JP2712493B2

JP2712493B2 - 苗植機の植付穴形成装置

Info

Publication number: JP2712493B2
Application number: JP4799689A
Authority: JP
Inventors: 伸渡部
Original assignee: Iseki and Co Ltd
Current assignee: Iseki and Co Ltd
Priority date: 1989-02-27
Filing date: 1989-02-27
Publication date: 1998-02-10
Anticipated expiration: 2013-02-10
Also published as: JPH02222603A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野この発明は、苗植機の植付穴形成装置に関するもの
で、マルチフィルムを敷設した土壌面に植付穴を形成す
る形態において便利である。

従来の技術、および発明が解決しようとする課題野菜植機のように、苗を植付ける土壌面に予め植付穴
を形成して、この植付穴に苗植機で植付ける形態にあっ
ては、穴掘爪を土壌面に突き差して、植付穴を形成する
とき、穴底面が弧状になり易く、浅くなる。

課題を解決すための手段この発明は、進行しながら土壌面に苗植付用の植付穴
（１）を形成する穴掘爪（２）を、この穴掘爪（２）の
先端部の作動軌跡（イ）が進行方向（ロ）に対して後下
方へ傾斜する差込軌跡（ハ）と前上方へ傾斜する引抜軌
跡（ニ）とを形成するように駆動する駆動装置（３）に
取り付けてなる苗植機の植付穴形成装置の構成とする。

発明の作用、および効果機体の進行によって穴掘爪（２）を上下動して土壌面
に植付穴（１）を所定間隔に形成する。この穴掘爪
（２）の先端部が下動して土壌面へ突入するときは、進
行方向（ロ）に対して後下方へ傾斜する差込軌跡（ハ）
を描くために、この穴掘爪（２）の先端部によって掘取
られる土壌の穴後面が、できるだけ錘直面に近く形成さ
れ、又、土壌面から上方へ抜き出すときは、前上方へ傾
斜する引抜軌跡（ニ）を描くために、掘取る土壌の穴前
面を押付けるようにして、掘取土壌の崩れを少なくする
ことができる。

このため、土壌面に形成される植付穴（１）は、浅く
小さくても底面が広く形成されて、苗植付の抵抗になり
難く、又、とくにマルチフィルムを敷設後の土壌面に植
付穴（１）を形成するときは、穴掘爪（２）によって突
破られたフィルム片を該引抜軌跡（ニ）において穴前面
に押付けて、植付穴（１）上方へのめくれ上りを防止で
き、苗植付の邪魔にならないようにすることができる。

実施例なお、図例において、車体（４）は、前端部から後方
に亘って、エンジン（５）、ミッションケース（６）、
左右一対の車輪ケース（７）、この車輪ケース（７）を
昇降する油圧シリンダー（８）、この車輪ケース（７）
と連動して昇降される後輪アーム（９）、土壌面（ホ）
の高さを検出する高さセンサー（10）、土壌面（ホ）に
植付穴（１）を掘る穴掘爪（２）、苗を収容して移送供
給する苗タンク（11）、該穴掘爪（２）で形成された植
付穴（１）に苗を移植する植付爪（12）、及び操縦ハン
ドル（13）等を配設して、苗植機を構成する。（14）は
左右の車輪ケース（７）に軸装した前車輪、（15）は左
右の後輪アーム（９）に軸支した後車輪である。油圧シ
リンダー（８）の伸縮制御によって、ロッド（16）を介
して左右一対の前輪ケース（７）が前輪伝動軸（17）回
りに上下回動されると共に、ロッド（18）及び緩衝ばね
（19）等を介して後輪アーム（９）がアーム軸（20）の
回りに上下回動されて、車体（４）を土壌面（ホ）に対
して平行状態で昇降する。

高さセンサー（10）は、車体（４）のブラケット（2
1）に設けた支軸（22）回りに上下揺動自在のアーム（2
3）に上下回動自在に枢着（24）し、この高さセンサー
（10）から突出するセンサアーム（25）と、前記油圧シ
リンダー（８）を制御する昇降制御弁（26）との間をロ
ッド（27）で連結して、この高さセンサー（10）が一定
領域を越えて上動することにより、前後車輪（14）（1
5）を車体（４）に対して下降させ、車体（４）を浮上
し、又、逆に一定領域を越えて下動することにより、前
後車輪（14）（15）を上昇させて、車体（14）を沈める
ことにより、車体（４）を土壌面（ホ）上一定高さに維
持するように制御連動する。

穴掘爪（２）は、左右一対の針金体からなり、上部は
左右に重合させて、下端部は所定の角度に開いて上部よ
りも幅広く形成し、各々尖らせている。この穴掘爪
（２）の駆動装置（３）は、上下二位置を上リンク（2
8）と下リンク（29）との後端に枢着（30）（31）した
ブラケット（32）に着脱自在にして取付ける。これら上
下リンク（28）（29）の基部はブラケット（21）に対し
て上下回動自在に枢着（33）（34）し、ばね（35）で常
時上方へ回動するように張圧して、上限ストッパー（3
6）に当接させている。上リンク（28）の上部には定位
置で回転する駆動軸（37）に固定したカム（38）によっ
て、該上リンク（28）のピン（39）をばね（35）に抗し
て駆動することにより、穴掘爪（２）を間歇的に下降し
て、土壌面（ホ）に所定間隔に植付穴（１）を形成す
る。上リンク（28）に対して下リンク（29）を長くし、
ブラケット（21）に対する固定枢着部（33）（34）間の
間隔に対して、各リンク（28）（29）のブラケット（3
2）に対する枢着部（30）（31）間の間隔部を短く構成
し、穴掘爪（２）が上下動するとき、上死点側位置では
土壌面（ホ）に対して錘直状の姿勢で、下死点側位置で
は下端側が後位で上部が前位にあるように傾斜する傾斜
姿勢となる作動構成である。

苗植装置は、車体（４）の中央部上側の苗タンク（1
1）と、この後端部の苗分離口部（40）を上側から下方
の土壌中で作動して苗を分離しながら挿植する植付爪
（12）とからなり、この苗タンク（11）は底面に収容苗
を受けて送出す送出ベルト（41）を設け、苗分離口部
（40）を形成した苗受枠（42）に対して左右往復移動す
るように連動構成している。植付爪（12）は、上下に回
転する植付ケース（43）の先端部に自転伝動するように
設けられ、苗（ヘ）の床付部（ト）を左右から挟持し
て、該苗分離口部（40）から分離しながら下方の土壌面
（ホ）に形成される植付穴（１）へ植付けるように関連
構成している。

土壌面（ホ）は、上側面をマルチフィルム（44）を被
覆し、このマルチフィルム（44）の上側から該穴掘爪
（２）を作動させて、マルチフィルム（44）を穴掘爪
（２）で破りながら同時に土壌面（ホ）に植付穴（２）
を掘り、又、植付爪（12）による苗植付を行わせるもの
である。

穴掘爪（２）をマルチフィルム（44）上から突き差し
て土壌面（ホ）に植付穴（１）を形成するとき、穴掘爪
（２）は先端部の間隔が幅広く形成されているため、マ
ルチフイルム（44）の破り始めが広く、穴掘爪（２）が
土壌面（ホ）に対して深くなるに伴って幅狭くなるか
ら、マルチフィルム（44）の破り幅はほゞ一定とするこ
とができる。又、このマルチフィルム（44）の穴前縁に
は、破られた部分の破れ片（45）が褶曲されるが、この
破れ片（45）は植付穴（１）の穴前面に押付けられる。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の一実施例を示すもので、第１図は一部の
側面図、第２図、第３図はその作用を示す側面図、第４
図はその一部の正断面図、第５図は側面図、第６図は一
部の拡大正面図、第７図はその作用を示す平断面図であ
る。図中、符号（１）は植付穴、（２）は穴掘爪、（３）は
駆動装置を示す。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】進行しながら土壌面に苗植付用の植付穴
（１）を形成する穴掘爪（２）を、この穴掘爪（２）の
先端部の作動軌跡（イ）が進行方向（ロ）に対して後下
方へ傾斜する差込軌跡（ハ）と前上方へ傾斜する引抜軌
跡（ニ）とを形成するように駆動する駆動装置（３）に
取付けてなる苗植機の植付穴形成装置。