JP2712818B2 - アニリド誘導体およびその製造法 - Google Patents
アニリド誘導体およびその製造法Info
- Publication number
- JP2712818B2 JP2712818B2 JP31176990A JP31176990A JP2712818B2 JP 2712818 B2 JP2712818 B2 JP 2712818B2 JP 31176990 A JP31176990 A JP 31176990A JP 31176990 A JP31176990 A JP 31176990A JP 2712818 B2 JP2712818 B2 JP 2712818B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reaction
- general formula
- represented
- lower alkyl
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
る。さらに詳しくは、特開平2−131481号等の明細書に
記載されている農園芸用殺菌剤の有効成分である酸アミ
ド化合物を製造する際の有用な中間体となり得る新規な
アニリド誘導体とその製造法に関するものである。
例えば下記反応経路のように、低級アルキルグリニャー
ル試薬を反応させることにより、置換2−オキサ−7−
アミノインダン誘導体を合成し、特開平2−131481号記
載の反応経路により農園芸用殺菌剤の有効成分として有
用である一般式〔I〕で示される酸アミド化合物に導く
ことができることから、中間体として有用である。
は低級アルキル基またはトリフルオロメチル基を表わ
し、R6は低級アルキル基、ハロゲン原子または水素原子
を表わす。〕 <従来の技術> 本発明のアニリド誘導体は、文献未記載化合物であ
り、その製造法は今まで知られていなかった。
ある置換2−オキサ−7−アミノインダン誘導体の製造
法としては、例えば、Journal of the American Chemec
al Society,69,1909(1947、Compt.rend.231,911(195
0)、特開平2−131481号記載のような方法が知られて
いる。
ル等のアルコール類溶媒中、触媒量のパラジウムカーボ
ンおよび酢酸の存在下、110℃〜120℃の加熱下で水素と
反応させて、無水フタル酸誘導体を得る。さらに、誘無
水フタル酸誘導体をメタノール、エタノール等のアルコ
ール類溶媒または酢酸溶媒中、金属亜鉛および塩酸の存
在下で還元させて、ラクトン誘導体を得る。さらに該ラ
クトン誘導体をジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
等のエーテル類溶媒中、ヨウ化メチルマグネシウム等の
低級アルキルグリニャール試薬と反応させて、ジオール
体を得る。次いで、該ジオール体を活性二酸化マンガン
と反応させて、置換2−オキサ−7−アミノインダン誘
導体を得る方法である。
ンガン残渣の処理の問題がある。また、収率が低く、し
かも反応操作が繁雑であり、さらに高価な金属触媒を多
回数使用する点等、工業的に実施する場合、必ずしも充
分なものとは言い難い。
置換2−オキサ−7−アミノインダン誘導体の有利な製
造法が求められていた。
サ−7−アミノインダン誘導体の製造法に関し、鋭意検
討した結果、一般式 〔式中、R1およびR2は低級アルキル基を表わす。〕 で示されるアニリド誘導体が有用な中間体であることを
見い出し本発明に至った。
誘導体(以下、本発明化合物と称する。) およびその製造法を提供するものである。
し、 一般式 (R2CO)2O 〔IV〕 〔式中、R2は前記と同じ意味を表わす。〕 で示されるカルボン酸無水物を反応させることにより得
ることができる。
ール溶媒、酢酸エチル溶媒、酢酸溶媒またはそれらの混
合物中で行われる。
は、たとえば接触還元法が挙げられ、用いられる触媒と
してはパラジウム炭素、白金化合物等が挙げられる。
ゼン誘導体単独で還元反応を行った後、一般式〔IV〕で
示されるカルボン酸無水物と反応させることもできる
が、あらかじめ一般式〔IV〕で示されるカルボン酸無水
物存在下で、一般式〔III〕で示されるニトロベンゼン
誘導体を反応させることもできる。
示されるニトロベンゼン誘導体に対して、一般式〔IV〕
で示されるカルボン酸無水物は1〜5倍モル量である。
また接触還元法において用いられる触媒は、通常の触媒
量で、たとえば一般式〔III〕で示されるニトロベンゼ
ン誘導体に対して、0.0001〜0.1倍モルである。
℃〜約50℃、好ましくは、約0℃〜約30℃の範囲であ
る。
るため一概には言えないが、たとえば約1時間〜約24時
間である。
濾別されてから、たとえば減圧下で濃縮することによ
り、本発明化合物を得ることができる。また、必要に応
じて、再結晶、クロマトグラフィー等の通常の方法によ
りさらに精製することもできる。
3−ニトロフタル酸と 一般式 R1OH 〔V〕 〔式中、R1は低級アルキル基を表わす。〕 で示される低級アルコールを酸存在下で反応させること
により得ることができる。
は、メタノール、エタノール等の一般式〔V〕で示され
る低級アルコール類、トルエン等の炭化水素類、モノク
ロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類およびそれらの
混合物が挙げられる。
挙げられる。
れる。
酸に対して、一般式〔V〕で示される低級アルコールは
約1〜約100倍モル量、好ましくは、約1〜20倍モル量
である。
る。反応温度は、通常室温〜約200℃、好ましくは約50
℃〜約150℃の範囲であり、反応時間は、通常約1時間
〜約48時間である。
ン、酢酸エチル等の有機溶媒で抽出し、減圧下で濃縮す
ることにより、所望の一般式〔III〕で示されるニトロ
ベンゼン誘導体を得ることができる。また必要に応じ
て、再結晶、クロマトグラフィー等の通常の方法により
さらに精製することもできる。
hesis,7,74(1927)に記載される方法により、フタル酸
無水物を硫酸等の酸存在下、硝酸と反応させることによ
り合成することができる。
応させることにより、 〔式中、R2およびR3は前記と同じ意味を表わす。〕 で示される置換2−オキサ−7−アミノインダン誘導体
に導びくことができる。
ては、例えばテトラヒドロフラン等のエーテル類、トル
エン等の炭化水素類、モノクロロベンゼン等のハロゲン
化炭化水素類およびそれらの混合物が挙げられる。
としては、たとえばアルキルマグネシウムハライドのよ
うな有機マグネシウム化合物、アルキルリチウムのよう
な有機リチウム化合物等が挙げられる。
して、低級アルキルグリニャール試薬は約3〜約10倍モ
ル量、好ましくは約4〜約6倍モル量である。
約−10℃〜室温の範囲であり、反応時間は通常約1時間
〜約24時間である。
希硫酸等で処理した後、酢酸エチル、トルエン、モノク
ロロベンゼン等の有機溶媒で抽出し、減圧下で濃縮する
ことにより、所望の一般式〔VI〕で示される置換2−オ
キサ−7−アミノインダン誘導体を得ることができる。
また、必要に応じて、再結晶、クロマトグラフィー等の
通常の方法によりさらに精製することもできる。
記載の反応経路により農園芸用殺菌剤の有効成分として
有用である一般式〔I〕で示される酸アミド化合物に導
びくことができる。
酸アミド化合物の中間体として有用な一般式〔II〕で示
される新規なアニリド誘導体およびその製造法に関する
ものであり、本発明化合物およびその製造法を経由する
ことにより一般式〔I〕で示される酸アミド化合物を従
来方法と比較して有利に製造することができる。
発明は下記の製造例のみに限定されるものではない。
される置換2−オキサ−7−アミノインダン誘導体を得
る従来の製造法を比較製造例1〜4に示す。
および無水酢酸1.53gを100mlのメタノールに溶解し、こ
れに触媒量の10%パラジウム炭素を加えた後、水素雰囲
気下、室温で5時間反応させた。反応後、パラジウム炭
素を濾別し、濾液を減圧下で濃縮することにより2.18g
の2−メトキシカルボニル−6−アセチルアミノ安息香
酸を得た。
た溶液中に硫酸1.36gを室温にて、ゆっくり滴下した。
滴下後、加熱還流下で、24時間反応させた。反応終了
後、反応混合物を冷水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出し
た。得られた抽出液を減圧下で濃縮することにより2−
メトキシカルボニル−6−ニトロ安息香酸を2.17g得
た。
酸2.37gを50mlのテトラヒドロフランに溶解し、氷冷上
で塩化メチルマグネシウムの3Mテトラヒドロフラン溶液
を20mlゆっくり滴下した。滴下後、徐々に室温まで温度
を挙げて、1晩攪拌して反応させた。反応終了後、反応
混合物を希塩酸水へ注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。
得られた抽出液を減圧下で濃縮することにより目的の3,
3−ジメチル−7−アセトアミノフタライドを1.86g得
た。
(1947)記載の方法に準じて3−アセトアミノフタル酸
無水物の製造を行なった。
よび無水酢酸430gを酢酸920gに溶解し、これに触媒量の
10%パラジウム炭素を加えた後、水素雰囲気下、110℃
〜120℃で3時間還元した。反応後、パラジウム炭素を
濾別し、濾液を冷却させて結晶を得た。生じた結晶を濾
過することにより157gの3−アセトアミノフタル酸無水
物を得た。
−アセトアミノフタル酸無水物および無水酢酸を酢酸に
溶解し、これに塩酸存在下で、触媒量の亜鉛粉末を加え
た後、激しく振とうさせた。反応後、亜鉛を濾別し、濾
液を精製することにより4−アセトアミノフタライドが
得られた。
チル−2−ヒドロキシメチル−3−アセトアミノベンジ
ルアルコールの製造を行なった。
ドロフランに溶解し、氷冷上でヨウ化メチルマグネシウ
ムの3Mエーテル溶液を130mlゆっくり滴下した。滴下
後、徐々に室温まで温度を上げて、1晩攪拌して反応し
た。
氷冷下注ぎ込み、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を
乾燥後、濃縮することにより得られた油状物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、
α,α−ジメチル−2−ヒドロキシメチル−3−アセト
アミノベンジルアルコールの白色結晶7.2gを得た。
ル−7−アセトアミノフタライドの製造を行なった。
トアミノベンジルアルコール7.2gをクロロホルム300ml
に溶かし、活性二酸化マンガン28gを加え、6時間加熱
還流した。反応終了後、反応混合物を放冷後セライトを
敷いたグラスフィルターにて濾過し、残渣をクロロホル
ム100mlにて洗浄した。濾液と洗浄液とを合わせて濃縮
し得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにて精製することにより目的の3,3−ジメチル−7−
アセトアミノフタライドを4.4g得た。
Claims (3)
- 【請求項1】 〔式中、R1およびR2は低級アルキル基を表わす。〕 で示されるアニリド誘導体。
- 【請求項2】 〔式中、R1は低級アルキル基を表わす。〕 で示されるニトロベンゼン誘導体を水素雰囲気下で還元
して、 一般式 (R2CO)2O 〔式中、R2は低級アルキル基を表わす。〕 で示されるカルボン酸無水物を反応させることを特徴と
する請求項1記載のアニリド誘導体の製造法。 - 【請求項3】3−ニトロフタル酸と 一般式 R1OH で示される低級アルコール 〔式中、R1は低級アルキル基を表わす。〕 を酸存在下で反応させることにより、 〔式中、R1は前記と同じ意味を表わす。〕 で示されるニトロベンゼン誘導体とし、該誘導体を還元
し、 一般式 (R2CO)2O 〔式中、R2は低級アルキル基を表わす。〕 で示されるカルボン酸無水物を反応させることを特徴と
する請求項1記載のアニリド誘導体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31176990A JP2712818B2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | アニリド誘導体およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31176990A JP2712818B2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | アニリド誘導体およびその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04182460A JPH04182460A (ja) | 1992-06-30 |
JP2712818B2 true JP2712818B2 (ja) | 1998-02-16 |
Family
ID=18021258
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31176990A Expired - Lifetime JP2712818B2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | アニリド誘導体およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2712818B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19623744A1 (de) * | 1996-06-14 | 1997-12-18 | Bayer Ag | Aminophthalsäurederivate |
-
1990
- 1990-11-16 JP JP31176990A patent/JP2712818B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04182460A (ja) | 1992-06-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
BG64986B1 (bg) | Метод за получаването на 5-цианфталид | |
WO2000027798A1 (en) | Production of 2-amino-2-[2-(4-c2-20-alkyl-phenyl)ethyl]propane-1,3-diols | |
JPH03109384A (ja) | (S)―4―ヒドロキシメチル―γ―ラクトンの製造方法 | |
JP2712818B2 (ja) | アニリド誘導体およびその製造法 | |
JPS6046104B2 (ja) | ブテン誘導体の製造方法 | |
JP3018480B2 (ja) | 置換2―オキサ―7―アミノインダン誘導体の製造法 | |
US7193086B2 (en) | Process for preparation of a quinolinecarbaldehyde | |
JP3010264B2 (ja) | イソクマリン類の製造方法 | |
DE69510390T2 (de) | Verfahren zur Herstellung von Allylchinon-Derivaten und Zwischenprodukte | |
JP3869530B2 (ja) | ビフェニル誘導体の製造法 | |
US5270469A (en) | Process of preparing 3-phenyl-quinoline-5-carboxylic acid | |
JP2001048826A (ja) | 1−フェニル−1,3−ブタンジオン誘導体の製造方法 | |
CZ305024B6 (cs) | Způsob výroby derivátů chinolinkarboxaldehydu a jeho meziproduktů | |
KR820000628B1 (ko) | 시스-비시클로 옥틸아민의 제조방법 | |
JPH06199806A (ja) | ジフルオロメトキシピラゾール誘導体及びその製造方法 | |
JPH04182477A (ja) | 置換2―オキサ―7―アミノインダン誘導体の製造法 | |
JP2006508156A (ja) | 触媒として白金を用いたテルビナフィンの製造方法 | |
JPH0825970B2 (ja) | テトラヒドロフタルイミド系化合物の製造法、その中間体および該中間体の製造法 | |
JPH07133271A (ja) | ベンズアルデヒド誘導体及びそれを中間体とするクロマンカルボン酸誘導体の製法 | |
JPH0812635A (ja) | アシルアミノフタル酸誘導体の製造方法 | |
JPS60197644A (ja) | 2―メチルアミノ―1―プロパノール誘導体の製造法 | |
PL176081B1 (pl) | Sposób wytwarzania 3-aminoizochinoliny i jej N-mono oraz N,N-dipodstawionych pochodnych | |
JPH07133270A (ja) | クロマン誘導体およびその製法 | |
JPH0413341B2 (ja) | ||
JPH0548226B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970930 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081031 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081031 Year of fee payment: 11 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D05 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081031 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091031 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101031 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101031 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031 Year of fee payment: 14 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031 Year of fee payment: 14 |