JP2701284B2 - 金属含有水の処理方法 - Google Patents

金属含有水の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は金属含有水の処理方法に係り、詳しくは鉄
(Fe)、ニッケル(Ni)及び亜鉛(Zn)を含む金属含有
水、特に電気亜鉛メッキ溶液から効率的に各金属を分別
回収することができる処理方法に関する。
[従来の技術] 金属のメッキ工程、あるいは金属材料や金属製品の酸
洗、エッチング工程等からは、金属を含有する洗浄廃水
が排出される。
従来において、このような金属含有水の処理のために
最も一般的に行なわれている方法は、凝集沈殿処理法で
ある。その他、イオン交換処理法は低濃度含有水の処理
に、溶媒抽出法が高濃度含有水の処理に採用されてい
る。特に、コバルト(Co)とNiを含む液についてはこれ
らをリン酸系抽出剤を用いて分別回収する方法(特公昭
61−58531)が、また、Zn,Ni及びCoを含む液について
は、ホスホン酸エステル系抽出剤を用いて分別回収する
方法(特公昭59−43984)が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来法のうち、凝集沈殿処理法
は、脱水性の悪い水酸化物の汚泥が発生するのでその処
分が必要である、選択的な分離は困難であるなどの欠点
を有する。また、イオン交換処理法は、キレート樹脂を
用いると選択的な分離ができるが、再生廃液中の金属濃
度は数千ppm程度である。従って、このままの濃度では
回収再利用が困難であるという欠点を有する。更に、溶
媒抽出法は、選択的な分離ができ、高濃度回収ができる
が、低濃度含有水では抽出速度が遅く、抽出剤の損失
(抽出剤−Kg/金属−Kg)が大きくなるため適用するこ
とが難しいという欠点がある。
前述の如く、Co,Ni又はCo,Ni,Znを含む液から金属を
分別回収する方法についての改良法は提案されている
が、Fe,Ni,Znを含む液から各々の金属を分離する方法に
ついては、未だ提案されておらず、Fe,Ni,Zn含有液から
効率的に金属を分別回収する方法が必要とされている。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記従来の問題点を解消し、Fe,Ni,Zn含有
水から効率的に各金属を分別回収することができる金属
含有水の処理方法を提案するべくなされたものであり、 鉄、ニッケル及び亜鉛を含む金属含有水を処理する方
法において、該金属含有水のpHを4〜6に調整して鉄を
沈殿として分離し、得られる分離水を濃縮した後、pH4
以下の条件下で抽出剤と接触させて亜鉛を除去し、次い
でpH4.5以上の条件下で抽出剤と接触させてニッケルを
除去する方法であって、前記分離水の濃縮はイオン交換
樹脂と分離水とを接触させ、再生剤によりニッケルと亜
鉛を溶離することにより行なうことを特徴とする金属含
有水の処理方法、 を要旨とするものである。
抽出剤としては酸性リン酸エステルが好適である。
[作用] Fe,Ni及びZnを含む金属含有水をpH4〜6に調整するこ
とにより、Feのみが容易かつ効率的にFe(OH)等とし
て沈殿除去することができる。しかして、Fe(OH)
の凝集沈殿物は再溶解させて抽出処理することにより、
極めて高純度なFe塩として回収可能である。
このようにしてFeを除去したNi及びZnを含む液は、濃
縮後、pH4以下にて抽出処理することにより、容易かつ
効率的にZnのみを抽出除去することができ、これは逆抽
出後晶折等の手段により、容易に高純度Zn塩として回収
することができる。
このようにしてZnを除去したNiを含む液は、次いでpH
4.5以上にて抽出処理することにより、容易かつ効率的
にNiのみを抽出除去することができ、これは逆抽出後晶
折等の手段により、容易に高純度Ni塩として回収するこ
とができる。
本発明では、凝集沈殿処理によりFeを除去した分離水
を、イオン交換処理により濃縮するため、後工程のZn及
びNiの抽出処理効率は一段と向上される。
また、本発明においては、抽出剤として酸性リン酸エ
ステルを用いることにより、著しく優れた効果が得られ
る。
[実施例] 以下に図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は本発明の金属含有水の処理方法の一実施例を
示す系統図である。
Fe,Ni,Znを含む原水、例えば電気亜鉛メッキ溶液は、
まず配管1より凝集沈殿槽Aへ送給し、適当なpH調整剤
を添加するなどして槽内の液をpH4〜6程度の酸性域に
調整することにより、凝集沈殿処理する。沈殿処理槽A
内の沈殿汚泥(Fe(OH))は配管2より抜き出す。こ
のFe(OH)の汚泥は、再度溶解して抽出剤で抽出処理
することにより、金属として回収、再利用が可能であ
る。
一方、Feを分別し、Ni及びZnを含む上澄水は、配管3
よりイオン交換塔Bに送給し、濃縮する。即ち、まず、
イオン交換樹脂にNi及びZnを吸着させ、処理水は配管4
より排出する。次いで再生剤を配管5より供給してNi,Z
nを溶離回収し、高濃度にNi,Znを含む再生廃液を得る。
この場合、イオン交換樹脂としては、強酸性陽イオン
交換樹脂等を用いることができる。また、再生剤として
は塩化ナトリウム、塩酸、硫酸ソーダ等の水溶液等を用
いることができる。
イオン交換塔BのNi,Znを含む再生廃液は、配管6よ
り第1の抽出装置Cに送給し、pH4以下の条件でZnを抽
出除去する。抽出したZnは配管8より抜き出す。第1の
抽出装置CにてZnを抽出除去したNi含有抽残液は、配管
7より第2の抽出装置Dへ送給し、pH4.5以上の条件でN
iを抽出除去する。抽出したNiは配管9より抜き出さ
れ、残余の液は配管9aより抜き出される。なお、第1の
抽出装置C及び第2の抽出装置Dにおいて抽出を行なう
際に、所定のpHを維持するために、必要に応じて、酸、
アルカリ等のpH調整剤を注入する。
ここで、第1の抽出装置3及び第2の抽出装置4とし
ては、抽出したZnやNiを金属塩結晶として回収すること
ができる抽出装置を用いるのが好適である。
以下にこのような抽出装置について、第2図を参照し
て説明する。
第2図は本発明の実施に好適な抽出装置の一実施例に
係るチューブラー或いはホロファイバー型の固体膜を装
着した抽出手段10と晶析手段20とからなる抽出装置を示
す断面図である。
まず抽出手段10の構成を説明する。
第2図において11は抽出手段10の円筒状の装置ケーシ
ングであって、その上部には2段に設けられた仕切板1
2、14によって逆抽出剤導入室16と、該室16の下面側の
抽料導入室18が画成されている。また、装置ケーシング
11の下部も、2段に設けられた仕切板21、22によって抽
残液排出室24と、その下側の逆抽出剤排出室26が画成さ
れている。なお、仕切板14と21との間には、第1の室が
設けられ、抽出剤が流通される抽出剤室28とされてい
る。そして、抽料導入室18と抽残液排出室24とを連通す
るように、パイプ状の固体膜30が設けられ、その内部が
第2の室とされている。また、逆抽出剤導入室16の下部
は、滴下管32によって抽出剤室28の上部と連通されてい
る。また、抽出剤室28の下部は連絡管34によって逆抽出
剤排出室26と連通されている。
36及び38は、それぞれ抽出剤の導入口及び排出口であ
り、ポンプ40を有する配管42によって接続されている。
44及び46はそれぞれ抽料の導入口及び排出口であり、
48及び50はそれぞれ逆抽出剤の導入口及び排出口であ
る。
次に晶析手段20の構成を説明する。
52はケーシングであって、その底部には逆抽出剤導入
口54が設けられ、上部には逆抽出剤排出口56が設けられ
ている。逆抽出剤導入口54は、抽出手段1の逆抽出剤排
出口50と液送給手段(本実施例ではポンプ58を有する配
管60)によって連結されている。また、晶析手段の逆抽
出剤排出口56は、抽出手段1の逆抽出剤導入口48へ液送
給手段(本実施例では配管62)によって連結されてい
る。
なお、晶析手段20のケーシング52の中程の高さの部分
には、逆抽出剤の一部を抜き出すための排出口64が設け
られており、この排出口64はポンプ66を有する配管68に
よってケーシング60の底部へ逆抽出剤を返送し得るよう
構成されている。ケーシング52の底部にはNi又はZnの結
晶を抜き出すための配管8又は9が接続されている。な
お、配管60の途中(ポンプ58よりも下流側)には、H2SO
4等の逆抽出剤の補給のための配管70が接続されてい
る。
図中72はケーシング60内に投入された種晶である。
次に上記抽出装置を第1の抽出装置として用い、Znの
抽出を行なう方法について説明する。
抽出手段10において、抽出剤は導入口36から第1の室
である抽出剤室28内に導入され、その中を上向きに流れ
て抜出口38に至り、装置ケーシング11外に抜き出され
る。抜出口38から抜き出された抽出剤は、配管42を通っ
て導入口36へ戻され、連続して循環される。
抽料(イオン交換塔Bより配管6を経て送給されるN
i,Znを含む再生廃液)は、抽料の供給口44から抽料等入
室18内に導入され、次いで固体膜30の内部の第2の室に
導入される。そして、その中を下向きに流れ抽残液排出
室24に入る。抽料は、このパイプ状固体膜30内を通る間
に、抽出剤室28内の抽出剤と固体膜30の管壁面部を介し
て接触する。そして、これにより抽出が行われ、抽料中
の目的物質(抽質)即ちZnが抽出剤中に移行する。
抽出によりZnが除去され、Niを含む抽料(抽残液)は
抽残液排出室24内に入り、次いで抽残液の排出口46から
装置ケーシング11外へ排出され、配管7を経て第2の抽
出装置Dに送られる。
逆抽出剤は供給口48から逆抽出剤導入室16内に導入さ
れ、次いで滴下管32から抽出剤室28内に供給される。本
実施例において、逆抽出剤は抽出剤よりも大なる比重を
有すると共に、抽出剤と溶け合わない性質を有している
ので、滴下管32の下端から抽出剤中に送り出されると、
液適或いは液柱の形(図示の例では液滴)となって抽出
剤室28中の抽出剤中を降下し、抽出剤と直接接触して逆
抽出を行う。この直接接触により、抽出剤中の抽質(Z
n)は逆抽出剤中に効率よく移行する。
この逆抽出を行った逆抽出剤は、連絡管34を通り逆抽
出剤排出室26内に導入され、次いで逆抽出剤排出口50か
らポンプ58を有する配管60により晶析手段20に供給され
る。なお、前述のように、逆抽出剤の比重は抽出剤より
も大きいので、抽出剤室28の中の抽出剤が逆抽出剤排出
室26に入り込むことはない。
配管60を経て、導入口54より晶析手段20のケーシング
52内に供給された逆抽出剤は、ケーシング52内を上昇
し、種晶72を流動状態にさせる。そして、含有される被
抽出物質(抽質)のZnが種晶72に触れて高純度のZn塩と
して晶出する。一方、被抽出物質が晶出して除去された
逆抽出剤は、抜出口56より抜き出され、配管62により抽
出手段10の逆抽出剤供給口48に循環される。
本実施例の晶析手段20においては、ケーシング52の中
間位置に設けられた抜出口64より、逆抽出剤の一部を抜
き出して配管68により逆抽出剤導入口54に循環し、再度
晶析処理するとともに種晶72の流動状態を調整すること
によって、晶析率の向上を図ることができる。
第2図の如き装置により、キレート系抽出剤を用いて
金属の抽出を行なった場合、抽料の金属濃度と逆抽出剤
の金属濃度との比は下記(1)式で表わされるものとな
る。
例えば、金属がZn2+の場合、抽料のpHを4、逆抽出剤
のpHを1以下とすると100万倍以上にも濃縮でき、晶析
が可能となる。ただし、下記(2)式に示すような反応
で逆抽出剤中のH+が消費されるため、逆抽出剤への酸の
定量的な補給又はpH制御が必要となる。そこで晶析手段
20に導入する逆抽出剤には、配管70よりH2SO4等の酸を
必要に応じて補給する。
(ZnR2)抽出剤+(H2SO4)逆抽出剤 (2HR)抽出剤+(ZnSO4)逆抽出剤 …(2) (HR:キレート系抽出剤) なお、第2図の装置においては、抽出手段10あるいは
晶析手段20に温度調節装置を設けて、加温又は冷却する
ことにより、より一層抽出効率、晶析効率を向上させる
ことができる。即ち、一般に、抽出は加温した方が抽出
速度が大となり、逆抽出剤中への被抽出物質の溶解度も
上昇する。この傾向は被抽出物質が金属塩類である場合
には特に顕著である。これに対し、晶析は低温の方が好
ましい。従って、抽出手段の加温及び/又は晶析手段の
冷却を行なうのが有利である。
晶析手段20は、第2図に示す流動層方式等の、結晶が
オーバーフローとしない方式とすることにより、結晶へ
の抽出剤取り込みが防止され、純度の高い結晶を得るこ
とが可能となるが、固定床方式としても良い。
なお、第2図においては、一本のパイプ状固体膜30を
設置した装置を示したが、固体膜は2本以上であっても
良い。また、滴下管32についても複数本設けることがで
きる。固体膜あるいは滴下管を複数本設置することによ
り、処理容量を向上させることができる。更に、滴下管
32から流出する液が効率良く逆抽出剤排出室26に行くよ
うに、第2図の如く、液伝達手段80を設けるのが好まし
い。
固体膜30の形態としては、平膜型、チューブラー型、
ホローファイバー型等、各種のものが用いられる。
固体膜30は多孔質のものであれば良く、例えばポリテ
トラフルオロエチレン(以下「PTFE」という)、酢酸セ
ルロース、ポリスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピ
レン、ポリアミド等の半透膜が挙げられるが、特にPTFE
が好ましい。一般にPTFEはテフロン(商品名)として市
販されている。PTFEは耐薬品性、疎水性に優れ、また抽
出速度も極めて高く、固体膜として採用するに好適な性
質を備える。多孔質PTFE膜は、使用する抽出剤等によっ
て、その膜厚、孔径等を選定する。
第2図に示すような抽出装置にて、抽出、逆抽出、晶
折処理されて回収されたZn含有結晶は、配管8より抜き
出され、そのまま、あるいは必要に応じて精製された
後、再使用される。
第2の抽出装置Dにおいても、同様に、第2図に示す
ような抽出装置にて、Niを抽出、逆抽出、晶折処理して
高純度のNi塩結晶を得ることができ、回収されたNi含有
結晶は、配管9より抜き出され、そのままあるいは必要
に応じて精製された後、再使用される。
第2の抽出装置にて、Niを抽出除去された抽残液は、
Fe,Zn,Niを殆ど含有しない液であって、配管11より系外
へ排出される。
なお、本発明において、抽出剤としては、一般的には
次の〜が用いられる。
下記a〜d等のキレート系抽出剤: 下記e〜g等の有機リン酸: e.ジ−2−エチルヘキシルリン酸等の酸性リン酸エス
テル。
f.トリブチルホスフェート等の中性リン酸エステル。
g.トリオクチルホスフィンオキサイド等の酸化ホスフ
ィン。
ナフテン等、versatic酸(shell製)等のカルボン酸
類。
クラウンエーテル類。
金属塩を抽出する場合、通常、抽出剤を希釈剤に溶解
して用いるが、この場合には、例えばヘプタン、ノナ
ン、デカン、クロロホルム、四塩化炭素、ケロシン、キ
シレン、ベンゼン等の有機系溶媒を用いることができ
る。
また高級アルコール等の改質剤あるいは酸、アルカリ
等のpH調整剤を抽出系に添加しても良い。
逆抽出剤としては、HCl、H2SO4等の鉱酸が用いられる
ことが多いが、ジ−2−エチルヘキシルホスフェート
(D2EHPA)を抽出剤とする場合には、NaOH等のアルカリ
剤も採用可能である。いずれの場合においても、逆抽出
剤の循環使用に際しては、適宜、酸、アルカリ等を補給
するのが好ましい。
抽料、抽出剤、逆抽出剤の具体的な組み合せとして
は、例えば下記表1のものが挙げられる。
以下具体的な実施例及び比較例を挙げて本発明をより
詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、
以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1 Ni780ppm,Zn500ppm,Fe50ppmを含有する水を、第1図
に示す処理フローに従って、下記処理条件にて処理し
た。
処理条件 凝集沈殿槽 pH:5.0 イオン交換樹脂塔 イオン交換樹脂:強酸性陽イオン交換樹脂 通水SV:5.1hr-1 再生剤:60g/ NaCl水溶液 再生剤SV:1.0hr-1 再生廃液:Ni7900ppm, Zn4800ppm 抽出装置 その結果得られた処理水はFe1ppm以下,Ni100ppm,Zn0.
1ppmの極めて清澄な水であった。一方。逆抽出剤から回
収された結晶は、それぞれZn純度99.1%,Ni純度99.3%
の金属塩であって、いずれも純水で洗浄することにより
99.9%以上の高純度品となった。また、凝集沈殿処理に
より得られた汚泥(Fe(OH))は再度溶解させて抽出
処理することにより、高純度Fe含有結晶を回収すること
ができた。
実施例2 イオン交換処理を行なわなかったこと以外は、実施例
1と同様に処理を行なった。その結果、第1の抽出装置
の抽出速度が1.6g/m2・hr、第2の抽出装置の抽出速度
が0.95g/m2・hrとなり、必要とする膜面積が大きくな
り、装置規模も大きくする必要が生じた。このことか
ら、この実施例で用いた原水に対しては、イオン交換処
理により濃縮を行なった後抽出処理することが有利であ
ることが明らかである。
比較例1 実施例1において凝集沈殿処理を行わなかったこと以
外は同様にして処理を行なった。その結果、イオン交換
塔にてFeもイオン交換され、FeはNaClで再生されず、樹
脂性能が劣化した。また、HClを再生剤に用いればFeも
再生されるが、抽出のためのpH調整剤が多量に必要であ
り、ZnとFeを分別するのが困難であった。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の金属含有水の処理方法に
よれば、Fe,Ni及びZnを含む金属含有水から、容易かつ
効率的に各々の金属を分別回収することができ、次のよ
うな効果が奏される。
低濃度の金属含有水であっても効率的に処理するこ
とができる。
汚泥処分を行なう必要がない。
各金属はそれぞれ高純度の金属塩として回収するこ
とができ、回収された金属塩はそのまま再利用すること
ができる。
従って、回収処理コスト、回収物の処理コスト等が大
幅に低減され、工業的、経済的に極めて有利である。本
発明は特に電気亜鉛メッキ廃液の処理に有効である。
特に、本発明では、凝集沈澱処理によりFeを除去した
分離水をイオン交換処理により濃縮した後、抽出剤と接
触させるため、抽出処理効率は一段と向上される。
本発明においては抽出剤として酸性リン酸エステルを
用いることにより、著しく優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の金属含有水の処理方法の一例を説明す
る系統図、第2図は本発明の実施に好適な抽出装置の構
成を示す図である。 A……凝集沈殿槽、B……イオン交換塔、 C……第1の抽出装置、 D……第2の抽出装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22B 23/00 C22B 3/00 J (72)発明者 長井 悟 東京都新宿区西新宿3丁目4番7号 栗 田工業株式会社内 (72)発明者 橋本 孝夫 兵庫県尼崎市西長洲本通1丁目3番地 住友金属工業株式会社総合技術研究所内 (72)発明者 藤原 慎二 茨城県鹿島郡鹿島町大字光3番地 住友 金属工業株式会社鹿島製鉄所内 (72)発明者 田辺 嘉之 茨城県鹿島郡鹿島町大字光3番地 住友 金属工業株式会社鹿島製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭57−54234(JP,A) 特開 昭58−131188(JP,A) 特開 昭62−140042(JP,A) 特公 昭47−8602(JP,B1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄、ニッケル及び亜鉛を含む金属含有水を
    処理する方法において、該金属含有水のpHを4〜6に調
    整して鉄を沈殿として分離し、得られる分離水を濃縮し
    た後、pH4以下の条件下で抽出剤と接触させて亜鉛を除
    去し、次いでpH4.5以上の条件下で抽出剤と接触させて
    ニッケルを除去する方法であって、 前記分離水の濃縮はイオン交換樹脂と分離水とを接触さ
    せ、再生剤によりニッケルと亜鉛を溶離することにより
    行なうことを特徴とする金属含有水の処理方法。
  2. 【請求項2】抽出剤が酸性リン酸エステルであることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の方法。
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