JP2702521B2 - 光制御板の製造方法 - Google Patents

光制御板の製造方法

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JP2702521B2 JP21914488A JP21914488A JP2702521B2 JP 2702521 B2 JP2702521 B2 JP 2702521B2 JP 21914488 A JP21914488 A JP 21914488A JP 21914488 A JP21914488 A JP 21914488A JP 2702521 B2 JP2702521 B2 JP 2702521B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、特定角度からの入射光のみを散乱する光制
御板の製造方法に関するものである。
〈従来の技術〉 従来プラスチックやガラスより成る透明体は、どの角
度からの光に対しても透明なものしかなかった。そこで
特定の角度からの光のみを透過するものとしては、プラ
スチックの透明シート及び不透明シートを交互に貼り合
せたプラスチックブロックより切り出した配向膜や、感
光性樹脂を用いて透明基板上に格子や縞等の模様をなす
レリーフを設け、さらにその上に透明基板等を組み合せ
るいわゆる「遮光板」が一般的に用いられていた。この
遮光板としては例えば特開昭57-189489号公報に示され
ているものがある。しかし、これら従来の配向膜や遮光
板は、その製造方法が煩雑であるために高価であり、又
膜質が均一にならないという問題点を有していた。
また、特願昭62-316460(S62.12.14出願)「光制御板
およびその製造方法」に見られるような、それぞれの屈
折率に差がある分子内に1個以上の重合性炭素−炭素二
重結合を有する化合物からなる光重合性組成物に特定方
向から光を照射して硬化させることによって製造される
光制御板がある。この場合、光源として棒状ランプが用
いられ、硬化した樹脂板は光源の長軸と短軸方向に対し
て異方性を示し、光源の長軸方向を軸として回転させた
場合にのみ、特定角度の光を散乱する。すなわち、生成
した樹脂板は屈折率の異なる領域が、ある方向に配向し
た状態で存在しており、特定角度より入射した光はこの
構造により散乱されるものと考えられている。
〈発明が解決しようとする課題〉 前記した光制御板の製造方法においては、光重合性組
成物である被照射体の光源の短軸方向(以後、これを被
照射体の長さ方向と称する)の長さが光源から見て、被
照射体の視覚が20°以上の角度をもつようになると、被
照射体への光の入射角度が長さ方向の位置によって異な
るために、製造された光制御板は、長さ方向の位置によ
って散乱する入射光の角度が明白に異なる。例えば、垂
直方向の入射光が散乱されるように製造した光制御板で
あっても、光源から見て、視角が20°以上になる部分で
は垂直方向の入射光は散乱されることなく透過する。こ
のように、前記の光制御板の製造方法では、散乱する入
射光の角度が一定な光制御板の長さが著しく制限される
という問題点があった。換言すれば、散乱する入射光の
角度が一定な大面積の光制御板を製造することができな
い。
〈課題を解決するための手段〉 本発明は、散乱する入射光の入射角度が一定な光制御
板の製造方法を提供するものである。
すなわち本発明は、それぞれ分子内に重合性炭素−炭
素結合を有し、かつ互に屈折率が異なるすくなくとも2
種の化合物を含有する光重合性組成物の所定の長さおよ
び巾を有する膜状体に維持することと、線状光源を、前
記膜状体に対向して前記光源の長軸方向が前記長さ方向
を横切って伸びるように配置することと、前記膜状体の
巾方向位置によってあらじめ定めた角度で前記光源から
の光を前記膜状体の一部分に照射するための照射角度限
定手段を前記光源と前記膜状体との間に配置すること
と、前記光源および前記限定手段に対して膜状体をその
長さ方向に相対移動させながら前記膜状体の長さ全体に
わたって所定の照射角度で前記光源からの光を照射して
前記膜状体を硬化させることを含む特定の入射角度で入
射する光を選択的に散乱する光制御板の製造方法であ
る。
本発明において用いられる重合性炭素−炭素二重結合
を有する化合物としては分子内にアクリロイル基、メタ
アクリロイル基、ビニル基あるいはアリル基等を有する
ものが好適である。この化合物として、例えば、ポリエ
ステルアクリレート、ポリオールポリアクリレート、変
性ポリオールポリアクリレート、イソシアヌル酸骨格の
ポリアクリレート、メラミンアクリレート、ヒダントイ
ン骨格のポリアクリレート、ポリブタジエンアクリレー
ト、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、あ
るいはビスフェノールAジアクリレート、2,2−ビス
(4−アクリロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニ
ル)プロパンなどの多官能性アクリレートあるいはこれ
らのアクリレートに対応するメタクリレート類、また
は、テトラヒドロフルフリルアクリレート、エチルカル
ビトールアクリレート、ジシクロペンタテニルオキシエ
チルアクリレート、イソボルニルアクリレート、フェニ
ルカルビトールアクリレート、ノニルフェノキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピ
ルアクリレート、ω−ヒドロキシヘキサノイルオキシエ
チルアクリレート、アクリロイルオキシエチルサクシネ
ート、アクリロイルオキシエチルフタレート、フェニル
アクリレート、トリブロモフェニルアクリレート、フェ
ノキシエチルアクリレート、トリブロモフェノキシエチ
ルアクリレート、ベンジルアクリレート、p−ブロモベ
ンジルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、ラウリルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロ
プロピルアクリレートならびにこれらの単官能性アクリ
レートに対応するメタクリレート類、または、スチレ
ン、p−クロロスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルア
セテート、アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、
ビニルナフタレン等のビニル化合物、あるいは、ジエチ
レングリコールビスアリルカーボネート、ジアリルデン
ペンタエリスリトール、トリアリルイソシアヌレート、
ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート等のアリ
ル化合物などがあげられる。
これらの化合物は、モノマーまたはオリゴマーとして
も使用できる。
本発明では、これらの化合物から選ばれる少なくとも
2種を混合物として使用するが、それらの単独重合体の
屈折率はそれぞれ異なっていなければならず、それらの
屈折率差が大きいほど得られる樹脂のヘイズ率は高くな
る。少なくとも2種の化合物はすくなくとも0.01、より
好ましくは少なくとも0.05の屈折率差を有することが好
ましい。3種またはそれ以上の種類の化合物を使用する
ときはそれらの単独重合体のいずれか2つの屈折率の差
が上記条件を満足しておればよい。すくなくとも0.01の
屈折率差を有する2種の化合物の混合率は重量比率で1
0:90−90:10の範囲にあることが好ましい。またこれら
の樹脂の相溶性は、ある程度低い方が好ましい。もし相
溶性があまり高い場合には、得られる樹脂が完全に均一
になってしまいヘイズ(白濁)が発生しない。また、相
溶性が極端に低くなり過ぎると光硬化する以前に相分離
が生じるため得られる樹脂のヘイズ率が上昇し過ぎて全
面ヘーズとなり、全く光制御機能を示さなくなる。
本発明において、光制御樹脂板は上記の化合物の混合
物および必要に応じて光重合開始剤を含む光重合性組成
物を膜状体に維持し、線状光源からの光、好ましくは紫
外線を照射することにより得られる。ここで用いられる
光重合開始剤は特に限定されるものではなく、通常の光
重合で使用されているものなどどのようなものでもよ
い。例えば、ベンゾフェノン、ベンジル、ミヒラーズケ
トン、2−クロロチオキサントン、ベンゾインエチルエ
ーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチル
ケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノ
ン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなど
があげられる。
本発明において、上記光重合性組成物を基板上に塗布
するかあるいは、光重合用の照射光に対して透明な2枚
の板状体を所定の間隔を隔てて設けたセル巾に前記組成
物を封入することにより膜状体が維持される。
本発明における「膜状体」の語は、その厚みに比して
相対的に大きな寸法の表面積を有するものを指し、シー
ト状体を含むものとして定義する。この膜状体は通常25
μm〜1000μmの厚み、20cm〜200cm巾および20cm〜数
百mの長さを有する。
本発明において、基板上に塗布されるかまたは、セル
中に封入される光重合性組成物の膜厚は、ある程度暑く
なければならず、少なくとも25μm必要であり、好まし
い膜厚は100μm、さらに好ましくは200μm以上であ
る。即ち、本発明によれば、紫外線照射により硬化した
膜状体の内部に特定方向からの入射光のみを散乱する特
殊な構造を有する層が形成される。この層は、屈折率の
異なる微小構造が、特定方向に平行に配列して並んだ構
造を有しているものと考えられる。光重合性組成物の膜
厚があまり小さいとこの微小構造の層の形成が妨げられ
る。この膜厚が大になるに従って、微小構造の層の厚み
も大となり光散乱性能(ヘーズ率)が高くなるので好ま
しい。
本発明で使用される線状光源は、膜状体の光重合性組
成物の光重合に寄与する紫外線その他の光を発するもの
であって、被照射位置(膜状体の表面)から見て光源が
線状の形状をなしているものである。被照射位置から見
た光源の大きさは、光源の長軸方向の視角Aがすくなく
とも8°、好ましくはすくなくとも12°であり、光源の
短軸方向の視角Bが多くともA/4、より好ましくは多く
ともA/10であるようのものが好ましい。棒状の紫外線ラ
ンプは好ましい線状照射光源の1つである。長さ約40c
m、太さ約2cmの棒状紫外線ランプ(3KW)を例えば水平
に保った10cm×10cmの膜状体部分の上方40cmにランプが
膜面に平行になるように配置したとき、上記視角Aは約
54°であり、視角Bは約3°であって、本発明における
好適な線状光源である。このような線状光源の他に、被
照射位置から見て、光源がみかけ上、線状になるような
もの、例えば点光源を多数個連続して線状にならべたも
の、またはレーザ光などからの光を回転鏡および凹面鏡
を用いて走査(被照射位置の1点について異なる多数の
角度から照射)するようにした装置も線状光源として使
用することができる。
照射光が紫外線の場合、棒状紫外線ランプは、紫外線
を発生するものなら特に限定されるものではないが、通
常は水銀ランプあるいはメタルハライドランプなどが取
扱の容易さを考慮した場合好適である。
線状光源を用い、その照射条件を調節すると、生成し
たシート状の硬化物は光源の長軸と短軸方向に対して異
方性を示し、光源の長軸方向を軸として回転させた場合
にのみ、特定角度の光を散乱する。
ここで選択的光散乱機能を有する光制御板について詳
述する。
水平に置かれた前記光重合性組成物の膜状体の上方
に、例えば約40cm上方で膜面中央から立てた垂直面から
測ってZ=約45°傾斜した位置に前記線状光源を、その
光源の長さ方向が前記垂直面に平行になるようにかつ水
平に配置した光を照射し、膜の硬化反応を生じさせる
と、作成された膜には異方性が生じる。すなわち、第12
図に示すように膜の断面を見ると、内部に微小構造の層
23が形成される。この層の厚みd2は約25〜5000μmであ
り、表面からの層の深さd1は0−100μmである。
d1の厚みは膜の硬化反応が生じる雰囲気によって変化
する。
ここで膜の厚みd3は通常は25〜5000μmである。平面
図である第13図及び側面図である第14図に示すように、
微小構造層23は線状照射源25に平行な方向にのびる多数
の細長い微小体24から構成される。第13図のA−A線で
切った断面図である第15図に示すようにこの微小体24の
各々は照射源から光の照射方向Zよりも小さい角度Z′
だけ傾斜していることが観察される。この角度Z′は、
照射した光が膜内を屈折し進行する屈折角にほぼ等し
い。各微小体24のビッチd5は0.1〜20μmである。この
膜の光選択散乱性は、第16図において、照射源からの照
射角Zに等しい角度Y1で入射する光、及び膜の反対側で
照射角Zに等しい角Y2で入射する光は最も強く散乱され
る。言い替えればその角度で膜を通して向こう側を見た
とき、最も白濁して視界が妨げられる。入射する光は必
ずしも第16図の紙面に平行な入射光だけでななく、前記
入射角Y1またはY2の光源を含みかつ紙面に垂直な平面内
を通って膜に入射する光(紙面に投影して測った入射角
がY1またはY2に等しい入射光)も最も強く散乱される。
そして種々の入射角の光に対するヘーズ率は第17図に示
すように、Zの入射角の近傍において最大である山形の
グラフ形状を示す。
もし照射光源の大きさが小さくなり、前記視角で表し
て、長軸方向の視角Aが5°未満になったときは、重合
後の膜はもはや異方性を示さなくなり、どの方向の入射
光に対しても散乱するようになる。このように照射光源
として点光源または実質的に平行な光を用いて重合した
膜は無方向性の光散乱を示すようになる。
また逆に照射光源の大きさが次第に大きくなると、ヘ
ーズ率のグラフの山の高さが低くなり、照射光源の大き
さが前記視角で表して、短軸方向の視角Bが100°より
も大きくなったときは、もはや異方性を示さなくなる。
すなわち、照射され重合された膜は、どの方向から見て
も透明であり、選択的な光散乱を示さなくなる。
このような線状照射源を用いて重合した膜が選択的光
散乱特性を示す理由は明かではないが、次のように推定
することができる。第15図において、微小体24とそれら
の間にある物質26とはおそらく異なる屈折率を有してお
り、(この重なる屈折率は、膜の原料として用いる光重
合性の化合物の単独重合体の屈折率差と深い関連がある
と考えられる)、微小体の傾斜角Z′に近い角度で膜内
に入ってきた光は屈折率の異なる領域の境界で回折しそ
の結果散乱光となると考えられる。
照射光源が面光源または拡散光源である場合には、こ
のような微小構造は形成されることはなく、膜は透明で
あって選択的な光散乱を示さない。また照射光源が点光
源である場合には、膜内には微小構造は形成されるもの
の、線状照射源の場合のような規則性がなくランダムに
配置し、従って、どのような入射光に対しても方向性の
ない光散乱を与える膜となるのではないかと考えられ
る。
本発明において、線状光源を、前記膜状体に対向して
前記光源の長軸方向が前記長さ方向を横切って伸びるよ
うに、好ましくは長軸方向が膜状体の長さ方向に直交し
かつ膜状体の表面に平行になるように、配置する。
膜状体は、それが光制御機能を有したときの異方性の
説明を容易にするために、長さおよび巾を有するものと
して記述する。膜状体はその巾よりも短い長さを有して
いてもよい。
そして、前記膜状体の巾方向位置によってあらかじめ
定めた角度で前記光源からの光を前記膜状体の一部分に
照射するための照射角度限定手段を前記光源と前記膜状
体との間に配置する。照射角度限定手段としては、もし
膜状体の全巾にわたって一様な角度で光照射すべきとき
は、先端縁部が膜状体の巾方向に伸び本体が膜状体の進
行の上手方向に伸びるように設けた光遮蔽板をあげるこ
とができる。
本発明において、前記光源および前記限定手段に対し
て前記膜状体を例えばコンベア上に載置してその長さ方
向に移動させながら前記光源からの光を照射する。上記
の光遮蔽板の下を通過してその先端縁部から出てきた膜
状体部分は光源位置と先端縁部との位置から定まる所定
の角度で光照射され、硬化する。光源位置を固定してい
る場合には、光遮蔽板の先端縁部の位置(又は形状)を
調整することにより光照射角度を制御することができ、
膜状体の長さ方向に沿って一定の照射角度が得られる。
従って硬化後の膜状体はその長さ方向に沿って、選択的
光散乱のための一定の光入射角度を持つことができる。
光源および前記限定手段を固定して前記膜状体を移動
させる代わりに、膜状体を固定し、光源および前記限定
手段を移動させてもよい。しかしながら、長い帯状の膜
状体の照射処理をおこなうには前者の方法が好都合であ
る。
照射角度を限定することができる前記光遮蔽体はでき
るだけ膜状体に接近して配置するのが照射角度を限定す
るために好ましい。照射角度限定手段として膜状体の巾
方向に開口するスリットを有する光遮蔽体を用いること
もできる。その際スリット巾としては、用いる重合組成
物の重合速度、膜状体の相対移動速度、光照度等に応じ
て適当な値を決めることができる。
〈発明の効果〉 本発明の光制御板の製造方法によれば製造しようとす
る光制御板の長さに制限されることなく、一定の散乱さ
れる入射光の入射角度を有する光制御板を連続的に製造
することかできる。すなわち、必要に応じた大面積の光
制御板を製造することができる。また連続した帯状の膜
状体に、その長さ方向に沿って一定の散乱入射角を付与
せしめることができるので、この選択散乱機能を有する
帯状の膜状体を所望の寸法に切断して光制御板を組み立
てることができる。
〈実施例〉 以下本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 平均分子量2000のポリプロピレングリコールとトルエ
ンジイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレ
ートの反応によって得たポリエーテルウレタンアクリレ
ート(屈折率1.481)100部に対してN−ビニルピロリド
ン(屈折率1.509)100部およびベンジルジメチルケター
ル6部を添加混合した重合性組成物を、0.5mm厚のスペ
ーサをはさんだ長さ500mm、巾300mmの2枚のガラス板の
間に注入して厚みが500μmの重合性組成物の膜状体を
形成する。第1図および第2図に示すように、このガラ
ス板4をコンベア3の上にその進行方向がガラス板の長
さ方向(AB)に平行になるように水平に置き、400mm/分
の速さで移動させる。コンベアの上方にコンベア面から
400mmの高さに棒状紫外線ランプ1(80W/cm,2kw,ランプ
直径2cm、ランプ長25cm)をその長さ方向が水平でかつ
コンベア進行方向に直交するように配置する。コンベア
上のガラス板4のすぐ上に、光遮蔽板2を配置する。光
遮蔽板2の先端部5は紫外線ランプ直下よりコンベア進
行下手方向にα=10°の角度傾斜した所にコンベア進行
方向に直交するように位置し、光遮蔽板2の本体はコン
ベア進行の上手方向の伸びている。
コンベア3上でガラス板4を移動させながら紫外線ラ
ンプからの光を照射させることにより、ガラス板4の中
の重合性組成物の膜状体は重合硬化し、光制御板が得ら
れる。
JISK-6714に準じて積分球式光線透過率測定装置によ
り光制御板の各部分の全光線透過率および散乱光透過率
を測定しヘーズ率(曇価)を求めた。光制御板をその辺
BCに平行な軸のまわりに傾けて光を辺BCに直角な方向か
ら入射させながら入射光と光制御板との角度を変化させ
て、上記価を算出した。ヘーズ率の入射光角度依存性を
第3図に示す。
図において横軸の入射光の角度は光制御板のBC辺側か
ら光制御板の表面に平行な光を0°、光制御板の表面S
に向けて垂直な入射光を90°として表わしている。80°
の角度を入射した光に対してヘーズ率が最も高い値を示
している。光制御板のいずれの部分について測定しても
第3図のヘーズ率の曲線は変わらなかった。上記の80°
の角度を保ったまま、入射光の位置を光制御板の長さ方
向に変化させた場合の光制御板の長さ方向のヘーズ率の
位置依存性を第4図に示す。光制御板に対して80°の角
度で光を入射した場合のヘーズ率は光制御板の長さ方向
について一定であることが第4図からわかる。
実施例2 平均分子量2000のポリテトラメチレンエーテルグリコ
ールとトリエンジイソシアネートおよび2−ヒドロキシ
エチルアクリレートの反応によって得たポリエーテルウ
レタンアクリレート(屈折率1.490)100部に対してトリ
ブロムフェノキシエチルアクリレート100部およびベン
ジルジメチルケタール6部を添加混合した樹脂組成物を
長さ500mm、巾300mmのガラス板の上に流し出して300μ
mの厚さの膜状体を形成する。第5図に示すように、光
制御板としてコンベア進行方向に対して直角に伸びる巾
100mmのスリット開口を有するものを紫外線ランプの直
下に配置し、上記ガラス板7を用いる以外は実施例1と
同様に照射して、光制御板が得られる。この光制御板の
ヘーズ率の入射角度依存性および光制御板の長さ方向の
ヘーズ率の位置依存性(90°の角度で光を入射、入射角
=0°)はそれぞれ第6図および第7図に示す。
第7図からヘーズ率が一様な大面積の光制御板が得ら
れることがわかる。
実施例3 ビスフェノールA形エポキシアクリレート(屈折率1.
560)100部に対して2,2,3,3−テトラフルオロプロピル
アクリレート100部(屈折率1.363)およびベンジルジメ
チルケタール6部を添加混合した樹脂組成物を実施例2
と同様にして硬化させ、光制御板を得た。製作した光制
御板の入射角0°(90°の角度で入射)のときのヘーズ
率位置依存性を第8図に示す。
第8図からヘーズ率が一様な大面積の光制御板が得ら
れることがわかる。
比較例1 実施例1と同じ重合性組成物を0.5mm厚のスペーサを
はさんだガラス板間に注入し、巾300mm、長さ500mmの被
照射体とする。
第9図に示すように、これを水平面に対して辺ABが10
°の角度を有するように固定し、長さ方向の中心部の直
上400mmの位置に水銀ランプをその長さ方向が辺ABに直
角になるように水平に固定して、照射し硬化させる。製
作した光制御板のヘーズ率の入射角度依存性および位置
依存性(入射角0°)はそれぞれ第10図および第11図に
示す。第10図においてP,Q,Rは光制御板への光入射位置
がそれぞれ第11図のP,Q,Rに対応して、辺BCのすぐ近
く、中央、辺ADのすぐ近くの位置におけるヘーズ率を示
している。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、それぞれ本発明の一つの実施例
を示す側面図および斜視図、第3図および第4図はこの
実施例によって製造した光制御板の光散乱特性を示すグ
ラフ、第5図は本発明の他の実施例を示す側面図、第6
図および第7図はこの実施例によって製造した光制御板
の光散乱特性を示すグラフ、第8図は本発明の別の実施
例によって製造した光制御板の光散乱特性を示すグラ
フ、第9図は比較例を示す側面図、第10図および第11図
はこの比較例によって製造した光制御板の光散乱特性を
示すグラフ、第12図〜第16図は本発明を原理的に理解す
るための概略図である。 1……線状光源、2,6……照射角度限定手段、3……コ
ンベア、4,7……膜状体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻野 敏文 大阪府大阪市東区道修町4丁目8番地 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 吉田 元昭 大阪府大阪市東区道修町4丁目8番地 日本板硝子株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ分子内に重合性炭素−炭素結合を
    有し、かつ互に屈折率が異なるすくなくとも2種の化合
    物を含有する光重合性組成物を所定の長さおよび巾を有
    する膜状体に維持することと、線状光源を、前記膜状体
    に対向して前記光源の長軸方向が前記長さ方向を横切っ
    て伸びるように配置することと、前記膜状体の巾方向位
    置によってあらかじめ定めた角度で前記光源からの光を
    前記膜状体の一部分に照射するための照射角度限定手段
    を前記光源と前記膜状体との間に配置することと、前記
    光源および前記限定手段に対して前記膜状体をその長さ
    方向に相対移動させながら前記膜状体の長さ全体にわた
    って所定の照射角度で前記光源からの光を照射して前記
    膜状体を硬化させることを含む特定の入射角度で入射す
    る光を選択的に散乱する光制御板の製造方法。
JP21914488A 1988-09-01 1988-09-01 光制御板の製造方法 Expired - Lifetime JP2702521B2 (ja)

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