JP2705254B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2705254B2 JP1296687A JP29668789A JP2705254B2 JP 2705254 B2 JP2705254 B2 JP 2705254B2 JP 1296687 A JP1296687 A JP 1296687A JP 29668789 A JP29668789 A JP 29668789A JP 2705254 B2 JP2705254 B2 JP 2705254B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体装置、特に半導体素子内の導電性領域
の構造とその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、シリコン半導体集積回路の高集積化や高速化に
伴ってゲート電極におけるゲート長の短縮が盛んに行わ
れているが、ゲート長が短縮するに従って半導体素子に
LDD(Lightly Doped Drain)構造が用いられるようにな
ってきた。例えば、斉藤和之等により“新構造短チャネ
ルMOSFET"電子通信学会総合全国大会誌,1978,pp.2−10
において発表された。第2図はLDD構造の半導体素子を
示す略図である。図において、11はP型シリコン基板、
12は素子分離絶縁膜、13はゲート絶縁膜、14は閾値制御
不純物、15はゲート電極、16は低濃度不純物拡散領域、
17はサイドスペーサー(絶縁膜)、18は高濃度不純物拡
散領域である。
〔発明が解決しようとする課題〕
LDD構造の半導体素子を製造する際、低濃度不純物拡
散領域を形成するため絶縁性物質で形成されるサイドス
ペーサーが必要であるが、従来は第2図に示すように、
サイドスペーサー17はシリコン基板11の表面に形成して
いるため、サイドスペーサー17は低濃度不純物拡散領域
16の横巾に相当する幅のものが必要となり、その設置ス
ペースが広くなってしまい、サイドスペーサーが素子の
微細化の妨げとなる。
本発明の目的は上記問題点を解消した半導体装置及び
その製造方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明に係る半導体装置
は、導電性領域が高濃度不純物拡散領域とゲート電極近
傍の低濃度不純物拡散領域とによって構成される半導体
装置において、前記高濃度不純物拡散領域と前記低濃度
不純物拡散領域とを前記ゲート電極より隔絶する絶縁膜
を、前記ゲート電極の側壁に沿って立上る前記拡散領域
の界面に沿わせて有し、前記拡散領域下部に該当する深
さのパンチスルー防止拡散層を基板内に有するものであ
る。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、素子分
離絶縁膜間に位置する半導体基板の素子形成領域表面上
にゲート絶縁膜を形成する工程と、 前記素子形成領域に位置する基板内にパンチスルー防
止拡散層を形成する工程と、 前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、 前記ゲート電極をマスクとしてエッチング加工するこ
とにより、ゲート電極部分を除いた半導体基板の素子形
成領域表面を所定深さ位置まで掘下げる工程と、 前記ゲート電極の側壁を含み、前記エッチング加工に
よるエッチング側壁に絶縁膜を形成する工程と、 前記絶縁膜に沿う半導体基板の素子形成領域表面にイ
オン注入による低濃度不純物拡散領域の形成を行う工程
と、 エッチング加工により、ゲート電極の側壁及び半導体
基板の掘下げられた領域の側壁にのみ前記絶縁膜を残す
工程と、 前記半導体基板の掘下げられた領域内で単結晶の結晶
成長を行い、その単結晶にイオン注入して高濃度不純物
拡散領域を形成する工程とを含むものである。
また、本発明の半導体装置は、素子分離絶縁膜間に位
置する半導体基板の素子形成領域表面上にゲート絶縁膜
を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を
形成する工程と、前記ゲート電極をマスクとしてエッチ
ング加工することにより、ゲート電極部分を除いた半導
体基板の素子形成領域表面を所定深さ位置まで掘下げる
工程と、前記ゲート電極の側壁を含み、前記エッチング
加工によるエッチング側壁に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に沿う半導体基板の素子形成領域表面にイオ
ン注入による低濃度不純物拡散領域の形成を行う工程
と、エッチング加工により、ゲート電極の側壁及び半導
体基板の掘下げられた領域の側壁にのみ前記絶縁膜を残
す工程と、前記半導体基板の掘下げられた領域内で単結
晶の結晶成長を行い、その単結晶にイオン注入して高濃
度不純物拡散領域を形成する工程とを含む製造方法によ
って得られる。
〔作用〕
半導体素子内の導電性領域を形成する高濃度不純物拡
散領域と低濃度不純物拡散領域の界面一部に絶縁膜を有
することにより、ドレイン部での高電界が緩和されホッ
トエレクトロン問題が解消し、LDD構造の半導体素子と
同等の特性が得られ、しかも、前記絶縁膜のスペースを
可及的極小にすることが可能となり、素子の微細化が図
れるという利点がある。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す模式的断面図であ
る。
図において、本発明に係る半導体装置においては、素
子の分離絶縁膜2,2に囲まれたP型シリコン基板1の素
子形成領域表面にゲート絶縁膜3を介してゲート電極6
が形成してあり、ゲート絶縁膜3に連らなる絶縁膜7が
ゲート電極6の側壁を覆うとともに、その下端がP型シ
リコン基板1の表面凹部1a内に延設してある。さらに、
基板1の凹部1aの底部及び絶縁膜7の立上り部内側に沿
って低濃度不純物拡散領域8が形成され、低濃度不純物
拡散領域8及び絶縁膜7並びに素子分離絶縁膜2によっ
て取囲まれた基板1の凹部1a内に高濃度不純物拡散領域
9が形成してある。4はパンチスルー防止不純物、5は
閾値制御不純物である。
この構成により、本発明は高濃度不純物拡散領域9と
低濃度不純物拡散領域8をゲート電極6より隔絶する絶
縁膜7を、ゲート電極6の側壁に沿って立上る両拡散領
域8,9の界面に沿って有することとなる。したがって、
本発明によれば、シリコン基板1の表面のうちゲート電
極6を除いた部分に形成した凹部1aの立上り側壁に沿っ
て絶縁膜7を配置して低濃度不純物拡散領域8を形成す
るに必要な長さを上下方向で確保することができること
となり、該絶縁膜7の横方向寸法を可及的極小として素
子の微細化が可能となる。
第3図(a),(b),(c),(d)は本発明の半
導体装置の製造方法を工程順に示した模式図である。第
3図(a)において、P型シリコン基板21上にシリコン
酸化膜からなる素子分離絶縁膜22を形成して、続いて基
板21の素子形成領域表面にゲート絶縁膜23を形成する。
次に、イオン注入法を用いてパンチスルー防止不純物24
としてボロンを注入する。続いて、閾値制御不純物25と
してイオン注入法を用いてボロンの注入を行う。次に、
燐を熱拡散法により拡散したポリシリコンからなるゲー
ト電極26をゲート絶縁膜23上にドライエッチング法を用
いて加工形成する。次に、第3図(b)において、導電
性領域となるシリコン基板21の素子形成領域表面を破線
27より28の矢印まで塩素のRIE技術を用いて1500Å掘下
げる。続いて第3図(c)において、導電性領域の高濃
度不純物拡散領域と低濃度不純物拡散領域を隔絶する絶
縁膜29としてCVD法を用いてシリコン窒化膜を基板21の
掘下げられた凹部21aの底部及び立上り側壁並びにゲー
ト電極24の側壁上に150Å堆積形成し、続いてシリコン
基板21の表面に45度の角度から燐のイオン注入を行い低
濃度不純物拡散領域30の絶縁膜29に沿って形成する。次
に、第3図(d)において、CF4ガスを用いたRIE技術を
用い前記堆積したシリコン窒化膜30の全面エッチングを
行いゲート電極側壁及び塩素のドライエッチング法を用
いて掘下げた領域の側壁のみにシリコン窒化膜29を残
す。続いてSiH4とHClを用いたシリコンの選択エピタキ
シャル法を用いて高濃度不純物拡散領域となる領域に31
の矢印まで1500Åのシリコンの結晶成長を行い、続いて
イオン注入法を用いて結晶成長した単結晶シリコン31に
燐のイオン注入32を行い高濃度不純物拡散領域33を形成
することにより第1図の構造を得る。
以下実施例では、ゲート電極は燐を熱拡散したポリシ
リコンを用いたが、ゲート電極として用いることができ
る低抵抗材料であれば燐拡散を行ったポリシリコンに限
らず、例えば高融点金属や高融点金属とのポリサイド構
造でも構わない。また、導電性領域となる領域を塩素の
RIE技術を用いて掘下げたが、異方的なエッチング形状
が得られれば塩素のRIEに限らず、例えば臭素を用いたR
IEや塩素ガスを用いたECRによるエッチングが有望であ
る。また、低濃度不純物拡散領域を形成する際、燐の斜
めイオン注入を用いて不純物の導入を行っているが、側
壁に不純物が導入されれば斜めイオン注入に限らず、例
えばPSG(燐ガラス)を高濃度不純物拡散領域と低濃度
不純物拡散領域を隔絶する絶縁膜29を用い熱処理を行え
ば燐の斜めイオン注入を行ったときと同等の効果が得ら
れる。さらに、低濃度不純物拡散領域の不純物は燐を用
いているが、砒素を用いても実施できる。また、高濃度
不純物拡散領域の形成にシリコンの選択エピタキシャル
成長を行った後、燐のイオン注入を行い形成している
が、結晶成長を行いながら不純物を導入するドープトエ
ピタキシャル成長も有望である。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、ゲート長が短縮される
に従い発生した半導体素子特性の劣化を回復することが
でき信頼性を向上できる。また、半導体素子の微細化が
図れる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における半導体装置の構造を示す模式的
断面図、第2図は従来例を示す模式図、第3図(a),
(b),(c),(d)は本発明の製造工程を説明する
模式図である。 1,11,21……P型シリコン基板 2,12,22……素子分離絶縁膜 3,13,23……ゲート絶縁膜 4,24……パンチスルー防止不純物 5,14,25……閾値制御不純物 6,15,26……ゲート電極 7,29……高濃度不純物拡散領域と低濃度不純物拡散領域
を隔絶する絶縁膜 17……絶縁膜(サイドスペーサー) 8,16,30……低濃度不純物拡散領域 9,18,33……高濃度不純物拡散領域

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性領域が高濃度不純物拡散領域とゲー
    ト電極近傍の低濃度不純物拡散領域とによって構成され
    る半導体装置において、前記高濃度不純物拡散領域と前
    記低濃度不純物拡散領域とを前記ゲート電極より隔絶す
    る絶縁膜を、前記ゲート電極の側壁に沿って立上る前記
    拡散領域の界面に沿わせて有し、前記拡散領域下部に該
    当する深さのパンチスルー防止拡散層を基板内に有する
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】素子分離絶縁膜間に位置する半導体基板の
    素子形成領域表面上にゲート絶縁膜を形成する工程と、 前記素子形成領域に位置する基板内にパンチスルー防止
    拡散層を形成する工程と、 前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、 前記ゲート電極をマスクとしてエッチング加工すること
    により、ゲート電極部分を除いた半導体基板の素子形成
    領域表面を所定深さ位置まで掘下げる工程と、 前記ゲート電極の側壁を含み、前記エッチング加工によ
    るエッチング側壁に絶縁膜を形成する工程と、 前記絶縁膜に沿う半導体基板の素子形成領域表面にイオ
    ン注入による低濃度不純物拡散領域の形成を行う工程
    と、 エッチング加工により、ゲート電極の側壁及び半導体基
    板の掘下げられた領域の側壁にのみ前記絶縁膜を残す工
    程と、 前記半導体基板の掘下げられた領域内で単結晶の結晶成
    長を行い、その単結晶にイオン注入して高濃度不純物拡
    散領域を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
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