JP2707225B2 - 誘導加熱式炊飯器 - Google Patents

誘導加熱式炊飯器

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JP2707225B2
JP2707225B2 JP7053900A JP5390095A JP2707225B2 JP 2707225 B2 JP2707225 B2 JP 2707225B2 JP 7053900 A JP7053900 A JP 7053900A JP 5390095 A JP5390095 A JP 5390095A JP 2707225 B2 JP2707225 B2 JP 2707225B2
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利明 鈴木
晃 田中
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株式会社日立ホームテック
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炊飯の工程にしたがって
電力を変化させ、内釜内部の熱の対流を変化させ美味し
いご飯を炊飯する誘導加熱式炊飯器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来この種の誘導加熱式炊飯器として例
えば特開平4−319312号公報、特開平3−261
420号公報等が知られている。これらはインバーター
回路装置に接続された誘導加熱コイルから発生する高周
波磁界により米と水を入れた内釜を誘導加熱して炊飯す
るものであり、炊飯の工程や炊飯容量等の条件に従い、
制御部にて投入すべき電力を定めその電力で内釜を加熱
するよう電力を調整していた。そして炊飯の工程の進行
に従い、適宜、その時の炊飯容量に応じて投入される電
力が変化し、「はじめチョロチョロ中パッパ…」の火加
減制御を行なっていた。この火加減制御は抵抗式ヒータ
ーと、この通電回路を開閉する接点部からなる従来の電
熱式炊飯器に多く見られる発明と同じ思想のものであっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の構成で
は、炊飯の工程に従い投入される電力が変化するが、そ
の変化は数分単位であった。誘導加熱式炊飯器は誘導加
熱コイルから発生する高周波磁界により米と水を入れた
内釜を誘導加熱し炊飯するが、その原理上内釜の誘導加
熱コイルに近い部分に磁界が集中し強く加熱される。こ
のため、強く加熱された部分の水温が早く上昇し、内釜
上方へ対流する。投入される電力が一定である上記数分
間の間は供給される熱量が一定であるため、内釜内の熱
の対流の仕方、強さは安定し一定となってしまう。
【0004】このため電力が低い場合には熱が横に伝わ
り、下方のご飯全体がやわらかく崩れ、上方のご飯は硬
くなってしまう。反対に電力が高いと熱が上方へ良く伝
わり、上方はふっくらと美味に炊き上がるが、下方は誘
導加熱コイル真上部(ヒートスポット)が軟らかく崩
れ、他の部分は硬くなってしまっていた。また、対流に
より温度の高い水の通り道となる個所の米は水を多く含
むものの、これ以外の個所の米は温度が低く水を十分に
吸うことができない。従って炊き上がったご飯に固い部
分とやわらかく崩れた部分ができ、特に炊飯容量が多い
ほど炊きムラが大きく生じてしまう問題があった。この
現象は特に内釜内部の対流が活発化する沸騰直前から沸
騰後に顕著である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであり、インバーター回路装置
に接続された誘導加熱コイルから発生する高周波磁界に
より、米と水を入れた内釜を加熱し、炊飯する誘導加熱
式炊飯器において、インバーター回路装置の出力を変化
させて内釜を加熱する電力を調整する電力調整手段と沸
騰状態を保つ炊き上げ工程において、炊飯容量等の条件
に従い投入すべき最適な電力を決定する投入電力決定手
段と、この投入電力決定手段で決定された投入電力を基
準に電力調整手段で内釜の加熱電力を増減させる増減手
段を設け、炊飯時に内釜内部の熱の対流を変化させるも
のとした。
【0006】
【作用】前記本発明の構成によれば、投入電力決定手段
が炊き上げ工程において炊飯容量等の条件に従い投入す
べき最適な電力を決定すると、この決定された投入電力
を基準に増減手段は電力調整手段で内釜の加熱電力を増
減させる。これにより内釜内部の熱の対流状況は常に一
定とならず不安定になる。このため対流によって熱い水
が通る通り道が変化するので、一部に限定してご飯の硬
い部分や軟らかく崩れた部分ができることがなく、炊き
ムラが少ない炊飯ができる。
【0007】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて詳細に
説明する。図1は本発明の一実施例を施した誘導加熱式
炊飯器の断面図、図2は同誘導加熱式炊飯器の要部構成
図、図3は同誘導加熱式炊飯器の電力変化と温度特性図
である。
【0008】図1において、本体1にはその内壁をなす
保護枠2が取り付けられており、保護枠2底面には誘導
加熱コイル3が取り付けられている。本体1の内部には
インバーター回路装置4が取り付けられ、このインバー
ター回路装置4は誘導加熱コイル3と電気的に接続され
ている。
【0009】保護枠2には着脱自在に内釜5が挿入され
保持される。保護枠2の底部には温度情報を得る温度セ
ンサー6が取り付けられており、内釜5底部と当接して
熱的に結合している。本体1の内部には制御部7が設け
られており、この制御部7には前記インバーター回路装
置4と温度情報を得る温度センサー6が接続されてい
る。
【0010】図2において、制御部7には電力調整手段
8と炊飯の工程や炊飯容量等の条件に従い投入すべき最
適な投入電力を決定する投入電力決定手段9と炊き上げ
工程においてこの投入電力決定手段9で決定された投入
電力を基準に電力調整手段8で内釜の加熱電力を増減さ
せる増減手段10が設けられている。インバーター回路
装置4は増減手段10で指示された電力調整手段8の出
力によって動作が変化し、内釜5に作用する誘導加熱コ
イル3からの磁界の強さが変化し、内釜5を加熱する電
力が変化する。
【0011】以下上記構成からなる本実施例の作用を説
明する。
【0012】使用者は内釜5に洗米した米と適量の水を
入れ、保護枠2内に挿入する。次に炊飯スイッチ(図示
せず)を操作すると、制御部7の働きにより炊飯動作が
開始される。インバーター回路装置4と誘導加熱コイル
3によって高周波磁界が発生し、この磁界が内釜5を通
ると、内釜5内にうず電流が発生し、内釜5が有する電
気抵抗によってジュール熱に変換され発熱する。これに
より米と水が加熱され炊飯される。
【0013】炊飯には「初めチョロチョロ中パッパ…」
の言い伝えのごとく、その進行に伴う火加減の変化が不
可欠であり、水温を40℃程度に上げ、それを保つよう
に微量の加熱を行ない、米に効率良く水を吸わせる「初
めチョロチョロ」に相当する「予熱工程」。その後10
分程度で沸騰するように加熱する「中パッパ」に相当す
る「加熱工程」。沸騰後ふきこぼれないように火を引き
ながら炊き上げる「グツグツ言うころ火を引いて」に相
当する「炊き上げ工程」。さらに、米が水を吸って水が
なくなった後に蒸らしを行ない、微少な加熱で余分な水
分を追い出す「藁を一束くべまして」に相当する「二度
炊き工程」等の一連の工程からなっている。
【0014】さて、前記のように使用者の操作により炊
飯が開始されると、「予熱工程」が始まる。本実施例で
は温度センサー6の温度が40℃未満だと投入電力決定
手段9で200Wで加熱するよう決定され、40℃以上
だと投入電力決定手段9で0W、すなわちOFFするよ
う決定される。予熱工程においては、増減手段が動作せ
ず、40℃を保つよう200W−0WのON−OFF制
御がなされる。
【0015】またこの「予熱工程」では前述の通り温度
センサー6の温度が40℃になるように制御されるの
で、内釜5内の米と水もこの温度に保たれる。この時、
米の量が多いほど、温度センサー6の温度が40℃未満
となって加熱する時間を長く要するので、この要した時
間で炊飯容量を判断する。「予熱工程」は一定時間、例
えば15分経過すると終了し、「加熱工程」に移行す
る。
【0016】「加熱工程」では「予熱工程」で判断した
炊飯容量に応じて投入電力決定手段9で電力が決定され
る。例えば700Wに決定されたとすると、700W一
定で加熱され、温度センサー6の温度が略100℃にな
ると、「加熱工程」を終了し「炊き上げ工程」に移行す
る。
【0017】「炊き上げ工程」でも同様に炊飯容量に応
じて投入電力決定手段9で電力が決定される。例えば7
00Wに決定されたとすると、本実施例では増減手段1
0で700W−1000W−0W−400W…の如く5
秒毎に電力が変化し、30秒を一つの周期として平均値
が投入電力決定手段9で定めた700Wになるように増
減される。また増減手段10で指示された電力に合わせ
て電力調整手段8が動作し、インバーター回路装置4の
動作が変化し、内釜5を加熱する電力が変化する。やが
て米が水を吸って内釜5内部の水がなくなると、内釜5
底部の温度が急上昇し、温度センサー6がこれをとらえ
ると「二度炊き工程」に移行する。
【0018】「二度炊き工程」では温度センサー6の温
度が一定以上下がると投入電力決定手段9により200
Wで加熱するように決定されるが、増減手段10を介さ
ず、そのまま200W一定で電力調整手段8を動作させ
ている。温度センサー6が一定温度以上になると、加熱
が停止される。「二度炊き工程」は15分経過すると終
了し、これでご飯が炊き上がる。
【0019】さて、以上の一連の炊飯の工程動作におけ
る増減手段10による電力増減の効果について以下に説
明する。誘導加熱コイル3から発生する高周波磁界は保
護枠2を通りぬけて、その上に設置された磁性体からな
る内釜5に作用する。しかるに誘導加熱コイル3真上の
磁界が一番強いので、内釜5は誘導加熱コイル3真上部
(以下ヒートスポットと称す)が最も熱くなり、この周
囲の米と水が最も加熱される。内釜5内部には多量の水
と米が存在するが、加熱された水は上昇し対流が生じ
る。
【0020】誘導加熱コイル3と内釜5の位置関係は変
化しないので、ヒートスポットは加熱する電力にかかわ
らずほぼ一定である。しかし、電力によって対流の仕
方、対流の強さが変化する。例えば低い電力ではヒート
スポット部の水が加熱され、上方へ対流しようとする
が、米が存在するので抵抗が大きく、熱は内釜5の下方
部だけで対流し横へ広がるようになる。反対に高い電力
を投入すると、ヒートスポットが強く加熱され、米の抵
抗をつき破って上方へ激しく対流する。これにより熱は
上方へ伝わるが、反面内釜5底部のヒートスポット以外
に接する部分以外には熱が伝わりにくくなる。この現象
は内釜2の内部が激しく滞留する沸騰直前から沸騰状態
の維持時、すなわち「炊き上げ工程」において顕著であ
る。
【0021】従来の構成の誘導加熱式炊飯器では前述の
如く決定した電力で一律に加熱されるため、対流の変化
が少なく炊きムラが生じやすかったが、本発明の構成に
おいては上記の如く、増減手段10で電力が細かく5秒
毎に変化するので、対流の仕方、強さは安定せず常に変
化する。このため熱は上方へも下方の横方向にも万遍な
く伝わり、内釜5内部が常に略均一の温度で温度上昇す
るので、炊きムラが少なく、全体をふっくらと美味に仕
上げることができる。
【0022】なお、本実施例では増減手段10で電力が
変化する単位時間を5秒としたが、本発明の目的は比較
的短い時間中に電力を増減させることにあり、これに限
定するものでなく、例えば300W−3秒、600W−
10秒…の如く電力と時間を変化させても良い。
【0023】また、本実施例では30秒を一つの周期と
して増減の平均値が投入電力決定手段9で決定した電力
と一致するようにしたが、これも10秒でも3分でも良
い。また、本実施例では一定の電力増減パターンを一周
期として繰り返すよう構成したが、平均値が投入電力決
定手段9の決定に従うものであれば、不定でもよい。要
は、本発明の効果である対流の不安定化が得られる条件
なら良く、誘導加熱コイル3と内釜5の形状や、位置関
係によって定まるものである。
【0024】ここで、投入電力決定手段9の動作を5秒
毎等、非常に細かくし随時投入電力を変化させると、本
実施例同様に対流を不安定化する効果が生まれる。この
場合の効果も増減手段10を設けた本実施例と、まった
く同一のものであり、投入電力決定手段9に増減手段1
0の機能が含まれたものであって、本発明の構成に含ま
れるものである。
【0025】
【発明の効果】以上により本発明では、投入電力決定手
段で決定された投入電力を基準に、電力調整手段で内釜
の加熱電力を増減させる増減手段を設け、この増減手段
により電力を増減させるようにしたので、内釜内部の対
流の仕方が常に変化し、対流によって熱い水が通る通り
道が変化するので、一部に限定してご飯の硬い部分や軟
らかく崩れた部分ができることがなく、炊飯量に関係な
く炊きムラが少なく美味なご飯を炊き上げる誘導加熱式
炊飯器を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を施した誘導加熱式炊飯器の
断面図である。
【図2】同誘導加熱式炊飯器の要部構成図である。
【図3】同誘導加熱式炊飯器の電力変化と温度特性図で
ある。
【符号の説明】
3 誘導加熱コイル 4 インバーター回路装置 5 内釜 8 電力調整手段 9 投入電力決定手段 10 増減手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インバーター回路装置(4)に接続され
    た誘導加熱コイル(3)から発生する高周波磁界により
    米と水を入れた内釜(5)を誘導加熱し、炊飯する誘導
    加熱式炊飯器において、前記インバーター回路装置
    (4)の出力を変化させて内釜(5)を加熱する電力を
    調整する電力調整手段(8)と、沸騰状態を保つ炊き上
    げ工程において炊飯容量等の条件に従い投入すべき最適
    な電力を決定する投入電力決定手段(9)と、この投入
    電力決定手段(9)で決定された投入電力を基準に電力
    調整手段(8)で内釜(5)の加熱電力を数秒単位で
    減させる増減手段(10)を設け、炊飯時に内釜(5)
    内部の熱の対流を変化させるものとしたことを特徴とす
    る誘導加熱式炊飯器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0817735B2 (ja) * 1990-03-12 1996-02-28 松下電器産業株式会社 炊飯器
JP2692381B2 (ja) * 1990-12-17 1997-12-17 松下電器産業株式会社 加熱調理器

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