JP2024058334A - 積層造形装置 - Google Patents

積層造形装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2024058334A
JP2024058334A JP2022165623A JP2022165623A JP2024058334A JP 2024058334 A JP2024058334 A JP 2024058334A JP 2022165623 A JP2022165623 A JP 2022165623A JP 2022165623 A JP2022165623 A JP 2022165623A JP 2024058334 A JP2024058334 A JP 2024058334A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
unit
wire
substrate
additive manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022165623A
Other languages
English (en)
Inventor
彩佳 丸田
泰之 藤谷
明子 笠見
真之 呉屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2022165623A priority Critical patent/JP2024058334A/ja
Publication of JP2024058334A publication Critical patent/JP2024058334A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

【課題】より安定的に動作することが可能な積層造形装置を提供する。【解決手段】積層造形装置は、基板に向かってワイヤを供給するワイヤ供給部と、ワイヤからアークを発生させることでワイヤを溶融させるとともに、溶接方向に移動することで基板上にビードを形成する主加熱部と、溶接方向の前方側に設けられて、ビードの先端側で基板の法線方向に対して傾斜角を持って入射するレーザを生成するレーザ照射部と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、積層造形装置に関する。
積層造形装置の一種として、指向性エネルギー堆積方式(DED方式:Direct Energy Deposition方式)と呼ばれる技術を用いたものが実用化されている。この方式の積層造形装置では、ワイヤを基板に供給しつつ、当該ワイヤをレーザ等の熱源によって溶融・凝固させることで、所定の経路形状を有するビードが形成される。このビードを複数回重ねて形成することによって、所望の形状の製品を得ることができる。
上記のような装置の具体例として、下記特許文献1に記載されたものが知られている。下記特許文献1に係る装置では、ワイヤを溶融させるに当たって、基板の法線方向からレーザを照射するように構成されている。つまり、レーザの光軸が基板の法線方向と一致している。
特開2022-78804号公報
しかしながら、上記のようにレーザが基板の法線方向から照射される場合、基板上で生じたレーザの反射光が、そのままレーザ照射源に入射してしまう。その結果、装置の損壊や動作不良を招く虞があった。
本開示は上記課題を解決するためになされたものであって、より安定的に動作することが可能な積層造形装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る積層造形装置は、基板に向かってワイヤを供給するワイヤ供給部と、前記ワイヤからアークを発生させることで該ワイヤを溶融させるとともに、溶接方向に移動することで前記基板上にビードを形成する主加熱部と、前記溶接方向の前方側に設けられて、前記ビードの先端側で前記基板の法線方向に対して傾斜角を持って入射するレーザを生成するレーザ照射部と、を備える。
本開示に係る積層造形装置は、基板に向かってワイヤを供給するワイヤ供給部と、前記ワイヤからアークを発生させることで該ワイヤを溶融させるとともに、溶接方向に移動することで前記基板上にビードを形成する主加熱部と、前記ワイヤを挟んで前記溶接方向の前方側、及び後方側の少なくとも一方にレーザを照射するレーザ照射部と、前記ワイヤ供給部、前記主加熱部、及び前記レーザ照射部を収容するノズルと、該ノズルの先端に設けられた冷却部と、を備える。
本開示に係る積層造形装置は、基板に向かってワイヤを供給するワイヤ供給部と、前記ワイヤからアークを発生させることで該ワイヤを溶融させるとともに、溶接方向に移動することで前記基板上にビードを形成する主加熱部と、前記ワイヤを挟んで前記溶接方向の前方側と後方側にそれぞれレーザを照射するレーザ照射部と、を備え、前記レーザ照射部は、単一の前記レーザを生成する発振部と、前記単一のレーザを2つの成分に分光するとともに、一部の成分を透過させることで前記前方側のレーザを生成する分光部と、該分光部で分光された前記レーザを反射させて前記後方側のレーザを生成するミラー部と、該分光部、及び前記ミラー部の位置、及び姿勢の少なくとも一方を変動可能に支持する変動支持部と、を有する。
本開示によれば、より安定的に動作することが可能な積層造形装置を提供することができる。
本開示の第一実施形態に係る積層造形装置の構成を示す側面図である。 本開示の第一実施形態に係る積層造形装置の変形例を示す側面図である。 本開示の第二実施形態に係る積層造形装置の構成を示す断面図である。 本開示の第二実施形態に係る冷却部の構成を示す図である。 本開示の第三実施形態に係る積層造形装置の構成を示す模式断面図である。
<第一実施形態>
(積層造形装置の構成)
以下、本開示の第一実施形態に係る積層造形装置1について、図1を参照して説明する。この積層造形装置1は、いわゆるDED方式(Direct Energy Deposition方式)と呼ばれる造形装置である。この方式の造形装置では、まずワイヤを所定の経路に沿って溶融・凝固させることでビードを形成する。このようなビードを複数回積層することで、所定の三次元形状を有する製品を得ることができる。
図1に示すように、積層造形装置1は、ワイヤ供給部10と、主加熱部20と、レーザ照射部30と、接続部材40と、を備える。ワイヤ供給部10と主加熱部20は一体に連結された状態でケーシングに収容されている。ワイヤ供給部10は、基板90に向かって金属製のワイヤ11を供給する。詳しくは図示しないが、ワイヤ11はリールに巻き付けられた状態で装置の近傍に装填されている。ワイヤ供給部10は、このワイヤ11を基板90の表面に向かって順次送り出す。ワイヤ供給部10がワイヤ11を送り出す方向は、基板90の法線方向でもよいし、法線方向に対して斜めの方向であってもよい。
(主加熱部の構成)
主加熱部20は、ワイヤ供給部10が送り出したワイヤ11からアーク21を発生させる。具体的には、主加熱部20は、基板90上で放電現象を生じさせることによってアーク21を発生させる。このアーク21の熱によってワイヤ11は溶融する。主加熱部20は、溶融したワイヤ11を所定の経路に沿って移動させる。溶融後に当該経路形状に沿って凝固したワイヤ11がビード50を形成する。なお、ここでは、ビード50が形成される方向を単に「溶接方向」と呼ぶ。なお、主加熱部20として、アーク21電源の他、CMT電源を用いることも可能である。この場合でも、基板90上にアーク21が形成される。
(レーザ照射部の構成)
レーザ照射部30は、接続部材40によってワイヤ供給部10に接続されている。レーザ照射部30は、ビード50の先端側に向かってレーザLを照射する。レーザ照射部30は、溶接方向の前方側に設けられている。このレーザLは、基板90を予熱する機能に加えて、レーザLによって生じた金属蒸気によってプラズマを発生させて、上述のアーク21を溶接方向の前方側に引き寄せる機能を有する。また、レーザ照射部30によるレーザLの照射方向は、基板90の法線方向に対して傾斜角θを有している。つまり、レーザLは、基板90に対して垂直ではなく、傾きをともなった方向から当該基板90に対して照射される。なお、ここで言うレーザLの照射方向とは、レーザLの光軸(中心軸)が延びる方向を指すものである。傾斜角θは、5°以上45°以下に設定されることが望ましい。さらに望ましくは、傾斜角θは、5°以上30°以下である。最も望ましくは、傾斜角θは、5°以上15°以下に設定される。
(作用効果)
次に、上記の積層造形装置1の動作の一例について説明する。積層造形装置1を使用するに当たっては、まず主加熱部20によって基板90上にアーク21を発生させつつ、レーザ照射部30によってアーク21の近傍にレーザLを照射する。この状態で、予め定められた経路に沿って装置を移動させつつ、ワイヤ供給部10によるワイヤ11の供給を行う。これにより、上記経路形状に従ってワイヤ11が溶融・凝固して、ビード50が形成される。このようなビード50を高さ方向(つまり、基板90の法線方向)に複数回繰り返して積層することで、ビード50が高さ方向に連続して、所定の三次元形状を得ることができる。
ここで、従来は、レーザLを照射するに当たって、基板90に対して垂直に照射することが一般的であった。つまり、レーザLの光軸が基板90の法線方向と一致していることが通例であった。しかしながら、上記のようにレーザLが基板90の法線方向から照射される場合、基板90上で生じたレーザLの反射光が、そのままレーザL照射源(レーザ照射部30)に入射してしまう。その結果、装置の損壊や動作不良を招く虞があった。そこで、本実施形態では上述の各構成を採っている。
上記構成によれば、レーザ照射部30によって生成されるレーザLが、ビード50の先端側で基板90の法線方向に対して傾斜角を持って入射する。これにより、レーザLの反射方向は、当該傾斜角の分だけ、レーザ照射部30から遠ざかる方向となる。したがって、基板90表面で生じたレーザLの反射光がレーザ照射部30に直接入射してしまう可能性を低減することができる。その結果、高出力のレーザLの反射光によるレーザ照射部30自体の損耗や動作不良が抑制される。これにより、積層造形装置1を長期にわたって、より安定的に運用し続けることが可能となる。また、レーザ照射部30の動作不良による造形不良を回避することができる。したがって、製品の歩留まりを向上させることもできる。
さらに、上述したように、レーザ照射部30がレーザLを照射することによって、基板90上でレーザLによって生じた金属蒸気に起因するプラズマが発生する。このプラズマによって、上述のアーク21をレーザLに近接する側、つまり、溶接方向の前方側に引き寄せることができる。ここで、高速で造形を行う場合、装置の高速移動に伴う慣性力によってアーク21は溶接方向の後方側に偏ってしまう傾向があることが知られている。上記の構成によれば、レーザLによってアーク21が溶接方向の前方側に引き寄せられることから、慣性力によるアーク21の「遅れ」が是正され、さらに高速度で装置を移動させて造形作業を進めることが可能となる。
加えて、レーザ照射部30によるレーザLの照射を行うことで、基板90、及びワイヤ11が十分に予熱される。したがって、主加熱部20の出力を小さく抑えることが可能となる。主加熱部20の出力を抑えることによって、溶融・凝固した後のビード50に不用意な入熱が生じる可能性が低減される。その結果、ビード50の形状がさらに安定化して、より精緻な形状の製品を得ることが可能となる。
以上、本開示の第一実施形態について説明した。なお、本開示の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば、図2に変形例として示すように、ワイヤ供給部10、及び主加熱部20に、冷却部60を設けることも可能である。冷却部60は、液体冷媒や気体冷媒を循環させることで、ワイヤ供給部10、及び主加熱部20の熱を除去する。この構成によれば、基板90上で反射したレーザLがワイヤ供給部10、又は主加熱部20に当たった場合であっても、冷却部60によってこれら装置が冷却される。これにより、レーザLの熱によって装置が加熱されてしまう可能性を低減することができる。したがって、各装置の動作不良や損壊が生じる可能性をさらに低減することが可能となる。
<第二実施形態>
次に、本開示の第二実施形態について、図3と図4を参照して説明する。なお、上記第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。図3に示すように、本実施形態に係る積層造形装置101は、ワイヤ供給部10と、主加熱部20と、レーザ照射部130と、ノズル70と、冷却部60と、を備える。
ワイヤ供給部10は、第一実施形態と同様に、基板90上にワイヤ11を供給する。主加熱部20は、当該ワイヤ11からアーク21を発生させる。レーザ照射部130は、ワイヤ11を挟んで溶接方向の前方側、及び後方側にそれぞれ前方側レーザL1と、後方側レーザL2とを照射する。これら前方側レーザL1、及び後方側レーザL2の照射方向は、基板90の法線方向に対してわずかに傾斜している。なお、レーザ照射部130は、ワイヤ11を挟んで溶接方向の前方側、及び後方側の少なくとも一方にレーザを照射する構成であればよく、前方側レーザL1のみを照射する構成や、後方側レーザL2のみを照射する構成であってもよい。ワイヤ供給部10、主加熱部20、及びレーザ照射部130は、軸線O上で同軸に配置された状態で、ノズル70の内部に収容されている。
ノズル70は、本体部71と、先端部72と、を有している。本体部71は軸線Oを中心とする円筒状をなしている。先端部72は、軸線Oを中心とする円錐状をなしている。このノズル70の先端部72と本体部71との境界には、冷却部60が設けられている。冷却部60は、液体冷媒、又は気体冷媒によってノズル70を外周側から冷却する。冷却部60は、流路部61と、供給部62と、排出部63と、を有する。図4に示すように、流路部61は、ノズル70を軸線Oに対する外周側から囲む円環状をなしている。流路部61の内部には、冷媒が流通するための空間が形成されている。供給部62は、外部に貯留された冷媒を流路部61に導くために設けられている。排出部63は、流路部61内で冷却に供された後の高温の冷媒を外部に排出するために設けられている。
(作用効果)
本実施形態に係る積層造形装置101では、前方側レーザL1と、後方側レーザL2の照射方向が基板90の法線方向に対してわずかに傾斜している。他方で、ノズル70の寸法体格によっては、これら前方側レーザL1と、後方側レーザL2の反射光が当該ノズル70に当たってしまう可能性がある。そこで、反射光の熱によるノズル70内部の機器の損壊や動作不良を防ぐために、ノズル70の外周に冷却部60が設けられている。供給部62から流路部61に導かれた冷媒は、流路部61内を軸線Oに対する周方向の一方側から他方側に向かって順次流れる。その中途で、ノズル70に滞留した熱を奪い去る。これにより、ノズル70が冷却される。冷却に供されて高温となった冷媒は、排出部63を通じて外部に排出される。
以上、説明したように、上記構成によれば、レーザ照射部30から照射されたレーザLの反射光がノズル70に当たった場合であっても、冷却部60によって当該ノズル70が冷却される。これにより、ノズル70や、ノズル70内に収容されたワイヤ供給部10、主加熱部20、及びレーザ照射部30がレーザLの熱によって損耗してしまう可能性を低減することができる。
さらに、上記構成によれば、冷却部60がノズル70を外周側から囲う環状をなしていることから、当該ノズル70を周方向の全域から万遍なく冷却することができる。これにより、さらに安定的に積層造形装置101を動作させることが可能となる。
以上、本開示の第二実施形態について説明した。なお、本開示の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば、上記第二実施形態では、1つのみの流路部61が配置されている例について説明した。しかしながら、軸線O方向に間隔をあけて、又は当接させるようにして、複数の冷却部60を配置する構成を採ることも可能である。この構成によれば、ノズル70、及びノズル70内の機器をさらに効果的に熱から保護することが可能となる。また、流路部61が設けられる位置は、ノズル70の先端部72でもよいし、本体部71でもよい。
<第三実施形態>
続いて、本開示の第三実施形態について、図5を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。図5に示すように、本実施形態に係る積層造形装置201では、レーザ照射部230の構成が上記第二実施形態とは異なっている。なお、図5では、光学的な特徴のみを主として取り扱うために、ノズル70等の図示を省略している。
具体的には、レーザ照射部230は、発振部231と、分光部232と、ミラー部233と、レンズ群234と、変動支持部235と、を有している。発振部231は、単一のレーザLを生成する。発振部231が生成したレーザLの光路上には、分光部232が配置されている。分光部232は、入射したレーザLの一部の成分を透過させて同一方向に進ませるとともに、残余の成分を反射させて90°方向にレーザLを進行させる。分光部232を透過したレーザLの光路上には、レンズ群234が配置されている。このレンズ群234を経ることで、光路の方向が変化して、ワイヤ11に近接する方向にレーザLが進む。このレーザLが、上記第二実施形態で説明した前方側レーザL1となる。
他方で、分光部232で反射したレーザLの光路上には、ミラー部233が配置されている。ミラー部233は、レーザLをさらに反射させて、レンズ群234に向かわせる。レンズ群234を経ることで、光路の方向が変化して、ワイヤ11に近接する方向にレーザLが進む。このレーザLが、上記第二実施形態で説明した後方側レーザL2となる。なお、第二実施形態で説明したように、前方側レーザL1、及び後方側レーザL2は、それらの少なくとも一方が照射されていればよい。つまり、レンズ群234の位置や姿勢を変化させることによって、前方側レーザL1のみが照射されてもよいし、後方側レーザL2のみが照射されてもよい。
レンズ群234は、複数の凸レンズ又は凹レンズの群であり、レンズの枚数や形状は設計と仕様に応じて適宜決定されてよい。また、これらレンズ群234は、中央部で2分割されており、間隙が形成されている。この間隙には、ワイヤ11が挿通される。なお、レンズ群234の中心部に孔を形成することでワイヤ11を挿通させる構成を採ることも可能である。
変動支持部235は、上述の分光部232、及びミラー部233を支持している。変動支持部235は、分光部232の位置を上述の溶接方向の前後に変化させることが可能である。また、変動支持部235は、ミラー部233の位置を溶接方向の前後に変化させるとともに、その姿勢(つまり、レーザLの反射される方向)を変化させることが可能である。変動支持部235は、不図示のつまみを適宜回転させることによって、分光部232、及びミラー部233の位置・姿勢の調整を可能としている。
(作用効果)
上記構成によれば、変動支持部235によって分光部232、及びミラー部233の位置、及び姿勢の少なくとも一方を変動させることができる。これにより、溶接方向における前方側のレーザL、又は後方側のレーザLの入射角やビーム径を自在に変化させることができる。その結果、例えば基板90上でレーザLが不用意な角度に反射しないように、当該レーザLの性状を最適化することができる。これにより、積層造形装置1をより安定的に動作させることが可能となる。
より具体的には、変動支持部235によって分光部232の位置を変化させることによって、分光部232を透過する成分と、分光部232によって反射されてミラー部233に向かう成分との比率を変えることができる。つまり、前方側レーザL1と後方側レーザL2の出力の比率を調節することができる。したがって、例えば、上記第一実施形態で説明したように、前方側レーザL1を増加させれば、アーク21を当該前方側レーザL1に引き寄せることができる。
他方で、後方側レーザL2を増加させれば、溶融・凝固した後のビード50に対して再度の入熱を行うことで、ビード50の表面を平滑化することができる。さらに、ミラー部233の姿勢を変化させることで、後方側レーザL2の基板90に対する入射角度を変化させることができる。言い換えれば、後方側レーザL2の焦点位置が変わるため、見かけ上、ビーム径が変化する。これにより、ビード50の幅をコントロールすることが可能となる。このように、作業の性質や目的に応じて、前方側レーザL1と後方側レーザL2の性情を適宜調節することが可能である。これにより、造形作業をより精緻かつ円滑に進めることが可能となる。
以上、本開示の第三実施形態について説明した。なお、本開示の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば、第三実施形態では、第二実施形態で説明した冷却部60を組み合わせて適用することが可能である。
<付記>
各実施形態に記載の積層造形装置1は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る積層造形装置1は、基板90に向かってワイヤ11を供給するワイヤ供給部10と、前記ワイヤ11からアーク21を発生させることで該ワイヤ11を溶融させるとともに、溶接方向に移動することで前記基板90上にビード50を形成する主加熱部20と、前記溶接方向の前方側に設けられて、前記ビード50の先端側で前記基板90の法線方向に対して傾斜角を持って入射するレーザLを生成するレーザ照射部30と、を備える。
上記構成によれば、レーザ照射部30によって生成されるレーザLが、ビード50の先端側で基板90の法線方向に対して傾斜角を持って入射する。これにより、基板90表面で生じたレーザLの反射光がレーザ照射部30に直接入射してしまう可能性を低減することができる。その結果、積層造形装置1をより安定的に運用し続けることが可能となる。
(2)第2の態様に係る積層造形装置1は、(1)の積層造形装置1であって、前記ワイヤ供給部10、及び前記主加熱部20を冷却する冷却部60をさらに備える。
上記構成によれば、基板90上で反射したレーザLがワイヤ供給部10、又は主加熱部20に当たった場合であっても、冷却部60によってこれら装置が冷却される。これにより、レーザLによってこれら装置が加熱されてしまう可能性を低減することができる。
(3)第3の態様に係る積層造形装置1は、基板90に向かってワイヤ11を供給するワイヤ供給部10と、前記ワイヤ11からアーク21を発生させることで該ワイヤ11を溶融させるとともに、溶接方向に移動することで前記基板90上にビード50を形成する主加熱部20と、前記ワイヤ11を挟んで前記溶接方向の前方側、及び後方側の少なくとも一方にレーザLを照射するレーザ照射部30と、前記ワイヤ供給部10、前記主加熱部20、及び前記レーザ照射部30を収容するノズル70と、該ノズル70の先端に設けられた冷却部60と、を備える。
上記構成によれば、レーザ照射部30から照射されたレーザLの反射光がノズル70に当たった場合であっても、冷却部60によって当該ノズル70が冷却される。これにより、ノズル70や、ノズル70内に収容されたワイヤ供給部10、主加熱部20、及びレーザ照射部30がレーザLの熱によって損耗してしまう可能性を低減することができる。
(4)第4の態様に係る積層造形装置1は、(3)の積層造形装置1であって、前記ノズル70の先端部72は、軸線Oを中心とする円錐状をなし、前記冷却部60は、前記ノズル70を前記軸線Oに対する外周側から囲う環状をなしている。
上記構成によれば、冷却部60がノズル70を外周側から囲う環状をなしていることから、当該ノズル70を周方向の全域から万遍なく冷却することができる。これにより、さらに安定的に積層造形装置1を動作させることが可能となる。
(5)第5の態様に係る積層造形装置1は、基板90に向かってワイヤ11を供給するワイヤ供給部10と、前記ワイヤ11からアーク21を発生させることで該ワイヤ11を溶融させるとともに、溶接方向に移動することで前記基板90上にビード50を形成する主加熱部20と、前記ワイヤ11を挟んで前記溶接方向の前方側と後方側にそれぞれレーザLを照射するレーザ照射部30と、を備え、前記レーザ照射部30は、単一の前記レーザLを生成する発振部231と、前記単一のレーザLを2つの成分に分光するとともに、一部の成分を透過させることで前記前方側のレーザLを生成する分光部232と、該分光部232で分光された前記レーザLを反射させて前記後方側のレーザLを生成するミラー部233と、該分光部232、及び前記ミラー部233の位置、及び姿勢の少なくとも一方を変動可能に支持する変動支持部235と、を有する。
上記構成によれば、変動支持部235によって分光部232、及びミラー部233の位置、及び姿勢の少なくとも一方を変動させることができる。これにより、溶接方向における前方側のレーザL、又は後方側のレーザLの入射角やビーム径を自在に変化させることができる。その結果、例えば基板90上でレーザLが不用意な角度に反射しないように、当該レーザLの性状を最適化することができる。これにより、積層造形装置1をより安定的に動作させることが可能となる。
1…積層造形装置
10…ワイヤ供給部
11…ワイヤ
20…主加熱部
21…アーク
30…レーザ照射部
40…接続部材
50…ビード
60…冷却部
61…流路部
62…供給部
63…排出部
70…ノズル
71…本体部
72…先端部
90…基板
101…積層造形装置
130…レーザ照射部
201…積層造形装置
230…レーザ照射部
231…発振部
232…分光部
233…ミラー部
234…レンズ群
235…変動支持部
L…レーザ
L1…前方側レーザ
L2…後方側レーザ
O…軸線

Claims (5)

  1. 基板に向かってワイヤを供給するワイヤ供給部と、
    前記ワイヤからアークを発生させることで該ワイヤを溶融させるとともに、溶接方向に移動することで前記基板上にビードを形成する主加熱部と、
    前記溶接方向の前方側に設けられて、前記ビードの先端側で前記基板の法線方向に対して傾斜角を持って入射するレーザを生成するレーザ照射部と、
    を備える積層造形装置。
  2. 前記ワイヤ供給部、及び前記主加熱部を冷却する冷却部をさらに備える請求項1に記載の積層造形装置。
  3. 基板に向かってワイヤを供給するワイヤ供給部と、
    前記ワイヤからアークを発生させることで該ワイヤを溶融させるとともに、溶接方向に移動することで前記基板上にビードを形成する主加熱部と、前記ワイヤを挟んで前記溶接方向の前方側、及び後方側の少なくとも一方にレーザを照射するレーザ照射部と、
    前記ワイヤ供給部、前記主加熱部、及び前記レーザ照射部を収容するノズルと、
    該ノズルの先端に設けられた冷却部と、を備える積層造形装置。
  4. 前記ノズルの先端部は、軸線を中心とする円錐状をなし、前記冷却部は、前記ノズルを前記軸線に対する外周側から囲う環状をなしている請求項3に記載の積層造形装置。
  5. 基板に向かってワイヤを供給するワイヤ供給部と、
    前記ワイヤからアークを発生させることで該ワイヤを溶融させるとともに、溶接方向に移動することで前記基板上にビードを形成する主加熱部と、
    前記ワイヤを挟んで前記溶接方向の前方側と後方側にそれぞれレーザを照射するレーザ照射部と、
    を備え、
    前記レーザ照射部は、
    単一の前記レーザを生成する発振部と、
    前記単一のレーザを2つの成分に分光するとともに、一部の成分を透過させることで前記前方側のレーザを生成する分光部と、
    該分光部で分光された前記レーザを反射させて前記後方側のレーザを生成するミラー部と、
    該分光部、及び前記ミラー部の位置、及び姿勢の少なくとも一方を変動可能に支持する変動支持部と、
    を有する積層造形装置。
JP2022165623A 2022-10-14 2022-10-14 積層造形装置 Pending JP2024058334A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022165623A JP2024058334A (ja) 2022-10-14 2022-10-14 積層造形装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022165623A JP2024058334A (ja) 2022-10-14 2022-10-14 積層造形装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024058334A true JP2024058334A (ja) 2024-04-25

Family

ID=90790006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022165623A Pending JP2024058334A (ja) 2022-10-14 2022-10-14 積層造形装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024058334A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7471002B2 (ja) 金属製造用途のためのマルチモードレーザ装置
JP7282797B2 (ja) 付加製造システム及び方法
TWI702105B (zh) 雷射處理設備以及方法
TWI714792B (zh) 對金屬材料進行加工處理的方法以及用於實施該方法之機器及電腦程式
JP4988160B2 (ja) レーザ溶接装置、レーザ溶接システム、およびレーザ溶接方法
JP6943889B2 (ja) 作業面でのレーザビームの横方向パワー分布の制御を伴う金属材料のレーザ加工方法、ならびに前記方法の実施のための機械およびコンピュータプログラム
WO2013039161A1 (ja) レーザ切断加工方法及び装置
AU2017204565B2 (en) A method of laser processing of a metallic material with optical axis position control of the laser relative to an assist gas flow, and a machine and computer program for the implementation of said method
WO2017170890A1 (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工方法
JPWO2016135906A1 (ja) 光加工ヘッド、光加工装置および光加工方法
KR20150110678A (ko) 파이프 단부에 고온 와이어층을 레이저 가공하는 방법 및 시스템
JP6962847B2 (ja) 冷却装置及びレーザ加工装置
JP2024058334A (ja) 積層造形装置
JP7382554B2 (ja) レーザ加工装置及びそれを用いたレーザ加工方法
JP2019037997A (ja) レーザクラッディング装置
JP2013052445A (ja) レーザ溶接方法
JP2711655B2 (ja) レーザ溶接用照射器
JP2003266189A (ja) 溶接装置、溶接方法、および溶接された被溶接物を有する物品の製造方法
CN212560434U (zh) 一种基于3d打印的激光熔覆装置及其喷嘴
US20230381888A1 (en) Laser Beam Brilliance Enhancing Beam Splitting for Laser Welding/Brazing
US20230278139A1 (en) Welding method and laser device
JP2023112736A (ja) レーザ加工装置
JP2024072002A (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工方法
JP2024072000A (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工方法
WO2015004718A1 (ja) レーザ加工機、レーザ加工方法および加工ノズル