JP2709321B2 - 電解コンデンサ駆動用電解液 - Google Patents
電解コンデンサ駆動用電解液Info
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- JP2709321B2 JP2709321B2 JP2055731A JP5573190A JP2709321B2 JP 2709321 B2 JP2709321 B2 JP 2709321B2 JP 2055731 A JP2055731 A JP 2055731A JP 5573190 A JP5573190 A JP 5573190A JP 2709321 B2 JP2709321 B2 JP 2709321B2
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- Japan
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- electrolytic solution
- capacitor
- capacity
- voltage
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Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は電解コンデンサ駆動用電解液に係り、特にコ
ンデンサの容量減少を抑制することのできる電解液に関
する。
ンデンサの容量減少を抑制することのできる電解液に関
する。
（従来の技術およびその問題点） 一般に、使用電圧100V（以下、「使用電圧○○Ｖ」を
「○○WVと称する）以下の低圧用電滑液としては、エチ
レングリコールやγ−ブチロラクトンといった極性有機
溶媒に有機カルボン酸のアンモニウム塩またはアミン塩
を溶解して使用している。
「○○WVと称する）以下の低圧用電滑液としては、エチ
レングリコールやγ−ブチロラクトンといった極性有機
溶媒に有機カルボン酸のアンモニウム塩またはアミン塩
を溶解して使用している。
また、電解コンデンサは表面を粗面化した後、陽極酸
化して誘導体皮膜を形成した陽極箔と、誘導体皮膜を形
成していない陰極箔とをセパレータを挟んで巻回し、電
解液を含浸した後、金属ケース等に密封して構成され
る。
化して誘導体皮膜を形成した陽極箔と、誘導体皮膜を形
成していない陰極箔とをセパレータを挟んで巻回し、電
解液を含浸した後、金属ケース等に密封して構成され
る。
使用電圧が10WV以下の極低圧のコンデンサにおいては
使用される陰極箔には容量の大きいことが要求される
が、それでも陽極箔の容量との比が十分でないため、合
成容量に占める陰極箔容量の影響が大きい。さらに陰極
箔は一般に陽極酸化していないため表面には薄い自然酸
化皮膜が存在するだけである。従って、特に電解コンデ
ンサ中で電解液と接触すると、容量が著しく減少してし
まうことがある。
使用される陰極箔には容量の大きいことが要求される
が、それでも陽極箔の容量との比が十分でないため、合
成容量に占める陰極箔容量の影響が大きい。さらに陰極
箔は一般に陽極酸化していないため表面には薄い自然酸
化皮膜が存在するだけである。従って、特に電解コンデ
ンサ中で電解液と接触すると、容量が著しく減少してし
まうことがある。
従って、極低圧コンデンサにおいては誘電容量の経時
変化、特に容量減少が大きいことが問題であった。
変化、特に容量減少が大きいことが問題であった。
（発明が解決しようとする課題） 極低圧コンデンサの容量減少を防止するために、陰極
箔の安定化処理が種々検討されてきたが、いまだ十分な
ものは得られていない。
箔の安定化処理が種々検討されてきたが、いまだ十分な
ものは得られていない。
本発明は上述の問題点に鑑みなされたものであり、電
解液を改良することによってコンデンサの容量減少を抑
制することを目的とする。
解液を改良することによってコンデンサの容量減少を抑
制することを目的とする。
（課題を解決するための手段） 上記目的を達成し得る本発明の特徴は、使用電圧が10
V以下の低電圧用電解コンデンサに用いる、主溶媒とし
ての有機溶媒（以下、単に溶媒と称することがある）と
溶質とを含む電解液において、該電解液に33重量％以上
の水が含有されると共に、シランカップリング財が添加
されていることにある。
V以下の低電圧用電解コンデンサに用いる、主溶媒とし
ての有機溶媒（以下、単に溶媒と称することがある）と
溶質とを含む電解液において、該電解液に33重量％以上
の水が含有されると共に、シランカップリング財が添加
されていることにある。
前記シランカップリング財の添加量は0.5％以上であ
ることが望ましい。
ることが望ましい。
本発明に利用できるシランカップリングとしてはビニ
ルトリス（β−メトキシエトキシ）シラン（信越化学工
業（株）KBC−1003）、ビニルトリエトキシシラン（同K
BE−1003）、ビニルトリメトキシシラン（同KBM−100
3）、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
（同KBM−503）、β−（3,4−エポキシシクロヘキシ
ル）エチルトリメトキシシラン（同KBM−303）、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン（同KBM−40
3）、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン（同KBE−402）、Ｎ−β（アミノエチル）γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン（同KBM−603）、Ｎ−β
（アミノエチル）γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン（同KBM−602）、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン（同KBE−903）、Ｎ−フェニル−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン（同KBM−573）、γ−メチル
カプトプロピルトリメトキシシラン（同KBM−803）等が
ある。この中で電解液への溶解性およびカップリング剤
自体の保存安定性を考慮するとγ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシランおよびＮ−β（アミノエチル）γ
−アミノプロピルトリメトキシシランが特に好適であ
る。
ルトリス（β−メトキシエトキシ）シラン（信越化学工
業（株）KBC−1003）、ビニルトリエトキシシラン（同K
BE−1003）、ビニルトリメトキシシラン（同KBM−100
3）、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
（同KBM−503）、β−（3,4−エポキシシクロヘキシ
ル）エチルトリメトキシシラン（同KBM−303）、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン（同KBM−40
3）、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン（同KBE−402）、Ｎ−β（アミノエチル）γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン（同KBM−603）、Ｎ−β
（アミノエチル）γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン（同KBM−602）、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン（同KBE−903）、Ｎ−フェニル−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン（同KBM−573）、γ−メチル
カプトプロピルトリメトキシシラン（同KBM−803）等が
ある。この中で電解液への溶解性およびカップリング剤
自体の保存安定性を考慮するとγ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシランおよびＮ−β（アミノエチル）γ
−アミノプロピルトリメトキシシランが特に好適であ
る。
（作用） 一般にシランカップリング剤はＲ−Si（OR′）３で表
されるが水に溶解すると加水分解を起こしてＲ−Si（O
H）３に変わる。一方、電極箔表面は陽極酸化していな
い陰極箔でも自然酸化皮膜が形成されており、アルミニ
ウム酸化物はAl2O3・nH2Oで表される。電極箔とシラン
カップリング剤が接触するとカップリング剤の−OHとア
ルミニウム酸化物の−OHとが反応し、脱水して となり、これがさらに に代わり、箔表面に薄い皮膜を形成する。
されるが水に溶解すると加水分解を起こしてＲ−Si（O
H）３に変わる。一方、電極箔表面は陽極酸化していな
い陰極箔でも自然酸化皮膜が形成されており、アルミニ
ウム酸化物はAl2O3・nH2Oで表される。電極箔とシラン
カップリング剤が接触するとカップリング剤の−OHとア
ルミニウム酸化物の−OHとが反応し、脱水して となり、これがさらに に代わり、箔表面に薄い皮膜を形成する。
このケイ素化合物皮膜が、箔表面の水和反応を抑制す
るため容量減少が抑えられるものと考えられる。
るため容量減少が抑えられるものと考えられる。
（実施例） 以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
第１表に従来例および本発明実施例に基づく電解液の
組成を示した。これらの電解液を使用して6.3WV100μＦ
の電解コンデンサを試作し、定格電圧印加および無負荷
装置による105℃1000時間の寿命試験を行った。その結
果を第２表及び第１図に示した。従来例１では容量減少
が大きくしかも比較的短時間で容量が減少するのに比べ
て、本発明による実施例１および２では1000時間後の容
量減少はもちろん改善されているが、特に短時間での容
量減少抑制効果が顕著となっている。
組成を示した。これらの電解液を使用して6.3WV100μＦ
の電解コンデンサを試作し、定格電圧印加および無負荷
装置による105℃1000時間の寿命試験を行った。その結
果を第２表及び第１図に示した。従来例１では容量減少
が大きくしかも比較的短時間で容量が減少するのに比べ
て、本発明による実施例１および２では1000時間後の容
量減少はもちろん改善されているが、特に短時間での容
量減少抑制効果が顕著となっている。
第２図は実施例１において、Ｎ−β（アミノエチル）
γ−アミノプロピルトリメトキシシランの添加量を変化
させたときの105℃1000時間の寿命試験後におけるコン
デンサの容量減少率を示している。シランカップリング
剤の添加量を増加するにつれて容量減少がしだいに抑制
されることがわかる。添加量としては1wt％以上が特に
効果があった。
γ−アミノプロピルトリメトキシシランの添加量を変化
させたときの105℃1000時間の寿命試験後におけるコン
デンサの容量減少率を示している。シランカップリング
剤の添加量を増加するにつれて容量減少がしだいに抑制
されることがわかる。添加量としては1wt％以上が特に
効果があった。
シランカップリング剤としては、Ｎ−β（アミノエチ
ル）γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシランの他に前記した各
シランカップリング剤を添加した場合も同様に容量減少
を抑制することができた。
ル）γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシランの他に前記した各
シランカップリング剤を添加した場合も同様に容量減少
を抑制することができた。
また、実施例としてエチレングリコール系の電解液に
ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、他の溶媒や溶質を用いた電解液においても同様の
効果を得ることができた。
ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、他の溶媒や溶質を用いた電解液においても同様の
効果を得ることができた。
さらに、本発明における電解液は、低比抵抗低電圧の
電圧コンデンサとして水が必要の成分であり、第１表に
も示されているように、33重量％以上の多量の水が配合
されて溶媒に対する水の配合比（水／溶媒）が3.4/5.35
以上となる場合もある。このように多量の水を含む電解
液においても、本発明の電解液では容量減少を抑制でき
る。
電圧コンデンサとして水が必要の成分であり、第１表に
も示されているように、33重量％以上の多量の水が配合
されて溶媒に対する水の配合比（水／溶媒）が3.4/5.35
以上となる場合もある。このように多量の水を含む電解
液においても、本発明の電解液では容量減少を抑制でき
る。
（発明の効果） 以上述べたように、本発明によれば電解液の改良によ
り、コンデンサの容量減少を抑制することができるの
で、10WV以下の低圧用電解コンデンサの長寿命化に貢献
できる。
り、コンデンサの容量減少を抑制することができるの
で、10WV以下の低圧用電解コンデンサの長寿命化に貢献
できる。
第１図は本発明による電解液を用いたコンデンサの寿命
特性を示す図、第２図は本発明によるシランカップリン
グ剤の添加量とコンデンサの容量減少率との関係を示す
図である。
特性を示す図、第２図は本発明によるシランカップリン
グ剤の添加量とコンデンサの容量減少率との関係を示す
図である。
Claims (2)
- 【請求項１】使用電圧が10V以下の低電圧用電解コンデ
ンサに用いる、主溶媒としての有機溶媒と溶質とを含む
電解液において、 該電解液に33重量％以上の水が含有されていると共に、
シランカップリング剤が添加されていることを特徴とす
る電解コンデンサ駆動用電解液。 - 【請求項２】主溶媒がエチレングリコールである請求項
１記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2055731A JP2709321B2 (ja) | 1990-03-07 | 1990-03-07 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2055731A JP2709321B2 (ja) | 1990-03-07 | 1990-03-07 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03257811A JPH03257811A (ja) | 1991-11-18 |
| JP2709321B2 true JP2709321B2 (ja) | 1998-02-04 |
Family
ID=13007001
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2055731A Expired - Lifetime JP2709321B2 (ja) | 1990-03-07 | 1990-03-07 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2709321B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP3556795B1 (en) | 2016-12-13 | 2021-10-27 | Mitsubishi Chemical Corporation | Polyorganosiloxane, polyorganosiloxane composition, cured product, polyorganosiloxane-containing electrolytic solution for electrolytic capacitor, and electrolytic capacitor using same |
| KR102603990B1 (ko) * | 2018-08-01 | 2023-11-17 | 니폰 케미콘 가부시키가이샤 | 전해 콘덴서용 전해액 및 전해 콘덴서 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0334524A (ja) * | 1989-06-30 | 1991-02-14 | Hitachi Aic Inc | 電解コンデンサ用電解液 |
-
1990
- 1990-03-07 JP JP2055731A patent/JP2709321B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03257811A (ja) | 1991-11-18 |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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