JP2707453B2 - 偏向装置 - Google Patents

偏向装置

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JP2707453B2
JP2707453B2 JP63165832A JP16583288A JP2707453B2 JP 2707453 B2 JP2707453 B2 JP 2707453B2 JP 63165832 A JP63165832 A JP 63165832A JP 16583288 A JP16583288 A JP 16583288A JP 2707453 B2 JP2707453 B2 JP 2707453B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、光源から出射した光ビームを感光体等の被
走査上に走査する偏向装置に関し、特に、複数の光ビー
ムを同時に偏向して被走査体上に走査する偏向装置に関
するものである。
(従来の技術) 近年、レーザ複写機やレーザビームプリンタ等では、
印字の高速化や多色化さらに印字密度の細密化等の要求
から、複数の光源を用いて複数の光ビームを被走査体上
に走査することが望まれている。そこで、この複数の光
ビームを各々走査するため、複数の偏向手段を設ける
か、もしくは1つの偏向手段で複数の光ビームを同時に
偏向する装置が案出さている。この場合、スペース的に
あるいはコスト的に、一般には、1つの偏向手段で複数
の光ビームを偏向することが望まれる。特に、多色の記
録画像が望まれている装置においては、一つの回転多面
鏡に入射された光ビームを分離して感光ドラムに走査す
る必要がある。そして、この光ビームの分離はミラーな
どを用いて行うが、光ビームの間隔をある程度必要とす
るため、さらに幅の広い回転多面鏡が必要とされてい
る。
第5図に、このような複数の光ビームを同時に走査で
きる幅の広い回転多面鏡を用いる従来例を図示した。
図面中、101a,101bは、半導体レーザ等のレーザ光源
ユニットであり、上下に並べて設置されている。このレ
ーザ光源ユニット101a,101bから出射された光ビーム
は、シリンドリカルレンズ102に入射後、駆動モータ104
上に設置された縦方向に幅の広い回転多面鏡103によっ
て走査され、fθ特性等を有する結像レンズ105,106を
介して感光ドラム107上に走査しながら照射される。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述した縦方向に幅の広い従来の回転
多面鏡においては、回転多面鏡がアルミニウムなどで作
られているものの体積が大きいので、重量もこの精密装
置としては重くなる。そのうえ、回転多面鏡は、高速で
回転するため空気抵抗による風損も大きくなる。従っ
て、回転多面鏡を駆動している駆動モータは、常に安定
した回転が要求されるが、そのためのトルクは大きくな
り、駆動時に大電流が必要になると共に駆動モータのコ
ストアップにつながる。
そこで、本発明は、上記従来技術の課題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、回転多
面鏡の質量を減らすことによって重量の削減及び空気抵
抗による風損の減少を図った偏向装置を提供することに
ある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成するために、同一の回転軸
に取りつけられており光ビームを偏向するための複数の
回転多面鏡と、回転軸を回転させる駆動モータと、回転
多面鏡間に設けられた接続部と、回転多面鏡を駆動モー
タ側へ押圧する押圧部材と、を有する偏向装置におい
て、 上記接続部は上記回転多面鏡の内接円と同一またはそ
れよりも小さな同心円を断面とする円筒形状であり、更
にこの同心円の径は上記押圧部材が上記回転多面鏡と接
触する領域の径より大きいことを特徴とする。
(作 用) 本発明においては、従来は縦方向に幅の広い回転多面
鏡であったものが、縦方向に幅の狭い複数の回転多面鏡
に分割されたと共に、それらをその内接円と同一又はそ
れより小さくなるように形成された接続部で接続したこ
とによって、重量の削減及び空気抵抗による風損の減少
を図っている。
(実施例) 第1図は、本発明の一実施例を有する走査光学装置の
構成図である。同図において、1a,1bは、半導体レーザ
等のレーザ光源ユニットであり、上下に並べて設置され
ている。このレーザ光源ユニット1a,1bから出射された
光ビームは、シリンドリカルレンズ2に入射後、駆動モ
ータ4上に存する複数の縦方向に幅の狭い回転多面鏡3
によって走査され、fθ特性等を有する結像レンズ5,6
を介して感光ドラム7上に走査しながら照射される。
第2図(a)及び(b)は、第1図の偏向装置を拡大
して示した正面図及び平面図である。複数の縦方向に幅
の狭い回転多面鏡3,3は、レーザ光源ユニット1a,1bから
出射された2本の光ビームをそれぞれ走査する。そし
て、回転多面鏡3,3の間の光ビームが入射されない箇所
は、凹形状に削られて接続部8とされている。このよう
な構造にすることにより、回転多面鏡3,3及び接続部8
の全体としての重量を従来の縦方向に幅の広い回転多面
鏡に比べて軽減できる。更に、回転多面鏡3,3は、高速
に回転しているため鏡面全体が多角形を形成していると
きには風損も多いが、光ビームの走査を行なわない接続
部8を図のような断面円形となるように加工した場合に
は、風損を軽減することができる。更に、回転多面鏡3,
3の鏡面の角部を面取りすることにより、より風損を少
なくでき、効率良く回転多面鏡3,3を駆動することがで
きる。
しかして、本実施例における上下の回転多面鏡3,3
は、以下に説明する理由により同時に切削で多角形に加
工することが好ましい。これは、上下回転多面鏡3,3が
別々に加工された場合には、上と下の回転多面鏡3,3で
微妙な位相ズレが生じて、上と下の回転多面鏡3,3によ
る走査光が一致せずに画像が水平方向にズレてしまうか
らである。これを防止ぐため、上下の回転多面鏡3,3を
同時加工し、それにより常に上下の位相を合わせること
が好ましい。
また、上下の回転多面鏡3,3を同時加工することによ
り、上下の回転多面鏡3,3の垂直に対する倒れが同じに
なるため、画像のピッチムラが目立ち難い利点もある。
つまり、2本の光ビームを用いて感光ドラム上に1本の
線の上を走査するとき、2本の光ビームを走査している
上下の回転多面鏡3,3で倒れが異なると、1本の線の上
を走査することができずに画像にムラが生じる。従っ
て、上下の回転多面鏡3,3の倒れは同じものであるほう
が高品位な記録画像が得られる。
駆動モータ4のシャフト40に嵌入された前記回転多面
鏡3,3及び接続部8は、駆動モータ4の取付基準面13の
上に載せられ、スプリングワッシャ10や固定金具11など
により上から固定されている。ここで、回転多面鏡3,3
を接続する接続部8は、スプリングワッシャの径よりも
大きくなければならない。これは、前述したように風損
をできるかぎり小さくすることから、上下の回転多面鏡
3,3の縦方向の厚みを薄くしたときに、スプリングワッ
シャによる圧力で上の回転多面鏡3,3が歪むことのない
ようにするためである。
更にまた、第2図の偏向装置において、接続部8が回
転多面鏡3,3の内接円に対して同心円に成形されている
場合には、接続部8の側面を蒸着することによって回転
多面鏡3,3の偏心などを調べることができる。すなわ
ち、例えば、治工具用レーザなどを用いて接続部8に光
ビームを照射したとき、接続部8の真円度が高精度で、
かつ偏心がなければ、必ず接続部8からの反射光は1点
に反射する。そこで、接続部8を真円に加工すれば、駆
動モータ4のシャフト40が挿入される中心軸と回転多面
鏡3,3及び接続部8とのわずかな偏心による原因のみで
反射光は変位するため、これを検出すれば回転多面鏡3,
3等の偏心を調べることができる。
更に、円筒状の接続部8にストライプ状のパターンを
成形したり、側面の一部をカットして鏡面にすること
で、回転多面鏡3,3の回転速度を検出するエンコーダの
役割を有することもできる。すなわち、例えば、円筒状
の接続部8の側面の一部を平面に加工し、この面を鏡面
として光ビームを入射する。この平面によって反射され
た光ビームを光電変換素子などで受光すれば、回転多面
鏡3,3の回転に応じて1回転1パルスの信号が得られ
る。この信号の周期を検出することにより、回転多面鏡
3,3の回転速度が検出でき、さらにこの信号により回転
速度を制御することも可能である。
ところで、前述のような偏向装置において、回転多面
鏡3,3及び接続部8の合計した重量が大きい場合には、
動的アンバランスが大きくなることがある。この為に、
回転多面鏡3,3の回転運動が不安定になり、周辺の部材
に振動を引き起こしたり、光ビームを所望の位置に走査
せずに、画像不良を起こすことがある。そのような場合
には、第3図(a),(b)に図示したように、上の回
転多面鏡3の天面に、動バランスを取るためのウエイト
を取り付ける溝9を設けることが好ましい。
第4図は、本発明に係る偏向装置のさらに他の実施例
を示すもので、本実施例にあっては、上側の回転多面鏡
3の天面に凹部12を設けると共に、下側の回転多面鏡3
の底面に凸部14を設けてある。この場合、天面の凹部12
の径をb、底面の凸部14の径をcとたとき、b>cの関
係が成立する。更に、スプリングワッシャ10の径をd、
円筒状の接続部8の円形断面の径をaとしたとき、b>
d,a>d,c>dとすることが好ましい。これを順に説明す
ると、まずb>cとすることにより、回転多面鏡3,3及
び接続部8を重ね合わせたとき、凹部に凸部を挿入する
ことができる。これは、例えば、回転多面鏡3,3の鏡面
を蒸着する際に従来のような、重さね合わせのための介
在部材を必要とせず、また、結果的に蒸着時のスペース
も小さくて済む。従って、回転多面鏡3,3を1度に多く
蒸着することも可能で、コストダウンに寄与する。
更に、b>dとすることにより、回転多面鏡3,3及び
接続部8を、上述の如く駆動モータ4に固定しているス
プリングワッシャ10と固定金具11を、上の回転多面鏡3
の天面の凹部12内におさまるように設置できる。このこ
とにより、駆動モータ4のシャフト40の長さを短かくす
ることができると共に、上の回転多面鏡3の質量の一部
を削減できる。これは、また、偏向装置の全体としての
高さを小さくすることができる。シャフト40は、長けれ
ば長い程、垂直に対して倒れ易くなるが、倒れた、すな
わち垂直でないシャフト40に、回転多面鏡3,3及び接続
部8を取付けると、鏡面も光ビームに対して傾斜し、光
ビームを所望の位置に走査できなくなる。従って、駆動
モータのシャフトは、短いほど好ましい。
更に、a>dとすることは、前述したように、上の回
転多面鏡3の鏡面が歪みを生じないためである。
同様に、下の回転多面鏡3の鏡面に歪みを生じないた
めにc>dであることが好ましい。
(発明の効果) 以上、説明したように、複数の光ビームを走査する回
転多面鏡において、本発明は以上の構成及び作用により
なるもので、複数の光ビームをそれぞれ偏向する複数の
回転多面鏡と、複数の回転多面鏡の内接円と同一又はそ
れより小さくなるように形成された複数の回転多面鏡を
接続する接続部と、そして、複数の回転多面鏡及び接続
部を回転駆動する駆動モータと、を有するため、回転多
面鏡及び接続部8の全体としての重量の軽減、風損の軽
減ができ、小さい駆動モータでも、効率よく、作動させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る偏向装置の一実施例を有する走
査光学装置の構成図、第2図(a)及び(b)は、同実
施例を拡大して示した正面図及び平面図、第3図(a)
及び(b)は、それぞれ、本発明に係る偏向装置の他の
実施例の要部の正面図及び平面図、第4図は、本発明の
さらに他の実施例の要部の一部破断正面図、第5図は、
従来の走査光学装置の構成図である。 符号の説明 1a,1b……レーザ光源ユニット 3……回転多面鏡、4……駆動モータ 8……接続部 10……スプリングワッシャ 11……固定金具、40……シャフト

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一の回転軸に取りつけられており光ビー
    ムを偏向するための複数の回転多面鏡と、回転軸を回転
    させる駆動モータと、回転多面鏡間に設けられた接続部
    と、回転多面鏡を駆動モータ側へ押圧する押圧部材と、
    を有する偏向装置において、 上記接続部は上記回転多面鏡の内接円と同一またはそれ
    よりも小さな同心円を断面とる円筒形状であり、更にこ
    の同心円の径は上記押圧部材が上記回転多面鏡と接触す
    る領域の径より大きいことを特徴とする偏向装置。
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