
近年このような複写装置は、単なる一般にいうオリジ
ナル原稿を複写するための事務処理用複写機というだけ
でなく、コンピューターの出力としてのプリンター或い
は個人向けのパーソナルコピーという分野で使われ始め
た。
そのため、より小型,より軽量そしてより高速、より
高信頼性が厳しく追及されてきており、機械は種々な点
でよりシンプルな要素で構成されるようになってきてい
る。その結果、トナーに要求される性能はより高度にな
り、トナーの性能向上が達成できなければより優れた機
械が成り立たなくなってきている。
例えばトナー像を紙などのシートに定着する工程に関
して種々の方法や装置が開発されているが、現在最も一
般的な方法は熱ローラーによる圧着加熱方式である。
加熱ローラーによる圧着加熱方式はトナーに対し離型
性を有する材料で表面を形成した熱ローラーの表面に被
定着シートのトナー像面を加圧下で接触しながら通過せ
しめることにより定着を行うものである。この方法は熱
ローラーの表面と被定着シートのトナー像とが加圧下で
接触するため、トナー像を被定着シート上に融着する際
の熱効率が極めて良好であり、迅速に定着を行うことが
でき、高速度電子写真複写機において非常に有効であ
る。しかしながら上記方法では、熱ローラー表面とトナ
ー像とが溶融状態で加圧下で接触するためにトナー像の
一部が定着ローラー表面に付着,転移し、次の被定着シ
ートにこれが再転移して所謂オフセット現象を生じ、被
定着シートを汚すことがある。熱定着ローラー表面に対
してトナーが付着しないようにすることが熱ローラー定
着方式の必須条件の1つとされている。
従来、定着ローラー表面にトナーを付着させない目的
で、例えばローラー表面をトナーに対して離型性の優れ
た材料、シリコンゴムや弗素系樹脂などで形成し、さら
にその表面にオフセット防止及びローラー表面の疲労を
防止するためにシリコンオイルの如き離型性の良い液体
の薄膜でローラー表面を被覆することが行われている。
しかしながら、この方法はトナーのオフセットを防止す
る点では極めて有効であるが、オフセット防止用液体を
供給するための装置が必要なため、定着装置が複雑にな
ること等の問題点を有している。
これは小型化,軽量化と逆方向であり、しかもシリコ
ンオイルなどが熱により蒸発し、機内を汚染する場合が
ある。そこでシリコンオイルの供給装置などを用いない
で、かわりにトナー中から加熱時にオフセット防止液体
を供給しようという考えから、トナー中に低分子量ポリ
エチレン,低分子量ポリプロピレンなどの離型剤を添加
する方法が提案されている。充分な効果を出すために多
量にこのような添加剤を加えると、感光体へのフィルミ
ングやキャリアやスリーブなどのトナー担持体の表面を
汚染し、画像が劣化し実用上問題となる。そこで画像を
劣化させない程度に少量の離型剤をトナー中に添加し、
若干の離型性オイルの供給もしくはオフセットしたトナ
ーを巻き取り式の例えばウエブの如き部材を用いた装置
でクリーニングする装置を併用することが行われてい
る。
しかし最近の小型化,軽量化,高信頼性の要求を考慮
するとこれらの補助的な装置すら除去することが必要で
あり好ましい。従ってトナーの定着,オフセットなどの
さらなる性能の向上がなければ対応しきれず、それはト
ナーのバインダー樹脂のさらなる改良がなければ実現す
ることが困難である。
トナーのバインダー樹脂の改良に関する技術として、
例えば特公昭51−23354号公報に結着樹脂として架橋さ
れた重合体を用いたトナー、特開昭56−158340号公報に
低分子量重合体と高分子量重合体とよりなるトナー、特
開昭58−86558号公報に低分子量重合体と不溶融性高分
子量重合体を主要成分とするトナー、特開昭60−166958
号公報に、数平均分子量(Mn)500〜1,500である低分子
量のポリα−メチルスチレンの存在下で重合して得られ
る樹脂成分からなるトナー、特開昭56−16144号公報にG
PCによる分子量分布において、分子量103〜8×104及び
分子量105〜2×106のそれぞれの領域に少なくとも1つ
の極大値をもつ結着樹脂を含有するトナー等が提案され
ている。これらの提案はトナーの熱特性、例えばトナー
の溶融粘弾性、溶融温度などの物性が係わる高温オフセ
ットや低温オフセットに対し効果は認められるものの、
低温オフセットに対してまだ不充分でありまた静電付着
力によって発生する静電オフセットに対しては効果がな
くさらに耐オフセット性の向上が望まれている。
尚、該静電オフセットの発生メカニズムの概略を以下
に説明する。
トナー画像の圧着加熱部材の表面は、トナーの離型性
を考慮して低表面エネルギーであるシリコンゴムや弗素
系樹脂等で形成されているのが一般的であることは先述
したが、これらの圧着加熱部材の表面材質はトナー像支
持体の圧着過程において負帯電性を示す。このためトナ
ーとして正帯電性のものを使用する場合には、負帯電性
の圧着加熱部材表面との間に静電的付着力が働き、トナ
ー像支持体上の正帯電性トナーが圧着加熱部材表面に付
着,転移する。この現像が静電オフセットのメカニズム
であると考えられる。従ってこの現象はトナーの転写性
向上等のために、画像形成過程の現像後かつ転写前にト
ナーに正荷電を付与するような機械を有する場合に顕著
となりやすい。また、高画像濃度を得るためにトナー像
支持体上にトナーを嵩高く載せる場合にも静電オフセッ
ト現象を発生しやすい。
この静電オフセット現象の対策としてトナー像支持体
の電荷を定着前もしくは定着中にコントロールする手段
を設けることも考えられるが、画像形成装置の小型化,
軽量化と相反する上、コストの上昇を伴なうため、トナ
ーによって改良することが好ましい。
さらに、静電オフセット現象の対策として熱定着ロー
ラへの離型性オイルの供給もしくはオフセットしたトナ
ーを巻き取り式の例えばウエブの如き部材を用いた装置
でクリーニングする装置を設ける手段もあるが、やはり
画像形成装置の小型化,軽量化及びコストの上昇、信頼
性の向上等を考慮すると、トナーによって改良すること
が望ましい。
これに対し、特開昭55−134861号公報,特開昭56−65
147号公報等には、酸価を有するバインダー樹脂を用い
たトナーが開示されており、これらは高温オフセットば
かりか低温オフセットで静電オフセット現象にある程度
の効果は期待できるものの正帯電性磁性トナーとして用
いた場合には酸価を有するバインダー樹脂が負帯電性を
示すためトナーの帯電性、耐久性等に多くの課題を残し
ている。
ところで一般に乾式電子写真法に用いられる一成分磁
性トナーは従来天然或いは合成樹脂からなる結着樹脂中
にマグネタイト、荷電制御剤、滑剤などを分散させた微
粉末が使用されている。
この様なトナーに含まれる正荷電制御剤としては、例
えば一般に4級アンモニウム化合物および有機染料、特
に塩基性染料とその塩があり、ニグロシン塩基及びニグ
ロシンがしばしば正荷電制御剤として用いられている。
これらは通常熱可塑性樹脂に添加され、加熱溶融分散
し、これを微粉砕して必要に応じて適当な粒径に調整さ
れ使用される。
しかしながら、これらの荷電制御剤は機械的衝撃、摩
擦、温湿度条件の変化などにより、荷電制御性が変化す
る現象を生じやすい。従って、これらを荷電制御剤とし
て含有したトナーを複写機に用いて現像すると、複写回
数の増大に従い、耐久中にトナーの劣化を引きおこすこ
とがある。
特にニグロシン染料を用いた場合には現像スリーブ等
の帯電付与部材を汚染したり低温低湿下で帯電量の増大
によって濃度低下をおこしやすく画像とびちりも多い。
例えば特開昭49−51951号、54−134441号、54−15893
2号、56−164349号、57−119364号、58−9154号、58−9
8742号、60−169857号、62−71968号、62−87974号各公
報等に4級アンモニウム塩を用いる方法が示されている
がキャリアを用いる二成分トナーに於いては実用上十分
な画像を得ることができた。しかしながら一成分磁性ト
ナーにこれらを用いるとニグロシンよりも濃度が低くカ
ブリが多いという欠点を有しており、特に高温高湿下に
おいての画像濃度が低かった。
またニグロシンを使用する場合はスリーブを汚染しや
すく、トナーを構成する他の材料の選択のラチチュード
が著しく狭くなるという問題点がある。
また特開昭61−282850号公報では非磁性二成分トナー
において4級アンモニウム塩とステアリン酸を併用して
帯電の安定性を達成しようとしているが、脂肪酸単体で
は融点が低すぎてトナー中への分散が悪く、また混練時
に混練機の壁及び軸との間にすべりを生じ磁性体、顔
料、滑剤などの分散をも阻害しカブリの多いトナーとな
ってしまう。
これら問題点を解決する方法として特公昭59−11901
号公報などには塩基性ニグロシンを高級脂肪酸で変性し
て荷電制御剤として用いる方法が示されているが帯電量
のコントロールが難かしく、しばしば帯電過剰となり画
像上に飛び散りガサツキが生じる場合がある。
また、画像スリーブへの鏡映力が強くなり、濃度低下
を引きおこしたりスリーブコートにむらを生じる恐れも
ある。この現象は低湿下や高速機においては顕著となり
画像欠陥を生じることは避けられない。
また特開昭59−137955号公報などでは正荷電制御剤と
脂肪酸誘導体を含有されることでスリーブ、感光体など
のトナーによる汚染を防止しトナーに均一な正帯電性を
与える方法が提案されている。
この方法は汚染防止に効果があるもののやはり帯電過
剰の傾向があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は上述の如き問題点を解決した正帯電性
磁性トナーを提供するものである。以下に本発明の目的
を列挙する。
本発明の目的は耐オフセット性に優れ、良好な正帯電
性を示す正帯電性磁性トナーを提供することにある。
本発明の目的は温度、湿度等の環境に影響されない常
に高品位で安定した画像を与える磁性トナーを提供する
ことにある。
本発明の他の目的は磁性体、滑剤等の樹脂中への分散
を良好なものとし、耐久性に優れ、長期間の連続使用に
よっても常にカブリ及びとびちりのない安定した画像を
与える磁性トナーを提供することにある。
本発明の他の目的は現像スリーブ等の摩擦帯電付与部
材等を汚染させることなく、常に安定して摩擦帯電され
高濃度を維持する磁性トナーを提供することにある。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明者らは上記目的で鋭意検討した結果、4級アン
モニウム塩と金属含有率が2.0重量%以上で融点110〜14
5℃の脂肪酸金属塩とニグロシン染料の3種を荷電制御
剤として併用し、さらに、酸価1〜20の結着樹脂と組み
合わせることによりトナーのオフセット現象を防止し、
トナーの帯電性を安定化させ、樹脂中への磁性体、滑剤
の分散を良好なものとしかつ定着ローラや帯電付与部材
の汚染を防止することで環境安定性、耐久性に優れたト
ナーが得られることを見出した。
本発明の磁性トナーは上記知見に基づくものであり、
より詳しくは上記4級アンモニウム塩及び脂肪酸金属塩
の帯電制御性が鉄粉に対する摩擦帯電量で であり3種を併用して脂肪酸金属塩を単体で用いた時と
同等か、もしくは若干高い程度に帯電量をコントロール
することを特徴とする。
Ta>Tb及びTc>Tdでは併用時に低温低湿下で帯電量が
高くなりすぎ現像ムラ濃度ウスなどをおこしやすい。
またTb>Tc,Ta>Tcでは併用の効果があまりなく特に
高温高湿下で放置時に濃度低下を生ずる。
また4級アンモニウム塩とニグロシン染料のみの併用
では著しいカブリを生じニグロシン染料とステアリン酸
アルミニウムのみの併用では帯電量が高くなりすぎ特に
低温低湿下で現像ムラや濃度低下を生じる。
また本発明のトナー帯電量は9.0μc/g以上12.0μc/g
未満であることが好ましい。
また本発明のトナーは4級アンモニウム塩と脂肪酸金
属塩のトナー中への含有量が 0.4≦Wq+Wp+Wn≦2 かつ 0.4≦(Wp+Wn)/Wq≦1 であることが好ましい。
Wq+Wp+Wn<0.4では帯電量が低すぎて濃度が低く耐
久性が不十分であり、また分散不良がおこりやすくカブ
リの原因ともなり、オフセットも発生し易い。
Wq+Wp+Wn≧2では現像スリーブ等の帯電付与部材の
汚染をおこしやすい。また(Wp+Wn)/Wq<0.2では高温
高湿下で濃度低下を生じ(Wp+Wn)/Wq>1ではカブ
リ、とびちりの多い画像となり、オフセットが発生し易
い。
またWq,Wp,Wnの各々が0.1〜2.0重量%の間にあること
が好ましい。さらに本発明のトナーに用いられる脂肪酸
金属塩の金属含有率は2.0重量%以上である。2.0重量%
未満では高温高湿下で濃度低下をおこしやすく、またト
ナー流動性も悪い。
さらに本発明のトナーに用いられる脂肪酸金属塩の融
点は110℃〜145℃である。110℃未満ではトナー混練時
における溶融粘度が低すぎ分散が悪く流動性の悪いトナ
ーとし、また混練機とすべりを生じ磁性体、滑剤の分散
をも悪くしカブリの多い画像となる。また145℃を越え
るとトナー混練時の溶融が十分でなくはやり分散不良を
生じやすい。
上記物性を満足する脂肪酸金属塩としては炭素数10〜
20の脂肪酸とAl,Mg,Znなどの金属との組合せが良い。特
にステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸亜鉛が好ましい。
また、本発明のトナーは結着樹脂の酸価は1〜20であ
る。
酸価<1であるとオフセット防止効果が薄れ、酸価>
20であると負荷電性が強くなり現像性に悪影響を与え
る。
本発明のトナー中の磁性体の含有量は樹脂成分100重
量部に対し20〜150重量部、好ましくは40〜120重量部で
ある。
本発明に用いられる四級アンモニウム塩としては、下
記一般式(I),(II)で表わされるものがある。
本発明に用いられる4級アンモニウム塩としては、下
記一般式(I),(II)で表わされるものがある。
上記一般式において R1,R2,R3,R4は水素、炭素数1〜30個のアルキル基、
芳香族環に置換基をもっていても良いアリール基、アル
アルキル基(CH2 nAr,n=1〜5、Ar=アリール基)
を表わす。
R5は炭素数1〜30個のアルキル基、アルアルキル基
(CH2 nAr,n=1〜5、Ar=アリール基)を表わす。
R6は炭素数1〜10個のアルキル基を表わし、この置換
基は複数個あっても良い。
は陰イオンを表わす。
陰イオンとしては、ハロイオン、硫酸イオン、硝酸イ
オン、ホウ酸イオン、リン酸イオン、有機硫酸イオン、
有機スルホン酸イオン、有機リン酸イオン、ポリ酸イオ
ン、ヘテロポリ酸イオン、カルボン酸イオン、テトラフ
ルオロボーレートがある。
具体的には以下のようなものがある。
通常4級アンモニウム塩及び脂肪酸金属塩をトナーに
含有させる方法としてはトナー内部に混練時に含有させ
る方法と外添する方法とがあるが本発明のトナーにおい
ては混練時に添加しなければ本発明の効果は得られな
い。後から外添しトナー表面に付着させる方法では著し
い濃度低下が生じる。
本発明のトナーに使用される結着樹脂としては結着樹
脂の酸価が1〜20になるようなカルボン酸基、フェノー
ル性水酸基等の酸基含有モノマーの重合体、および、あ
るいは共重合体を単独あるいは他の重合体あるいは共重
合体との混合物を用いることができる。例えば本発明の
トナーに使用される結着樹脂としては、モノマー単位と
して、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコ
ン酸、シトラコン酸、ジメチルマレイン酸及びこれ等の
酸無水物及び/又は、その部分エステル化物をする単量
体或いは、これ等と、オレフィン系もしくはビニル系モ
ノマーとの共重合体、末端もしくは側鎖にカルボキシル
基を有するポリエステル、及びロジン変性樹脂、オレフ
ィン系酸化物等が好ましい。
本発明に用いられるバインダー樹脂の調整法は、樹脂
により異なるが、アクリル酸や、メタクリル酸等を含む
ビニル系の共重合体では従来より知られている塊状重合
などの重合法に従って行なえばよいが、モノマー比を変
えることにより、又エステル化の度合を変えることによ
り、酸価調節が行なえる。
一方、ポリエステルのような縮合系樹脂ではジオール
とジカルボン酸の量比を変化させるほかに重合が進むに
つれて、末端のカルボキシル基の量比が減少することか
ら、重合度を調節することにより酸価の調整が行える。
また、オレフィン系樹脂、特にポリエチレンでは融点
近くまで、温度を上げると、空気中で空気をよく溶かし
た水中でより速やかに酸化がおこり、ポリエチレン酸化
物を得られるので、適宜酸価を検査しつつ酸化を進めて
ゆけばよい。
本発明中、該酸価の測定方法としては、日本工業規格
JIS K0076−66「化学製品の酸価の試験方法」に準じて
行なう。
本発明の酸価を有するバインダー樹脂はトナーのバイ
ンダー樹脂として単独で用いることができるが他の樹脂
と混合して用いてもよい。この場合トナー中の全バイン
ダー樹脂に対して酸価を有するバインダー樹脂が30重量
%以上より好ましくは50重量%以上含有されていること
が好ましい。トナー中の全バインダー樹脂に対して酸価
を有するバインダー樹脂が30重量%未満であると耐オフ
セット性に劣る。
また、本発明の磁性トナーにはシリカ微粉末を添加す
ることが好ましい。本発明に係る磁性トナーと、シリカ
微粉末を組み合せるとトナー粒子とスリーブ表面の間に
シリカ微粉末が介在することで摩耗は著しく軽減され
る。これによって、磁性トナーおよびスリーブの長寿命
化がはかれると共に、安定した帯電性も維持することが
でき、長期の使用にもより優れた磁性トナーを有する現
像剤とすることが可能である。
シリカ微粉体としては、乾式法及び湿式法で製造した
シリカ微粉体をいずれも使用できるが、耐フィルミング
性、耐久性の点からは乾式法によるシリカ微粉体を用い
ることが好ましい。
ここで言う乾式法とは、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気
相酸化により生成するシリカ微粉体の製造法である。例
えば四塩化ケイ素ガスの酸素水素中における熱分解酸化
反応を利用する方法で、基礎となる反応式は次の様なも
のである。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl 又、この製造工程において例えば、塩化アルミニウム
又は、塩化チタンなど他の金属ハロゲン化合物をケイ素
ハロゲン化合物と共に用いる事によってシリカと他の金
属酸化物の複合微粉体を得る事も可能であり、それらも
包含する。
一方、本発明に用いられるシリカ微粉体を湿式法で製
造する方法は、従来公知である種々の方法が適用でき
る。たとえば、ケイ酸ナトリウムの酸による分解を一般
反応式で下記に示す。
Na2O・XSiO2+HCl+H2O→SiO2・nH2O+NaCl その他、ケイ酸ナトリウムのアンモニア塩類またはア
ルカリ塩類による分解、ケイ酸ナトリウムよりアルカリ
土類金属ケイ酸塩を生成せしめた後、酸で分解しケイ酸
とする方法、ケイ酸ナトリウム溶液をイオン交換樹脂に
よりケイ酸とする方法、天然ケイ酸またはケイ酸塩を利
用する方法がある。
ここでいうシリカ微粉体には、無水二酸化ケイ素(シ
リカ)、その他、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウ
ム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸亜鉛
などのケイ酸塩をいずれも適用できる。
上記シリカ微粉体のうちで、BET法で測定した窒素吸
着による比表面積が30m2/g以上(特に50〜400m2/g)の
範囲内のものが良好な結果を与える。磁性トナー100重
量部に対しシリカ微粉体0.01〜8重量部、好ましくは0.
1〜5重量部使用するのが良い。
また、本発明の磁性トナーに用いる場合には、トナー
の摩耗防止,スリーブ表面の汚損防止のために添加する
シリカ微粉体としても、負荷電性であるよりは、正荷電
性シリカ微粉体を用いた方が帯電安定性を損うこともな
く、好ましい。
正帯電性シリカ微粉体を得る方法としては、上述した
未処理のシリカ微粉体を、側鎖に窒素原子を少なくとも
1つ以上有するオルガノ基を有するシリコンオイルで処
理する方法、或いは窒素含有のシランカップリング剤で
処理する方法、またはこの両者で処理する方法がある。
尚、本発明において正荷電性シリカとは、ブローオフ
法で測定した時に、鉄粉キャリアーに対しプラスのトリ
ボ電荷を有するものをいう。
シリカ微粉体の処理に用いる、側鎖に窒素原子を有す
るシリコンオイルとしては、少なくとも下記式で表わさ
れる部分構造を具備するシリコンオイルが使用できる。
(式中、R1は水素,アルキル基,アリール基又はアルコ
キシ基を示し、R2はアルキレン基又はフェニレン基を示
し、R3及びR4は水素,アルキル基、又はアリール基を示
し、R5は含窒素複素環基を示す)上記アルキル基,アリ
ール基,アルキレン基,フェニレン基は窒素原子を有す
るオルガノ基を有していても良いし、また帯電性を損ね
ない範囲で、ハロゲン等の置換基を有していても良い。
また、本発明で用いる含窒素シランカップリング剤
は、一般に下記式で示される構造を有する。
Rm−Si−Yn (Rは、アルコキシ基またはハロゲンを示し、Yはアミ
ノ基または窒素原子を少なくとも1つ以上有するオルガ
ノ基を示し、mおよびnは1〜3の整数であってm+n
=4である。) 窒素原子を少なくとも1つ以上有するオルガノ基とし
ては、有機基を置換基として有するアミノ基または含窒
素複素環基または含窒素複素環基を有する基が例示され
る。含窒素複素環基としては、不飽和複素環基または飽
和複素環基があり、それぞれ公知のものが適用可能であ
る。不飽和複素環基としては、例えば下記のものが例示
される。
飽和複素環基としては、例えば下記のものが例示され
る。
本発明に使用される複素環基としては、安定性を考慮
すると五員環または六員環のものが良い。
そのような処理剤の例としてはアミノプロピルトリメ
トキシシラン,アミノプロピルトリエトキシシラン,ジ
メチルアミノプロピルトリメトキシシラン,ジエチルア
ミノプロピルトリメトキシシラン,ジプロピルアミノプ
ロピルトリメトキシシラン,ジブチルアミノプロピルト
リメトキシシラン,モノブチルアミノプロピルトリメト
キシシラン,ジオクチルアミノプロピルトリメトキシシ
ラン,ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン,ジブ
チルアミノプロピルモノメトキシシラン,ジメチルアミ
ノフェニルトリエトキシシラン,トリメトキシシリル−
γ−プロピルフェニルアミン,トリメトキシシリル−γ
−プロピルベンジルアミン等があり、さらに含窒素複素
環としては前述の構造のものが使用でき、そのような化
合物の例としては、トリメトキシシリル−γ−プロピル
ピペリジン,トリメトキシシリル−γ−プロピルモルホ
リン,トリメトキシシリル−γ−プロピルイミダゾール
等がある。
これらの処理された正帯電性シリカ微粉体の適用量
は、正帯電性磁性トナー100重量部に対して、0.01〜8
重量部のときに効果を発揮し、特に好ましくは0.1〜5
重量部添加した時に優れた安定性を有する正の帯電性を
示す。添加形態については好ましい態様を述べれば、正
荷電性磁性トナー100重量部に対して、0.1〜3重量部の
処理されたシリカ微粉体がトナー粒子表面に付着してい
る状態にあるのが良い。尚、前述した未処理のシリカ微
粉体も、これと同様の適用量で用いることができる。
又、本発明に用いられるシリカ微粉体は、必要に応じ
て疎水化の目的でシランカップリング剤、シリコンオイ
ル、有機ケイ素化合物などの処理剤で或いは、種々の処
理剤で併用して処理されていても良く、シリカ微粉体と
反応或いは物理吸着する上記処理剤で処理される。その
ような処理剤としては、例えばヘキサメチルジシラザ
ン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、ト
リメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メ
チルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、
アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロ
ルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−ク
ロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリク
ロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリ
オルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカ
プタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメ
チルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメ
チルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、
ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチ
ルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロ
キサン、および1分子当り2から12個のシロキサン単位
を有し、末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結
合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン等があ
る。またシリコーンオイルとしては、一般に次の式によ
り示されるものである。
好ましいシリコーンオイルとしては、25℃における粘
度がおよそ5〜5000センチストークスのものが用いら
れ、例えばメチルシリコーンオイル,ジメチルシリコー
ンオイル,フェニルメチルシリコーンオイル,クロルフ
ェニルメチルシリコーンオイル,アルキル変性シリコー
ンオイル,脂肪酸変性シリコーンオイル,ポリオキシア
ルキレン変性シリコーンオイルなどが好ましい。これら
は1種或いは2種以上の混合物で用いられる。
また、本発明において、フッ素含有重合体の微粉末、
例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフ
ルオライド等およびテトラフルオロエチレン−ビニリデ
ンフルオライド共重合体の微粉末を添加することは好ま
しい。特に、ポリビニルデンフルオライド微粉末が流動
性及び研磨性の点で好ましい。トナーに対する添加量は
0.01〜2.0重量%、特に0.02〜1.0重量%が好ましい。
特に、シリカ微粉末と上記微粉末と組み合わせた磁性
トナーにおいては、理由は明確ではないが、トナーに付
着したシリカの存在状態を安定化せしめ、例えば、付着
したシリカがトナーから遊離して、トナー摩耗やスリー
ブ汚損への効果が減少するようなことがなくなり、か
つ、帯電安定性をさらに増大することが可能である。
本発明の磁性トナーは、必要に応じて添加剤を混合し
てもよい。他の添加剤としては、例えば酸化セリウム、
炭化ケイ素の如き研磨剤あるいは例えば酸化アルミニウ
ムの如き流動性付与剤、ケーキング防止剤、あるいは例
えばカーボンブラック、酸化スズ等の導電性付与剤があ
る。
また、熱ロール定着時の離型性を良くする目的で低分
子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロ
クリスタリンワックス、カルナバワックス、サゾールワ
ックス、パラフィンワックス等のワックス状物質を0.5
〜5重量%程度磁性トナーに加えることも本発明の好ま
しい形態の1つである。
本発明の磁性トナーに含まれる磁性材料としては、マ
グネタイト、マグヘマイト、フェライト等の酸化鉄、及
び他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe,Co,Niのような金
属、或いは、これらの金属とAl,Co,Cu,Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,
Sb,Be,Bi,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vのような金属との合金、
およびこれらの混合物等が挙げられる。
これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程度で、1
0Ke印加での磁気特性が抗磁力20〜150e飽和磁化5
0〜200emu/g(好ましくは50〜100emu/g)、残留磁化2
〜20emu/gのものが望ましい。
本発明における摩擦帯電量の測定は23.5℃,60%の環
境下で被検物質を200/300メッシュの粒径を有する鉄粉
キャリア(日本鉄粉EFV200/300)と2/98の割合で混合
し、この混合物0.5〜1.5gを精秤しエレクトロメータと
接続された金属製400メッシュスクリーン上で25cmH2Oの
圧力により吸引し、その時吸引された被検物質の量とそ
の電荷量より単位重量当りの帯電量を求める方法によ
る。
また本発明における帯電量の序列は従来公知のブロー
オフ測定法によっても変わるものではない。
またこの序列はシリカ添加混合前の黒色微粉体でより
明らかである。
本発明のトナーは従来公知の手段で、電子写真、静電
記録及び静電印刷等における静電荷像を顕像化するため
の一成分現像用には全て使用可能なものである。
また内部に磁石を有する円筒状のトナー担持体上に磁
性トナーを均一に塗布し、これを潜像保持部材に接触さ
せることなく対向せしめ、現像する方法が特に好ましい
現像法である。またこの時にトナー担持体と潜像保持部
材の基盤導体との間に交流アイアスを印加してもよい。
本発明のトナーは、下記の如き優れた作用を有する。
耐オフセット性に優れ良好な正帯電性を示す。
温度、湿度に影響されず安定して良好な画像を与え
る。
機械のコピースピードに依らず安定した帯電性を保持
し、低速機から高速機まで良好な画像を与える。
磁性体の結着樹脂中への分散が良好な、耐久性に優れ
常にカブリのない画像を与える。
摩擦帯電付与部材を汚染することがなく、常に安定し
て摩擦帯電され、高濃度を維持する。
[実施例] 以下、本発明の実施例を示すが文中の「部」は全て重
量部である。
実施例1 上記材料をヘンシェルミキサーでよく混合した後130
℃に設定したエクストルーダーで混練し、冷却後、カッ
ターミルにて粗粉砕した後、ジェット気流を用いたジェ
ットミルで微粉砕し、風力分級機で分級し、平均粒径12
μの黒色微粉体を得た。得られた黒色微粉体100部にア
ミノ変性シリコーンオイル(25℃における粘度100cpア
ミン当量800)で処理された正荷電性疎水乾式シリカ(B
ET 130m2/g)0.4部及び平均粒径0.2μの球状、PVdF粒子
0.2部を加えヘンシェルミキサーで混合して磁性トナー
を得た。この磁性トナーを市販の電子写真複写機NP−55
40(40枚/分キヤノン社製)で20,000枚の複写テストを
行った。テスト中画像濃度は常に1.3以上あり、背景
部、反転部にカブリは認められずとびちりも少なかっ
た。さらに、画像へのオフセット現象、定着ローラーへ
のトナー付着等は見られなかった。また、15℃/10%RH
下、32.5℃/85%RH下で20,000枚の複写テストでも同様
に良好な結果が得られた。
実施例2 上記材料を用い実施例1と同様に行ったところ温度/
湿度が23.5℃/60%、32.5℃/85%、15℃/10%の各環境
下で2000枚の画出しの結果、常に画像濃度は1.25以上あ
り、カブリ、とびちり共に少なく、オフセット現象も見
られなかった。
実施例3 上記材料を用い実施例1と同様に行なったところ温度
/湿度が23.5℃/60%、32.5℃/85%、15℃/10%の各環
境下で20,000枚の画出しの結果、常に画像濃度は1.25以
上ありカブリも認められずとびちりも少なかった。ま
た、オフセット現象も見られなかった。
実施例4 ステアリン酸アルミニウムを融点140℃金属含有率4.0
重量%のステアリン酸アルミニウムに変える以外は実施
例1と同様に行なったところ、23.5℃/60%、32.5℃/85
%、15℃/10%の各環境下で20,000枚の画出しの結果常
に画像濃度は1.3以上ありカブリも認められずとびちり
も少なく、オフセット現象も見られなかった。
実施例5 4級アンモニウム塩を に変えた以外は実施例1と同様に行なったところ23.5℃
/60%、32.5℃/85%、15℃/10%の各環境下で20,000枚
の画出しの結果常に画像濃度は1.3以上ありカブリも認
められずとびちりも少なかった。また、オフセット現象
も見られなかった。
実施例6 実施例1においてステアリン酸アルミニウムのかわり
にステアリン酸亜鉛(融点123℃金属含有率10.5%)を
用いる以外は同様に行なったところ、23.5℃/60%、32.
5℃/85%、15℃/10%の各環境下で20,000枚の画出しの
結果オフセット現象も見られず常に画像濃度は1.3以上
ありカブリも認められずとびちりも少なかった。
実施例7 実施例1において低分子量プロピレン−エチレン共重
合体(Mw 6000)の代わりに低分子量エチレン重合体(M
w 6000)を用いる以外は同様に行ったところ23.5℃/60
%、32.5℃/85%、15℃/10%の各環境下で20000枚の画
出しの結果常に画像濃度は1.3以上あり、オフセット現
象もなくカブリ、とびちりの少ない良好な画像であっ
た。
比較例1 実施例1においてステアリン酸アルミニウムを使用し
ない以外は同様の方法で行なったところ画像濃度が1.0
〜1.2とやや低く32.5℃/85%の環境下では1.0以下にな
ることもあった。また15℃/10%の環境下では濃度は1.1
〜1.2でありカブリが著しかった。そのため定着ローラ
ーへの汚れが若干見られた。さらにトナーを補給しない
で画出しを行なうと特に濃度低下をおこし画像濃度は0.
6程度までおちた。
比較例2 実施例1において4級アンモニウム塩を使用せずステ
アリン酸アルミニウムの量を1.0部とした以外は同様の
方法で行なったところ、画像濃度は初期は1.37と高いが
1,000枚程度の画出しで画像濃度が1.0まで低下し15℃/1
0%の環境下においてはスリーブ上にムラが発生し均一
な画像が得られなかった。
比較例3 実施例1において4級アンモニウム塩とステアリン酸
アルミニウムを使用せずニグロシン染料の量を2部とす
る以外は同様の方法で行なったところ画像濃度は初期は
1.3以上りオフセットもなかったが耐久枚数が進むとや
や濃度低下し1.1〜1.2程度になりオフセット現象も見ら
れたがカブリは良好であった。しかし15℃/10%下では
初期は1.35以上の画像濃度があったがとびちりがひどく
次第に濃度低下し、1.0を下回りガサついた画像となっ
た。
比較例4 実施例1において4級アンモニウム塩の量を0.5部ス
テアリン酸アルミニウムの量を1.0部とする以外は同様
に行なったところ15℃/10%の環境下で次第に濃度低下
を生じ1.0を下回りガサついた画像となった。
比較例5 実施例1においてステアリン酸アルミニウムの量を0.
1部ニグロシン染料の量を0.1部とする以外は同様の方法
で行なったところ23.5℃/60%、15℃/10%の環境下では
20,000枚の画出しを通じて1.25以上の画像濃度が得られ
たものの32.5℃/85%の環境下では1.20を下回ることが
あり特に一晩放置後は1.0まで低下した。
比較例6 実施例1において4級アンモニウム塩の量を2.0部ス
テアリン酸アルミニウムの量を1.5部ニグロシン染料1.0
部とした以外は同様の方法で行なったところ混練時にス
ベリを生じシェアが十分にかからなかった。このトナー
を画出ししたところ画像濃度は初期は1.40と高いものの
20,000枚の画出しで1.10まで低下しカブリも多かった。
この現像スリーブを溶剤で清掃後画出ししたところ画像
濃度は1.35に回復しスリーブ汚染が生じていたことが判
明した。
比較例7 実施例1においてステアリン酸アルミニウムのかわり
にステアリン酸亜鉛(融点123℃金属含有率10.5重量
%)を用いニグロシン染料を使用しない以外は同様に行
なったところ画像濃度は20,000枚の画出しを通じて安定
しているが1.15〜1.2と低くややカブリ気味の画像であ
り、オフセット現象も見られた。
比較例8 実施例1においてステアリン酸アルミニウムとニグロ
シン染料を使用しない以外は同様の方法で行なったとこ
ろ画像濃度が1.0〜1.2とやや低くオフセット現象も見ら
れた。32.5℃/85%の環境下では画像濃度1.0以下になる
こともあった。また15℃/10%の環境下では濃度は1.1〜
1.2であった。さらにトナーを補給しないで画出しを行
なうと特に濃度低下をおこし画像濃度は0.6程度まで低
下した。
比較例9 実施例1において4級アンモニウム塩とニグロシン染
料を使用せずステアリン酸アルミニウムの量を1.0部と
した以外は同様の方法で行なったところ画像濃度は比較
例1よりも低く0.8〜1.0しかなくしかも流動性の悪いカ
ブリの多い画像しか得られなかった。
比較例10 実施例1においてステアリン酸アルミニウムを融点16
0℃,金属含有率5.0重量%のものに変える以外は同様に
して行なったところ、ステアリン酸アルミニウムの分散
が悪く画像濃度は1.40と高かったが黒ポチカブリを生じ
たまた32.5℃/85%の環境下で一晩放置後1.10と濃度低
下を生じた。
なお表1にそれぞれのトナーの摩擦帯電量を示す。
比較例11 実施例1において結着樹脂にスチレン/2−エチルヘキ
シルアクリレート/ジビニルベンゼン共重合体(Mw 50
万)を用いる以外は同様の方法で行ったところ、温度/
湿度が23.5℃/60%、32.5℃/85%、15℃/10%の各環境
下で20,000枚の画出しの結果、常に画像濃度は1.25以上
ありカブリも少なかったが画像上にオフセット現象が見
られた。
比較例12 実施例1における結着樹脂の酸価を0.8にしたものを
用いる以外は同様にして行ったところ、画像濃度は1.38
と高かったが画像上に軽微ながらオフセット現象が確認
された。
比較例13 実施例1における結着樹脂の酸価を30のものを用いる
以外は同様にして行ったところ、画像濃度が1.10〜1.15
と低く、オフセット現象も見られた。
[発明の効果] 以上の通り、本発明のトナーによればいずれの温度、
湿度下においても高画質な画像を常に安定して得る事が
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野沢 圭太 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 小林 邦子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−228662(JP,A) 特開 昭59−137955(JP,A) 特開 平1−259371(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸価1〜20である結着樹脂と磁性粉を主成
    分とする磁性トナーであって、荷電制御剤として、4級
    アンモニウム塩と、金属含有率が2.0重量%以上であり
    かつ融点が110〜145℃である脂肪酸金属塩とニグロシン
    染料を含有し、各々の帯電制御性に関し、鉄粉に対する
    摩擦帯電量が である事を特徴とする正帯電性磁性トナー。
  2. 【請求項2】4級アンモニウム塩と脂肪酸金属塩とニグ
    ロシン染料のトナー中への含有量が である請求項1記載の正帯電性磁性トナー。
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