JP2703051B2 - 水溶性フタロシアニン化合物、その製造方法およびその使用 - Google Patents

水溶性フタロシアニン化合物、その製造方法およびその使用

Info

Publication number
JP2703051B2
JP2703051B2 JP1116216A JP11621689A JP2703051B2 JP 2703051 B2 JP2703051 B2 JP 2703051B2 JP 1116216 A JP1116216 A JP 1116216A JP 11621689 A JP11621689 A JP 11621689A JP 2703051 B2 JP2703051 B2 JP 2703051B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon atoms
alkyl
dye
atom
sulfo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1116216A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01319569A (ja
Inventor
シヤウリン ルドルフ
Original Assignee
チバ‐ガイギ アクチエンゲゼルシヤフト
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by チバ‐ガイギ アクチエンゲゼルシヤフト filed Critical チバ‐ガイギ アクチエンゲゼルシヤフト
Publication of JPH01319569A publication Critical patent/JPH01319569A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2703051B2 publication Critical patent/JP2703051B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B56/00Azo dyes containing other chromophoric systems
    • C09B56/14Phthalocyanine-azo dyes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Coloring (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規な水溶性フタロシアニン化合物、その
製造方法、ならびに繊維材料、特に編織繊維材料の染色
および捺染のためのその使用に関する。
本発明の対象は下記式の新規な水溶性フタロシアニン
化合物である。
式中、 R1とR2とは同種または異種であって、水素、2乃至5個
の炭素原子を有するヒドロキシアルキル、アルキル部分
に1乃至5個の炭素原子を有するカルボキシルアルキ
ル、またはフェニルを意味するか、または R1とR2とは窒素原子と一緒でさらにヘテロ原子を有する
ことのできる複素環式環を形成する、 R3は水素またはメチル、 R4はそれぞれ1乃至5個の炭素原子を有するアルキルま
たはアルコキシ、−NHCOR6(ここでR6はそれぞれ1乃至
3個の炭素原子を有するアルキルまたはヒドロキシアル
キル、または置換されていないかまたは置換されたフェ
ニルである)またはスルホを意味する、 R5はそれぞれ1乃至5個の炭素原子を有するアルキルま
たはアルコキシ、ヒドロキシル、カルボキシルまたはス
ルホを意味する、なおフェニル環A内には相互に異なる
少なくとも2つの置換基R5が存在する、 Meは配位配合された金属原子、 Pcは(a+b+c)価のフタロシアニン残基、 nは1乃至3、 pは2乃至4、 aは1乃至2、 bは0.5乃至1.5、 cは1乃至2、ただし、(a+b+c)の合計は2.5乃
至4である。
置換基R1とR2とは互いに同種または異種であって、水
素、2乃至5個の炭素原子を有するヒドロキシアルキ
ル、たとえばヒドロキシエチル、ヒドロキシ−n−プロ
ピル、ヒドロキシ−n−ブチル、ヒドロキシ−n−ペン
チルあるいは対応する分枝のヒドロキシアルキル基;ア
ルキル部分に1乃至5個の炭素原子を有するカルボキシ
アルキル、たとえばカルボキシメチル、カルボキシエチ
ル、カルボキシ−n−プロピル、カルボキシ−n−ブチ
ル、カルボキシ−n−ペンチルあるいは対応するアルキ
ル部分が枝別れしたカルボキシアルキル基;またはフェ
ニルを意味する。
好ましくは、置換基R1とR2とは水素、ヒドロキシエチ
ル、またはアルキル部分に1または2個の炭素原子を有
するカルボキシアルキル(たとえば、−CH2COOH,−CH2C
H2COOH)またはフェニルを意味する。この場合、好まし
い組合せは、R1とR2とのうちの一方が水素そして他方が
上記置換基のいずれか1つであるものである。
R1とR2とはそれが結合している窒素原子と一緒で複素
環式環を形成する。好ましい複素環は、さらに複素原子
として窒素原子、硫黄原子および/または酸素原子を含
有することができる飽和複素環式5員または6員環であ
る。かかる複素環式基−NR1R2の例をあげればピロリジ
ノ、ピペリジノ、ピペコリノ、モルホリノ、チオモルホ
リノ、ピペラジノ等であり、好ましいのはピロリジノ、
ピペリジノ、モルホリノまたはチオモルホリノである。
R3はメチルまたは好ましくは水素である。
式(1)の化合物中のR4とR5とがC1−C5−アルキル基
である場合、その例としてはメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル等が考慮
される。1乃至3個の炭素原子を有する上記のアルキル
基、特にメチルが好ましい。
R4とR5がC1−C5−アルコキシ基である場合、その例と
してはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シキ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t
ert−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ等が考慮
される。1乃至3個の炭素原子を有する上記のアルコキ
シ基、特にメトキシが好ましい。
式(1)の化合物中のR4が−NHCOR6を意味する場合、
その例としては−NHCOCH3,−NHCOCH2CH3,−NHCOCH2CH2C
H3,−NHCOCH2OH,−NHCOCH2CH2OH,−NHCOCH2CH2CH2OH、
または (このフェニル環は置換されていないかまたは、たとえ
ばメチルまたはハロゲンによって置換されることができ
る)が考慮される。好ましくは、置換基−NHCOR6は−NH
COCH3,−NHCOCH2OH,または−NHCOC6H5である。
置換基R4とR5とが意味するスルホは、遊離酸の形(−
SO3H)のものも塩の形のものも包含する。塩としては特
にアルカリ金属塩(Li,Na,K)またはアンモニウム塩が
考慮される。
さらに置換基R5はヒドロキシルまたはカルボキシル
(−COOH)を意味する。この場合、環Aには相互に異な
る少なくとも2つの置換基が存在する。たとえば、2乃
至4個、好ましくは2または3個の置換基、たとえばヒ
ドロキシルとカルボキシルとが存在する。したがって、
pは2乃至4、好ましくは2または3の数である。
は基 に対して、たとえばメタ位置または好ましくはパラ位置
に存在する。
配位結合された金属原子として式(1)の化合物中に
存在するMeの例は鉄原子、コバルト原子、ニッケル原
子、特に銅原子である。
Pcは(a+b+c)の価のフタロシアニン残基を示す
略号である。
指数aとcとはそれぞれ1乃至1.5の1つの値(平均
値)、特に好ましくは約1の値を持つ。指数bは好まし
くは0.5乃至1の値(平均値)を持つ。特に(a+b)
の合計は≦2の値(平均値)、特に好ましくは、1.5の
値を持つ。
式(1)の化合物の中で好ましいものは、R1とR2とが
互いに同種または異種であって、それぞれ水素、ヒドロ
キシエチル、アルキル部分に1または2個の炭素原子を
有するカルボキシルアルキル、またはフェニルを意味す
るか、またはR1とR2とが窒素原子と一緒でさらに別のヘ
テロ原子として窒素原子、硫黄原子および/または酸素
原子を含有することができる5員または6員の複素環式
環を形成し、R4がそれぞれ1乃至3個の炭素原子を有す
るアルキルまたはアルコキシ、−NHCOCH3,−NHCOCH2OH,
−NHCOC6H5またはスルホを意味し、 R5がそれぞれ1乃至3個の炭素原子を有するアルキル
またはアルコキシ、ヒドロキシル、カルボキシルまたは
スルホを意味し、フェニル環A内には2または3個の置
換基R5が存在し、そのうちの少なくとも2つは相互に異
なるものである、Meは配位結合された鉄原子、コバルト
原子、ニッケル原子または特に銅原子、そして、Pc、
R3、a、b、c、nおよびpが上記意味を有する化合物
である。
特に下記式の化合物が好ましい。
式中、 R1とR2とは互いに同種または異種であって、水素、ヒド
ロキシエチル、アルキル部分に1または2個の炭素原子
を有するカルボキシルアルキルまたはフェニルを意味す
るか、または、R1とR2とが窒素原子と一緒でさらに別の
ヘテロ原子として窒素原子、硫黄原子および/または酸
素原子を含有することができる5員または6員の複素環
式環を形成し、 R4はそれぞれ1乃至3個の炭素原子を有するアルキルま
たはアルコキシ、−NHCOCH3,−NHCOCH2OH,−NHCOC6H5
たはスルホを意味し、R5はそれぞれ1乃至3個の炭素原
子を有するアルキルまたはアルコキシ、ヒドロキシル、
カルボキシルまたはスルホを意味し、フェニル環A内に
は2または3個の置換基R5が存在し、そのうちの少なく
とも2つは相互に異なるものである、 そして Pc、R3、a、b、c、nおよびpが請求項1に記載した
意味を有する。
本発明の特に好ましい実施態様の化合物は下記式の化
合物である。
式中、 R2′は水素、ヒドロキシエチルまたはフェニル、 R8は水素、メチルまたはメトキシ、 R9は水素、メチル、メトキシ、−NHCOCH3,−NHCOCH2O
H、またはスルホ、 R10はメチルまたはヒドロキシル、 R11はカルボキシルまたはスルホ、 R12は水素、カルボキシルまたはスルホ、ただし、R12
R11とは異なる意味を有する、 a′とc′とは互いに独立的に1乃至1.5、 b′は0.5乃至1.0、ただし(a+b+c)の合計は2.5
乃至4である。
式(1)の化合物の製造方法も本発明の対象の1つで
あり、本発明の製造方法は、式 (式中、 Meは配位結合された金属原子、 xは2.5乃至4、 yは0乃至1.5であり、(x+y)の合計は4またはそ
れ以下、好ましくは3乃至4、特に好ましくは3であ
る)の金属フタロシアニンスルホクロライドを、第1ま
たは第2アミノ基を有する式 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、nおよびpは式(1)に
ついて記載した意味を有する)の2つの化合物と、水性
媒質中でpH価を5乃至10に保持しながら0乃至100℃の
温度で反応(縮合)させ、そして場合によっては次に酸
またはアルカリ化合物で加水分解することを特徴とする
方法である。
この本発明の方法は、好ましくは、0乃至40℃の温度
かつ5乃至8のpH価で実施される。縮合剤としては含窒
素化合物、たとえば、ピリジン、ニコチン酸またはイミ
ダゾールなどが適当である。
式(4)と式(5)の化合物は同時的または逐次的に
式(3)のフタロシアニンスルホクロライドと反応させ
ることができる。この場合、通常は最初に式(4)のア
ミノ基含有アゾ染料と反応させ、次に式(5)のアミン
と反応させる。式(3)の化合物に対してそれぞれb倍
モルとc倍モルの量、好ましくは0.1乃至1倍モル過剰
の量で式(4)と(5)の化合物は使用される。
アルカリ性加水分解はアルカリ金属の水酸化物、炭酸
塩、重炭酸塩またはアンモニアまたはアミンを使用して
実施することができ、酸性加水分解は鉱酸とくに塩酸ま
たは硫酸を使用して実施することができる。
4 式(1)の化合物のいま1つの製造方法として、上
記式(3)のフタロシアニンスルホクロライドを、式 の化合物と反応させ、その保護基R7たとえばアセチルを
加水分解により脱離し、得られたアミノ基をジアゾ化
し、そして次に式 のカップリング成分にカップリングする方法がある。
この場合、式(5)の化合物との反応は、式(6)の
化合物の反応と同時的に、あるいはカップリングに後続
して実施することができる。
出発物質として使用される式(3)のフタロシアニン
スルホクロライドは、公知化合物であるかあるいはそれ
自体公知の方法で(高められた温度で金属フタロシアニ
ンをクロロスルホン酸および/または塩化チオニルと反
応させる)製造することができる。たとえば、下記文献
を参照されたい: ケー・ベンカタラマン(K.Venkataraman)の“合成染
料の化学(The Chemistry of syntheticdyes)”第5
巻、261頁(1971年)、アカデミック出版社(Academic
Press社)、ニューヨーク/ロンドン発行; エフ・エム・モーザー(F.M.Moser),エー・エル・
トーマル(A.L.Thomas)の“フタロシアニン(The phth
alocyanines)”第2巻、20−22頁、シーアールシー出
版社(CRC Press社)1983年発行。
式(4)の化合物も同じく公知のアゾ染料であり、一
般に遊離第一または第二アミノ基を有する黄アゾ染料で
ある。式(5)のアミノ化合物は一般に公知であり、容
易に入手することができる。
本発明は、式(1)のフタロシアニン化合物あるいは
場合によってはその化合物を窒素含有繊維材料および特
にヒドロキシル基含有繊維材料の染色または捺染に使用
する方法にも関する。
本発明の式(1)のフタロシアニン化合物(フタロシ
アニン−アゾ染料)は、窒素含有繊維材料または特にセ
ルロース繊維材料の染色および捺染に適する。特に、シ
ルク、ウールまたは合成ポリアミド製の編織繊維材料な
らびにレーヨン、木綿または麻のごときセルロース系繊
維製の布の染色および捺染のために好適である。
染色学的特性の点からみれば、本化合物は直接染料の
(C.I.の“direct dyes")と呼ぶことができる。
また、混合繊維たとえばウール/木綿、ポリアミド/
木綿、ポリアクリル/木綿あるいは特にポリエステル/
木綿のごとき混合繊維製の編織繊維材料を、他のタイプ
の繊維用の染料の存在下において一浴染色法によって染
色することもできる。
染色される編織繊維材料は、各種の加工段階のもので
ありうる。たとえばファイバー、ヤーン、織布または織
物でありうる。
繊維材料基質のほか、レザーや紙も本発明による式
(1)の化合物(染料)で染色することができる。
本発明による染料を使用すれば、良好な全般的堅牢
性、特に摩擦堅牢性、湿潤堅牢性、湿潤摩擦堅牢性、汗
堅牢性、耐光堅牢性がすぐれている鮮明な緑色に均染さ
れた染色物が得られる。必要ならば、湿潤堅牢性特に洗
濯堅牢性を、得られた直接染色物または捺染物をいわゆ
る固着剤で後処理することによってさらに実質的に向上
させることができる。
式(1)の本発明による染料は他の染料、特に分散染
料と容易に組合せることができる。本発明による染料
は、十分な高温安定性を有している。したがって、ポリ
エステル繊維のための染色条件、すなわち、約100乃至1
50℃の範囲、好ましくは110乃至130℃温度で、水性浴か
ら4乃至7.5、好ましくは、5乃至7のpH価で染色に用
いることができる。
このような特性のために、本発明による式(1)の染
料と一緒に通常の分散染料を使用してポリエステル/木
綿混合繊維(混織布)を一段階で、一浴法で染色するこ
とが可能となる。この場合、両方の繊維はそれぞれの染
料によって均一かつ堅牢に染色される。本発明による染
料と同じ色を有する分散染料を使用すれば、いわゆるマ
ッチした染色物を得ることも可能である。
本発明による式(1)の染料を使用した場合には、混
合繊維材料(混織布)たとえばポリエステル繊維とセル
ロース繊維とからの混織混紡製品の染色を実質的に簡単
化することができる。すなわち、常用のごとく混合繊維
材料のそれぞれのタイプ繊維を別々の染色条件で別々の
染色工程で染色する必要がもはやなくなる。
本発明による式(1)の化合物は、インクジェット印
刷のための水性インクを製造するためにも使用すること
ができる。
以下、本発明を実施例によってさらに説明する。実施
例中の部およびパーセントは特に別途記載のない限り重
量ベースである。重量部と容量部との関係はキログラム
とリットルとの関係と同じである。
実施例1 銅フタロシアニン−トリスルホクロライドの17.4部を
水30部中で撹拌する。得られた懸濁物に3−カルボキシ
−4−ヒドロキシ−4′−アミノアゾベンゼン(ナトリ
ウム塩)12.8部を添加する。この反応混合物を45℃で8
時間撹拌する。この際、1規定アンモニア水溶液を添加
してpH価を6.5乃至7.0に保持する。約80容量部のアンモ
ニア溶液が必要である。
反応終了後、得られた染料を塩化ナトリウム15gで沈
殿させる。この沈殿を濾別し、最初に5%塩化ナトリウ
ム水溶液で、次にエタノールで無色濾液が得られるまで
洗浄する。
乾燥後、下記式の粗製染料22部が得られる。
同様方法で下記式の染料も得られる。
実施例2 銅フタロシアニン−トリスルホクロライドの17.4部を
300部の氷冷水の中で撹拌する。得られた懸濁物に3−
カルボキシ−4−ヒドロキシ−4′−アミノアゾベンゼ
ン(ナトリウム塩)12.8部を添加する。この反応混合物
を45℃で8時間撹拌する。この際、1規定アンモニア水
溶液を添加してpH価を7.0乃至7.6に保持する。約80容量
部のアンモニア溶液が必要である。
反応終了後、得られた染料を塩化ナトリウム30部で沈
殿させる。この沈殿を濾別し、最初に5%塩化ナトリウ
ム水溶液で、次にエタノールで無色濾液が得られるまで
洗浄する。
乾燥後、下記式の粗製染料22部が得られる。
実施例3 1分子当り平均約1.8のスルホクロライド基と0.8のス
ルホン酸塩とを含有している銅フタロシアニン−スルホ
クロライドの16.3部を300部の中で撹拌する。得られた
懸濁物にモノアゾ染料、3−カルボキシ−4−ヒドロキ
シ−4′−アミノアゾベンゼン(ナトリウム塩)7.8部
とピリジンの0.25部とを添加する。この反応混合物を0
乃至5℃で3時間、次に15乃至20℃で2時間そして最後
に35乃至40℃の温度で2時間撹拌する。この反応の間、
1規定アンモニア水溶液を添加してpH価を8.2に保持す
る。反応終了後、染料を塩化ナトリウムで塩析し、沈殿
を濾別し、最初に塩化ナトリウム水溶液で、次にエタノ
ールで洗浄して乾燥する。しかして、下記式の染料を得
る。
この染料はセルロースおよびレザーを鮮明で耐光堅牢
性のすぐれた青緑色に染色する。
実施例4 1分子当り平均約1.7のスルホクロライド基と1.0のス
ルホン酸塩とを含有している銅フタロシアニン−スルホ
クロライドの43.6部を750部の氷水の中に懸濁する。得
られた懸濁物にモノアゾ染料、3−カルボキシ−4−ヒ
ドロキシ−5′−メトキシ−2′−メチル−4′−アミ
ノアゾベンゼン(ナトリウム塩)20部とピリジンの0.5
部とを添加する。この反応混合物を0乃至5℃で4時
間、次に10℃で1時間、20℃で1時間そして最後に40℃
の温度で2時間撹拌する。この反応の間、2規定アンモ
ニア水溶液を添加してpH価を8.5乃至8.7に保持する。反
応終了後、得られた染料を塩化ナトリウムで塩析し、沈
殿を濾別し、最初に塩化ナトリウム水溶液で、次にエタ
ノールで洗浄する。乾燥後に下記式の粗製染料60部を得
る。
この染料はセルロース材料およびレザーを鮮明な緑色
に染色する。この染色物は耐光堅牢性が良好であり、ま
た特に陽イオン固着剤で後処理した後は、すぐれた湿潤
堅牢性を示す。
実施例5 1分子当り約1.1のスルホン酸基、約0.7の−SO2NH2
基および約1.1の式 の基を含有する銅フタロシアニン塩基(ナトリウム塩)
23.1部(これは公知方式により銅フタロシアニンをスル
ホクロル化し、ついでアンモニアおよび3−アミノアセ
トアニリドと反応させ、そのあとでアセチル保護基を脱
離することによって製造される)を水200部中の亜硝酸
ナトリウム2部の溶液に添加する。氷100部を加えた
後、氷水50部中の30%塩酸14部の溶液を0乃至2℃の温
度で滴下する。次に、このジアゾニウム塩の懸濁物を、
0乃至4℃の温度で氷水200部中のサリチル酸(ナトリ
ウム塩)22.9部の溶液に滴下する。このカップリング反
応の間、30%水酸化ナトリウム溶液を添加して反応混合
物のpH価を約85に保持する。反応終了後、反応溶液に塩
化ナトリウムを加え、塩析した染料を濾別し、塩化ナト
リウム溶液で洗って乾燥する。しかして下記式の染料が
得られる。
この染料はセルロース染料およびレザーを鮮明かつ耐
光堅牢性が良好な青緑色に染色する。
λmax350,616,670nm. 実施例6−16 実施例1乃至5と同様にして次表の染料が製造され
た。これら染料はセルロース材料およびレザーを良好な
全般的堅牢性を有する鮮明な緑色に染色する。
染色例1 水200部と実施例2で製造された染料0.35部とを含有
している染浴に約30℃の温度で木綿布(漂白しシルケッ
ト加工したもの)10部を投入する。この浴を30分間で95
℃まで加熱し、この温度に15分間保持する。ついで、無
水の硫酸ナトリウム4部を添加し、そしてさらに45分間
95℃の温度で染色する。このあと、染浴を15分間で80℃
まで冷却し、この温度にさらに15分間保持する。しかる
のち染色物を冷水でよくすすぎ洗し、乾燥する。
染色例2 水200部、C.I.分散イエロー99の染料0.05部、C.I.分
散ブルー60の染料0.5部および実施例2で製造された染
料0.2部からなる染料混合物、硫酸アンモニウム0.4部お
よび陰イオン分散剤(たとえばナフタレンスルホン酸の
ホルムアルデヒド縮合生成物)0.2部を含有する染浴を
仕立てる。この染浴に約50℃の温度でポリエステルと木
綿とからの混合繊維材料10部を投入する。この染浴のpH
価をギ酸で5.5に調整し、無水硫酸ナトリウムの1部を
加え、そのあと45分間で約130℃まで加熱する。130℃の
温度でさらに45分間染色する。次に30分間で染浴を約80
℃まで冷却し、そしてこの温度にさらに45分間保持す
る。しかるのち染色物を冷水でよくすすぎ洗いして乾燥
する。
染色例3 染色例1または2に記載したように操作を実施する
が、染色後冷水ですすぎ洗いした染色物を新規に調製し
た約30℃の温度の後処理浴に入れる。この後処理浴は水
200部と陽イオン後処理剤(アミン−ホルムアルデヒド
−ジシアンジアミド縮合物またはジシアンジアミドとジ
エチレントリアミンとを基剤とした調合物)0.2乃至0.6
部を含有するものである。30℃の温度で30分間この浴の
中で後処理した後、さらに洗浄することなく染色物を乾
燥する。これにより湿潤堅牢性が向上された染色物が得
られる。
染色例4 染色例1または2に記載したように操作を実施する
が、染色後冷水ですすぎ洗いした染色物を新規に調製し
た約25℃の温度の後処理浴に入れる。この後処理浴は水
200部、無水硫酸ナトリウムの1部およびN−メチルジ
アルキルアミンとエピクロロヒドリンとを基剤とした繊
維反応性陽イオン後処理剤0.6部とを含有するものであ
る。浴温度を15分間で40℃まで上げ、30%の水酸化ナト
リウム溶液0.8部を添加し、染色物をさらに45分間40℃
の温度で処理する。最後にこの染色物を温水ですすぎ洗
いして乾燥する。このようにして後処理された染色物は
向上された湿潤堅牢性を示す。

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 [式中、 R1とR2とは同種または異種であって、それぞれ水素、2
    乃至5個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル、アル
    キル部分に1乃至5個の炭素原子を有するカルボキシア
    ルキル、またはフェニルを意味するか、または R1とR2とは窒素原子と一緒でさらにヘテロ原子を有する
    ことのできる複素環式環を形成する、 R3は水素またはメチル、 R4はそれぞれ1乃至5個の炭素原子を有するアルキルま
    たはアルコキシ、−NHCOR6(ここでR6はそれぞれ1乃至
    3個の炭素原子を有するアルキルまたはヒドロキシアル
    キル、または置換されていないかまたは置換されたフェ
    ニルである)またはスルホを意味する、 R5はそれぞれ1乃至5個の炭素原子を有するアルキルま
    たはアルコキシ、ヒドロキシル、カルボキシルまたはス
    ルホを意味する、なお、フェニル環A内に相互に異なる
    少なくとも2つの置換基R5が存在する、 Meは配位結合された金属原子、 Pcは(a+b+c)価のフタロシアニン残基、 nは1乃至3、 pは2乃至4、 aは1乃至2、 bは0.5乃至1.5、 cは1乃至2、ただし、 (a+b+c)の合計は2.5乃至4である] の化合物。
  2. 【請求項2】R1とR2とが互いに同種または異種であっ
    て、それぞれ水素、ヒドロキシエチル、アルキル部分に
    1または2個の炭素原子を有するカルボキシルアルキル
    またはフェニルを意味するか、または、R1とR2とが窒素
    原子と一緒でさらに別のヘテロ原子として窒素原子、硫
    黄原子および/または酸素原子を含有することができる
    5員または6員の複素環式環を形成し、R4がそれぞれ1
    乃至3個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキ
    シ、−NHCOCH3、−NHCOCH2OH、−NHCOC6H5またはスルホ
    を意味し、R5がそれぞれ1乃至3個の炭素原子を有する
    アルキルまたはアルコキシ、ヒドロキシル、カルボキシ
    ルまたはスルホを意味し、フェニル環A内には2または
    3個の置換基R5が存在し、そのうちの少なくとも2つは
    相互に異なるものであり、 Meは配位結合された鉄原子、コバルト原子、ニッケル原
    子または銅原子であり、そしてPc、R3、a、b、c、n
    およびpが請求項1に記載した意味を有する、請求項1
    記載の化合物。
  3. 【請求項3】式 (式中、 R1とR2とは同種または異種であって、それぞれ水素、ヒ
    ドロキシエチル、アルキル部分に1または2個の炭素原
    子を有するカルボキシルアルキルまたはフェニルを意味
    するか、または、R1とR2とが窒素原子と一緒でさらに別
    のヘテロ原子として窒素原子、硫黄原子および/または
    酸素原子を含有することができる5員または6員の複素
    環式環を形成し、 R4はそれぞれ1乃至3個の炭素原子を有するアルキルま
    たはアルコキシ、−NHCOCH3、−NHCOCH2OH、−NHCOC6H5
    またはスルホを意味し、 R5はそれぞれ1乃至3個の炭素原子を有するアルキルま
    たはアルコキシ、ヒドロキシル、カルボキシルまたはス
    ルホを意味し、フェニル環A内には2または3個の置換
    基R5が存在し、そのうちの少なくとも2つは相互に異な
    るものである、 そして Pc、R3、a、b、c、nおよびpが請求項1に記載した
    意味を有する)の請求項1または2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】aとcとが互いに独立的に1乃至1.5そし
    てbが0.5乃至1.0である請求項1乃至3のいずれか1項
    に記載の化合物。
  5. 【請求項5】式 (式中、 R2′は水素、ヒドロキシエチルまたはフェニル、 R8は水素、メチルまたはメトキシ、 R9は水素、メチル、メトキシ、−NHCOCH3、−NHCOCH2O
    H、またはスルホ、 R10はメチルまたはヒドロキシル、 R11はカルボキシルまたはスルホ、 R12は水素、カルボキシルまたはスルホ、ただしR12はR
    11とは異なる意味を有する、 a′とc′とは互いに独立に1乃至1.5、 b′は0.5乃至1.0、ただし(a′+b′+c′)の合計
    は2.5乃至4である)の請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】式 の請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】式 の請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】式 の請求項1記載の化合物。
  9. 【請求項9】請求項1記載の化合物の製造方法におい
    て、 式 (式中、Meは配位結合された金属原子、 xは2.5乃至4、 yは0乃至1.5であり、(x+y)の合計は4またはそ
    れ以下である)の金属フタロシアニンスルホクロライド
    を、式 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、nおよびpは請求項1に
    記載した意味を有する)の2つのアミンと同時的または
    逐次的に、水性媒質中でpH価を5乃至10に保持しなが
    ら、0乃至100℃の温度で反応させ、そしてこの生成物
    を、場合によっては次に酸またはアルカリ化合物で加水
    分解することを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】請求項1記載の化合物の製造方法におい
    て、 式 (式中、 Meは配位結合された金属原子、 xは2.5乃至4、 yは0乃至1.5であり、(x+y)の合計は4またはそ
    れ以下である)の金属フタロシアニンスルホクロライド
    を、式 (式中、R7は保護基を意味し、そしてR1、R2、R3、R4
    よびnは請求項1に記載した意味を有する)の2つのア
    ミンと同時的または逐次的に、水性媒質中でpH価を5乃
    至10に保持しながら、0乃至100℃の温度で反応させ、
    次に保護基を脱離し、得られたアミノ基をジアゾ化し、
    そしてそのジアゾ化合物を式 のカップリング成分にカップリングすることを特徴とす
    る方法。
  11. 【請求項11】請求項1乃至8のいずれか1項に記載の
    染料または請求項9または10のいずれか1項に記載の方
    法によって製造された染料を、窒素含有繊維材料および
    セルロース系繊維材料の染色および捺染のために使用す
    る方法。
  12. 【請求項12】請求項1乃至8のいずれか1項に記載の
    染料または請求項9または10のいずれか1項に記載の方
    法によって製造された染料を用いて、合成繊維材料とセ
    ルロース系繊維材料との繊維混合物を、ポリエステル繊
    維用の分散染料の存在下において、ポリエステル繊維用
    の染色条件下で染色および捺染する方法。
  13. 【請求項13】合成繊維材料とセルロース系繊維との繊
    維混合物がポリエステル/木綿混合物である請求項12に
    記載の方法。
  14. 【請求項14】ポリエステル/木綿混合布を分散染料お
    よび直接染料を用いて染色する方法において、請求項1
    に記載した式(1)の直接染料を分散染料と共に使用し
    て一段階、一浴法により100乃至150℃の温度かつ4乃至
    7.5のpHにおいて水性浴から染色することを特徴とする
    方法。
JP1116216A 1988-05-11 1989-05-11 水溶性フタロシアニン化合物、その製造方法およびその使用 Expired - Fee Related JP2703051B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CH178588 1988-05-11
CH01785/88-7 1988-05-11

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01319569A JPH01319569A (ja) 1989-12-25
JP2703051B2 true JP2703051B2 (ja) 1998-01-26

Family

ID=4218548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1116216A Expired - Fee Related JP2703051B2 (ja) 1988-05-11 1989-05-11 水溶性フタロシアニン化合物、その製造方法およびその使用

Country Status (9)

Country Link
US (1) US5059682A (ja)
EP (1) EP0342158B1 (ja)
JP (1) JP2703051B2 (ja)
KR (1) KR0148686B1 (ja)
AR (1) AR246978A1 (ja)
BR (1) BR8902190A (ja)
DE (1) DE58905414D1 (ja)
ES (1) ES2058590T3 (ja)
MX (1) MX15981A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2141646C (en) * 1994-02-04 2001-11-06 Nobuyuki Kuwabara Leather coloring process, leather coloring apparatus, and colored leather produced by such process
JP2001213884A (ja) * 2000-01-31 2001-08-07 Yamada Chem Co Ltd 水溶性フタロシアニン化合物

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB763343A (en) * 1952-07-31 1956-12-12 Durand & Huguenin Ag New water-soluble mordant azophthalocyanine dyestuffs and process for making them
DE1176300B (de) * 1961-09-28 1964-08-20 Siegle & Co G M B H Farbenabri Verfahren zur Herstellung von basischen Phthalocyaninfarbstoffen
FR1421156A (fr) * 1964-01-21 1965-12-10 Geigy Ag J R Nouveaux colorants phtalocyaniques et leur préparation
FR1441328A (fr) * 1964-07-29 1966-06-03 Hoechst Ag Nouveaux colorants de la série des azophtalocyanines et leur préparation
DE1289206B (de) * 1964-07-29 1969-02-13 Hoechst Ag Verfahren zur Herstellung von wasserloeslichen Azophthalocyaninfarbstoffen
CH476815A (de) * 1965-12-17 1969-08-15 Sandoz Ag Verfahren zur Herstellung von Reaktivfarbstoffen der Phthalocyaninreihe
JPS6187759A (ja) * 1984-09-06 1986-05-06 Nippon Kayaku Co Ltd 水溶性フタロシアニン化合物を用いる基材表面皮膜の着色法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01319569A (ja) 1989-12-25
US5059682A (en) 1991-10-22
AR246978A1 (es) 1994-10-31
MX15981A (es) 1993-11-01
DE58905414D1 (de) 1993-10-07
EP0342158B1 (de) 1993-09-01
BR8902190A (pt) 1990-01-02
KR0148686B1 (ko) 1998-08-01
EP0342158A1 (de) 1989-11-15
ES2058590T3 (es) 1994-11-01
KR900018119A (ko) 1990-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3970946B2 (ja) アゾ染料混合物、アゾ染料、それらの製法及びそれらの用途
SK279233B6 (sk) Azofarbivá, spôsob ich výroby a ich použitie na fa
EP0051041B1 (en) Basic or cationic sulphonic acid group-containing azo compounds, their synthesis and their use in dyeing substrates containing paper or cotton as well as dyestuff preparations thereof
EP0252508B1 (en) Water soluble disazo colorant and dyeing method using the same
JPS6239179B2 (ja)
JPH10504330A (ja) 反応性モノアゾ染料
US4855411A (en) Water-soluble, monoazo dyes containing a ureido group and two sulfonyl fiber-reactive groups
US5958086A (en) Dye mixtures, process for their preparation and the use thereof
US6372893B1 (en) AZO dyestuffs
JP2703051B2 (ja) 水溶性フタロシアニン化合物、その製造方法およびその使用
GB2057480A (en) Organic compounds
US3086967A (en) Metal-containing azo dyestuffs having sulphonyloxy-substituted alkyl sulphone groups
JP3081362B2 (ja) アゾ染料
US3449317A (en) Fibre-reactive azo dyestuffs
US3526617A (en) Water-soluble 2:1-chromium complex monoazo dyestuffs containing ethionylamino or vinyl sulfonamido groups
KR890002641B1 (ko) 수용성 아조 화합물의 제조방법
US3528961A (en) Monoazo dyes from e-caprolactam
JPH0798909B2 (ja) 水溶性ジスアゾ化合物、その製法及び該化合物を染料として使用する方法
JPH0931347A (ja) アゾ染料及びそれらの製造方法
EP0264878B1 (en) Water-soluble disazo colorants
GB1586820A (en) Asymmetrical xanthene dyestuffs process for their manufacture and use
US4992532A (en) Water-soluble phthalocyanine compounds, preparation and use thereof
US4113719A (en) 1:2-Cobalt-complex azo dyestuffs having an acetoacetylamino diphenylamino coupler
US2795575A (en) Azo dyes
JP2927568B2 (ja) アゾ染料、その製造法および使用法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees