JP2000225352A - フィルム状合成樹脂材の造粒方法 - Google Patents

フィルム状合成樹脂材の造粒方法

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JP2000225352A
JP2000225352A JP2776199A JP2776199A JP2000225352A JP 2000225352 A JP2000225352 A JP 2000225352A JP 2776199 A JP2776199 A JP 2776199A JP 2776199 A JP2776199 A JP 2776199A JP 2000225352 A JP2000225352 A JP 2000225352A
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synthetic resin
resin material
film
granulating
shaped synthetic
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JP2776199A
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Takeshi Konishi
武史 小西
Kaneo Terada
周雄 寺田
Koichi Tomioka
浩一 冨岡
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルム状合成樹脂材を半溶融した後に冷却
して粒状化する造粒方法において、フィルム状合成樹脂
材が半溶融状態になるまでの時間を短縮する。 【解決手段】 フィルム状合成樹脂材1を高速回転する
回転刃7で裁断又は破砕すると共に、この裁断又は破砕
による摩擦熱により前記合成樹脂材を半溶融させ、次い
で、半溶融状態の合成樹脂材を冷却して固化させ、粒状
の合成樹脂材を製造するフィルム状合成樹脂材の造粒方
法において、フィルム状合成樹脂材に外部から熱を加え
てフィルム状合成樹脂材を加熱し、又は、造粒中に生成
する昇温した雰囲気ガスにより、次回の造粒に使用する
フィルム状合成樹脂材を予熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック等の
フィルム状合成樹脂材を、高炉やスクラップ溶解炉等の
炉へ吹き込む原料として使用するため、半溶融した後に
粒状化する造粒方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、産業廃棄物や一般廃棄物としてプ
ラスチック等の合成樹脂材が急増しており、その処理が
大きな問題となっている。何故なら、合成樹脂材は燃焼
時に発生する熱量が高く、燃焼処理した場合に焼却炉を
傷めるために大量処理が困難であり、その多くがごみ埋
立地等に投棄されているからである。合成樹脂材の投棄
は環境対策上好ましくなく、その大量処理方法の開発が
切望されている。
【0003】このような背景の下、プラスチック等の合
成樹脂材を高炉等に吹き込み、補助燃料又は還元剤とし
て用いる方法が、特開平9−193157号公報に提案
されている。同号公報では、産業廃棄物や一般廃棄物と
して回収した合成樹脂材をフィルム状合成樹脂材と塊状
合成樹脂材とに分別し、フィルム状合成樹脂材は、図6
に示す従来の溶融造粒機50にて粒径10mm以下に造
粒して粒状化し、又、塊状合成樹脂材は破砕機及び粉砕
機にて粒径10mm以下に粒状化し、これらの粒状化し
た合成樹脂材を炉内に吹き込むとしている。
【0004】図6に示す溶融造粒機50でのフィルム状
合成樹脂材の造粒方法は、溶融造粒機50の溶融糟51
内の底部に1又は2以上の回転刃52を設け、溶融槽5
1内に装入されたフィルム状合成樹脂材を高速回転する
回転刃52にて裁断又は破砕するとともに、この裁断又
は破砕による摩擦熱によりフィルム状合成樹脂材を半溶
融させ、次いで、この半溶融化した合成樹脂材をスプレ
ーノズル53から噴霧する冷却水により急冷して固化
し、排出口54から排出するものである。尚、固化の際
に大きな形状のものは回転刃51にて粉砕される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図6に示す溶融造粒機
によりフィルム状合成樹脂材を造粒する方法は、回転刃
の作用だけでフィルム状合成樹脂材の破砕処理、半溶融
化処理、及び固化後の粉砕処理が行われるため、設備費
コスト及び運転費コストの面で極めて有利である。
【0006】しかしながら、回転刃とフィルム状合成樹
脂材との摩擦熱のみでフィルム状合成樹脂材を半溶融化
するので、フィルム状合成樹脂材が半溶融状態になるま
でに時間がかかり、大量のフィルム状合成樹脂材を処理
する際には、多数の溶融造粒機が必要であり効率的でな
い。
【0007】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、フィルム状合成樹脂材を半溶
融した後に冷却して粒状化する造粒方法において、フィ
ルム状合成樹脂材が半溶融状態になるまでの時間を短縮
することができる造粒方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明によるフィル
ム状合成樹脂材の造粒方法は、フィルム状合成樹脂材を
高速回転する回転刃で裁断又は破砕するとともに、この
裁断又は破砕による摩擦熱により前記合成樹脂材を半溶
融させ、次いで、半溶融状態の合成樹脂材を冷却して固
化させ、粒状の合成樹脂材を製造するフィルム状合成樹
脂材の造粒方法において、フィルム状合成樹脂材に外部
から熱を加えてフィルム状合成樹脂材を加熱することを
特徴とするものである。
【0009】第2の発明によるフィルム状合成樹脂材の
造粒方法は、フィルム状合成樹脂材を高速回転する回転
刃で裁断又は破砕するとともに、この裁断又は破砕によ
る摩擦熱により前記合成樹脂材を半溶融させ、次いで、
半溶融状態の合成樹脂材を冷却して固化させ、粒状の合
成樹脂材を製造するフィルム状合成樹脂材の造粒方法に
おいて、造粒中に生成する昇温した雰囲気ガスにより、
次回の造粒に使用するフィルム状合成樹脂材を予熱する
ことを特徴とするものである。
【0010】第3の発明によるフィルム状合成樹脂材の
造粒方法は、フィルム状合成樹脂材を高速回転する回転
刃で裁断又は破砕するとともに、この裁断又は破砕によ
る摩擦熱により前記合成樹脂材を半溶融させ、次いで、
半溶融状態の合成樹脂材を冷却して固化させ、粒状の合
成樹脂材を製造するフィルム状合成樹脂材の造粒方法に
おいて、フィルム状合成樹脂材に外部から熱を加えてフ
ィルム状合成樹脂材を加熱し、且つ、造粒中に生成する
昇温した雰囲気ガスにより次回の造粒に使用するフィル
ム状合成樹脂材を予熱することを特徴とするものであ
る。
【0011】第4の発明によるフィルム状合成樹脂材の
造粒方法は、第1の発明又は第3の発明において、フィ
ルム状合成樹脂材を加熱する外部からの熱として加熱し
たガスを用い、フィルム状合成樹脂材を保持する槽内に
加熱したガスを吹き込むことを特徴とするものである。
【0012】第5の発明によるフィルム状合成樹脂材の
造粒方法は、第1の発明又は第3の発明において、フィ
ルム状合成樹脂材を加熱する外部からの熱として電気エ
ネルギーを用い、フィルム状合成樹脂材を保持する槽を
電気エネルギーにより加熱することを特徴とするもので
ある。
【0013】本発明では、高速回転する回転刃でフィル
ム状合成樹脂材を裁断又は破砕するとともに、この裁断
又は破砕による摩擦熱によりこの合成樹脂材を半溶融さ
せる際に、外部から熱を加えてフィルム状合成樹脂材を
加熱するので、フィルム状合成樹脂材の昇熱が促進さ
れ、半溶融になるまでの時間が短縮し、フィルム状合成
樹脂材から粒状の合成樹脂材を迅速に製造することがで
きる。
【0014】又、フィルム状合成樹脂材の造粒中に生成
する昇温した雰囲気ガスで、次回の造粒に使用するフィ
ルム状合成樹脂材を予め予熱するので、フィルム状合成
樹脂材の温度が上昇し、フィルム状合成樹脂材の半溶融
になるまでの時間が短縮し、フィルム状合成樹脂材から
粒状の合成樹脂材を迅速に製造することができる。
【0015】更に、外部から熱を加えてフィルム状合成
樹脂材を加熱し、同時に、造粒中に生成する昇温した雰
囲気ガスで次回の造粒に使用するフィルム状合成樹脂材
を予熱するので、一層フィルム状合成樹脂材の半溶融に
なるまでの時間が短縮して造粒能率が更に向上する。
【0016】外部からの熱源としては、加熱したガスや
電気エネルギーを用いることが好ましい。加熱したガス
や電気エネルギーを用いることで、簡単な設備で且つ容
易にフィルム状合成樹脂材を加熱することができる。
【0017】尚、本発明によるフィルム状合成樹脂材と
は、所謂フィルム状のものが主体であるが、ペットボト
ル等に利用されている比較的厚手の合成樹脂材も含むも
のとし、又、フィルム状合成樹脂材が廃棄物であるので
厳密な分別は実際上困難であり、従って、フィルム状合
成樹脂材に塊状の合成樹脂材がある程度含まれることは
許容されることとする。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明を図面に基づき説明する。
図1は、本発明による造粒方法を行う溶融造粒機を配置
したフィルム状合成樹脂材の造粒設備全体の一構成例を
示す概略図、図2は、本発明による造粒方法を行う溶融
造粒機の一例の側断面図である。
【0019】図1に示すように、フィルム状合成樹脂材
の造粒設備は、産業廃棄物や一般廃棄物として回収され
たプラスチック等の合成樹脂材から分別されたフィルム
状合成樹脂材1を受け入れる受け入れホッパー14と、
端部が受け入れホッパー14の下方に位置する供給コン
ベア15と、この供給コンベア15で搬送されたフィル
ム状合成樹脂材1が供給される投入コンベア16と、投
入コンベア16で搬送されたフィルム状合成樹脂材1が
供給される溶融造粒機2と、溶融造粒機2で造粒された
合成樹脂材を受け入れて篩分けする篩分け機19と、篩
分けされた所定の粒径の合成樹脂材を貯蔵庫(図示せ
ず)に搬送する搬送手段20と、篩分けされた所定の粒
径以外の合成樹脂材を投入コンベア16に戻す搬送手段
21とから構成されている。
【0020】投入コンベア16には、磁力選別機17及
び金属探知器18が設けられ、磁力選別機17は、フィ
ルム状合成樹脂材1中に混入する磁性金属を除去して磁
性金属の溶融造粒機2への装入を防止し、又、金属探知
器18は、フィルム状合成樹脂材1中に混入するステン
レス鋼や黄銅等の非磁性金属を検知して供給コンベア1
5及び投入コンベア16を停止させ、溶融造粒機2への
非磁性金属の装入を防止する。
【0021】図2に示すように、溶融造粒機2は下部の
溶融槽3と上部の予熱槽4とから構成され、溶融槽3と
予熱槽4との境界に一対の保持扉5、5aが設けられて
いる。保持扉5、5aは、その平面形状を例えば網目状
若しくはフォーク状として通気性を有し、造粒時に溶融
槽3から発生する昇温した雰囲気ガスを通過させる構造
で、そして、シリンダー6の作動により下方に展開可能
になっている。尚、雰囲気ガスとは、溶融槽3内のガス
であり、空気雰囲気の場合は空気で、又、窒素雰囲気の
場合は窒素である。
【0022】溶融槽3には、その底部に電動機(図示せ
ず)により高速回転する1又は2以上の回転刃7が設け
られ、又、溶融槽3の側壁下部には蓋9にて開閉自在の
排出口8と、加熱されたガス(以下「加熱ガス」と記
す)を吹き込むためのガス吹き込み管12とが設けら
れ、更に、溶融槽3の側壁上部には溶融槽3内に冷却水
を噴霧する1又は2以上のスプレーノズル11が設けら
れている。予熱槽4の上端は上蓋10で開閉される構造
となっており、この上蓋10も保持扉5、5aと同様に
平面形状を網目状若しくはフォーク状として通気性を有
する構造となっている。尚、図ではガス吹き込み管12
は1つであるが1つに限るものではなく、溶融槽3の円
周方向若しくは鉛直方向に複数個配置しても良い。
【0023】このような構成の造粒設備におけるフィル
ム状合成樹脂材1の造粒方法を以下に説明する。
【0024】受け入れホッパー14内のフィルム状合成
樹脂材1は、供給コンベア15及び投入コンベア16を
通り、溶融造粒機2へ供給される。その際、磁力選別機
17及び金属探知器18により、フィルム状合成樹脂材
1中に混入する金属性異物は除去される。この溶融造粒
機2による造粒方法はバッチ方式であるので、最初の造
粒作業を開始する際には、造粒作業2回分のフィルム状
合成樹脂材1を溶融造粒機2へ供給する。具体的には、
先ず最初に1回分のフィルム状合成樹脂材1を溶融槽3
内に装入し、次いで、保持扉5、5aをシリンダー6、
6の作動により閉状態にし、残り1回分のフィルム状合
成樹脂材1を予熱槽4内に装入して上蓋10を閉じる。
【0025】次いで、回転刃7を高速回転させて溶融槽
3内のフィルム状合成樹脂材1を裁断又は破砕する。回
転刃7の回転開始とともに、ガス吹き込み管12から加
熱ガスを吹き込み、フィルム状合成樹脂材1を加熱す
る。フィルム状合成樹脂材1は、回転刃7との摩擦熱
と、加熱ガスによる熱とで昇温して溶融を開始する。溶
融槽3内のフィルム状合成樹脂材1の全体が半溶融状態
となった時点で、スプレーノズル11から冷却水を噴霧
し、半溶融状態の合成樹脂材を急冷して固化させる。固
化時に大きな形状に固化したものは、回転刃7により破
砕される。
【0026】フィルム状合成樹脂材1が半溶融状態とな
る温度は、フィルム状合成樹脂材1の材質や形状等によ
ってある程度異なり、例えば材質面だけからいうと、低
密度ポリエチレンの場合で105〜115℃程度、中密
度ポリエチレンの場合で130℃前後である。従って、
加熱ガスの温度は100〜300℃程度が好ましいが、
加熱ガスの吹き込み量にもよってもフィルム状合成樹脂
材1の昇温が左右されるので、必ずしもこの範囲を維持
する必要はない。加熱ガスとしては、空気や窒素等の不
活性ガス、若しくは、高温炉から発生する炉ガス等を用
いる。
【0027】吹き込まれた加熱ガスと摩擦熱により昇温
した雰囲気ガスは、保持扉5、5aを通過して予熱槽4
に流入して予熱槽4内のフィルム状合成樹脂材1を予熱
し、その後、上蓋10を通り排出される。予熱槽4内の
フィルム状合成樹脂材1は上蓋10により散乱すること
がない。
【0028】急冷されて固化した合成樹脂材は、排出口
8から篩分け機19に排出される。篩分け機19にて所
定の粒度、例えば10mmの目開き寸法の篩で篩分けさ
れた後、所定粒度の粒状合成樹脂材は搬送手段20を介
して貯蔵庫に搬送され、又、所定外の粒度の合成樹脂材
は、搬送手段21を介して投入コンベア16に戻されて
再度造粒作業に供される。
【0029】こうして1バッチの造粒作業を終了した
ら、保持扉5、5aを下方に展開して、予熱槽4内で予
熱されたフィルム状合成樹脂材1を溶融槽3内に装入
し、次いで、保持扉5、5aを閉じ、予熱層4内に次回
分のフィルム状合成樹脂材1を装入し、上記に従い、次
の造粒作業を実施する。
【0030】回転刃7は、造粒作業が開始された以降連
続して回転させても、又、合成樹脂材の固化後から篩分
け機19へ排出する迄の期間を停止させてもどちらでも
良い。同様に、加熱ガスも造粒作業が開始された以降連
続して吹き込んでも、又、スプレーノズル11による合
成樹脂材の冷却時は停止させてもどちらでも良いが、冷
却時の効率を高めるため、冷却時は加熱ガスを停止させ
た方が好ましい。又、フィルム状合成樹脂材1の溶融槽
3への装入直後は、加熱ガスを積極的に吹き込むよう
に、加熱ガスの吹き込み量及び加熱ガス温度を可変とし
ても良い。この場合には、フィルム状合成樹脂材1の加
熱が一層効率良く行なわれる。
【0031】このようにしてフィルム状合成樹脂材1を
造粒することで、フィルム状合成樹脂材1が半溶融状態
になるまでの時間を大幅に短縮することができ、フィル
ム状合成樹脂材1の造粒能率が格段に向上する。
【0032】図3は、本発明による造粒方法を行う溶融
造粒機の他の例の側断面図である。図3において、図2
と同一の部分は同一符号により示し、その説明は省略す
る。この溶融造粒機2では、溶融槽3の外側に電気ヒー
ター13が配置され、電気ヒーター13で溶融槽3を加
熱して、間接的にフィルム状合成樹脂材1を加熱する構
成となっているが、その他は図2に示す構成の溶融造粒
機2と同一であり、従って、上記説明に従いフィルム状
合成樹脂材1の造粒作業を実施する。尚、電気ヒーター
13による溶融槽3の加熱は、一旦電気ヒーターを切電
して冷却すると定常に達するまでに時間がかかり、フィ
ルム状合成樹脂材1の加熱が妨げられる虞があり、その
ため、造粒作業が開始された以降連続して通電すること
が好ましい。又、予熱槽4内のフィルム状合成樹脂材1
を予熱するガスは摩擦熱により昇温した雰囲気ガスのみ
となり、加熱ガスを吹き込む場合に比べてフィルム状合
成樹脂材1の予熱効果は低下する。電気ヒーター13
は、慣用のニクロム線等の抵抗熱を利用するものとす
る。
【0033】尚、上記説明は、加熱ガスによる加熱又は
電気ヒーター13による加熱と、予熱槽4内での予熱と
を同時に実施した場合の説明であるが、同時に実施する
必要はなく、加熱ガスによる加熱又は電気ヒーター13
による加熱のみ、又は、予熱槽4内での予熱のみ行うこ
とができる。加熱ガスによる加熱又は電気ヒーター13
による加熱のみ実施する場合には、保持扉5、5aを常
に下方に展開し、造粒作業の各バッチ毎にフィルム状合
成樹脂材1を溶融造粒機2へ装入し、その他は上記に従
って造粒作業を行うものとする。又、予熱のみ実施する
場合には、加熱ガスの吹き込みを停止し、若しくは電気
ヒーター13への通電を停止し、その他は上記に従って
造粒作業を行うものとする。
【0034】又、1基の溶融造粒機2で説明したが、2
基以上の溶融造粒機2を並列に設置して行うこともでき
る。更に、溶融造粒機2や造粒設備全体の構成は上記に
限るものではなく、スプレーノズル11以外の冷却手段
の採用や保持扉5、5aの構造の変更、及び、造粒設備
の搬送手段や磁力選別機等の変更は、本発明の実施に何
ら支障とならないことは言うまでもない。
【0035】
【実施例】本発明の実施例を以下に説明する。先ず、加
熱ガスの吹き込み可能な図2に示す溶融造粒機を用い、
空気を加熱ガスとして産業用廃棄物の磁気テープが主体
のフィルム状合成樹脂材の造粒作業を実施した例(実施
例1、実施例2)を説明する。
【0036】実施例1では、加熱ガスの溶融槽内吹き込
みと予熱槽内での予熱とをともに行い、実施例2では、
加熱ガスの溶融槽内吹き込みのみを行なった。又、比較
のため、同一材質のフィルム状合成樹脂材を用いて図6
に示す従来の溶融造粒機による造粒作業も行った(従来
例1)。尚、実施例1、実施例2及び従来例1ともに回
転刃は造粒作業中連続して回転させ、実施例1及び実施
例2ともに半溶融した合成樹脂材の冷却中は加熱ガスを
停止した。
【0037】フィルム状合成樹脂材の1バッチ当たりの
溶融槽内への装入量は約90kgで、実施例1及び実施
例2での加熱ガスの温度は200〜250℃、加熱ガス
の吹き込み量は200〜500Nl/minである。そ
して、造粒作業中に溶融槽内の合成樹脂材の温度を測定
しつつ造粒作業を実施した。図4に、実施例1、実施例
2及び従来例1での溶融造粒機が温度的に定常状態とな
った以降の測温値を比較して示す。尚、図4では、分か
り易くするために横軸の経過時間の開始時を一致させて
示している。
【0038】図4に示すように1バッチでの温度変化
は、実施例1、実施例2及び従来例1ともに、フィルム
状合成樹脂材を溶融槽に装入した際に一旦低下するが、
その後摩擦熱又は加熱ガスにより上昇する。そして、約
160℃になると磁気テープが主体のフィルム状合成樹
脂材は半溶融状態となるので、スプレーノズルから冷却
水を噴霧して急冷した。実施例1及び実施例2と従来例
1とを比較すると、実施例1及び実施例2ではフィルム
状合成樹脂材の温度が全体的に高くなり、特に加熱ガス
と予熱とを併用した実施例1で、その効果が顕著であっ
た。その結果、1バッチ当たり8.4分間を費やした従
来例1に対して、実施例1では6.6分間、又、実施例
2では7.3分間に短縮した。
【0039】次に、電気ヒーターを具備した図3に示す
溶融造粒機を用い、産業用廃棄物のPP、PE系廃梱包
フィルムが主体のフィルム状合成樹脂材の造粒作業を実
施した例(実施例3)を説明する。実施例3では、電気
ヒーターによる溶融槽の加熱のみを行った。又、比較の
ため、同一材質のフィルム状合成樹脂材を用いて図6に
示す従来の溶融造粒機による造粒作業も行った(従来例
2)。尚、実施例3及び従来例2ともに回転刃は造粒作
業中連続して回転させ、実施例3では造粒作業中連続し
て電気ヒーターに通電した。
【0040】フィルム状合成樹脂材の1バッチ当たりの
溶融槽内への装入量は約90kgで、実施例3では溶融
槽を100〜120℃に加熱した。そして、造粒作業中
に溶融槽内の合成樹脂材の温度を測定しつつ造粒作業を
実施した。図5に、実施例3及び従来例2での溶融造粒
機が温度的に定常状態となった以降の測温値を比較して
示す。尚、図4と同様に、図5では横軸の経過時間の開
始時を一致させて示している。
【0041】図5に示すように1バッチでの温度変化
は、実施例3及び従来例2ともに、フィルム状合成樹脂
材を溶融槽に装入した際に一端低下するが、その後摩擦
熱又は電気ヒーターの熱により上昇する。そして、約1
03℃になるとPP、PE系廃梱包フィルムが主体のフ
ィルム状合成樹脂材は半溶融状態となるので、スプレー
ノズルから冷却水を噴霧して急冷した。実施例3と従来
例2とを比較すると、実施例3ではフィルム状合成樹脂
材の温度が全体的に高くなり、その結果、1バッチ当た
り9.0分間を費やした従来例2に対して、実施例3で
は7.4分間に短縮した。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、フィルム状合成樹脂材
が溶融状態になるまでの時間を大幅に短縮することが可
能となり、フィルム状合成樹脂材の造粒能率が格段に向
上し、産業廃棄物や一般廃棄物として回収される合成樹
脂材の高炉やスクラップ溶解炉等の炉への原料化が促進
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による造粒方法を行う溶融造粒機を配置
したフィルム状合成樹脂材の造粒設備全体の一構成例を
示す概略図である。
【図2】本発明による造粒方法を行う溶融造粒機の一例
の側断面図である。
【図3】本発明による造粒方法を行う溶融造粒機の他の
例の側断面図である。
【図4】造粒中の合成樹脂材の温度推移を実施例1及び
実施例2と従来例1とで比較して示す図である。
【図5】造粒中の合成樹脂材の温度推移を実施例3と従
来例2とで比較して示す図である。
【図6】従来の溶融造粒機の側断面図である。
【符号の説明】
1 フィルム状合成樹脂材 2 溶融造粒機 3 溶融槽 4 予熱槽 5 保持扉 6 シリンダー 7 回転刃 8 排出口 9 蓋 10 上蓋 11 スプレーノズル 12 ガス吹き込み管 13 電気ヒーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨岡 浩一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA07 BA03 CA14 CA29 CA32 CA45 CB12 CB32 DA03 DA06 4D065 CA12 CC04 CC08 EA03 EA08 EB14 EC07 ED02 ED31 4F301 AA13 AA14 AD02 BA21 BE11 BE16 BE31 BF12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム状合成樹脂材を高速回転する回
    転刃で裁断又は破砕するとともに、この裁断又は破砕に
    よる摩擦熱により前記合成樹脂材を半溶融させ、次い
    で、半溶融状態の合成樹脂材を冷却して固化させ、粒状
    の合成樹脂材を製造するフィルム状合成樹脂材の造粒方
    法において、フィルム状合成樹脂材に外部から熱を加え
    てフィルム状合成樹脂材を加熱することを特徴とするフ
    ィルム状合成樹脂材の造粒方法。
  2. 【請求項2】 フィルム状合成樹脂材を高速回転する回
    転刃で裁断又は破砕するとともに、この裁断又は破砕に
    よる摩擦熱により前記合成樹脂材を半溶融させ、次い
    で、半溶融状態の合成樹脂材を冷却して固化させ、粒状
    の合成樹脂材を製造するフィルム状合成樹脂材の造粒方
    法において、造粒中に生成する昇温した雰囲気ガスによ
    り、次回の造粒に使用するフィルム状合成樹脂材を予熱
    することを特徴とするフィルム状合成樹脂材の造粒方
    法。
  3. 【請求項3】 フィルム状合成樹脂材を高速回転する回
    転刃で裁断又は破砕するとともに、この裁断又は破砕に
    よる摩擦熱により前記合成樹脂材を半溶融させ、次い
    で、半溶融状態の合成樹脂材を冷却して固化させ、粒状
    の合成樹脂材を製造するフィルム状合成樹脂材の造粒方
    法において、フィルム状合成樹脂材に外部から熱を加え
    てフィルム状合成樹脂材を加熱し、且つ、造粒中に生成
    する昇温した雰囲気ガスにより次回の造粒に使用するフ
    ィルム状合成樹脂材を予熱することを特徴とするフィル
    ム状合成樹脂材の造粒方法。
  4. 【請求項4】 フィルム状合成樹脂材を加熱する外部か
    らの熱として加熱したガスを用い、フィルム状合成樹脂
    材を保持する槽内に加熱したガスを吹き込むことを特徴
    とする請求項1又は請求項3に記載のフィルム状合成樹
    脂材の造粒方法。
  5. 【請求項5】 フィルム状合成樹脂材を加熱する外部か
    らの熱として電気エネルギーを用い、フィルム状合成樹
    脂材を保持する槽を電気エネルギーにより加熱すること
    を特徴とする請求項1又は請求項3に記載のフィルム状
    合成樹脂材の造粒方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004009005A (ja) * 2002-06-10 2004-01-15 Seihoo:Kk 磁力選別装置および選別システム
JP2005342651A (ja) * 2004-06-04 2005-12-15 Seihoo:Kk 選別装置
JP2012066588A (ja) * 2006-11-13 2012-04-05 Erema Engineering Recycling Maschinen & Anlagen Gmbh 熱可塑性材料の前処理、再処理、又はリサイクル方法
CN104626398A (zh) * 2014-12-29 2015-05-20 宁波海洲机械有限公司 一种分离加热的粉碎机
CN104741196A (zh) * 2014-12-29 2015-07-01 宁波海洲机械有限公司 一种分离碎料的粉碎机

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