JP2707026B2 - 流動性及び充填剤分離性の改良されたシリコーンゴム組成物 - Google Patents

流動性及び充填剤分離性の改良されたシリコーンゴム組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、付加硬化型のシリコー
ンゴム組成物に関し、特に流動性及び充填剤分離性が改
善されたシリコーンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】付加硬化型シリコーンゴム組成物は、一
般に、アルケニル基含有オルガノポリシロキサン、ケイ
素原子に結合した水素原子を一分子中に有するオルガノ
ハイドロジェンポリシロキサン、白金系触媒及び無機充
填剤を含有している。この組成物は電気絶縁用ポッティ
ング材料、PPCロール材料等として一般に使用されて
おり、特に熱伝動性を良好なものとし、また熱膨張によ
る変形等を抑制するために、前記微粉末充填剤として
は、平均粒径が1μm 以上のシリカもしくはアルミナが
使用されている。
【0003】然しながら、平均粒系が1μm 以上である
シリカもしくはアルミナを充填剤として用いた場合に
は、該充填剤が、長期保存の間にシリコーンオイルとの
分離を生じる等の不利があった。また、この充填剤の沈
降防止の目的として比表面積が50m2 /g以上であるフ
ュームドシリカもしくは沈降性シリカを用いることが知
られているが、この場合には、組成物の流動性を損ねる
などの不利があった。
【0004】また特公昭52−22965 号公報には、アルミ
ナ、マグネシウム酸化物等の充填剤を使用し且つこれら
の充填剤を含有する硬化性組成物を、水及びシラザン化
合物で処理をする事によってこれらの不利を解決し得る
ことが示されている。しかし、このような処理は加熱工
程を必要とし、更には過剰の水及びシラザン化合物を系
外に除去するため加熱処理を行う必要があり、経済的に
はコストが高くなるなどの不利があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、比較的粒径の大きい無機充填剤を用いた場合におい
ても沈降による該充填剤の分離がなく、流動性に富んだ
付加硬化型のシリコーンゴム組成物を提供することにあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明によれば、 (a)主鎖を形成するシロキサン構造を構成するケイ素
に結合したアルケニル基含有するオルガノポリシロキ
サン(以下、「アルケニル基含有オルガノポリシロキサ
ン」という)、 (b)ケイ素原子に結合した水素原子を一分子中に少な
くとも二個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロ
キサン、 (c)白金族金属系触媒 (d)比表面積が50m/g以上であるフュームドシ
リカもしくは沈降性シリカ(d−1)と平均粒径が1
50μmのシリカもしくはアルミナ(d−2)とから成
り、(d−2)成分を80〜99重量%含有している無
機充填剤、 (e)有機チタン化合物、 (f)水、 を含有し、前記オルガノハイドロジェンポリシロキサン
(b)は、オルガノポリシロキサン(a)のアルケニル
基1モルに対して、ケイ素原子に結合した水素原子が
0.4〜5.0モルとなる量で配合されていることを特
徴とするシリコーンゴム組成物が提供される。
【0007】(a) アルケニル基含有オルガノポリシロキ
サン (a)成分は、付加硬化型のシリコーンゴム組成物のベー
ス成分として従来から使用されているものであり、例え
ば下記平均組成式(1): Ra SiO(4-a)/2 (1) 式中、Rはケイ素原子に結合した有機基であり、これら
は同一でも異なる基であってもよい、aは、 1.9〜2.4
の数である、で表されるオルガノポリシロキサンが一般
に使用される。
【0008】ここで、前記 (1)式において、Rとして
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のア
ルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビ
ニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、フェ
ニル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェ
ニルエチル基等のアラルキル基、及びこれらの基の水素
原子の一部または全部をハロゲン原子等で置換した基、
例えばクロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル
基等を例示することができる。またこれらの中にはアル
ケニル基が含まれていることが必要である。このアルケ
ニル基は、分子鎖の末端あるいは途中の何れに存在して
いてもよい。ここでアルケニル基としてはビニル基が好
適であり、アルケニル基以外の基としてはメチル基及び
フェニル基が好適である。
【0009】また上記オルガノポリシロキサンは、直鎖
状でもよいし、RSiO3/2 単位或いはSiO4/2 単位を有
する分岐状のものでもよい。さらに、このオルガノポリ
シロキサンは、25℃における粘度が 100〜100,000 cPの
範囲にあることが作業性、及び物理的特性に優れた硬化
物を得る上で好適である。
【0010】かかるオルガノポリシロキサンの代表的な
例として、以下に示すものを挙げることができる。
【化1】 〔式中、Rは前記の通りであり、m及びnは、正の整数
である。〕上述したオルガノポリシロキサンはそれ自体
公知の方法で製造することができ、例えばアルカリまた
は酸触媒の存在下に、オルガノシクロポリシロキサンと
ヘキサオルガノジシロキサンとの平衡化反応を行うこと
によって容易に得ることができる。
【0011】(b) オルガノハイドロジェンポリシロキサ
(b)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは架
橋剤として作用するものであり、一分子中にケイ素原子
に結合した水素原子を少なくとも2個有しているもので
ある。即ち、このオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ン中のSiH基と、前記 (a)のオルガノポリシロキサン中
のアルケニル基との付加反応(ハイドロサイレーショ
ン)によって、ゴム弾性体の硬化物が形成されるのであ
る。
【0012】このオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンも、前記 (a)成分と同様公知であり、分子構造等に制
限はなく、例えば線状、環状、分岐状の何れでもよく、
またケイ素原子に結合している水素原子は、分子中の任
意の位置に存在していてよい。
【0013】このオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンは、一般的に言って、オクタメチルシクロテトラシロ
キサン及び/又はテトラメチルシクロテトラシロキサン
と、末端基となり得るヘキサメチルジシロキサン或いは
1,1−ジハイドロ− 2,2',3,3'−テトラメチルジシロキ
サン単位を含むケイ素化合物とを、硫酸、トリフルオロ
メタンスルホン酸、メタンスルホン酸等の触媒の存在
下、−10〜40℃で平衡化させることによって製造され
る。
【0014】本発明において、かかる (b)成分は、前記
(a)成分のアルケニル基1モルに対して、そのケイ素原
子結合水素原子が 0.4〜5.0 モル、特に 0.8〜2.0 モル
となるような量で使用される。この量が上記範囲よりも
少ないと、得られる硬化物は架橋密度の低いものとな
り、耐熱性に悪影響を与える恐れがある。また上記範囲
よりも多いと、脱水素反応による発泡の問題が生じた
り、やはり耐熱性に悪影響を与える恐れもある。
【0015】(c) 白金族金属系触媒 (c)成分は、前記 (a)成分と (b)成分とのハイドロサイ
レーションを促進させて速やかに硬化物を形成させるた
めの触媒であり、これには、白金系、パラジウム系、ロ
ジウム系のものがあるが、一般的には白金系のものが使
用され、例えば白金黒、塩化白金酸、塩化白金酸のアル
コール変性物、塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、
ビニルシロキサンあるいはアセチレンアルコール等との
錯体が好適に使用される。この (c)成分の添加量は、所
望とする硬化速度に応じて設定すればよいが、通常は、
(a)成分に対して、触媒となる金属換算で 0.1〜1000pp
m 、特に1〜 200ppm の範囲とすればよい。
【0016】(d) 無機充填剤 本発明において、 (d)成分の無機充填剤としては、フュ
ームドシリカもしくは沈降性シリカ(d−1)と、シリカも
しくはアルミナ(d−2)とを組合せで使用することが重要
である。
【0017】ここで成分(d−1)のフュームドシリカもし
くは沈降性シリカは、(d−2)成分のシリカあるいはアル
ミナの沈降防止のために使用されるものであり、比表面
積(BET)が50m2 /g以上であることが必要であ
る。即ち、比表面積が50m2 /g未満であると、シリカ
あるいはアルミナの沈降(他の成分との分離)を有効に
抑制することができない。
【0018】フュームドシリカ及び沈降性シリカとして
は、一般のシリコーンゴム組成物に使用されている補強
性シリカを使用することができ、これには親水性及び疎
水性のものがある。親水性のものとしては、例えば Aer
osil 130, 200, 300(日本アエロジル社、 Degussa社
製)、 Cabosil MS-5, MS-7 (Cabot社製) 、 Rheorosil
QS-102, 103(徳山曹達社製)、 Nipsil LP(日本シリ
カ社製)等の市販品がある。また疎水性のものとして
は、Aerosil R-812, R-812S, R-972, R-974 (Degussa社
製) 、 Rheorosil MT-10(徳山曹達社製)、 Nipsil SS
シリーズ(日本シリカ社製)等の市販品がある。
【0019】(d−2)成分のシリカもしくはアルミナ
は、本組成物において使用される充填剤の主成分をなす
ものであり、平均粒径が1〜50μm、特に5〜50μ
mであることが必要である。かかる成分の使用により、
本組成物が硬化した時点で硬化物に熱伝導性、強度を与
え且つ熱膨張率を低下させるものである。この平均粒径
が1μmより小さいと、この成分のトータル充填量が少
なくなり、熱伝導性の向上、熱膨張係数の低下などが不
満足なものとなる。同様にして、この(d−2)成分
は、(d−1)成分との合計量に対して、80〜99重
量%、特に90〜99重量%の量で使用される。(d−
1)成分が20重量%よりも多量に使用されると、組成
物の流動性が損なわれ且つトータルの充填量を多くする
事が出来ない。
【0020】このような(d−2)成分のシリカ及びアルミ
ナとしては、平均粒径が上記範囲にある限りにおいて任
意のものを使用することができ、例えば、通常シリコー
ンゴム組成物に充填される結晶性シリカ、無定型シリ
カ、溶融シリカ、珪藻土、ガラス粉砕物、アルミナ等を
単独または2種以上の組合せで使用することができる。
またその形状は、針状、無定型、ウイスカー、球状など
いずれであっても良い。
【0021】上述した2種の成分から成る (d)成分の無
機充填剤は、 (a)成分のアルケニル基含有オルガノポリ
シロキサン 100重量部当り、10〜500 重量部、特に50〜
300重量部の量で使用されることが好適である。10重量
部未満では充填剤添加の効果である補強性、熱伝導性等
の特徴を生かす事が出来ず、 500重量部よりも多量に使
用されると、組成物の流動性が損なわれ、実質上ポッテ
ィング剤等には使用困難となる。
【0022】(e) 有機チタン化合物 (e)成分である有機チタン化合物は、後述する (f)成分
の水と共働して本発明の組成物に優れた流動性を与え、
且つ充填剤成分の分離を抑制する。一般に、前記(d−2)
成分のように比較的粒径の大きい充填剤を用いた場合に
は、更に粒子径の小さい充填剤を併用することにより沈
降は防止できるものの、組成物の保存中において、オイ
ル成分と充填剤の分離は防止できないが、有機チタン化
合物及び水を添加する事によりこれらの問題を一挙に解
決することに成功したものである。
【0023】このような有機チタン化合物としては、例
えば、テトラエチルチタネート、テトライソプロピルチ
タネート、テトラn−ブチルチタネート、ブチルチタネ
ートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル) チタネー
ト、ジエトキシチタンアセチルアセトナート、チタンジ
アセチルアセトナート、チタンオクチルグリコート、チ
タンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、及
びこれらの部分加水分解縮合物等のチタン酸エステル、
チタンの部分アルコキシ化キレート化合物、チタンキレ
ート化合物、チタンの珪酸エステル及びそのキレート化
物等を例示することができる。
【0024】この成分(e) は、一般に、成分(a) 100重
量部当り、 0.001〜5重量部、特に0.005〜1重量部の
量で配合される。 0.001重量部よりも少ない場合には、
組成物の流動性が不満足なものとなり、5重量部よりも
多量に使用されても、それ以上の流動性の向上は認めら
れず、却って経済的に不利となる。
【0025】(f) 水 本発明において、成分(f) の水は、上記でも述べた様
に、成分(e) の有機チタン化合物と併用されることによ
って、組成物の流動性の向上及び充填剤成分の分離抑制
に寄与するものである。本発明において、このような水
の作用は明確ではないが、前記有機チタン化合物の加水
分解を発現せしめ、これにより充填剤成分の表面処理が
迅速に行われ、組成物の流動性等の改善が行なわれるも
のと考えられる。
【0026】かかる成分(f) の水は、通常、成分(a) 1
00重量部当り、 0.1〜5重量部、特に 0.5〜2重量部の
量で使用される。 0.1重量部未満であると、組成物の流
動性が不満足なものとなり、5重量部よりも多量に使用
されると、組成物の硬化に当たって発泡等を生じること
がある。従って、多量の水分が含まれる場合には、加熱
等によって水分除去の必要がある。尚、上記範囲内の水
分量は、一般に平均粒径が1μm 以上の充填剤(d−1)成
分に含まれている。従って、本発明の組成物を調製する
に当たって積極的に水を添加しないでもよい場合があ
る。
【0027】その他の成分 本発明においては、上述した (a)〜(f) の必須成分以外
にも、本発明の目的を損なわない範囲内において、それ
自体公知の各種配合剤を使用することができる。例え
ば、付加硬化型シリコーンゴムに一般に用いられる接着
性付与成分を添加することができ、これによって本発明
の組成物は、各種の被着体との接着性が良好な硬化物を
形成し得る。この接着性付与剤としては、例えば、SiH
基、アルケニル基等の付加硬化性の官能基と、アルコキ
シシリル基、グリシジル基、酸無水物基、パーオキシシ
リル基、イソシアナート基、α−シアノアクリルエステ
ル基等の接着性官能基とを有するケイ素化合物が例示さ
れる。
【0028】また本発明の組成物を実用に供するにあた
って硬化時間の調整を行うことが必要な場合には、制御
剤として、ビニルシクロテトラシロキサン等のビニル基
含有オルガノポリシロキサン、トリアリルイソシアヌレ
ート、アルキルマレエート、アセチレンアルコール及び
これらのシラン、シロキサン変性物、ハイドロパーオキ
サイド、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリア
ゾール等の少なくとも1種を配合することも可能であ
る。更に、ベンガラ、水酸化セリウム、酸化セリウム、
ジリコニウム化合物等の耐熱性添加剤、有機及び無機の
着色顔料或いは染料などを添加することもできる。
【0029】硬化性組成物 本発明の組成物は、上述した各成分を混練することによ
って調製することができる。この場合、混練は常温で行
ってよく、例えば水及びヘキサアルキルシラザンを用い
た処理を必要とする組成物の様に(特開平2−80461 号
参照)、 100〜200 ℃での加熱工程は全く必要なく、生
産効率上も極めて有利である。
【0030】かくして得られる本発明の硬化性組成物
は、通常の付加硬化型シリコーンゴムと同様の硬化方
法、例えばプレス加硫、コーティング生計、ポッティン
グ成形、塗布成形等の方法で加熱硬化させることがで
き、電気絶縁性、熱伝導性等に優れたポッティング材
料、PPCロール材料、コーティング材料、接着剤等と
して有効に使用される。
【0031】
【実施例】以下の具体例において、粘度は25℃での測定
値である。実施例1 粘度が 600センチポイズである末端がビニルジメチルシ
リル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量
部、平均粒径が15μmである結晶性シリカ粉末(含水量
0.05%) 140重量部、ジメチルジクロルシランで処理さ
れた疏水性フュームドシリカ(比表面積:100m2
g)10重量部、テトラブチルチタネート 0.5重量部、を
1時間混合撹拌して混合物を調製した。この混合物の粘
度を、混合攪拌直後及び24時間後において、ブルックフ
ィールド粘度計BH型を用いて測定した(回転数7rpm
)。結果を表1に示す。
【0032】また、この混合物 250重量部に、下記式:
【化2】 で表されるハイドロジェンメチルポリシロキサン3重量
部、1,3,5,7−テトラビニル− 1,3,5,7−テトラメチル
シクロテトラシロキサン 0.5重量部、白金ビニルシロキ
サン錯体50ppm (白金原子換算)、を添加し、均一にな
るまで良く混合して硬化性組成物を調製した。この組成
物を25℃で1週間放置後、オイルと充填剤の分離を目視
で観察した。更にこの組成物を 120℃/30分で硬化し、
得られた硬化物の機械特性を、JIS K-6301に準拠して測
定した。結果を表1に併せて示す。
【0033】比較例1 テトラブチルチタネートを使用しない以外は実施例1と
同様にして混合物を調製し、同様にして粘度の測定を行
なった。結果を表1に示す。さらに実施例1と同様にし
て、上記混合物から硬化性組成物を調製し、充填剤の分
離性の確認及び硬化物の機械的特性の測定を同様に行な
った。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】実施例2 粘度が 600センチポイズである末端がビニルジメチルシ
リル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量
部、平均粒径が15μmである球状アルミナ粉末(含水量
0.07%) 250重量部、平均粒径が3μmである不定形ア
ルミナ50重量部、ジメチルジクロルシランで処理された
疎水性フュームドシリカ(比表面積:100m2 /g)1
重量部、テトラオクチルチタネート 0.5重量部、を1時
間混合撹拌して混合物を調製した。この混合物の粘度を
実施例1と同様にして測定したところ、混合初期の粘度
は150ポイズであり、24時間後の粘度は 140ポイズであ
った。またこの組成物を、国産遠心器(株)製の遠心分
離器を用い、 2,000回転4時間後のオイル分離の有無を
目視で観察した結果、分離は認められなかった。
【0036】実施例3 Aサイドの調整 粘度が30,000センチポイズである末端がビニルジメチル
シリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量
部、平均粒径が15μmである結晶性シリカ粉末(含水量
0.05%)90重量部、ジメチルジクロルシランで処理され
た疎水性フュームドシリカ(比表面積:100m2 /g)
1.5重量部、白金ビニルシロキサン錯体50ppm (白金原
子換算)、テトラエチルチタネート0.03重量部、を1時
間混合撹拌した。ついでペイントロールを用いてこの組
成物中の充填剤の均一な分散を行った。
【0037】Bサイドの調整 粘度が30,000センチポイズである末端がビニルジメチル
シリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量
部、平均粒径が15μmである結晶性シリカ粉末(含水量
0.05%)90重量部、比表面ジメチルジクロルシランで処
理された疎水性フュームドシリカ(比表面積:100m2
/g) 1.5重量部、テトラエチルチタネート0.03重量
部、を1時間混合撹拌した。更に下記式:
【化3】 で表されるハイドロジェンメチルポリシロキサン2重量
部、1,3,5,7−テトラビニル− 1,3,5,7−テトラメチル
シクロテトラシロキサン 0.5重量部、を加え、均一にな
るまで良く混合した。ついでペイントロール用いてこの
組成物中の充填剤の均一な分散を行った。
【0038】上記各組成物の粘度を、ブルークフィール
ド粘度計BH型10回転にて測定した。また、国産遠心器
(株)製の遠心分離器を用い、 2,000回転4時間後のオ
イル分離の有無を目視で観察した。更に山城精機(株)
製液状射出成型機を用い、この組成物が1:1に混合さ
れるように設定して、射出圧90kgf/cm2 、射出時間5
秒、及び 150℃×40秒間の硬化条件で 150× 150×2mm
のシート成型を行った。このシートの機械特性をJISK-6
301に準じて行った。また射出成型機のゲート付近の色
むらを目視観察し、成型物における充填剤の分離の評価
を行なった。以上の結果を表2に示す。
【0039】比較例2 実施例3においてテトラエチルチタネートを除いた他は
全く同様にして組成物を調製し、同様の測定を行なっ
た。結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明においては、熱伝導性に優れ且つ
熱膨張率の低い硬化物を形成するために、大きな平均粒
径の無機充填剤を使用しているにもかかわらず、この組
成物は流動性に優れており、しかも長期の保存に際して
も充填剤の沈降分離が有効に抑制されている。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)主鎖を形成するシロキサン構造を
    構成するケイ素原子に結合したアルケニル基含有する
    オルガノポリシロキサン、 (b)ケイ素原子に結合した水素原子を一分子中に少な
    くとも二個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロ
    キサン、 (c)白金族金属系触媒 (d)比表面積が50m/g以上であるフュームドシ
    リカもしくは沈降性シリカ(d−1)と平均粒径が1〜
    50μmのシリカもしくはアルミナ(d−2)とから成
    り、(d−2)成分を80〜99重量%含有している無
    機充填剤、 (e)有機チタン化合物、 (f)水、 を含有し、前記オルガノハイドロジェンポリシロキサン
    (b)は、オルガノポリシロキサン(a)のアルケニル
    基1モルに対して、ケイ素原子に結合した水素原子が
    0.4〜5.0モルとなる量で配合されていることを特
    徴とするシリコーンゴム組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の組成物を硬化して得ら
    れる硬化物。
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