JP2706686B2 - 位置制御方式 - Google Patents

位置制御方式

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体製造装置、光応用部品や高密度記憶
媒体の加工装置などいわゆる超精密加工を行う装置に用
いられる位置制御方式に関する。 〔従来の技術〕 第18図は位置制御系の基本的な構成を示す図であり、
従来の位置制御系の動作をこの第18図により簡単に説明
する。移動体23の位置を制御するには、モータ22により
ボールスクリュー24を回転させ、ボールスクリュー24の
ナットに結合された移動体23を動かす。移動体23の位置
xLは、レーザ測長器26により計測され、また、モータ22
の速度は、モータ22に直結された速度検出器21によ
り計測される。このようなモータ22の駆動力(回転モー
タではトルク)を操作量とする制御系は、位置xL、速度
をフィードバックする系として構成される。 〔発明が解決しようとする問題点〕 加工装置において、精密でかつ短時間に所望の加工が
できるようにすることは装置の一般的な要求である。し
かし、このような要求は、位置制御系の位置分解能を高
くし、さらに最高速度を高くすることを要求することに
なる。ところで、最高速度と位置分解能との比を最高パ
ルス速度PPSmax〔pps〕で表すと、上述の位置制御系に
対する要求は、この最高パルス速度を高くすることにな
る。 第19図は位置制御系を伝達関数で表したブロック線図
である。ここで、rは位置指令、vは速度、xは位置で
あり、PPSmax/2N-1は位置ループのゲインで記号K
P〔s-1〕で表わされる。Nは速度制御系のダイナミック
レンジを表すビット数であり、速度制御系のダイナミッ
クレンジは、速度指令を発生するD/A変換器の特性でほ
ぼ決定される。従って、NはこのD/A変換器の有効ビッ
ト数と考えて良い。 この位置制御系をみると、 KP=PPSmax/2N-1 ……(1) より、 PPSmax=KP・2N-1 ……(2) となり、最高パルス速度PPmaxを大きくするには、位置
ループのゲインKPと有効ビット数Nを大きくする必要が
ある。しかし、D/A変換器のビット数を大きくすること
は信号のSN比の制限から限界がある。このため、最高パ
ルス速度PPSmaxを大きくする要求は、位置ループのゲイ
ンKPを大きくする問題に帰着される。 しかし、従来の(xL)をフィードバックする位
置制御系において、位置ループのゲインKPを大きくする
ことにも制約がある。次にその理由を説明し、本発明が
解決しようとする問題点を明らかにする。 第20図は機構部の機械的振動特性を考慮した位置制御
系の動的モデルを示す図、第21図は第20図に示す位置制
御系のブロック線図、第22図は第21図を単純化したブロ
ック線図、第23図はゲインKpをパラメータとした根軌跡
を示す図であり、以下このモデルを対象として考察を行
う。fはモータ駆動力、JMはモータの慣性、JLは負荷の
慣性、Kはバネ、Cは粘性結合を示し、バネKと粘性結
合Cによる振動系が構成されている。この第20図に示す
系において、従来の負荷の位置xL、モータの速度
フィードバックを行ったときのブロック線図を示すと第
21図に示すようになる。負荷の位置xLとモータの位置xM
との差をK倍した力と、前記差を微分した負荷とモータ
との速度差をC倍した力とを合わせた力が負荷の慣性JL
にかかり、さらにこの力と同じ大きさで逆符号の反力が
モータの慣性JMにかかる。なお、KP、KVはそれぞれ位置
ループのゲイン、速度ループのゲインである。 そこで、KP・KV>>1という仮定の下に第21図に示す
ブロック線図のK+CSからモータ慣性への反力のループ
を無視すると、第22図に示すシステムになる。 ここで、 である。そして、この第22図において、TV→0かつω
→∞の仮定をすると第19図に示すシステムに等しくな
り、ゲインKpをパラメータとした根軌跡を示すと第23図
に示すようになる。なお、Pr、Pr は、 S2+2ζωrS+ωr 2=0 の2根である。第23図から明らかなようにゲインKpを大
きくするにともなって、Pr、Pr から出発する振動根は
だんだん不安定になり、A、Aのところで安定限界と
なることが分かる。従って、実際には安定限界よりも小
さいKpを設定しなければならない。 以上の説明が、(xL)のフィードバック系で
は、機構系の振動特性が閉ループに含まれ、この振動根
がKpの増大とともに不安定になるため、Kpが大きな値に
設定できないことの理由である。 本発明は、上記の問題点を解決するものであって、位
置ループのゲインを大きな値に設定でき、安定で応答性
の高い位置制御系が実現できる位置制御方式を提供する
ことを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 そのために本発明の位置制御方式は、駆動手段、移動
部、及び駆動手段と移動部とを結合する結合機構を有
し、駆動手段の駆動力により移動部の位置を制御する位
置制御装置において、少なくとも移動部の位置xL及び機
構部のひずみεを計測すると共に、移動部の速度
び機構部のひずみ速度を計測し又は前記位置xL及びひ
ずみεから求め、ゲインとして主に固有周波数を変化さ
せるゲインK1、主に減衰係数を変化させるゲインK2、位
置ループのゲインKP、速度ループのゲインKVを設定し
て、位置指令rに対する駆動力fを f=K2{K1(0−ε)−}+KV{KP(r−xL)−} とするように位置制御系を構成したことを特徴とするも
のである。 〔作用〕 本発明の位置制御方式では、機構部におけるひずみε
及びひずみ速度を移動部の位置xL及び速度と共に
駆動手段にフィードバックするので、制御系における機
構部の振動特性を補償し安定化することができ、位置ル
ープのゲインを大きくすることができる。 〔実施例〕 以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。 第1図は本発明に係る位置制御方式の1実施例を示す
図、第2図は本発明に係る位置制御方式で構成される制
御系のブロック線図である。 第1図において、モータ1が駆動手段であり、この駆
動力により機構部2を介して移動部3を動かして位置制
御を行う。センサ5は、機構部2のひずみεとひずみ速
度を計測するものであり、センサ6は、移動部3の位
置xLと速度を計測するものである。コントローラ7
は、フィードバック制御するものであり、センサ5、6
よりフィードバック信号として機構部2のひずみεとひ
ずみ速度及び移動部3の位置xLと速度を読み込
み、駆動部4を制御することによってモータの駆動力を
制御するものである。上記制御系の構成に対応する基本
的なブロック線図を示したのが第2図である。 本発明に係る位置制御方式は、位置ループのゲインKp
を大きくできるようなフィードバック系を与えるもので
あり、その要点は、第1図及び第2図に示すように機構
部2のひずみεとその速度をフィードバックすること
により機構の振動特性を安定化すると共に、移動部3の
位置xLとその変化速度をフィードバックすることに
より安定で応答性の高い位置制御系とすることである。
つまり、本発明に係る位置制御方式は、移動部3の位置
xL、その速度、ひずみε、その速度のフィードバ
ック系とし、第2図に示すように主に固有周波数を変化
させるゲインK1、主に減衰係数を変化させるゲインK2
位置ループのゲインKP、速度ループのゲインKVを設定
し、位置指令rに対する駆動力fを、 f=K2{K1(0−ε)−}+KV{KP(r−xL)−} とするように位置制御系を構成している。 以下、本発明を詳細に説明する。 第3図はモータの駆動力からひずみεの間の関係を表
すブロック線図、第4図は図3で表される系にひずみと
ひずみ速度(ε、)のフィードバックを加えた場合の
ブロック線図、第5図はひずみとひずみ速度(ε、)
のフィードバックによる極配置の変化を示す図、第6図
は第2図を等価変換したブロック線図、第7図は第6図
のブロックBの部分を示す図、第8図は第6図のCで表
した部分のゲインKVをパラメータとしたときの根軌跡を
示す図、第9図は第6図の全体のシステムを示す図、第
10図は第9図においてゲインKPをパラメータとしたとき
の根軌跡を示す図である。 第20図において、バネKのひずみをεで表すと、以下
の微分方程式となる。 JM =f−(Kε+C) JL =Kε+C ここで、第18図に示す位置制御系の構成を第20図に示
す動的モデルに対応させると、基本的には、次のように
考えられる。すなわち、モータと負荷との間に集約して
代表される弾性体を設定することにより、その弾性体の
部分よりモータ側と負荷側に慣性JM、JLを配分し、弾性
体の部分にバネK、粘性結合C、ひずみεを設定するも
のと考える。したがって、例えば第18図に示す構成にお
いて、ボールスクリュー24とこれに螺合する移動体23の
ナット部分との間に弾性体を設定すると、第20図に示す
動的モデルにおいて、 .モータの慣性JMは、モータ22とボールスクリュー24
の部分の慣性 .負荷の慣性JLは、移動体23の部分の慣性 .バネKは、ボールスクリュー24とこれに螺合する移
動体23のナット部分との間に作用するバネ定数 .粘性結合Cは、ボールスクリュー24とこれに螺合す
る移動体23のナット部分との間に作用する粘性摩擦係数 .機構部のεは、弾性体におけるひずみ となる。なお、弾性体の設定は位置制御系の構成と動的
モデルとの対応により変わる。 さらに、駆動力fを入力した場合のブロック線図を示
すと第3図のようになる。なお、このモデルは線形なの
でε=xM−xL+εと表され、さらにε=0の状態で
xL、xMの原点をとれば一般性を失うことなくε=0と
して良い。そうすると、第3図に示すブロック線図の伝
達関数は、 となる。なお、機構系の振動特性が問題となるのは、 が小さい値となるからである。 ここで、駆動力fを(ε、)のフィードバックによ
り駆動することを考えると、その線図は第4図に示すよ
うになる。このシステムブロック線図の伝達関数は、 ここで、 とおくと、K1、K2はフィードバックゲインで、これらの
値は人為的に調整可能であるから、ωε、ζεは任意の
値にすることができる。特に安定度に関係するのはζε
であり、ζε≧1になるようにゲインを設定すれば問題
となっていた振動根により生ずる不安定性の問題を大巾
に緩和することができる。ひずみ(ε、)のフィード
バックによる極配置の変化を第5図に示す。×は、ひず
みのフィードバックゲインK1=K2=0の時の、ωε=ω
とζε=ζとによって決まる極である。K1とK2とに
よってωεとζεを変化させ、ζε=1とした時の極を
□で示す。 上記ひずみ(ε、)のフィードバックは、ひずみ
(ε、)→(0、0)とするような制御であり、最終
目的である位置(xL)の制御は、ひずみ(ε、
)のフィードバックにさらに位置(xL)のフィ
ードバックを加えることにより達成される。つまり、
(xL、ε、)をフィードバックする系である。
この系のブロック線図を示すと第2図になる。同図にお
いて、ブロックKVの出力をf0とすると、次式が成り立
つ。 JLS2xL=CS(xM−xL)+K(xM−xL) JMS2xM=K2{−K1(xM−xL)−S(xM−xL)} +f0−CS(xM−xL)−K(xM−xL) 上式からxMを消去すると次式 となるため、第2図と等価なブロック線図として第6図
が得られる。この第6図において、ブロックBは、第4
図に示したひずみ(ε、)のフィードバック系と全く
同じ極を持つ。したがって、ひずみ(ε、)のフィー
ドバックの項で述べたようにゲインK1、K2を適切な値に
選ぶことにより、ブロックBの部分を第7図に示すよう
に希望するωε、ζεに設定することができる。ここで
ωε、ζεは、K1とK2とにより前記と同じ式で与えら
れ、K1=K2=0の時は、ωε=ω、ζε=ζであ
る。希望するζεの代表例としては、ζε=1が考えら
れる。なぜならば、ζε=1の時、ブロックBは振動的
でなくなり、さらに原点から根までの最小距離が最も大
きくなるからである。ωεに関しては、ひずみ(ε、
)のフィードバックがない場合のもとのωの値が十
分高い時はK1を小さな値に設定してωε≒ωとし、ω
の値が低い時は、K1を大きな値に設定することによっ
てωεをωよりも上げてやればよい。 ζε=1の場合、第6図のCで表した部分のゲインKV
をパラメータとしたときの根軌跡を第8図に示す。ゲイ
ンKVを適切な値に選ぶと第8図のD点に示すような二重
根を持つ状態にすることができる。これは、ブロックC
の根が実軸上にあり、かつ、原点からの最小距離が最も
大きくなる設定である。このとき、ブロックCは、D点
にある遅い二重根で近似され、で表すことができる。 以上の条件の下に第6図の全体のシステムは第9図に
示すようになる。 第9図で注目すべきことは、このシステムには元の機
構の振動根、すなわち、K1=K2=0の時のωとζ
によって決まる振動根が含まれていないことである。言
い変えれば、ひずみ(ε、)のフィードバックにより
機構の振動特性が補償され、振動特性とは無関係のシス
テムが構成できるようになったということである。 第9図のシステムで、ゲインKPをパラメータとしたと
きの根軌跡を第10図に示す。安定限界E、Eとなるゲ
インKPの値は第23図に示したA、AのときのKPの値よ
りも、5〜10倍以上に設定することができることを実験
によって確認している。この場合には、第10図のFに示
すような二重根を持つゲインKPを設定すると、位置制御
系の根は、実軸上にあり、かつ、原点からの最小距離が
最も大きくなる。このとき、r→xLの伝達関数を、速い
一実根を無視して、F点の二重根で近似すると となる。 以上のゲインの設定手順をまとめると、以下のように
なる。まず、位置ループと速度ループを入れない、第6
図のブロックBのみの特性が、第7図に示すような希望
するωε、ζε(=1)となるように、K1、K2を決め
る。次に、第6図ブロックCが第8図のD点に二重根を
持つようにKVを決める。最後に、第9図の位置制御系が
第10図のF点に二重根を持つようにKPを決める。ここ
で、ブロックBの振動特性の希望値ωε、ζεが決まれ
ば、K1、K2とKV、KPとは、独立に設定することができ
る。例えば機構系のバネK等の値が変わり振動的になっ
た場合には、ブロックBの特性が希望値ωε、ζεとな
るようにK1、K2のみを再調整すればよく、また、第9図
の根を第10図のF点上の二重実根ではなく、減衰係数ζ
=0.7の複素根としたい場合には、KPのみを調整すれば
よい。 以上説明したように(xL)のフィードバック系
では、KPを上げると第23図の振動根Pr、Pr は、A、A
ですぐに不安定となってしまうのに対して、(xL
、ε、)のフィードバック系では、K1、K2によって
第6図の内部ブロックBの振動特性が、機構性の特性ε
、ζからωε、ζεに安定化され、その外側に速度
ループと位置ループとが組まれているため、より大きな
KP値を設定することができる。つまり後者の方が、振動
的でなく、かつKP値が大きいため、応答速度が速くな
り、精度が高くなる。 次に位置制御系の具体的な実施例を説明する。 位置(xL)のフィードバックについての構成は
従来の位置(xL)のフィードバック系と全く同じ
ハード的構成、すなわち単に信号の代わりに
入れればよいから実施例の説明は省略する。 ここではひずみ(ε、)のフィードバックの構成に
ついて説明する。 まず、ひずみεの検出法の例を挙げる。 第11図は差動トランスを用いてひずみεを検出する例
である。11はリニアモータの可動部、14は移動体、13は
剛性の機構の結合部を模式的に表している。12はひずみ
を計測するための差動トランスである。差動トランス12
のコア部はリニアモータ11の可動部に、コイル部は移動
体14にそれぞれ剛体結合される。この系では差動トラン
ス12の出力がそのままひずみεとなる。 第12図はモータと移動体の位置xM、xLを同じ種類のリ
ニアケール15、16で測定し、ε=xM−xLなる演算により
ひずみεを検出するものである。リニアケースの代わり
にレーザ測長器を用いても良い。なお、ひずみεの検出
は位置xLの検出よりは精度が粗くても実用上は問題がな
いので、位置xMの検出には位置xLの検出より精度の粗い
安価なものを用いることができる。位置xM、xLで分解能
の異なる位置検出器を用いたときは、ひずみεの演算は
当然単位を合わせる必要がある。 第13図は第18図に示したのと同じくモータに回転モー
タを用いた場合であり、この場合にはモータに速度検出
器21と共に回転位置検出器、たとえばパルスゼネレータ
やレゾルバを取り付ける。この場合は回転と直線運動の
分解能を合わせる定数をkとして、ε=kxM−xLとして
ひずみεを求める。 ひずみεあるいは位置xLよりひずみの速度あるいは
移動体の速度を求める方法は、アナログ信号の場合
には第14図に示すような微分回路、ディジタルのパラレ
ルデータの場合には第15図のような差分演算回路を、ま
た、パルス列信号の場合には第16図に示すF/Vコンバー
タを用いる。 ひずみεとひずみの速度が得られると第17図に示す
演算回路により fε=−k2(+k1ε) なる演算を行い、モータの力指令となる信号に加算すれ
ば良い。 〔発明の効果〕 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、
(xL、ε、)のフィードバックにより、機構部
の振動特性による不安定性を完全に排除できる制御系の
構成とすることができる。そのため、従来より格段に位
置ループゲインKPを高くとることができ、応答波形が良
く、応答速度が速く、さらに精度が高い位置制御系を得
ることができる。また、KPの値が大きくなることによ
り、従来よりも最高パルス速度を高くすることができ
る。このように、位置精度と最高速度をいずれも従来よ
り高くすることができるため、様々な産業機械において
より精密な加工あるいは作業が可能になり、産業上大き
な効果がある。 本発明の制御方式の効果を実験データにて示す。振動
的な特性を有する位置制御系に適用した例である。 第24図は位置制御系の速度のステップ応答に関する実
験結果の例を説明するための図である。第24図(a)は
従来の制御方式を適用した場合で、振動的な応答となっ
ており、固有振動数fn=12Hz、減衰定数ζ=0.1であ
る。第24図(b)は同じ系に本発明の制御方式を適用
し、減衰度を高めたときの応答の1例で、固有振動数は
fn=12Hzと変化ないが、減衰定数はζ=1.0と約10倍に
増大している。第24図(c)は、さらに、固有周波数を
高めた時の応答の1例で固有振動数はfn=90Hzと7.5倍
に増大している。これは、機構の剛性が等価約に7.52
56倍増大したことになる。 第25図は最大の位置ループゲインKP[S-1]を第24図
(a)、(b)、(c)の制御方式に対応して測定し、
このときの最大パルス速度と共に示した図である。図
中、●は従来の制御方式、つまり、第24図(a)のフィ
ードバックのときで、KPの最大値は20[S-1]である。
▲は第24図(b)に対応した場合で、KPの最大値は50
[S-1]と2.5倍になっている。■は第24図(c)対応し
た場合でKPの最大値は150[S-1]と7.5倍になってい
る。最大パルス速度はKPに比例するので、やはり7.5倍
となっている。 なお、第24図、第25図の実験において、(b)と▲で
は、ζε=1、ωε=ω、(c)と■では、ζε=
1、ωε=7.5ωと設定した。さらに、第8図におけ
る根は、D点の二重根となるようにKVを調整し、第10図
の根軌跡においては、減衰係数ζ=0.5の複素根となる
ようにKPを調整した。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係る位置制御方式の1実施例を示す
図、第2図は本発明に係る位置制御方式で構成される制
御系のブロック線図、第3図はモータの駆動力からひず
みεの間の関係を表すブロック線図、第4図は図3で表
される系にひずみとひずみ速度(ε、)のフィードバ
ックを加えた場合のブロック線図、第5図はひずみとひ
ずみ速度(ε、)のフィードバックによる極配置の変
化を示す図、第6図は第2図を等価変換したブロック線
図、第7図は第6図のブロックBの部分を示す図、第8
図は第6図のCで表した部分のゲインKVをパラメータと
したときの根軌跡を示す図、第9図は第6図の全体のシ
ステムを示す図、第10図は第9図においてゲインKPをパ
ラメータとしたときの根軌跡を示す図、第11図は差動ト
ランスを用いてひずみεを検出する例を示す図、第12図
はモータと移動体の位置を同じ種類のリニアスケールで
測定しひずみを検出する例を示す図、第13図はモータに
回転モータを用いた例を示す図、第14図は微分回路を用
いて速度を求める例を説明するための図、第15図は差分
演算回路を用いて速度を求める例を説明するための図、
第16図はF/Vコンバータを用いて速度を求める例を説明
するための図、第17図はひずみεとひずみの速度から
指令信号を生成する回路の例を示す図、第18図は位置制
御系の基本的な構成を示す図、第19図は位置制御系を伝
達関数で表したブロック線図、第20図は機構部の機械的
振動特性を考慮した位置制御系の動的モデルを示す図、
第21図は第20図に示す位置制御系のブロック線図、第22
図は第21図を単純化したブロック線図、第23図はゲイン
Kpをパラメータとした根軌跡を示す図、第24図は位置制
御系の速度のステップ応答に関する実験結果を説明する
ための図、第25図は最大の位置ループゲインKP[S-1
を第24図(a)、(b)、(c)の制御方式に対応して
測定し、このときの最大パルス速度と共に示した図であ
る。 1……モータ、2……機構部、3……移動部、4……駆
動部、5と6……センサ、7……コントローラ。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.駆動手段、移動部、及び駆動手段と移動部とを結合
    する結合機構を有し、駆動手段の駆動力により移動部の
    位置を制御する位置制御装置において、 少なくとも移動部の位置xL及び機構部のひずみεを計測
    すると共に、 移動部の速度及び機構部のひずみ速度を計測し又
    は前記位置xL及びひずみεから求め、 ゲインとして主に固有周波数を変化させるゲインK1、主
    に減衰係数を変化させるゲインK2、位置ループのゲイン
    KP、速度ループのゲインKVを設定して、 位置指令rに対する駆動力fを f=K2{K1(0−ε)−}+KV{KP(r−xL)−
    } とするように位置制御系を構成したことを特徴とする位
    置制御方式。
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