JP2712685B2 - シールド掘進機 - Google Patents

シールド掘進機

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JP2712685B2
JP2712685B2 JP1344108A JP34410889A JP2712685B2 JP 2712685 B2 JP2712685 B2 JP 2712685B2 JP 1344108 A JP1344108 A JP 1344108A JP 34410889 A JP34410889 A JP 34410889A JP 2712685 B2 JP2712685 B2 JP 2712685B2
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tunnel
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隆三郎 大塚
茂男 藤井
雅明 浦
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、トンネルを掘削すると共にセグメントを順
次組み立てて覆工するシールド掘進機に関する。
[従来の技術] シールド工法によりトンネル掘削を行うシールド掘進
機のうち、泥水の還流により切羽の安定の掘削土砂の排
出を行うものとして、泥水式シールド掘進機が知られて
いる。
第3図に示すように、従来この種のシールド掘進機
は、回転して地盤を掘削するカッタ1と、カッタ1を回
転自在に支持すると共に隔壁2で切羽から隔てられたシ
ールドフレーム3と、セグメント4を組み立てるエレク
タ5とにより主として構成され、泥水を切羽に供給・循
環させるための送泥管6及び排泥管7が備えられてい
る。
そしてシールドジャッキ8による推力と、シールドフ
レーム3に設けられた駆動用モータ9による回転力と
で、所定の孔径のトンネルを掘進すると共に、セグメン
ト4の幅だけ掘進する度ごとにセグメント4を組み立て
ることで、順次シールドするようになっている。
またこの他、シールドフレーム3の後端部には、掘進
するシールドフレーム3とセグメント4との間を止水す
るためのテールシール10が設けられ、さらに地山とセグ
メント4との間を充填するための裏込め注入装置(図示
せず)が設けられている。
[発明が解決しようとする課題] ところで近来にあっては、地中の利用率が高まり、特
に都市地盤においては上下水道、地下鉄、電線のための
埋設管等々の地中構造物が密集して設けられている。こ
のため、ケーブルの増設などの要求があっても、これに
対応すべくトンネルを新規構築することは極めて困難な
状況にある。
従って、地中スペースを有効に利用するために、既存
の埋設管(トンネル)を拡径することが考えられる。こ
の場合、既存の埋設管を取り壊しつつ掘進することは、
工事期間中に既存設備の供用を中断することとなるの
で、供用と並行して掘進することが望ましい。
しかしながら、既存のトンネルに影響を与えず、供用
したまま掘進するシールド掘進機は、従来なかった。
また、単に掘進機を中空筒体状に変形して、既存埋設
管の周囲を掘進するように構成しても、機械本体と既存
埋設管との隙間に入り込んでくる地下水(泥水)に対処
できないと、シールド内での作業が不可能になってしま
う。
そこで本発明は、上記事情に鑑み、既存トンネルを拡
径でき、しかもその供用に影響を与えることのないシー
ルド掘進機を提供すべく創案されたものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、既存埋設管に沿ってその外周を掘削するカ
ッタを有したシールドフレームを形成し、このシールド
フレームに、既存埋設管側と機本体側とを遮蔽する内管
壁を構築するための内殻を設けたものである。
[作 用] 上記構成によって、シールドフレームは、カッタの回
転により既存埋設管の外周にトンネルを掘削する。内殻
は、この掘進と並行して内管壁を構築し、機本体側と既
存埋設管側とを遮蔽して地下水及び泥水の浸入を阻む。
[実施例] 以下、本発明の実施例を、添付図面に従って説明す
る。
第1図及び第2図は、本発明に係るシールド掘進機の
一実施例を示したものであり、従来と同様の構成には同
一符号を付し、その説明を省略する。
このシールド掘進機は、既存埋設管たる既設セグメン
ト21の外周を掘削するカッタ22を有したシールドフレー
ム23と、このシールドフレーム23に設けられた内殻24と
により主として構成されている。
カッタ22は、ドーナツ状に形成されたカッターフレー
ム25と、その前端面に適宜配設されたカッタビット26と
で成り、カッターフレーム25の内径は、既設セグメント
21の外径よりもわずかに大きく形成されている。また最
も軸心側に位置されたカッタビット26は、既存セグメン
ト21の外壁に分布する裏込め注入材(モルタル)mを切
削できるように形成されている。
シールドフレーム23は、カッタ22の外径に略等しい外
殻27と、切羽からその後方を遮断する隔壁28とを有して
いると共に、内殻24が、カッターフレーム25の内径に略
等しい径で且つ、外殻27と同心状に形成され、これらが
適宜縦横に骨組み(図示せず)されて構成されている。
内殻24は、外殻27と同等の軸方向長さで形成され、掘
進中にあって機本体と既設セグメント21側とを遮蔽する
ようになっていると共に、掘進によって新設されるセグ
メント29を組み立てるエレクタ5と同様のエレクタ30が
備えられている。即ち、内管壁となる仮設セグメント31
を組み立てることで、切羽側からカッタ22及び内殻24と
既設セグメント21との隙間へ浸入してくる地下水或いは
掘削泥水が、掘進したトンネル内に入ってくるのを阻む
ようになっている。
また内殻24の後端には、オーバーラップする内殻24と
仮設セグメント31との間を止水するためのテールシール
32が、外殻27のテールシール10と同様に設けられてい
る。
このほかカッタ22には、シールドフレーム23側に後方
へ延出された中間リング33が連結され、この延出端側
に、軸ブロック34が取り付けられている。そして外殻27
と内殻24との間に、この軸ブロック34を適宜軸受けする
ための軸受部35が形成されている。さらに、軸ブロック
34の後方端部にはラック36が形成されており、これと噛
合する出力端37を有した駆動用モータ38が、シールドフ
レーム23内に固定支持されている。即ち、中間リング33
を介して、カッタ22が駆動用モータ38により回転駆動さ
れるようになっている。
また外殻27には、所定の推進力を得るための掘進ジャ
ッキ39が固定されており、その進退ロッド40の先端が新
設セグメント29に当接することで、反力を得るようにな
っている。これら掘進ジャッキ39は、第2図に示したよ
うに、周方向に等間隔に配設されている。
さらにシールドフレーム23には、従来同様の送泥管41
及び排泥管42が適宜延長されて設けられている。
次に本実施例の作用を説明する。
ケーブル等が配設されて供用されているシールドトン
ネルを利用して、これを拡径するに際して、まずシール
ドフレーム23を、その発進立坑(図示せず)において既
設セグメント21に同心上にセットする。
そして、送泥管41及び排泥管42によって泥水を循環さ
せつつ、駆動用モータ38及び掘進ジャッキ39を作動させ
ることで、カッタ22の回転及び推進力をもって既設セグ
メント21の外周を掘進する。
この掘進の際、カッタ22と既設セグメント21(切り残
された注入材mの層)との間を通って、地下水及び泥水
が後方に浸入してくるが、内殻24によってシールドフレ
ーム23が遮蔽される。
所定の長さだけ掘進した後、掘進ジャッキ39を短縮
し、エレクタ5によって、掘進した分の新設セグメント
29の組み立てを行う。この組み立てと並行して、内殻24
の後端よりも前方において、エレクタ30により仮設セグ
メント31の組み立てを行う。これで、機本体側である新
設セグメント29の内方は、内殻24と既設セグメント21と
の間を通ってくる地下水及び泥水から遮断される。
セグメント29,31の組み立て終了後、新設セグメント2
9に反力をとることで、カッタ22及びシールドフレーム2
3による掘進、セグメント29,31の組み立てが繰り返され
て、既設セグメント21の外周に、断面が同心円状の拡径
されたトンネルが構築される。
このように、既設セグメント21の外周を掘進するシー
ルドフレーム23に内殻24を設けて、内殻24自体と仮設セ
グメント31とで、機本体と既設セグメント21との隙間を
封止するようにしたので、シールド内での作業環境保全
が図れ、しかも既存のトンネルに影響を与えることな
く、拡径したシールドトンネルを構築することができ
る。
即ち、既設管内の施設を供用させたまま、これと並行
して掘進作業ができ、ケーブルの増設などの規模拡張工
事を行うに際し、その工期短縮に貢献できる。
なお、この新設トンネルを供用するに際しては、仮設
セグメント31を解体してより有効に掘削されたスペース
を利用することとなる。従って、仮設セグメント31の機
能は、主として掘進工事中の止水であるので、永久構造
物となる新設セグメント29よりも簡便な構造でよい。ま
た、既設セグメント21は、これをそのまま残しても、或
いは掘進完了後に壊してもよく、汎用性のあるトンネル
として利用できるものである。
[発明の効果] 以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果
を発揮する。
既存埋設管に沿ってその外周を掘削するカッタを有し
たシールドフレームを形成し、これに既存埋設管側と機
本体側とを遮蔽する内管壁を構築するための内殻を設け
たので、既存設備を供用させたままトンネルを拡径でき
ると共に、既存埋設管側と機本体側との間を確実に止水
することで作業環境の保全が達成される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るシールド掘進機の側断面図、第2
図は第1図中のII−II線矢視断面図、第3図は従来のシ
ールド掘進機を示した側断面図である。 図中、21は既存埋設管たる既設セグメント、22はカッ
タ、23はシールドフレーム、24は内殻、31は内管壁たる
仮設セグメントである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−102082(JP,A) 特開 昭59−102085(JP,A) 特開 平2−112590(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】既存埋設管に沿ってその外周を掘削するカ
    ッタを有したシールドフレームを形成し、該シールドフ
    レームに、上記既存埋設管側と機本体側とを遮蔽する内
    管壁を構築するための内殻を設けたことを特徴とするシ
    ールド掘進機。
JP1344108A 1989-12-29 1989-12-29 シールド掘進機 Expired - Fee Related JP2712685B2 (ja)

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