JP2708511B2

JP2708511B2 - 回路遮断器

Info

Publication number: JP2708511B2
Application number: JP63310979A
Authority: JP
Inventors: ピエール、バジャンスキ; ジャン‐ピエール、ネボン; マルク、ビュール
Original assignee: Merlin Gerin SA
Current assignee: Merlin Gerin SA
Priority date: 1987-12-10
Filing date: 1988-12-08
Publication date: 1998-02-04
Anticipated expiration: 2013-02-04
Also published as: DE3878429D1; DE3878429T2; FR2624649A1; JPH01251531A; EP0320412B1; EP0320412A1; US4884047A; FR2624649B1

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の目的〕（産業上の利用分野）本発明は高電流用の低電圧多極回路遮断器に関する。

（従来の技術）このような高電流用の低電圧多極回路遮断器は、側壁
に凹凸が形成された絶縁成形ケース内に並列に配設され
た複数の電極部を備え、各電極部は分離自在接点と、ア
ークシュートと、分離自在接点に接続されるとともにケ
ースから外方へ突出する接点端子パッドとを有し、接点
端子パッドは保護されるべき主システムの相にそれぞれ
接続される連結板に接続されている。

この型の回路遮断器の定格は、所定形状のケースにつ
いて、電極部を選択することによって定められる。すな
わち電極部に接続される銅部材の形状によって基本的に
定められる。

（発明が解決しようとする課題）本発明は標準成形ケースから、遮断器を構成する各々
の標準電極部の定格より大きな定格を有する回路遮断器
を形成して、回路遮断器の定格を拡大するとともに、最
小限の変形で定格の拡大を図ることを目的とする。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段）本発明による回路遮断器は、２つの隣接する標準多極
ケースによって形成され、各電極部の共通作動バーと、
前記バーの作動機構と、前記機構を作動させる電気的ト
リップ装置と、２つのケースの対向側壁に設けられたス
ペーサと、２つのケースの連結用前記対向側壁間に設け
られた冷却硬化樹脂と、少なくとも隣接する２つの電気
的に並列に配置された対となる電極部に接続された少な
くとも１つの連結板とを備えたことを特徴としている。

２つの標準３極電極部ケースを連結することによっ
て、電極部を２つずつ対にして回路遮断器の定格を、そ
れを構成する各々の独立電極部の定格に比較して２倍と
することができる。

本発明は、とりわけ高定格回路遮断器であって、少量
しか製造されず高定格用の特殊形状を製造することは利
益が少ない場合に有利である。

２つの標準多極成形ケースを連結させることによって
得られる回路遮断器の幅は１メートルにもなる。それゆ
え、固定されるケース間の連結のためにも重要である。

標準ケースの側壁にかなりの凹凸が存在することによ
って、例えばボルト締めされた留具等純機械的な連結を
行なうとすれば複雑な機械仕上げが必要となる。しかし
ながら本発明の場合、壁面の正確な形状に従う冷却硬化
樹脂を用いることによって、この凹凸を一方で利用し、
低コストでケースの十分な連結を行なうことができる。

好適実施例によれば、各標準ケースは中間ケースと、
背面ケースとカバーとの組立体によって形成され、中間
ケースの正面はケースを前記正面とカバーによって区画
された正面隔室と、電極部が収納される背面隔室とに分
割され、スペーサが連結される２つの標準ケースの中間
ケースの対向する側壁底部に取付けられ、樹脂が２つの
中間ケース間の空間に充てんされ、共通する電気的トリ
ップ装置と作動機構バーが１つの標準ケースの正面隔室
内に収納されている。

固定フレーム内への引込型回路遮断器は、引込経路内
に回路遮断器を駆動する少なくとも２つの側方ラックカ
ムに固定された回転シャフトを備え、スペーサは回路遮
断器がフレーム内に引込められた場合に前記シャフトに
固着された中央ラックカムと協動するローラを備えてい
る。

本発明の他の特徴および利点は、以下の添付図面によ
って説明される非限定的な実施例によって明らかにされ
る。

（実施例）最新式の低電圧多極回路遮断器は、絶縁材料からなる
成形ケース内に並列に配置された複数の電極部を備えて
いる。中間ケース10（第２図）、カバー12、および背面
ケース14の組立体によって平行六面体が形成される。中
間ケース10の正面16はケースをこの面とカバー12によっ
て区画された正面隔室18と、背面隔室20とに区画し、こ
の背面隔室20は内部に電極部を収納するとともに、正面
隔室18から電気的に絶縁されている。

正面隔室18は、すべての電極部に共通の横断スイッチ
バ22に作用する作動機構（図示せず）を収納している。
作動機構セットレバー24、漏電が生じた場合に自動トリ
ップを生じさせる電気的トリップ装置（図示せず）、電
気的測定、信号および監視用補助装置（図示せず）もま
た正面隔室18内に収納されている。

背面隔室20は電極部を分割する絶縁隔壁26によって、
電極部を収納する基本室ごとに分割されている。背面隔
室の各極は一対の分離自在の接点28,30と取外自在のア
ークシュート32を備えている。固定接点28は背面ケース
14の背面から外方へわずかに突出する第１接点端子パッ
ド34に直接支持されている。また可動接点30は、背面ケ
ース14の背面から同様に外方へ突出する第２接点端子パ
ッド38に柔軟導体（織物体）によって接続されている。
変流器40が接点端子パッドの１つの回りに配設され、こ
れによって対応する電極部を流れる電流の測定器を有す
るトリップ装置を提供している。

この型の回路遮断器の内部構造および作用については
公知であり、米国特許第4,764,650号がより詳細に説明
している。

この型の回路遮断器は引込型となっていることが好ま
しい。すなわちその背面に２重固定接点端子パッド44を
有する固定フレーム42に引込自在となっていることが好
ましい。また接点端子パッド44は、接続グリップ46によ
って２重の接点端子パッド34,38に接続されるようにな
っている。また各接続グリップ46は多数の並列に配置さ
れた基本接点フィンガ48によって形成されている。米国
特許第4,686,334号および第4,743,715号は、それぞれこ
の型の引込み型回路遮断器の接続グリップおよび引込ま
たは引出機構の実施例について詳述している。

２つの標準の３極および４極の800Aから3200A定格の
成形ケースからなる、この型の最新式回路遮断器の定格
は、電極部を選択することによって定められる。すなわ
ち、基本的にはケースに固着された接点端子パッド34,3
8の形状、引込型回路遮断器のケース内のフレームに固
着されたグリップ46および接点端子パッド44の形状によ
って定められる。また変流器も回路遮断器の定格に対応
する定格を有している。

本発明による回路遮断器ケースは、第１図に示される
ように最新式の２つの３極または４極ケース（10,12,14
および10′,12′,14′）を組合せることにより形成さ
れ、ケース（10,12,14）の１つの正面隔室18内に配設さ
れた作動機構、電気的トリップ装置、および電気的補助
装置は両ケースに共通しており、他のケース（10′,1
2′,14′）の正面隔室18′内まで延びるスイッチバー22
は、回路遮断器のすべての電極部に共通して作動機構に
より制御される。

共通制御部を備えていないケースのカバー12′は、第
１図に示すように突出部を備えた標準カバーに比べて単
純化されている。このため、カバー12および突出しない
カバー12′の部分がフレームの正面に取付けられたドア
ーによって隠されるならば、第６図に概略的に示すよう
に、本発明による回路遮断器の正面は、使用者にとって
標準回路遮断器の正面と同様の外観を有している。

標準ケースの中間ケース10および背面ケース14の側壁
に多数の凹凸部が設けられている。実際、このケースは
第４図および第５図に概略的に示すように、側方支持フ
ランジ54によって固定フレーム42内に引込られるように
なっており、この側方支持フランジ54はフレーム内で可
動となっている。ケース10および14の側壁は、支持フラ
ンジ54の上部に設けられた位置決ノッチ58と協動する係
止部56を有している。通常、ケースを引上げて支持フラ
ンジ上に配置するために用いるグリップ端60も、中間ケ
ース10の側壁上に配置されている。

このような凹凸を有することは、２つのケースを互い
に固定する際利用される。第１にスペーサ62が中間ケー
ス10,10′の対向側壁の間であって、ケース10,10′の底
部に取付けられる（第２図および第４図）。スペーサ
は、例えばボルト64およびナット66のような適当な取付
部材によってこれらの側壁に取付けられる。ケース10お
よびケース10′の間のスペーサと、ケースの正面16およ
び背面の両側に仮に取付けられた型枠に、冷却硬化樹脂
を充てんする。その後、樹脂68がケースの対向側壁の正
確な形状に対応した形状となる。このようにして、樹脂
が硬化した後、型枠が取外され、２つのケース10および
10′が互いに固着される。この場合、側壁に形成された
凹凸は、これらの側壁における樹脂の良好な固着作用を
提供する。その後背面ケース14および14′、カバー12お
よび12′は、ねじ69によって連結ケースに固着される。

スペーサ62はその底部が開口Ｕ字状となっており、こ
の部分にローラ70が軸72によって横断して取付けられて
いる。ローラ70はフレーム42内に横断して配設された回
転シャフト76に取付けられた回転ラックカム74と協動す
るようになっており、このフレーム42内に回路遮断器ケ
ースが引込められるようになっている（第４図および第
５図）、回転シャフト76は、適当な装置、例えば前述し
た米国特許第4,743,715号に詳述されたラック装置によ
って回転するようになっている。この特許に述べられて
いるように、この装置は支持フランジ54に固着された連
結ローラ80と係合する２つの側方ラックカム78を備えて
いる。

それゆえ、本発明によるケースはフレーム42内に引込
んだ場合、公知の方法により、側方ラックカム78と係合
するローラ80を有する支持フランジ54によって側方で支
持される。更にケースは、スペーサ62のローラ70と係合
する追加中央カム74の係合により、中央部で保持され
る。このように、スペーサは２つの標準ケースの間の間
隙を形成する機能と、ケースがフレーム42内に引込まれ
る場合にケースを駆動する機能を果たすことになり、ケ
ースを駆動する場合スペーサに固着されたローラ70がラ
ックカム74と連結して作動する。

第６図および第７図は２つの隣接された３相ケースか
らなる回路遮断器を示している。それゆえ、このケース
は標準独立電極部A,B,C,D,EおよびＦを収納する６個の
基本室からなっている。

３極回路遮断器を形成するため、電極部は２つずつ対
となっている（ＡとＢ、ＣとＤ、ＥとＦ）。すなわち、
２つずつ対となって並列に電気的に連結されて、回路遮
断器の極の１つを形成している。このために、２つの対
となる電極部の接点端子板34または38は、それぞれ共通
連結板82に取付けられている。この共通連結板82は回路
遮断器がフレーム42内に引込まれた場合、同一幅の接続
グリップ46に係合する。この接続グリップ46は同一幅の
固定接続端子パッド44に接続されている。

第６図にその軸線のみ示すように、各接点端子パッド
はめねじ開口を有している。この開口は端子パッドの背
面に開口するとともに、連結板を貫通する開口84に対面
し、このため連結板を接点端子パッドにねじ86によって
固着できるようになっている。

電極部ＣおよびＤに取付けられた中央連結板82、すな
わち各標準ケースの電極部に取付けられた中央連結板82
は、２つのケースの間の連結をケースの背面においてよ
り強固にしている。

非限定的な実施例によれば、各標準電極部A,B,C,D,E
およびＦが3200A定格を有するとすれば、第６図および
第７図に示す３極回路遮断器は5000A定格の回路遮断器
となる。

第８図には２つの隣接する４極ケースからなる４極回
路遮断器が示されている。すなわち、８個の基本室G,H,
I,J,K,L,MおよびＮからなり、これらは各々独立した標
準電極部を収納している。第７図の実施例と同様、３極
の主相の各々は、２つの隣接電極部ＧとＨ、ＩとＪおよ
びＫとＬと接続する。中性電極部については、未使用の
基本室Ｍによって他の電極部から分離された端部電極部
の１つＮに接続されている。各々の独立電極部は3200A
定格を有しており、これによって5000A定格を有する４
極回路遮断器が得られる。中性電極部を通常流れる電流
は他の主相を流れる電流より小さいので、中性用に電極
部を対にすることは必要ない。しかしながら、絶縁性を
確保するため、中性電極部を他の電極部から分離し、こ
れらの間に未使用の基本室Ｍを設けることが好ましい。

当然、変流器40も回路遮断器定格に対応している。例
えば、5000A定格の３極回路遮断器については、第６図
および第７図に示すように、２つの対となる電極部の変
流器はそれぞれ3200A定格用に設計されている。合流変
流器88（第９図）は２つの変流器からの出力信号を受
け、これらの信号をトリップ装置に供給する。

好適実施例において、軽減変流器が各変流器とトリッ
プ装置との間に配設されており、また合計変流器も対と
なる電極部の２つの変流器の軽減装置として機能する。
変流器40からの出力信号は1A程度であるが、軽減変流器
からトリップ装置への出力信号は100mA程度となってい
る。軽減変流器および軽減合計変流器は正面隔室18の中
間ケース10の正面16に設けられた凹部90内に収納されて
いる（第１図および第２図）。

本発明は、主相の各々が対となる電極部に連結される
２つの隣接ケースからなる回路遮断器に限定されない。

本発明による２つのケースを少なくとも２つの隣接電
極部が対となるよう連結することによっても、多極回路
遮断器は得られる。この場合、対とならない他の電極部
の連結板は直近の対となる電極部に重なり合うよう広く
なっている。これによって回路遮断器を構成する各電極
部より高い定格の回路遮断器を得ることができる。

1987年12月10日に出願された仏国特許第8,717,446号
は、この型の回路遮断器の複数の実施例について説明し
ている。この場合、２つの３極ケースを隣接させてなる
4000A定格の４極回路遮断器は、６個の並列に配置され
た基本室（O,P,Q,R,S,T）からなり、これらの基本室に
は3200A定格の５つの独立した標準電極部が収納される
ようになっており、このうち中央の２つの電極部（P,
Q）が対となり、他の２つの電極部（O,R）が他の２つの
主相に接続されるとともに広い連結板92を有している。
また中性電極部（Ｔ）が、他の電極部と未使用の基本室
（Ｓ）によって分離されている（第10図）。

同様に独立した各電極部が3200A定格となっている２
つの４極ケースを隣接させることによって、8000A定格
の３極回路遮断器を得ることも可能である。このため
に、２つの隣接側方電極部が対となっており、広い連結
板を有している。すなわち、この広さは２つの対となる
電極部の広さよりも大きくなっている。対向する２つの
隣接側方電極部も同様となっている。中央の３つの電極
部が並列に連結され、基本室の１つが未使用で残る。こ
の場合、この回路遮断器の定格は２つの並列に取付けら
れた標準電極部の定格より高くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による回路遮断器の分解斜視図であり、
単一のアークシュートが示される図、第２図は連結される２つの標準中間ケースの斜視図、第３図は第１図の回路遮断器の電極部の長手方向断面図
であり、開接点位置を示す図、第４図はフレームへの引込位置にある回路遮断器の背面
隔室の概略正面図、第５図は本発明による回路遮断器の引込用フレームを示
す斜視図、第６図は本発明による回路遮断器の実施例の概略平面図
であり、断面で示されたフレームへの引込位置にある状
態を示す図、第７図、第８図および第10図は本発明による回路遮断器
の３つの異なる実施例の上部を示す背面斜視図、第９図は本発明による回路遮断器に用いる電流センサ組
立体を示す図である。 10,10′……中間ケース、12,12′……カバー、14,14′
……背面ケース、16……正面、18……正面隔室、20……
背面隔室、22……作動バー、28……固定接点、30……可
動接点、32……アークシュート、34,38……接点端子パ
ッド、56,60……凹凸部、62……スペーサ、68……樹
脂、82……連結板。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】側壁に凹凸（56,60）が形成された絶縁成
形ケース内に並列に配設された複数の電極部を備え、各
電極部は分離自在接点（28,30）と、アークシュート（3
2）と、分離自在接点に接続されるとともにケースから
外方へ突出する接点端子行パッド（34,38）とを有し、
接点端子パッド（34,38）は保護されるべき主システム
の相にそれぞれ接続される連結板（82）に接続されてい
る高電流用の低電圧多極回路遮断器において、回路遮断
器は、２つの隣接する標準多極ケース（10,12,14および
10′,12′,14′）によって形成され、更に各電極部の共
通作動バー（22）と、前記バーの作動機構と、前記機構
を作動させる電気的トリップ装置と、２つのケースの対
向側壁に設けられたスペーサ（62）と、２つのケースの
連結用前記対向側壁間に設けられた冷却硬化樹脂（68）
と、少なくとも隣接する２つの電気的に並列に配置され
た対となる電極部に接続された少なくとも１つの連結板
（82）とを備えたことを特徴とする回路遮断器。
【請求項２】各標準ケースは中間ケース（10）と、背面
ケース（14）とカバー（12）との組立体によって形成さ
れ、中間ケース（10）の正面（16）はケースを前記正面
（16）とカバー（12）によって区画された正面隔室（1
8）と、電極部が収納される背面隔室（20）とに分割さ
れ、スペーサ（62）が連結される２つの標準ケースの中
間ケース（10,10′）の対向する側壁底部に取付けら
れ、樹脂（68）が２つの中間ケース（10,10′）間の空
間に充てんされ、共通する電気的トリップ装置と作動機
構バーが１つの標準ケースの正面隔室内に収納されてい
ることを特徴とする請求項１記載の回路遮断器。
【請求項３】スペーサ（62）は前記側壁にボルト（64）
によって取付けられていることを特徴とする請求項１記
載の回路遮断器。
【請求項４】固定フレーム（42）内への引込型回路遮断
器は、引込経路内に回路遮断器を駆動する少なくとも２
つの側方ラックカムに固定された回転シャフトを備え、
スペーサは回路遮断器がフレーム内に引込められた場合
に前記シャフトに固着された中央ラックカムと協動する
ローラを備えていることを特徴とする請求項１記載の回
路遮断器。
【請求項５】主システムの相に接続される連結板（82）
は、それぞれ２つの連結された対となる電極部（Ａおよ
びＢ、ＣおよびＤ）に接続されることを特徴とする請求
項１記載の回路遮断器。