JP2024072002A - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッドレーザ加工において、レーザ加工条件が変更された場合にもスパッタの発生を低減できるレーザ加工装置を提供する。【解決手段】レーザ加工装置1000は、第1レーザ光LB1を出射する第1レーザ発振器100と、第2レーザ光LB2を出射する第2レーザ発振器200と、第1及び第2レーザ光LB1、LB2をそれぞれ伝送する第1及び第2光ファイバ300,400と、第1及び第2レーザ光LB1、LB2を受け取ってワーク900に照射するレーザヘッド500と、を備えている。第1レーザ光LB1は、第2レーザ光LB2と同軸に照射される。第1距離調整機構580は、レーザ溶接条件に応じて、第1光ファイバ300とレーザヘッド500に設けられた第1コリメートレンズ520との距離である第1距離L1を変化させる。【選択図】図1

Description

本開示は、レーザ加工装置及びレーザ加工方法、特に、短波長のレーザ光と長波長のレーザ光とを用いたハイブリッドレーザ加工装置及びレーザ加工方法に関する。
従来、鉄や銅等の金属材料を溶接する手法の一つとして、レーザ溶接が知られている。レーザ溶接とは、レーザ光を被溶接物であるワークの所定の箇所に照射し、レーザ光のエネルギーによりワークを溶融させる溶接方法である。レーザ光が照射された溶接部分には、溶融池と呼ばれる溶融金属の液溜りが形成され、その後、溶融池が固化して固化部が形成される。ワークにおける所定の溶接線に沿って、レーザ光を移動させながら照射することで、レーザ溶接が行われる。
近年、レーザ発振器の出力が向上し、高パワーのレーザ光を用いたレーザ溶接が可能になってきている。高パワーのレーザ光を用いることで、溶接工程のタクトタイムが低減できる。また、ワークの厚さが8mm以上と厚い場合にも容易に溶接を行うことができる。
しかし、高パワーのレーザ光を用いると、溶融金属の飛散に起因したスパッタの発生が顕著となる。スパッタは、溶接箇所の近傍に付着して溶接不良の一因となる。スパッタの発生を低減するため、パワー密度の高い主ビームの周囲にパワー密度の低い副ビームを照射し、副ビームで形成された溶融池に主ビームを照射してレーザ溶接を行う手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、金属材料の種類によって、光の吸収率が異なることはよく知られている。例えば、銅は、レーザ溶接でよく用いられる近赤外の波長域の光に対する吸収率が低い。このため、吸収率の高い波長域、例えば、青色のレーザ光と近赤外の波長域のレーザ光とをワークに同時に照射してレーザ溶接を行う手法が提案されている(例えば、特許文献2,3参照)。一般に、このようなレーザ溶接はハイブリッドレーザ溶接と呼ばれている。
特許第6935484号公報 国際公開第2021/182643号 国際公開第2021/193855号
しかし、本願発明者等の検討によれば、ハイブリッドレーザ溶接において、レーザ溶接条件によってスパッタの発生状態が変化することがわかった。例えば、青色のレーザ光のパワーと近赤外の波長域のレーザ光のパワーとをそれぞれ固定してレーザ溶接を行う場合、溶接速度が低くなると、ワークに対するスパッタの付着数が多くなることがわかった。このような現象は、特許文献1~3では報告されていない。
また、レーザ溶接に限らず、レーザ切断等のハイブリッドレーザ加工を行う場合にも、同様の課題が発生するおそれが高い。
本開示はかかる点に鑑みてなされたもので、その目的は、ハイブリッドレーザ加工において、レーザ加工条件が変更された場合にもスパッタの発生を低減できるレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本開示に係るレーザ加工装置は、第1レーザ光を出射する第1レーザ発振器と、前記第1レーザ光よりも波長の長い第2レーザ光を出射する第2レーザ発振器と、前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光をそれぞれ受け取って、ワークに向けて出射するレーザヘッドと、前記第1レーザ光を前記レーザヘッドに伝送する第1光ファイバと、前記第2レーザ光を前記レーザヘッドに伝送する第2光ファイバと、前記ワーク及び前記レーザヘッドの一方を他方に対して移動させる移動機構と、を少なくとも備えたレーザ加工装置であって、前記レーザヘッドは、筐体と前記筐体の内部に配置された複数の光学部品とを少なくとも有し、前記筐体には、前記第1レーザ光が入射される第1入射口と、前記第2レーザ光が入射される第2入射口と、前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光がそれぞれ出射される出射口と、が設けられ、前記第1光ファイバは、前記第1入射口に接続され、前記第2光ファイバは、前記第2入射口に接続され、前記複数の光学部品には、前記第1光ファイバから伝送された前記第1レーザ光を平行光線に変換する第1コリメートレンズと、前記第2光ファイバから伝送された前記第2レーザ光を平行光線に変換する第2コリメートレンズと、前記第1コリメートレンズを透過した前記第1レーザ光と前記第2コリメートレンズを透過した前記第2レーザ光をそれぞれ集光する集光レンズと、が少なくとも含まれ、前記第1入射口には、前記第1光ファイバの出射端と前記第1コリメートレンズとの距離である第1距離を調整する第1距離調整機構が取り付けられており、前記ワークをレーザ加工する場合、前記移動機構により、前記レーザヘッド及び前記ワークの一方を他方に対して、かつ所定の加工線に沿って移動させるとともに、前記第1レーザ光は、前記第2レーザ光と同軸となるように前記ワークに照射され、前記第1距離調整機構は、レーザ加工条件に応じて、前記第1距離を変化させ、前記レーザ加工条件には、前記加工線に沿った前記レーザヘッドの移動速度と、前記第2レーザ光のパワーと、前記ワークの表面における前記第2レーザ光のスポット径とが、少なくとも含まれることを特徴とする。
本開示に係るレーザ加工方法は、第1レーザ光と前記第1レーザ光よりも波長の長い第2レーザ光とをワークに照射して、前記ワークをレーザ加工するレーザ加工方法であって、前記第1レーザ光を、前記第2レーザ光と同軸になるように、前記第2レーザ光と同時に照射して、前記ワークをレーザ加工するステップを少なくとも備え、レーザ加工条件に応じて、前記ワークの表面における前記第1レーザ光のスポット径を変化させ、前記レーザ加工条件には、所定の加工線に沿った前記第2レーザ光の照射位置の移動速度と、前記第2レーザ光のパワーと、前記ワークの表面における前記第2レーザ光のスポット径とが、少なくとも含まれることを特徴とする。
本開示によれば、ハイブリッドレーザ加工において、レーザ加工条件が変更された場合にもスパッタの発生を低減できる。
実施形態に係るレーザ加工装置の概略構成図である。 レーザヘッドの概略構成図である。 図2の破線で囲まれた部分の断面図である。 種々の金属における光吸収率の波長依存性を示す図である。 第2レーザ光のみを用いたレーザ溶接におけるワークの状態を示す断面模式図である。 第1レーザ光と第2レーザ光とを用いたレーザ溶接におけるワークの状態を示す断面模式図である。 レーザ光の種類及び溶接速度と溶接ビードの外観との関係を示す図である。 レーザ溶接時の第1レーザ光及び第2レーザ光の照射軌跡を示す図である。 レーザ溶接時の第1レーザ光及び第2レーザ光の別の照射軌跡を示す図である。 変形例に係るレーザヘッドの部分模式図である。
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態)
[レーザ加工装置の構成]
図1は、本実施形態に係るレーザ加工装置の概略構成図を示し、レーザ加工装置1000は、第1レーザ発振器100と、第2レーザ発振器200と、第1光ファイバ300と、第2光ファイバ400と、レーザヘッド500と、ロボット600と、第1レーザコントローラ710と、第2レーザコントローラ720と、ロボットコントローラ730と、ステージ800と、を備える。なお、図1において、説明の便宜上、レーザヘッド500の形状は簡略化して図示している。
なお、以降の説明において、レーザヘッド500からワーク900に照射されるレーザ光の進行方向をZ方向と呼ぶことがある。また、図1において、第1レーザ発振器100及び第2レーザ発振器200からレーザヘッド500に向かう方向をX方向と呼び、X方向及びZ方向とそれぞれ交差する方向をY方向と呼ぶことがある。
また、ワーク900をレーザ加工する場合、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とがワーク900の表面における加工線(図示せず)に沿って照射される。本実施形態では、レーザ加工の一態様として、レーザ溶接を例に取って説明する。また、本実施形態では、Y方向が加工線、この場合は溶接線に沿った方向となる。よって、以降の説明において、Y方向を溶接方向と呼ぶことがある。
第1レーザ発振器100は、第1レーザコントローラ710からの制御信号に基づいて、第1レーザ光LB1を出射する。第1レーザ光LB1は、青色の波長域、または緑色の波長域のレーザ光であり、本実施形態では、第1レーザ光LB1の波長λ1は、450nmである。なお、本願明細書において、「青色の波長域」とは、400nm以上、490nm以下の波長範囲を言う。また、「緑色の波長域」とは、500nm以上、560nm以下の波長範囲を言う。なお、第1レーザ光LB1の波長域は特にこれに限定されず、400nmより短くてもよい。
第1レーザ発振器100とレーザヘッド500とは、第1光ファイバ300で接続される。第1レーザ光LB1は、第1光ファイバ300を介して、第1レーザ発振器100からレーザヘッド500に伝送される。
第2レーザ発振器200は、第2レーザコントローラ720からの制御信号に基づいて、第2レーザ光LB2を出射する。第2レーザ光LB2は、近赤外の波長域のレーザ光であり、本実施形態では、第2レーザ光LB2の波長λ2は、975nmである。なお、本願明細書において、「近赤外の波長域」とは、900nm以上、1100nm以下の波長範囲を言う。なお、第2レーザ光LB2の波長域は特にこれに限定されず、1100nmより長くてもよい。
第2レーザ発振器200とレーザヘッド500とは、第2光ファイバ400で接続される。第2レーザ光LB2は、第2光ファイバ400を介して、第2レーザ発振器200からレーザヘッド500に伝送される。
第1光ファイバ300は、第1レーザ発振器100から出射された第1レーザ光LB1をレーザヘッド500まで伝送する。第2光ファイバ400は、第2レーザ発振器200から出射された第2レーザ光LB2をレーザヘッド500まで伝送する。
第1光ファイバ300及び第2光ファイバ400は、それぞれ公知の構成であり、軸心に光導波路であるコア(図示せず)が配置され、コアの外周面を覆って光閉じ込め層であるクラッド(図示せず)が設けられている。また、クラッドの外周面を覆って保護皮膜(図示せず)が設けられている。なお、コア、クラッドともに石英からなるが、コアの屈折率は、クラッドの屈折率よりも高くなるように調整されている。また、第1光ファイバ300及び第2光ファイバ400のそれぞれにおいて、コアの個数や断面形状は適宜変更されうる。これに応じて、クラッドの断面形状も適宜変更されうる。
レーザヘッド500は、第1光ファイバ300及び第2光ファイバ400から入射される第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2を受け取って、さらに、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2をそれぞれワーク900に向けて照射する。なお、レーザヘッド500の構造については後で詳述する。
ロボット600は、ロボットアーム610を有する。ロボットアーム610の先端には、レーザヘッド500が取り付けられる。ロボットアーム610は、複数の部分に分かれており、各部分の連結部分には。それぞれ関節軸620が設けられている。
ロボット600は、ロボットコントローラ730からの制御信号に基づいて、レーザヘッド500を溶接方向(Y方向)に沿って移動させ、ワーク900に対するレーザヘッド500の位置を変更する。この動作に伴い、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2の照射位置が溶接方向(Y方向)に沿って移動して、レーザ溶接が行われる。
第1レーザコントローラ710は、第1レーザ発振器100に接続され、第1レーザ発振器100の動作を制御する。具体的には、第1レーザコントローラ710は、第1レーザ光LB1の出射開始や出射停止のタイミングや出射時間、また、第1レーザ光LB1のパワーを制御する。
第2レーザコントローラ720は、第2レーザ発振器200に接続され、第2レーザ発振器200の動作を制御する。具体的には、第2レーザコントローラ720は、第2レーザ光LB2の出射開始や出射停止のタイミングや出射時間、また、第2レーザ光LB2のパワーを制御する。
本実施形態において、第1レーザ光LB1のパワーは、第2レーザ光LB2のパワーよりも低くなるように設定されている。なお、第1レーザ光LB1のパワーと第2レーザ光LB2のパワーとの差または比は、レーザ溶接されるワーク900の材質や厚さに応じて、適宜設定される。これについては後でさらに述べる。
ロボットコントローラ730は、ロボット600とレーザヘッド500とに接続され、ロボット600の動作と後で述べる第1距離調整機構580の動作をそれぞれ制御する。具体的には、ロボットコントローラ730は、ロボットアーム610の各部分を連結する関節軸620に設けられたモータ(図示せず)の回転速度及び回転量を制御する。このことにより、ロボットアーム610の先端に取り付けられたレーザヘッド500が、所定の移動速度Vで溶接方向に沿って移動する。さらに、レーザヘッド500から出射された第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2が、移動速度Vで溶接方向に沿ってワーク900の表面に照射される。以降の説明において、溶接線に沿ったレーザヘッド500の移動速度Vを溶接速度Vと呼ぶことがある。
第1レーザコントローラ710及び第2レーザコントローラ720、さらにロボットコントローラ730における前述の機能は、それぞれが有するハードウェア上で、所定の溶接プログラムを実行することで実現される。当該ハードウェアは、1個または複数個のCPU(Central Processing Unit)やメモリで構成される。メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)やSSD(Solid State Drive)等の半導体メモリである。また、メモリが、CPUに内蔵されたROM(Read Only Memory)やRAMであってもよい。
また、第1レーザコントローラ710及び第2レーザコントローラ720、さらにロボットコントローラ730が、図示しない上位コントローラに接続される場合がある。この場合、上位コントローラで実行される溶接プログラムに基づいた実行命令が、第1レーザコントローラ710及び第2レーザコントローラ720、さらにロボットコントローラ730にそれぞれ送信され、所定の処理を実行する。なお、第1レーザコントローラ710及び第2レーザコントローラ720、さらにロボットコントローラ730が一体化されて一つのコントローラになっていてもよい。
また、ロボットコントローラ730が、レーザヘッド500の動作を制御するコントローラとロボット600の動作を制御するコントローラとに分けられていてもよい。ただし、この場合も、それぞれのコントローラが連動して、レーザヘッド500及びロボット600の動作をそれぞれ制御する。
ステージ800にワーク900が載置されることで、レーザ加工装置1000に対するワーク900の位置が決定される。なお、本実施形態において、ステージ800は1箇所に固定されて静止しているが、図示しないステージ移動機構をステージ800に設けることで、ステージ800が、X方向とY方向とを面内に含むXY平面に沿って移動可能に構成されてもよい。この場合、ロボット600の位置、言い換えると、レーザヘッド500の位置が固定されてもよい。
[レーザヘッドの構成]
図2は、レーザヘッドの概略構成図を示し、図3は、図2で破線で囲まれた部分の断面図を示す。なお、図2において、説明の便宜上、レーザヘッド500を構成する各部品の形状は簡略化して図示している。また、図2に示す以外の部品が、筐体510の内部に配置されるか、筐体510の外側に取り付けられていてもよい。また、以降の説明において、Z方向における第1入射口511や第2入射口512が設けられた側を上または上方と呼び、出射口513が設けられた側を下または下方と呼ぶことがある。
図2に示すように、レーザヘッド500は、筐体510とその内部に配置された複数の光学部品と第1距離調整機構580とを有している。
筐体510は、第1入射口511と第2入射口512と出射口513とを有している。第1入射口511は、第1光ファイバ300が接続される第1レーザ光LB1の入射口である。第2入射口512は、第2光ファイバ400が接続される第2レーザ光LB2の入射口である。出射口513は、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2の出射口である。第1入射口511及び第2入射口512からそれぞれ入射された第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2が、出射口513からワーク900に向けて出射される。
図3に示すように、第1入射口511は、上部筐体511Aと下部筐体511Bとに分割されており、両者の間をギヤ連結部511Cが連結している。ギヤ連結部511Cは、筐体510の外側に突出したギヤ511C1と雌ネジ部511C2と一体化した部材である。雌ネジ部511C2は下部筐体511Bに収容され、下部筐体511Bの内部に配置された雄ネジ部511B1と噛み合って配置されている。
筐体510の内部には、第1コリメートレンズ520と第2コリメートレンズ530とビームコンバイナ550と集光レンズ560とが、それぞれ配置されている。また、筐体510の内部には、出射口513を覆って保護ガラス570が配置されている。
第1コリメートレンズ520は、第1光ファイバ300の出射端から出射された第1レーザ光LB1を平行光線に変換する。第2コリメートレンズ530は、第2光ファイバ400の出射端から出射された第2レーザ光LB2を平行光線に変換する。図3に示すように、第1コリメートレンズ520は、第1入射口511の下部筐体511Bの内部に収容されている。第2コリメートレンズ530は、第2入射口512の内部に収容されている。
ミラー540は、第1入射口511と出射口513との間であって、第1レーザ光LB1の光路中に配置されている。ミラー540は、第1コリメートレンズ520を透過した第1レーザ光LB1をビームコンバイナ550に向けて反射する。
ビームコンバイナ550は、いわゆる波長選択ミラーであり、第1レーザ光LB1を反射する一方、第2レーザ光LB2を透過するように設計されている。なお、図2に示す例では、ビームコンバイナ550で反射された第1レーザ光LB1とビームコンバイナ550を透過した第2レーザ光LB2とが、互いの光軸が一致するように出射口513に向かっている。
集光レンズ560は、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2をそれぞれ集光する。集光レンズ560を透過した第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2は、それぞれワーク900の表面で略円形のスポットSP1、SP2に結像される(図7A,7B参照)。
保護ガラス570は、レーザ溶接中に発生したスパッタやヒュームが筐体510の内部に入り込むのを防止している。このことにより、筐体510の内部に配置された光学部品が保護され、出射口513から出射される第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2のパワーやビーム品質が低下するのを抑制できる。
第1距離調整機構580は、ギヤ581とサーボモータ582とで構成されており、サーボモータ582の回転軸582aにギヤ581が回転自在に接続されている。
ギヤ581は、ギヤ連結部511Cのギヤ511C1と噛み合って配置されている。ロボットコントローラ730からの制御信号に応じて、サーボモータ582が回転すると、回転軸582aに接続されたギヤ581もサーボモータ582と同方向に回転する。ギヤ581の回転に応じて、ギヤ511C1及びこれと一体に設けられた雌ネジ部511C2も回転する。下部筐体511Bには、雄ネジ部511B1が回転不能に配置されている。よって、雄ネジ部511B1に噛み合って配置された雌ネジ部511C2が回転すると、雌ネジ部511C2は、Z方向に沿って移動する。つまり、ギヤ581の回転に応じて、ギヤ連結部511CがZ方向に沿って変位する。
また、上部筐体511Aは、ギヤ連結部511Cと一体にZ方向に沿って変位するように構成されている。つまり、ギヤ581の回転に応じて、上部筐体511AがZ方向に沿って変位する。また、サーボモータ582は、時計回り方向及び反時計回り方向のいずれにも回転可能に構成されている。つまり、サーボモータ582の回転方向及び回転量に応じて、上部筐体511Aは、下部筐体511Bを基準として、Z方向に沿って、下部筐体511Bから離れるように、または、下部筐体511Bに近づくように変位可能に構成されている。
また、第1光ファイバ300の出射端は、上部筐体511Aに保持されている。よって、第1距離調整機構580を駆動し、上部筐体511AをZ方向に沿って変位させることで、第1光ファイバ300の出射端と第1コリメートレンズ520とのZ方向に沿った距離(以下、第1距離L1という。図3参照)を変化させることができる。このことにより、レーザヘッド500が出射される第1レーザ光LB1の焦点位置を変化させることができる。
[ハイブリッドレーザ溶接方法について]
図4は、種々の金属における光吸収率の波長依存性を示す。図5Aは、第2レーザ光のみを用いたレーザ溶接におけるワークの状態を示す断面模式図である。図5Bは、第1レーザ光と第2レーザ光とを用いたレーザ溶接におけるワークの状態を示す断面模式図である。
レーザ溶接において、金属からなるワーク900にレーザ光を照射すると、ワーク900にレーザ光が吸収されて、レーザ光の照射部分の温度が上昇する。温度上昇がさらに進むと、ワーク900が溶融して溶融池910が形成される(図5A参照)。レーザ光が通過した後は、溶融池910の温度が急激に低下し、溶融池910が固化して固化部930が形成されることで、ワーク900がレーザ溶接される。
また、多くの場合、レーザ光の照射部分の直下にキーホール920(図5A参照)が形成されるようにレーザ光のパワーが設定される。キーホール920が形成されることで、ワーク900の内部にレーザ光が直接照射される。このことにより、溶融池910を深く形成でき、深い溶込みが得られる。
ところで、一般に、金属に光を照射したときに、光が金属に吸収される割合、つまり、光吸収率は、光の波長によって変化する。また、光吸収率の波長依存性は、金属の材質によって大きく異なる。
例えば、図4に示すように、鉄やニッケルでは、波長が短くなるにつれて光吸収率が増加するが、波長に対する光吸収率の変化の度合いは緩やかである。鉄を例に取ると、第2レーザ光LB2の波長λ2(=975nm)での光吸収率が40%であり、第1レーザ光LB1の波長λ1(=450nm)での光吸収率が45%程度である。
一方、銅では、波長が800nmよりも短くなると光吸収率が急激に増加する。第2レーザ光LB2の波長λ2での吸収率が10%未満である一方、第1レーザ光LB1の波長λ1での光吸収率が60%程度まで増加する。
このため、ワーク900が銅からなる板材である場合、第2レーザ光LB2のみでワーク900をレーザ溶接しようとすると、溶融池910を形成するためには、低い光吸収率にあわせて第2レーザ光LB2のパワーを大きく設定する必要がある。
しかし、光吸収率は、ワーク900の温度、特にワーク900が固体状態であるか液体状態であるかによっても大きく変化し、液体状態の場合に光吸収率は大幅に増加する。この場合、図5Aに示すように、溶融池910での第2レーザ光LB2の光吸収率が大幅に上昇し、溶融池910の温度が急激に上昇する。このことにより、溶融池910で突沸が生じ、ワーク900の表面に向かう対流によって噴出した溶融金属がワーク900の表面に付着し、スパッタとなる。
このようなスパッタの発生を抑制するために、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2の両方を用いたハイブリッドレーザ溶接方法が提案されていることは前述した通りである。
このレーザ溶接方法では、図5Bに示すように、波長λ1の第1レーザ光LB1と波長λ2の第2レーザ光LB2とがワーク900の表面で重ね合われた状態で照射される。このとき、ワーク900の表面で、第1レーザ光LB1のスポット径が第2レーザ光LB2のスポット径よりも大きくなるように設定される。また、第1レーザ光LB1のパワーが第2レーザ光LB2のパワーよりも小さくなるように設定される。なお、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2のスポット径は、それぞれ、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2の焦点がワーク900の表面に位置する場合のビーム径に相当する。
銅からなるワーク900に対する光吸収率の高い第1レーザ光LB1を、スポット径を広げて照射することで、ワーク900に対して、幅が広く、かつ溶込み深さが浅い溶融池910が形成される。この状態で、第2レーザ光LB2が溶融池910に照射される。なお、第1レーザ光LB1のパワーは、キーホール920が形成されない程度に低く設定されている。つまり、第1レーザ光LB1による溶接モードは、熱伝導溶接である。ただし、浅いキーホール920が形成されてもよい。
また、第2レーザ光LB2のパワーが第1レーザ光LB1のパワーよりも大きいこのため、第1レーザ光LB1により形成される溶融池910よりも深い溶融池910が形成される。その結果、深溶け込み深さが得られる。
また、第1レーザ光LB1のスポット径は、第2レーザ光LB2のスポット径よりも大きい。このことにより、第2レーザ光LB2が、第1レーザ光LB1により形成された溶融池910に照射された場合、キーホール920の開口部が押し広げられ、溶融金属において、ワーク900の表面に向かう対流が抑制される。このことにより、スパッタが低減される。
[本開示に至った知見]
しかし、本願発明者等は、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とを用いたレーザ溶接において、形成される溶融池910の大きさが、溶接速度や第2レーザ光LB2のパワー等のレーザ溶接条件で大きく変化することを見出した。
図6は、レーザ光の種類及び溶接速度と溶接ビードの外観との関係を示す図である。図6の上段は、第1レーザ光LB1のみをワーク900に照射した場合に形成された溶接ビード940を示し、下段は、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2を同時にワーク900に照射した場合に形成された溶接ビード940を示す。
図6から明らかなように、第1レーザ光LB1のみを照射した場合は、溶接速度Vが50mm/secから150mm/secに上昇しても、ワーク900に形成される溶接ビード940の幅W1は、86%程度になるのみであった。幅W1は、第1レーザ光LB1の照射により形成される溶融池910の大きさに対応している。低パワー(800W)でビーム径(400μm)が大きい条件の、つまり、パワー密度が低い第1レーザ光LB1では、ワーク900への入熱量自体が小さく、溶接速度Vの変化に伴うワーク900への入熱量の変化が小さくなっておりため、幅W1の変化量が小さくなっていると考えられた。
一方、第1レーザ光LB1と第2レーザ光LB2とを同時に照射した場合は、溶接速度Vが50mm/secから150mm/secに上昇すると、ワーク900に形成される溶接ビード940の幅W2は、62%程度と大幅に狭くなった。言い換えると、溶接速度Vが低下するにつれて、溶接ビード940の幅W2が大幅に広くなることがわかった。
なお、第2レーザ光LB2は、第1レーザ光LB1に比べて、高パワー(1900W)でビーム径(40μm)が小さい。つまり、第2レーザ光LB2は、第1レーザ光LB1に比べてパワー密度が高くなっている。このため、溶接速度Vの変化に伴ってワーク900への入熱量の変化が大きくなっていると考えられる。
つまり、溶接速度Vの低下に伴う溶接ビード940の幅W2の増加は、第2レーザ光LB2の照射で形成される溶融池910が、第1レーザ光LB1の照射で形成される溶融池910よりも大きくなっていることによるものと考えられた。また、図示しないが、レーザ溶接中のワーク900の表面を高速動画撮影した場合に、実際にこのような現象が起こっていることが確かめられた。
第2レーザ光LB2の照射で形成される溶融池910が、第1レーザ光LB1の照射で形成される溶融池910よりも大きくなると、前述した溶融池910の対流によりスパッタが発生しやすくなる。また、単位時間当たりのワーク900への入熱量の差を考慮すると、溶接速度Vだけでなく、第1レーザ光LB1に対する第2レーザ光LB2のパワー比が大きくなると、スパッタが発生しやすくなると考えられる。
このように、レーザ溶接条件の変化によって、ハイブリッドレーザ溶接のメリットの一つであるスパッタの低減効果が得られなくなることがわかった。
本願発明者等は、このことをさらに検討し、以下に示すように、本実施形態では、第1レーザ光LB1を第2レーザ光LB2と同軸に重ね合わせてワーク900に照射する一方、前述した第1距離L1を調整して、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポットSP1(図7A,7B参照)の大きさを変更するレーザ溶接方法を提案する。以下、この方法の詳細について説明する。
[レーザ溶接方法]
図7Aは、レーザ溶接時の第1レーザ光及び第2レーザ光の照射軌跡を示し、図7Bは、レーザ溶接時の第1レーザ光及び第2レーザ光の別の照射軌跡を示す。
図7Aに示す例と図7Bに示す例とでは、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポットSP1のスポット径が異なり、前者のスポット径2R2は、後者のスポット径2R3よりも小さくなるように設定されている。なお、スポット径2R2、2R3ともに、ワーク900の表面における第2レーザ光LB2のスポットSP2のスポット径2R1よりも大きくなるように設定されている。
図7A及び図7Bに示すように、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポットSP1のスポット径2R2,2R3を第2レーザ光LB2のスポット径2R1よりも大きくすることで、溶接方向に沿って第2レーザ光LB2の前方に、第1レーザ光LB1が照射され、所定の大きさの溶融池910が形成される。続けて、第1レーザ光LB1よりもパワーが大きい第2レーザ光LB2が溶融池910に照射される。
一方、前述したように、第1レーザ光LB1によって形成される溶融池910に対して、第2レーザ光LB2によって形成される溶融池910が大きくなると、スパッタの発生が顕著となる。
前述したように、第2レーザ光LB2によって形成される溶融池910の大きさは、レーザ溶接条件、具体的には、第2レーザ光LB2のパワーや溶接速度Vに応じて適宜変更される。よって、レーザ溶接条件に応じて、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポット径を変更することで、第2レーザ光LB2によって形成される溶融池910に対して、第1レーザ光LB1によって形成される溶融池910を十分に大きくして、スパッタの発生を抑制できる。
例えば、第1レーザ光LB1のパワーと第2レーザ光LB2のパワーとの比が小さい場合、図7Aに示すように、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポット径2R2と第2レーザ光LB2のスポット径2R1との比は小さくてもよい。ただし、2R2>2R1とすべきことは言うまでもない。また、溶接速度Vが高い場合も、図7Aに示すように、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポット径2R2と第2レーザ光LB2のスポット径2R1との比を小さくしてもよい。
一方、第1レーザ光LB1のパワーと第2レーザ光LB2のパワーとの比を図7Aに示す例よりも大きくする場合は、図7Bに示すように、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポット径2R3を大きくする。
具体的には、ロボットコントローラ730からの制御信号により、第1距離調整機構580を駆動することで、第1距離L1を調整する。その結果、レーザヘッド500から出射される第1レーザ光LB1の焦点位置が変更され、さらに、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポット径が変更される。
図7Bに示す例では、第2レーザ光LB2により形成された溶融池910が、第1レーザ光LB1により形成された溶融池910を超えないように、第2レーザ光LB2のスポット径2R1に対して、第1レーザ光LB1のスポット径2R3を大きく取る。このような変更は、溶接速度Vを図7Aに示す場合よりも低くする場合にも同様に行われる。
つまり、第2レーザ光LB2により形成される溶融池910が大きくなる程、第1レーザ光LB1のスポット径を大きくする。また、当該スポット径を変更するために、第1距離調整機構580を駆動して、前述した第1距離L1を調整し、第1レーザ光LB1の焦点位置を変化させる。このようにすることで、ハイブリッドレーザ溶接において、スパッタの発生を低減できる。
[効果等]
以上説明したように、本実施形態に係るレーザ加工装置1000は、第1レーザ光LB1を出射する第1レーザ発振器100と、第1レーザ光LB1よりも波長の長い第2レーザ光LB2を出射する第2レーザ発振器200と、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2をそれぞれ受け取って、ワーク900に向けて出射するレーザヘッド500と、を少なくとも備えている。また、レーザ加工装置1000は、レーザヘッド500が取り付けられるとともに、ワーク900に対してレーザヘッド500を移動させるロボット600を備えている。
レーザヘッド500は、筐体510と第1距離調整機構580と筐体510の内部に配置された複数の光学部品とを少なくとも有している。
筐体510には、第1レーザ光LB1が入射される第1入射口511と、第2レーザ光LB2が入射される第2入射口512と、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2がそれぞれ出射される出射口513と、が設けられている。第1光ファイバ300は、第1入射口511に接続され、第2光ファイバ400は、第2入射口512に接続されている。
複数の光学部品には、第1コリメートレンズ520と第2コリメートレンズ530とビームコンバイナ550と集光レンズ560とが少なくとも含まれる。第1コリメートレンズ520は、第1光ファイバ300から伝送された第1レーザ光LB1を平行光線に変換する。第2コリメートレンズ530は、第2光ファイバ400から伝送された第2レーザ光LB2を平行光線に変換する。集光レンズ560は、第1コリメートレンズ520を透過した第1レーザ光LB1と第2コリメートレンズ530を透過した第2レーザ光LB2をそれぞれ集光する。
第1入射口511には、第1光ファイバ300の出射端と第1コリメートレンズ520との距離である第1距離L1を調整する第1距離調整機構580が取り付けられている。
ワーク900をレーザ溶接する場合、ロボット600により、レーザヘッド500を所定の溶接線に沿って移動させるとともに、第1レーザ光LB1は、第2レーザ光LB2と同軸となるようにワーク900に照射される。
第1距離調整機構580は、レーザ溶接条件に応じて、第1距離L1を変化させる。第1距離L1を変化させることで、出射口513から出射される第1レーザ光LB1の焦点位置、ひいては、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポット径を変化させる。なお、第1距離調整機構580は、ロボットコントローラ730からの制御信号に応じて動作する。
言い換えると、レーザ加工装置1000は、少なくとも第1距離調整機構580の動作を制御するロボットコントローラ(コントローラ)730をさらに備えている。ロボットコントローラ730は、レーザ溶接条件に応じて、第1距離L1を変化させるように、第1距離調整機構580の動作を制御する。さらに言うと、ロボットコントローラ730は、レーザ溶接条件に応じて、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポット径を変化させるように、第1距離調整機構580を動作させる。
前述のレーザ溶接条件には、溶接線に沿ったレーザヘッド500の移動速度V、つまり、溶接速度Vと、第2レーザ光LB2のパワーとが少なくとも含まれる。
なお、ワーク900に照射される第1レーザ光LB1のスポット径と第2レーザ光LB2のスポット径とは、それぞれ溶融池910の大きさに影響する。また、第1レーザ光LB1のパワーが第2レーザ光LB2のパワーよりも低く、第1レーザ光LB1のスポット径が第2レーザ光LB2のスポット径よりも大きいことに鑑みれば、第2レーザ光LB2のパワーとスポット径とが、スパッタの発生に大きく影響する。
このことに鑑みれば、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポット径を変化させるのに関係するレーザ溶接条件には、第2レーザ光LB2のスポット径も含まれる。
レーザ加工装置1000をこのように構成することで、第2レーザ光LB2によりワーク900に形成される溶融池910の大きさに対して、第1レーザ光LB1によりワーク900に形成される溶融池910の大きさを変化させることができる。
このことにより、レーザ溶接条件を変更した場合にも、第1レーザ光LB1によりワーク900に形成される溶融池910を、第2レーザ光LB2によりワーク900に形成される溶融池910よりも大きくできる。その結果、レーザ溶接中に発生するスパッタを低減できる。
また、第1レーザ光LB1により所望の大きさの溶融池910を形成する一方、第2レーザ光LB2のパワーをワーク900の材質や形状に合わせて変更することで、所望の溶込み深さを得ることができる。つまり、銅等のように近赤外の波長域のレーザ光に対して光吸収率の低い材質のワーク900に対しても、スパッタを低減しつつ、所望のレーザ溶接を行うことができる。
また、本実施形態によれば、第1レーザ光LB1によりワーク900に形成される溶融池910の大きさを変化させることで、ワーク900に形成される溶接ビード940の幅を変えることができる。このことにより、ワーク900の形状に合わせて溶接ビード940の幅を適切に設定できる。
例えば、突き合わせ溶接等で、板材間のギャップ裕度を確保したい場合、第1レーザ光LB1のスポット径を大きく設定して、溶接ビード940の幅を大きくすることができる。また、第1レーザ光LB1の照射により、溶接ビード940の幅を確保しつつ、第2レーザ光LB2のパワーやスポット径を適切に設定することで、溶込み深さを確保しつつ、溶け落ちの発生を防止できる。
第1距離調整機構580は、溶接速度Vが低くなるか、または第2レーザ光LB2のパワーが高くなるか、あるいはワーク900の表面における第2レーザ光LB2のスポット径が大きくなるにつれて、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポット径が大きくなるように、第1距離L1を変化させるのが好ましい。
前述したように、第1レーザ光LB1のパワーに対して第2レーザ光LB2のパワーが大きい場合、第2レーザ光LB2により形成された溶融池910が、第1レーザ光LB1により形成された溶融池910を超えるおそれがある。このような現象は、溶接速度Vが低くなる場合にも同様に起こりうる。よって、第1距離L1を調整して、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポット径が大きくなるようにすることで、第2レーザ光LB2により形成された溶融池910が、第1レーザ光LB1により形成された溶融池910を超えるのを防止できる。このことにより、レーザ溶接中の溶融池910の突沸、ひいては、スパッタの発生が抑制される。
また、ロボットコントローラ(コントローラ)730が第1距離調整機構580の動作を制御することで、第1距離調整機構580が前述した種々の動作を行うことは言うまでもない。
また、レーザ加工装置1000が、第1光ファイバ300と、第2光ファイバ400と、を備えることで、第1レーザ発振器100及び第2レーザ発振器200から遠く離れた場所にあるワーク900に対して、レーザ溶接を行うことができる。
ロボットコントローラ(コントローラ)730は、第1距離調整機構580の動作に加えて、ロボット600の動作も制御する。
第1距離調整機構580は、ロボットコントローラ730からの制御信号により、ロボット600の動作と連動して、第1距離を変化させる。
前述したように、溶接速度Vは、ロボット600を動作させることでワーク900に対して移動するレーザヘッド500の移動速度Vに相当する。また、溶接速度(移動速度)Vが、第2レーザ光LB2により形成される溶融池910の大きさ、ひいてはスパッタの発生に大きく影響していることも前述した通りである。
したがって、ロボットコントローラ730からの制御信号により、ロボット600の動作と連動して第1距離調整機構580を動作させて、第1距離L1を調整する。このことにより、出射口513から出射される第1レーザ光LB1の焦点位置、ひいては、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポット径を変化させることができ、溶融池910の大きさを適切に制御してスパッタの発生を抑制できる。
また、第1入射口511は、上部筐体511Aと下部筐体511Bとギヤ連結部511Cとを有している。上部筐体511Aは、第1光ファイバ300が接続され、かつ第1レーザ光LB1の入射方向であるZ方向に沿って移動可能に構成されている。
第1距離調整機構580は、ギヤ連結部511Cを介して、上部筐体511AをZ方向に沿って移動させることで、第1距離L1を調整するように構成されている。
第1入射口511をこのように構成することで、第1距離L1を簡便に調整することができる。
また、第1距離調整機構580はギヤ581とサーボモータ582とを有している。上部筐体511Aは、サーボモータ582の回転方向に応じて、Z方向に沿って上方に変位するか、下方に変位するかが決められる。またサーボモータ582の回転量に応じて、上部筐体511AのZ方向に沿った変位量が決められる。第1入射口511及び第1距離調整機構580がこのように構成されることで、第1距離L1を精密にかつ簡便に調整することができる。
本実施形態に係るレーザ溶接方法は、第1レーザ光LB1と第1レーザ光LB1よりも波長の長い第2レーザ光LB2とをワーク900に照射して、ワーク900をレーザ溶接する、いわゆるハイブリッドレーザ溶接方法である。
このレーザ溶接方法は、第1レーザ光LB1を、第2レーザ光LB2と同軸になるように、第2レーザ光LB2と同時に照射して、ワーク900をレーザ加工するステップを少なくとも備えている。
また、当該ステップにおいて、レーザ溶接条件に応じて、レーザ加工条件に応じて、レーザヘッド500から出射される第1レーザ光LB1の焦点位置を変化させる。さらに言うと、レーザ溶接条件に応じて、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポット径を変化させる。
レーザ溶接条件には、溶接速度V、つまり、溶接線に沿ったレーザヘッド500の移動速度Vと、第2レーザ光LB2のパワーと、ワーク900に照射される第2レーザ光LB2のスポット径とが、少なくとも含まれる。
レーザ溶接方法をこのように構成することで、銅等のように近赤外の波長域のレーザ光に対して光吸収率の低い材質のワーク900に対して、レーザ溶接条件を変更した場合にも、スパッタを低減しつつ、所望のレーザ溶接を行うことができる。
また、ワーク900に形成される溶接ビード940の幅を変えることができるため、例えば、突き合わせ溶接等で、板材間のギャップ裕度を確保したい場合にも、溶込み深さを確保しつつ、溶け落ちの発生を防止できる。
溶接速度Vが低くなるか、または第2レーザ光LB2のパワーが高くなるか、あるいはワーク900の表面における第2レーザ光LB2のスポット径が大きくなるにつれて、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポット径が大きくなるように、第1レーザ光LB1の焦点位置を変化させることが好ましい。このようにすることで、第1レーザ光LB1によりワーク900に形成される溶融池910を大きくして、当該溶融池910の内部に第2レーザ光LB2が照射されるようにし、溶融池910の突沸、ひいては、スパッタの発生が抑制される。
<変形例>
図8は、変形例に係るレーザヘッドの部分模式図である。なお、説明の便宜上、図8において、実施形態と同様の箇所については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図8に示す第1入射口511は、上部筐体511Aと下部筐体511Bとギヤ連結部511Cに代えて、ギヤ511Dとホルダ511Eとを有している点で、図3に示す第1入射口511と異なる。
ホルダ511Eは、第1コリメートレンズ520を保持しており、第1入射口511の内部でZ方向に沿って変位可能に配置されている。また、ホルダ511Eの外周には、図示しない複数の歯が設けられている。
ギヤ511Dは、第1入射口511に固定して取り付けられており、内周及び外周にそれぞれ図示しない複数の歯を有している。内周の歯がホルダ511Eの歯と噛み合い、外周の歯がギヤ581と噛み合っている。つまり、第1距離調整機構580のギヤ581は、ギヤ511Dを介して、ホルダ511Eと連結している。
サーボモータ582の回転とともにギヤ581が回転すると、ギヤ511Dも回転し、さらにホルダ511Eも回転する。ホルダ511Eは、回転とともにZ方向に沿って変位するように構成されている。よって、ホルダ511Eに保持された第1コリメートレンズ520も、サーボモータ582の回転とともにZ方向に沿って変位する。
第1入射口511をこのように構成してもよく、実施形態で示した校正が奏するのと同様の効果を奏することができる。つまり、レーザ溶接条件を変更した場合にも、第1レーザ光LB1によりワーク900に形成される溶融池910を、第2レーザ光LB2によりワーク900に形成される溶融池910よりも大きくできる。その結果、レーザ溶接中に発生するスパッタを低減できる。
また、第1レーザ光LB1により所望の大きさの溶融池910を形成する一方、第2レーザ光LB2のパワーをワーク900の材質や形状に合わせて変更することで、所望の溶込み深さを得ることができる。つまり、銅等のように近赤外の波長域のレーザ光に対して光吸収率の低い材質のワーク900に対しても、スパッタを低減しつつ、所望のレーザ溶接を行うことができる。
また、第1レーザ光LB1によりワーク900に形成される溶融池910の大きさを変化させることで、ワーク900に形成される溶接ビード940の幅を変えることができる。このことにより、ワーク900の形状に合わせて溶接ビード940の幅を適切に設定できる。
また、実施形態に示した構成とあわせて考えると、第1距離調整機構は、第1光ファイバ300の出射端の位置か、または第1コリメートレンズ520の位置をZ方向に沿って移動させることで、第1距離L1を調整するように構成されていると言える。
なお、本変形例において、ホルダ511Eの回転とともに、第1コリメートレンズ520も回転する。よって、第1レーザ光LB1の光軸が常に第1コリメートレンズ520の中心を通るように、ホルダ511E及び第1コリメートレンズ520を適切に配置する必要がある。
(その他の実施形態)
前述したように、本実施形態に開示したレーザ溶接はレーザ加工の一態様である。レーザ加工には、レーザ溶接以外にワーク900を切断するレーザ切断も含まれる。また、これに限られず、本実施形態におけるレーザ加工では、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2の照射により溶融池910が形成され、かつ第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2が所定の加工線に沿って照射される。
つまり、本願明細書において「溶接」とある箇所は「加工」と読み替えててもよい。例えば、レーザ溶接条件はレーザ加工条件と読み替えられる。レーザ溶接方法はレーザ加工方法と読み替えられる。溶接速度Vは加工速度Vと読み替えられる。また、溶接線は加工線と読み替えられる。
また、前述したように、第1レーザLB光1及び第2レーザ光LB2が所定の加工線に沿って照射するにあたって、レーザヘッド500の位置を固定する一方、図示しないステージ移動機構が設けられたステージ800をXY平面に沿って移動させてもよい。
また、このことに鑑みると、本開示のレーザ加工装置1000は、ワーク900及びレーザヘッド500の一方を他方に対して移動させる移動機構を有していればよいと言える。この移動機構には、ロボット600も前述したステージ移動機構も含まれる。
つまり、本開示のレーザ加工装置1000は、以下の構成を備えている。
第1レーザ光LB1を出射する第1レーザ発振器100と、第1レーザ光LB1よりも波長の長い第2レーザ光LB2を出射する第2レーザ発振器200と、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2をそれぞれ受け取って、ワーク900に向けて出射するレーザヘッド500と、を少なくとも備えている。また、レーザ加工装置1000は、ワーク900に対してレーザヘッド500を移動させるロボット600を備えている。
レーザヘッド500は、筐体510と第1距離調整機構580と筐体510の内部に配置された複数の光学部品とを少なくとも有している。
筐体510には、第1レーザ光LB1が入射される第1入射口511と、第2レーザ光LB2が入射される第2入射口512と、第1レーザ光LB1及び第2レーザ光LB2がそれぞれ出射される出射口513と、が設けられている。第1光ファイバ300は、第1入射口511に接続され、第2光ファイバ400は、第2入射口512に接続されている。
複数の光学部品には、第1コリメートレンズ520と第2コリメートレンズ530とビームコンバイナ550と集光レンズ560とが少なくとも含まれる。第1コリメートレンズ520は、第1光ファイバ300から伝送された第1レーザ光LB1を平行光線に変換する。第2コリメートレンズ530は、第2光ファイバ400から伝送された第2レーザ光LB2を平行光線に変換する。集光レンズ560は、第1コリメートレンズ520を透過した第1レーザ光LB1と第2コリメートレンズ530を透過した第2レーザ光LB2をそれぞれ集光する。
第1入射口511には、第1光ファイバ300の出射端と第1コリメートレンズ520との距離である第1距離L1を調整する第1距離調整機構580が取り付けられている。
ワーク900をレーザ加工する場合、前述した移動機構により、レーザヘッド500及びワーク900の一方を他方に対して、かつ所定の加工線に沿って移動させるとともに、第1レーザ光LB1は、第2レーザ光LB2と同軸となるようにワーク900に照射される。
第1距離調整機構580は、レーザ加工条件に応じて、第1距離L1を変化させる。第1距離L1を変化させることで、出射口513から出射される第1レーザ光LB1の焦点位置、ひいては、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポット径を変化させる。
言い換えると、レーザ加工装置1000は、少なくとも第1距離調整機構580の動作を制御するコントローラをさらに備えている。コントローラは、レーザ加工条件に応じて、第1距離L1を変化させるように、第1距離調整機構580の動作を制御する。さらに言うと、コントローラは、レーザ加工接条件に応じて、ワーク900の表面における第1レーザ光LB1のスポット径を変化させるように、第1距離調整機構580を動作させる。
当該コントローラは、前述の移動機構及び第1距離調整機構580の動作をそれぞれ制御してもよい。
この場合、第1距離調整機構580は、当該コントローラからの制御信号により、前述の移動機構の動作と連動して、第1距離L1を変化させてもよい。
本開示のレーザ加工装置は、ハイブリッドレーザ加工において、レーザ加工条件が変更された場合にもスパッタの発生を低減できるため、有用である。
100 第1レーザ発振器
200 第2レーザ発振器
300 第1光ファイバ
400 第2光ファイバ
500 レーザヘッド
510 筐体
511 第1入射口
511A 上部筐体
511B 下部筐体
511B1 雄ネジ部
511C ギヤ連結部
511C1 ギヤ
511C2 雌ネジ部
511D ギヤ
511E ホルダ
512 第2入射口
513 出射口
520 第1コリメートレンズ
530 第2コリメートレンズ
540 ミラー
550 ビームコンバイナ
560 集光レンズ
570 保護ガラス
580 第1距離調整機構
581 ギヤ
582 サーボモータ
600 ロボット
710 第1レーザコントローラ
720 第2レーザコントローラ
730 ロボットコントローラ(コントローラ)
800 ステージ
900 ワーク
1000 レーザ加工装置
LB1 第1レーザ光
LB2 第2レーザ光

Claims (9)

  1. 第1レーザ光を出射する第1レーザ発振器と、
    前記第1レーザ光よりも波長の長い第2レーザ光を出射する第2レーザ発振器と、
    前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光をそれぞれ受け取って、ワークに向けて出射するレーザヘッドと、
    前記第1レーザ光を前記レーザヘッドに伝送する第1光ファイバと、
    前記第2レーザ光を前記レーザヘッドに伝送する第2光ファイバと、
    前記ワーク及び前記レーザヘッドの一方を他方に対して移動させる移動機構と、
    を少なくとも備えたレーザ加工装置であって、
    前記レーザヘッドは、筐体と前記筐体の内部に配置された複数の光学部品とを少なくとも有し、
    前記筐体には、
    前記第1レーザ光が入射される第1入射口と、
    前記第2レーザ光が入射される第2入射口と、
    前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光がそれぞれ出射される出射口と、が設けられ、
    前記第1光ファイバは、前記第1入射口に接続され、
    前記第2光ファイバは、前記第2入射口に接続され、
    前記複数の光学部品には、
    前記第1光ファイバから伝送された前記第1レーザ光を平行光線に変換する第1コリメートレンズと、
    前記第2光ファイバから伝送された前記第2レーザ光を平行光線に変換する第2コリメートレンズと、
    前記第1コリメートレンズを透過した前記第1レーザ光と前記第2コリメートレンズを透過した前記第2レーザ光をそれぞれ集光する集光レンズと、が少なくとも含まれ、
    前記第1入射口には、前記第1光ファイバの出射端と前記第1コリメートレンズとの距離である第1距離を調整する第1距離調整機構が取り付けられており、
    前記ワークをレーザ加工する場合、前記移動機構により、前記レーザヘッド及び前記ワークの一方を他方に対して、かつ所定の加工線に沿って移動させるとともに、前記第1レーザ光は、前記第2レーザ光と同軸となるように前記ワークに照射され、
    前記第1距離調整機構は、レーザ加工条件に応じて、前記第1距離を変化させ、
    前記レーザ加工条件には、前記加工線に沿った前記レーザヘッドの移動速度と、前記第2レーザ光のパワーと、前記ワークの表面における前記第2レーザ光のスポット径とが、少なくとも含まれることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 請求項1に記載のレーザ加工装置において、
    前記第1距離調整機構は、前記レーザ加工条件に応じて、前記ワークの表面における前記第1レーザ光のスポット径を変化させるように、前記第1距離を変化させることを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 請求項2に記載のレーザ加工装置において、
    前記第1距離調整機構は、前記レーザヘッドの移動速度が低くなるか、または前記第2レーザ光のパワーが高くなるか、あるいは前記ワークの表面における前記第2レーザ光のスポット径が大きくなるにつれて、前記ワークの表面における前記第1レーザ光のスポット径が大きくなるように、前記第1距離を変化させることを特徴とするレーザ加工装置。
  4. 請求項1に記載のレーザ加工装置において、
    前記移動機構及び前記第1距離調整機構の動作をそれぞれ制御するコントローラをさらに備え、
    前記第1距離調整機構は、前記コントローラからの制御信号により、前記移動機構の動作と連動して、前記第1距離を変化させることを特徴とするレーザ加工装置。
  5. 請求項1に記載のレーザ加工装置において、
    前記第1距離調整機構は、前記第1光ファイバの出射端の位置または前記第1コリメートレンズの位置を前記第1レーザ光の入射方向であるZ方向に沿って移動させることで、前記第1距離を調整するように構成されていることを特徴とするレーザ加工装置。
  6. 請求項1に記載のレーザ加工装置において、
    前記第1コリメートレンズは、前記第1レーザ光の入射方向であるZ方向に沿って移動可能に構成されたホルダに保持されており、
    前記第1距離調整機構は、前記ホルダを前記Z方向に沿って移動させることで、前記第1距離を調整するように構成されていることを特徴とするレーザ加工装置。
  7. 第1レーザ光と前記第1レーザ光よりも波長の長い第2レーザ光とをワークに照射して、前記ワークをレーザ加工するレーザ加工方法であって、
    前記第1レーザ光を、前記第2レーザ光と同軸になるように、前記第2レーザ光と同時に照射して、前記ワークをレーザ加工するステップを少なくとも備え、
    レーザ加工条件に応じて、前記第1レーザ光の焦点位置を変化させ、
    前記レーザ加工条件には、所定の加工線に沿った前記第2レーザ光の照射位置の移動速度と、前記第2レーザ光のパワーと、前記ワークの表面における前記第2レーザ光のスポット径とが、少なくとも含まれることを特徴とするレーザ加工方法。
  8. 請求項7に記載のレーザ加工方法において、
    前記第1レーザ光は、第1光ファイバを介してレーザヘッドに入射されており、
    前記レーザヘッドは、前記第1光ファイバから伝送された前記第1レーザ光を平行光線に変換する第1コリメートレンズを少なくとも有し、
    前記第1光ファイバの出射端と前記第1コリメートレンズとの距離である第1距離を調整することで、前記第1レーザ光の焦点位置を変化させることを特徴とするレーザ加工方法。
  9. 請求項8に記載のレーザ加工方法において、
    前記レーザヘッドの移動速度が低くなるか、または前記第2レーザ光のパワーが高くなるか、あるいは前記ワークの表面における前記第2レーザ光のスポット径が大きくなるにつれて、前記ワークの表面における前記第1レーザ光のスポット径が大きくなるように、前記第1レーザ光の焦点位置を変化させることを特徴とするレーザ加工方法。
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