JP2709629B2 - α―オレフイン重合用触媒 - Google Patents

α―オレフイン重合用触媒

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JP2709629B2
JP2709629B2 JP1167121A JP16712189A JP2709629B2 JP 2709629 B2 JP2709629 B2 JP 2709629B2 JP 1167121 A JP1167121 A JP 1167121A JP 16712189 A JP16712189 A JP 16712189A JP 2709629 B2 JP2709629 B2 JP 2709629B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、α−オレフィン重合用触媒に関する。
従来の技術 マグネシウム、チタン、塩素及び電子供与性化合物を
含有する触媒成分を用いてポリα−オレフィンを製造す
る場合、有機アルミニウム化合物と共にSi−O−C結合
を有する、或いは一般式SiR1R2 n(OR)3 3-n(n=0〜
2)で表わされる有機珪素化合物を用いると、生成する
ポリマーの立体規則性が向上することが知られている
(例えば、特開昭54−94690号、同56−36203号、同57−
63310号、同58−83016号、同62−11705号等公報)。
しかしながら、立体規則性の向上に反して、重合活性
が有機珪素化合物を用いない場合に比べ半分以下に低下
することがあり、立体規則性の向上と、重合活性の低下
の関係は、有機珪素化合物の種類に依存する。一般に芳
香族基を有する珪素化合物は、α−オレフィンの重合に
おいて良好な性能を示すことは知られているが、ポリマ
ーの使用目的によっては、芳香族基を有する珪素化合物
が有害になることがある。
発明が解決しようとする課題 本発明は、ポリマー中に含まれても有害になることは
少ない、芳香族基を有しない有機珪素化合物であって、
芳香族基含有有機珪素化合物と同等又はそれ以上の性能
を有する有機珪素化合物を一成分とするα−オレフィン
重合用触媒を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 一般に、α−オレフィンの重合触媒には、アイソタク
チックポリオレフィンを生成する活性種と、アタクチッ
クポリオレフィンを製造する活性種の二種類があると考
えられる。アイソタクチックポリオレフィンの重合活性
(RI)及びアタクチックポリオレフィンの重合活性
(RA)は、トータルの重合活性(RT)及び立体規則性
(HI:ヘプタン不溶分、%)を用いて次の式で表わされ
る。
本発明者らは、メトキシ基含有シラン化合物を、マグ
ネシウム、チタン、ハロゲン及び電子供与性化合物を含
有する触媒成分および有機金属化合物と併用してα−オ
レフィンの重合を行い、RI及びRAと該シランの諸性質の
関係を鋭意検討した結果、該シラン化合物として150〜5
00Åの体積を持つジメトキシジアルキルシラン並びに
トリメトキシ分岐ヒドロカルビルシラン及び/又はテト
ラメトキシシランを用いれば、芳香族基を有する有機珪
素化合物と同等又はそれ以上の高活性で高立体規則性の
ポリα−オレフィンが製造できるという本発明の目的を
達成し得ることを見出して本発明を完成した。
発明の要旨 すなわち、本発明の要旨は、 (A)(イ)金属マグネシウム、 (ロ)ハロゲン化炭化水素及び (ハ)一般式XnM(OR)m-nのアルコキシ基含有化
合物 [式においてXは水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1
〜20個の炭化水素基、Mは硼素、炭素、アルミニウム、
珪素又は燐原子、Rは炭素数1〜20個の炭化水素基、m
はMの原子価、m>n≧0を示す。] を接触させることによって得られるマグネシウム含有固
体を、 (ニ)ハロゲン含有アルコールと接触させ、次い
で (ホ)電子供与性化合物及び (ヘ)一般式TiXn(OR)4-n〔但し、Xはハロゲ
ン原子、Rは炭化水素基を示し、0<n≦4である。〕
で表されるチタン化合物 と接触させることにより得られる固体成分、 (B)一般式RnAlX3-n〔但し、Rはアルキル基又はアリ
ール基、Xはハロゲン原子、アルコキシ基又は水素原子
を示し、nは1≦n≦3の範囲の任意の数である〕で表
される有機アルミニウム化合物 (C)一般式R1R2Si(OCH3〔但し、R1及びR2は夫々
同一又は異なる炭素数1〜6個の脂肪族炭化水素基で、
かつR1とR2の炭素数の合計が7〜12個である。〕で表わ
され、量子化学計算で算出した体積が150〜500Åのジ
メトキシ含有シラン化合物並びに (D)トリメトキシ分岐ヒドロカルビルシラン及び/又
は (E)テトラメトキシシラン とからなるα−オレフィン重合用触媒を要旨とする。
固体触媒成分の調整の原料 本発明の触媒の一成分である固体触媒成分(以下、成
分Aという)は、次に詳細に説明する(イ)金属マグネ
シウム、(ロ)ハロゲン化炭化水素、(ハ)一般式XnM
(OR)m-n化合物を接触させることによって得られるマ
グネシウム含有固体を(ハ)ハロゲン含有アルコールと
接触させ、次いで、(ホ)電子供与性化合物及び(ヘ)
チタン化合物と接触させることにより調整される。
(イ)金属マグネシウム 金属マグネシウムはどのようなものでもよいが、特に
粉末状、チップ状のものが好適である。
(ロ)ハロゲン化炭化水素 ハロゲン化炭化水素としては、炭素数1〜12個の飽和
又は不飽和の脂肪族、脂環式及び芳香族炭化水素のモノ
及びポリハロゲン置換体である。それら化合物の具体的
な例は、脂肪族化合物では、メチルクロライド、メチル
ブロマイド、メチルアイオダイド、メチレンクロライ
ド、メチレンブロマイド、メチレンアイオダイド、クロ
ロホルム、ブロモホルム、ヨードホルム、四塩化炭素、
四臭化炭素、四沃化炭素、エチルクロライド、エチルブ
ロマイド、エチルアイオダイド、1,2−ジクロルエタ
ン、1,2−ジブロムエタン、1,2−ジヨードエタン、メチ
ルクロロホルム、メチルブロモホルム、メチルヨードホ
ルム、1,1,2−トリクロルエチレン、1,1,2−トリブロモ
エチレン、1,1,2,2−テトラクロルエチレン、ペンタク
ロルエタン、ヘキサクロルエタン、ヘキサブロモエタ
ン、n−プロピルクロライド、1,2−ジクロルプロパ
ン、ヘキサクロロプロピレン、オクタクロロプロパン、
デカブロモブタン、塩素化パラフィンが、脂環式化合物
ではクロロシクロプロパン、テトラクロルシクロペンタ
ン、ヘキサクロロシクロペンタジェン、ヘキサクロルシ
クロヘキサンが、芳香族化合物ではクロルベンゼン、ブ
ロモベンゼン、o−ジクロルベンゼン、p−ジクロルベ
ンゼン、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサブロモベンゼ
ン、ベンゾトリクロライド、p−クロロベンゾトリクロ
ライド等が挙げられる。これらの化合物は、一種のみな
らず二種以上用いてもよい。
(ハ)一般式XnM(OR)m-nのアルコキシ基含有化合物 一般式XnM(OR)m-nのアルコキシ基含有化合物[式に
おいて、Xは水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜20
個の炭化水素基、Mは硼素、炭素、アルミニウム、珪素
又は燐原子、Rは炭素数1〜20個の炭化水素基、mはM
の原子価、m>n≧0を示す。]のX及びRの炭化水素
基としては、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル
(Pr)、i−プロピル(i−Pr)、ブチル(Bu)、i−
ブチル(i−Bu)、ヘキシル(He)、オクチル(Oct)
等のアルキル基、シクロヘキシル(cyHe)、メチルシク
ロヘキシル等のシクロアルキル基、アリル、プロペニ
ル、ブテニル等のアルケニル基、フェニル(Ph)、トリ
ル、キシリル等のアリール基、フェネチル、3−フェニ
ルプロピル等のアルアルキル基が挙げられる。これらの
中でも、特に炭素数1〜10個のアルキル基が望ましい。
以下、アルコキシ基含有化合物の具体例を挙げる。
Mが炭素の場合の化合物 式C(OR)に含まれるC(OMe)、C(OEt)
C(OPr)、C(OBu)、C(Oi−Bu)、C(OH
e)、C(OOct)4:式XC(OR)に含まれるHC(OMe)
、HC(OEt)、HC(OPr)、HC(OBu)、HC(OH
e)、HC(OPh)3:MeC(OMe)、MeC(OEt)、EtC
(OMe)、EtC(OEt)、cyHeC(OEt)、PhC(OM
e)、PhC(OEt)、CH2ClC(OEt)、MeCHBrC(OE
t)、MeCHClC(OEt)3:ClC(OMe)、ClC(OE
t)、ClC(Oi−Bu)、BrC(OEt)3:式X2C(OR)
に含まれるMeCH(OMe)、MeCH(OEt)、CH2(OMe)
、CH2(OEt)、CH2ClCH(OEt)、CHCl2CH(OEt)
、CCl3CH(OEt)、CH2BrCH(OEt)、PhCH(OEt)
Mが珪素の場合の化合物 式Si(OR)に含まれるSi(OMe)、Si(OEt)
Si(OBu)、Si(Oi−Bu)、Si(OHe)、Si(OOc
t)、Si(OPh)4:式XSi(OR)に含まれるHSi(OE
t)、HSi(OBu)、HSi(OHe)、HSi(OPh)3:MeS
i(OMe)、MeSi(OEt)、MeSi(OBu)、EtSi(OE
t)、PhSi(OEt)、EtSi(OPh)、ClSi(OM
e)、ClSi(OEt)、ClSi(OBu)、ClSi(OP
h)、BrSi(OEt)3:式X2Si(OR)に含まれるMe2Si
(OMe)、Me2Si(OEt)、Et2Si(OEt)、MeClSi
(OEt)2:CHCl2SiH(OEt)2:CCl3SiH(OEt)2:MeBrSi
(OEt)2:X3SiORに含まれるMe3SiOMe、Me3SiOEt、Me3Si
OBu、Me3SiOPh、Et3SiOEt、Ph3SiOEt。
Mが硼素の場合の化合物 式B(OR)に含まれるB(OEt)、B(OBu)
B(OHe)、B(OPh)
Mがアルミニウムの場合の化合物 式Al(OR)に含まれるAl(OMe)、Al(OEt)
Al(OPr)、Al(Oi−Pr)、Al(OBu)、Al(Ot−
Bu)、Al(OHe)、Al(OPh)
Mが燐の場合の化合物 式P(OR)に含まれるP(OMe)、P(OEt)
P(OBu)、P(OHe)、P(OPh)
(ニ)ハロゲン含有アルコール ハロゲン含有アルコールとしては、一分子中に一個又
は二個以上の水酸基を有するモノ又は多価アルコール中
の、水酸基以外の任意の一個又は二個以上の水素原子が
ハロゲン原子で置換された化合物を意味する。ハロゲン
原子としては、塩素、臭素、ヨウ素、弗素原子が挙げら
れるが、塩素原子が望ましい。
これら化合物を例示すると、2−クロルエタノール、
1−クロル−2−プロパノール、3−クロル−1−プロ
パノール、1−クロル−2−メチル−2−プロパノー
ル、4−クロル−1−ブタノール、5−クロル−1−ペ
ンタノール、6−クロル−1−ヘキサノール、3−クロ
ル−1,2−プロパンジオール、2−クロルシクロヘキサ
ノール、4−クロルベンズヒドロール、(m,o,p)−ク
ロルベンジルアルコール、4−クロルカテコール、4−
クロル−(m,o)−クレゾール、6−クロル−(m,o)−
クレゾール、4−クロル−3,5−ジメチルフェノール、
クロルハイドロキノン、2−ベンジル−4−クロルフェ
ノール、4−クロル−1−ナフトール、(m,o,p)−ク
ロルフェノール、p−クロル−α−メチルベンジルアル
コール、2−クロル−4−フェニルフェノール、6−ク
ロルチモール、4−クロルレゾルシン、2−ブロムエタ
ノール、3−ブロム−1−プロパノール、1−ブロム−
2−プロパノール、1−ブロム−2−ブタノール、2−
ブロム−p−クレゾール、1−ブロム−2−ナフトー
ル、6−ブロム−2−ナフトール、(m,o,p)−ブロム
フェノール、4−ブロムレゾルシン、(m,o,p)−フロ
ロフェノール、p−イオドフェノール:2,2−ジクロルエ
タノール、2,3−ジクロル−1−プロパノール、1,3−ジ
クロル−2−プロパノール、3−クロル−1−(α−ク
ロルメチル)−1−プロパノール、2,3−ジブロム−1
−プロパノール、1,3−ジブロム−2−プロパノール、
2,4−ジブロムフェノール、2,4−ジブロム−1−ナフト
ール:2,2,2−トリクロルエタノール、1,1,1−トリクロ
ル−2−プロパノール、β,β,β−トリクロル−tert
−ブタノール、2,3,4−トリクロルフェノール、2,4,5−
トリクロルフェノール、2,4,6−トリクロルフェノー
ル、2,4,6−トリブロムフェノール、2,3,5−トリブロム
−2−ヒドロキシトルエン、2,3,5−トリブロム−4−
ヒドロキシトルエン、2,2,2−トリフルオロエタノー
ル、α,α,α−トリフルオロ−m−クレゾール、2,4,
6−トリイオドフェノール:2,3,4,6−テトラクロルフェ
ノール、テトラクロルハイドロキノン、テトラクロルビ
スフェノールA、テトラブロムビスフェノールA、2,2,
3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール、2,3,5,6−テ
トラフルオロフェノール、テトラフルオロレゾルシン等
が挙げられる。
(ホ)電子供与性化合物 電子供与性化合物としては、カルボン酸類、カルボン
酸無水物、カルボン酸エステル類、カルボン酸ハロゲン
化物、アルコール類、エーテル類、ケトン類、アミン
類、アミド類、ニトリル類、アルデヒド類、アルコレー
ト類、有機基と炭素もしくは酸素を介して結合した燐、
ヒ素およびアンチモン化合物、ホスホアミド類、チオエ
ーテル類、チオエステル類、炭酸エステル等が挙げられ
る。これのうちカルボン酸類、カルボン酸無水物、カル
ボン酸エステル類、カルボン酸ハロゲン化物、アルコー
ル類、エーテル類等が好ましく用いられる。
カルボン酸の具体例としては、ギ酸、酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、ピバリン
酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の脂肪族
モノカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタン酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪
族ジカルボン酸、酒石酸等の脂肪族オキシカルボン酸、
シクロヘキサンモノカルボン酸、シクロヘキセンモノカ
ルボン酸、シス−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、
シス−4−メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸
等の脂環式カルボン酸、安息香酸、トルイル酸、アニス
酸、p−第三級ブチル安息香酸、ナフトエ酸、ケイ皮酸
等の芳香族モノカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、ナフタル酸、トリメリト酸、ヘミメリト
酸、トリメシン酸、ピロメリト酸、メリト酸等の芳香族
多価カルボン酸等が挙げられる。
カルボン酸無水物としては、上記のカルボン酸類の酸
無水物が使用し得る。
カルボン酸エステルとしては、上記のカルボン酸類の
モノ又は多価エステルが使用することができ、その具体
例として、ギ酸ブチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、イソ
酪酸イソブチル、ピバリン酸プロピル、ピバリン酸イソ
ブチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マロン酸ジ
エチル、マロン酸ジイソブチル、コハク酸ジエチル、コ
ハク酸ジブチル、コハク酸ジイソブチル、グルタル酸ジ
エチル、グルタル酸ジブチル、グルタル酸ジイソブチ
ル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジブチル、マ
レイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジ
イソブチル、フマル酸モノメチル、フマル酸ジエチル、
フマル酸ジイソブチル、酒石酸ジエチル、酒石酸ジブチ
ル、酒石酸ジイソブチル、シクロヘキサンカルボン酸エ
チル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、p−トルイル
酸メチル、p−第三級ブチル安息香酸エチル、p−アニ
ス酸エチル、α−ナフトエ酸エチル、α−ナフトエ酸イ
ソブチル、ケイ皮酸エチル、フタル酸モノメチル、フタ
ル酸モノブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソブ
チル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、フタ
ル酸ジ2−エチルヘキシル、フタル酸ジアリル、フタル
酸ジフェニル、イソフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジ
イソブチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジブ
チル、ナフタル酸ジエチル、ナフチル酸ジブチル、トリ
メリト酸トリエチル、トリメリト酸トリブチル、ピロメ
リト酸テトラメチル、ピロメリト酸テトラエチル、ピロ
メリト酸テトラブチル等が挙げられる。
カルボン酸ハロゲン化物としては、上記のカルボン酸
類の酸ハロゲン化物が使用することができ、その具体例
として、酢酸クロリド、酢酸ブロミト、酢酸アイオダイ
ド、プロピオン酸クロリド、酪酸クロリド、酪酸ブロミ
ド、酪酸アイオダイド、ピバリン酸クロリド、ピバリン
酸ブロミド、アクリル酸クロリド、アクリル酸ブロミ
ド、アクリル酸アイオダイド、メタクリル酸クロリド、
メタクリル酸ブロミド、メタクリル酸アイオダイド、ク
ロトン酸クロリド、マロン酸クロリド、マロン酸ブロミ
ド、コハク酸クロリド、コハク酸ブロミド、グルタル酸
クロリド、グルタル酸ブロミド、アジピン酸クロリド、
アジピン酸ブロミド、セバシン酸クロリド、セバシン酸
ブロミド、マレイン酸クロリド、マレイン酸ブロミド、
フマル酸クロリド、フマル酸ブロミド、酒石酸クロリ
ド、酒石酸ブロミド、シクロヘキサンカルボン酸クロリ
ド、シクロヘキサンカルボン酸ブロミド、1−シクロヘ
キセンカルボン酸クロリド、シス−4−メチルシクロヘ
キセンカルボン酸クロリド、シス−4−メチルシクロヘ
キセンカルボン酸ブロミド、塩化ベンゾイル、臭化ベン
ゾイル、p−トルイル酸クロリド、p−トルイル酸ブロ
ミド、p−アニス酸クロリド、p−アニス酸ブロミド、
α−ナフトエ酸クロリド、ケイ皮酸クロリド、ケイ皮酸
ブロミド、フタル酸ジクロリド、フタル酸ジブロミド、
イソフタル酸ジクロリド、イソフタル酸ジブロミド、テ
レフタル酸ジクロリド、イソフタル酸ジブロミド、テレ
フタル酸ジクロリド、ナフチル酸ジクロリドが挙げられ
る。又、アジピン酸モノメチルクロリド、マレイン酸モ
ノエチルクロリド、マレイン酸モノメチルクロリド、フ
タル酸ブチルクロリドのようなジカルボン酸のモノアル
キルハロゲン化物も使用し得る。
アルコール類は、一般式ROHで表わされる。式におい
てRは炭素数1〜12個のアルキル、アルケニル、シクロ
アルキル、アリール、アルアルキルである。その具体例
としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、ペンタ
ノール、ヘキサノール、オクタノール、2−エチルヘキ
サノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、
アリルアルコール、フェノール、クレゾール、キシレノ
ール、エチルフェノール、イソプロピルフェノール、p
−ターシャリーブチルフェノール、n−オクチルフェノ
ール等である。エーテル類は、一般式ROR1で表わされ
る。式において、R、R1は炭素数1〜12個のアルキル、
アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルアルキル
であり、RとR1は同じでも異ってもよい。その具体例と
しては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、
ジブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソアミ
ルエーテル、ジ−2−エチルヘキシルエーテル、ジアリ
ルエーテル、エチルアリルエーテル、ブチルアリルエー
テル、ジフェニルエーテル、アニソール、エチルフェニ
ルエーテル等である。
(ヘ)チタン化合物 チタン化合物は、一般式TiXn(OR)4-nで表される。
この式において、Xは塩素、臭素のハロゲン原子を示
し、Rは炭素数1〜8個のアルキル基、アリール基を示
し、nは0<n≦4の範囲の任意の数である。それらを
例示すると、四塩化チタン、四臭化チタン、トリクロル
エトキシチタン、トリクロルブトキシチタン、ジクロル
ジエトキシチタン、ジクロルジブトキシチタン、ジクロ
ルジフェノキシチタン、クロルトリエトキシチタン、ク
ロルトリブトキシチタン等を挙げることができる。これ
らの中でも、四塩化チタン、トリクロルエトキシチタ
ン、ジクロルジブトキシチタン、ジクロルジフェノキシ
チタンが望ましく、特に四塩化チタンが望ましい。
固体触媒成分の調製法 本発明における成分Aの調製法は、特開昭63−264607
号公報に開示されている方法である。より詳細には、 (イ)金属マグネシウム、(ロ)ハロゲン化炭化水
素、(ハ)一般式XnM(OR)m-nのアルコキシ基含有化合
物(前記のアルコキシ基含有化合物と同じ)を接触させ
ることにより得られるマグネシウム含有固体を(ニ)ハ
ロゲン含有アルコールと接触させ、次いで(ホ)電子供
与性化合物及び(ヘ)チタン化合物を接触させる方法で
ある。
成分(イ)〜(ヘ)の接触は、不活性媒体の存在下、
又は不存在下、混合攪拌するか、機械的に共粉砕するこ
とによりなされる。接触は40〜150℃の加熱下で行うこ
とができる。
不活性媒体としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン
等の飽和脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキ
サン等の飽和脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素が使用し得る。
又、成分Aは、更に有機アルミニウム化合物の存在
下、オレフィンと接触させて成分A中に生成するオレフ
ィンポリマーを含有させてもよい。有機アルミニウム化
合物としては、本発明の触媒の一成分である後記の有機
金属化合物の中から選ばれる。
オレフィンとしては、エチレンの他プロピレン、1−
ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等の
α−オレフィンが使用し得る。オレフィンとの接触は、
前記の不活性媒体の存在下行うのが望ましい。接触は、
通常100℃以下、望ましくは−10〜+50℃の温度で行わ
れる。成分A中に含有させるオレフィンポリマーの量
は、成分Alg当り通常0.1〜100gである。
成分Aとオレフィンの接触は、有機アルミニウム化合
物と共に電子供与性化合物を存在させてもよい。電子供
与性化合物は、成分Aを調製させる際に用いられる化合
物の中から選択される。オレフィンと接触した成分Aは
必要に応じて前記の不活性媒体で洗浄することができ、
又更に乾燥することができる。
有機アルミニウム化合物 有機アルミニウム化合物(以下成分Bという。)は、
一般式RnAlX3-n(但し、Rはアルキル基又はアリール
基、Xはハロゲン原子、アルコキシ基又は水素原子を示
し、nは1≦n≦3の範囲の任意の数である。)で示さ
れるものであり、例えばトリアルキルアルミニウム、ジ
アルキルアルミニウムモノハライド、モノアルキルアル
ミニウムジハライド、アルキルアルミニウムセスキハラ
イド、ジアルキルアルミニウムモノアルコキシド及びジ
アルキルアルミニウムモノハイドライドなどの炭素数1
ないし18個、好ましくは炭素数2ないし6個のアルキル
アルミニウム化合物又はその混合物もしくは錯化合物が
特に好ましい。具体的には、トリメチルアルミニウム、
トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、
トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウ
ムなどのトリアルキルアルミニウム、ジメチルアルミニ
ウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジエチ
ルアルミニウムブロミド、ジエチルアルミニウムアイオ
ダイド、ジイソブチルアルミニウムクロリドなどのジア
ルキルアルミニウムモノハライド、メチルアルミニウム
ジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、メチルア
ルミニウムジブロミド、エチルアルミニウムジブロミ
ド、エチルアルミニウムジアイオダイド、イソブチルア
ルミニウムジクロリドなどのモノアルキルアルミニウム
ジハライド、エチルアルミニウムセスキクロリドなどの
アルキルアルミニウムセスキハライド、ジメチルアルミ
ニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、
ジエチルアルミニウムフェノキシド、ジプロピルアルミ
ニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムエトキシ
ド、ジイソブチルアルミニウムフェノキシドなどのジア
ルキルアルミニウムモノアルコキシド、ジメチルアルミ
ニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライ
ド、ジプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチ
ルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニ
ウムハイドライドが挙げられる。これらに中でも、トリ
アルキルアルミニウムが、特にトリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウムが望ましい。又、これ
らトリアルキルアルミニウムは、その他の有機アルミニ
ウム化合物、例えば、工業的に入手し易いジエチルアル
ミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、エ
チルアルミニウムセスキクロリド、ジエチルアルミニウ
ムエトキシド、ジエチルアルミニウムハイドライド又は
これらの混合物若しくは錯化合物等と併用することがで
きる。
ジメトキシ基含有シラン化合物 本発明で用いられるジメトキシ基含有シラン化合物
(以下、成分Cという。)は、一般式R1R2Si(OCH3
で表わされ、量子化学計算で算出した分子の体積が150
〜500Åのものである。
量子化学計算は、以下の方法による。分子の体積は、
分子軸道法プログラムであるMOPAC〔アメリカ、インデ
ィアナ大学内にある化学用の各種プログラムの普及を目
的とする非営利機関であるQCPE(量子化学プログラム交
換機構)から購入〕のMNDO法(半経験的分子軸道法の一
種)〔J.Am.Chem.Soc.,ジャーナル オブ アメリカン
ケミカル ソサエティ)99巻、4899頁、4907頁(1977
年);同100巻、3607頁、(1978年)〕及びVan der W
aals 半径〔J.Phys.Chem.,(ジャーナル オブ フィ
ジカル ケミストリー)68巻、441〜452頁(1964年)〕
から求めたものである。なお、計算にはDEC社(DIGITAL
EQU−IPMENT CORPORATION)製のVAX 11/785を用い
た。
成分Cの前記一般式におけるR1とR2は、炭素数1〜6
個の脂肪族炭化水素基、すなわちアルキル基及びアルケ
ニル基であるが、望ましくはアルキル基である。
成分Cは前記の分子体積を持つが、このような化合物
は、一般式においてR1とR2の炭素数の合計が7個以上の
ものである。特に分子体積が200〜350Åのものが望ま
しく、そのような化合物は、R1とR2の炭素数の合計が7
〜12個のものである。
成分Cの具体例としては、(n−He)(Me)Si(OM
e)、(i−Pr)(t−Bu)Si(OMe)、(n−Bu)
2Si(OMe)、(i−Bu)2Si(OMe)、(s−Bu)2S
i(OMe)、(t−Bu)2Si(OMe)、(n−C5H112
Si(OMe)、〔t−Bu・CH22Si(OMe)、〔(Et)
C(Me)2Si(OMe)、〔(n−Pr)(Me)・CH〕
2Si(OMe)、(n−He)2Si(OMe)、〔t−Bu・C2
H42Si(OMe)、〔(Et)(Me)2C・CH22Si(OM
e)等が挙げられる。これらの中でも、特に(n−H
e)(Me)Si(OMe)、(n−Bu)2Si(OMe)、(i
−Bu)2Si(OMe)、(n−C5H112Si(OMe)
〔(n−Pr)(Me)・CH〕2Si(OMe)、〔t−Bu・CH
22Si(OMe)、(n−He)2Si(OMe)、〔t−Bu
・C2H42Si(OMe)等が好ましい。。なお、上記具体
例において、Me:CH3、Et:C2H5、Pr:C3H7、Bu:C4H9、Pt:
C5H11、He:C6H13を示す(後記成分Dにおいても同
じ)。
トリメトキシ分岐ヒドロカルビルシラン 該シランは、一般式 で表される。式においてR3及びR4は夫々炭素数1〜10個
の炭化水素基、R5は水素原子又は炭素数1〜10個の炭化
水素基であり、R3〜R5の炭化水素基の炭素数の合計は3
個以上である。R3〜R5の炭化水素基としては、アルキ
ル、シクロアルキル、アリール、アルアルキル基が挙げ
られるが、アルキル基及びシクロアルキル基が望まし
く、アルキル基が特に望ましい。アルキル基としては、
メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i
−ブチル、sec−ブチル、ペンチル、i−ペンチル、ヘ
キシル、オクチル等が挙げられる。
トリメトキシ分岐ヒドロカルビルシラン(以下、成分
Dという。)の具体例としては、(t−Bu)Si(OMe)
、〔(Et)(Me)2C〕Si(OMe)、〔(Pr)(Me)2
C〕Si(OMe)、〔(i−Pr)(Me)2C〕Si(OM
e)、〔(Me)(Et)2C〕Si(OMe)、〔(Et)(M
e)CH〕Si(OMe)、(i−Bu)Si(OMe)、(i−C
5H11)Si(OMe)等が挙げられる。
本発明の触媒は、上記D成分以外に、テトラメトキシ
シラン(以下、成分Eという。)を併用するか、成分D
の代りに成分Eを組み合せたものである。
本発明の触媒は、成分A、成分B及び成分C並びに成
分D及び/又は成分Eからなるが、それらの構成割合
は、成分Bが成分A中のチタン1グラム原子当り1〜2,
000グラムモル、望ましくは20〜50グラムモル、成分C
が成分B1モルに対して0.001〜10モル、望ましくは0.01
〜1.0モル、成分D及び/又は成分Eが成分C1モルに対
して0.1〜10モル、望ましくは0.2〜5モルとなるように
用いられる。
α−オレフィンの重合 本発明の触媒は炭素数3〜10個のα−オレフィンの単
独重合又は他のモノオレフィン若しくは炭素数3〜10個
のジオレフィンとの共重合の触媒として有用であるが、
特に炭素数3ないし6個のα−オレフィン、例えばプロ
ピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−
ヘキセン等の単独重合又は上記のα−オレフィン相互及
び/又はエチレンとのランダム及びブロック共重合の触
媒として極めて優れた性能を示す。
重合反応は、気相、液相のいずれでもよく、液相で重
合させる場合は、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマ
ルペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の不活性炭化水素中及び液状モノマー中で行うことが
できる。重合温度は、通常−80℃〜+150℃、好ましく
は40〜120℃の範囲である。重合圧力は、例えば1〜60
気圧でよい。又、得られる重合体の分子量の調節は、水
素若しくは他の公知の分子量調節剤を存在せしめること
により行われる。又、共重合においてα−オレフィンに
共重合させる他のオレフィンの量は、α−オレフィンに
対して通常30重量%迄、特に0.3〜15重量%の範囲で選
ばれる。本発明に係る触媒系による重合反応は、連続又
はバッチ式反応で行い、その条件は通常用いられる条件
でよい。又、共重合反応は一段で行ってもよく、二段以
上で行ってもよい。
発明の効果 芳香族基を有するシラン化合物を用いた場合に問題と
なる有害物質を生成することがなく、該芳香族基を有す
るシラン化合物を含む触媒と同等又はそれ以上の重合活
性と立体規則性を示す触媒性能を発揮する。
実施例 本発明を実施例及び応用例により具体的に説明する。
なお、例におけるパーセント(%)は特に断らない限り
重量による。
ポリマー中の結晶性ポリマーの割合を示すヘプタン不
溶分(以下HIと略称する。)は、改良型ソックスレー抽
出器で沸騰n−ヘプタンにより6時間抽出した場合の残
量である。
実施例1 成分Aの調製 還流冷却器をつけた1lの反応容器に、窒素ガス雰囲気
下で、チップ状の金属マグネシウム(純度99.5%、平均
粒径1.6mm)8.3g及びn−ヘキサン250mlを入れ、68℃で
1時間撹拌後、金属マグネシウムを取出し、65℃で減圧
乾燥するという方法で予備活性化した金属マグネシウム
を得た。
次に、この金属マグネシウムに、n−ブチルエーテル
140ml及びn−ブチルマグネシウムクロリドのn−ブチ
ルエーテル溶液(1.75モル/l)を0.5ml加えた懸濁液を5
5℃に保ち、更にn−ブチルエーテル50mlにn−ブチル
クロライド38.5ml溶解した溶液を50分間で滴下した。撹
拌下70℃で4時間反応を行った後、反応液を25℃に保持
した。
次いで、この反応液にHC(OC2H5355.7mlを1時間で
滴下した。滴下終了後、60℃で15分間反応を行ない、反
応生成固体をn−ヘキサン各300mlで6回洗浄し、室温
で1時間減圧乾燥し、マグネシウムを19.0%、塩素を2
8.9%含むマグネシウム含有固体31.6gを回収した。
還流冷却器、撹拌機及び滴下ロートを取付けた300ml
の反応容器に、窒素ガス雰囲気下マグネシウム含有固体
6.3g及びn−ヘプタン50mlを入れ懸濁液とし、室温で撹
拌しながら2,2,2−トリクロルエタノール20ml(0.02ミ
リモル)とn−ヘプタン11mlの混合溶液を滴下ロートか
ら30分間で滴下し、更に80℃で1時間撹拌した。得られ
た固体を濾別し、室温のn−ヘキサン各100mlで2回洗
浄して固体成分を得た。
上記の固体成分にトルエン40mlを加え、更に四塩化チ
タン/トルエンの体積比が3/2となるように四塩化チタ
ンを加えて90℃に昇温した。撹拌下、フタル酸ジn−ブ
チル2mlとトルエン5mlの混合溶液を5分間で滴下した
後、120℃で2時間撹拌した。得られた固体状物質を90
℃で濾別し、トルエン各100mlで2回、90℃で洗浄し
た。更に、新たに四塩化チタン/トルエンの体積比が3/
2となるように四塩化チタンを加え、120℃で2時間撹拌
した。得られた固体状物質を110℃で濾別し、室温の各1
00mlのn−ヘキサンにて7回洗浄して成分A5.5gを得
た。
プロピレンの重合 撹拌機を取付けた1.5lのステンレス製オートクレーブ
に、窒素ガス雰囲気下、上記で得られた成分A10.2mg、
n−ヘプタン1l中に0.1モルのトリエチルアルミニウム
(以下TEALと称する。)を含む溶液4ml、n−ヘプタン1
l中に0.04モルのジn−ペンチルジメトキシシランを含
む溶液1ml及びn−ヘプタン1l中に0.02モルのテトラメ
トキシシランを含む溶液1mlを混合し5分間保持したも
のを入れた。次いで、分子量制御剤としての水素ガス60
0ml及び液体プロピレン1lを圧入した後、反応系を70℃
に昇温して、1時間プロピレンの重合を行った。重合終
了後、未反応のプロピレンをパージし、HI 97.3%の白
色のポリプロピレン粉末を得た。
触媒の重合活性(RT)は25.1kg/g・成分Aであった。
これによりアイソタクチックポリプロピレンの重合活性
(RI)は24.4kg/g・成分A、アタクチックポリプロピレ
ンの重合活性(RA)は0.68kg/g・成分Aと求まった。
又、ジn−ペンチルジメトキシシランの体積を前記に
従い計算した。その結果、256.3Åであった。
比較例1 テトラメトキシシランを用いなかった以外は、実施例
1と同様にしてプロピレンの重合を行い、それらの結果
を第1表に示した。
比較例2 ジn−ペンチルジメトキシシランを用いなかった以外
は実施例1と同様にしてプロピレンの重合を行い、その
結果を第1表に示した。
実施例2〜4 ジn−ペンチルジメトキシシラン及びテトラメトキシ
シランの代りに、それぞれ第1表に示すシラン化合物を
用い、かつそれらの使用量を第1表に示す通りにした以
外は、実施例1と同様にしてプロピレンの重合を行い、
それらの結果を第1表に示した。又、ジメトキシシラン
化合物の体積の計算値は第1表の通りである。
比較例3〜6 ジメトキシシラン化合物(成分C)又はトリメトキシ
シラン化合物(成分D)を用いなかった以外は、実施例
2〜4と同様にしてプロピレンの重合を行い、それらの
結果を第1表に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の触媒の調製工程を示すフローチャー
ト図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 昌英 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東亜燃料工業株式会社総合研究所 内 (72)発明者 古橋 裕之 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東亜燃料工業株式会社総合研究所 内 (72)発明者 植木 聰 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東亜燃料工業株式会社総合研究所 内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(イ)金属マグネシウム、 (ロ)ハロゲン化炭化水素及び (ハ)一般式XnM(OR)m-nのアルコキシ基含有化合物 [式においてXは水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1
    〜20個の炭化水素基、Mは硼素、炭素、アルミニウム、
    珪素又は燐原子、Rは炭素数1〜20個の炭化水素基、m
    はMの原子価、m>n≧0を示す。] を接触させることによって得られるマグネシウム含有固
    体を、 (ニ)ハロゲン含有アルコールと接触させ、次いで (ホ)電子供与性化合物及び (ヘ)一般式TiXn(OR)4-n〔但し、Xはハロゲン原
    子、Rは炭化水素基を示し、0<n≦4である。〕で表
    されるチタン化合物 と接触させることにより得られる固体成分、 (B)一般式RnAlX3-n〔但し、Rはアルキル基又はアリ
    ール基、Xはハロゲン原子、アルコキシ基又は水素原子
    を示し、nは1≦n≦3の範囲の任意の数である〕で表
    される有機アルミニウム化合物及び (C)一般式R1R2Si(OCH3[但し、R1及びR2は夫々
    同一又は異なる炭素数1〜6個の脂肪族炭化水素基で、
    かつR1とR2の炭素数の合計が7〜12個である。]で表わ
    され、量子化学計算で算出した体積が150〜500Åのジ
    メトキシ基含有シラン化合物並びに (D)トリメトキシ分岐ヒドロカルビルシラン及び/又
    は (E)テトラメトキシシラン とからなるα−オレフィン重合用触媒。
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