JPH04297883A - サイドローブキャンセラ - Google Patents

サイドローブキャンセラ

Info

Publication number
JPH04297883A
JPH04297883A JP3043511A JP4351191A JPH04297883A JP H04297883 A JPH04297883 A JP H04297883A JP 3043511 A JP3043511 A JP 3043511A JP 4351191 A JP4351191 A JP 4351191A JP H04297883 A JPH04297883 A JP H04297883A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adaptive
signal
input
row
received
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3043511A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2705336B2 (ja
Inventor
Yasuhiro Harasawa
康弘 原沢
Tetsuo Kirimoto
哲郎 桐本
Yoshimasa Ohashi
大橋 由昌
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP3043511A priority Critical patent/JP2705336B2/ja
Publication of JPH04297883A publication Critical patent/JPH04297883A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2705336B2 publication Critical patent/JP2705336B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はアンテナのサイドロー
ブから入射した受信干渉波等の不要波を抑圧するアンテ
ナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のサイドローブキャンセラとして、
例えば、Robert  A.Monzingo,“I
ntroduction  to  Adaptive
Arrays”,Wiley−interscienc
e(1980)に開示されたものがある。図8は、上記
文献に示されたサイドローブキャンセラの構成図である
。図中、1は主アンテナ、2a、2bは補助アンテナ、
3は主アンテナに接続された受信機、4a、4bは補助
アンテナに接続された受信機、5a、5b、5cは荷重
計算機、6a、6b、6cは複素乗算器、7a、7b、
7cは複素減算器、8a、8b,8cは適応ブロック(
以下、主アンテナの受信信号に関係しない適応ブロック
を直交化手段と適宜呼ぶ)である。x0 (k)は受信
機3の出力信号(主アンテナ1の受信信号)、x1 (
k),x2 (k)は夫々受信機4a、4bの出力信号
(補助アンテナ2a、2bの受信信号)、z(k)はサ
イドローブキャンセラの出力信号、w1 (k),w2
 (k),w3 (k)は荷重計算機5a、5b、5c
の出力信号の荷重値である。上記の各信号の表記式にお
けるkは時間を表す因子であり、信号がアナログ信号の
場合kは実数であり、信号がディジタル信号の場合kは
整数である。信号の形態に拘らず、以下の説明は同様に
できるが、ここでは便宜上ディジタル信号の場合につい
て説明する。この場合、受信機3、4a、4bは夫々A
/D変換器を備え、一定の標本化周期で主アンテナ1、
補助アンテナ2a、2b夫々が出力する信号を同時に標
本化する。また式の表記を簡単にするために、信号は全
て複素信号で表すことにする。受信機3、4a、4bで
は夫々主アンテナ1、補助アンテナ2a、2bが受信し
たRF帯の信号を増幅し、位相検波してI(In−ph
ase)信号、Q(Quadrature)信号と呼ば
れる複素ビデオ信号を生成しする。I信号、Q信号は夫
々複素信号の実部、虚部に対応する。
【0003】図8に示す従来のサイドローブキャンセラ
の動作について、説明を簡単にするために、補助アンテ
ナ数を2、受信干渉波数を1とする。主アンテナ1と補
助アンテナ2a、2bの配置間隔を夫々半波長とし、所
望波(S)と干渉波(J)の入射方向を夫々θs,θj
 で表すとする。このとき、主アンテナ1と補助アンテ
ナ2a、2bの各受信信号x0 (k),x1 (k)
,x2 (k)は夫々次式で表すことができる。   x0 (k)     =GM (θS )AS exp(jωS k
)       +GM (θj )Aj exp(j
ωj k)+n0 (k),            
(1)  x1 (k)     =GA (θS )AS expj(ωS k
+φS )      +GA (θj )Aj ex
pj(ωj k+φj )+n1 (k),    (
2)  x2 (k)     =GA (θS )AS expj(ωS k
+2φS )      +GA (θj )Aj e
xpj(ωj k+2φj )+n2 (k),  (
3)ここに、各記号の定義を以下に示す。As:所望波
の振幅 Aj :受信干渉波の振幅 φs:所望波素子間位相差 φj :受信干渉波素子間位相差 GM (θ):主アンテナ1のアンテナパターンGA 
(θ):補助アンテナ2a,2bのアンテナパターン n0 (k):受信機3の内部雑音 n1 (k):受信機4aの内部雑音 n2 (k):受信機4bの内部雑音 なお、補助アンテナ2a,2bのアンテナパターンは同
一とし、所望波は主アンテナ1の主ローブで受信され、
受信干渉波は主アンテナ1のサイドローブで受信されて
いるものとする。そして、補助アンテナは無指向性のも
のとすると式4で表せる。     GA (θs)=GA (θj)=GA   
                         
 (4)通常、受信干渉波は所望波に比べて電力が圧倒
的に大きいので、補助アンテナにおける所望波成分は、
干渉波成分に比べて無視できる程小さい。しかし、ここ
では比較的近距離に目標があり、補助アンテナにおける
所望波成分が無視できない場合を考える。以下、図8に
示す従来例と荷重値の最適解が等価である図9に示す構
成のサイドローブキャンセラについて説明する。さて、
式2、式3で表される補助アンテナ2a、2bの受信信
号x1 (k),x2 (k)は適応フィルタ12に転
送され、適応フィルタの複素乗算器6d、6eにおいて
荷重w1 ′(k),w2 ′(k)が乗ぜられた後、
複素加算器11に転送され式5に基づいて適応フィルタ
の出力信号y(k)が生成される。     y(k)=w1 ′(k)x1 (k)+w2
 ′(k)x2 (k),  (5)y(k)とx0 
(k)は複素減算器7dに転送され式6に示す誤差信号
z(k)が生成される。     z(k)=x0 (k)−y(k)     
                         
(6)z(k)はサイドローブキャンセラにおける出力
信号そのものであり、式1,式2,式3と式5,式6と
から式7で表せる。
【0004】
【数1】
【0005】式7から分かるように、式8,式9が成立
するように荷重wi′が調整されれば、z(k)、即ち
サイドローブキャンセラの出力信号は受信干渉波が抑圧
され所望波成分に近くなる。しかし、式8、式9を同時
に成立たせることは不可能であり、主アンテナ1におけ
る所望波成分が減衰することになる。さて、上記の荷重
wi′を決定するためには、受信干渉波のパラメータ(
方向、 周波数)が既知でなければならないので、一般
的には、z(k)の2乗平均値が最小になるように逐次
的に荷重wi′を更新していく方法がとられ、以下この
手法の一例であるLMSアルゴリズムに基づいて説明す
る。所望波、受信干渉波、及び受信機雑音は、夫々統計
的に独立であり、互いに無相関であるとすると、次式が
成り立つ。   E[S* (k)J(k)]=0,       
                       (1
0)E[S* (k)nM (k)]=0,E[S* 
(k)ni (k)]=0,  (i=1,2)E[J
* (k)nM (k)]=0,E[J* (k)ni
 (k)]=0,  (i=1,2)E[nM * (
k)ni (k)]=0,(i=1,2)E[n1 *
 (k)n2 (k)]=0,ここで、S(k)は所望
波成分、J(k)は受信干渉波成分、E[  ]は集合
平均を表す。このとき、z(k)の2乗平均値は次式で
表される。
【0006】
【数2】
【0007】ここで、   PS =E[|S(k)|2 ]=As2    
                   (12a) 
 Pj =E[|J(k)|2 ]=Aj 2    
                   (12b) 
 σN 2 =E[|nM (k)|2 ]=E[|n
1 (k)|2 ]                
                =E[|n2 (k
)|2 ],  (12c)式11よりE[|z(k)
|2 ]を最小にするように荷重w1 ′(k)を調整
するということは、以下の式13a,式13bを零にす
ることであり、この場合、受信干渉波のみならず所望波
も抑圧されることが分かる。
【0008】
【数3】
【0009】さて、E[|z(k)|2 ]を最小にす
る荷重を最適荷重と呼び、特にこれをwi OPT ,
(i=1,2)と表記すると、wi OPT は次のW
iener−Hopfの方程式の解として与えられる。
【0010】
【数4】
【0011】上記のA,B,C,Dは夫々以下を表す。       A=E[x1 * (k)x1 (k)]
                      (15
b)      B=E[x1 * (k)x2 (k
)]      C=E[x2 * (k)x1 (k
)]      D=E[x2 * (k)x2 (k
)]
【0012】
【数5】
【0013】実際にはxi (k)の共分散行列ベクト
ルRの逆行列を計算することを避けるために、次式に示
されるLMSアルゴリズムに基づいて逐次的に、ベクト
ルRとベクトルPを推定しながら荷重更新を行う。μは
収束パラメータを表す。   wi ′(k+1)   =wi ′(k)+μz(k)xi * (k),
  (i=0,1)    (16)さて、ここでサイ
ドローブキャンセラ出力における所望波の減衰度を表す
評価パラメータγを導入する。   γ=S/T                  
                         
       (17)ここで、
【0014】
【数6】
【0015】主アンテナ1による受信信号x0 (k)
の平均電力は式18で表されるから、式17はサイドロ
ーブキャンセラ出力における所望波の抑圧比を表してい
ることが分かる。即ち、γの値が大きい程サイドローブ
キャンセラの出力における所望波の減衰量が大きいこと
を表す。   E[|x0(k)|2]     =|GM(θs)|2PS+|GM(θj)|
2Pj+σN2,(18)図11に従来のサイドローブ
キャンセラにおける所望波の減衰量γの計算例を示す。 図11の計算に用いた主要パラメータの値を以下に示す
。但し、荷重w1′(k),w2 ′(k)は式15の
Wiener−Hopfの方程式を解いて得られる最適
荷重値を用いている。 図11の縦軸は所望波の減衰量(γ)のデシベル値を示
し、横軸は所望波の補助アンテナ1素子当りの信号対雑
音比(SNR)のデシベル値を示す。 <計算例の主要パラメータ>   所望波:SNR=−20〜20dB,θs=0.0
°,λs=5.45cm  干渉波:JNR=40dB
,      θj=20.0°,λj=5.43cm
アンテナ間隔:d=2.7cm 補助アンテナ数:2主アンテナゲイン:メインロ−ブ 
 24dB,サイドロ−ブ3dB 主ビーム幅:3° 図11によれば、所望波の補助アンテナ1素子当りの信
号対雑音比(SNR)が約ー20dBを越えると、所望
波の減衰量(γ)は大きくなりはじめ、所望波の信号対
雑音比(SNR)が0dB,10dB,20dBのとき
、所望波の減衰量(γ)は夫々約3dB,約16dB,
約35dBと増大する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来のサイドローブキャンセラでは、受信干渉波数が補
助アンテナ数より少なく、更に比較的近距離に目標が存
在し補助アンテナにおける所望波電力が比較的大きく受
信干渉波電力に比べて無視できないとき、サイドローブ
キャンセラ出力において、受信干渉波だけでなく所望波
も抑圧されるという課題があった。この発明は上記のよ
うな課題を解消するためになされたもので、受信干渉波
数がサイドローブキャンセラのもつ補助アンテナ数より
少なく、補助アンテナにおける所望波電力が比較的大き
く受信干渉波電力に比べて無視できないときに、サイド
ローブキャンセラの出力において、所望波の減衰を軽減
することのできるサイドローブキャンセラを提供するこ
とを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明におけるサイドローブキャンセラでは、以
下の要素を備えて構成したものである。 (a)所定の間隔をおいて並べられた主アンテナとN個
の補助アンテナとに接続されたN+1個の受信機、(b
)上記主アンテナの受信機出力信号(以下、主アンテナ
の受信信号と呼ぶ)に存在する主アンテナののサイドロ
ーブから入射した受信干渉波を抑圧して所望波をうる、
以下の構成を有する適応信号処理手段、(b1)2信号
を入力し出力信号の2乗平均値が最小になるよう調整さ
れた荷重値を一方の入力信号に乗じた結果を他方の入力
信号から減算して出力信号を得る適応ブロック、 (b2)上記適応ブロックを以下のように配列した回路
網、即ちN行N列の点を想定しその上に、第1行は同一
列の第1から第Nまでのアンテナの受信信号を夫々一方
の入力とし、第N+1のアンテナの受信信号を共通の他
方の入力とする第1から第NまでのN個の適応ブロック
を配置し、第2行は第1行の第1から第N−1までのN
−1個の適応ブロックの出力信号を夫々一方の入力とし
、第Nの適応ブロックの出力信号を共通の他方の入力と
する第1から第N−1までのN−1個の適応ブロックを
配置し、以下順に続けて、m≦Nとし第m行では第m−
1行の第1から第N−m+1までの適応ブロックの出力
信号を夫々一方の入力とし、第N−m+2の受信機出力
信号を共通の他方の入力とする第1から第N−m+1ま
でのN−m+1個の適応ブロックを配置し、第N行は第
N−1行の第1と第2の適応ブロックの出力信号を入力
とする第1列の1個の適応ブロックを配置する。 (c)上記適応信号処理手段を構成する回路網において
各補助アンテナの受信信号の経路を開閉して、補助アン
テナ数を切替える切替器、 (d)上記適応信号処理手段を構成する回路網において
第1から第N−1行までの各行の最後列の適応ブロック
の入力信号と出力信号の平均電力比から受信干渉波数を
判定し、それに基づいて上記切替器を制御する制御手段
【0018】
【作用】上記のように構成された本発明のサイドローブ
キャンセラでは、主アンテナとN個の補助アンテナの受
信信号をグラム・シュミットの直交化法を用いて適応信
号処理し、直交化手段を構成する各適応ブロックの入力
側に補助アンテナ数を切替える切替器を備えるとともに
、直交化手段を構成する適応ブロックの各行の最後列の
適応ブロックの入力信号と出力信号の平均電力比から受
信干渉波数を判定し、それに基づいて補助アンテナ数を
切替える制御手段を備えたことにより、受信干渉波数に
応じて、補助アンテナ数をそれに等しく切替えることが
できる。
【0019】
【実施例】図1はこの発明のサイドローブキャンセラの
実施例1の構成を示す図である。先ず、図1に示す補助
アンテナ数Nが2のときのサイドローブキャンセラの構
成について説明する。図中、従来例と同一又は同等部分
は同一符号を付し、重複説明を省く。本実施例では直交
化手段としてグラム・シュミットの直交化法を用いてお
り、適応ブロック8bは補助アンテナ2a、2bの受信
信号x1(k),x2 (k)の2信号を入力とし、適
応ブロック8b出力信号x1 ′(k)の2乗平均値が
最小になるよう調整された荷重値w2 (k)を一方の
入力信号x2 (k)に乗じ、その積を他方の入力信号
x1(k)から減算して出力信号を得る。その結果x2
 (k)とx1 ′(k)とは直交し、これら2信号は
主アンテナ1に接続された受信機3の出力にカスケ−ド
接続された適応ブロック8a及び8cの夫々一方の入力
信号として転送される。適応ブロック8aでは、主アン
テナ1の受信信号x0 (k)とx2 (k)の2信号
を入力とし、適応ブロック8cでは適応ブロック8aの
出力信号x0 ′(k)と適応ブロック8bの出力信号
x1 ′(k)の2信号を入力として、適応ブロック8
bについての説明と同様の適応信号処理を行い、最終的
にサイドローブキャンセラ出力信号z(k)を得る。
【0020】更に、補助アンテナ2a、2bの受信信号
x1 (k),x2 (k)の適応ブロック8bへの信
号入力路に新たに切替器9を設けている。切替器9は駆
動信号がOFFのとき、接点9a,9bはブレ−ク接点
であるので、適応ブロック8bの入力路は閉じていて、
補助アンテナ2a,2bによる受信信号x1 (k),
x2 (k)は、適応ブロック8bに入力される。一方
、切替器9は駆動信号がONのとき、接点9a,9bは
開となるので、適応ブロック8bの入力路は開となり、
補助アンテナ2aが切離されると共に、適応ブロック8
bも無効となるので、補助アンテナ数は2から1に切替
えられる。
【0021】次いで、受信干渉波数の判定し、それに基
づいて、補助アンテナ数を切替える上記切替器を制御す
る制御手段として制御器10についてに説明する。受信
干渉波数による適応ブロック8bの出力信号x1 ′(
k)の平均電力の変化に着目する。既に説明したように
、適応ブロック8bでは結果として2つの入力信号、即
ち、補助アンテナ2a、2bで受信された信号中、電力
の大きい信号成分を除去するように荷重が調整されるの
で、受信干渉波数が1のとき、適応ブロック8bの出力
信号x1 ′(k)は減算を行う前の信号、即ち適応ブ
ロック8bの入力信号x1 (k)と比べて、平均電力
値が大幅に低下する。一方、受信干渉波数が2のときは
、荷重調整によって両方の受信干渉波成分を同時に除去
することができないので、適応ブロック8bの入力信号
x1 (k)と比べて、適応ブロック8bの出力信号x
1 ′(k)の平均電力の低下の度合は受信干渉波数が
1の場合に比較して小さい。ここで、新たに、この適応
ブロック8bの入力信号である補助アンテナ2aの受信
信号x1 (k)と、適応ブロック8bの出力信号x1
 ′(k)との平均電力比をRATIOと定義し式19
で表す。
【0022】
【数7】
【0023】図12に受信干渉波数が1のときのRAT
IOの計算例を、図13に受信干渉波数が2のときのR
ATIOの計算例を示す。縦軸はRATIOのdB値、
横軸は入力サンプル数、即ち、式19におけるNを表す
。図12の計算に用いた主要パラメータの値を以下に示
す。このパラメータはサイドローブキャンセラの運用環
境を考え、補助アンテナ1素子当たりの干渉波の受信電
力は所望波の受信電力に対して、主アンテナのメインロ
ーブとサイドローブの利得差程度大きいものとし、また
受信干渉波数が2の場合、両者の干渉波電力は等しいも
のとしている。<計算例の主要パラメータ>所望波(S
):SNR=20dB,θs=  0.0°,λs=5
.45cm干渉波(J):JNR=40dB,θj=2
0.0°,λj =5.43cmアンテナ間隔:d=2
.7cm 補助アンテナ数:1又は2 主アンテナゲイン:メインロ−ブ24dB,サイドロ−
ブ3dB 図12によれば、入力サンプル数の増加に伴いRATI
O値は大となり、約20dBで頭打ちとなっている。一
方、図13によれば、RATIO値は5dBに満たない
値で頭打ちとなっている。従って、RATIO値に対し
て所定のしきい値を設定することにより、受信干渉波数
が1か2かを判定することができる。
【0024】上記の受信干渉波数を判定し、それに基づ
いて補助アンテナ数を切替える切替器を制御する制御器
の動作について、図2のフローチャートを参照して説明
する。先ず、初期状態として切替器9はOFFの状態に
あるとする。(9a,9bはブレ−ク接点であり常時閉
) ステップ20で適応ブロック8bの入力信号(補助アン
テナ2aの受信信号)x1 (k)の平均電力値を計算
する。 ステップ21で適応ブロック8bの出力信号(複素減算
器7bの出力信号)x1 ′(k)の平均電力を計算す
る。 ステップ22でステップ20とステップ21のデ−タを
もとにその比RATIOを計算する。 ステップ23で受信干渉波数が2の場合、RATIO値
は所定のしきい値より小であるので受信干渉波数は2で
あると判定され、ステップ24へ分岐する。 ステップ24で切替器9をOFFとし補助アンテナ数は
2に設定される。上記のステップ23で、もし受信干渉
波数が1の場合、RATIO値は所定のしきい値より大
であるので受信干渉波数は1であると判定され、ステッ
プ25へ進む。 ステップ25で切替器9をONとし補助アンテナ数を1
に切替える。
【0025】従来例において図11の計算に用いたのと
同じパラメータで、補助アンテナ数を1に切替えたとき
の所望波抑圧量(γ)の変化を図10に示す。図10に
よれば、補助アンテナ数を1に切替えた場合は、所望波
の補助アンテナ1素子当たりの信号対雑音比SNRが2
0dBあっても所望波抑圧量(γ)は約0dBであり、
所望波はほとんど減衰しないという効果が得られる。
【0026】図3は、実施例2の構成の要部を示す図で
ある。図3に示す補助アンテナ数Nが4のときのサイド
ローブキャンセラの構成について説明する。主アンテナ
と4個の補助アンテナの各受信信号を入力信号とし(各
受信機は図示していない)、受信干渉波を抑圧して所望
波信号をうるための適応信号処理手段として、4行4列
の点を想定しその上に、第1行は第1から第4までの4
個の適応ブロック、第2行は第1から第3までの3個の
適応ブロックというように、行番号が1つ進むに従って
適応ブロックを1個ずつ減らし、第4行は第1列の1個
の適応ブロックのみ配置された、合計10個の適応ブロ
ックを備えていて、各適応ブロック間の接続を以下に説
明する。上記の第1行の第1から第4までの4個の適応
ブロックの入力は、夫々順に、第1の主アンテナ及び第
2から第4までの補助アンテナの受信信号を一方の入力
とし、第5の補助アンテナの受信信号を共通のもう一方
の入力としている。第2行の第1から第3までの3個の
適応ブロックの入力は、夫々順に、第1行の第1から第
3までの3個の同一列の適応ブロックの出力信号を一方
の入力とし、第1行の第4の適応ブロック出力信号を共
通のもう一方の入力としている。以下同様に、第4行の
1個の適応ブロックの入力は、第3行の第1と第2の適
応ブロック出力信号を入力としている。ここで、主アン
テナの受信信号に関係しない第2列から第4列に属する
合計6個から成る適応ブロックは当該サイドローブキャ
ンセラにおいて直交化手段を構成している。上記直交化
手段を構成する各適応ブロックの入力側に図示するよう
に、ブレ−ク接点2回路を有する切替器を設置し、全て
の切替器の駆動信号がOFFのとき、全ての適応ブロッ
クの入力路は閉じていて、全ての補助アンテナの受信信
号は、対応する適応ブロックに入力される。次に、上記
切替器を制御する制御手段として制御器は、主アンテナ
による受信信号に関係しない第2列から第4列に属する
合計6個から成る直交化手段において、各行ごとに1個
備え、夫々当該行の最後列の適応ブロックの入力信号と
出力信号から入力信号を得て受信干渉波数の判定し、そ
れに基づいて夫々最後列に属する全ての適応ブロックの
入力側の切替器を制御する。
【0027】一般的に、補助アンテナ数Nを有するサイ
ドローブキャンセラにおいて、受信干渉波数Niが種々
の数をとる場合の制御器の動作について説明する。受信
干渉波数NiがN>Ni>1のとき、第1行から第(N
i−1)行までの制御器ではRATIOの値が図13に
類似した傾向を示し、第Ni行から第(N−1)行まで
の制御器ではRATIO値が図12に類似した傾向を示
す。従って、第1行から第(Ni−1)行までの各制御
器が制御を受持つ列の全ての切替器はOFFのまま(切
替器の接点は閉状態)であり、第Ni行から第(N−1
)行までの各制御器が制御を受持つ列の全ての切替器を
ONにする。(切替器の接点は開状態)受信干渉波数N
iが1のときは、第1行から第(N−1)行までの全て
の制御器ではRATIO値が図12に類似した傾向を示
す。従って、第1行から第(N−1)行までの制御器が
受持つ列の全ての切替器をONにする。(切替器の接点
は開状態)受信干渉波数NiがN、即ち受信干渉波数が
サイドローブキャンセラの有する補助アンテナ数に等し
いときは、第1行から第(N−1)行までの全ての制御
器ではRATIO値が図13に類似した傾向を示す。 従って、第1行から第(N−1)行までの制御器が受持
つ列の全ての切替器はOFFのままである。(切替器の
接点は閉状態)以上により、受信干渉波数の判定と、そ
れに応じて補助アンテナ数の切替えが可能となり、受信
干渉波数Niに補助アンテナ数を一致させることができ
る。
【0028】図4,図5,図6,図7は補助アンテナ数
Nを有する実施例2において、受信干渉波数Niが夫々
4,3,2,1のときの切替器の状態を示す図であり、
また、×印の付してある適応ブロックはその入力側の切
替器がONとなって適応ブロックの入力路が開となるた
め無効であることを示している。上記各図から受信干渉
波数Niが夫々4,3,2,1のとき、補助アンテナ数
が夫々4,3,2,1に切替えられることを示している
。なお、直交化手段としてグラムーシュミットの直交化
法を用いた場合について説明したが、ラティスフィルタ
等の他の直交化法を用いてもよく、上記実施例と同様の
効果を奏する。
【0029】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、主ア
ンテナとN個の補助アンテナの受信信号をグラム・シュ
ミットの直交化法を用いて適応信号処理し、直交化手段
を構成する各適応ブロックの入力側に補助アンテナ数を
切替える切替器を備えるとともに、直交化手段を構成す
る適応ブロックの各行の最後列の適応ブロックの入力信
号と出力信号の平均電力比から受信干渉波数を判定し、
それに基づいて補助アンテナ数を切替える制御手段を備
えたことにより、受信干渉波数が補助アンテナ数より少
なく、補助アンテナにおける所望波電力が受信干渉波電
力に比べて無視できないとき、補助アンテナ数を受信干
渉波数に等しく切替えて、サイドローブキャンセラ出力
における所望波の減衰を軽減することができる。
【0030】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す構成図である。
【図2】本発明の実施例1の制御器の動作を示すフロー
チャートである。
【図3】本発明の実施例2の要部説明図である。
【図4】本発明の実施例2の切替器の状態図である。
【図5】本発明の実施例2の切替器の状態図である。
【図6】本発明の実施例2の切替器の状態図である。
【図7】本発明の実施例2の切替器の状態図である。
【図8】従来のサイドローブキャンセラを示す構成図で
ある。
【図9】従来のサイドローブキャンセラと等価な他の構
成図である。
【図10】本発明のサイドローブキャンセラの性能を示
す図である。
【図11】従来のサイドローブキャンセラの性能を示す
図である。
【図12】本発明の受信干渉波数の判定条件を説明する
図である。
【図13】本発明の受信干渉波数の判定条件を説明する
図である。
【符号の説明】
1  主アンテナ 2a,2b  補助アンテナ 3  受信機 4a,4b  受信機 5a,5b,5c  荷重計算機 6a,6b,6c  複素乗算器 7a,7b,7c  複素減算器 8a,8b,8c  適応ブロック 9  切替器 10  制御器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  主アンテナのサイドローブから入射し
    た受信干渉波を抑圧するサイドローブキャンセラにおい
    て、以下の要素を有するサイドローブキャンセラ。 (a)所定の間隔をおいて並べられた主アンテナとN個
    の補助アンテナとに接続されたN+1個の受信機、(b
    )上記主アンテナの受信機出力信号(以下、主アンテナ
    の受信信号と呼ぶ)に存在する主アンテナのサイドロー
    ブから入射した受信干渉波を抑圧して所望波をうる以下
    の構成を有する適応信号処理手段、(b1)2信号を入
    力し出力信号の2乗平均値が最小になるよう調整された
    荷重値を一方の入力信号に乗じその積を他方の入力信号
    から減算して出力信号を得る適応ブロック、 (b2)上記適応ブロックを以下のように配列した回路
    網、即ちN行N列の点を想定しその上に、第1行は同一
    列の第1から第Nまでのアンテナの受信信号を夫々一方
    の入力とし、第N+1のアンテナの受信信号を共通の他
    方の入力とする第1から第NまでのN個の適応ブロック
    を配置し、第2行は第1行の第1から第N−1までのN
    −1個の適応ブロックの出力信号を夫々一方の入力とし
    、第Nの適応ブロックの出力信号を共通の他方の入力と
    する第1から第N−1までのN−1個の適応ブロックを
    配置し、以下順に続けて、m≦Nとし第m行では第m−
    1行の第1から第N−m+1までの適応ブロックの出力
    信号を夫々一方の入力とし、第N−m+2の受信機出力
    信号を共通の他方の入力とする第1から第N−m+1ま
    でのN−m+1個の適応ブロックを配置し、第N行は第
    N−1行の第1と第2の適応ブロックの出力信号を入力
    とする第1の1個の適応ブロックを配置する。 (c)上記適応信号処理手段を構成する回路網において
    各補助アンテナの受信信号の経路を開閉して、補助アン
    テナ数を切替える切替器、 (d)上記適応信号処理手段を構成する回路網において
    第1から第N−1行までの各行の最後列の適応ブロック
    の入力信号と出力信号の平均電力比から受信干渉波数を
    判定し、それに基づいて上記切替器を制御する制御手段
JP3043511A 1991-03-08 1991-03-08 サイドローブキャンセラ Expired - Fee Related JP2705336B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3043511A JP2705336B2 (ja) 1991-03-08 1991-03-08 サイドローブキャンセラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3043511A JP2705336B2 (ja) 1991-03-08 1991-03-08 サイドローブキャンセラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04297883A true JPH04297883A (ja) 1992-10-21
JP2705336B2 JP2705336B2 (ja) 1998-01-28

Family

ID=12665762

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3043511A Expired - Fee Related JP2705336B2 (ja) 1991-03-08 1991-03-08 サイドローブキャンセラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2705336B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005241418A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Tech Res & Dev Inst Of Japan Def Agency レーダ装置
US8082286B1 (en) * 2002-04-22 2011-12-20 Science Applications International Corporation Method and system for soft-weighting a reiterative adaptive signal processor

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8082286B1 (en) * 2002-04-22 2011-12-20 Science Applications International Corporation Method and system for soft-weighting a reiterative adaptive signal processor
JP2005241418A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Tech Res & Dev Inst Of Japan Def Agency レーダ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2705336B2 (ja) 1998-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2009200254B2 (en) Side lobe suppression
JP2663820B2 (ja) 判定帰還形等化器
JP2697648B2 (ja) 判定帰還形等化器
EP0973151A2 (en) Noise control system
EP1142160A1 (en) AN ADAPTIVE DIGITAL BEAMFORMING RECEIVER WITH $g(p)/2 PHASE SHIFT TO IMPROVE SIGNAL RECEPTION
CN110708103B (zh) 一种无需预延迟的宽带波束形成方法
Chen et al. Adaptive beamforming using frequency invariant uniform concentric circular arrays
JPH04297883A (ja) サイドローブキャンセラ
JP3584912B2 (ja) 回り込みキャンセラ
JPH0786972A (ja) 適応等化器
Duan et al. A new broadband beamformer using IIR filters
JPH0629890A (ja) 干渉波除去装置
JP4068182B2 (ja) 適応フィルタ
JP3560046B2 (ja) サイドローブキャンセラ
JP3007349B1 (ja) アレ―アンテナの制御方法及び制御装置、並びにアレ―アンテナの制御プログラムを記録した記録媒体
JP5111699B2 (ja) 干渉波抑圧装置
JP2003512764A (ja) 信号受信品質を改善するための適応ディジタルビーム形成受信器
JP4689101B2 (ja) 干渉波抑圧装置
JP3002374B2 (ja) エコーキャンセラと併用する音声スイッチの制御方法
JPH0758857B2 (ja) サイドローブキヤンセラ
JP3799421B2 (ja) レーダ装置
JPH09205316A (ja) 干渉波抑圧装置
JPH1146112A (ja) 干渉波抑圧装置
Martins Sub-band structures for adaptive line enhancement
JP2841952B2 (ja) エコー消去装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees