JP2708651B2 - 油圧操作機構監視装置 - Google Patents

油圧操作機構監視装置

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JP2708651B2
JP2708651B2 JP3242852A JP24285291A JP2708651B2 JP 2708651 B2 JP2708651 B2 JP 2708651B2 JP 3242852 A JP3242852 A JP 3242852A JP 24285291 A JP24285291 A JP 24285291A JP 2708651 B2 JP2708651 B2 JP 2708651B2
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健 桝井
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は遮断器の油圧ポンプの
モータやピストンの破損、配管等からの漏油といった油
圧操作機構の異常を自動検出する油圧操作機構監視装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は例えば電磁カウンタを使った従来
の油圧ポンプの動作監視装置の構成を示すブロック図で
ある。図において、1は油圧ポンプ用モータ、2は油圧
ポンプ用モータ1をon/offさせる電磁開閉器の状
態接点、3は接点2がメイクされる毎に入力されるパル
スを1ずつ加算していく電磁カウンタである。
【0003】まず図5により油圧操作機構の動作原理を
説明する。図5(a)は投入状態、(b)は遮断状態を
示す。遮断器コンタクト18を投入状態から遮断動作を
開始させるには、図5(a)に示す如く油圧リレー4内
のシリンダ用排油弁5を開き、高圧油6を油タンク7に
急速に排出させる。これにより油圧ピストン8は図の右
方向へ移動する。絶縁操作棒9は下方へ駆動され、遮断
動作が行われる。
【0004】この時、アキュムレータ10の高圧油6は
油圧シリンダ11内へと流出するため油圧が低下する。
油圧が設定値:PS1まで低下すると油圧SW12で検出
して、油圧ポンプ13を作動させ油タンク7の低圧油1
4をアキュムレータ10へ送り返す。所定の油圧:PS2
(PS1より少し高目に設定されている)に回復すると油
圧SW12が検出して油圧ポンプ13を停止させる。
【0005】また、遮断器コンタクト18の投入動作を
遮断状態から開始させるには、図5(b)に示す如く油
圧リレー4内のシリンダ用給油弁15を開き高圧油6を
油圧シリンダ11内へ送り込む。この時、シリンダ用排
油弁15は閉じられている。よって、高圧油6は油圧ピ
ストン8を図の左方向へ押す。絶縁操作棒9は上方へ駆
動され投入動作が行われる。油圧ポンプ13は遮断動作
時と同様にして作動、停止する。油圧ポンプ13の動作
時間は、油圧操作機構の構成、つまりアキュムレータ1
0からの流出油量により変化する。
【0006】油圧ポンプ13は以上の様に通常、遮断器
開閉操作時に動作するが、この他にスローリークや配管
等からの漏油による油圧低下時にも動作する。スローリ
ークとは、アキュムレータ10内に封入された窒素(N
2 )ガス16(ガス圧設定値:PS3、PS2>PS1
S3)がパッキン17より油内に漏れたり、油の循環中
に生ずる気泡による高圧油6の「圧力抜け」防止のため
に、ごく微量ずつ故意に高圧油6側から低圧油14側へ
漏油させて、低圧油14側の油タンク7にて排気するも
のである。
【0007】次に従来の油圧操作機構の監視方法につい
て図4により説明する。図5に示す油圧SW12により
油圧ポンプ用電磁開閉器2が励磁され、油圧ポンプ用モ
ータ1が起動される。この時、油圧ポンプ用電磁開閉器
接点2を電磁カウンタ3に入力することで油圧ポンプ1
3の動作回数(=油圧ポンプ用モータ1の動作回数)を
カウントする。
【0008】スローリークによる漏油量は一定であり、
よって1日当りのスローリークによる油圧ポンプ動作回
数は算出できる。カウンタの値が「あらかじめ算出して
いるスローリークによる動作回数」+「当日の遮断器動
作回数」と似通った値であり、かつ、圧力計による油圧
が正常範囲内であれば問題はないと人為的な点検で判断
していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の油圧操作機構の
監視は以上の様になされているので油圧ポンプの異常が
軽微な段階や微量の漏油では検知しにくいこと、正確な
判断には遮断器の動作履歴による補正が必要なこと、さ
らにその動作責務により、補正の仕方が異なること、
又、急激に異常が進展した場合、操作機構が動作不能に
おちいるなどの問題点があった。
【0010】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、簡単な手段で油圧操作機構の異
常を初期の段階で、又、急激な進展に対しても早期に自
動的に発見できる装置を得ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る油圧操作
機構監視装置は、油圧操作により遮断器のコンタクトを
投入、及び遮断する油圧操作機構と、該油圧操作機構の
正常稼働維持のため油を供給する油圧ポンプの動作回数
をカウント、或は動作時間を計時して動作情報を得る
動作監視手段と、上記遮断器の動作回数をカウントする
計数手段と、上記動作情報に含まれる油圧ポンプ動作回
数に上記遮断器動作時の動作回数が含まれるとし、その
動作回数を油圧ポンプ動作回数より除いて動作情報を補
正した後の動作情報により油圧操作機構の異常診断、及
び油圧ポンプの動作傾向を判定及び監視する監視手段と
を設けたものである。
【0012】
【作用】この発明においては、油圧ポンプの動作回数、
動作時間を計測し同時に遮断器の動作回数等の情報を直
接取込んでその動作責務をパターン認識して、動作時
間、動作回数の補正を行った上で、その傾向を判断する
ことにより正確にしかも早期に異常を検出するものであ
る。
【0013】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1において、1は、油圧ポンプ用モータ、2は
油圧ポンプ用モータ1をon/offさせる電磁開閉器
の状態接点、18は遮断器コンタクト、19は遮断器コ
ンタクト18の開閉状態を示す補助接点、20、21は
それぞれ油圧ポンプ用電磁開閉器接点2、補助接点19
のon/off状態を安全のためにリレー、フォトカプ
ラ等で絶縁を取って入力するための絶縁I/F、22は
絶縁I/F20、21の信号を取込み、油圧操作機構の
状態診断を行うCPU、23はこれらをまとめた油圧操
作機構監視装置である。
【0014】次に図1に示したこの発明の一実施例の動
作について説明する。図2に示したように油圧ポンプ用
モータ1が動作している間、電磁開閉器接点2がメイク
される。このメイク時間を「油圧ポンプの動作時間」と
する。又、このメイクされた回数を、ある時間を起点と
してカウントしたものを「油圧ポンプの動作回数」とす
る。遮断器コンタクト1がクローズしている時に補助
接点19はメイクされるものとする。これらの接点状態
は絶縁I/F20、21を介してCPU22に取り込ま
れこれにより動作時間、回数を算出し同時に遮断器コン
タクト18の開閉状態を判断する。
【0015】まず、動作回数の判定アルゴリズムについ
説明する。仮にスローリーク量を10kgf/cm2
hrとすると、1日当たりの動作回数は24hr÷(P
S2−PS1)/10となり、仮にPS2−PS1=10kgf
/cm2とすると24回となる。これに、配管等からの
漏油が10kgf/cm 2 /hrあったとすると1日当
たりの動作回数は以下の値となる。 24hr÷(PS2−PS1)/(10+10)=48(回) 従って油圧操作機構の異常を判断できる。
【0016】次に動作時間の判定アルゴリズムについて
説明する。油圧ポンプの昇圧能力を0.5kgf/cm
2 /Sとすると、スローリークによりPS1になってから
S2まで昇圧すると時間は (PS2−PS1)/0.5=10/0.5=20(S) となる。仮にポンプのピストンが4極あり1極が破損す
ると (PS2−PS1)/0.5/3/4≒27(S) かかることになり、異常と判断できる。
【0017】特にこの動作時間に関しては従来監視して
いない項目であり上記のような不具合の場合には昇圧時
間がかかるだけで主要な機能には問題がないことから軽
微な異常といえるがこの段階で保守交換等の対策を検討
することが可能になる。漏油と油圧ポンプの異常が併発
した場合には動作回数、動作時間とも増加する。
【0018】以上が動作回数、動作時間の基本的な判定
の考え方であるが次に遮断器動作情報、つまり補助接点
19による補正について説明する。油圧ポンプは実際に
は、スローリーク時だけに動作するのではなく、その遮
断器コンタクト18の開閉時に油圧が低下した時にも動
作するわけであり当然その分だけ動作回数は増加する
(特に調相用、揚水発電所用遮断器が考えられる)。
又、その動作時間も開閉各々の油圧低下量異なり、い
ずれもスローリーク時より長くなる。
【0019】さらに詳細に述べると図3に示すようにそ
の動作債務により遮断器の動作回数と油圧ポンプの動作
回数は一致せず遮断器の連続操作、たとえばCO(
してすぐに開極)の場合には油圧ポンプは1度だけ動作
し、かわりに動作時間が長くなることになる。
【0020】図3(a)は通常の開極動作及びその後昇
圧完了して極動作を行った時の油圧ポンプの動作時
間、動作回数と遮断器の動作債務(コンタクト)との関
係について表した例、図3(b)は電気学会の電気規格
調査会標準規格交流遮断器JEC−230に示されてい
る標準動作債務の一般用(A)で動作したした時の例で
ある。
【0021】このようにして、遮断器の動作情報と油圧
ポンプの動作情報の組合動作情報に含まれる油圧ポ
ンプ動作回数に上記遮断器動作時の動作回数が含まれる
とし、その動作回数を油圧ポンプ動作回数より除いて動
作情報を補正した後の動作情報により油圧操作機構の異
常診断、及び油圧ポンプの動作傾向を判定することによ
り、より精度の高い異常の検出が可能となる、従来は動
作時間情報及び遮断器動作債務(と、その時間)情報が
なかったため、この様な補正は不可能であり、動作回数
のみからおおよその推定をするしかなかった。
【0022】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、油圧
操作により遮断器のコンタクトを投入、及び遮断する油
圧操作機構と、該油圧操作機構の正常稼働維持のため油
を供給する油圧ポンプの動作回数をカウント、或いは動
作時間を計時して動作情報を得る動作監視手段と、上記
遮断器の動作回数をカウントする計数手段と、上記動作
情報に含まれる油圧ポンプ動作回数に上記遮断器動作時
の動作回数が含まれるとし、その動作回数を油圧ポンプ
動作回数より除いて動作情報を補正した後の動作情報に
より油圧操作機構の異常診断、及び油圧ポンプの動作傾
向を判定及び監視する監視手段とを設けたもので、簡単
な装置構成で油圧操作機構の異常を初期の段階で、また
急激な異常の進展に対しても早期に自動的に検出できる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による油圧操作機構監視装
置の構成図である。
【図2】電磁開閉器接点による動作回数、動作時間のカ
ウントの仕方の説明図である。
【図3】遮断器の動作責務(コンタクト状態)と油圧ポ
ンプの動作回数、時間の関係例を説明する説明図であ
る。
【図4】従来の監視方法の説明図である。
【図5】遮断器油圧操作機構の動作原理説明図である。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ用モータ 2 油圧ポンプ用電磁開閉器接点 18 遮断器コンタクタ 20、21 絶縁I/F 22 CPU 23 油圧操作機構監視装置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧操作により遮断器のコンタクトを投
    入、及び遮断する油圧操作機構と、該油圧操作機構の正
    常稼働維持のため油を供給する油圧ポンプの動作回数を
    カウント、或は動作時間を計時して動作情報を得る動
    作監視手段と、上記遮断器の動作回数をカウントする計
    数手段と、上記動作情報に含まれる油圧ポンプ動作回数
    に上記遮断器動作時の動作回数が含まれるとし、その動
    作回数を油圧ポンプ動作回数より除いて動作情報を補正
    した後の動作情報により油圧操作機構の異常診断、及び
    油圧ポンプの動作傾向を判定及び監視する監視手段とを
    備えたことを特徴とする油圧操作機構監視装置。
JP3242852A 1991-08-28 1991-08-28 油圧操作機構監視装置 Expired - Lifetime JP2708651B2 (ja)

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JPH0554760A JPH0554760A (ja) 1993-03-05
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JP2013193803A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Mitsubishi Electric Corp エレベータの油圧ブレーキ異常検出装置
WO2019097668A1 (ja) 2017-11-17 2019-05-23 三菱電機株式会社 油圧操作機構の異常診断装置および異常診断方法

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