JP2707479B2 - 微粉末の処理方法及び装置 - Google Patents
微粉末の処理方法及び装置Info
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- JP2707479B2 JP2707479B2 JP4252021A JP25202192A JP2707479B2 JP 2707479 B2 JP2707479 B2 JP 2707479B2 JP 4252021 A JP4252021 A JP 4252021A JP 25202192 A JP25202192 A JP 25202192A JP 2707479 B2 JP2707479 B2 JP 2707479B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は乾式粉体の製造工程で発
生する微粉末、例えばトナー(複写機、ファクス、レー
ザープリンター等の電子写真現像方式に使用される粉
体)の製造工程で発生するトナーの微粉末や、粉末状の
化学品、粉末状の薬品、粉末状の食品等の製造工程で生
ずるそれぞれの微粉末、等の種々の微粉末を集めて固化
処理する方法及び装置に関する。
生する微粉末、例えばトナー(複写機、ファクス、レー
ザープリンター等の電子写真現像方式に使用される粉
体)の製造工程で発生するトナーの微粉末や、粉末状の
化学品、粉末状の薬品、粉末状の食品等の製造工程で生
ずるそれぞれの微粉末、等の種々の微粉末を集めて固化
処理する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真現像方式に使用されるトナー
や、一部の粉末状の化学品、粉末状の薬品、粉末状の食
品、等の製造装置は、比較的大きい塊の原料を乾式状態
で粉砕装置で粉砕し、所定径の製品粉末を得るようにし
ている。このような、いわゆる乾式粉砕工程において
は、所望の径以下の微粉末が生じてしまうので、これら
の微粉末を廃棄、あるいは再利用すべく、これを集荷
し、必要に応じて固化処理しているのが一般的である。
や、一部の粉末状の化学品、粉末状の薬品、粉末状の食
品、等の製造装置は、比較的大きい塊の原料を乾式状態
で粉砕装置で粉砕し、所定径の製品粉末を得るようにし
ている。このような、いわゆる乾式粉砕工程において
は、所望の径以下の微粉末が生じてしまうので、これら
の微粉末を廃棄、あるいは再利用すべく、これを集荷
し、必要に応じて固化処理しているのが一般的である。
【0003】微粉末が発生する乾式の粉砕工程を電子写
真現像方式に使用されるトナーを例にとって説明する
と、図3に示すとおりである。図3を参照して、比較的
大きい塊となっているトナーの原料1をホッパー2に供
給し、これを空気式の供給機3で粗粉カット分級機4に
送り込む。粗粉カット分級機4はサイクロン式の分級機
となっており、所定径以下のトナー粉末を分級機5に送
り込み、所定径以上のトナー粉末を下部のジェット粉砕
機6に送る。ジェット粉砕機6では該所定径以上のトナ
ー粉末を更に粉砕し、これを循環経路7を介して再度粗
粉カット分級機4に戻している。この粉砕、分級工程で
生ずるトナーの微粉末は経路8を介してバッグフイルタ
9へ導入され、集荷される。分級機5は粗粉カット分級
機4で分級されたトナー粉末に残留付着している微粉末
をカットするものであり、この分級機5でカットされた
微粉末は前記と同様に経路8を介してバッグフイルタ9
へ導入される。微粉末を除去されたトナー粉末は空気式
の供給機10によって微粉カット分級機11に送り込ま
れ、所定範囲の径の製品粉末が回収槽12に回収され、
所定径以下の粉末が分級機13に送られる。この工程で
生じた微粉末も経路8を介してバッグフイルタ9へ導入
される。分級機13はトナーとして使用できない所定径
以下のトナー粉末を回収槽14で回収し、これを廃棄あ
るいは再利用するものである。この分級機13で生じた
微粉末も経路8を介してバッグフイルタ9へ導入され
る。
真現像方式に使用されるトナーを例にとって説明する
と、図3に示すとおりである。図3を参照して、比較的
大きい塊となっているトナーの原料1をホッパー2に供
給し、これを空気式の供給機3で粗粉カット分級機4に
送り込む。粗粉カット分級機4はサイクロン式の分級機
となっており、所定径以下のトナー粉末を分級機5に送
り込み、所定径以上のトナー粉末を下部のジェット粉砕
機6に送る。ジェット粉砕機6では該所定径以上のトナ
ー粉末を更に粉砕し、これを循環経路7を介して再度粗
粉カット分級機4に戻している。この粉砕、分級工程で
生ずるトナーの微粉末は経路8を介してバッグフイルタ
9へ導入され、集荷される。分級機5は粗粉カット分級
機4で分級されたトナー粉末に残留付着している微粉末
をカットするものであり、この分級機5でカットされた
微粉末は前記と同様に経路8を介してバッグフイルタ9
へ導入される。微粉末を除去されたトナー粉末は空気式
の供給機10によって微粉カット分級機11に送り込ま
れ、所定範囲の径の製品粉末が回収槽12に回収され、
所定径以下の粉末が分級機13に送られる。この工程で
生じた微粉末も経路8を介してバッグフイルタ9へ導入
される。分級機13はトナーとして使用できない所定径
以下のトナー粉末を回収槽14で回収し、これを廃棄あ
るいは再利用するものである。この分級機13で生じた
微粉末も経路8を介してバッグフイルタ9へ導入され
る。
【0004】上記乾式のトナー製造工程の回収槽14で
回収されたトナー微粉末及びバッグフイルタ9で回収さ
れた微粉末(以下、これらを総称して微粉末という)
は、廃棄あるいは再利用のために一旦ドラム罐等の収容
容器に収容される。収容容器に収容された微粉末は、そ
のままの状態で廃棄される場合が多いが、廃棄作業中に
微粉末が飛散して作業環境を汚染したり、あるいは廃棄
場所の環境を汚染してしまうおそれがある。また、微粉
末中には大量の空気が含まれており(約60〜80%程
度)、これが微粉末の容積を増大させ、必要以上に大き
い処理用地が必要となって処理コストが高くなってしま
う。
回収されたトナー微粉末及びバッグフイルタ9で回収さ
れた微粉末(以下、これらを総称して微粉末という)
は、廃棄あるいは再利用のために一旦ドラム罐等の収容
容器に収容される。収容容器に収容された微粉末は、そ
のままの状態で廃棄される場合が多いが、廃棄作業中に
微粉末が飛散して作業環境を汚染したり、あるいは廃棄
場所の環境を汚染してしまうおそれがある。また、微粉
末中には大量の空気が含まれており(約60〜80%程
度)、これが微粉末の容積を増大させ、必要以上に大き
い処理用地が必要となって処理コストが高くなってしま
う。
【0005】上記欠点を改善するため、プレス等の機械
的な処理によって微粉末を造粒(プレス固化)させ、も
って微粉末内に含まれている空気を脱気して容積減少を
図ることは知られている。ところが、機械的手段によっ
て微粉末を造粒させたとしても、造粒後の塊の大きさが
2cm×2cm程度の大きさであるから、造粒された塊
を収容した時に隣接する塊どうしの間に間隙が生じ、こ
れが新たな容積増大の原因となって、結果的には容積の
減少もそれ程多くない。また、機械的造粒方式は処理量
が少ないので処理コストが割高となってしまう。
的な処理によって微粉末を造粒(プレス固化)させ、も
って微粉末内に含まれている空気を脱気して容積減少を
図ることは知られている。ところが、機械的手段によっ
て微粉末を造粒させたとしても、造粒後の塊の大きさが
2cm×2cm程度の大きさであるから、造粒された塊
を収容した時に隣接する塊どうしの間に間隙が生じ、こ
れが新たな容積増大の原因となって、結果的には容積の
減少もそれ程多くない。また、機械的造粒方式は処理量
が少ないので処理コストが割高となってしまう。
【0006】そこで、トナー微粉末が熱によって溶融す
る性質を持つことに着目し、微粉末を容器内に収容して
加熱溶融させ、これによって微粉末どうしを結着させ、
もって微粉末内に含まれる空気を脱気して容積減少を図
る処理方法も知られている。この熱溶融方式は、微粉末
を飛散のない状態に変質させるので、前記飛散に基づく
作業環境の悪化や環境汚染がないため、有効な処理方法
ということができる。
る性質を持つことに着目し、微粉末を容器内に収容して
加熱溶融させ、これによって微粉末どうしを結着させ、
もって微粉末内に含まれる空気を脱気して容積減少を図
る処理方法も知られている。この熱溶融方式は、微粉末
を飛散のない状態に変質させるので、前記飛散に基づく
作業環境の悪化や環境汚染がないため、有効な処理方法
ということができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来公
知の微粉末の加熱溶融方法によっても尚、以下のような
問題点があった。容器に収容した状態で微粉末を溶融処
理した場合、溶融状態の塊が容器に付着した状態となっ
て容器から取り出すのが困難である。また、容器に収容
した状態で容器と一緒に廃棄処理せんとするには、安価
かつ軽量の容器内で処理する必要があるが、このような
容器、例えばシート状の袋やファイバーを用いたドラム
をそのまま加熱処理すると火災のおそれがあり、結局従
来の加熱溶融処理方式には作業性、安全性の面で難点が
ある。そこで、本発明の目的は前記従来の微粉末の処理
方法の欠点を改善し、作業性、安全性を向上させると同
時に大量処理を可能とした微粉末の処理方法及び装置を
提供することにある。
知の微粉末の加熱溶融方法によっても尚、以下のような
問題点があった。容器に収容した状態で微粉末を溶融処
理した場合、溶融状態の塊が容器に付着した状態となっ
て容器から取り出すのが困難である。また、容器に収容
した状態で容器と一緒に廃棄処理せんとするには、安価
かつ軽量の容器内で処理する必要があるが、このような
容器、例えばシート状の袋やファイバーを用いたドラム
をそのまま加熱処理すると火災のおそれがあり、結局従
来の加熱溶融処理方式には作業性、安全性の面で難点が
ある。そこで、本発明の目的は前記従来の微粉末の処理
方法の欠点を改善し、作業性、安全性を向上させると同
時に大量処理を可能とした微粉末の処理方法及び装置を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは、熱によって溶融する材料あるいは熱水によって膨
潤される材料を含む微粉末を水あるいは温水と一緒に収
容容器に収容し、これに蒸気を注入して微粉末の表面を
溶融あるいは膨潤させ、これによって微粉末どうしを結
着させて固化させることを特徴とする微粉末の処理方法
にある。また、本発明の他の特徴とするところは、熱に
よって溶融する材料あるいは熱水によって膨潤される材
料を含む微粉末を収容する収容容器と、該収容容器に設
けられた水あるいは温水注入用バルブと、該収容容器の
下部に設けられた蒸気注入用バルブと、前記収容容器の
下部に設けられた排水用バルブとからなり、微粉末を水
あるいは温水と一緒に収容容器に収容し、これに蒸気を
注入して微粉末どうしを結着させて固化させることを特
徴とする微粉末の処理装置にある。
ろは、熱によって溶融する材料あるいは熱水によって膨
潤される材料を含む微粉末を水あるいは温水と一緒に収
容容器に収容し、これに蒸気を注入して微粉末の表面を
溶融あるいは膨潤させ、これによって微粉末どうしを結
着させて固化させることを特徴とする微粉末の処理方法
にある。また、本発明の他の特徴とするところは、熱に
よって溶融する材料あるいは熱水によって膨潤される材
料を含む微粉末を収容する収容容器と、該収容容器に設
けられた水あるいは温水注入用バルブと、該収容容器の
下部に設けられた蒸気注入用バルブと、前記収容容器の
下部に設けられた排水用バルブとからなり、微粉末を水
あるいは温水と一緒に収容容器に収容し、これに蒸気を
注入して微粉末どうしを結着させて固化させることを特
徴とする微粉末の処理装置にある。
【0009】
【実施例】以下、図によって本発明の一実施例を説明す
る。図1は本発明の一実施例になる微粉末の処理方法及
び装置を説明するための概略図である。
る。図1は本発明の一実施例になる微粉末の処理方法及
び装置を説明するための概略図である。
【0010】図3に示すバッグフイルタ9(あるいは回
収槽14)の下方には微粉末の収容容器21が配置され
ている。収容容器21は下部に車輪22が設けられてい
る台車23に載置されており、手押し作業によって、あ
るいはモータによって移動可能となっている。収容容器
21の下側面には水蒸気注入用バルブ24、水(温水も
含む)注入用バルブ25、排水用バルブ26が設けられ
ている。水蒸気注入用バルブ24、水注入用バルブ25
及び排水用バルブ26は、それぞれ図示しない水蒸気供
給ホース、水供給ホース、排水ホースに連結されてい
る。バッグフイルタ9の下端には微粉末排出用のロータ
リーバルブ27が設けられ、該ロータリーバルブ27を
開くことによってバッグフイルタ9内に集荷された微粉
末を収容容器21の中へ移送させる。
収槽14)の下方には微粉末の収容容器21が配置され
ている。収容容器21は下部に車輪22が設けられてい
る台車23に載置されており、手押し作業によって、あ
るいはモータによって移動可能となっている。収容容器
21の下側面には水蒸気注入用バルブ24、水(温水も
含む)注入用バルブ25、排水用バルブ26が設けられ
ている。水蒸気注入用バルブ24、水注入用バルブ25
及び排水用バルブ26は、それぞれ図示しない水蒸気供
給ホース、水供給ホース、排水ホースに連結されてい
る。バッグフイルタ9の下端には微粉末排出用のロータ
リーバルブ27が設けられ、該ロータリーバルブ27を
開くことによってバッグフイルタ9内に集荷された微粉
末を収容容器21の中へ移送させる。
【0011】以上のように構成された本発明の作用を、
図2を参照して説明する。作業に当たって、収容容器2
1を移動させて予めバッグフイルタ9の下方に位置さ
せ、オンラインで処理できるようにして置く。先ず最初
に、図2の(A)で示すように、バッグフイルタ9のロ
ータリーバルブ27を開けてバッグフイルタ9に集荷さ
れている微粉末を収容容器21内へ落下移送させる。次
に、収容容器21を蒸気ホースや水ホース、排水ホース
が準備されている処理場まで移動させ、図2の(B)で
示すように水注入用バルブ25を介して水(或いは温
水)を収容容器21内へ注入する。尚、水或いは温水の
注入は、必ずしも微粉末収容後に供給する必要はなく、
予め収容容器21に水或いは温水を供給して置き、その
水或いは温水中に微粉末を導入するようにしても良い。
又、微粉末と水あるいは温水を同時に導入するようにし
てもよい。ここで、水あるいは温水に対する微粉末の混
合割合は、トナー微粉末の場合には水あるいは温水の1
00重量部に対して微粉末を50〜100重量部とする
のが好ましいが、この数値範囲は微粉末の組成、形状等
によって異なるので、特に限定されるものではない。続
いて、図2の(C)で示すように水蒸気注入用バルブ2
4を介して水蒸気を注入する。この水蒸気注入を30分
ないし60分続行させることによって水蒸気で水を沸騰
させる。尚、水蒸気の温度は最大摂氏300度程度まで
となっているが、この水蒸気温度と水蒸気注入時間とは
互いに関連しており、水蒸気温度が高い程注入時間は短
くても良い。また、前記水蒸気注入時間は30分ないし
60分に限定されるものではなく、微粉末の原材料、性
状によって差異があることは水蒸気の注入目的である微
粉末の熱溶融及び熱水膨潤の作用からみて明白である。
この沸騰状態においては微粉末の表面が熱によって溶融
あるいは熱水によって膨潤し、個々の微粉末どうしが結
着して内部に含まれる空気を脱気する。このため、前記
所定時間(30分ないし60分)経過後には(D)で示
すように微粉末が一つの大きな塊となる。この塊は微粉
末状態の容積と比べて約20〜40%の容積となってい
る。更に続いて、図2の(E)で示すように水注入用バ
ルブ25から冷却水を注入し、微粉末の塊を冷却する。
冷却水は収容容器21からオーバーフローさせても良い
し、排水用バルブ26から供給量に見合う量だけ排水さ
せるようにしても良い。更に、この冷却水による冷却工
程に代えて、自然放熱冷却を採用しても良い。そして、
微粉末の塊が冷却すると、図2の(F)で示すように排
水用バルブ26を開いて収容容器21内の冷却水を排水
する。最後に、図2の(G)で示すように収容容器21
を逆さにして該収容容器21内の微粉末の塊を排出す
る。尚、固化した微粉末の取り出しは、収容容器を逆さ
にして取り出すことに限定されるものではなく、例えば
クレーンやリフトによって吊り上げて取り出すようにし
ても良い。
図2を参照して説明する。作業に当たって、収容容器2
1を移動させて予めバッグフイルタ9の下方に位置さ
せ、オンラインで処理できるようにして置く。先ず最初
に、図2の(A)で示すように、バッグフイルタ9のロ
ータリーバルブ27を開けてバッグフイルタ9に集荷さ
れている微粉末を収容容器21内へ落下移送させる。次
に、収容容器21を蒸気ホースや水ホース、排水ホース
が準備されている処理場まで移動させ、図2の(B)で
示すように水注入用バルブ25を介して水(或いは温
水)を収容容器21内へ注入する。尚、水或いは温水の
注入は、必ずしも微粉末収容後に供給する必要はなく、
予め収容容器21に水或いは温水を供給して置き、その
水或いは温水中に微粉末を導入するようにしても良い。
又、微粉末と水あるいは温水を同時に導入するようにし
てもよい。ここで、水あるいは温水に対する微粉末の混
合割合は、トナー微粉末の場合には水あるいは温水の1
00重量部に対して微粉末を50〜100重量部とする
のが好ましいが、この数値範囲は微粉末の組成、形状等
によって異なるので、特に限定されるものではない。続
いて、図2の(C)で示すように水蒸気注入用バルブ2
4を介して水蒸気を注入する。この水蒸気注入を30分
ないし60分続行させることによって水蒸気で水を沸騰
させる。尚、水蒸気の温度は最大摂氏300度程度まで
となっているが、この水蒸気温度と水蒸気注入時間とは
互いに関連しており、水蒸気温度が高い程注入時間は短
くても良い。また、前記水蒸気注入時間は30分ないし
60分に限定されるものではなく、微粉末の原材料、性
状によって差異があることは水蒸気の注入目的である微
粉末の熱溶融及び熱水膨潤の作用からみて明白である。
この沸騰状態においては微粉末の表面が熱によって溶融
あるいは熱水によって膨潤し、個々の微粉末どうしが結
着して内部に含まれる空気を脱気する。このため、前記
所定時間(30分ないし60分)経過後には(D)で示
すように微粉末が一つの大きな塊となる。この塊は微粉
末状態の容積と比べて約20〜40%の容積となってい
る。更に続いて、図2の(E)で示すように水注入用バ
ルブ25から冷却水を注入し、微粉末の塊を冷却する。
冷却水は収容容器21からオーバーフローさせても良い
し、排水用バルブ26から供給量に見合う量だけ排水さ
せるようにしても良い。更に、この冷却水による冷却工
程に代えて、自然放熱冷却を採用しても良い。そして、
微粉末の塊が冷却すると、図2の(F)で示すように排
水用バルブ26を開いて収容容器21内の冷却水を排水
する。最後に、図2の(G)で示すように収容容器21
を逆さにして該収容容器21内の微粉末の塊を排出す
る。尚、固化した微粉末の取り出しは、収容容器を逆さ
にして取り出すことに限定されるものではなく、例えば
クレーンやリフトによって吊り上げて取り出すようにし
ても良い。
【0012】以上に説明した本発明に使用される微粉末
は、トナーの微粉末に限定されるものではなく、熱によ
って微粉末表面が溶融され、微粉末どうしが結着して脱
気する構造となった材料からなるもの、あるいは熱水に
よって微粉末表面が膨潤し、脱気して微粉末どうしが結
着する材料からなるものであれば良い。また、微粉末全
体がこのような材料である必要はなく、このような材料
を含むものであれば良い。
は、トナーの微粉末に限定されるものではなく、熱によ
って微粉末表面が溶融され、微粉末どうしが結着して脱
気する構造となった材料からなるもの、あるいは熱水に
よって微粉末表面が膨潤し、脱気して微粉末どうしが結
着する材料からなるものであれば良い。また、微粉末全
体がこのような材料である必要はなく、このような材料
を含むものであれば良い。
【0013】本発明によると、使用される水あるいは温
水に微粉末が溶け込むことがないので、微粉末を固化し
た場合の微粉末の回収率が略100%である。このた
め、水あるいは温水が微粉末によって汚濁されることが
なく、水あるいは温水を再循環して再利用することがで
きるし、仮に排水しても環境汚染や水質汚染の問題が生
じない。
水に微粉末が溶け込むことがないので、微粉末を固化し
た場合の微粉末の回収率が略100%である。このた
め、水あるいは温水が微粉末によって汚濁されることが
なく、水あるいは温水を再循環して再利用することがで
きるし、仮に排水しても環境汚染や水質汚染の問題が生
じない。
【0014】以上に説明した構造は、本発明の一実施例
であって本発明は上記実施例に限定されるものではな
い。例へば、上記実施例では加熱用に水蒸気を導入して
いるが、水蒸気に代えて燃焼排気ガス等の高温気体を導
入する構造としても良い。また、収容容器に温水を導入
する場合、この温水としてコンプレッサーの冷却水を使
用する構造とすることもできる。
であって本発明は上記実施例に限定されるものではな
い。例へば、上記実施例では加熱用に水蒸気を導入して
いるが、水蒸気に代えて燃焼排気ガス等の高温気体を導
入する構造としても良い。また、収容容器に温水を導入
する場合、この温水としてコンプレッサーの冷却水を使
用する構造とすることもできる。
【0015】
【発明の効果】以上のように構成された本発明による効
果を挙げると、以下のとおりである。微粉末を溶融固化
した状態の塊を容器から取り出すのが簡単である。ま
た、容器に収容した状態で容器と一緒に廃棄処理する必
要がないため、処理費用が安価かつ処理量が低減する。
また、従来のように容器入りのままで微粉末を溶融処理
するものと比べて、火災のおそれがなく、処理の作業
性、安全性が向上する。収容容器を移動可能としている
ので、該収容容器をラインの所定位置に移動させること
によりオンライン処理が簡単に得られるものとなる。微
粉末が水に溶け込むことがないので、排水を再循環して
再利用することができる上、排水を仮に廃棄しても水質
汚濁や環境汚染がない。
果を挙げると、以下のとおりである。微粉末を溶融固化
した状態の塊を容器から取り出すのが簡単である。ま
た、容器に収容した状態で容器と一緒に廃棄処理する必
要がないため、処理費用が安価かつ処理量が低減する。
また、従来のように容器入りのままで微粉末を溶融処理
するものと比べて、火災のおそれがなく、処理の作業
性、安全性が向上する。収容容器を移動可能としている
ので、該収容容器をラインの所定位置に移動させること
によりオンライン処理が簡単に得られるものとなる。微
粉末が水に溶け込むことがないので、排水を再循環して
再利用することができる上、排水を仮に廃棄しても水質
汚濁や環境汚染がない。
【図1】図1は、本発明を実施するための装置の一例を
示す概略図である。
示す概略図である。
【図2】図2は、本発明の処理方法を説明するための工
程図である。
程図である。
【図3】図3は、従来公知のトナーの粉砕工程を示す系
統図である。
統図である。
9 バッグフイルタ 21 収容容器 22 車輪 23 台車 24 水蒸気注入用バルブ 25 水(あるいは温水)注入用バルブ 26 排水用バルブ 27 ロータリーバルブ
Claims (8)
- 【請求項1】熱によって溶融する材料あるいは熱水によ
って膨潤される材料を含む微粉末を水あるいは温水と一
緒に収容容器に収容し、これに高温気体を注入して微粉
末の表面を溶融あるいは膨潤させ、これによって微粉末
どうしを結着させて微粉末の塊として固化させることを
特徴とする微粉末の処理方法。 - 【請求項2】熱によって溶融する材料あるいは熱水によ
って膨潤される材料を含む微粉末を水あるいは温水と一
緒に収容容器に収容し、これに高温気体を注入して微粉
末の表面を溶融あるいは膨潤させ、これによって微粉末
どうしを結着させて微粉末の塊として固化させ、該塊を
冷却して後に取り出してなることを特徴とする微粉末の
処理方法。 - 【請求項3】高温気体が、水蒸気であることを特徴とす
る請求項1あるいは請求項2記載の微粉末の処理方法。 - 【請求項4】微粉末が、電子写真現像方式に使用される
トナーの粉砕製造工程で生ずるトナーの微粉末であるこ
とを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項
記載の微粉末の処理方法。 - 【請求項5】熱によって溶融する材料あるいは熱水によ
って膨潤される材料を含む微粉末を収容する収容容器
と、該収容容器に設けられた水あるいは温水注入用バル
ブと、該収容容器の下部に設けられた高温気体注入用バ
ルブと、前記収容容器の下部に設けられた排水用バルブ
とからなり、微粉末を水あるいは温水と一緒に収容容器
に収容し、これに高温気体を注入して微粉末どうしを結
着させて固化させることを特徴とする微粉末の処理装
置。 - 【請求項6】高温気体注入用バルブを介して注入される
高温気体が、水蒸気であることを特徴とする請求項5記
載の微粉末の処理装置。 - 【請求項7】微粉末の収容容器が台車によって移動可能
に設けられてなることを特徴とする請求項5あるいは請
求項6記載の微粉末の処理装置。 - 【請求項8】微粉末が、電子写真現像方式に使用される
トナーの粉砕製造工程で生ずるトナーの微粉末であるこ
とを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか一項
記載の微粉末の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4252021A JP2707479B2 (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | 微粉末の処理方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP4252021A JP2707479B2 (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | 微粉末の処理方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0671246A JPH0671246A (ja) | 1994-03-15 |
JP2707479B2 true JP2707479B2 (ja) | 1998-01-28 |
Family
ID=17231486
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP4252021A Expired - Lifetime JP2707479B2 (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | 微粉末の処理方法及び装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2707479B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
CN101198552B (zh) | 2005-08-24 | 2011-12-28 | 株式会社德山 | 含硅粉的排水的处理方法 |
US7988866B2 (en) | 2005-08-24 | 2011-08-02 | Tokuyama Corporation | Method of treating fumed silica-containing drainage water |
JP2010061009A (ja) * | 2008-09-05 | 2010-03-18 | Eco Keikaku Co Ltd | 粉体トナー処理装置 |
-
1992
- 1992-08-28 JP JP4252021A patent/JP2707479B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0671246A (ja) | 1994-03-15 |
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