JP4802748B2 - 光制御膜の製造方法及びこれにより得られる光制御膜 - Google Patents

光制御膜の製造方法及びこれにより得られる光制御膜 Download PDF

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本発明は、光制御膜を製造する方法に関する。また、本発明は、この方法により得られる光制御膜にも関係している。
光制御膜(例えば特許文献1〜8参照)は、その曇価に角度依存性があるという特異な性質を生かして、例えば、プライバシーを保護するため、窓ガラスやキャッシュディスペンサーのタッチパネルなどに貼着して視野角制御フィルムとして用いられたり、フラットパネルディスプレーなどに貼着して視野角拡大フィルムとして用いられたりしている。また、光制御膜をプロジェクション用スクリーンに適用することも提案されている(例えば特許文献9〜15参照)。
光制御膜における曇価の角度依存性は、次のようにして測定される。すなわち、図1に示す如く、光制御膜の試験片1への入射光の角度θを0〜180°の間で変化させて、それぞれの角度毎に曇価を測定すると、特定の角度範囲では入射光が散乱して高い曇価を示し、それ以外の角度範囲では入射光が基本的に直進透過して低い曇価を示す。そして、この高い曇価を示す角度範囲を、本明細書では光散乱角度域と呼ぶこととする。
なお、角度θは、試験片1の面と平行な方向を0°とし、試験片1の法線方向を90°とする値であり、試験片1の回転は、曇価の角度依存性が最大となる方向に行う。図中にあるAとBは、左の図(試験片1に垂直方向から光を入射する場合:θ=90°)と右の図(試験片1に斜め方向から光を入射する場合)とで、試験片1の対応する部分がわかるように付した符号である。
また、曇価は、積分球式光線透過率測定装置を用いて、光制御膜の全光線透過率及び拡散透過率を測定し、下式により求められる値である。
Figure 0004802748
光制御膜としては、視野角制御効果を高めるため、また視野角拡大効果を高めるため、光散乱角度域の広い光制御膜が求められることが多く、かかる光制御膜を製造する方法として、例えば、特許文献2には、屈折率に差がある光重合性のオリゴマー又はモノマーを含有する組成物の膜に、互いに隔てて配置された複数の線状光源から同時に光を照射して硬化させることが開示されている。また、特許文献8には、光重合性組成物の膜に400nm以下の波長の紫外線を照射して硬化させることが開示されている。
特開昭63−309902号公報(特公平7−58361号公報) 特開昭64−40905号公報(特許第2547419号公報) 特開昭64−77001号公報(特許第2691543号公報) 特開平2−67501号公報(特許第2702521号公報) 特開平2−54201号公報(特許第2782200号公報) 特開平3−107902号公報(特許第2782250号公報) 特開平3−107901号公報(特許第2822065号公報) 特開平6−11606号公報(特許第3211381号公報) 特開平3−127039号公報 特開平3−127042号公報(特許第2838295号公報) 特開平3−200949号公報 特開平4−77728号公報 国際公開第2004/034145号パンフレット 特開2005−316354号公報 特開2005−331631号公報
特許文献2や8の方法によれば、光散乱角度域の広い光制御膜を製造できるが、光照射設備に制限がある場合、採用し難い。そこで、本発明の目的は、特許文献2や8の方法を採用しなくとも、光散乱角度域の広い光制御膜を、また、特許文献2や8の方法を採用した場合には、さらに光散乱角度域が広げられた光制御膜を提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を行った結果、所定の組成物膜を光硬化後、延伸することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、それぞれ分子内に重合性炭素−炭素結合を有し、かつ互いに屈折率が異なる少なくとも2種の化合物を含有する組成物の膜に光を照射して硬化させ、該硬化膜を延伸することにより、光制御膜を製造する方法を提供するものである。
また、本発明によれば、上記方法により好適に製造することができる光制御膜であって、曇価に角度依存性がある硬化膜を延伸してなり、その表面に0〜180°の角度で光を入射させたときに60%以上の曇価を示す光散乱角度域が、延伸前の硬化膜に比べて10°以上広くなっている光制御膜も提供される。
本発明によれば、光散乱角度域の広い光制御膜を容易に得ることができる。
本発明では、分子内に少なくとも1個の重合性炭素−炭素結合を有する化合物(以下、単に重合性化合物ということがある)を原料に用いて、光制御膜の製造を行う。この重合性化合物は、好ましくは、分子内に重合性炭素−炭素結合をアクリロイル基〔CH2=CHCO-〕、メタクリロイル基〔CH2=C(CH3)CO-〕、ビニル基〔CH2=CH- 〕又はアリル基〔CH2=CHCH2-〕として有する化合物であり、各種モノマーないしオリゴマーが使用できる。
モノマーとしては例えば、テトラヒドロフルフリルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、フェニルカルビトールアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ω−ヒドロキシヘキサノイルオキシエチルアクリレート、アクリロイルオキシエチルサクシネート、アクリロイルオキシエチルフタレート、2,4,6−トリブロモフェニルアクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、フェニルカルビトールアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレートや、これらの単官能性アクリレートに対応するメタクリレート、さらには、N−ビニルピロリドン、トリアリルイソシアヌレート、ジエチレングリコールジアリルカーボネート、ジアリリデンペンタエリスリトールなどが挙げられる。
また、オリゴマーとしては例えば、ポリエステルアクリレート、ポリオールポリアクリレート、変性ポリオールポリアクリレート、イソシアヌル酸骨格のポリアクリレート、メラミンアクリレート、ヒダントイン骨格のポリアクリレート、ポリブタジエンアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートや、これらの多官能性アクリレートに対応するメタクリレートなどが挙げられる。
これらの重合性化合物は、少なくとも2種類の混合物からなる組成物として用いられる。この際、屈折率に差があるものを選択する。屈折率に差がある少なくとも2種類の重合性化合物を混合した組成物に所定方向から光を照射して硬化させることで、光を散乱する領域、すなわち光散乱角度域が形成される。この組成物は、それを構成する複数の化合物相互の溶解性とそれぞれの屈折率差によって、曇価の角度依存性を発現するものであり、相溶性があまり良くない組合せで屈折率差が大きく、かつ反応速度が異なる場合に、光の散乱する度合い、すなわち曇価が大きくなる。この屈折率差は、0.01以上であるのが好ましい。
この組成物には通常、硬化性を向上させるために光重合開始剤が混合されて、光重合に供される。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンジル、ミヒラーズケトン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが挙げられる。
このような、屈折率に差がある少なくとも2種類の重合性化合物を含有する光硬化性組成物を基板上に塗布するか、又はセル中に封入して膜状とし、棒状光源より光を照射しながら徐々に硬化させることで、入射光を選択的な角度域で散乱し、他の角度域では直進透過する硬化膜(光制御膜)が得られる。硬化に用いる光は、この組成物を硬化させるものであればどのような波長を有していてもよく、例えば、可視光、紫外線などがよく用いられる。紫外線は、水銀ランプやメタルハライドランプなどから発せられるが、棒状のランプを用いた場合には、その照射条件を調節することにより、生成した光硬化膜が光源の長軸と短軸方向に対して異方性を示し、光源の長軸方向を軸として回転させた場合にのみ、特定角度の光を散乱するようになる。
散乱の度合い及び選択的に散乱する入射光の角度は、使用する組成物及び照射条件によって調節することができ、特に硬化時に、膜状組成物試料面に対する照射光の入射角度を変えることによって、硬化したシートに入射する光がシートから出射する際に散乱又は直進透過するシート膜面との角度域が制御できる。
光硬化の際、光の照射方向を中心に光散乱角度域が発現する。例えば、光硬化性組成物から形成された膜面にほぼ垂直に光を照射すれば、当該垂直方向、すなわち法線方向を中心に、光散乱角度域が発現するし、法線方向に対して所定角度傾いた斜め方向から光を照射すれば、その傾いた方向を中心に、光散乱角度域が発現する。
光硬化性組成物膜に対して垂直方向から光を照射する場合の例を、図2に基づいて説明する。図2の(A)は、光硬化性組成物膜に対して垂直方向から光を照射する場合に採用しうる装置の一例を模式的に示す側面図であり、同(B)は、その装置の斜視図である。この装置は、白抜き矢印方向に移動するコンベア2と、その上方に配置され、コンベアの幅方向にわたってスリット4が形成された遮光板3と、さらにその上方に所定距離隔てて配置された棒状の光源ランプ5とで構成されている。スリット4は、光源ランプ5の長さ方向と一致するように形成されている。そして、光硬化性樹脂組成物膜が形成された基板6をコンベア2上に載置し、一定速度で移動させながら、光源ランプ5からの光を遮光板3のスリット4を介して光硬化性組成物膜に照射すれば、該組成物膜には垂直方向の光が中心となってあたるので、垂直方向(法線方向)に屈折率の異なる相が交互に形成され、その方向を中心に光散乱角度域が発現することになる。スリット4の幅や棒状の光源ランプ5から光硬化性樹脂膜までの距離、光硬化性樹脂膜の厚さ、照射光量、照射光の波長などを制御することにより、曇価が大きくなる角度範囲、すなわち光散乱角度域の大小が制御できる。
次に、光硬化性組成物膜に対して斜め方向から光を照射する場合の例を、図3に基づいて説明する。図3の(A)は、光硬化性組成物膜に対して斜め方向から光を照射する場合に採用しうる装置の一例を模式的に示す側面図であり、同(B)は、その装置の斜視図である。この装置は、白抜き矢印方向に移動するコンベア2と、その上方で所定位置を覆う遮光板3と、さらにその上方に所定距離隔てて配置された棒状の光源ランプ5とで構成されている。この例における遮光板3は、その端部が光源ランプ5の直下からコンベア2の進行方向側へ少しはみ出している。そして、光硬化性組成物膜が形成された基板6をコンベア2上に載置し、一定速度で移動させながら、光源ランプ5からの光を遮光板3側に向けて照射すれば、所定の角度αをもった光が中心となって光硬化性組成物膜にあたるので、この光の入射方向に屈折率の異なる相が交互に形成され、その方向を中心に光散乱角度域が発現することになる。光照射角度αを変化させることにより、光散乱角度域の中心値を変化させることができ、また、光源ランプ5から光硬化性組成物膜までの距離や光硬化性組成物膜の厚さ、照射光量、照射光の波長などを制御することにより、曇価が大きくなる角度範囲、すなわち光散乱角度域の大小が制御できる。
本発明においては、以上説明したような方法によって得られた硬化膜を延伸して、光制御膜を得る。このように曇価に依存性がある硬化膜を延伸することにより、該硬化膜の光散乱角度域を広げることができ、好ましくは、60%以上の曇価を示す光散乱角度域が、延伸前の硬化膜に比べて10°以上、さらには20°以上広くなっている光制御膜を得ることができる。このように光散乱角度域を広げることで、視野角制御効果や視野角拡大効果が高められ、視野角制御フィルムや視野角拡大フィルム、プロジェクション用スクリーンやその部材として、有利に採用することができる。
また、こうして得られる光制御膜は、60%以上の曇価を示す光散乱角度域の幅が30°以上であるのが好ましく、より好ましくは40°以上、さらに好ましくは45°以上である。ただし、この光散乱角度域の幅があまり大きいと、視野角制御フィルムや視野角拡大フィルム、プロジェクション用スクリーンやその部材などとして、かえって使い難くなるので、通常は100°以内である。
硬化膜の延伸は、一軸であってもよいし、二軸であってもよく、要求される光散乱角度域の大小などに応じて適宜選択される。二軸延伸の場合、両延伸軸の方向が直交するようにするのがよい。延伸の倍率は適宜選択することができるが、一軸の場合はその方向において、また二軸又はそれ以上の場合は最大延伸方向において、通常1.1〜5倍程度であり、好ましくは1.3倍以上である。延伸方法としては、テンター延伸法、ロール間延伸法、ロール間圧縮延伸法などが例示される。また、延伸は、常温で行ってもよいし、加熱下で行ってもよく、硬化膜の軟化温度や組成などにより適宜選択される。
また、硬化膜に対する延伸軸の方向については、一軸延伸の場合はその延伸軸方向が、また、二軸ないしそれ以上の延伸の場合は一つの延伸軸方向が、図4に黒塗り両矢印9で示す如く、硬化膜7の光散乱角度域βが延在する方向(白抜き両矢印の方向8)と直交するようにするのがよい。二軸ないしそれ以上の延伸の場合は、延伸倍率が最大となる延伸軸方向を、上記の如く硬化膜7の光散乱角度域βが延在する方向と直交させるのが好ましい。
こうして得られる光制御膜は、広い光散乱角度域を有し、それ自体が優れた光拡散性能を有するが、その光散乱角度範囲をさらに拡げるため、あるいは光散乱の均一性を向上させるために、2枚以上積層して用いることもできる。光制御膜の積層は、例えば、光制御膜を適当な大きさに切断し、枚葉で貼合することにより行ってもよいし、個別に作製した2枚以上の光制御膜を同時に貼合装置に供給し、連続的に貼合することにより行ってもよい。その際、光制御膜同士の貼合をより強固なものにするために、膜間に粘着剤等の媒体を挿入することも可能である。また、光照射によって得られた硬化膜を予め2枚以上積層し、この積層体を延伸することによって、光制御膜の積層体を得ることもできる。
光制御膜は、透明ガラスや透明プラスチック等の透明基材表面に被着させたり、複数の基材の間に介挿させたりして用いることもできる。また、特にプロジェクション用スクリーンに適用する場合、磨りガラスや、フィラー添加量が比較的少なく、光拡散性を低下させて全光線透過率を高めた光拡散板に、光制御膜を積層して用いることもできる。
光制御膜は、平板で用いてもよいし、最外層をレンチキュラーレンズなどのレンズ形状にしてもよい。レンズ曲面を形成する方法としては、レンズ曲面を有する基材に光制御膜を積層する方法のほか、レンズ曲面を有する光制御膜を形成する方法がある。後者の方法を採用する場合、例えば、レンズ曲面を有する鋳型を使用して、そこに光硬化性組成物を塗布し、さらに光照射して、硬化膜にレンズ曲面をもたせ、次いで延伸すればよい。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す部は、重量基準である。
比較例1
平均分子量約3,000のポリプロピレングリコールと、該ポリプロピレングリコール2モルあたり、0.3モルのトルエンジイソシアネート、2.7モルのヘキサメチレンジイソシアネート及び2モルの2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応によって得たポリエーテルウレタンアクリレート(屈折率1.460)40部に対して、2,4,6−トリブロモフェニルアクリレート(屈折率1.6以上)30部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(屈折率1.526)30部及び2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン1.5部を添加混合した光硬化性組成物を、フィルム状の透明ポリエチレンテレフタレート基材(以下、PET基材という)上に約220μmの厚さで塗布した。その塗膜の上方80cmの位置に、80W/cmの棒状高圧水銀ランプを固定し、塗膜全面に光が垂直にあたるようにスリットをつけた遮光板を介して、1m/分の速度で塗膜付きPET基材を横方向へ移動させつつ光照射し(図2参照)、硬化膜を得た。この硬化膜について、積分球式光線透過率測定装置〔ガードナー社のヘイズガードプラス4725〕を用い、入射光の角度を0〜180°の間で変化させて、角度毎の曇価を測定した結果、60%以上の曇価を示す光散乱角度域は78〜107°の範囲(幅29°)であった。
実施例1
参考例1で得た硬化膜をPET基材から剥がし、小型延伸装置〔(株)柴山科学器械製作所のSS−60型〕を用いて、室温で1.7倍に一軸延伸し、光制御膜を得た。その際、延伸軸方向は、硬化膜の光散乱角度域が延在する方向と直交する、すなわち、比較例1で光照射時に光硬化性組成物を移動させた方向と一致するようにした。得られた光制御膜の延伸状態を保ったまま、その上面及び下面にPET基材を貼り、比較例1と同様に曇価を測定した結果、60%以上の曇価を示す光散乱角度域は59〜108°の範囲(幅49°)であった。
実施例2
参考例1で得た硬化膜をPET基材から剥がし、小型延伸装置〔(株)柴山科学器械製作所のSS−60型〕を用いて、室温で長軸1.7倍、短軸1.05倍に二軸延伸し、光制御膜を得た。その際、延伸長軸方向は、硬化膜の光散乱角度域が延在する方向と直交する、すなわち、比較例1で光照射時に光硬化性組成物を移動させた方向と一致するようにした。得られた光制御膜の延伸状態を保ったまま、その上面及び下面にPET基材を貼り、比較例1と同様に曇価を測定した結果、60%以上の曇価を示す光散乱角度域は63〜125°の範囲(幅62°)であった。
本発明により得られる光制御膜は、例えば、窓ガラスやキャッシュディスペンサーのタッチパネルなどに貼着して視野角制御フィルムとして用いることができる。また、フラットパネルディスプレーなどに貼着して視野角拡大フィルムとして用いることもできる。さらに、プロジェクション用スクリーンに適用することもできる。
曇価の角度依存性の測定方法を説明するための図である。 光硬化性組成物塗膜に対して垂直方向から光を照射する場合の装置の例を示す側面図(A)と斜視図(B)である。 光硬化性組成物塗膜に対して斜め方向から光を照射する場合の装置の例を示す側面図(A)と斜視図(B)である。 硬化膜の延伸軸方向の好ましい例を説明するための斜視図である。
符号の説明
1……曇価を測定する試験片、
2……コンベア、
3……遮光板、
4……遮光板に設けられたスリット、
5……棒状の光源ランプ、
6……光硬化性組成物膜が形成された基板、
7……硬化膜、
8……硬化膜の光散乱角度域が延在する方向、
9……一つの延伸軸方向。

Claims (4)

  1. それぞれ分子内に重合性炭素−炭素結合を有し、かつ互いに屈折率が異なる少なくとも2種の化合物を含有する光硬化性組成物を基板上に塗布した後、該基板を移動させながら塗布面の上方から遮光板を介して棒状光源より光を照射することにより硬化膜を形成し、次いで、該硬化膜を延伸することを特徴とする光制御膜の製造方法。
  2. 延伸が一軸延伸である請求項1に記載の方法。
  3. 延伸が二軸延伸であり、その両延伸軸の方向が直交している請求項1に記載の方法。
  4. 延伸軸の方向の一つが、前記硬化膜の光散乱角度域が延在する方向と直交している請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
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