JP2705908B2

JP2705908B2 - スリーブ状印刷版をレジスタが合うように位置決めする方法および装置

Info

Publication number: JP2705908B2
Application number: JP7005297A
Authority: JP
Inventors: ラルフ・シェードリヒェ; クラウス・ライヒェンバッハ; クラウス・コーブリッツ; ウド・マイヤー
Original assignee: マン・ローラント・ドルックマシーネン・アーゲー
Priority date: 1994-01-18
Filing date: 1995-01-17
Publication date: 1998-01-28
Anticipated expiration: 2013-01-28
Also published as: DE4401269A1; US5551339A; EP0664214B1; DE59500924D1; EP0664214A1; JPH07205414A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、請求項１および請求項
１２に総括されるスリーブ状印刷版をレジスタが合うよ
うに位置決めする方法および装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、スリーブ状印刷版に形成された
孔部に嵌合されるレジスタピン、あるいはスリーブ状印
刷版および版胴それぞれに形成された位置合わせマーク
等を備えた締りばめあるいは光学的手段によるレジスタ
装置を用いるとともに、スリーブ状印刷版に圧縮空気層
を作用させて、この印刷版の印刷胴に対する位置が変え
られることを特徴とする、着脱可能なスリーブ状印刷版
のレジスタ合わせが、従来から知られている（ＤＥ 41
40 768 A1）。

【０００３】しかし、印刷胴に印刷版を交換する度に、
複数の印刷胴のレジスタ合わせを行なうことは、比較的
複雑であり、かつ作業員の特別な注意を必要とする。

【発明が解決しようとする課題】

【０００４】本発明は、請求項１および請求項１２に総
括されるスリーブ状印刷版をレジスタが合うように位置
決めする方法および装置を提供することを目的とする。
この発明により、作業員の特別な注意を必要とせずに、
異なる印刷胴にはめ込まれる複数のスリーブ状印刷胴の
レジスタ合わせを迅速に行なうことが可能となる。

【課題を解決するための手段】

【０００５】上記の目的は、請求項１に記載された方
法、および請求項１２に記載された装置により解決され
る。

【０００６】

【作用】スリーブ状印刷版を印刷胴にはめ込む際には、
レジスタを合わせるために、特に注意を払う必要がな
く、印刷胴を任意の位置においても、短時間で印刷版を
はめ込むことができる。

【０００７】以下に示される、レジスタを合わせるため
に人間による決定を必要としない自動的な位置調整機構
は、印刷過程に影響する要素を考慮しても、短時間で正
確なレジスタ合わせを行なうことを可能とする。例え
ば、はめ込まれたスリーブ状印刷版の位置を測定するこ
と、およびそれに続いて行われる印刷版をレジスタを合
わせて固定することのためには、単に駆動軸を２回回転
させるだけでよい。なお、本発明のさらに有効な実施形
態は、従属請求項により明らかにされる。

【０００８】

【実施例】本発明は、以下の実施例により詳細に説明さ
れる。付属の図面は、以下のものを示す。図１は、輪転
印刷機において異なる印刷機構の印刷胴にはめ込まれる
複数のスリーブ状印刷版をレジスタが合うように位置決
めする装置を示す図である。

【０００９】じか刷り印刷、あるいはオフセット印刷の
いずれにも使用できるように設計された印刷機構１、２
には、それぞれスリーブ状の印刷版３、４を備えた印刷
胴５、６が設置されている。

【００１０】弾性的に拡張可能であるスリーブ状印刷版
３、４は、印刷胴５、６の端面から、印刷胴５、６の周
囲に発生される圧縮空気層を利用して、印刷胴５、６に
はめ込まれる。そして、印刷胴５、６の反対側の端面に
設けられた突出可能なストッパに印刷版３、４が到達し
た後に、圧縮空気層を除去することにより、印刷版３、
４が、印刷胴５、６に摩擦締りばめにより固定される。

【００１１】圧縮空気は、図示されない周知の方向制御
弁を備えた供給装置により供給され、印刷胴５、６のジ
ャーナル９、１０においてそれぞれ軸方向に形成された
孔部７、８内を流通するとともに、印刷胴５、６の周面
に形成された穴から外部へ噴出する。

【００１２】スリーブ状の印刷版３、４には、それぞれ
例えば光学的に識別可能である目印として形成された位
置マーク１１、１２が取付けられている。そして、この
位置マーク１１、１２は、それぞれフレームに設置され
たセンサ１３、１４により識別される。

【００１３】また、印刷版３、４の近傍においては、そ
れぞれ印刷版３、４に固着する吸引部１５、１６を備え
た空気圧式の保持装置１７、１８が設置されている。

【００１４】印刷版３、４の交換をより簡便に行なうた
めに、保持装置１７、１８およびセンサ１３、１４を、
フレームに対して回転あるいは移動可能に取付ることが
可能である。

【００１５】印刷胴５、６は、共通の駆動軸２０を介し
て、駆動装置１９により回転される。駆動軸２０には、
位置検出器２１が連結されており、この位置検出器２１
は、駆動軸２０に固定され光学的な位置マークが付けら
れたインデックスプレート２２と、フレームに取付けら
れた光電性のセンサ２３とから構成されている。

【００１６】位置検出器２１から出力されるパルスＩ
φ、および印刷版３、４の位置マーク１１、１２をもと
にしてセンサ１３、１４から出力されるパルスＩ_M、
Ｉ_M’は、コンピュータ２４に入力される。そして、コ
ンピュータ２４は、駆動装置１９を制御し、保持装置１
７、１８を作動させ、さらに駆動装置１９に連結される
とともに印刷胴５、６のジャーナル９、１０に配置され
たブレーキ２６、２７、２８をも作動させる制御装置２
５に接続されている。

【００１７】印刷版３、４を印刷胴５、６に装着したの
ち、任意の位置に取付けられた印刷版３、４の位置を検
出するために、駆動装置１９を作動させて、１回転の測
定用運転を行なう。センサ１３、１４から出力されるパ
ルスＩ_M、Ｉ_M’、および位置検出器２１から出力される
パルスＩφをもとにして、コンピュータ２４により、印
刷版３、４のそれぞれのずれ角α、α’が算出される。
これに引き続いて、印刷版３、４は、最小のずれ角α’
の回転と、最大のずれ角αの回転からなる第２の駆動回
転により、順番にその位置を補正される。この際、保持
装置１８または保持装置１７の吸引部１６または吸引部
１５が、印刷版４または印刷版３に固着される。また、
圧縮空気層を作用させることで、印刷版４または印刷版
３が、印刷胴６または印刷胴５から引き離され、これら
の印刷胴が角度αまたは角度α’回転される。圧縮空気
層を除去したのち、印刷版４または印刷版３は、レジス
タが合った位置で印刷胴６または印刷胴５に固定され、
保持装置１８または保持装置１７から解放される。

【００１８】駆動による遊びを防止するために、測定用
運転、およびレジスタを合わせる位置調整を行なう駆動
には、ブレーキ２６、２７、２８が作動され、回転駆動
に制動力が作用される。

【００１９】印刷機構１、２間の巻取紙の長さは、製造
条件により変化するから、これを考慮した補正値ＫＰ
が、コンピュータに入力される。

【００２０】例えば、巻取紙の伸縮特性やゴム胴に対す
る離脱特性のような材料条件によっても、同様に、巻取
紙の長さが変化するので、これらに関する補正値ＫＶも
コンピュータに入力される。そして、これらの補正値Ｋ
Ｐ、ＫＶ、および測定用運転で検出された印刷版の位置
データにより、補正すべきずれ角α、α’が、コンピュ
ータ２４により計算される。

【００２１】印刷機構１、２においては、版胴として機
能する印刷胴５、６とともに作動する中間のシリンダ２
９、３０が、オフセット印刷を行なう場合には、ゴム胴
として、じか刷り印刷を行なう場合には、圧胴として使
用される。また、これに接触する外側のシリンダ３１、
３２が、オフセット印刷を行なう場合には、圧胴とし
て、じか刷り印刷を行なう場合には、別の版胴として使
用される。

【００２２】印刷胴５、６に印刷版３、４をレジスタを
合わせて位置合わせを行った後も、レジスタローラや印
刷胴５、６のためのギヤ装置等の連続印刷用の図示され
ないレジスタ調整装置の位置調整を可能とするために
は、印刷胴５、６に印刷版３、４を装着する前に、レジ
スタ調整装置をその調整範囲の中央位置に位置させるこ
とが有効となる。これにより、印刷胴５、６に印刷版
３、４を装着した際に中央位置からのずれを別に検出
し、ずれ角α、α’を補正するのにこれらを考慮して、
必要な情報をコンピュータに入力する必要がなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】輪転印刷機において異なる印刷機構の印刷胴に
はめ込まれる複数のスリーブ状印刷版をレジスタが合う
ように位置決めする装置を示す図である。

【符号の説明】

３、４印刷版５、６印刷胴１１、１２位置マーク１３、１４センサ１５、１６吸引部１７、１８保持装置１９駆動装置２０駆動軸２１位置検出器２２インデックスプレート２３センサ２４コンピュータ２５制御装置２６、２７、２８ブレーキ α、α’ ずれ角Ｉ_M、Ｉ_M’、Ｉφ パルスＫＰ、ＫＶ補正値

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者クラウス・コーブリッツドイツ国・Ｄ−08525・プラウエン・エーリッヒ−クナウフ−ストラッセ・18 (72)発明者ウド・マイヤードイツ国・Ｄ−08523・プラウエン・アム・バデトー・29

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】弾性的に拡張できるスリーブ状印刷版を
印刷胴に対して移動させるのに圧縮空気層を用いて、輪
転印刷機の印刷胴にスリーブ状印刷版をレジスタが合う
ように位置決めする方法において、印刷胴（５、６）に摩擦締りばめにより固定されたスリ
ーブ状印刷版（３、４）の位置を検出し、次に印刷版（４または３）を個別に保持するとともに、
圧縮空気層を作用させることで、印刷版（４または３）
を印刷胴（６または５）から引き離し、そして、印刷胴（６または５）を印刷版（４または３）
に対して、レジスタを合わせるために、ずれ角（α’ま
たはα）だけ回転させ、そののち、保持機構から解放するとともに圧縮空気層を
除去することで、印刷版（４または３）を印刷胴（６ま
たは５）に固定することを特徴とするスリーブ状印刷版
をレジスタが合うように位置決めする方法。
【請求項２】請求項１記載の方法において、印刷胴（５、６）の駆動装置（１９）による測定用運転
により、印刷胴（５、６）に固定されるとともに位置マ
ーク（１１、１２）を備えたスリーブ状印刷版（３、
４）の位置が、位置マーク（１１、１２）を識別するセ
ンサ（１３、１４）から出力されるパルス（Ｉ_M、
Ｉ_M’）としてコンピュータ（２４）へ伝達され、同様に、駆動装置（１９）に連結された位置検出器（２
１）からコンピュータ（２４）へ出力されたパルス（Ｉ
φ）をもとにして、レジスタが合う位置に対する印刷版
（３、４）のずれ角（α、α’）をコンピュータ（２
４）により算出し、制御装置（２５）を介して、印刷胴（５、６）の駆動装
置（１９）、印刷版（３、４）のための保持装置（１
７、１８）、および印刷版（３、４）への圧縮空気の供
給を制御して、順番に、まず、圧縮空気層を作用させて
個別に印刷版（４、３）を印刷胴（６、５）から引き離
すとともに保持装置（１８、１７）によりその位置で固
定し、そして、印刷胴（６、５）をずれ角（α’、α）
の分回転させ、さらに、圧縮空気層を除去することによ
り、印刷版（４、３）をレジスタを合わせて印刷胴
（６、５）に固定するとともに、印刷版（４、３）を保
持装置（１８、１７）から解放することを特徴とするス
リーブ状印刷版をレジスタが合うように位置決めする方
法。
【請求項３】請求項１記載の方法において、駆動装置（１９）による測定用運転を行なう前に、印刷
胴（５、６）上で、印刷版（３、４）が横方向に対して
位置合わせされることを特徴とするスリーブ状印刷版を
レジスタが合うように位置決めする方法。
【請求項４】請求項１ないし請求項３のいずれかに記
載の方法において、印刷版（４）の最小のずれ角（α’）分の回転と、これ
に続くずれ角（α）の回転とからなる駆動装置（１９）
の１回の回転中に、印刷版（４、３）がレジスタを合わ
せて位置決めされることを特徴とするスリーブ状印刷版
をレジスタが合うように位置決めする方法。
【請求項５】請求項１ないし請求項４のいずれかに記
載の方法において、駆動装置（１９）の動作が、特に測定用運転中に測定さ
れ、コンピュータ（２４）にて、ずれ角（α、α’）を
算出するうえでの補正値として計算に入れられることを
特徴とするスリーブ状印刷版をレジスタが合うように位
置決めする方法。
【請求項６】請求項１ないし請求項５のいずれかに記
載の方法において、製造条件により変化する印刷胴（５、６）間の巻取紙の
長さが、コンピュータ（２４）にて、ずれ角（α、
α’）を算出するうえでの補正値（ＫＰ）として計算に
入れられることを特徴とするスリーブ状印刷版をレジス
タが合うように位置決めする方法。
【請求項７】請求項１ないし請求項６のいずれかに記
載の方法において、特に、巻取紙やインキの材料条件により変化する印刷胴
（５、６）間の巻取紙の長さが、コンピュータ（２４）
にて、ずれ角（α、α’）を算出するうえでの補正値
（ＫＶ）として計算に入れられることを特徴とするスリ
ーブ状印刷版をレジスタが合うように位置決めする方
法。
【請求項８】請求項１ないし請求項７のいずれかに記
載の方法において、印刷胴（５、６）が、測定用運転および位置決め中に、
駆動の遊びを防止するために、ブレーキをかけられるこ
とを特徴とするスリーブ状印刷版をレジスタが合うよう
に位置決めする方法。
【請求項９】請求項１ないし請求項８のいずれかに記
載の方法において、測定用運転および位置決めが、駆動装置（１９）の回転
により行われ、特に、駆動装置（１９）が、１回転／分
の速度で回転されることを特徴とするスリーブ状印刷版
をレジスタが合うように位置決めする方法。
【請求項１０】請求項１ないし請求項９のいずれかに
記載の方法において、連続印刷のためのレジスタ調整装置が、印刷胴（５、
６）に印刷版（３、４）を装着する前に、その調整範囲
の中央位置に位置されることを特徴とするスリーブ状印
刷版をレジスタが合うように位置決めする方法。
【請求項１１】請求項１ないし請求項９のいずれかに
記載の方法において、印刷版（３、４）が印刷胴（５、６）に装着される際
に、連続印刷のためのレジスタ調整装置の調整範囲の中
央位置からの位置ずれを検出し、ずれ角（α、α’）の
補正を行なうのに、この位置ずれを考慮に入れることを
特徴とするスリーブ状印刷版をレジスタが合うように位
置決めする方法。
【請求項１２】弾性的に拡張できるとともに位置マー
クが備えられたスリーブ状印刷版の移動を可能とする圧
縮空気層の発生手段を備えた輪転印刷機の印刷胴にスリ
ーブ状印刷版をレジスタが合うように位置決めする装置
において、レジスタが合う位置に対する印刷版（３、４）のずれ角
（α、α’）を測定する手段と、印刷胴（５、６）をず
れ角（α、α’）の分回転させる駆動装置（１９）と、
印刷胴（５、６）の回転中に、圧縮空気層により引き離
された印刷版（３、４）を保持するための保持装置（１
７、１８）とを有してなることを特徴とするスリーブ状
印刷版をレジスタが合うように位置決めする装置。
【請求項１３】請求項１２記載の装置において、印刷胴（５、６）に装着された印刷版（３、４）の近傍
には、保持装置（１７、１８）の他に位置マーク（１
１、１２）を識別できるセンサ（１３、１４）が設置さ
れ、印刷胴（５、６）の駆動装置（１９）に、位置検出器
（２１）が連結され、位置検出器（２１）とセンサ（１３、１４）とが、レジ
スタが合う位置に対する印刷版（３、４）のずれ角
（α、α’）を算出するコンピュータ（２４）に接続さ
れ、コンピュータ（２４）が、制御装置（２５）に接続さ
れ、制御装置（２５）が、ずれ角（α、α’）の補正を行な
う駆動装置（１９）と、補正期間中に印刷版（３、４）
を保持する保持装置（１７、１８）と、圧縮空気層を発
生する発生手段とに接続されることを特徴とするスリー
ブ状印刷版をレジスタが合うように位置決めする装置。
【請求項１４】請求項１２および請求項１３記載の装
置において、制御装置（２５）が、印刷胴（５、６）およびその駆動
装置（１９）にそれぞれ別個に取付けられたブレーキ
（２６、２７、２８）に接続されることを特徴とするス
リーブ状印刷版をレジスタが合うように位置決めする装
置。
【請求項１５】請求項１２および請求項１３記載の装
置において、製造条件および材料条件により変化する印刷胴（５、
６）間の巻取紙の長さをもとにした補正値（ＫＰ、Ｋ
Ｖ）が、コンピュータ（２４）に入力値として伝達され
ることを特徴とするスリーブ状印刷版をレジスタが合う
ように位置決めする装置。
【請求項１６】請求項１２ないし請求項１５のいずれ
かに記載の装置において、保持装置（１７、１８）が、それぞれ印刷版（３、４）
に固着できる少なくとも１つの吸引部（１５、１６）を
有してなることを特徴とするスリーブ状印刷版をレジス
タが合うように位置決めする装置。
【請求項１７】請求項１２ないし請求項１６のいずれ
かに記載の装置において、位置検出器（２１）が、駆動軸（２０）に取付けられ光
学的な位置マークが付けられたインデックスプレート
（２２）と、フレームに取付けられた光電性のセンサ
（２３）とから構成されることを特徴とするスリーブ状
印刷版をレジスタが合うように位置決めする装置。
【請求項１８】請求項１２ないし請求項１７のいずれ
かに記載の装置において、印刷胴（５、６）の側部には、印刷版（３、４）のため
のストッパが設けられることを特徴とするスリーブ状印
刷版をレジスタが合うように位置決めする装置。
【請求項１９】請求項１８記載の装置において、前記ストッパが、移動可能に制御されることを特徴とす
るスリーブ状印刷版をレジスタが合うように位置決めす
る装置。
【請求項２０】請求項１９記載の装置において、前記ストッパが、印刷胴（５、６）に、特に空気圧によ
り、突出可能に取付けられることを特徴とするスリーブ
状印刷版をレジスタが合うように位置決めする装置。