JP2715093B2 - 脱線係数測定装置 - Google Patents

脱線係数測定装置

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JP2715093B2 JP7816188A JP7816188A JP2715093B2 JP 2715093 B2 JP2715093 B2 JP 2715093B2 JP 7816188 A JP7816188 A JP 7816188A JP 7816188 A JP7816188 A JP 7816188A JP 2715093 B2 JP2715093 B2 JP 2715093B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (a) 技術分野 本発明は、脱線係数測定装置に関し、より詳細には、
1対の軌道とこの軌道上を走行する被測定車両との間で
それぞれ該被測定車両の車軸に沿う方向に発生する横圧
Qおよび上記1対の軌道を含む平面に垂直な方向に発生
する垂直圧Pを検出することでこれらの比である脱線係
数Q/Pを測定する脱線係数測定装置に関するものであ
る。
(b) 従来技術 従来、鉄道車両の脱線係数測定は、車輪、軸箱、台車
わくおよび床面上に測定センサを取付けて測定する、い
わゆる車上測定が行われていた。例えば、車輪による測
定の場合は、車輪の中心から放射状に延びる略角柱状の
スポークの4側面にそれぞれ2対のひずみゲージを添着
し、一方の対のひずみゲージからの横圧データおよび他
方の対の垂直圧データをスリップリング装置等を介して
車上の脱線係数測定装置に入力して脱線係数を測定して
いた。
しかしながら、このような従来装置では、全ての車両
の脱線係数を測定するためには各車両すべてに上記測定
装置を取付けなければならず、莫大な費用と労力が必要
になり、実際の営業車両の全車両についての測定は、事
実上、不可能である。そこで、短時間に少ない労力で能
率よく脱線係数を測定できる装置が要望されていた。
(c) 目的 本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、その目
的とするところは、簡素な構成で、汎用性に富み、装置
自体の製造コストと装置の設置コストからなるトータル
コストを低減化できると共に、少ない労力で短時間に効
率よく被測定車両の各車輪別の脱線係数を測定し得る脱
線係数測定装置を提供することにある。
(d) 構成 上記目的を達成させるため、請求項(1)に記載の発
明は、1対の軌道とこの軌道上を走行する被測定車両と
の間でそれぞれ該被測定車両の車軸に沿う方向に発生す
る横圧Qおよび上記1対の軌道を含む平面に垂直な方向
に発生する垂直圧Pを検出することでこれらの比である
脱線係数Q/Pを測定する脱線係数測定装置において、上
記軌道に沿い上記被測定車両の固有振動数および走行速
度によって定められる区間長にわたって設けられた測定
区間と、この測定区間内に所定の間隔で上記軌道に対し
て左右対称に配設され上記横圧を検出する横圧センサお
よび上記垂直圧を検出する垂直センサから成るセンサ部
と、この各センサ部からの上記横圧に対応する横圧信号
および上記垂直圧に対応する垂直圧信号を上記被測定車
両が上記測定区間にさしかかってから通過し終るまでの
間記録する記録手段とを具備し、この記録手段に記録さ
れた横圧信号と垂直圧信号との比を上記各センサ部毎に
求めて上記被測定車両の各車輪別の脱線係数を測定し得
るように構成したことを特徴としたものである。
また、上記目的を達成させるため、請求項(2)に記
載の発明は、測定区間内に所定の間隔で軌道に対して左
右対称に横圧センサおよび垂直圧センサから成るセンサ
部を配設し、上記センサ部からの検出出力の1つを信号
選択部が所定の時間間隔毎に選択し、これをアナログ/
デジタル変換部でデジタル信号に変換して測定データと
し、これを記憶部および記憶制御部ならびに比較判定部
によって、上記時間間隔毎に該記憶部の当該メモリの内
容と比較し、このメモリ内容が小さい場合は上記測定デ
ータに書換え、メモリ内容が大きい場合はこれを保持
し、この保持されたメモリ内容から脱線係数を算出し、
上記保持と同時に計数部の内容を1つ増加させるように
構成したことを特徴としたものである。
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて具体的に
説明する。
第1図は、請求項(2)ら記載の発明に係る脱線係数
測定装置の一実施例の全体構成を示すブロック図であ
る。
第1図において、1は左レール、2は右レール、3は
左レール1および右レール2の1対から成る軌道であ
る。4はこの軌道3上を走行する全長L1の被測定車両、
5および6は左レール1上を、7および8は右レール2
上を転動する上記被測定車両4の車輪である。9は軌道
3上の区間長L0にわたって設けられた測定区間で、該測
定区間長L0は、被測定車両4の固有振動数および走行速
度から定められ、この例においては被測定車両4の全長
L1の2倍程度に構成されている。ただし、作図の都合
上、図中の比率は2倍になっていない。
10〜13は上記測定区間9内に所定の間隔L2で設けた第
1測定点〜第8測定点(ただし一部省略)、14〜17およ
び18〜21はそれぞれ上記第1測定点10〜第8測定点13上
の左レール1および右レール2に設けられたM個のセン
サ部としての左第1センサ〜左第8センサおよび右第1
センサ〜右第8センサで、この例では合計16個より成
る。
22〜25および26〜29はそれぞれ左第1センサ14〜左第
8センサ17および右第1センサ18〜右第8センサ21から
の検出出力と調整信号(INZ)とを受け、該検出出力を
それぞれ増幅して測定出力(L1)〜(L8)および(R1)
〜(R8)を出力する増幅器(以下「アンプ」という)で
ある。
30は選択指令としてのアドレス信号(ADR)および上
記測定信号(L1)〜(L8)および(R1)〜(R8)を受
け、該アドレス信号(ADR)をデコード(解読)して上
記測定信号(L1)〜(L8)および(R1)〜(R8)のうち
の1つを選択して測定信号(A)として出力する信号選
択部としてのアナログマルチプレクサ(以下、「MPX」
と略記する)である。
31はアナログ信号である上記測定信号(A)およびシ
ンクロ信号(SYC)を受け、このシンクロ信号(SYC)の
タイミングに基づいて該測定信号(A)をデジタル信号
である測定データ(D)に変換するアナログ/デジタル
変換部としてのA/Dコンバータであり、32は上記測定デ
ータ(D)および後述するメモリデータ(MD)ならびに
上記シンクロ信号(SYC)を受けて測定データ(D)と
メモリデータ(MD)の大小関係を比較し、メモリデータ
(MD)が大きいときはホールド信号(HLD)を出力し、
メモリデータ(MD)が小さいときは書換信号(XCH)を
出力する比較判定部としてのデジタルコンパレータ(以
下、「CMP」と略記する)である。
33は(M×2)個のメモリとしての32個のメモリより
成り、上記第1測定点10〜第8測定点13に対応する各チ
ャンネルCH1〜CH8に各々4個ずつ上記メモリを割当て、
さらにこの4個をそれぞれRVメモリ、RHメモリ、LVメモ
リ、LHメモリとし、さらにこの4個のメモリを1対1に
センサフラグF1〜F4が設けられた記憶部としてのメモリ
部、34は上記測定データ(D)、上記ホールド信号(HL
D)、上記書換信号(XCH)、アドレス信号(ADR)およ
び進入信号(BIN)を受け、上記メモリ部33の各メモリ
に対応する測定データ(D)の書込みおよびメモリ内容
をメモリデータ(MD)として出力する読取り、さらに上
記センサフラグF1〜F4のセットおよびリセットあるいは
すべてのメモリをゼロクリアするクリア等を制御すると
共に、測定データ(D)を監視し、これが0データにな
ったとき各チャンネルCH1〜CH8の各フラグF1〜F4をゼロ
・クリア(リセット)するモニタ機能を有する記憶制御
部としてのメモリコントローラである。
35は上記アドレス信号(ADR)の上位ビットより成る
チャンネル信号(CHN)、上記進入信号(BIN)、上記メ
モリデータ(MD)および上記ホールド信号(HLD)を受
け、上記チャンネルCH1〜CH8に対応するK1〜K8より成る
カウンタをクリアまたは1つずつ加算する計数部として
のカウンタ部で、メモリデータ(MD)にカウンタK1〜K8
のいずれか1つの計数値(カウント値)を付加した時点
で完了信号(ED)を出力すると共に該カウント値を付加
したメモリデータを出力データ(OD)として出力するよ
うに構成されている。
36は上記出力データ(OD)、完了データ(ED)、上記
進入信号(BIN)および制御信号(C2)を受け、制御信
号(C3),(C4)を出力し、制御信号(C1)を授受し、
各センサ14〜21に対する脱線係数およびこれらの中で最
大値となる最大脱線係数を算出する演算部(以下「CP
U」と略記する)である。37は上記制御信号(C1)を授
受する読み書き自在なメモリより成るRAM、38は上記制
御信号(C2)を出力し、CPU36の動作プログラムおよび
所定の定数等が予め格納されているROM、39は上記制御
信号(C3)を受けるプリンタ、40は上記制御信号(C4)
を受ける表示器である。
41は進入信号(BIN)を受け、所定の時間間隔(例え
ば5μs)毎のタイミングを示す上記シンクロ信号(SY
C)を出力し、このシンクロ信号(SYC)のタイミング毎
に内容が順次更新される上記アドレス信号(ADR)を出
力し、さらに制御信号(C5)を出力する切換制御部とし
てのサンプリング制御部(以下「CTL」と略記する)で
ある。42は上記制御信号(C5)を受け、上記各アンプ22
〜29に対して個別に較正値用データおよび零調整用デー
タを調整信号(INZ)として出力する初期調整部であ
る。
尚、進入信号(BIN)は、別途設けられる車両識別装
置から出力され、被測定車両4が上記測定区間9にさし
かかった時点で、例えば、Hレベルに立上り、測定区間
9を通過し終った時点でLレベルに立下るように構成さ
れている。そして、例えば、東海道新幹線の車両は16両
で編成されているが、この16両が通過し終るまで進入信
号(BIN)はHレベルを保持している。
また、シンクロ信号(SYC)の時間間隔5μsは、被
測定車両4が予想される最高の走行速度200km/hであっ
ても測定信号(A)に欠落が生じない十分短い時間間隔
に設定され、換言すればMPX30の切換速度(サンプリン
グ速度)が十分な速さになるように設定されている。
また、車輪5,7と6,8間の距離、すなわち軸間距離は、
所定の間隔L2のほぼ4倍とする。
第2図は、請求項1に記載の発明に係る脱線係数測定
装置の一実施例の全体構成を概念的に示すブロック図で
ある。尚、第1図と共通の部位には同一符号を付してあ
る。
第2図において、各センサ14〜21内のHは横圧Qを検
出する横圧センサ、Vは垂直圧Pを検出する垂直圧セン
サ、43は記録手段としてのいわゆるデータレコーダ、MC
1〜MC4はデータレコーダ43の記録チャンネルの一部で、
左第1センサ14の垂直圧センサVおよび横圧センサHの
検出出力がそれぞれ記録チャンネルMC1およびMC2に入力
され、同様に右第1センサ18の横圧センサHおよび垂直
圧センサVの検出出力がそれぞれ記録チャンネルMC3お
よびMC4に入力されている。
尚、図示は省略したが第2測定点11〜第8測定点13に
配設された各センサの検出出力もそれぞれ独立した記録
チャンネルに入力されている。(OUT)はデータレコー
ダ43の再生出力を示している。
第3図は、第1図に示す実施例の第1測定点10を代表
としてセンサ14,18およびアンプ22,26の詳しい構成を示
すブロック図である。
第3図において、左第1センサ14内のLV1およびLH1は
それぞれ第2図で説明した垂直圧センサおよび横圧セン
サ(以下、単に「センサ」という)、右第1センサ18内
のRV1およびRH1も上記同様垂直圧センサおよび横圧セン
サ(以下、単に「センサ」という)、アンプ22および26
内のA1,A2,A3,A4はそれぞれ上記センサLH1,LV1,RH1,RV1
の検出出力を受けるアンプ、(L11),(L12),(R1
1),(R12)は、それぞれ上記アンプA1〜A4の出力であ
る測定信号で、(L11)および(L12)から(L1)を、
(R11)および(R12)から(R1)を構成している。尚、
同図には示していない第2測定点11〜第8測定点13に関
しても同様に構成されているものとし、上記各センサを
示す符号は、最初の文字LまたはRが左レール1または
右レール2の設置場所を示し、2番目の文字VまたはH
が垂直圧センサまたは横圧センサの種別を示し、最後の
数字が測定点の番号を示す。従って、以下、図示してい
ない部位でも、例えば、センサLH4と記述すれば、第4
測定点の左レール1に設置した横圧センサを示すものと
する。
また、第2図に示したように同種類のセンサを測定方
向に見た列をセンサ列という。すなわち、センサRV1〜R
V8はセンサ列RV、RH1〜RH8はセンサ列RH、LH1〜LH8はセ
ンサ列LH、LV1〜LV8はセンサ列LVである。
第4図および第5図は、第1図の第1測定点10を代表
として横圧センサの取付状態を示す斜視図および正面図
である。
第4図および第5図において、8は上述した被測定車
両4の車輪、44aは車輪8のフランジ部、44bは車輪8の
車軸、45aおよび45bは右レール2を支える枕木(第5図
では省略)、46は右レール2の頭部、47は中間薄肉部、
48aおよび48bはフランジ状脚部、49は先端部にフランジ
状脚部48bと嵌合する凹状部49aを有する取付基板、50は
取付穴50aが穿設され、スペーサ50bを介して締付ボルト
・ナット50cで締付けられ、上記取付基板49との間にフ
ランジ状脚部48aを挟んで横圧センサRH1を右レール2に
固定する上基板、51はこの上基板50上に略垂直に設けら
れた垂直支持部、52はこの垂直支持部51に支えられるセ
ンサ部、52aはこのセンサ部52に駆動電流を供給するリ
ード線である。尚、センサ部52は、右レール2の頭部46
側面に近接(非接触)するように支持され、リード線52
aより数MHzの交流で駆動されるコイルより成り、このコ
イルから出る磁力線が上記頭部46に交差して渦電流とな
り、この渦電流と上記磁力線相互誘導を起こし、上記頭
部46とセンサ部52との距離の変化がリード線52aを流れ
る上記駆動電流の変化として検出される、いわゆる渦電
流式変位計である。従って、第5図に点線で示すように
頭部46が水平方向(図中左右方向)に変位すると、つま
り横圧を受けると、これを検出することができるのであ
る。さらに、この渦電流式変位計は、取付けが容易で、
温度の影響を受けにくく安定であり、しかも右レール2
中を流れる列車運行用の信号に影響を与えることも受け
ることもなく、非接触で測定ができるという利点を有し
ている。
第6図および第7図は、垂直圧を検出する垂直圧セン
サRV1を代表としてその取付状態を示す側面図および正
面図である。尚、第5図および第6図と同一部材には同
一符号を付してある。
第6図および第7図において、53aおよび53bは垂直圧
センサを取付けるため、中間薄肉部47の略中間位置に穿
設された取付穴、RV1は小円柱状を成し、該取付穴53a,5
3bに嵌入された前出の1対の垂直圧センサ、54はこのセ
ンサRV1内の略中央にある薄肉円板状に形成された起歪
部54aに添着されたひずみゲージで、2枚が互いに略直
角に添着されたものを1組として対向する面にもう1組
設けられて、ブリッジ回路(図示せず)が構成されてい
る。55はセンサRV1を取付穴53a,53bに固定するための取
付ナット、56は上記ブリッジ回路への入出力リード線で
ある。
尚、センサRV1が対で構成されている理由は取付穴53a
と53bとの間に車輪7または8が転動して来たとき、す
なわち垂直圧がかかったときに平坦な検出出力が得られ
るようにするためである。
また、垂直圧は、右レール2に発生するせん断ひずみ
を2組のひずみゲージ54で検出するように構成されてい
る。
第8図は、センサ列RVを代表として、被測定車両4が
測定区間9を通過するときの各センサRV1〜RV8の出力を
示すタイミングチャートである。第8図において、Pt1
〜Pt8は上記第1測定点10〜第8測定点13に対応する図
中の位置、(RV1)〜(RV8)はMPX30でサンプリングさ
れた測定信号(A)のうち特に代表となっている上記セ
ンサRV1〜RV8の測定信号(A)を示し、57〜64は測定信
号(RV1)〜(RV8)の中に現われる車輪(前車輪)8に
よる出力波形、65〜69は同じく(RV1)〜(RV5)の中に
現われる車輪(後車輪)7による出力波形を示す。ただ
し、出力波形65〜69は作図の都合上(RV4)〜(RV8)の
位置に示してある。
第9図は、被測定車両4が測定区間9を通過し終った
後の各センサ列の出力を適宜上合成して示す波形図であ
る。第9図において、Pt1〜Pt8は第8図と同一、RV,RH,
LV,LHはそれぞれ上述したセンサ列、70〜73はそれぞれ
センサ列の出力に現われる車両振動の波形、RP1〜RP8は
センサ列RVの各センサRV1〜RV8における垂直圧の最大値
であるセンサ最大値、特にRP2はセンサ列RVの中の最大
値である列最大値、以下同様にRQ1〜RQ8はセンサ列RHに
おける横圧のセンサ最大値、LP1〜LP8はセンサ列LVにお
ける垂直圧のセンサ最大値、LQ1〜LQ8はセンサ列LHにお
ける横圧のセンサ最大値で、センサ最大値RQ5,LP4,LQ1
は列最大値である。
第10図は、第1測定点10を代表としてMPX30のサンプ
リング動作を示すタイミングチャートである。第10図に
おいて、t1〜t5,t33〜t37はサンプリングの時点、ADR1
〜ADR4,ADR33〜ADR36はアドレス信号(ADR)の内容であ
る。尚、時点t1は第1回目のサンプリングが始まる時点
であり、時点t33はサンプリングの1周期後の第1回目
が始まる時点である。
また、出力波形57,74〜76の立上り時点は、説明を煩
雑にしないために、時点t1と一致させてあるが、実際に
は時点t1の以前からサンプリングは行われている。
第11図は、アドレス信号(ADR)の内容を示す図であ
る。第11図において、2進表記のアドレスデータは、V
を“0"、Hを“1"、Rを“0"、Lを“1"とし、CH1を“0
000"、CH8を“01111"と定義した場合を示している。ア
ドレス信号(ADR)は、アドレス名ADR1,ADR2,ADR3,……
に対応するアドレスデータが順次出力され、ADR32の次
はADR1に戻り、以下同じことが繰返される。そして、2
進表記の上位4ビットがチャンネル信号(CHN)であ
る。
第12図は、出力データ(OD)のデータ形式を示す図で
ある。第12図において、〜はデータ内容がD9,D11,D
12,D14が得られる順序で、それぞれの動作期間は第10図
に対応している。
第13図は、第1図に示す実施例の動作順序を示すフロ
ーチャートである。
このように構成された第1図に示す実施例の概略の動
作を、先ず説明する。被測定車両4が矢印の方向に進行
すると、第8図に示すように、車輪8によって順次セン
サRV1〜RV8から垂直圧が出力波形57〜64のように出力さ
れる。そして、車輪6,8が位置Pt4にさしかかったときに
車輪5,7がほぼ位置Pt1に達するので、出力波形65がセン
サRV1から再び出力され、以下、同様に順次RV2〜RV5か
ら再度波形66〜69が出力される。そして、このように同
じセンサから何回出力波形が現われるかをカウンタ部35
に計数させておけば、各車輪5,7または6,8の判別が可能
となるので、車輪毎の脱線係数が測定できるのである。
また、車輪の左右の判定は、第1測定点10を代表として
述べると、左第1センサ14と右第1センサ18のサンプリ
ングの順序を予め定めておくことにより可能となる。
さて、このようにして得られる各センサ列RV,RH,LV,L
Hからの出力が第9図に示すようなものだったとすれ
ば、脱線係数はQ/Pであるから、センサ列RVとRHでは、R
Q1/RP1〜RQ8/RP8によって1つの車輪に対して8個の脱
線係数が求まり、このうち特にRQ6/RP6が最大脱線係数
となる。従って、上記8個の脱線形数の平均値等を求め
ることも可能である。また、センサ列LVとLHに関しても
同様である。
次に、上述の動作をさらに詳しく第13図のフローチャ
ートに沿って説明する。
図示しないスタートスイッチを操作することにより、
フローチャートはSTARTより始まる。最初の「初期調
整」においてCTL41は制御信号(C5)を出力し、これを
受けた初期調整部42が調整信号(INZ)を出力して、各
アンプ22〜29の較正および零調整等を行う。
次の条件分岐「進入信号有り?」でCTL41は進入信号
(BIN)がHレベルになったか否かをチェックし、Hレ
ベルになっていなければNOに分岐し続ける。しかる後、
被測定車両4が測定区間9に近づき、やがて測定区間9
にさしかかった時、これを図示しない車両識別装置が検
出して進入信号(BIN)をHレベルに立上げる。この時
点(第10図の時点t1)で上記条件分岐はYESに分岐し、
該Hレベルを受けたメモリ部33およびカウンタ部35は、
次の「メモリ・カウンタクリア」で、各メモリ、各セン
サフラグF1〜F4および各カウンタをゼロ・クリアし、一
方、同時に進入信号(BIN)の立上りを検出したCTL41は
第10図に示すようにシンクロ信号(SYC)およびアドレ
ス信号(ADR)を出力し始める。そして、この時点(t
1)でのアドレス信号(ADR)の内容は、アドレス名ADR1
であるから第11図に示すように、チャンネル番号CHNO.
は第1チャンネルCH1(第1測定点10)、R/Lの別は右セ
ンサR、V/Hの別は垂直圧センサVとなる。つまり、こ
のようなアドレス信号(ADR)を受けたMPX30は、センサ
RV1の検出出力を選択し、これを測定信号(A)として
出力する。これを受けたA/Dコンバータ31は、次の「A/D
変換」にてシンクロ信号(SYC)を確認した上でデジタ
ル信号の測定データ(D)に変換する。
次の条件分岐「メモリデータが大きい?」にてCMP32
が上記測定データ(D)とメモリデータ(MD)の大小を
比較する。一方、メモリ部33に入力されたアドレス信号
(ADR)も、アドレス名ADR1であるから第1チャンネルC
H1のRVメモリを指示し、この内容がメモリデータ(MD)
として出力される。ただし、今の場合、メモリはすべて
ゼロ・クリアされているので、メモリデータ(MD)の内
容も0である。そして、車輪6,8が第1測定点10に近づ
いているとすれば、上記測定データ(D)は第10図に示
すようにセンサRV1の出力波形57のうち、時点t1〜t2間
の測定データD1となる。従って、メモリデータ(MD)の
方が小さいので(等しい場合も含む)、CMP32は書換信
号(XCH)を出力し、上記条件分岐はNOに分岐する。該
書換信号(XCH)を受けたメモリコントローラ34は次の
「メモリデータ書換え」にて測定データD1をCH1のRVメ
モリに書込む(記憶させる)。
次の条件分岐「アドレス更新?」にて、CTL41は時点t
1から5μs経過したか否かをチェックし、経過しなけ
ればNOに分岐しつづけ、経過したときはアドレス信号
(ADR)をアドレス名ADR1からADR2に更新し、フローチ
ャートはYESに分岐する。この時点が第10図の時点t2で
ある。次の「測定信号切換え」にてMPX30は第11図に基
づいてアドレス名ADR2に対応するセンサRH1の出力を選
択し、これを測定信号(A)として出力する。そして、
再び上記「A/D変換」に戻る。
尚、上記「A/D変換」から「メモリデータが大きい
?」をNOに分岐し、「アドレス更新?」に至るまでのル
ープを、以下、「データ更新ループ」と呼び、その一連
の動作を「データ更新動作」と呼び、さらに「アドレス
更新?」をYESに分岐し、「A/D変換」に至るまでのルー
プを「アドレス更新ループ」と呼び、その一連の動作を
「アドレス更新動作」と呼ぶこととする。
さて、時点t1〜t2間における第1回目の上記データ更
新動作およびアドレス更新動作にて測定データD1がメモ
リ部33の第1チャンネルCH1のRVメモリに書込まれた
が、第2回目〜第4回目のデータ更新動作およびアドレ
ス更新動作によって、第10図の測定データD2,D3,D4がそ
れぞれ第1図の第1チャンネルCH1のRHメモリ、LVメモ
リ、LHメモリにそれぞれ書込まれる。さらに、第10図の
時点t5〜t33までは、第11図に基づいて、第2測定点11
〜第8測定点13の各4個のセンサはすべての出力をサン
プリングし、メモリ部33の第2チャンネルCH2〜第8チ
ャンネルCH8の各4個のメモリに書込む。ただし、今
は、車輪6,8が第1測定点10の近傍なので、第2測定点1
1以後、第8測定点13までの各センサ15〜17,19〜21から
の出力はない。つまり0データを書込むことになる。そ
いて、時点t33にて、再び第1測定点10(Pt1)のセンサ
RV1の測定データD5が選択され、A/D変換されて測定デー
タD5を得てCMP32でメモリデータ(MD)である測定デー
タD1と比較される。つまり、以上t1〜t33がサンプリン
グの1周期である。以下、同様に、上記データ更新動作
および上記アドレス更新動作によってメモリ部33の第1
チャンネルCH1の残りの3つのメモリモD6,D7,D8に書換
えられる。そして、第2測定点11〜第8測定点13までの
各センサの出力は、上述のように0で、これをサンリン
グすることになる。
ところで、MPX30のサンプリング速度が被測定車両4
の走行速度よりも十分に速いので、センサの出力波形が
ゼロから徐々に大きくなりピークに至るまでに実際に
は、数10周期〜100周期前後のサンプリングが行われ
る。
さて、数10周期経た後、時点T1〜T5までの上記データ
更新動作およびアドレス更新動作によってCH1の4つの
メモリはD9,D10,D11,D12に書換えられる。そして、T1か
ら1周期経た時点T6にて測定データD13と内容が測定デ
ータD9であるメモリデータ(MD)とを比較したCMP32
は、メモリデータ(MD)の方が大きいので、ホールド信
号(HLD)を出力し、フローチャートの上記「メモリデ
ータが大きい?」をYESに分岐する。次の条件分岐「セ
ンサフラグはセット?」にてメモリコントローラ34は、
メモリ部34のセンサフラグをチェックするが、今はすべ
てクリアされているので(セットされていないので)NO
に分岐する。そして、さらに上記ホールド信号(HLD)
を受けているのでメモリコントローラ34はCH1のRVメモ
リの内容D9をセンサ最大値として保持する。さらに、次
の「センサフラグセット」にてメモリコントローラ34
は、アドレス信号(ADR)に対応するフラグをセットす
る。つまり今の場合は第1チャンネルCH1のRVメモリに
対応するセンサフラグF1をセットする。
一方、同時にホールド信号(HLD)を受けたカウンタ
部35は、次の「カウンタ加算」で今受けているチャンネ
ル信号(CHN)がCH1を指示しているので、つまり、アド
レス信号(ADR)はアドレス名ADR1であるから、上位4
ビットで示されるチャンネルデータはCH1を指示してい
るので、カウンタK1を加算し、その内容を0から1にす
る。そして、メモリコントローラ34から出力されるメモ
リデータ(MD)は現在のアドレス信号(ADR)の情報、
つまり、チャンネル番号CHNO.がCH1,R/Lの別がR,V/Hの
別がVであるデータを付加して出力し、これを受けたカ
ウンタ部35は次の「データ出力・保持」で上記カウント
値K1=1をさらに付加して、第12図のに示すように、
データ形式が整ったところで、これを出力データ(OD)
として出力して保持すると共に完了信号(ED)を出力す
る。
そして、この完了信号(ED)を受けたCPU36は、次の
「測定データ読取り」にて上記出力データ(OD)を読取
り、制御信号(C1)を介してRAM内にそのデータを格納
する。次の条件分岐「演算可能?」でCPU36は、脱線係
数を算出するためのデータが揃っているか否かをチェッ
クし、今の場合データはまだ1つしかないのでNOに分岐
する。以下、上記アドレス更新ループに移る。
尚、ここで、上記「メモリデータが大きい?」をYES
に分岐し、「演算可能?」をNOに分岐し、該アドレス更
新ループを経て再び「メモリデータが大きい?」に至っ
てYESに分岐する動作ループを、以下「データ読取りル
ープ」と呼び、その一連の動作をまとめて「データ読取
り動作」ということとする。
さて、時点T7〜T8間での「メモリデータが大きい?」
は、測定データ(D)がD14であるのに対し、メモリデ
ータ(MD)がD10で、D14>D10であるからNOに分岐し、
上記データ更新動作を行う。時点T8〜T9間は、D15<D11
であるから上記データ読取動作となる。次の時点T9〜T1
0間ではD12>D16であるから「メモリデータが大きい
?」をYESに分岐してから「演算可能?」までは上記デ
ータ読込ループと同じであるが、「演算可能?」をYES
に分岐するところが異る。つまり、第12図の,で示
すように、センサLV1とLH1のデータD11とD12が得られた
ので、脱線係数の算出が可能となったからYESに分岐す
るのである。次の「脱線係数算出」にて、CPU36は、脱
線係数をYとすれば、横圧Qおよび垂直圧PよりY=Q/
Pであるから、今の場合は、Y=D12/D11によって左第1
センサ14における車輪6に対する脱線係数を算出する。
次の「演算結果出力」においてこの演算結果をRAM37に
格納すると共に制御信号(C4)を介して表示器40に表示
させる。
次の条件分岐「進入信号OFF?」でCTL41はアドレス信
号(ADR)およびシンクロ信号(SYC)を出力し続けるか
否かを判定するために進入信号(BIN)をチェックす
る。少なくとも時点T10では、進入信号(BIN)はHレベ
ルなので、フローチャートはNOに分岐し、アドレス信号
(ADR)およびシンクロ信号(SYC)の出力が続行され
る。以下、上記アドレス更新ループに至る。
尚、データ読取ループの途中の「演算可能?」をYES
に分岐し、「進入信号OFF?」をNOに分岐し、該アドレス
更新ループを経て再び「メモリデータが大きい?」に至
ってYESに分岐する動作ループを、以下、「部分演算ル
ープ」と呼び、その一連の動作をまとめて「部分演算動
作」と呼ぶ。
さて、時点T10以後、第2測定点11〜第8測定点13に
対して上記同様の動作がなされ(ただし、上述のように
すべての測定データ(D)は0データである)、時点T6
から1周期後の時点T11に至り、時点T11〜T12間での
「メモリデータが大きい?」はYESに分岐し、次の「セ
ンサフラグはセット?」はCH1のセンサフラグF1がセッ
トされているので、YESに分岐して「進入信号OFF?」に
至り、これをNOに分岐し、以下、上記アドレス更新ルー
プに入る(至る)。尚、上記「センサフラグはセット
?」をNOに分岐し、「進入信号OFF?」をNOに分岐してア
ドレス更新ループに入るループを「バイパスループ」と
呼び、この動作を「バイパス動作」と呼ぶこととする。
時点T12〜13間では、D14>D18であるからデータ読取
り動作もしくは部分演算動作のいずれかになるはずであ
り、いずれの場合も第12図のに示すようにセンサRH1
のデータD14が揃うことによってのデータD9とで演算
が可能となるので、結局、時点T12〜T13間では上記部分
演算動作が実行される。そしてY=D14/D9が算出され
る。T13〜T14間および次のT14〜T15間は、いずれも上記
バイパス動作となる。以下第2測定点11〜第8測定点17
に対しても同様の動作がなされるがすべて0データであ
る。T11からの1周期にわたるサンプリングが終り、こ
の後、数10周期のサンプリングを経た時点T16において
は、車輪6,8が第1測定点10を通過し終り、測定データ
(D)は第1測定点10においても0データとなる。従っ
て、この時点で各チャンネルCH1〜CH8の4個のセンサフ
ラグF1〜F4はすべてクリアされることになる。尚、第10
図の各測定データD9,D14,D11,D12がそれぞれ第9図のRP
1,RQ1,LP1,LQ1に対応していることはいうまでもない。
この後、車輪6,8が順次第2測定点11、第3測定点12
と進み、第4測定点(第1図示はなし)つまり、第8図
の位置Pt4に転動して来たとき、車輪5,7がPt1に達する
ので、出力波形65がセンサRV1から再び出力される。そ
して、出力波形65がサンプリングされる詳しい動作は、
第10図および第13図のフローチャートで説明したのと同
様である。異なるのは、カウンタ部35の各カウンタK1〜
K8の内容がすべて「1」になっていることである。従っ
て、出力波形65〜69で示すように、車輪5,7がPt1〜Pt5
に進み、さらにPt8を経て、通過し終った時点では、上
記カウンタK1〜K8の内容はすべて「2」となっている。
さて、このように被測定車両4が測定区間9(厳密に
は第8測定点13)を通過し終ると、上記車両認識装置が
進入信号(BIN)をLレベル立下げる。この時点で、上
記部分演算動作によって、第9図に示す、センサ最大値
RP1〜RP8,RQ1〜RQ8,LP1〜LP8,LQ1〜LQ8がRAM37内に格納
されている。そして、第8測定点における車輪5,7のセ
ンサ最大値RP8,RQ8,LP8,LQ8が上記部分演算ループある
いは上記データ読取動作によって格納された後は、出力
波形64,71a,72a,73aは下降するので、フローチャートは
上記バイパスループの動作を繰返すことになる。従っ
て、上記進入信号(BIN)がLレベルになったのをCTL41
が検出して条件分岐「進入信号OFF?」をYESに分岐し、
次の「サンプリング停止」によってシンクロ信号(SY
C)およびアドレス信号(ADR)の出力を停止する。そし
て、同じくLレベルになった進入信号(BIN)を受けてC
PU36が次の「最大脱線係数算出にて、上述したY=RQ2/
RP2およびY=LQ4/LP4をそれぞれ車輪8および6の最大
脱線係数として算出する。また車輪5,7についても同様
である。次の「最大値出力」にて上記演算結果である車
輪5〜8毎の最大脱線係数をプリンタ39および表示器40
に表示する。
次に、第2図に示す実施例の動作について説明する。
被測定車両(図示せず)が測定区間9を進入通過するこ
とにより、進入信号(BIN)を受けたデータレコーダ43
が各センサLV1〜LV8、LH1〜LH8、RV1〜RV8、RH1〜RH8の
検出出力をそれぞれ記録チャンネルMC1〜MC32に記録す
る。従って、例えば測定区間9に近い測定現場で所望の
被測定車両の各車輪について左右レール1,2の横圧およ
び垂直圧を測定・記録して持ち帰り、専用の解析装置等
に再生出力(OUT)を入力して脱線係数を算出する。
このように、第1図に示す実施例によれば軌道3に沿
って設けた測定区間9に左第1センサ14〜左第8センサ
17および右第1センサ18〜右第8センサ21を配設し、こ
れらによって横圧Qおよび垂直圧Pを検出し、最終的に
脱線係数Y=Q/Pを算出するように構成したから、装置
自体の製造コストを低減化できると共に、従来の車上測
定のように、各車両毎に測定装置を設ける必要がないの
で、第5図〜第7図に示した簡略な横圧センサRH1およ
び垂直圧センサRV1を左右レール1,2の8箇所に取付ける
だけの労力で済み、しかも取付作業は簡略なので、極め
て少ない労力で済むという利点がある。従って営業車両
が通過する軌道3上に測定区間9を設ければ営業車両も
容易に測定できるという利点がある。
また、CMP32、メモリコントローラ34によって、メモ
リ部33には、常にその時点での最大値が記憶されるよう
に構成したから、MPX30のサンプリング速度が走行速度2
00km/hに十分対応できる高速であるにも拘らず、メモリ
部33が最少数のメモリ(センサの数に等しい)で構成で
きるという利点がある。
また、カウンタ部35によって、車輪5,7および6,8の判
別ができ、アドレス信号(ADR)によって左センサ14〜1
7と右センサ18〜21の切換順度があらかじめわかってい
るので、各車輪5〜8毎の脱線係数が測定できるという
利点がある。
また、動作説明で述べたように、進入信号(BIN)を
別途用意された車両識別装置から受けることを除くと、
スタートスイッチ(図示せず)を操作するのみで、自動
的に測定が行われるので、測定作業そのものも省力化で
きるという利点がある。
尚、本発明は、上述の実施例に限定されることなく、
その要旨を逸脱しない範囲内で、種々の変形実施ができ
るものである。
例えば、測定点は、第1測定点10〜第8測定点13の8
個に限ることなく、MPX30のサンプリング速度および得
られる測定信号(A)の精度(サンプリングの粗さ)等
のかねあいで決定するならば、多少の増減があってもよ
い。
また、1つの測定点(例えば第1測定点10)における
サンプリングの順序(切換順序)は、RV1,RH1,LV1,LH1
の順に限ることなく、あらかじめその順序の他の各部の
動作が適合するように構成しておけば任意の順序でもよ
い。
また、被測定車両4は、説明を煩雑にしないため、最
も単純な2軸4輪の構成としたが一般の鉄道車両は4軸
8輪で構成され、もちろん、このような一般の構成にも
適用でき、さらに東海道新幹線(16両編成)のように64
軸128輪にも適用できる。
また、メモリコントローラ34は、0データを受けたと
き当該センサフラグをクリアするモニタ機能を有すると
述べたが、このモニタ機能は、CMP32あるいはCPU36が付
加するように構成してもよい。要するに、上記センサフ
ラグF1〜F4は、センサ最大値D9,D14,D11,D12等をCPU36
が読取ったことを示し、かつ、1つの車輪の通過後、次
の車輪の測定準備のためにクリアされるように構成され
ていればよい。さらに換言するならば、上記センサ最大
値D9,D14,D11,D12等のみをCPU36が読取り得るように構
成されるならば、上記センサフラグおよび上記モニタ機
能に任意でよい。
(e) 効果 以上、詳述したように、本発明によれば、測定区間内
に所定の間隔で軌道に対して左右対称に横圧センサおよ
び垂直圧センサから成るセンサ部を配設し、請求項
(1)に記載の発明のように、上記センサ部からの横圧
信号および垂直圧信号を記録するように構成し、請求項
(2)に記載の発明のように、上記センサ部からの検出
出力の1つを信号選択部が所定の時間間隔毎に選択しこ
れをアナログ/デジタル変換部でデジタル信号に変換し
て測定データとし、これを記憶部および記憶制御部なら
びに比較判定部によって、上記時間間隔毎に該記憶部の
当該メモリの内容と比較し、このメモリ内容が小さい場
合は上記測定データに書換え、メモリ内容が大きい場合
はこれを保持し、この保持されたメモリ内容から脱線係
数を算出し、上記保持と同時に計数部の内容を1つ増加
させるように構成したから、メモリ容量が少なくて済
み、その分安価に構成することができ、また、少ない労
力で短時間に効率よく、しかも汎用性に富みあらゆる車
両の車輪毎の脱線係数を測定し得る脱線係数測定装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る脱線係数測定装置の一実施例の
全体構成を示すブロック図、第2図は、本発明に係る脱
線係数測定装置の他の実施例の全体構成を概念的に示す
ブロック図、第3図は、第1図に示す実施例の第1測定
点10を代表としてセンサ14,18およびアンプ22,26の詳し
い構成を示すブロック図、第4図および第5図は、第1
の第1測定点10を代表として横圧センサの取付状態を示
す斜視図および正面図、第6図および第7図は、垂直圧
を検出する垂直圧センサRV1を代表としてその取付状態
を示す側面図および正面図、第8図は、センサ列RVを代
表として被測定車両の車輪が測定区間を通過するときの
各センサRV1〜RV8の出力を示すタイミングチャート、第
9図は、被測定車両の車輪が測定区間を通過し終った後
の各センサ列の出力を便宜上合成して示す波形図、第10
図は、第1測定点を代表としてMPXのサンプリング動作
を示すタイミングチャート、第11図は、アドレス信号
(ADR)の内容を示す図、第12図は、出力データ(OD)
のデータ形式を示す図、第13図は、第1図に示す実施例
の動作順序を示すフローチャートである。 1……左レール、2……右レール、 3……軌道、4……被測定車両、 5〜8……車輪、9……測定区間、 10〜13……第1測定点〜第8測定点、 14〜17……左第1センサ〜左第8センサ、 18〜21……右第1センサ〜右第8センサ、 22〜29……増幅器(アンプ)、 30……アナログマルチプレクサ(MPX)、 31……A/Dコンバータ、 32……デジタルコンパレータ(CMP)、 33……メモリ部、 34……メモリコントローラ、 35……カウンタ部、 36……演算部(CPU)、 37……RAM、38……ROM、 39……プリンタ、40……表示器、 41……サンプリング制御部(CTL)、 42……初期調整部、 43……データレコーダ、 MC1〜MC4……記録チャンネル、 49……取付基板、50……上基板、 51……垂直支持部、52……センサ部、 RV,LV……垂直圧センサ、 RH,LH……横圧センサ、 54……ひずみゲージ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1対の軌道とこの軌道上を走行する被測定
    車両との間でそれぞれ該被測定車両の車軸に沿う方向に
    発生する横圧Qおよび上記1対の軌道を含む平面に垂直
    な方向に発生する垂直圧Pを検出することでこれらの比
    である脱線係数Q/Pを測定する脱線係数測定装置におい
    て、上記軌道に沿い上記被測定車両の固有振動数および
    走行速度によって定められる区間長にわたって設けられ
    た測定区間と、この測定区間内に所定の間隔で上記軌道
    に対して左右対称に配設され上記横圧を検出する横圧セ
    ンサおよび上記垂直圧を検出する垂直センサから成るセ
    ンサ部と、この各センサ部からの上記横圧に対応する横
    圧信号および上記垂直圧に対応する垂直圧信号を上記被
    測定車両が上記測定区間にさしかかってから通過し終る
    までの間記録する記録手段とを具備し、この記録手段に
    記録された横圧信号と垂直圧信号との比を上記各センサ
    部毎に求めて上記被測定車両の各車輪別の脱線係数を測
    定し得るように構成したことを特徴とする脱線係数測定
    装置。
  2. 【請求項2】1対の軌道とこの軌道上を走行する被測定
    車両との間でそれぞれ該被測定車両の車軸に沿う方向に
    発生する横圧Qおよび上記1対の軌道を含む平面に垂直
    な方向に発生する垂直圧Pを検出することでこれらの比
    である脱線係数Q/Pを測定する脱線係数測定装置におい
    て、上記軌道に沿い上記被測定車両の固有振動数および
    走行速度によって定められる区間長にわたって設けられ
    た測定区間と、この測定区間内に所定の間隔で上記軌道
    に対して左右対称に配設され上記横圧を検出する横圧セ
    ンサおよび上記垂直圧を検出する垂直センサから成るM
    個のセンサ部と、上記各センサ部からの測定信号をそれ
    ぞれ受けると共に選択指令を受けこの選択指令に基づい
    て該測定信号のうちの1つの所定の時間間隔で順次選択
    して出力する信号選択部と、この信号選択部からのアナ
    ログ信号である上記測定信号をデジタル信号の測定デー
    タに変換して出力するアナログ/デジタル変換部と、少
    なくとも(M×2)個以上のメモリより成る記憶部と、
    上記測定データおよび上記選択指令を受けこの選択指令
    に基づいて上記記憶部の所定のメモリに該測定データを
    書込みまたは読出しする記憶制御部と、上記信号選択部
    によって任意の上記測定信号が選択されてから再びこの
    測定信号が選択されるまでを1周期とするとき上記アナ
    ログ/デジタル変換部および上記記憶制御部を介してそ
    れぞれ現在選択されている測定データと1周期前の測定
    データである上記メモリの内容との大小関係を上記所定
    の時間間隔毎に比較し該メモリの内容が小さい場合はこ
    れを現在選択されている上記測定データに書換える書換
    指令を、また該メモリの内容が大きい場合はその内容を
    保持する保持指令を上記記憶制御部に出力する比較判定
    部と、上記保持指令を受けた各時点で当該メモリの内容
    を受取り上記被測定車両が上記測定区間を通過し終った
    時点で上記各センサ部毎に1組の上記横圧Qおよび上記
    垂直圧Pに対応する測定データを得てこれらより上記脱
    線係数Q/Pを算出する演算部と、上記保持指令を受ける
    毎にその内容を1つ増加する(M/2)個の計数部と、上
    記選択指令を出力する切換制御部とを具備し、上記被測
    定車両の各車輪別の脱線係数が自動的に得られるように
    構成したことを特徴とする脱線係数測定装置。
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