JP2708679B2 - 地中建造物 - Google Patents

地中建造物

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JP2708679B2
JP2708679B2 JP4268546A JP26854692A JP2708679B2 JP 2708679 B2 JP2708679 B2 JP 2708679B2 JP 4268546 A JP4268546 A JP 4268546A JP 26854692 A JP26854692 A JP 26854692A JP 2708679 B2 JP2708679 B2 JP 2708679B2
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健一 得田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、送風機を使わないで
室内の換気を行えるように設計された地中建造物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の地中建造物としては、特
公昭64−11788号公報に記載のものがある。この
地中建造物は、地中に円筒状の土留壁を作り、その土留
壁の内側に、地上に続く外気吸引用空間を形成する環状
の給気縦穴と、内部に居室と通路を有する多階層の環状
本体と、アトリウム(中庭空間)とを、土留壁の中心に向
かって順次形成したものである。つまり、環状本体の内
周側にはアトリウムが、また環状本体の外周側には上記
土留壁との間に給気縦穴が形成されている。上記環状本
体は、給気縦穴とアトリウムとにそれぞれ連通する開口
部を有すると共に、上記アトリウムの頂面は外気に連通
している。この構成により、日射によるアトリウム部分
の昇温によって、給気縦穴部分とアトリウム部分との間
に温度差に起因する圧力差を発生させて、アトリウム内
に上昇気流を起こし、これにより、外気を給気縦穴部分
から居室あるいは通路へと取り込み、さらに、そこから
アトリウム部分を経由して排気するようにしたものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の地中建造物における換気は日射による空気温度の上
昇を利用して行うものなので、自然風の有無を考慮しな
ければ、日射量の変動によって居室を流れる外気量が変
動する上、日射が全くない場合には、外気が流れないと
いう欠点がある。
【0004】そこで、この発明の目的は、給気縦穴部分
とアトリウムとの間の温度差による圧力差を利用して室
内の換気を行えるように設計された地中建造物におい
て、アトリウム部分の温度を給気縦穴部分の温度よりも
常に高く維持して、常時安定した自然換気を行うことの
できる地中建造物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の地中建造物は、本体と土留壁を有すると
共に、上記本体の内側にアトリウムを、上記本体と土留
壁との間に給気縦穴を有し、上記本体にはアトリウム側
と給気縦穴側とを連通させる開口部を形成して、上記給
気縦穴内の温度とアトリウム内の温度との差によって生
じる圧力差を利用して上記開口部を通じて上記本体の換
気を行うようにした地中建造物において、上記アトリウ
ムを排気口を有する屋根によって覆うと共に、上記アト
リウム内の温度を上昇させる給熱装置を上記排気口内に
設けたことを特徴としている。
【0006】
【0007】また、請求項2の地中建造物は、本体と土
留壁を有すると共に、上記本体の内側にアトリウムを、
上記本体と土留壁との間に給気縦穴を有し、上記本体に
は上記アトリウムと給気縦穴とを連通させる開口部を形
成して、上記給気縦穴内の温度とアトリウム内の温度と
の差によって生じる圧力差を利用して上記開口部を通じ
て上記本体の換気を行うようにした地中建造物におい
て、上記アトリウムを排気口を有する屋根によって覆う
と共に、上記アトリウム内の温度を上昇させる給熱装置
を上記アトリウムの近傍に設けており、上記給熱装置は
上記本体のアトリウム側に設けられた空調装置の室外機
を含んでいることを特徴としている。
【0008】
【作用】上記給熱装置によって、アトリウム内の温度は
給気縦穴内の温度よりも常に高く維持される。したがっ
て、アトリウムと給気縦穴との間に圧力差が生じ、基本
的にはこの圧力差に応じた量の空気が本体に設けられた
開口部を通って給気縦穴側からアトリウム側へ流れ、さ
らにアトリウムの屋根に設けた排気口から排出される。
開口部を本体内の各居室に設ければ、空気は各居室を通
過してアトリウム内に流れ出る。このとき、上記給熱装
置は排気口内に設けられているので、アトリウム内に上
昇気流が発生し易い。
【0009】ところで、圧力差を発生させる要因として
は、実際には、温度差だけではなく、風圧差もあり、ま
た、空気の流れを阻止する抵抗要因も種々あり、これら
は実際の自然換気の設計を行う上では考慮すべき重要な
点ではあるが、これらの抵抗要因や風圧差は本発明とは
直接関係ないので、本明細書においてはそれらの要素に
ついては考慮しないものとする。
【0010】給熱装置の熱源としては余剰熱や太陽熱の
利用ができるので、エネルギーを余分に使用する必要が
なく、省エネタイプの換気システムが提供される。
【0011】
【0012】また、請求項2の地中構造物では、外気温
が地中温度よりも随分高くて換気を行いにくい夏期であ
っても、冷房用室外機からの放熱によってアトリウム内
の空気が昇温するため、給気縦穴とアトリウムとの温度
差ができ、空気が給気縦穴からアトリウムへと流れる。
【0013】
【実施例】以下、この発明を図示の実施例により詳細に
説明する。図1は本発明の一実施例である地中建造物の
縦断面図、図2は同横断面図である。図1,図2におい
て、1は地盤、3は上記地盤1に掘削された穴2の周囲
に設けられた土留壁、5は柱、7は上記穴2の中心部に
設けられたアトリウム、9は上記アトリウムを囲んで建
設された地中建造物の本体、10は上記土留壁と上記本
体の外周壁の間に形成された給気縦穴である。
【0014】上記本体9は複数の階からなっており、各
階は複数の居室11を有する。13は居室11間を仕切
る仕切壁である。各居室の給気縦穴側の壁とアトリウム
側の壁、すなわち、本体9の外周壁9aと内周壁9bに
は、それぞれ各居室の天井15よりも高い位置に複数の
貫通口17が設けられるとともに、上記天井15には吹
出口19が設けられている。この本体の外周壁9aと内
周壁9bとに設けられた貫通口17と天井15に設けら
れた吹出口19とによって上記給気縦穴10と各居室1
1とアトリウム7とを連通させている。また、各居室1
1はアトリウム7に面したベランダ21を有し、ベラン
ダ21には冷房用の室外機23が置かれている。
【0015】上記アトリウム7は、本体9の屋上に連結
された透明の採光屋根25によって覆われている。そし
て、採光屋根25の中央部には、内部に給熱装置の一例
としての熱交換コイル29を備えた排気塔27が立設さ
れている。この熱交換コイル29には、燃料電池の廃熱
によって暖められた約60℃の温水が通水されており、
排気塔27の内部を給気縦穴内の温度よりも高い温度、
たとえば45℃程度まで上昇させる。このように、アト
リウム7の上方で空気が昇温されて、給気縦穴10との
間に温度差ができるので、給気縦穴10とアトリウム7
との間に圧力差が生じて、アトリウム7内に上昇気流が
発生し、外気が給気縦穴10から、天井25内、居室1
1、アトリウム7、そして排気塔27へと流れる(この
空気の流れは、図1中、矢印で示している)。このと
き、燃料電池の廃熱は、日射量のように大きく変動する
ことがないため、排気塔27の内部を略一定の温度に保
つことができる。言うまでもなく、アトリウム内の昇温
には日射も寄与しているが、日射のみに依存する方法で
はないので、安定した換気を行うことができる。
【0016】また、熱交換コイル29による昇温効果に
加えて、居室内が冷房されて室外機23から暖かい空気
がアトリウム7内に放出されるときには、アトリウム内
の温度がさらに上昇する。したがって、外気の温度が高
く自然換気の行いにくい夏期であっても、給気縦穴内で
の地中熱による冷却効果とあいまって、給気縦穴10内
の空気の温度とアトリウム7内の温度とに開きができる
ので、給気縦穴10部分からアトリウム7さらには排気
塔27へと空気が流れ、居室11内が換気される。
【0017】上記実施例によれば、各階とも、上記給気
縦穴10からアトリウム7、さらに排気塔27への方向
に空気が流れており、ある階の居室で万一火災が発生し
ても、その煙が他の階の居室に侵入しにくいという利点
がある。また、アトリウム7で火災が発生した場合で
も、アトリウム7内の温度が上がるため、空気は一層給
気縦穴10からアトリウム7側へと流れることになり、
居室11内にアトリウム7内の煙が侵入しにくく、安全
上好ましいものである。
【0018】上記実施例では、給熱装置の熱源として廃
熱を利用したが、太陽熱を熱源として用いてもよい。い
ずれにしても、エネルギーを節約できる。
【0019】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の地
中建造物は、アトリウムを排気口を有する屋根によって
覆うと共に、上記アトリウム内の温度を上昇させる給熱
装置を上記アトリウム近傍に設けているので、アトリウ
ム内の温度を給気縦穴の温度よりも常時高くしておくこ
とができ、常に外気が空気縦穴からアトリウムへと流れ
る。しかも、給熱装置による昇温は、給気縦穴側とアト
リウム側との温度差が余り変動しないように制御可能だ
から、安定した量の外気を居室内に導入できる。また、
この給熱装置の熱源としては、廃熱や太陽熱を利用する
ことができるので、エネルギーを余分に消費することな
く換気できる。
【0020】さらに、上記給熱装置を上記アトリウムの
屋根上の排気口内に設けているので、アトリウム内全体
に上昇気流を発生させ易くなり、したがって、外気が給
気縦穴から居室、アトリウム、排気口へと流れ易くな
る。
【0021】また、請求項2の発明によれば、冷房用の
室外機を給熱装置として利用して、室内の暖かい空気の
熱を冷媒を介してアトリウム側に放出するようにしてい
るので、アトリウム内の温度をさらに上げることができ
る。したがって、外気温が地中温度よりも随分高くて換
気を行いにくい夏期であっても、給気縦穴とアトリウム
との温度差ができ、空気を給気縦穴からアトリウムへと
流すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である地中建造物の縦断面
図である。
【図2】 図1の地中建造物の横断面図である。
【符号の説明】
1…地盤、3…土留壁、7…アトリウム、9…地中建造
物の本体、9a…外周壁、9b…内周壁、10…給気縦
穴、11…居室、15…天井、17…貫通口、19…吹
出口、21…ベランダ、23…室外機、25…屋根、2
7…排気塔、29…熱交換コイル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−314833(JP,A) 特公 昭64−11788(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体と土留壁を有すると共に、上記本体
    の内側にアトリウムを、上記本体と土留壁との間に給気
    縦穴を有し、上記本体には上記アトリウムと給気縦穴と
    を連通させる開口部を形成して、上記給気縦穴内の温度
    とアトリウム内の温度との差によって生じる圧力差を利
    用して上記開口部を通じて上記本体の換気を行うように
    した地中建造物において、 上記アトリウムを排気口を有する屋根によって覆うと共
    に、上記アトリウム内の温度を上昇させる給熱装置を上
    記排気口内に設けたことを特徴とする地中建造物。
  2. 【請求項2】 本体と土留壁を有すると共に、上記本体
    の内側にアトリウムを、上記本体と土留壁との間に給気
    縦穴を有し、上記本体には上記アトリウムと給気縦穴と
    を連通させる開口部を形成して、上記給気縦穴内の温度
    とアトリウム内の温度との差によって生じる圧力差を利
    用して上記開口部を通じて上記本体の換気を行うように
    した地中建造物において、 上記アトリウムを排気口を有する屋根によって覆うと共
    に、上記アトリウム内の温度を上昇させる給熱装置を上
    記アトリウムの近傍に設けており、上記給熱装置は上記
    本体のアトリウム側に設けられた空調装置の室外機を含
    んでいることを特徴とする地中建造物。
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