JP2711643B2 - 検査対象物の表面傷検出装置及び方法 - Google Patents

検査対象物の表面傷検出装置及び方法

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JP2711643B2
JP2711643B2 JP7018777A JP1877795A JP2711643B2 JP 2711643 B2 JP2711643 B2 JP 2711643B2 JP 7018777 A JP7018777 A JP 7018777A JP 1877795 A JP1877795 A JP 1877795A JP 2711643 B2 JP2711643 B2 JP 2711643B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、検査対象物の表面傷の
有無の判定を容易に行うことができるような画像処理装
置を用いた検査対象物の表面傷検出装置及び方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】画像処理装置は人間の視覚を代行する機
能装置として早くから研究・開発が進められ、最近よう
やく実用化の域に達してきている。これは画像処理のア
ルゴリズムの開発もさることながら、ハードウェアの進
歩による処理性能の向上によるところが大きい。画像処
理装置は人間の視覚を代行するものであるという観点か
らみれば非常に広い応用分野が考えられるが、処理結果
の信頼性の点から、現在実際に実用化されている分野は
極めて限られている。
【0003】処理結果の信頼性の点から最も難しいとさ
れている分野に一般に目視検査と呼ばれているものがあ
る。これにはシート材や角材等の検査対象物の角部の欠
けを検出するものや、検査対象物の表面傷を検出するも
のがある。前者の場合、公知である2値化処理を用いる
ことにより、検査対象物の欠けのある領域を検査対象物
が存在しない領域として処理されるようにすれば、画素
の2値化データは欠けの有無により大きく異なるものに
なるので、欠けの有無を比較的容易に検出することがで
きる。しかし、後者の場合、表面傷の形状、大きさが千
差万別であるため、傷の有無の判定基準となる閾値を一
義的に定義することは困難であり、前者のように2値化
処理を用いた検出方法は容易に適用できない。
【0004】このため、画像処理装置を用いた検査対象
物の表面傷の検出では、現在、大きな傷の検出などのご
く限られた用途において実用化されているが、小さな傷
の検出では検査員の目視検査に依っているところが大き
い。しかし、検査員の目視検査による実際の判定基準
は、検査員により少なからず個人差がありまた検査員が
同一人であっても疲労の度合い等により異なることがあ
る。このため、検査員の目視検査に依らず小さな傷の検
出を自動的に行うことが可能な装置の提供が、検査工程
を伴う製造工程の自動化には不可欠なものとなってい
る。
【0005】検査対象物の表面傷を自動的に検出する方
法として現在知られている最も有力なもののひとつに、
検査対象物を撮影した画像の画素毎の明るさ即ち輝度レ
ベルを示す画素データから明暗濃度(輝度)ヒストグラ
ムの標準偏差を計算し、この標準偏差の大きさにより表
面傷の有無を判定する方法がある。例えば、雑誌「機械
設計」(第37巻第12号、1993年9月、第63頁
乃至第65頁)には、輝度ヒストグラムを利用したベア
リング外輪及び内輪の内周上の表面傷の検出方法が記載
されている。
【0006】これによれば、表面傷が存在する領域の輝
度レベルは表面傷が存在しない領域の輝度レベルよりも
低いことを利用し、予め内周上に表面傷がない十分数の
多いベアリングについて撮影画像の画素毎の輝度レベル
を求め、この輝度レベルの平均値より良品の輝度ヒスト
グラムを算出し、この良品の輝度ヒストグラムより輝度
レベルの標準偏差σ及び平均値μを算出し、検査対象と
なるベアリングの内周上の輝度レベルが判定基準値(μ
−3σ)より小さい領域が存在する場合に傷があるもの
と判定するようにされている。この方法は判定基準の設
定が容易でありまたこれを構成する装置も比較的簡単な
ものとなるため、実用化しやすいという利点があった。
この方法を用いれば、検査対象物の表面が鏡面に近い場
合は、画素の輝度の分布がほぼ一様となるため基準とす
る輝度ヒストグラムの標準偏差σが小さくなり、小さな
傷でも判定基準値(μ−3σ)より小さい領域に輝度ヒ
ストグラムの分布が現れるので表面傷の検出を容易に行
うことが可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ベアリングも
含めた実際の金属加工製品は通常研削加工により表面を
仕上げるため、その表面は一見きれいに見えるものの実
際には研削模様が多数存在し、このような金属加工製品
に前述の方法を用いれば、基準とする輝度ヒストグラム
の標準偏差σが大きくなり、小さな傷では判定基準値
(μ−3σ)より小さい領域に輝度ヒストグラムの分布
が現れないという問題があった。言い換えれば、小さな
傷は輝度ヒストグラムの分布上では研削模様と大差がな
いので、前述の方法では良好な判定結果を導き出す判定
基準の設定が難しくなっていた。
【0008】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解決し、研削加工により表面が仕上げられた金属加工製
品の表面傷の検出において、小さな傷も含めた表面傷の
有無の判定基準の設定を容易に行うことができるよう
な、画像処理装置を用いた検査対象物の表面傷検出装置
とこれを用いた表面傷検出方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、カメ
ラ等から入力された画像の輝度レベルの分布から検査対
象物の表面傷の検出を行う画像処理装置を用いた表面傷
検出装置において、アナログの画像データを出力するカ
メラにより撮影された検査対象物画像を入力するカメラ
入力端子と、検査対象物画像をデジタルの画像データに
変換するA/D変換器と、デジタルの画像データの画素
毎の輝度レベルを計測する輝度計測部と、画素毎の輝度
レベルを画素データとして記録する画像メモリ部と、輝
度レベルの範囲を予め設定し記憶する複数の輝度設定部
と、画像メモリ部より入力された画素データのうち複数
の輝度設定部のそれぞれに記憶された輝度レベルの範囲
内にある画素数を算出する複数の輝度計数部と、複数の
輝度計数部の各々において算出された画素数を基に検査
対象物の傷の有無を判定しかつ判定結果を出力端子へ出
力する判定部を有することを特徴とする検査対象物の表
面傷検出装置を提供することにより従来技術の問題点を
解決した。
【0010】また、カメラ入力端子にデジタルの画像デ
ータが入力された場合は、このデジタルの画像データは
A/D変換器を介さず、輝度計測部へ直接入力されるよ
うにした。
【0011】検査対象物の表面傷の有無を判定するため
に、予め各輝度設定部においては、検査対象物の背景部
分の輝度レベルの範囲を示す第1の輝度レベル範囲と、
検査対象物の領域のうち傷のない部分の輝度レベルの範
囲を示す第2の輝度レベル範囲と、検査対象物の領域の
うち傷のある部分の輝度レベルの範囲を示す第3の輝度
レベル範囲がそれぞれ設定されるようにした。
【0012】判定部では、前述の第1の輝度レベル範囲
に含まれる画素数に関して、基準とする対象物の画素数
(A)に対する、検査対象物の画素数(B)の比(B/
A)が、1以上かつ判定基準として予め設定された第1
の閾値(C)以下であり、かつ、前述の第2の輝度レベ
ル範囲に含まれる画素数(D)に対する、前述の第3の
輝度レベル範囲に含まれる画素数(E)の比(E/D)
が、判定基準として予め設定された第2の閾値(F)以
下である場合に、検査対象物には傷がないと判定される
ようにした。
【0013】
【作用】基準とする対象物及び検査対象物の背景部分と
して設定された第1の輝度レベル範囲に含まれる基準と
する対象物の画素数(A)及び検査対象物の画素数
(B)と、検査対象物の領域のうち傷のない部分として
設定された第2の輝度レベル範囲に含まれる画素数
(D)と、検査対象物の領域のうち傷のある部分として
設定された第3の輝度レベル範囲に含まれる画素数
(E)をそれぞれ算出するようにする。基準とする対象
物の背景部分の画素数(A)に対する、検査対象物の背
景部分の画素数(B)の比(B/A)が、1以上かつ判
定基準として予め設定された第1の閾値(C)以下であ
り、かつ、検査対象物の領域のうち傷のない部分の画素
数(D)に対する、検査対象物の領域のうち傷のある部
分の画素数(E)の比(E/D)が、判定基準として予
め設定された第2の閾値(F)以下である場合に、検査
対象物には傷がないと判定する。
【0014】言い換えれば、基準とする対象物の背景部
分の画素数(A)に対する、検査対象物の背景部分の画
素数(B)の比(B/A)が、1以下又は判定基準とし
て予め設定された第1の閾値(C)以上である場合は、
検査対象物は基準とする対象物とは異なるものと判定
し、さらに、検査対象物の領域のうち傷のない部分の画
素数(D)に対する、検査対象物の領域のうち傷のある
部分の画素数(E)の比(E/D)が、判定基準として
予め設定された第2の閾値(F)以下である場合は、検
査対象物の表面に許容値以上の傷があるものと判定す
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明が適用される画像処理装置を用い
た表面傷検出装置を含む検査システムの概略図を示した
ものである。検査対象物4をカメラ1により撮影し、こ
の画像を画像処理装置2に取り込み処理を行い、判定結
果をモニタ3に表示させる。図2は画像処理装置2の構
成をブロック図により示したものである。カメラ1から
出力されたアナログの画像データは画像処理装置2のカ
メラ入力端子21から入力され、このアナログの画像デ
ータはA/D変換器5によりデジタルの画像データに変
換され、このデジタルの画像データが輝度計測部6によ
り画素毎の輝度レベルに換算された画素データに変換さ
れる。なお、カメラ1がデジタルの画像データを出力す
るものである場合は、カメラ入力端子21から入力され
たデジタルの画像データをA/D変換器5を介さず、直
接輝度計測部6へ入力されるようにすればよい。
【0016】輝度計測部6へ入力された画像データは各
画素毎に輝度レベルが計測され、この輝度レベルが画素
データとして画像メモリ7に記憶される。画像メモリ7
はアドレス発生部8が発生するメモリアドレス信号の入
力を受けて、記憶された画素データを逐次出力する。第
1輝度計数部9、第2輝度計数部10、及び第3輝度計
数部11には画像メモリ7から逐次出力された画素デー
タが入力される。各輝度計数部9、10、11と対をな
して第1輝度設定部12、第2輝度設定部13、及び第
3輝度設定部14が設けられている。各輝度設定部1
2、13、14には画素の輝度レベルの範囲データとし
て輝度レベルの上限値と下限値が予め設定されるように
されており、この輝度レベルの範囲データがそれぞれ対
応する輝度計数部9、10、11へ出力されるようにさ
れている。結局、各輝度計数部9、10、11のそれぞ
れには、画像メモリ7から逐次出力された画素データ
と、各輝度計数部9、10、11と対をなして設けられ
た各輝度設定部12、13、14のそれぞれから出力さ
れた輝度レベルの範囲データが同時に入力される。
【0017】そして、各輝度計数部9、10、11で
は、画像メモリ7より逐次入力された画素データと、各
輝度設定部12、13、14より入力された輝度レベル
の範囲データが比較され、画素データである輝度レベル
が輝度レベルの範囲データの上限値と下限値の範囲内に
あればカウントアップを行い、範囲外であればカウント
アップを行わないように処理される。画像メモリ7に記
憶された全ての画素データに対して比較処理が行われた
後、各輝度計数部9、10、11において算出された画
素数が判定部15へ出力される。
【0018】最後に、判定部15では、各輝度計数部
9、10、11において算出された画素数を基に傷の有
無を判定し、判定結果を判定データとして出力端子22
へ出力するようにされている。出力端子22から出力さ
れた判定データはモニタ3に入力され表示されるが、こ
の判定データを図示しない検査対象物4を加工した加工
機械へフィードバックし、加工機械の作動を停止させる
などの異常処理制御を行わせるようにしてもよい。
【0019】次に、図3乃至図8を用いて、判定部15
において行われる検査対象物の表面傷の有無の判定方法
について詳述する。図3は検査対象物であるベアリング
外輪の端面部分を撮影した画像を示したものである。斜
線部は端面部分16を示しており斜線部以外の領域即ち
背景部分17より輝度レベルは高くなっている。ここ
で、この画面全体に対して輝度ヒストグラムを算出す
る。輝度ヒストグラムは横軸に輝度レベル、縦軸に画素
数をとり、任意に設定された微小な輝度レベル範囲に属
する画素の数を算出し、これをグラフ化したものであ
る。ここで、輝度レベルは画素の輝度(明るさ)を25
6階調のレベルで示したものであり、画素が明るいほど
輝度レベルは高くなる。なお、輝度レベルは必ずしも2
56階調とする必要はなく、これよりも大きい階調例え
ば512階調や1024階調としてもよいが、階調を大
きくすると画像処理時間が長くなるため、実際の検査工
程では検査対象物の種類や測定精度を考慮したうえで必
要最低限の階調を選定すればよい。
【0020】図4は端面部分16に研削模様以外に傷が
ない場合の輝度ヒストグラムを示したものであり、この
場合の輝度ヒストグラムは画素の輝度レベルが低い(暗
い)領域に背景部分のピーク31が現れ、また、画素の
輝度レベルが高い(明るい)領域に端面部分のピーク3
2が現れたものとなる。輝度レベルの高い領域に現れる
端面部分のピーク32の幅は、研削模様が少ない検査対
象物では狭いものとなるが、研削模様が多い検査対象物
では若干広いものとなる。
【0021】また、端面部分16の画素の内、傷の部分
の画素の輝度レベルは傷のない部分の画素の輝度レベル
よりも低くなるので、端面部分16に傷が存在する場合
の輝度ヒストグラムの分布は、図5に示すように、傷の
ない端面部分のピーク34より輝度レベルが低い箇所
に、傷のある端面部分のピーク35が現れたものとな
る。一般に端面部分16の傷の面積が大きいほど、傷の
ある端面部分のピーク35の画素数は高くなり、逆に、
傷のない端面部分のピーク34の画素数は傷のない場合
の輝度ヒストグラムの端面部分のピーク32の画素数よ
り低いものとなる。
【0022】以上述べた検査対象物表面に傷がある場合
の輝度ヒストグラムの特性より、本実施例では、輝度ヒ
ストグラムに3つの特徴ある輝度レベル範囲を設定し、
その輝度レベル範囲に該当する輝度レベルを持った画素
の総和を算出することにする。3つの特徴ある輝度レベ
ル範囲とは、背景部分17の輝度レベル範囲、端面部分
16のうち傷のない部分の輝度レベル範囲、及び端面部
分16のうち傷のある部分の輝度レベル範囲である。こ
の3つの特徴ある輝度レベル範囲は3個の輝度設定部1
2、13、14においてそれぞれ設定される。そして、
3個の輝度計数部9、10、11ではこれらと対をなし
て設置された前記の3個の輝度設定部12、13、14
において設定された輝度レベル範囲に属する画素数が検
出される。即ち、第1輝度計数部9では背景部分17の
輝度レベル範囲に属する画素数が、また第2輝度計数部
10では端面部分16のうち傷のない部分の輝度レベル
範囲に属する画素数が、さらに第3輝度計数部11では
端面部分16のうち傷のある部分の輝度レベル範囲に属
する画素数が、それぞれ検出されることになる。
【0023】図6は端面部分16に傷がある場合の輝度
ヒストグラムについて、第1輝度計数部9、第2輝度計
数部10、及び第3輝度計数部11の各輝度計数部にお
いて検出された画素数を斜線部で示したものである。本
実施例では256階調の輝度レベルで示した各輝度範囲
は、第1輝度設定部12では背景部分17の輝度レベル
範囲としての第1の輝度レベル範囲を輝度レベル20〜
50に、第2輝度設定部13では端面部分16のうち傷
のない部分の輝度レベル範囲としての第2の輝度レベル
範囲を輝度レベル150〜200に、第3輝度設定部1
4では端面部分16のうち傷のある部分の輝度レベル範
囲としての第3の輝度レベル範囲を輝度レベル100〜
120にそれぞれ設定した。ただし、研削模様は第3の
輝度レベル範囲には含まれないものとした。言い換えれ
ば、第3の輝度レベル範囲の設定は、傷と判定してもよ
い画素は含むが研削模様のように傷と判定しない画素は
含まないように、その上限値と下限値を設定する必要が
ある。
【0024】図8は本発明の実施例における判定部での
検査対象物の表面傷の有無の判定方法のフローチャート
を示したものである。各輝度計数部9、10、11にお
いて算出された画素数は判定部15へ出力される。判定
部15では、まず、第1輝度計数部9において検出され
た背景部分17に属する画素数と、基準とする対象物の
背景部分の画素数が比較される。ここで、基準とする対
象物とは、端面部分16が鏡面加工された場合のよう
な、その表面に研削模様がほとんど確認されない対象物
を指す。即ち、基準とする対象物の背景部分の画素数
(A)に対する検査対象物4の背景部分17に属する画
素数(B)の比(B/A)が、予め設定された閾値
(C)より大きい場合又は1より小さい場合に(ステッ
プ42N)、検査対象物4に異常があるものとして異常
信号を出力端子22へ出力するようにする(ステップ4
5)。
【0025】これは、検査対象物4の背景部分17の画
素数(B)は端面部分16の傷の有無及び傷の大小には
影響されないので、もしこの値が基準とする対象物の背
景部分の画素数(A)より異常に大きくなった場合は、
検査対象物4に欠けなどの傷以外の不良が発生している
状態、異なる検査対象物である状態、あるいは検査対象
物が無い状態などが考えられることによるものである。
また、比(B/A)が1より小さい場合、即ち検査対象
物4の背景部分17の画素数(B)が基準とする対象物
の背景部分の画素数(A)より小さい場合は、異なる検
査対象物である状態が考えられるのでこの場合も異常と
判定するようにする。
【0026】次に、前述の第1輝度計数部9において検
出された背景部分17に属する画素数が正常と判定され
た場合は(ステップ42Y)、第2輝度計数部10にお
いて検出された傷のない端面部分のピーク34の画素数
(D)と、第3輝度計数部11において検出された傷の
ある端面部分のピーク35の画素数(E)の比(E/
D)を算出し、この比(E/D)が予め設定された閾値
(F)より大きい場合に(ステップ43N)、検査対象
物表面に傷があるものとして異常信号を出力端子22へ
出力するようにする(ステップ45)。また、傷が大き
くなるほど傷のない端面部分のピーク34の画素数
(D)が小さくなり、かつ、傷のある端面部分のピーク
35の画素数(E)が大きくなるので、比(E/D)は
大きく変化することになり、小さな傷も容易に検出する
ことが可能となる。
【0027】なお、本実施例の判定部15における判定
方法は、本発明の判定部の機能をより具体的に示すため
のものであり、この方法に限るものではない。本実施例
では輝度計数部と輝度設定部は3組設定されているが、
4組以上設定することも本発明の範囲内で可能である。
例えば、本実施例において設定された3つの輝度範囲を
検出する3組の輝度計数部と輝度設定部に加え、輝度範
囲80〜100を検出する1組の輝度計数部と輝度設定
部を設けるようにしてもよい。
【0028】また、本実施例のように3組の輝度レベル
範囲の上限値と下限値をそれぞれ個別に設定する代わり
に、図7に示すように、3つの輝度領域のうち隣接する
2つの輝度領域の境界値を設定し、3組の輝度レベル範
囲を設定するようにしてもよい。例えば、隣接する2つ
の輝度領域の境界値をそれぞれ50及び150に設定す
るようにすれば、3組の輝度レベル範囲はそれぞれ、背
景部分は0〜50、傷のない端面部分は150〜25
6、傷のある端面部分は50〜150に設定されること
になる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、カメラ等から入力され
た画像の輝度レベルの分布から検査対象物の表面傷の検
出を行う画像処理装置を用いた表面傷検出装置及びその
方法において、検査対象物の領域のうち傷のない部分の
画素数(D)に対する、検査対象物の領域のうち傷のあ
る部分の画素数(E)の比(E/D)が、判定基準とし
て予め設定された第2の閾値(F)以下である場合は、
検査対象物の表面に許容値以上の傷があるものと判定す
るようにしたので、研削加工により表面が仕上げられた
金属加工製品の表面傷の検出において、小さな傷も含め
た表面傷の有無の判定基準の設定を容易に行うことがで
きるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される画像処理装置を用いた検査
システムの概略図である。
【図2】本発明の画像処理装置の構成を示すブロック図
である。
【図3】検査対象物であるベアリングの外輪の端面部分
を撮影した画像を示す図である。
【図4】端面部分に傷がない場合の輝度ヒストグラムの
例である。
【図5】端面部分に傷がある場合の輝度ヒストグラムの
例である。
【図6】端面部分に傷がある場合の輝度ヒストグラムに
ついて、輝度範囲の上限値と下限値をそれぞれ個別に設
定し3組の輝度範囲を設定した場合における、各輝度計
数部において検出された画素数を示したものである。
【図7】端面部分に傷がある場合の輝度ヒストグラムに
ついて、輝度領域のうち隣接する2つの輝度領域の境界
値を設定し3組の輝度範囲を設定した場合における、各
輝度計数部において検出された画素数を示したものであ
る。
【図8】本発明の実施例における判定部での検査対象物
の傷の有無の判定方法のフローチャートを示したもので
ある。
【符号の説明】
1 カメラ 2 画像処理装置 4 検査対象物 5 A/D変換器 6 輝度計測部 7 画像メモリ部 9、10、11 輝度計数部 12、13、14 輝度設定部 15 判定部 21 カメラ入力端子 22 出力端子 A 基準対象物の背景部分の画素数 B 検査対象物4の背景部分17に属する画素数 C 背景部分17の画素数の閾値 D 傷のない端面部分のピーク34の画素数 E 傷のある端面部分のピーク35の画素数 F 端面部分の画素数における傷の有無の閾値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−164703(JP,A) 特開 平4−147044(JP,A) 特開 平3−160349(JP,A) 特開 昭62−209306(JP,A) 実開 平2−103214(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラ等から入力された画像の輝度レベ
    ルの分布から検査対象物の表面傷の検出を行う画像処理
    装置を用いた検査対象物の表面傷検出装置において、ア
    ナログの画像データを出力するカメラにより撮影された
    検査対象物画像を入力するカメラ入力端子と、前記検査
    対象物画像をデジタルの画像データに変換するA/D変
    換器と、該デジタルの画像データの画素毎の輝度レベル
    を計測する輝度計測部と、該画素毎の輝度レベルを画素
    データとして記録する画像メモリ部と、輝度レベルの範
    囲を予め設定し記憶する複数の輝度設定部と、前記画像
    メモリ部より入力された画素データのうち前記複数の輝
    度設定部のそれぞれに記憶された輝度レベルの範囲内に
    ある画素数を算出する複数の輝度計数部と、該複数の輝
    度計数部の各々において算出された画素数を基に前記検
    査対象物の表面傷の有無を判定しかつ判定結果を出力端
    子へ出力する判定部を有することを特徴とする検査対象
    物の表面傷検出装置。
  2. 【請求項2】 前記カメラ入力端子にデジタルの画像デ
    ータが入力された場合は、該デジタルの画像データは前
    記A/D変換器を介さず、前記輝度計測部へ直接入力さ
    れることを特徴とする請求項1記載の検査対象物の表面
    傷検出装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の輝度計数部は、前記検査対象
    物の背景部分として設定された第1の輝度レベル範囲に
    含まれる画素数を算出する第1輝度計数部と、前記検査
    対象物の領域のうち傷のない部分として設定された第2
    の輝度レベル範囲に含まれる画素数を算出する第2輝度
    計数部と、前記検査対象物の領域のうち傷のある部分と
    して設定された第3の輝度レベル範囲に含まれる画素数
    を算出する第3輝度計数部としたことを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載の検査対象物の表面傷検出装置。
  4. 【請求項4】 前記判定部では、基準とする対象物の前
    記第1の輝度レベル範囲に含まれる画素数(A)に対す
    る前記第1輝度計数部で算出された画素数(B)の比
    (B/A)が1以上かつ判定基準として予め設定された
    第1の閾値(C)以下であり、かつ、前記第2輝度計数
    部で算出された画素数(D)に対する前記第3輝度計数
    部で算出された画素数(E)の比(E/D)が判定基準
    として予め設定された第2の閾値(F)以下である場合
    に、前記検査対象物には傷がないと判定するようにした
    ことを特徴とする請求項3記載の表面傷検出装置を用い
    た検査対象物の表面傷検出方法。
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