JP2711655B2 - レーザ溶接用照射器 - Google Patents

レーザ溶接用照射器

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JP2711655B2
JP2711655B2 JP7352659A JP35265995A JP2711655B2 JP 2711655 B2 JP2711655 B2 JP 2711655B2 JP 7352659 A JP7352659 A JP 7352659A JP 35265995 A JP35265995 A JP 35265995A JP 2711655 B2 JP2711655 B2 JP 2711655B2
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耕三 安田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバー導光
式の大出力レーザを扱うことが可能な小型のレーザ溶接
用照射器に関し、特に、狭開先溶接を可能とする極微小
なレーザ溶接用照射器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、厚板等の狭開先溶接方法として、
不活性ガス雰囲気中でタングステン電極と母材との間に
アークを発生させ、アーク内に溶接棒を挿入して溶接す
るTIG溶接(Tungsten Inert Gas Welding)があった。
しかし、TIG溶接では溶接ヘッドが大きい上溶接部分
に近づけて溶接する必要から開先角度を十分大きく取ら
なければならない。さらに、装置のサイズが大きくまた
電源装置を溶接トーチ付近に設置する必要があるため取
り扱いが煩雑である。
【0003】近年、レーザ発振器やレンズ等の伝送光学
系の性能が著しく向上し、例えばコア径0.2〜0.8
mmの細くて柔軟な光ファイバーを用いることができる
などビームハンドリング光学系の簡略化が可能となり、
集光光学系においても加工点における集光スポットが微
細化したため、光ファイバーを用いたフレキシビリティ
の高い溶接システムを構築して高出力レーザ溶接が行わ
れるようになってきた。
【0004】パイプラインの敷設や狭隘箇所では全姿勢
での溶接が必要であり、これを可能とするためにはフレ
キシブルな引き回しができるファイバー導光式レーザが
有利である。このような狭開先レーザ溶接方法が、例え
ば特開昭62−220293号公報や特開平4−157
077号公報にも開示されている。
【0005】しかし、これら狭開先レーザ溶接に用いる
集光光学系では、光ファイバーから出射されたレーザを
十分拡幅した上で大口径レンズで集束して、ファイバー
出射光をよく絞り集束点を小さくするように構成するこ
とが普通であった。このような構成では、収差を小さく
する必要からレンズを複数用いた組合せレンズ方式とす
るため加工ヘッド部の径は大きくならざるを得なかっ
た。また、レーザによるフィラーワイヤを用いた積層溶
接では、レンズにより集束されたレーザビームが開先に
よって蹴られないようにするため開先の開き角度をビー
ムの広がり角に合わせるのが普通であり、狭く深い開先
に対応して開先角度を小さくするために長焦点の加工レ
ンズを用いていた。この場合は加工ヘッドが大きくなる
うえ、狭開先に対応するため溶接対象から離す必要があ
り、狭隘箇所での溶接は難しい。
【0006】図11は、従来のレーザ溶接用ヘッドの例
を示す図面である。図中上端に固定された光ファイバー
の端面からレーザ光が一定の広がり角をもって出射す
る。適当な大きさに広がったレーザ光を組合せレンズか
らなる集光光学系で集光する。最終段レンズは軸方向に
位置変更ができるようになっていて、若干は集光点位置
を調整することができる。設計例として、1.3kWの
YAGレーザを使用したレーザ溶接用ヘッドについて、
集光光学部分の径が約100mm、長さが300mm程
度のものが得られている。
【0007】集光レンズ部を出たレーザ光は集束しなが
ら溶接母材の突き合わせ部に設けた開先部分に貫入す
る。開先部分の幅が小さいとレーザ光の周縁部が開先の
縁の部分で反射してしまい内部に到達しない。そこで開
先幅を集束角を有するレーザ光が収まるようにするた
め、板厚にもよるが普通は幅15mm程度は必要とさ
れ、広い開先幅内に溶接材を充填することによる歪みも
問題となることがあった。このように、従来の溶接トー
チシステムではトーチサイズが大きく、しかも全姿勢の
厚板溶接は難しいという問題があった。
【0008】大出力のレーザ溶接ならば厚板の溶接が可
能となるが、姿勢が立向き上向き等になると溶接金属が
垂れ落ちてしまうため全姿勢の溶接は難しい。ちなみ
に、鋼の溶接において表面張力で溶融金属を支えられる
のは板厚約10mm以下とされている。厚板の全姿勢溶
接を実現するためには1パスあたりの溶接金属の量はせ
いぜい3mm程度でなければならないから、厚板を溶接
するためには多層盛り溶接が必要である。通常のアーク
溶接ではこれを実現するために溶着量を少なくして垂れ
落ちない状態で積層溶接を実施している。
【0009】また、先に述べたように、開先内で積層溶
接等をする場合は、開先角がレーザ光の集束角度より狭
いとレーザビームの周縁部が開先の縁で蹴られて開先部
の奥までレーザ光のエネルギーが十分到達しないため、
開先角をレーザ光の集束角度より大きくする必要があ
り、開先幅を小さくすることができず、狭開先加工に限
度があった。また、加工に必要な水準のエネルギー密度
を有する有効部分を長くするためには光線の広がりを小
さくする必要があり、光ファイバーの出射端からレンズ
までの距離を大きくとらなければならなかった。
【0010】さらに、集光系として石英系のレンズを使
用すると冷却が困難であるため、輻射熱を受けて過熱す
ることによるコーティング破損、レンズそのものの破壊
等の不具合を生ずる。また、熱による歪みが光学系に不
具合を生じさせる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、狭開先内に挿入して使用すること
ができるサイズの小さいレーザ溶接用照射器を提供する
ことにより、質のよい溶接ができ、極く狭い開先を用い
たレーザ溶接が全姿勢で可能となるようなファイバー導
光式レーザ溶接用照射器を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のレーザ溶接用照射器は、レーザ光を導く光
ファイバーと、光ファイバーを収納する鞘体と、フィラ
ー供給機構を備え、鞘体と光ファイバーとの間に光ファ
イバーに沿って形成された孔を通って補助ガスを噴出さ
せるとともに、フィラー供給機構が光ファイバーから放
出されるレーザの光束内にフィラーワイヤを給送するよ
うに構成し、かつ、鞘体の先端が光ファイバーの先端よ
り突出していて、光ファイバーから射出するレーザ光の
一部が鞘体の内壁で反射して集束しレーザ光のエネルギ
ーが遠方まで到達するようにしたことを特徴とする。
【0013】さらに、本発明のレーザ溶接用照射器は、
光ファイバーの先端部に短焦点距離のマイクロレンズを
備えて、鞘体がマイクロレンズをも覆い、フィラー供給
機構がフィラーワイヤの先端をマイクロレンズにより集
光されたレーザ光束中に供給するように構成してもよ
い。上記マイクロレンズに代えて屈折率分布型レンズを
用いてもよい。また、マイクロレンズに代えて中心軸が
レーザ光軸と直交した円筒レンズを用い、円筒レンズに
より線状に変換されたレーザビームの長手軸方向にフィ
ラーワイヤを供給するようにしてもよい。
【0014】さらに、本発明のレーザ溶接用照射器は、
フィラーワイヤ先端と鞘体の先端との間に横方向から保
護ガスを吹き付けるガスノズルをさらに備え、鞘体とガ
スノズルとフィラーワイヤが一列に並ぶように構成した
ものであってよい。また、本発明のレーザ溶接用照射器
は、鞘体を押し出す機構を有し、光ファイバーから放出
されるレーザ光により鞘体自体が溶融して対象母材と融
着するようにしたものであってよい。
【0015】さらにまた、上記レーザ光を導く第1の光
ファイバーの他に第2の光ファイバーを少なくとも1本
有し、第2光ファイバーから照射されるレーザ光を用い
て溶接対象母材の表面を予熱し、第1光ファイバーから
照射されるレーザ光を用いてフィラーワイヤを溶融して
溶接部分に充填するように構成してもよい。さらに、フ
ァイバー先端を溶接部分に向けた監視用光ファイバーを
備えてもよい。
【0016】また、本発明の移動機構は、全姿勢にわた
って回転する回転ジグを備え、回転ジグに上記のレーザ
溶接用照射器を搭載することにより、レーザ光の照射を
全方向にわたって可能としたものである。なお、本発明
のレーザ溶接用照射器は、光ファイバーの母材が石英で
あって、ヨウ素レーザのレーザ光を利用することが好ま
しい。
【0017】本発明のレーザ溶接用照射器によれば、光
ファイバーと鞘体とフィラー供給機構を備え、光ファイ
バーに沿って形成された孔を通って補助ガスを噴出させ
るとともに、フィラー供給機構がレーザの光束内にフィ
ラーワイヤ先端部を給送するようになっている。溶接母
材やフィラーワイヤがレーザエネルギーにより溶融して
発する放射によりレーザ溶接用照射器は加熱されて昇温
しようとするが、溶接母材の表面を保護して溶接を助け
るための補助ガスが光ファイバーに沿って流れるため、
光ファイバーは補助ガスにより冷却され昇温を免れる。
また、鞘体と光ファイバーの間は補助ガスが通るだけの
空間があればよいので鞘体の径は光ファイバーの外径よ
り僅かに大きければよく、仕上がり外径は例えば2.5
mm程度と極めて細くなる。したがって狭い開先でも照
射器本体をその開先内に挿入して溶接することができる
ため、従来技術におけるような開先角の制約がなく、ま
た例えば4mm程度の極めて狭い開先に適用することが
できる。
【0018】さらに、フィラーワイヤは光ファイバー先
端から放出されるレーザビーム中に挿入されてレーザ光
のエネルギーにより溶融して溶接母材と融合する。この
ときフィラーワイヤと照射器先端との間にプラズマが発
生するが、光ファイバーの周囲から吹き出す補助ガスが
プラズマを吹き飛ばすため、プラズマ化した粒子が照射
器の端面に付着して光ファイバー先端の表面を汚すこと
がない。このように、加工中にアルゴンArやヘリウム
He、あるいは窒素N2などの不活性ガスを溶接ヘッド
部に流通させることにより、レンズ等を含むヘッドを冷
却するとともに、被加工物とヘッドの間に発生するプラ
ズマ状の金属粒子を吹き飛ばして溶融物がヘッド部に付
着するのを防ぎ、光学系を保護するシールド機能を果た
す。
【0019】また、本実施例のレーザ溶接用照射器は、
鞘体の先端が光ファイバーの先端より突出しているた
め、光ファイバーから射出するレーザ光の一部が鞘体の
内壁で反射する。この反射光は光ファイバーの前方で再
び集束して放散するので、反射光に関しては放射面が前
方に進出したと同じ効果が生じる。この反射光は鞘体の
開口を通って直接放出されるレーザ光と合体するから、
レーザビームのエネルギー密度は実質的に高くなり、レ
ーザ光のエネルギーをより遠方まで到達させる効果を有
する。従って、この実施例のレーザ溶接用照射器では、
フィラーワイヤとの距離、すなわち溶接母材との距離を
離しても十分溶接が可能である。
【0020】本発明のレーザ溶接用照射器は、光ファイ
バーの先端部に短焦点距離のマイクロレンズを備えるか
ら、鞘体内部の光ファイバー端面から放射されるレーザ
光は一旦焦点付近に集光されて再び拡散する。従って、
レーザ光の放射面が前方に進出したと同じ効果が生じ、
レーザ光のエネルギーが溶接に使用できる水準にある範
囲がより遠方まで広がるためフィラーワイヤをより遠く
に挿入することができるから、フィラーワイヤの溶融に
伴って発生するプラズマの影響を避けることが容易にな
る。なお、光ファイバーに沿って送風されてきた補助ガ
スはマイクロレンズを囲む鞘体の内壁に開けられた溝孔
から噴射するようにすることができる。
【0021】また、マイクロレンズが屈折率分布型レン
ズであれば、極小型の照射器が構成できるばかりでな
く、レンズの製造と組立が容易で製造工程の簡略化がで
きるため経済的に照射器を製造することが可能となる。
また、光ファイバーの先端部に中心軸がレーザ光軸と直
交した円筒レンズを取り付ける場合は、レーザ光は円筒
レンズの中心軸に垂直の方向に拡散されるから、照射範
囲が長円形になり、その照射範囲の長軸方向にフィラー
ワイヤを供給しながら溶接を進めることによって、溶接
母材とフィラーワイヤを十分予熱し適切な温度になって
から融合させて良質な溶接をすることができる。
【0022】さらに、フィラーワイヤ先端と鞘体の先端
との間に横方向から保護ガスを吹き付けるガスノズルを
さらに備え、鞘体とガスノズルとフィラーワイヤが一列
に並ぶように構成したレーザ溶接用照射器は、ガスノズ
ルから噴出するガスが鞘体先端とフィラーワイヤの間に
発生するプラズマを垂直方向から確実に吹き飛ばすの
で、鞘体先端部にある光ファイバー端面やレンズ表面を
飛散粒子で汚すことを防ぐことができる。
【0023】また、鞘体を押し出す機構を有し、光ファ
イバーから放出されるレーザ光により鞘体自体が溶融し
て対象母材と融着するようにしたものは、鞘体が消耗部
材を形成するためヘッドのサイズがさらに小さくなり極
く狭い部分に挿入して溶接ができる。さらに、溶接用の
レーザ光を導く第1の光ファイバーの他に予熱するため
の第2の光ファイバーを備えるものは、第2光ファイバ
ーからのレーザ光で溶接対象母材を予熱して母材表面を
予め軽く溶融することにより表面の濡れ性を向上させる
ので、溶融されたフィラー金属が材料表面によくなじん
で、母材との未溶融部がない良好な溶接部を形成する。
【0024】ファイバー先端を溶接部分に向けた監視用
光ファイバーを備えたものは、照射器のサイズをあまり
変えずに、溶接中にモニター等を介して遠隔で溶接部分
を監視し、対象位置を確認したり溶融して発光する状態
を観察して溶接状況を把握するために使用することがで
きる。また、全姿勢にわたって回転する回転ジグを備
え、回転ジグに上記のレーザ溶接用照射器を搭載した本
発明の移動機構によれば、レーザ光の照射を全方向にわ
たって可能とするため、パイプラインの敷設や狭隘箇所
における溶接が実現できる。
【0025】なお、レーザ溶接用照射器において、光フ
ァイバーの母材を石英としたものは、石英が波長が1.
315μmのヨウ素レーザ光をよく透過するため高出力
のヨウ素レーザを溶接に利用することにより強力なエネ
ルギーを発生するレーザ溶接用ヘッドを得ることができ
る。さらに、ヨウ素レーザは石英系の光ファイバーによ
り長距離伝送が可能であるから、レーザ加工装置毎にレ
ーザ発生装置を備える代わりに、加工工場の一隅に大型
のヨウ素レーザ発生装置を設置して、これを始点とする
光ファイバー網を工場内に張り巡らし、光分配器を介し
て各加工位置に設けた本発明のレーザ加工ヘッドにレー
ザエネルギーを分配する方式を用いることにより、工場
内の各所で大出力のレーザエネルギーを使用するレーザ
加工を可能とすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明のレーザ溶接用照射器は、
レーザ装置で発生する強力なレーザ光を導く光ファイバ
ーと、光ファイバーを収納し光ファイバーに沿った通路
となる孔を設けた鞘体と、母材を溶接するための消耗部
材であるフィラーワイヤを所定の割合で供給するフィラ
ー供給機構を備え、照射器外の補助ガスホールダーから
供給される不活性ガス等の補助ガスを鞘体と光ファイバ
ーの間の孔を通って鞘体の先端から噴出させることによ
り溶接母材表面を包みその酸化を防いで良好な溶接を確
保するとともに、輻射熱により昇温する光ファイバーの
冷却を図る。同時に、フィラー供給機構が光ファイバー
から放出されるレーザの光束内にフィラーワイヤ先端を
給送することにより、レーザエネルギーでフィラーワイ
ヤを溶融して溶接母材を溶着させて溶接する。
【0027】本発明のレーザ溶接用照射器では、鞘体が
光ファイバーを納めさらに補助ガスが流通する孔を設け
るだけの径を有すればよく、光ファイバーより僅かに太
い、例えば外径2.5mmとすることが可能である。な
お、先端部にレンズ系を備えるものでも、そのレンズ系
として径の小さいものを選ぶことにより約4mmの外径
に仕上げることが可能である。本発明のレーザ溶接用照
射器は上記のように先端部が極めて細いため、開先幅を
これより僅かに広く形成し、照射器先端を開先中に挿入
してその底部に積層溶接を施すようにすることができ
る。
【0028】このように細い照射器を開先中に挿入して
溶接する方法では、遠方から集束してくるレーザ光の一
部が開先に蹴られないようにするため開先角をレーザ光
束の集束角度に合わせる必要がなく、開先の幅も照射器
先端部の幅より僅かに広ければ十分である。例えば先端
部外径2.5mmのレーザ溶接用照射器に対しては、熱
に起因する横収縮による寄り代を考慮しても開先幅を4
mm程度にすることができる。また、外径4mmのレー
ザ溶接用照射器に対しては開先幅を6mm程度にでき
る。開先幅を狭くできれば、溶接による過大な入熱によ
って母材強度が低下したり溶接歪みにより寸法精度が低
下することを抑制する効果が大きい。
【0029】また、フィラーワイヤを光ファイバー先端
面やレンズ等の光学系の前面付近で溶融するとプラズマ
化した粒子が表面に付着して不具合を生じさせる場合が
ある。これを防ぐためレーザ光のエネルギーを減少させ
ないでフィラーワイヤの溶融を照射器端部から離れた位
置で行わせるようにすることもできる。さらに、鞘体を
母材と同じ金属で形成してレーザ光で溶融して母材の溶
接に使用し消耗した分をフィラー送給装置で補給するよ
うにすると、照射器先端部には鞘体外部にフィラー送給
装置を別途設ける必要がなく、開先中に挿入する照射器
先端部は光ファイバーの鞘体だけとなるため、狭開先内
で照射器の姿勢を自由に変更して溶接することができる
ようになり、全姿勢溶接が容易になる。以下、図面に基
づき実施例を用いて本発明のレーザ溶接用照射器を説明
する。
【0030】
【実施例1】図1は、本発明の第1の実施例の使用状況
を示す一部断面図である。図1(a)はその正面図、図
1(b)は側面図である。光ファイバー1は、強いエネ
ルギーを発生することができるYAGレーザやヨウ素レ
ーザなどの図外のレーザ装置からレーザ光を導いて、先
端部から所定の広がり角をもってレーザ光5を放射す
る。
【0031】鞘体2は外径が約2.5mmで、内壁に複
数の縦梁22が設けられており、光ファイバー1を中心
軸に保持して損傷から保護すると共に、縦梁の間に形成
される縦溝24には図外のガス供給装置から供給される
窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス6を流すよう
にする。縦梁22はスペーサとして光ファイバー1と筒
状の鞘体2の間に挿入してもよいが、ブローチ加工等に
より鞘体2内壁に形成してもよい。
【0032】フィラー供給装置3はフィラーガイド管3
2と送りローラ34を備えている。フィラーガイド管3
2は滑らかな曲線を描いて先端が鞘体2の先端部前方に
位置するように突設されていて送りローラ34から送給
されるフィラーワイヤ7の先端をレーザ光5の光束内に
挿入する。フィラーガイド管32はレーザ光による損傷
を避けるためレーザ光の光束外に留まるように配置され
ている。
【0033】図1は、本実施例のレーザ溶接用照射器を
用いた狭開先溶接法により、厚板4を突き合わせ溶接し
ている状態を示している。開先42は幅約4mmで最奥
部には既に何層か積層された溶接層44が形成されてい
る。光ファイバー1から放射されるレーザ光5は母材4
の表面を照射して加熱する。レーザ光5はまたフィラー
ガイド管32先端から供給されるフィラーワイヤ7の先
端部分を照射して溶融し、加熱された母材4表面に馴染
ませて広げてさらに1層の溶接層44を積層する。レー
ザ光5は光ファイバー1から放射されたままであり、か
なり大きな角度で放散するが、フィラーワイヤ7や溶接
母材4までの距離が短いためこれらを溶融するのに十分
なエネルギーを有する。
【0034】フィラーワイヤ7は母材4と同じ材質のワ
イヤで、消耗するにつれて送りローラ34により供給さ
れる。光ファイバー1は母材が石英等からなるため熱の
不良導体であるので、極めて近接して行われる溶接作業
に伴って受ける輻射熱を逃がして温度を最適に保持する
ことが難しい。そこで、溶接母材表面部分に吹き付けて
表面を保護する補助ガスの作用を有する不活性ガス6を
光ファイバー1に沿って流すことにより、光ファイバー
1を冷却する。このように溶接に必要なシールドガスを
冷却ガスとして用いているため、溶接中は光ファイバー
1を常時冷却することになり、照射器の保護効果があ
る。
【0035】また、消耗部材7や母材4がレーザ光5に
より溶融するとプラズマが発生し、これが光ファイバー
1表面に付着し粒子が析出すると端面が汚れてレーザ光
の放射能率が低下し、またこの部分でレーザ光が吸収さ
れ石英ファイバーを焼損してしまう。不活性ガス6は光
ファイバー1先端から噴出してこのプラズマを吹き飛ば
してファイバー端面が曇るのを防止する機能も果たす。
なお図面では、フィラーワイヤ7と反対の方向に照射器
を移動して溶接する場合を表現しているが、逆にフィラ
ーワイヤ7が供給される方向に溶接を進めるようにして
使用してもよい。
【0036】
【実施例2】図2は、本発明のレーザ溶接用照射器の第
2の実施例を示す一部断面図である。以下の図面におい
ては、それぞれ既出の図中に表されている要素と同じ機
能を有する要素には同じ参照番号を付して説明を簡略化
する。本発明のレーザ溶接用照射器の第2実施例におい
ては、光ファイバー1の先端が鞘体2の先端から引き込
まれており、鞘体2の先端部内壁26はレーザ光が反射
する物質で被覆されている。
【0037】このため、光ファイバー1から放射される
レーザ光5の周縁部分は鞘体内壁26で反射して集束
し、再び放散する。すなわちレーザ光5の放射位置が前
進したと同様の効果が生ずるため、第1実施例のレーザ
溶接用照射器と比較すると鞘体先端とフィラーワイヤ7
や溶接母材4との距離を大きく取ることができる。した
がって、照射器の受ける輻射も少なくなり、また光学系
がフィラーワイヤ7等から発生するプラズマに汚されに
くくなるので、冷却用および光学系保護用のガス吹き付
けが弱くてもよい。なお、内壁にレーザ光反射物質を被
覆した鞘体2として、例えば溶融温度の低いアルミ棒に
レーザ光の反射率が高い金や銀を蒸着し、その上から構
造部材として強度の高いニッケルを電着して、最後にア
ルミを化学的に溶かして得られるパイプを用いることが
できる。
【0038】
【実施例3】図3は、本発明のレーザ溶接用照射器の第
3の実施例を示す一部断面図である。図4は図3のIV
−IV面における断面図である。第3実施例のレーザ溶
接用照射器が第1実施例のものと異なるところは、鞘体
2先端部に短焦点距離のマイクロレンズ10を組み込ん
だところである。短焦点距離のマイクロレンズ10は光
ファイバー1から放射されるレーザ光5を集束して溶接
位置より前で焦点を結ばせる。フィラー供給装置3はフ
ィラーワイヤ7の先端を上記焦点より遠方に挿入する。
レーザ光5は上記焦点に一旦集束するので、第2実施例
のレーザ溶接用照射器と同様にレーザ光5の放射位置が
前進したと同様の効果が生じる。したがって、鞘体2先
端とフィラーワイヤ7や溶接母材4との距離を大きく取
ることができ、照射器の受ける輻射も少なく、また光学
系がフィラーワイヤ7等から発生するプラズマに汚され
にくくなるので、冷却用および光学系保護用のガス吹き
付けが弱くてもよい。
【0039】なお、図4に見るように鞘体2先端部内壁
はブローチ加工により軸方向に溝24が形成されてお
り、マイクロレンズ10が溝の山22に差し込み固定さ
れ、溝から不活性ガス6が噴出する構造になっている。
鞘体2に加工して溝24を形成する代わりに、不活性ガ
ス6の通路を有しマイクロレンズ10を鞘体2の中心軸
位置に固定するような保持具を鞘体とマイクロレンズの
間に挟み込んでもよい。このような構造では、鞘体外径
を4mmに抑えることができるから、寄り代を考慮して
も開先幅6mm程度まで対応することができる。
【0040】
【実施例4】図5は、本発明のレーザ溶接用照射器の第
4の実施例を示す一部断面図である。第4実施例のレー
ザ溶接用照射器が第3実施例のものと異なるところは、
鞘体2先端部に短焦点距離マイクロレンズを組み込む代
わりに屈折率分布型レンズ12を組み込むところにあ
る。鞘体2の内壁には、レンズとの間に不活性ガスを同
軸に流すための流路24を有する。小型の屈折率分布型
レンズ12を用いれば、鞘体2外径が3mm程度になる
極小型の照射器が構成できるばかりでなく、レンズの製
造と組立が容易で製造工程の簡略化ができるため経済的
に照射器を製造することが可能となる。第4実施例のレ
ーザ溶接用照射器は、開先幅4mm程度まで対応するこ
とができる。
【0041】
【実施例5】図6は、本発明のレーザ溶接用照射器の第
5の実施例を示す一部断面図である。図7は図6のVI
I−VIIから見た矢視図である。第5実施例のレーザ
溶接用照射器が第3実施例のものと異なるところは、鞘
体2先端部に短焦点距離マイクロレンズを組み込む代わ
りに円筒レンズ14を組み込むところにある。円筒レン
ズ14は円筒軸がレーザ光5の光軸と直交するようにセ
ットされている。レーザ光5が円筒レンズ14に当たる
とレーザは円筒軸に直交する方向に拡幅し、レーザ光束
5の断面は極めて長い長軸を有する楕円形になる。フィ
ラー供給装置3はフィラーワイヤ7をレーザ光束5断面
の長手軸方向から給送するように構成されている。
【0042】第5実施例のレーザ溶接用照射器はレーザ
光束5断面の長手軸方向に長くそれと直交する方向に細
い形状に構成されている。レーザ溶接用照射器を狭い狭
開先に挿入し開先に沿って移動しながら溶接すると、レ
ーザ光束5の長軸方向に伸びた部分が予め熱した溶接母
材の部分にレーザ光5で溶融されたフィラーワイヤ7が
当たるため、母材4と積層する消耗材料44の馴染みが
よくなり溶接の質が向上する効果がある。
【0043】
【実施例6】図8は、本発明のレーザ溶接用照射器の第
6の実施例を示す一部断面図である。第6実施例のレー
ザ溶接用照射器が第1実施例と異なる点は、鞘体2自体
を消耗部材で形成したところである。本実施例のレーザ
溶接用照射器は、鞘体2を押し出す機構26を有し、光
ファイバー1から放出されるレーザ光5により鞘体2自
体が溶融して対象母材4と融着するようにしたものであ
る。光ファイバー1の先端部分には、鞘体2との摩擦が
少なく保護ガス6が流通する孔24が開いた治具28が
取り付けられていて、光ファイバー1を鞘体2の中心軸
位置に保持するようになっている。
【0044】溶接に当たっては、鞘体2は消耗されるに
従って押し出し機構26により押し出され、消耗しきる
とレーザ溶接用照射器の先端側から新たな鞘体2をセッ
トして溶接を継続する。鞘体2は溶接母材4と同じ材料
で形成することができる。このように構成されたレーザ
溶接用照射器は、鞘体2が消耗部材を形成するためヘッ
ドのサイズがさらに小さくなり極く狭い部分に挿入して
溶接ができる。
【0045】
【実施例7】図9は、本発明のレーザ溶接用照射器の第
7の実施例を示す斜視図である。第7実施例のレーザ溶
接用照射器は、上記各実施例として示した鞘体2の先端
とフィラーワイヤ7先端との間に横方向から保護ガスを
吹き付けるガスノズル16をさらに備え、鞘体2とガス
ノズル16とフィラー供給装置3が一列に並ぶように配
置したものである。筐体18はこれらの位置関係を固定
し、図外の溶接装置本体から供給されるレーザ光や補助
ガスあるいはフィラーワイヤを溶接部分に中継するため
のものである。
【0046】このように構成されたレーザ溶接用照射器
は、ガスノズル16から噴出する補助ガスが鞘体2先端
とフィラーワイヤ7の間に発生するプラズマを垂直方向
から確実に吹き飛ばし、鞘体2先端部にある光ファイバ
ー1端面やレンズ10等の光学系の表面を飛散粒子で汚
すことを防ぐ。また、構成部品のそれぞれは極く細く、
これらが一列に並んでいるため、狭い開先42内に先端
部分を挿入して溶接母材4を溶接することができる。
【0047】
【実施例8】図10は、本発明のレーザ溶接用照射器の
第8の実施例を示す一部断面図である。第8実施例のレ
ーザ溶接用照射器は、上記レーザ光を導く第1の光ファ
イバー1の他に第2の光ファイバー11を有し、監視用
光ファイバー81先端を溶接部分に向け、光信号を伝送
して遠隔地にあるモニタで表示することができる光ファ
イバー監視装置8を備えている。なお、図中61は補助
ガスの供給配管で、補助ガスは筐体18内で第1光ファ
イバー1の鞘体2や第2光ファイバー11の鞘体21に
分配される。
【0048】第2光ファイバー11から照射されるレー
ザ光51を用いて溶接対象母材4の表面を予熱して母材
表面を予め軽く溶融することにより表面の濡れ性を向上
させ、その上で第1光ファイバー1から照射されるレー
ザ光5を用いてフィラーワイヤ7を溶融して溶接部分に
充填する。従って、溶融されたフィラー金属が材料表面
によくなじんで、母材との未溶融部がない良好な溶接部
を形成する。また、遠隔のモニターにより溶接中の溶接
部分を監視し、対象位置を確認したり溶融して発光する
状態を観察して溶接状況を把握することができる。上記
の要素を一列に配置して筐体18に組み込めば照射器の
幅を広げる必要がなく、狭い開先内の溶接が可能であ
る。
【0049】なお、本発明のレーザ溶接用照射器は、光
ファイバーの母材を石英とすることができる。石英は波
長が1.315μmのヨウ素レーザ光をよく透過するた
め、光ファイバーの母材を石英としたレーザ溶接用照射
器は、高出力のヨウ素レーザを利用することにより強力
なエネルギーを発生するレーザ溶接用ヘッドとなる。さ
らに、ヨウ素レーザは石英系の光ファイバーにより長距
離伝送が可能であるから、加工工場の一隅に大型のヨウ
素レーザ発生装置を設置して、これを始点とする光ファ
イバー網を工場内に張り巡らし、光分配器を介して各溶
接位置に設けた本発明のレーザ溶接用照射器にレーザエ
ネルギーを分配するシステムとすることができる。この
ようなシステムでは、工場内の各所で大出力のレーザエ
ネルギーを使用するレーザ溶接を可能とすることができ
る。
【0050】また、本発明のレーザ溶接用照射器は移動
機構に搭載されて自動的にあるいは遠隔操作により移動
しながら溶接作業を行う。移動機構は、全姿勢にわたっ
て回転する回転ジグを備え、レーザ溶接用照射器はこの
回転ジグに搭載されている。このような移動機構により
レーザ光の照射を全方向にわたって可能としたため、パ
イプラインの敷設や狭隘箇所における溶接が実現でき、
また大型の構造物や厚板の溶接が可能となった。
【0051】
【発明の効果】以上、説明した通り、本発明のレーザ溶
接用照射器は細い光ファイバーより僅かに太い部品を用
いて極めて薄型に仕上がるため、狭開先内に挿入してレ
ーザ溶接を行うことができる。さらにレーザ溶接のため
の補助ガスを光ファイバに沿って搬送するので、レーザ
溶接用照射器が溶接部分の近くに配置されても光ファイ
バーが過熱して破損することがない。本発明のレーザ溶
接用照射器は全姿勢で溶接作業ができるから、これを用
いればパイプライン敷設や大型構造物の構築が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の使用状況を示す一部断
面図である。図1(a)は正面図、図1(b)は側面図
である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す一部断面図であ
る。
【図3】本発明の第3の実施例を示す一部断面図であ
る。
【図4】図3のIV−IV断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例を示す一部断面図であ
る。
【図6】本発明の第5の実施例を示す一部断面図であ
る。
【図7】図6のVII−VII矢視図である。
【図8】本発明の第6の実施例を示す一部断面図であ
る。
【図9】本発明の第7の実施例を示す斜視図である。
【図10】本発明の第8の実施例を示す一部断面図であ
る。
【図11】従来のレーザ溶接ヘッドの使用例を示す図面
である。
【符号の説明】
1 光ファイバー 2 鞘体 3 フィラー給送装置 4 溶接母材 5 レーザ光 6 保護ガス 7 フィラーワイヤ 10 マイクロレンズ 44 積層された溶接層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−23530(JP,A) 特開 平4−198901(JP,A) 特開 平3−13288(JP,A) 特開 平3−8591(JP,A) 特開 昭62−50487(JP,A) 実開 昭58−141213(JP,U) 実開 昭63−95692(JP,U)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を導く光ファイバーと、光ファ
    イバーを収納する鞘体と、フィラー供給機構を備え、鞘
    体と光ファイバーとの間に光ファイバーに沿って形成さ
    れた孔を通って補助ガスを噴出させるとともに、フィラ
    ー供給機構が光ファイバーから放出されるレーザの光束
    内にフィラーワイヤを給送するように構成したレーザ溶
    接用照射器であって、 前記鞘体の先端が前記光ファイバーの先端より突出して
    いて、該光ファイバーから射出するレーザ光の一部が該
    鞘体先端部の内壁で反射して集束しレーザ光のエネルギ
    ーが遠方まで到達するようにしたレーザ溶接用照射器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレーザ溶接用照射器であ
    って、 さらにフィラーワイヤ先端と前記鞘体の先端との間に横
    方向から保護ガスを吹き付けるガスノズルを備え、前記
    鞘体と前記ガスノズルとフィラーワイヤが一列に並ぶよ
    うに構成したレーザ溶接用照射器。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のレーザ溶接用照射器であ
    って 、 さらに前記鞘体を押し出す機構を有し、前記光ファイバ
    ーから放出されるレーザ光により該鞘体が溶融して溶接
    対象母材と融着するようにしたレーザ溶接用照射器。
  4. 【請求項4】 レーザ光を導く光ファイバーと、光ファ
    イバーを収納する鞘体と、フィラー供給機構を備え、鞘
    体と光ファイバーとの間に光ファイバーに沿って形成さ
    れた孔を通って補助ガスを噴出させるとともに、フィラ
    ー供給機構が光ファイバーから放出されるレーザの光束
    内にフィラーワイヤを給送するように構成したレーザ溶
    接用照射器であって、 さらに前記鞘体を押し出す機構を有し、前記光ファイバ
    ーから放出されるレーザ光により該鞘体が溶融して溶接
    対象母材と融着するようにしたレーザ溶接用照射器。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載のレ
    ーザ溶接用照射器であって、 さらに、レーザ光を導く第2の光ファイバーを少なくと
    も1本有し、該第2光ファイバーから照射されるレーザ
    光を用いて溶接部の材料表面を予熱し、前記初めの光フ
    ァイバーから照射されるレーザ光を用いてフィラーワイ
    ヤを溶融して溶接部分に充填するレーザ溶接用照射器。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載のレ
    ーザ溶接用照射器であって、 さらに、ファイバー先端を溶接部分に向けた監視用光フ
    ァイバーを備えることを特徴とするレーザ溶接用照射
    器。
  7. 【請求項7】 全姿勢にわたって回転する回転ジグを備
    え、該回転ジグに請求項1ないしのいずれかに記載の
    レーザ溶接用照射器を搭載して、レーザ光の照射を全方
    向にわたって可能とした移動機構。
  8. 【請求項8】 請求項1ないしのいずれかに記載のレ
    ーザ溶接用照射器であって、 前記光ファイバーの母材が石英であって、前記レーザ光
    としてヨウ素レーザにより生成されるものを利用するこ
    とを特徴とするレーザ溶接用照射器。
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