JP2710164B2 - 原子力発電設備用ろ過システム - Google Patents
原子力発電設備用ろ過システムInfo
- Publication number
- JP2710164B2 JP2710164B2 JP1159595A JP15959589A JP2710164B2 JP 2710164 B2 JP2710164 B2 JP 2710164B2 JP 1159595 A JP1159595 A JP 1159595A JP 15959589 A JP15959589 A JP 15959589A JP 2710164 B2 JP2710164 B2 JP 2710164B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- pool
- filtration
- filtration device
- line
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は原子力発電設備においてその運転に伴い発生
する高放射性不溶解固形分(以下、高放射性クラッドと
記す)を多く含んだ廃液を処理するための原子力発電設
備用ろ過システムに関する。
する高放射性不溶解固形分(以下、高放射性クラッドと
記す)を多く含んだ廃液を処理するための原子力発電設
備用ろ過システムに関する。
(従来の技術) 原子力発電設備の原子炉水質は高純度に管理されてい
るが、極微量の金属不純物が混入する。これが炉心の中
性子照射領域で中性子を浴び、放射性クラッドとなる。
また中性子を浴びた炉心構造材が炉水に溶出し、放射性
クラッドとなる。放射性クラッドは燃料集合体に付着し
たり、炉水とともに原子炉系の各所に拡散したりする。
るが、極微量の金属不純物が混入する。これが炉心の中
性子照射領域で中性子を浴び、放射性クラッドとなる。
また中性子を浴びた炉心構造材が炉水に溶出し、放射性
クラッドとなる。放射性クラッドは燃料集合体に付着し
たり、炉水とともに原子炉系の各所に拡散したりする。
燃料集合体に付着した放射性クラッドは燃料集合体ま
たはその構造材が移動するところで、その一部が離脱す
るので、燃料貯蔵プール水中及びサイドバンカプール水
中には高放射性クラッドが混在することになる。これら
のプール水の浄化用にはろ過助材として粉末樹脂を用い
るろ過エレメント上にプリコートした粉末樹脂圧プリコ
ート型のろ過装置を用いる方式が知られている。しかし
ながら、この方式では多量に発生する使用済樹脂を処理
・処分するための廃棄物処理系統が必要となるところか
ら、この方式を用いると廃棄物処理設備が大きくなると
いう欠点がある。このような理由から非助材型のろ過装
置が望まれるが、従来は耐放射性に優れたろ過膜を持
ち、ろ過装置としてろ過膜上に捕獲した放射性クラッド
を容易に除去・再生して使用する方式のものが開発され
ていない。このため、放射性クラットを除去した場合
に、フィルターエレメントそのものを取外して新しいも
のに置き換える方式が採用されていた。
たはその構造材が移動するところで、その一部が離脱す
るので、燃料貯蔵プール水中及びサイドバンカプール水
中には高放射性クラッドが混在することになる。これら
のプール水の浄化用にはろ過助材として粉末樹脂を用い
るろ過エレメント上にプリコートした粉末樹脂圧プリコ
ート型のろ過装置を用いる方式が知られている。しかし
ながら、この方式では多量に発生する使用済樹脂を処理
・処分するための廃棄物処理系統が必要となるところか
ら、この方式を用いると廃棄物処理設備が大きくなると
いう欠点がある。このような理由から非助材型のろ過装
置が望まれるが、従来は耐放射性に優れたろ過膜を持
ち、ろ過装置としてろ過膜上に捕獲した放射性クラッド
を容易に除去・再生して使用する方式のものが開発され
ていない。このため、放射性クラットを除去した場合
に、フィルターエレメントそのものを取外して新しいも
のに置き換える方式が採用されていた。
従来の沸騰水型原子力発電設備(BWR)のサイトバン
カプールのプール水浄化系におけるろ過システムを第7
図および第8図を参照しながら説明する。
カプールのプール水浄化系におけるろ過システムを第7
図および第8図を参照しながら説明する。
図中、符号1はサイトバンカプールを示しており、こ
のプール1内にはろ過エレメント束2を内蔵したプール
水浄化用ろ過装置3が支持部材4を介して設けられてい
る。プール1に隣接し連通管5で接続されたスキマサー
ジタンク6が設けられている。スキマサージタンク6の
下端から前記ろ過装置3までを連結する循環ライン7が
設けられており、この循環ライン7にはスキマサージタ
ンク6内のプール水8を前記ろ過装置3の上部へ移送す
る循環ポンプ9が設けられている。前記ろ過装置3の下
部からはろ過エレメント束2を通過してろ過された浄化
水を脱塩装置10へ移送する移送ライン11が接続されてい
る。脱塩装置10の出口側には冷却装置12が接続されてお
り、この冷却装置12の出口側からサイトバンカプール1
内のプール水中まで延在して戻りライン13が設けられて
いる。
のプール1内にはろ過エレメント束2を内蔵したプール
水浄化用ろ過装置3が支持部材4を介して設けられてい
る。プール1に隣接し連通管5で接続されたスキマサー
ジタンク6が設けられている。スキマサージタンク6の
下端から前記ろ過装置3までを連結する循環ライン7が
設けられており、この循環ライン7にはスキマサージタ
ンク6内のプール水8を前記ろ過装置3の上部へ移送す
る循環ポンプ9が設けられている。前記ろ過装置3の下
部からはろ過エレメント束2を通過してろ過された浄化
水を脱塩装置10へ移送する移送ライン11が接続されてい
る。脱塩装置10の出口側には冷却装置12が接続されてお
り、この冷却装置12の出口側からサイトバンカプール1
内のプール水中まで延在して戻りライン13が設けられて
いる。
このようなろ過システムにおいて、サイトバンカプー
ル水8はサイトバンカプール1からスキマサージタンク
6へ連通管5を流れてオーバーフローする。このスキマ
サージタンク6内のプール水8は循環ポンプ9で循環ラ
イン7を通してろ過装置2内へ移送されろ過されて浄化
される。浄化後、必要に応じて脱塩装置10で脱塩され、
また冷却装置12で冷却されてサイトバンカプール1へ戻
りライン13を通して戻される。ろ過装置2には使い捨て
ろ過エレメント束3が着脱自在に組込まれており、この
ろ過エレメント束3でプール水8中に混在する放射性ク
ラッドを除去する。このろ過エレメント束3の各エレメ
ントはクラッドを捕獲するに伴い差圧が上昇するので再
生する必要が生じる。しかしながら、この再生は薬品を
使用して行うなど極めて困難を伴うので、従来はろ過エ
レメント束3を使い捨てにしている。差圧が規定値に達
するか、または除去性能が不十分になった場合には第8
図に示したようにろ過装置3を開放し、内蔵されている
エレメント束2をエレメント移動装置14で取り外し、新
しい交換用ろ過エレメント束2aと交換してサイトバンカ
プール1の底部に貯蔵する。
ル水8はサイトバンカプール1からスキマサージタンク
6へ連通管5を流れてオーバーフローする。このスキマ
サージタンク6内のプール水8は循環ポンプ9で循環ラ
イン7を通してろ過装置2内へ移送されろ過されて浄化
される。浄化後、必要に応じて脱塩装置10で脱塩され、
また冷却装置12で冷却されてサイトバンカプール1へ戻
りライン13を通して戻される。ろ過装置2には使い捨て
ろ過エレメント束3が着脱自在に組込まれており、この
ろ過エレメント束3でプール水8中に混在する放射性ク
ラッドを除去する。このろ過エレメント束3の各エレメ
ントはクラッドを捕獲するに伴い差圧が上昇するので再
生する必要が生じる。しかしながら、この再生は薬品を
使用して行うなど極めて困難を伴うので、従来はろ過エ
レメント束3を使い捨てにしている。差圧が規定値に達
するか、または除去性能が不十分になった場合には第8
図に示したようにろ過装置3を開放し、内蔵されている
エレメント束2をエレメント移動装置14で取り外し、新
しい交換用ろ過エレメント束2aと交換してサイトバンカ
プール1の底部に貯蔵する。
第9図は従来の逆洗用ろ過装置3aを使用したろ過シス
テムを示す系統図で、このろ過システムにおいてろ過エ
レメント束2を内蔵したろ過装置3aは洗浄水供給ライン
15を上部に、逆洗用配管16を側部に、逆洗液流出配管17
を下部にそれぞれ接続し、逆洗液流出配管17に急速開閉
弁18を接続してなる。逆洗用配管16には逆洗用水貯留タ
ンク19が設けられ、この逆洗用水貯留タンク19には加圧
用空気ライン20が接続されている。
テムを示す系統図で、このろ過システムにおいてろ過エ
レメント束2を内蔵したろ過装置3aは洗浄水供給ライン
15を上部に、逆洗用配管16を側部に、逆洗液流出配管17
を下部にそれぞれ接続し、逆洗液流出配管17に急速開閉
弁18を接続してなる。逆洗用配管16には逆洗用水貯留タ
ンク19が設けられ、この逆洗用水貯留タンク19には加圧
用空気ライン20が接続されている。
逆洗液流出配管17の出口側には逆洗廃液21を収容する
逆洗廃液タンク22が設けられている。この逆洗廃液タン
ク22の下端には廃液移送ポンプ23を有する廃液移送ライ
ン24が接続されている。廃液移送ラインの出口側は沈降
分離槽25内に達するように設けられている。沈降分離槽
25の上部側面からはデカント水26を流出する流出配管27
が設けられ、この流出配管27にはデカントポンプ28が接
続されている。沈降分離槽25内にはデカント水26から分
離したスラッジ29が沈降する。
逆洗廃液タンク22が設けられている。この逆洗廃液タン
ク22の下端には廃液移送ポンプ23を有する廃液移送ライ
ン24が接続されている。廃液移送ラインの出口側は沈降
分離槽25内に達するように設けられている。沈降分離槽
25の上部側面からはデカント水26を流出する流出配管27
が設けられ、この流出配管27にはデカントポンプ28が接
続されている。沈降分離槽25内にはデカント水26から分
離したスラッジ29が沈降する。
このろ過システムにおいて、通常のろ過操作は図示し
てない被処理液(プール水)流入管から流入し、ろ過エ
レメント束2内を通ってろ過され、ろ液は逆洗用配管16
から流出する。クラッドはろ過エレメント束2の表面に
捕獲される。この捕獲されたクラッドをろ過エレメント
束2の表面から除去する逆洗時には逆洗用水貯留タンク
19から逆洗水をろ過装置3aに供給して逆洗する。この場
合、同時に急速開閉弁18を開き、逆洗廃液を逆洗液流出
配管17を通して逆洗廃液タンク22に排出する。逆洗廃液
タンク22に排出された逆洗廃液は廃液移送ライン24を流
れ逆洗廃液移送ポンプ23によって沈降分離槽25に集めら
れる。沈降分離槽25では時間が経つにつれて廃液21中の
放射性クラッドは重力沈降によって、クラッド濃度の低
いデカント水26と廃スラッジ29とに分離していく。この
分離が進行し、デカント水26のクラッド濃度がある程度
以下になった段階で、デカント水26はデカントポンプ28
によって流出配管27を流れて下流側に移送され、処理さ
れる。
てない被処理液(プール水)流入管から流入し、ろ過エ
レメント束2内を通ってろ過され、ろ液は逆洗用配管16
から流出する。クラッドはろ過エレメント束2の表面に
捕獲される。この捕獲されたクラッドをろ過エレメント
束2の表面から除去する逆洗時には逆洗用水貯留タンク
19から逆洗水をろ過装置3aに供給して逆洗する。この場
合、同時に急速開閉弁18を開き、逆洗廃液を逆洗液流出
配管17を通して逆洗廃液タンク22に排出する。逆洗廃液
タンク22に排出された逆洗廃液は廃液移送ライン24を流
れ逆洗廃液移送ポンプ23によって沈降分離槽25に集めら
れる。沈降分離槽25では時間が経つにつれて廃液21中の
放射性クラッドは重力沈降によって、クラッド濃度の低
いデカント水26と廃スラッジ29とに分離していく。この
分離が進行し、デカント水26のクラッド濃度がある程度
以下になった段階で、デカント水26はデカントポンプ28
によって流出配管27を流れて下流側に移送され、処理さ
れる。
(発明が解決しようとする課題) 上述した第7図に示す従来のろ過エレメント束2のエ
レメントは、耐放射線性に強いものとして焼結金属材料
が使用されているが、これではろ過エレメント束2の差
圧上昇が早く、取換え頻度が多い。このため、エレメン
トの交換操作に要するコストが高くなり、また廃棄物と
してろ過エレメントをサイトバンカプール1内に大量に
貯蔵しなければならないことが課題となっている。
レメントは、耐放射線性に強いものとして焼結金属材料
が使用されているが、これではろ過エレメント束2の差
圧上昇が早く、取換え頻度が多い。このため、エレメン
トの交換操作に要するコストが高くなり、また廃棄物と
してろ過エレメントをサイトバンカプール1内に大量に
貯蔵しなければならないことが課題となっている。
また高放射性クラッドを捕獲するに伴い、ろ過エレメ
ント束の放射線量が上昇するため、ろ過エレメント束2
を移動する場合の周辺線量の上昇が課題となる。このた
め現行のプール水浄化ろ過装置3はサイトバンカプール
水8中に設置され、サイトバンカプール水8中でろ過エ
レメント束2を移動するように設計されている。
ント束の放射線量が上昇するため、ろ過エレメント束2
を移動する場合の周辺線量の上昇が課題となる。このた
め現行のプール水浄化ろ過装置3はサイトバンカプール
水8中に設置され、サイトバンカプール水8中でろ過エ
レメント束2を移動するように設計されている。
さらにろ過設備全体の課題として、以上に説明したよ
うな構成設備では逆洗廃液タンク22,逆洗廃液移送ポン
プ23およびそれに接続する配管類が必要になる。このた
め、施設のなかでそれらを設置するだけの場所が必要と
なるほか、設計の段階でもこれらの機器類の設置はそれ
だけ全体の配置・構成上の複雑さを増すなどの課題があ
る。
うな構成設備では逆洗廃液タンク22,逆洗廃液移送ポン
プ23およびそれに接続する配管類が必要になる。このた
め、施設のなかでそれらを設置するだけの場所が必要と
なるほか、設計の段階でもこれらの機器類の設置はそれ
だけ全体の配置・構成上の複雑さを増すなどの課題があ
る。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、
原子力発電施設内で発生する高放射性クラッドを効率的
に除去する装置として、設備全体の構成を複雑にするこ
となく、高性能でかつろ過エレメント束の差圧が上昇し
た場合には水または気体を使用して、容易に再生できる
ろ過装置を組込んだ原子力発電設備用システムを提供す
ることにある。
原子力発電施設内で発生する高放射性クラッドを効率的
に除去する装置として、設備全体の構成を複雑にするこ
となく、高性能でかつろ過エレメント束の差圧が上昇し
た場合には水または気体を使用して、容易に再生できる
ろ過装置を組込んだ原子力発電設備用システムを提供す
ることにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は多数の通水流路を有し、かつこの通水流路の
内面から外側へ向けてち密層,中間層および支持層の三
層構造を有するセラミックス製フィルタエレメント束を
内蔵したろ過装置と、このろ過装置でろ過されたろ液を
サイトバンカプールまたは燃料貯蔵プールに戻すプール
水ろ過出口弁を有するプール戻りラインと、前記フィル
タエレメント束で捕獲された廃スラッジを洗浄操作によ
って流出する急速開閉弁を有する廃スラッジ流出ライン
と、この廃スラッジ流出ラインに設けられた沈降分離槽
とからなることを特徴とする。
内面から外側へ向けてち密層,中間層および支持層の三
層構造を有するセラミックス製フィルタエレメント束を
内蔵したろ過装置と、このろ過装置でろ過されたろ液を
サイトバンカプールまたは燃料貯蔵プールに戻すプール
水ろ過出口弁を有するプール戻りラインと、前記フィル
タエレメント束で捕獲された廃スラッジを洗浄操作によ
って流出する急速開閉弁を有する廃スラッジ流出ライン
と、この廃スラッジ流出ラインに設けられた沈降分離槽
とからなることを特徴とする。
また、本発明は多数の通水流路を有し、かつこの通水
流路の内面から外側へ向けてち密層,中間層および支持
層の三層構造を有するセラミックス製フィルタエレメン
ト束を内蔵したろ過装置と、このろ過装置でろ過された
ろ液をサイトバンカプールまたは燃料貯蔵プールに戻す
プール水ろ過出口弁を有するプール戻りラインと、前記
フィルタエレメント束で捕獲された廃スラッジを洗浄操
作によって流出する急速開閉弁を有する廃スラッジ流出
ラインと、この廃スラッジ流出ラインに設けられた沈降
分離槽と、前記プール水ろ過出口弁の入口側に設けた逆
洗用水貯留タンクと、この逆洗用水貯留タンクと前記プ
ール水ろ過出口弁との間から分岐して設けた加圧用気体
入口弁を有する加圧用気体ラインと、前記ろ過装置に接
続した前記セラミックスエレメントの表面にパルス状に
脈動流を付与して洗浄する洗浄水入口弁を有する洗浄水
供給ラインとを具備したことを特徴とする。
流路の内面から外側へ向けてち密層,中間層および支持
層の三層構造を有するセラミックス製フィルタエレメン
ト束を内蔵したろ過装置と、このろ過装置でろ過された
ろ液をサイトバンカプールまたは燃料貯蔵プールに戻す
プール水ろ過出口弁を有するプール戻りラインと、前記
フィルタエレメント束で捕獲された廃スラッジを洗浄操
作によって流出する急速開閉弁を有する廃スラッジ流出
ラインと、この廃スラッジ流出ラインに設けられた沈降
分離槽と、前記プール水ろ過出口弁の入口側に設けた逆
洗用水貯留タンクと、この逆洗用水貯留タンクと前記プ
ール水ろ過出口弁との間から分岐して設けた加圧用気体
入口弁を有する加圧用気体ラインと、前記ろ過装置に接
続した前記セラミックスエレメントの表面にパルス状に
脈動流を付与して洗浄する洗浄水入口弁を有する洗浄水
供給ラインとを具備したことを特徴とする。
さらに、本発明は多数の通水流路を有し、かつこの通
水流路の内面から外側へ向けてち密層,中間層および支
持層の三層構造を有するセラミックス製フィルタエレメ
ント束を内蔵したろ過装置と、このろ過装置でろ過され
たろ液を流入するサイトバンカプールまたは燃料貯蔵プ
ールと、前記ろ過装置に接続した逆洗用水貯留タンクお
よびプール水ろ過出口弁を有するプール戻りラインと、
前記サイトバンカプールまたは燃料貯蔵プールに連通管
を介して設けられたスキマサージタンクと、このスキマ
サージタンクと前記ろ過装置とを接続するデカントポン
プおよびろ過入口弁を有する循環ラインと、前記セラミ
ックス製フィルタエレメント束で捕獲された廃スラッジ
を流出する前記ろ過装置に接続した急速開閉弁を有する
廃スラッジ流出ラインに設けた沈降分離槽と、前記逆洗
用水貯留タンクと前記プール水ろ過出口弁との間から分
岐して接続した加圧用気体入口弁を有する加圧用気体ラ
インとを具備したことを特徴とする。
水流路の内面から外側へ向けてち密層,中間層および支
持層の三層構造を有するセラミックス製フィルタエレメ
ント束を内蔵したろ過装置と、このろ過装置でろ過され
たろ液を流入するサイトバンカプールまたは燃料貯蔵プ
ールと、前記ろ過装置に接続した逆洗用水貯留タンクお
よびプール水ろ過出口弁を有するプール戻りラインと、
前記サイトバンカプールまたは燃料貯蔵プールに連通管
を介して設けられたスキマサージタンクと、このスキマ
サージタンクと前記ろ過装置とを接続するデカントポン
プおよびろ過入口弁を有する循環ラインと、前記セラミ
ックス製フィルタエレメント束で捕獲された廃スラッジ
を流出する前記ろ過装置に接続した急速開閉弁を有する
廃スラッジ流出ラインに設けた沈降分離槽と、前記逆洗
用水貯留タンクと前記プール水ろ過出口弁との間から分
岐して接続した加圧用気体入口弁を有する加圧用気体ラ
インとを具備したことを特徴とする。
(作用) 本発明に係るシステムで使用するろ過装置は、フィル
タエレメント(モジュール)として耐放射線性に優れ、
通水表面に極めて薄いち密層,中間層および支持層を有
する三層構造のセラミックスを使用する。通水によって
該エレメントの表面に捕獲した高放射性クラッドの除去
には、通水と逆方向に水あるいは気体をパルス状に供給
することと、エレメント表面を水あるいは気体で高速に
洗浄することによって行う。除去された高放射性クラッ
ドは重力による沈降分離によって沈降分離層内に集中的
に封じ込める。
タエレメント(モジュール)として耐放射線性に優れ、
通水表面に極めて薄いち密層,中間層および支持層を有
する三層構造のセラミックスを使用する。通水によって
該エレメントの表面に捕獲した高放射性クラッドの除去
には、通水と逆方向に水あるいは気体をパルス状に供給
することと、エレメント表面を水あるいは気体で高速に
洗浄することによって行う。除去された高放射性クラッ
ドは重力による沈降分離によって沈降分離層内に集中的
に封じ込める。
(実施例) 本発明に係る原子力発電設備用ろ過システムの一実施
例を第1図から第6図までを参照しながら説明する。な
お、各図とも第7図から第9図に示した同一部分または
類似機能を有する部分には同一符号を付している。
例を第1図から第6図までを参照しながら説明する。な
お、各図とも第7図から第9図に示した同一部分または
類似機能を有する部分には同一符号を付している。
第1図において符号30で示すろ過装置は内部にセラミ
ックス製フィルタエレメント束31を収納したもので、第
7図および第9図に示したろ過装置3,3aとはその機能お
よび作用が異なるものである。このろ過装置30の下端に
はスキマサージタンク6の下端から導出された循環ライ
ン32の出口側が接続されている。この循環ライン32には
デカントポンプ33およびプール水ろ過入口弁34が接続さ
れている。このろ過装置30には逆洗用配管16が接続さ
れ、逆洗用配管16には逆洗用水貯留タンク19が接続され
ている。逆洗用水貯留タンク19には戻りライン35が接続
されており、この戻りライン35には下流側へ向けてプー
ル水ろ過出口弁36,脱塩装置10および冷却装置12が順に
接続されている。この戻りライン35の出口側はサイトバ
ンカプール1のプール水8中に没入されている。プール
水ろ過出口弁36と脱塩装置10との間から分岐され、冷却
装置12の出口側戻りランイン35に連結した分岐配管37が
設けられている。
ックス製フィルタエレメント束31を収納したもので、第
7図および第9図に示したろ過装置3,3aとはその機能お
よび作用が異なるものである。このろ過装置30の下端に
はスキマサージタンク6の下端から導出された循環ライ
ン32の出口側が接続されている。この循環ライン32には
デカントポンプ33およびプール水ろ過入口弁34が接続さ
れている。このろ過装置30には逆洗用配管16が接続さ
れ、逆洗用配管16には逆洗用水貯留タンク19が接続され
ている。逆洗用水貯留タンク19には戻りライン35が接続
されており、この戻りライン35には下流側へ向けてプー
ル水ろ過出口弁36,脱塩装置10および冷却装置12が順に
接続されている。この戻りライン35の出口側はサイトバ
ンカプール1のプール水8中に没入されている。プール
水ろ過出口弁36と脱塩装置10との間から分岐され、冷却
装置12の出口側戻りランイン35に連結した分岐配管37が
設けられている。
戻りライン35の逆洗用水貯留タンク19とプール水ろ過
出口弁36との間から分岐されて加圧用気体ライン20が接
続され、この加圧用気体ライン20は加圧用気体入口弁38
が接続されている。ろ過装置30の上部には洗浄水供給ラ
イン15が接続されており、この洗浄水供給ライン15には
洗浄水入口弁39が接続されている。一方、ろ過装置30の
下端に接続された循環ライン32から分岐して沈降分離槽
25へ逆洗廃液を流出させる流出ライン40が接続され、こ
の流出ライン40には急速開閉弁18が接続されている。沈
降分離槽25の上部側面には沈降分離槽25でオーバーフロ
ーするデカント水26を流出する流出配管41が接続され、
この流出配管41にはデカント水オーバフロー弁42が接続
されている。スキマサージタンク6には前記流出配管41
からのオーバフローデカント水を流入する流入配管43が
設けられている。
出口弁36との間から分岐されて加圧用気体ライン20が接
続され、この加圧用気体ライン20は加圧用気体入口弁38
が接続されている。ろ過装置30の上部には洗浄水供給ラ
イン15が接続されており、この洗浄水供給ライン15には
洗浄水入口弁39が接続されている。一方、ろ過装置30の
下端に接続された循環ライン32から分岐して沈降分離槽
25へ逆洗廃液を流出させる流出ライン40が接続され、こ
の流出ライン40には急速開閉弁18が接続されている。沈
降分離槽25の上部側面には沈降分離槽25でオーバーフロ
ーするデカント水26を流出する流出配管41が接続され、
この流出配管41にはデカント水オーバフロー弁42が接続
されている。スキマサージタンク6には前記流出配管41
からのオーバフローデカント水を流入する流入配管43が
設けられている。
次に、ろ過装置30の構造について第2図から第4図を
参照しながら説明する。
参照しながら説明する。
第2図において、符号44はケーシングを示しており、
このケーシング44内にセラミックス製フィルタエレメン
ト束31が上下部フランジ45,46によって一体的に挟持さ
れている。
このケーシング44内にセラミックス製フィルタエレメン
ト束31が上下部フランジ45,46によって一体的に挟持さ
れている。
ケーシング44の上端には接続フランジ47を有する廃
液、つまり被処理液としてのプール水を流入するための
入口管48が設けられ、ケーシング44の下端には逆洗廃液
出口管49が設けられている。なお、符号50は洗浄水入口
管,51はろ液出口管,52はケーシング44を支持する支持架
台を示している。
液、つまり被処理液としてのプール水を流入するための
入口管48が設けられ、ケーシング44の下端には逆洗廃液
出口管49が設けられている。なお、符号50は洗浄水入口
管,51はろ液出口管,52はケーシング44を支持する支持架
台を示している。
セラミックス製フィルタエレメント束31は多数本のセ
ラミックスエレメント31a(モジュールとも云う)の両
端が上下支持板53,54によって一体的に支持されたもの
からなっている。セラミックスエレメント31aは第3図
に示したように長手方向に沿って多数の通水口55が設け
られている。また、第4図に通水口55およびその近傍を
拡大して示したように通水孔55の内面から外方へ向けて
ち密層56,中間層57および支持層58の順にセラミックス
の粒径が異なった三層構造になっている。なお、第3図
および第4図中矢印59,60はそれぞれ廃液およびろ液の
流れである。また、61は通水流路内側表面、62は通水流
路を示している。
ラミックスエレメント31a(モジュールとも云う)の両
端が上下支持板53,54によって一体的に支持されたもの
からなっている。セラミックスエレメント31aは第3図
に示したように長手方向に沿って多数の通水口55が設け
られている。また、第4図に通水口55およびその近傍を
拡大して示したように通水孔55の内面から外方へ向けて
ち密層56,中間層57および支持層58の順にセラミックス
の粒径が異なった三層構造になっている。なお、第3図
および第4図中矢印59,60はそれぞれ廃液およびろ液の
流れである。また、61は通水流路内側表面、62は通水流
路を示している。
第3図および第4図から明らかなようにセラミックス
エレメント31aでは廃液(被処理液)は通水口55から入
り、通水流路62の内側から外側へ通される。このとき廃
液に混入している高放射性クラッドは、通水流路内側表
面61にトラップされ、廃液中から除去される。
エレメント31aでは廃液(被処理液)は通水口55から入
り、通水流路62の内側から外側へ通される。このとき廃
液に混入している高放射性クラッドは、通水流路内側表
面61にトラップされ、廃液中から除去される。
次に本発明に係るろ過システムの動作例を第1図、第
5図および第6図に沿って説明する。これらの図は本発
明に係るろ過システムをBWRのサイトバンカプール1の
プール水8の浄化に適用した場合の一例である。
5図および第6図に沿って説明する。これらの図は本発
明に係るろ過システムをBWRのサイトバンカプール1の
プール水8の浄化に適用した場合の一例である。
なお、第1図、第5図および第6図中の太線は液体が
流れる状態を、細線は液体が流れない状態をそれぞれ示
し、弁の白は開状態を、弁の黒は閉状態をそれぞれ示し
ている。
流れる状態を、細線は液体が流れない状態をそれぞれ示
し、弁の白は開状態を、弁の黒は閉状態をそれぞれ示し
ている。
第1図は通水状態、すなわちプール水8を本発明のろ
過システムを使用して浄化するときの作動状態を示す。
サイトバンカプール1からスキマサージタンク6にオー
バーフローした廃液8は、デカントポンプ33によって循
環ライン32を流れプール水入口弁34を通りろ過装置30に
移送される。このろ過装置30に内蔵されたろ過エレメン
ト束31によって、サイトバンカプール水8に混入してい
た放射性クラッドが除去される。
過システムを使用して浄化するときの作動状態を示す。
サイトバンカプール1からスキマサージタンク6にオー
バーフローした廃液8は、デカントポンプ33によって循
環ライン32を流れプール水入口弁34を通りろ過装置30に
移送される。このろ過装置30に内蔵されたろ過エレメン
ト束31によって、サイトバンカプール水8に混入してい
た放射性クラッドが除去される。
クラッドを捕捉するにつれてろ過エレメント束31の差
圧は上昇するが、この差圧が規定値に達した場合、以下
のような手順で逆洗を行ってエレメント表面を洗浄し、
捕獲したクラッドを除去することによってろ過エレメン
ト束31を再生する。
圧は上昇するが、この差圧が規定値に達した場合、以下
のような手順で逆洗を行ってエレメント表面を洗浄し、
捕獲したクラッドを除去することによってろ過エレメン
ト束31を再生する。
第5図にろ過エレメント束の逆洗を行っているときの
作動状態を示す。逆洗時には、通水時に“開”としてい
たプール水ろ過入口弁34およびプール水ろ過出口弁36を
“閉”とする。つぎに、加圧用気体入口弁38を“開”と
し、加圧用気体ライン20から加圧用気体を供給し、逆洗
用水貯留タンク19を加圧する。そして急速開閉弁18の開
閉を繰り返して通水方向と逆方向にパルス状に加圧水を
通し、エレメント31aの表面に捕捉した放射性クラッド
を吹き飛ばすように除去する。
作動状態を示す。逆洗時には、通水時に“開”としてい
たプール水ろ過入口弁34およびプール水ろ過出口弁36を
“閉”とする。つぎに、加圧用気体入口弁38を“開”と
し、加圧用気体ライン20から加圧用気体を供給し、逆洗
用水貯留タンク19を加圧する。そして急速開閉弁18の開
閉を繰り返して通水方向と逆方向にパルス状に加圧水を
通し、エレメント31aの表面に捕捉した放射性クラッド
を吹き飛ばすように除去する。
上述した方法で十分な逆洗効果が得られなかった場合
は、急速開閉弁18を“開”として加圧用気体を通水方向
と逆方向に通す。その後、この状態で洗浄水入口弁39を
“開”として洗浄水供給ライン15からろ過エレメント束
31に洗浄水を供給する。このようにして第3図に示した
セラミックスエレメント31aの通水口55を高流速で洗浄
し、エレメント31aの表面に捕獲した放射性クラッドを
除去する。
は、急速開閉弁18を“開”として加圧用気体を通水方向
と逆方向に通す。その後、この状態で洗浄水入口弁39を
“開”として洗浄水供給ライン15からろ過エレメント束
31に洗浄水を供給する。このようにして第3図に示した
セラミックスエレメント31aの通水口55を高流速で洗浄
し、エレメント31aの表面に捕獲した放射性クラッドを
除去する。
なお、洗浄水供給ライン15からろ過装置30内へ洗浄水
を供給しながら洗浄水入口弁39を開閉し、かつ急速開閉
弁18も前記弁39の開閉に連動することによってエレメン
ト束31の表面にパルス状に脈動流を付与することができ
る。この脈動流によってエレメント束31の表面の捕獲し
た放射性クラッドを除去し、エレメント束31を再生する
ことができる。
を供給しながら洗浄水入口弁39を開閉し、かつ急速開閉
弁18も前記弁39の開閉に連動することによってエレメン
ト束31の表面にパルス状に脈動流を付与することができ
る。この脈動流によってエレメント束31の表面の捕獲し
た放射性クラッドを除去し、エレメント束31を再生する
ことができる。
除去した高放射性クラッドを含む逆洗廃液はサイトバ
ンカプール1の近傍に設置された沈降分離槽25に排出、
貯蔵される。フィルタエレメント束31に捕捉されていた
高放射性クラッドは重力沈降して沈降分離槽25の底部に
溜まり、こうして逆洗水は放射性クラッドの濃度の低い
デカント水26と廃スラッジ29とに分離される。沈降分離
槽25のデカント水26の水準がスキマサージタンク6の水
準より高くなった時点でデカント水26は第6図に示すよ
うにオーバーフローする形で流出配管41から流入配管43
を流れスキマサージタンク6に放出される。さらに、オ
ーバーフローする廃液は沈降分離槽25で放射性クラッド
の濃度が低くなっているデカント水26であるので、高濃
度の放射性クラッドが流入することもない。
ンカプール1の近傍に設置された沈降分離槽25に排出、
貯蔵される。フィルタエレメント束31に捕捉されていた
高放射性クラッドは重力沈降して沈降分離槽25の底部に
溜まり、こうして逆洗水は放射性クラッドの濃度の低い
デカント水26と廃スラッジ29とに分離される。沈降分離
槽25のデカント水26の水準がスキマサージタンク6の水
準より高くなった時点でデカント水26は第6図に示すよ
うにオーバーフローする形で流出配管41から流入配管43
を流れスキマサージタンク6に放出される。さらに、オ
ーバーフローする廃液は沈降分離槽25で放射性クラッド
の濃度が低くなっているデカント水26であるので、高濃
度の放射性クラッドが流入することもない。
以上の実施例では、処理する廃液(被処理液)につい
てサイトバンカプール水を例にして説明したが、これに
限ることなく、燃料貯蔵プール水についても同様に処理
することができる。
てサイトバンカプール水を例にして説明したが、これに
限ることなく、燃料貯蔵プール水についても同様に処理
することができる。
また、ろ過装置に付設した逆洗用水貯留タンク、加圧
用気体ラインおよび急速開閉弁によってセラミックスエ
レメントをパルス状に逆洗操作する例で説明したが、洗
浄水供給ライン15の洗浄水入口弁39を断続的に開閉して
前記エレメント束31の表面に脈動流を付与して、その表
面をパルス状に洗浄することもできる。したがって、前
者の逆洗操作と後者の洗浄操作の何れか一方、または両
者を併用して前記エレメントの表面を洗浄することもで
きる。
用気体ラインおよび急速開閉弁によってセラミックスエ
レメントをパルス状に逆洗操作する例で説明したが、洗
浄水供給ライン15の洗浄水入口弁39を断続的に開閉して
前記エレメント束31の表面に脈動流を付与して、その表
面をパルス状に洗浄することもできる。したがって、前
者の逆洗操作と後者の洗浄操作の何れか一方、または両
者を併用して前記エレメントの表面を洗浄することもで
きる。
なお、本実施例で述べた原子力発電設備用ろ過システ
ムとは、原子力発電所の運転に伴って発生する放射性廃
液をろ過処理するために使用する設備で、このろ過シス
テムは原子力発電プラントに適用するだけでなく、高放
射性クラッドを含んだ廃液を処理するための燃料再処理
プラントなどにも適用できるものである。
ムとは、原子力発電所の運転に伴って発生する放射性廃
液をろ過処理するために使用する設備で、このろ過シス
テムは原子力発電プラントに適用するだけでなく、高放
射性クラッドを含んだ廃液を処理するための燃料再処理
プラントなどにも適用できるものである。
[発明の効果] 本発明によれば、ろ過エレメント束を洗浄によって再
生し、再利用できる。このため、ろ過エレメント束を使
い捨てにする必要がなくなり、ろ過に要するエレメント
所要量を大幅に低減できる。また、廃棄物としてのろ過
エレメント束がほとんど発生しないので、廃棄物発生量
を大幅に低減できる。これによってサイトバンカプール
または燃料貯蔵プールの設置に必要な空間をコンパクト
化できる。
生し、再利用できる。このため、ろ過エレメント束を使
い捨てにする必要がなくなり、ろ過に要するエレメント
所要量を大幅に低減できる。また、廃棄物としてのろ過
エレメント束がほとんど発生しないので、廃棄物発生量
を大幅に低減できる。これによってサイトバンカプール
または燃料貯蔵プールの設置に必要な空間をコンパクト
化できる。
さらに、洗浄によりエレメント束に捕獲したクラッド
を除去できるので、エレメント束の線量率を低下させる
ことができる。このため、エレメント束を検査したり万
一エレメント束を交換したりする必要が生じた場合に
も、水中での放射線に対する遮蔽効果を期待する必要が
ないので、プール水浄化ろ過装置をわざわざ水中に設置
する必要がない。したがって、プール水浄化設備自体が
簡素化され、その建設も容易となり、保守点検作業も容
易になる。
を除去できるので、エレメント束の線量率を低下させる
ことができる。このため、エレメント束を検査したり万
一エレメント束を交換したりする必要が生じた場合に
も、水中での放射線に対する遮蔽効果を期待する必要が
ないので、プール水浄化ろ過装置をわざわざ水中に設置
する必要がない。したがって、プール水浄化設備自体が
簡素化され、その建設も容易となり、保守点検作業も容
易になる。
また、沈降分離槽をサイトバンカプールまたは燃料貯
蔵プールに隣接して設置することによって、ろ過装置か
らの逆洗廃液を受ける逆洗廃液タンクまたは逆洗廃液の
移送に使用する逆洗廃液移送ポンプを設置する必要がな
くなる。このため、それらの機器の保守点検作業もなく
なり、しかも設備全体が簡素化される。
蔵プールに隣接して設置することによって、ろ過装置か
らの逆洗廃液を受ける逆洗廃液タンクまたは逆洗廃液の
移送に使用する逆洗廃液移送ポンプを設置する必要がな
くなる。このため、それらの機器の保守点検作業もなく
なり、しかも設備全体が簡素化される。
第1図は本発明に係る原子力発電設備用ろ過システムの
一実施例を示す系統図、第2図は第1図におけるろ過装
置を示す縦断面図、第3図は第2図におけるセラミック
スフィルタを一部切断して示す斜視図、第4図は第3図
におけるセラミックスフィルタの部分断面図、第5図お
よび第6図は第1図におけるろ過システムの逆洗時の作
動状態をそれぞれ説明するための系統図、第7図は従来
の原子力発電設備用ろ過システムを示す系統図、第8図
は第7図におけるろ過装置のろ過エレメント束を交換す
る状態を示す模式図、第9図は従来のこの種のろ過シス
テムを示す系統図である。 1……サイトバンカプール 2……ろ過エレメント束 3……ろ過装置 4……支持部材 5……連通管 6……スキマサージタンク 7……環状ライン 8……プール水 9……循環ポンプ 10……脱塩装置 11……移送ライン 12……冷却装置 13……戻りライン 14……エレメント移動装置 15……洗浄水供給ライン 16……逆洗用配管 17……逆洗液流出配管 18……急速開閉弁 19……逆洗用水貯留タンク 20……加圧用気体ライン 21……逆洗廃液 22……逆洗廃液タンク 23……廃液移送ポンプ 24……廃液移送ライン 25……沈降分離槽 26……デカント水 27……流出配管 28……デカントポンプ 29……廃スラッジ 30……ろ過装置(本発明) 31……セラミックス製フィルタエレメント束 31a……セラミックスエレメント 32……循環ライン 33……デカントポンプ 34……プール水ろ過入口弁 35……戻りライン 36……プール水ろ過出口弁 37……分岐配管 38……加圧用気体入口弁 39……洗浄水入口弁 40……流出ライン 41……流出配管 42……デカント水オーバーフロー弁 43……流入配管 44……ケーシング 45……上部フランジ 46……下部フランジ 47……接続フランジ 48……入口管 49……廃液出口管 50……洗浄水入口管 51……ろ液出口管 52……支持架台 53……上支持板 54……下支持板 55……通水口 56……ち密層 57……中間層 58……支持層 59……廃液の流れ 60……ろ液の流れ 61……通水流路内側表面 62……通水流路
一実施例を示す系統図、第2図は第1図におけるろ過装
置を示す縦断面図、第3図は第2図におけるセラミック
スフィルタを一部切断して示す斜視図、第4図は第3図
におけるセラミックスフィルタの部分断面図、第5図お
よび第6図は第1図におけるろ過システムの逆洗時の作
動状態をそれぞれ説明するための系統図、第7図は従来
の原子力発電設備用ろ過システムを示す系統図、第8図
は第7図におけるろ過装置のろ過エレメント束を交換す
る状態を示す模式図、第9図は従来のこの種のろ過シス
テムを示す系統図である。 1……サイトバンカプール 2……ろ過エレメント束 3……ろ過装置 4……支持部材 5……連通管 6……スキマサージタンク 7……環状ライン 8……プール水 9……循環ポンプ 10……脱塩装置 11……移送ライン 12……冷却装置 13……戻りライン 14……エレメント移動装置 15……洗浄水供給ライン 16……逆洗用配管 17……逆洗液流出配管 18……急速開閉弁 19……逆洗用水貯留タンク 20……加圧用気体ライン 21……逆洗廃液 22……逆洗廃液タンク 23……廃液移送ポンプ 24……廃液移送ライン 25……沈降分離槽 26……デカント水 27……流出配管 28……デカントポンプ 29……廃スラッジ 30……ろ過装置(本発明) 31……セラミックス製フィルタエレメント束 31a……セラミックスエレメント 32……循環ライン 33……デカントポンプ 34……プール水ろ過入口弁 35……戻りライン 36……プール水ろ過出口弁 37……分岐配管 38……加圧用気体入口弁 39……洗浄水入口弁 40……流出ライン 41……流出配管 42……デカント水オーバーフロー弁 43……流入配管 44……ケーシング 45……上部フランジ 46……下部フランジ 47……接続フランジ 48……入口管 49……廃液出口管 50……洗浄水入口管 51……ろ液出口管 52……支持架台 53……上支持板 54……下支持板 55……通水口 56……ち密層 57……中間層 58……支持層 59……廃液の流れ 60……ろ液の流れ 61……通水流路内側表面 62……通水流路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−48798(JP,A) 特開 昭63−107711(JP,A) 特開 昭63−273093(JP,A) 特開 昭63−315191(JP,A) 特開 平2−180608(JP,A) 実開 昭61−176497(JP,U) 実開 昭62−144509(JP,U)
Claims (3)
- 【請求項1】多数の通水流路を有し、かつこの通水流路
の内面から外側へ向けてち密層,中間層および支持層の
三層構造を有するセラミックス製フィルタエレメント束
を内蔵したろ過装置と、このろ過装置でろ過されたろ液
をサイトバンカプールまたは燃料貯蔵プールに戻すプー
ル水ろ過出口弁を有するプール戻りラインと、前記フィ
ルタエレメント束で捕獲された廃スラッジを洗浄操作に
よって流出する急速開閉弁を有する廃スラッジ流出ライ
ンと、この廃スラッジ流出ラインに設けられた沈降分離
槽とからなることを特徴とする原子力発電設備用ろ過シ
ステム。 - 【請求項2】多数の通水流路を有し、かつこの通水流路
の内面から外側へ向けてち密層,中間層および支持層の
三層構造を有するセラミックス製フィルタエレメント束
を内蔵したろ過装置と、このろ過装置でろ過されたろ液
をサイトバンカプールまたは燃料貯蔵プールに戻すプー
ル水ろ過出口弁を有するプール戻りラインと、前記フィ
ルタエレメント束で捕獲された廃スラッジを洗浄操作に
よって流出する急速開閉弁を有する廃スラッジ流出ライ
ンと、この廃スラッジ流出ラインに設けられた沈降分離
槽と、前記プール水ろ過出口弁の入口側に設けた逆洗用
水貯留タンクと、この逆洗用水貯留タンクと前記プール
水ろ過出口弁との間から分岐して設けた加圧用気体入口
弁を有する加圧用気体ラインと、前記ろ過装置に接続し
た前記セラミックスエレメントの表面にパルス状に脈動
流を付与して洗浄する洗浄水入口弁を有する洗浄水供給
ラインとを具備したことを特徴とする原子力発電設備用
ろ過システム。 - 【請求項3】多数の通水流路を有し、かつこの通水流路
の内面から外側へ向けてち密層,中間層および支持層の
三層構造を有するセラミックス製フィルタエレメント束
を内蔵したろ過装置と、このろ過装置でろ過されたろ液
を流入するサイトバンカプールまたは燃料貯蔵プール
と、前記ろ過装置に接続した逆洗用水貯留タンクおよび
プール水ろ過出口弁を有するプール戻りラインと、前記
サイトバンカプールまたは燃料貯蔵プールに連通管を介
して設けられたスキマサージタンクと、このスキマサー
ジタンクと前記ろ過装置とを接続するデカントポンプお
よびろ過入口弁を有する循環ラインと、前記セラミック
ス製フィルタエレメント束で捕獲された廃スラッジを流
出する前記ろ過装置に接続した急速開閉弁を有する廃ス
ラッジ流出ラインに設けた沈降分離槽と、前記逆洗用水
貯留タンクと前記プール水ろ過出口弁との間から分岐し
て接続した加圧用気体入口弁を有する加圧用気体ライン
とを具備したことを特徴とする原子力発電設備用ろ過シ
ステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1159595A JP2710164B2 (ja) | 1989-06-23 | 1989-06-23 | 原子力発電設備用ろ過システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1159595A JP2710164B2 (ja) | 1989-06-23 | 1989-06-23 | 原子力発電設備用ろ過システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0325399A JPH0325399A (ja) | 1991-02-04 |
JP2710164B2 true JP2710164B2 (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=15697135
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1159595A Expired - Lifetime JP2710164B2 (ja) | 1989-06-23 | 1989-06-23 | 原子力発電設備用ろ過システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2710164B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040009407A (ko) * | 2002-07-23 | 2004-01-31 | 현대모비스 주식회사 | 액체로켓 추진제탱크의 시험용 고정구조물 |
WO2018128026A1 (ja) * | 2017-01-05 | 2018-07-12 | オリンパス株式会社 | ワイヤの固定方法およびワイヤの固定構造 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6148798A (ja) * | 1984-08-16 | 1986-03-10 | 株式会社東芝 | サイトバンカプ−ル水浄化設備 |
JPS63107711A (ja) * | 1986-10-24 | 1988-05-12 | Ebara Corp | ボイラ復水中のクラツド除去用濾過器 |
-
1989
- 1989-06-23 JP JP1159595A patent/JP2710164B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0325399A (ja) | 1991-02-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR900004581B1 (ko) | 거름대 정화방법 및 장치 | |
JPS61107905A (ja) | ろ過器 | |
JP2710164B2 (ja) | 原子力発電設備用ろ過システム | |
US4148727A (en) | Method of decontaminating liquids | |
KR102229508B1 (ko) | 하천의 수질오염을 개선할 수 있는 부유식 유흡착붐을 이용한 비점오염 저감 장치 | |
KR101623039B1 (ko) | 다중 여과 장치 | |
KR0138580B1 (ko) | 여과부재 동시세척 연속 여과방법 및 여과장치 | |
KR200423268Y1 (ko) | 오,폐수 정화장치 | |
JPH04151599A (ja) | 放射性廃棄物処理装置 | |
JP3364301B2 (ja) | ろ過脱塩装置 | |
JPH01266809A (ja) | 中空糸膜型ろ過器の逆洗方法 | |
JP2002122691A (ja) | 騰水型原子力プラント及び原子炉ウェル水清浄化方法 | |
JP3106859B2 (ja) | 沈澱池のろ過装置 | |
KR200410182Y1 (ko) | 물과 공기를 병용하는 역세척방식의 급속여과기 | |
KR900002815B1 (ko) | 급속여과지의 역세척 배수 분리방법 및 장치 | |
JPS6148798A (ja) | サイトバンカプ−ル水浄化設備 | |
JP2776280B2 (ja) | 濾過装置の再生方法 | |
JPS6012111A (ja) | 電磁フイルタの逆洗方法及びその装置 | |
JP4134451B2 (ja) | 復水濾過器 | |
JPS63106600A (ja) | 原子炉圧力容器ボトムドレン配管洗浄装置 | |
JPS60168507A (ja) | 浄化装置 | |
JPH06174892A (ja) | 放射性廃液ろ過装置 | |
JP2002320827A (ja) | 固液分離装置 | |
JPH04322707A (ja) | セラミックスフィルタ装置 | |
CN109368829A (zh) | 一种印刷污水净化装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081024 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081024 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091024 Year of fee payment: 12 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091024 Year of fee payment: 12 |