JP2705336B2 - サイドローブキャンセラ - Google Patents

サイドローブキャンセラ

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JP2705336B2
JP2705336B2 JP3043511A JP4351191A JP2705336B2 JP 2705336 B2 JP2705336 B2 JP 2705336B2 JP 3043511 A JP3043511 A JP 3043511A JP 4351191 A JP4351191 A JP 4351191A JP 2705336 B2 JP2705336 B2 JP 2705336B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はアンテナのサイドロー
ブから入射した受信干渉波等の不要波を抑圧するアンテ
ナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のサイドローブキャンセラとして、
例えば、Robert A.Monzingo,“In
troduction to Adaptive Ar
rays”,Wiley−interscience
(1980)に開示されたものがある。図8は、上記文
献に示されたサイドローブキャンセラの構成図である。
図中、1は主アンテナ、2a、2bは補助アンテナ、3
は主アンテナに接続された受信機、4a、4bは補助ア
ンテナに接続された受信機、5a、5b、5cは荷重計
算機、6a、6b、6cは複素乗算器、7a、7b、7
cは複素減算器、8a、8b,8cは適応ブロック(以
下、主アンテナの受信信号に関係しない適応ブロックを
直交化手段と適宜呼ぶ)である。x0 (k)は受信機3
の出力信号(主アンテナ1の受信信号)、x1 (k),
x2 (k)は夫々受信機4a、4bの出力信号(補助ア
ンテナ2a、2bの受信信号)、z(k)はサイドロー
ブキャンセラの出力信号、w1 (k),w2 (k),w
3 (k)は荷重計算機5a、5b、5cの出力信号の荷
重値である。上記の各信号の表記式におけるkは時間を
表す因子であり、信号がアナログ信号の場合kは実数で
あり、信号がディジタル信号の場合kは整数である。信
号の形態に拘らず、以下の説明は同様にできるが、ここ
では便宜上ディジタル信号の場合について説明する。こ
の場合、受信機3、4a、4bは夫々A/D変換器を備
え、一定の標本化周期で主アンテナ1、補助アンテナ2
a、2b夫々が出力する信号を同時に標本化する。また
式の表記を簡単にするために、信号は全て複素信号で表
すことにする。受信機3、4a、4bでは夫々主アンテ
ナ1、補助アンテナ2a、2bが受信したRF帯の信号
を増幅し、位相検波してI(In−phase)信号、
Q(Quadrature)信号と呼ばれる複素ビデオ
信号を生成する。I信号、Q信号は夫々複素信号の実
部、虚部に対応する。
【0003】図8に示す従来のサイドローブキャンセラ
の動作について、説明を簡単にするために、補助アンテ
ナ数を2、受信干渉波数を1とする。主アンテナ1と補
助アンテナ2a、2bの配置間隔を夫々半波長とし、所
望波(S)と干渉波(J)の入射方向を夫々θs,θj
で表すとする。このとき、主アンテナ1と補助アンテナ
2a、2bの各受信信号x0 (k),x1 (k),x2
(k)は夫々次式で表すことができる。 x0 (k) =GM (θ )A exp(jω k) +GM (θj )Aj exp(jωj k)+n0 (k), (1) x1 (k) =GA (θ )A expj(ω k+φ ) +GA (θj )Aj expj(ωj k+φj )+n1 (k), (2) x2 (k) =GA (θ )A expj(ω k+2φ ) +GA (θj )Aj expj(ωj k+2φj )+n2 (k), (3) ここに、各記号の定義を以下に示す。As:所望波の振
幅 Aj :受信干渉波の振幅 φs:所望波素子間位相差 φj :受信干渉波素子間位相差 GM (θ):主アンテナ1のアンテナパターン GA (θ):補助アンテナ2a,2bのアンテナパター
ン n0 (k):受信機3の内部雑音 n1 (k):受信機4aの内部雑音 n2 (k):受信機4bの内部雑音 なお、補助アンテナ2a,2bのアンテナパターンは同
一とし、所望波は主アンテナ1の主ローブで受信され、
受信干渉波は主アンテナ1のサイドローブで受信されて
いるものとする。そして、補助アンテナは無指向性のも
のとすると式4で表せる。 GA (θs)=GA (θj)=GA (4) 通常、受信干渉波は所望波に比べて電力が圧倒的に大き
いので、補助アンテナにおける所望波成分は、干渉波成
分に比べて無視できる程小さい。しかし、ここでは比較
的近距離に目標があり、補助アンテナにおける所望波成
分が無視できない場合を考える。以下、図8に示す従来
例と荷重値の最適解が等価である図9に示す構成のサイ
ドローブキャンセラについて説明する。さて、式2、式
3で表される補助アンテナ2a、2bの受信信号x1
(k),x2 (k)は適応フィルタ12に転送され、適
応フィルタの複素乗算器6d、6eにおいて荷重w1 ′
(k),w2 ′(k)が乗ぜられた後、複素加算器11
に転送され式5に基づいて適応フィルタの出力信号y
(k)が生成される。 y(k)=w1 ′(k)x1 (k)+w2 ′(k)x2 (k), (5) y(k)とx0 (k)は複素減算器7dに転送され式6
に示す誤差信号z(k)が生成される。 z(k)=x0 (k)−y(k) (6) z(k)はサイドローブキャンセラにおける出力信号そ
のものであり、式1,式2,式3と式5,式6とから式
7で表せる。
【0004】
【数1】
【0005】式7から分かるように、式8,式9が成立
するように荷重wi′が調整されれば、z(k)、即ち
サイドローブキャンセラの出力信号は受信干渉波が抑圧
され所望波成分に近くなる。しかし、式8、式9を同時
に成立たせることは不可能であり、主アンテナ1におけ
る所望波成分が減衰することになる。さて、上記の荷重
wi′を決定するためには、受信干渉波のパラメータ
(方向、 周波数)が既知でなければならないので、一
般的には、z(k)の2乗平均値が最小になるように逐
次的に荷重wi′を更新していく方法がとられ、以下こ
の手法の一例であるLMSアルゴリズムに基づいて説明
する。所望波、受信干渉波、及び受信機雑音は、夫々統
計的に独立であり、互いに無相関であるとすると、次式
が成り立つ。 E[S* (k)J(k)]=0, (10) E[S* (k)n (k)]=0, E[S* (k)ni (k)]=0, (i=1,2) E[J* (k)n (k)]=0, E[J* (k)ni (k)]=0, (i=1,2) E[n * (k)ni (k)]=0,(i=1,2) E[n1 * (k)n2 (k)]=0, ここで、S(k)は所望波成分、J(k)は受信干渉波
成分、E[ ]は集合平均を表す。このとき、z(k)
の2乗平均値は次式で表される。
【0006】
【数2】
【0007】ここで、 PS =E[|S(k)| ]=As (12a) Pj =E[|J(k)| ]=Aj (12b) σN =E[|n (k)| ]=E[|n1 (k)| ] =E[|n2 (k)| ], (12c) 式11よりE[|z(k)| ]を最小にするように
荷重w1 ′(k)を調整するということは、以下の式1
3a,式13bを零にすることであり、この場合、受信
干渉波のみならず所望波も抑圧されることが分かる。
【0008】
【数3】
【0009】さて、E[|z(k)| ]を最小にす
る荷重を最適荷重と呼び、特にこれをwi OPT
(i=1,2)と表記すると、wi OPT は次のWi
ener−Hopfの方程式の解として与えられる。
【0010】
【数4】
【0011】上記のA,B,C,Dは夫々以下を表す。 A=E[x1 * (k)x1 (k)] (15b) B=E[x1 * (k)x2 (k)] C=E[x2 * (k)x1 (k)] D=E[x2 * (k)x2 (k)]
【0012】
【数5】
【0013】実際にはxi (k)の共分散行列ベクトル
Rの逆行列を計算することを避けるために、次式に示さ
れるLMSアルゴリズムに基づいて逐次的に、ベクトル
RとベクトルPを推定しながら荷重更新を行う。μは収
束パラメータを表す。 wi ′(k+1) =wi ′(k)+μz(k)xi * (k), (i=0,1) (16) さて、ここでサイドローブキャンセラ出力における所望
波の減衰度を表す評価パラメータγを導入する。 γ=S/T (17) ここで、
【0014】
【数6】
【0015】主アンテナ1による受信信号x0 (k)の
平均電力は式18で表されるから、式17はサイドロー
ブキャンセラ出力における所望波の抑圧比を表している
ことが分かる。即ち、γの値が大きい程サイドローブキ
ャンセラの出力における所望波の減衰量が大きいことを
表す。 E[|x0(k)|] =|GM(θs)|PS+|GM(θj)|Pj+σN,(18) 図11に従来のサイドローブキャンセラにおける所望波
の減衰量γの計算例を示す。図11の計算に用いた主要
パラメータの値を以下に示す。但し、荷重w1′
(k),w2 ′(k)は式15のWiener−Hop
fの方程式を解いて得られる最適荷重値を用いている。
図11の縦軸は所望波の減衰量(γ)のデシベル値を示
し、横軸は所望波の補助アンテナ1素子当りの信号対雑
音比(SNR)のデシベル値を示す。 <計算例の主要パラメータ> 所望波:SNR=−20〜20dB,θs=0.0°,λs=5.45cm 干渉波:JNR=40dB, θj=20.0°,λj=5.43cm アンテナ間隔:d=2.7cm 補助アンテナ数:2主アンテナゲイン:メインロ−ブ
24dB,サイドロ−ブ3dB 主ビーム幅:3° 図11によれば、所望波の補助アンテナ1素子当りの信
号対雑音比(SNR)が約ー20dBを越えると、所望
波の減衰量(γ)は大きくなりはじめ、所望波の信号対
雑音比(SNR)が0dB,10dB,20dBのと
き、所望波の減衰量(γ)は夫々約3dB,約16d
B,約35dBと増大する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来のサイドローブキャンセラでは、受信干渉波数が補
助アンテナ数より少なく、更に比較的近距離に目標が存
在し補助アンテナにおける所望波電力が比較的大きく受
信干渉波電力に比べて無視できないとき、サイドローブ
キャンセラ出力において、受信干渉波だけでなく所望波
も抑圧されるという課題があった。この発明は上記のよ
うな課題を解消するためになされたもので、受信干渉波
数がサイドローブキャンセラのもつ補助アンテナ数より
少なく、補助アンテナにおける所望波電力が比較的大き
く受信干渉波電力に比べて無視できないときに、サイド
ローブキャンセラの出力において、所望波の減衰を軽減
することのできるサイドローブキャンセラを提供するこ
とを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明におけるサイドローブキャンセラでは、以
下の要素を備えて構成したものである。 (a)所定の間隔をおいて並べられた主アンテナとN個
の補助アンテナとに接続されたN+1個の受信機、 (b)上記主アンテナの受信機出力信号(以下、主アン
テナの受信信号と呼ぶ)に存在する主アンテナののサイ
ドローブから入射した受信干渉波を抑圧して所望波をう
る、以下の構成を有する適応信号処理手段、 (b1)2信号を入力し出力信号の2乗平均値が最小に
なるよう調整された荷重値を一方の入力信号に乗じた結
果を他方の入力信号から減算して出力信号を得る適応ブ
ロック、 (b2)上記適応ブロックを以下のように配列した回路
網、即ちN行N列の点を想定しその上に、第1行は同一
列の第1から第Nまでのアンテナの受信信号を夫々一方
の入力とし、第N+1のアンテナの受信信号を共通の他
方の入力とする第1から第NまでのN個の適応ブロック
を配置し、第2行は第1行の第1から第N−1までのN
−1個の適応ブロックの出力信号を夫々一方の入力と
し、第Nの適応ブロックの出力信号を共通の他方の入力
とする第1から第N−1までのN−1個の適応ブロック
を配置し、以下順に続けて、m≦Nとし第m行では第m
−1行の第1から第N−m+1までの適応ブロックの出
力信号を夫々一方の入力とし、第N−m+2の受信機出
力信号を共通の他方の入力とする第1から第N−m+1
までのN−m+1個の適応ブロックを配置し、第N行は
第N−1行の第1と第2の適応ブロックの出力信号を入
力とする第1列の1個の適応ブロックを配置する。 (c)上記適応信号処理手段を構成する回路網において
各補助アンテナの受信信号の経路を開閉して、補助アン
テナ数を切替える切替器、 (d)上記適応信号処理手段を構成する回路網において
第1から第N−1行までの各行の最後列の適応ブロック
の入力信号と出力信号の平均電力比から受信干渉波数を
判定し、それに基づいて上記切替器を制御する制御手
段。
【0018】
【作用】上記のように構成された本発明のサイドローブ
キャンセラでは、主アンテナとN個の補助アンテナの受
信信号をグラム・シュミットの直交化法を用いて適応信
号処理し、直交化手段を構成する各適応ブロックの入力
側に補助アンテナ数を切替える切替器を備えるととも
に、直交化手段を構成する適応ブロックの各行の最後列
の適応ブロックの入力信号と出力信号の平均電力比から
受信干渉波数を判定し、それに基づいて補助アンテナ数
を切替える制御手段を備えたことにより、受信干渉波数
に応じて、補助アンテナ数をそれに等しく切替えること
ができる。
【0019】
【実施例】図1はこの発明のサイドローブキャンセラの
実施例1の構成を示す図である。先ず、図1に示す補助
アンテナ数Nが2のときのサイドローブキャンセラの構
成について説明する。図中、従来例と同一又は同等部分
は同一符号を付し、重複説明を省く。本実施例では直交
化手段としてグラム・シュミットの直交化法を用いてお
り、適応ブロック8bは補助アンテナ2a、2bの受信
信号x1 (k),x2 (k)の2信号を入力とし、適応
ブロック8bの出力信号x1 ′(k)の2乗平均値が最
小になるよう調整された荷重値w2 (k)を一方の入力
信号x2 (k)に乗じ、その積を他方の入力信号x1
(k)から減算して出力信号を得る。その結果x2
(k)とx1 ′(k)とは直交し、これら2信号は主ア
ンテナ1に接続された受信機3の出力にカスケ−ド接続
された適応ブロック8a及び8cの夫々一方の入力信号
として転送される。適応ブロック8aでは、主アンテナ
1の受信信号x0 (k)とx2 (k)の2信号を入力と
し、適応ブロック8cでは適応ブロック8aの出力信号
x0 ′(k)と適応ブロック8bの出力信号x1 ′
(k)の2信号を入力として、適応ブロック8bについ
ての説明と同様の適応信号処理を行い、最終的にサイド
ローブキャンセラ出力信号z(k)を得る。
【0020】更に、補助アンテナ2a、2bの受信信号
x1 (k),x2 (k)の適応ブロック8bへの信号入
力路に新たに切替器9を設けている。切替器9は駆動信
号がOFFのとき、接点9a,9bはブレ−ク接点であ
るので、適応ブロック8bの入力路は閉じていて、補助
アンテナ2a,2bによる受信信号x1 (k),x2
(k)は、適応ブロック8bに入力される。一方、切替
器9は駆動信号がONのとき、接点9a,9bは開とな
るので、適応ブロック8bの入力路は開となり、補助ア
ンテナ2aが切離されると共に、適応ブロック8bも無
効となるので、補助アンテナ数は2から1に切替えられ
る。
【0021】次いで、受信干渉波数の判定し、それに基
づいて、補助アンテナ数を切替える上記切替器を制御す
る制御手段として制御器10について説明する。受信干
渉波数による適応ブロック8bの出力信号x1 ′(k)
の平均電力の変化に着目する。既に説明したように、適
応ブロック8bでは結果として2つの入力信号、即ち、
補助アンテナ2a、2bで受信された信号中、電力の大
きい信号成分を除去するように荷重が調整されるので、
受信干渉波数が1のとき、適応ブロック8bの出力信号
x1 ′(k)は減算を行う前の信号、即ち適応ブロック
8bの入力信号x1 (k)と比べて、平均電力値が大幅
に低下する。一方、受信干渉波数が2のときは、荷重調
整によって両方の受信干渉波成分を同時に除去すること
ができないので、適応ブロック8bの入力信号x1
(k)と比べて、適応ブロック8bの出力信号x1 ′
(k)の平均電力の低下の度合は受信干渉波数が1の場
合に比較して小さい。ここで、新たに、この適応ブロッ
ク8bの入力信号である補助アンテナ2aの受信信号x
1 (k)と、適応ブロック8bの出力信号x1 ′(k)
との平均電力比をRATIOと定義し式19で表す。
【0022】
【数7】
【0023】図12に受信干渉波数が1のときのRAT
IOの計算例を、図13に受信干渉波数が2のときのR
ATIOの計算例を示す。縦軸はRATIOのdB値、
横軸は入力サンプル数、即ち、式19におけるNを表
す。図12の計算に用いた主要パラメータの値を以下に
示す。このパラメータはサイドローブキャンセラの運用
環境を考え、補助アンテナ1素子当たりの干渉波の受信
電力は所望波の受信電力に対して、主アンテナのメイン
ローブとサイドローブの利得差程度大きいものとし、ま
た受信干渉波数が2の場合、両者の干渉波電力は等しい
ものとしている。<計算例の主要パラメータ> 所望波(S):SNR=20dB,θs= 0.0°,λs=5.45cm 干渉波(J):JNR=40dB,θj=20.0°,λj =5.43cm アンテナ間隔:d=2.7cm 補助アンテナ数:1又は2 主アンテナゲイン:メインロ−ブ24dB,サイドロ−
ブ3dB 図12によれば、入力サンプル数の増加に伴いRATI
O値は大となり、約20dBで頭打ちとなっている。一
方、図13によれば、RATIO値は5dBに満たない
値で頭打ちとなっている。従って、RATIO値に対し
て所定のしきい値を設定することにより、受信干渉波数
が1か2かを判定することができる。
【0024】上記の受信干渉波数を判定し、それに基づ
いて補助アンテナ数を切替える切替器を制御する制御器
の動作について、図2のフローチャートを参照して説明
する。先ず、初期状態として切替器9はOFFの状態に
あるとする。(9a,9bはブレ−ク接点であり常時
閉) ステップ20で適応ブロック8bの入力信号(補助アン
テナ2aの受信信号)x1 (k)の平均電力値を計算す
る。 ステップ21で適応ブロック8bの出力信号(複素減算
器7bの出力信号)x1 ′(k)の平均電力を計算す
る。 ステップ22でステップ20とステップ21のデ−タを
もとにその比RATIOを計算する。 ステップ23で受信干渉波数が2の場合、RATIO値
は所定のしきい値より小であるので受信干渉波数は2で
あると判定され、ステップ24へ分岐する。 ステップ24で切替器9をOFFとし補助アンテナ数は
2に設定される。上記のステップ23で、もし受信干渉
波数が1の場合、RATIO値は所定のしきい値より大
であるので受信干渉波数は1であると判定され、ステッ
プ25へ進む。 ステップ25で切替器9をONとし補助アンテナ数を1
に切替える。
【0025】従来例において図11の計算に用いたのと
同じパラメータで、補助アンテナ数を1に切替えたとき
の所望波抑圧量(γ)の変化を図10に示す。図10に
よれば、補助アンテナ数を1に切替えた場合は、所望波
の補助アンテナ1素子当たりの信号対雑音比SNRが2
0dBあっても所望波抑圧量(γ)は約0dBであり、
所望波はほとんど減衰しないという効果が得られる。
【0026】図3は、実施例2の構成の要部を示す図で
ある。図3に示す補助アンテナ数Nが4のときのサイド
ローブキャンセラの構成について説明する。主アンテナ
と4個の補助アンテナの各受信信号を入力信号とし(各
受信機は図示していない)、受信干渉波を抑圧して所望
波信号をうるための適応信号処理手段として、4行4列
の点を想定しその上に、第1行は第1から第4までの4
個の適応ブロック、第2行は第1から第3までの3個の
適応ブロックというように、行番号が1つ進むに従って
適応ブロックを1個ずつ減らし、第4行は第1列の1個
の適応ブロックのみ配置された、合計10個の適応ブロ
ックを備えていて、各適応ブロック間の接続を以下に説
明する。上記の第1行の第1から第4までの4個の適応
ブロックの入力は、夫々順に、第1の主アンテナ及び第
2から第4までの補助アンテナの受信信号を一方の入力
とし、第5の補助アンテナの受信信号を共通のもう一方
の入力としている。第2行の第1から第3までの3個の
適応ブロックの入力は、夫々順に、第1行の第1から第
3までの3個の同一列の適応ブロックの出力信号を一方
の入力とし、第1行の第4の適応ブロック出力信号を共
通のもう一方の入力としている。以下同様に、第4行の
1個の適応ブロックの入力は、第3行の第1と第2の適
応ブロック出力信号を入力としている。ここで、主アン
テナの受信信号に関係しない第2列から第4列に属する
合計6個から成る適応ブロックは当該サイドローブキャ
ンセラにおいて直交化手段を構成している。上記直交化
手段を構成する各適応ブロックの入力側に図示するよう
に、ブレ−ク接点2回路を有する切替器を設置し、全て
の切替器の駆動信号がOFFのとき、全ての適応ブロッ
クの入力路は閉じていて、全ての補助アンテナの受信信
号は、対応する適応ブロックに入力される。次に、上記
切替器を制御する制御手段として制御器は、主アンテナ
による受信信号に関係しない第2列から第4列に属する
合計6個から成る直交化手段において、各行ごとに1個
備え、夫々当該行の最後列の適応ブロックの入力信号と
出力信号から入力信号を得て受信干渉波数の判定し、そ
れに基づいて夫々最後列に属する全ての適応ブロックの
入力側の切替器を制御する。
【0027】一般的に、補助アンテナ数Nを有するサイ
ドローブキャンセラにおいて、受信干渉波数Niが種々
の数をとる場合の制御器の動作について説明する。受信
干渉波数NiがN>Ni>1のとき、第1行から第(N
i−1)行までの制御器ではRATIOの値が図13に
類似した傾向を示し、第Ni行から第(N−1)行まで
の制御器ではRATIO値が図12に類似した傾向を示
す。従って、第1行から第(Ni−1)行までの各制御
器が制御を受持つ列の全ての切替器はOFFのまま(切
替器の接点は閉状態)であり、第Ni行から第(N−
1)行までの各制御器が制御を受持つ列の全ての切替器
をONにする。(切替器の接点は開状態)受信干渉波数
Niが1のときは、第1行から第(N−1)行までの全
ての制御器ではRATIO値が図12に類似した傾向を
示す。従って、第1行から第(N−1)行までの制御器
が受持つ列の全ての切替器をONにする。(切替器の接
点は開状態)受信干渉波数NiがN、即ち受信干渉波数
がサイドローブキャンセラの有する補助アンテナ数に等
しいときは、第1行から第(N−1)行までの全ての制
御器ではRATIO値が図13に類似した傾向を示す。
従って、第1行から第(N−1)行までの制御器が受持
つ列の全ての切替器はOFFのままである。(切替器の
接点は閉状態)以上により、受信干渉波数の判定と、そ
れに応じて補助アンテナ数の切替えが可能となり、受信
干渉波数Niに補助アンテナ数を一致させることができ
る。
【0028】図4,図5,図6,図7は補助アンテナ数
Nを有する実施例2において、受信干渉波数Niが夫々
4,3,2,1のときの切替器の状態を示す図であり、
また、×印の付してある適応ブロックはその入力側の切
替器がONとなって適応ブロックの入力路が開となるた
め無効であることを示している。上記各図から受信干渉
波数Niが夫々4,3,2,1のとき、補助アンテナ数
が夫々4,3,2,1に切替えられることを示してい
る。なお、直交化手段としてグラムーシュミットの直交
化法を用いた場合について説明したが、ラティスフィル
タ等の他の直交化法を用いてもよく、上記実施例と同様
の効果を奏する。
【0029】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、主ア
ンテナとN個の補助アンテナの受信信号をグラム・シュ
ミットの直交化法を用いて適応信号処理し、直交化手段
を構成する各適応ブロックの入力側に補助アンテナ数を
切替える切替器を備えるとともに、直交化手段を構成す
る適応ブロックの各行の最後列の適応ブロックの入力信
号と出力信号の平均電力比から受信干渉波数を判定し、
それに基づいて補助アンテナ数を切替える制御手段を備
えたことにより、受信干渉波数が補助アンテナ数より少
なく、補助アンテナにおける所望波電力が受信干渉波電
力に比べて無視できないとき、補助アンテナ数を受信干
渉波数に等しく切替えて、サイドローブキャンセラ出力
における所望波の減衰を軽減することができる。
【0030】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す構成図である。
【図2】本発明の実施例1の制御器の動作を示すフロー
チャートである。
【図3】本発明の実施例2の要部説明図である。
【図4】本発明の実施例2の切替器の状態図である。
【図5】本発明の実施例2の切替器の状態図である。
【図6】本発明の実施例2の切替器の状態図である。
【図7】本発明の実施例2の切替器の状態図である。
【図8】従来のサイドローブキャンセラを示す構成図で
ある。
【図9】従来のサイドローブキャンセラと等価な他の構
成図である。
【図10】本発明のサイドローブキャンセラの性能を示
す図である。
【図11】従来のサイドローブキャンセラの性能を示す
図である。
【図12】本発明の受信干渉波数の判定条件を説明する
図である。
【図13】本発明の受信干渉波数の判定条件を説明する
図である。
【符号の説明】
1 主アンテナ 2a,2b 補助アンテナ 3 受信機 4a,4b 受信機 5a,5b,5c 荷重計算機 6a,6b,6c 複素乗算器 7a,7b,7c 複素減算器 8a,8b,8c 適応ブロック 9 切替器 10 制御器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−88375(JP,A) 特開 昭63−286786(JP,A) 特開 昭62−230102(JP,A) 特公 平7−58857(JP,B2) 特公 平7−89602(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主アンテナのサイドローブから入射した
    受信干渉波を抑圧するサイドローブキャンセラにおい
    て、以下の要素を有するサイドローブキャンセラ。 (a)所定の間隔をおいて並べられた主アンテナとN個
    の補助アンテナとに接続されたN+1個の受信機、 (b)上記主アンテナの受信機出力信号(以下、主アン
    テナの受信信号と呼ぶ)に存在する主アンテナのサイド
    ローブから入射した受信干渉波を抑圧して所望波をうる
    以下の構成を有する適応信号処理手段、 (b1)2信号を入力し出力信号の2乗平均値が最小に
    なるよう調整された荷重値を一方の入力信号に乗じその
    積を他方の入力信号から減算して出力信号を得る適応ブ
    ロック、 (b2)上記適応ブロックを以下のように配列した回路
    網、即ちN行N列の点を想定しその上に、第1行は同一
    列の第1から第Nまでのアンテナの受信信号を夫々一方
    の入力とし、第N+1のアンテナの受信信号を共通の他
    方の入力とする第1から第NまでのN個の適応ブロック
    を配置し、第2行は第1行の第1から第N−1までのN
    −1個の適応ブロックの出力信号を夫々一方の入力と
    し、第Nの適応ブロックの出力信号を共通の他方の入力
    とする第1から第N−1までのN−1個の適応ブロック
    を配置し、以下順に続けて、m≦Nとし第m行では第m
    −1行の第1から第N−m+1までの適応ブロックの出
    力信号を夫々一方の入力とし、第N−m+2の受信機出
    力信号を共通の他方の入力とする第1から第N−m+1
    までのN−m+1個の適応ブロックを配置し、第N行は
    第N−1行の第1と第2の適応ブロックの出力信号を入
    力とする第1の1個の適応ブロックを配置する。 (c)上記適応信号処理手段を構成する回路網において
    各補助アンテナの受信信号の経路を開閉して、補助アン
    テナ数を切替える切替器、 (d)上記適応信号処理手段を構成する回路網において
    第1から第N−1行までの各行の最後列の適応ブロック
    の入力信号と出力信号の平均電力比から受信干渉波数を
    判定し、それに基づいて上記切替器を制御する制御手
    段。
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