JP2700571B2 - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

エンジンの空燃比制御装置

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JP2700571B2
JP2700571B2 JP31465388A JP31465388A JP2700571B2 JP 2700571 B2 JP2700571 B2 JP 2700571B2 JP 31465388 A JP31465388 A JP 31465388A JP 31465388 A JP31465388 A JP 31465388A JP 2700571 B2 JP2700571 B2 JP 2700571B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はエンジンの空燃比制御装置、特に異なる場所
に設置された2つの燃料供給手段を有するエンジンの空
燃比制御装置に関する。
(従来の技術) エンジンにおいては、燃焼室に供給される混合気の空
燃比を最適値に制御するため、例えば特開昭63−1742号
公報に示されているように、排気ガス中の残存酸素濃度
を検出するセンサ(以下、O2センサという)を設置し、
該センサからの出力に応じて燃料供給量をフィードバッ
ク制御することがある。つまり、上記センサによって検
出される排気ガス中の残存酸素濃度が所定値以下のとき
には燃焼室に供給されている混合気がリッチであると判
断して、吸気通路に備えられた燃料噴射弁等の燃料供給
手段による燃料供給量を減量させ、また排気ガス中の残
存酸素濃度が所定値以上のときには混合気がリーンであ
ると判断して、上記燃料供給手段による燃料供給量を増
量させ、このようにして燃焼室に供給される混合気の空
燃比が最適値(例えば、空気/燃料=14.7)に維持され
るようにフィードバック制御するのである。
一方、実開昭60−102467号公報によれば、吸気通路の
上流部と下流部とにそれぞれ燃料噴射弁を備えたエンジ
ンが示されている。これは、エンジン温度に応じて上流
側と下流側との燃料噴射弁を選択的に使用することによ
り、エンジンの暖機中及び暖機完了後のいずれにおいて
も燃料供給ないし燃焼が良好に行われるようにしたもの
である。
また、このように吸気通路の上流部と下流部とにそれ
ぞれ燃料供給手段を設置することにより、加速時の応答
性を向上させることが考えらる。つまり、吸気通路とし
て、少なくとも低負荷時に吸気が通過する第1通路と、
低負荷時に吸気の通過が抑制される第2通路とを設ける
と共に、該第1通路と第2通路との合流部もしくはその
下流側に燃料を供給する第1燃料供給手段と、第2通路
に燃料を供給する第2燃料供給手段とを備え、且つ第2
燃料供給手段から燃焼室までの吸気通路の容積を第1燃
料供給手段から燃焼室までの容積より大きくする。そし
て、第2通路の吸気の通過が抑制される低負荷時に第2
燃料供給手段によって該通路内に燃料を供給して予め混
合気を形成しておくと共に、該第2通路を通って吸気が
供給される加速時に、第1燃料供給手段からの燃料供給
量の増加に先立って、上記第2通路内の混合気を燃焼室
に導入させることにより、加速応答性を向上させるので
ある。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記のように異なる場所に燃料供給手段を
それぞれ設置し、これらの燃料供給手段からの燃料供給
量の比率をエンジンの運転状態に応じて可変制御する場
合、この比率の変化時、特に燃料を一方の燃料供給手段
のみから供給する状態と両方の燃料供給手段から供給す
る状態との切換わり時に、その動作の応答遅れのために
一時的に空燃比が運転状態に適合しない状態が生じ、或
は空燃比が安定するまでに時間が掛かるなどの不具合の
発生が考えられる。
そこで、本発明は、上記のように異なる場所に燃料供
給手段をそれぞれ設置し、これらの燃料供給手段からの
燃料供給量の比率をエンジンの運転状態に応じて可変制
御するものにおいて、上記比率の変化時における動作の
応答送れを解消し、もって、このような燃料供給比率の
変化時においても、空燃比を最適な値に応答性よく制御
することを課題とする。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するため、本発明に係るエンジンの空
燃比制御装置は次のように構成したことを特徴とする。
すなわち、燃料供給手段として第1、第2燃料供給手
段を備え、そのうちの一方は燃焼室から距離をおいた吸
気通路から燃料を供給し、他方はそれよりも燃焼室側で
燃料を供給するように構成すると共に、これらの燃料供
給手段による燃料供給量の比率を運転状態に応じて可変
制御するものにおいて、排気ガス中の残存酸素濃度を検
出する検出手段と、該検出手段によって検出された残存
酸素濃度に基いて上記燃料供給手段の少なくとも一方に
よる燃料供給量をフィードバック制御する制御手段とを
備えると共に、この制御手段による上記フィードバック
制御の制御利得を、上記両燃料供給手段による燃料供給
量の比率の変化時に大きくするように構成する。
(作用) 上記の構成によれば、異なる場所に設置された第1、
第2燃料供給手段の少なくとも一方からの燃料供給量
が、制御手段により排気ガス中の残存酸素濃度に応じて
フィードバック制御されることにより、燃焼室に供給さ
れる混合気の空燃比が最適値に維持されることになる。
そして、特にエンジンの運転状態の変化に伴う上記両燃
料供給手段からの燃料供給量の比率の変化時において
は、上記制御手段によるフィードバック制御の制御利得
が大きくなるので、変化後の運転状態に適合した燃料供
給量の比率に速かに移行することになり、このような運
転状態の変化時における空燃比制御の応答性が向上する
ことになる。
(実 施 例) 以下、本発明の実施例について説明する。
まず、第1図によりこの実施例の制御システムを説明
すると、エンジン1には吸、排気バルブ2,3を介して燃
焼室4にそれぞれ通じる吸気通路5及び排気通路6が設
けられている。
吸気通路5には、その上流端部にエアクリーナ7とエ
アフロメータ8とが設置され、また中間部にサージタン
ク9が設けられていると共に、該サージタンク9の上流
側にスロットルバルブ10が設置されている。また、スロ
ットルバルブ10の上流側と上記サージタンク9の下流側
とを連通させるバイパス通路11が設けられ、該バイパス
通路11上に該通路11を開閉制御する開閉弁12が設置され
ている。そして、吸気通路5のサージタンク下流におけ
るバイパス通路11の合流部の直下流には、吸気バルブ2
を介して燃焼室4内を指向するように第1燃料噴射弁13
が配設されており、また上記スロットルバルブ10とサー
ジタンク9との間に該サージタンク9内を指向するよう
に第2燃料噴射弁14が設置されている。なお、この第2
燃料噴射弁14は1個であるが、第1燃料噴射弁13は各気
筒ごとに設置されて、当該エンジンの気筒数と同数個備
えられている。
そして、これらの燃料噴射弁13,14等の作動を制御す
るコントロールユニット20が備えられ、該コントロール
ユニット20に、上記エアフロメータ8からの吸気空気量
信号aと、エンジン回転数を検出する回転センサ21から
のエンジン回転数信号bと、エンジン冷却水の温度を検
出する水温センサ22からの水温信号cと、さらに排気通
路6に設置されて排気ガス中の残存酸素濃度を検出する
O2センサ23からのO2信号dとが入力されるようになって
いる。そして、該コントロールユニット20は、上記各入
力信号a〜dに基いて、第1、第2燃料噴射弁13,14及
び開閉弁12にそれぞれ制御信号e,f,gを出力し、第1、
第2燃料噴射弁13,14からの燃料噴射量の制御と、開閉
弁12の開閉制御とを行うようになっている。その場合
に、このコントロールユニット20は、エンジンの低負荷
低速側の所定の領域では上記第1、第2燃料噴射弁13,1
4の両者から燃料を噴射し、それ以外の領域では第1燃
料噴射弁13のみから燃料を噴射するように制御信号e,f
を出力すると共に、この第1燃料噴射弁13に対しては、
上記O2センサ23からの信号dに基いて空燃比を目標値に
収束させるように燃料噴射量のフィードバック制御を行
うようになっている。そして、このフィードバック制御
における制御利得を、上記領域の移行時に大きくするよ
うに動作する。
次に、コントロールユニット20の具体的動作を示す第
2図のフローチャートに従って本実施例の作用を説明す
る。
まず、コントロールユニット20は、フローチャートの
ステップS1で第1図に示すエアフロメータ8、エンジン
回転センサ21、水温センサ22及びO2センサ23から信号a
〜dを入力し、これらの信号a〜dが示す吸入空気量、
エンジン回転数、エンジン水温及び排気ガス中の残存酸
素濃度が所定値以上か否かを読込み、次いでステップS2
で第1、第2燃料噴射弁13,14から燃料を噴射する際の
基本パルス幅T0を算出する。この基本パルス幅T0はエン
ジンの負荷に相当するもので、上記吸入空気量とエンジ
ン回転数とから求められる各気筒の1吸気行程当たりの
吸入空気量に対応する値に設定される。
次に、コントロールユニット20は、ステップS3で、空
燃比のフィードバック制御を行う条件が成立しているか
否かを判定する。この条件は、上記基本パルス幅T0(エ
ンジン負荷)とエンジン回転数とをパラメータとする運
転領域が、第3図に示すように予めマップとして設定さ
れた所定のフィードバックゾーンに属すること、及びエ
ンジン水温が所定値以上であること等であり、現実の基
本パルス幅T0、エンジン回転数、水温等とこの条件とを
比較する。
そして、まず、このフィードバック条件が成立してい
ない場合について説明すると、この場合、コントロール
ユニット20は、ステップS4でフィードバック係数CFB
0とすると共に、次にステップS5で現在の運転領域が第
3図のマップに設定された上下噴射ゾーン、つまり吸気
通路下流部及び上流部の第1、第2燃料噴射弁13,14の
両者から燃料を噴射する領域に属するか否かを判定す
る。ここで、この上下噴射ゾーンは低負荷低速領域に設
定されたもので、上記フィードバックゾーン中に含まれ
る領域であるが、エンジン水温が低い場合等において
は、フィードバック条件は成立しないが、この上下噴射
ゾーンに属する場合があり、また、この上下噴射ゾーン
外は下流側の第1燃料噴射弁13のみから燃料が噴射され
る下流側噴射ゾーンとされている。さらに、この上下噴
射ゾーンでは、第1図に示すバイパス通路11上の開閉弁
12が開き、吸気はこのバイパス通路11とスロットルバル
ブ10の開口部とによって燃焼室4に供給されるようにな
っている。なお、詳細には、アイドル運転時はバイパス
通路11とスロットルバルブ10の開口部を介して供給され
る吸気の比率が約1:1に設定され、時間当りの吸入空気
量が増大するに従って、すなわち、スロットルバルブ10
が開かれるに従ってバイパス通路11の開閉弁12がさらに
開かれるようになっている。
そして、この上下噴射ゾーンに属する場合は、ステッ
プS6で上下噴射フラグF0を1に、属さない場合はステッ
プS7で該フラグF0を0にセットする。
次に、コントロールユニット20は、ステップS8で上記
上下噴射フラグF0の値を判定し、F0=0の場合は、ステ
ップS9で上下噴射ゾーン内から該ゾーン外へ移行した直
後か否かを判定し、またF0=1の場合は、ステップS10
で上下噴射ゾーン外から該ゾーン内へ移行した直後か否
かを判定し、いずれもゾーンが移行した直後の場合は、
ステップS11,S12でタイマをセットする。このタイマ
は、後述するフィードバック制御の実行時における制御
利得の補正用として用いられる。
そして、上記噴射ゾーンに属さない場合(F0=0)
は、ステップS13で、第1噴射比率、すなわち第1、第
2燃料噴射弁13,14のトータル噴射量に対する下流側の
第1噴射弁13の噴射量の比率Kを1.0に設定した上で、
ステップS14でこの比率Kを用いて第1パルス幅T1を後
述する式(1)に従って算出し、ステップ15で、このパ
ルス幅T1で第1燃料噴射弁13を駆動するように制御信号
eを出力する。
また、上下噴射ゾーンに属する場合(F0=1)は、ス
テップS16で上記第1噴射比率Kを予め設定されたマッ
プに基いて算出する。このマップは、第4図に示すよう
に、上下噴射ゾーンにおいて、高負荷高回転側ほど上記
比率Kが大きくなるように、換言すれば、該ゾーン外の
下流側噴射ゾーンにおける状態(K=1.0)に近づくよ
うに設定されている。そして、ステップS17で、上流側
の第2パルス幅T2を後述する式(2)に従って算出する
と共に、ステップS18で、このパルス幅T2で第2燃料噴
射弁14を駆動するように制御信号fを出力し、また上記
の上下噴射ゾーンに属さない場合と同様に、ステップS
14,ステップS15で第1パルス幅T1を算出し、且つこのパ
ルス幅T1で第1燃料噴射弁13を駆動するように制御信号
eを出力する。
なお、上記第1,第2パルス幅T1,T2は、それぞれ次式
に従って算出される。
T1=K(1+C0+CFB+CL1)T0+Tv …(1) T2=4(1−K)(1+C0+CL2)T0+Tv …(2) ここで、C0は、燃料噴射量の加速時増量補正、高負荷
時増量補正、水温補正等を行う場合の補正係数であり、
CL1、CL2は、後述する学習制御によって求められる第
1、第2燃料噴射弁13,14についての燃料噴射量の学習
値であり、またTvは燃料噴射弁13,14のソレノイドを起
動させるのに必要とされる無効噴射時間である。なお、
以上の説明はフィードバック制御の条件が成立していな
い場合であって、この場合、式(1)中のフィードバッ
ク係数CFBは0である。
一方、上記ステップS3でフィードバック条件が成立し
ているものと判定されたときは、コントロールユニット
20は、ステップS19で上記フィードバック係数CFBを構成
するP値(比例項)とI値(積分項)とを算出する。
ここで、この空燃比のフィードバック制御の概略の動
作を説明すると、第5図に示すように、O2センサ23から
の出力信号dが排気ガス中の残存酸素濃度が所定値以
上、つまり空燃比が目標空燃比よりリーンであることを
示すときには、燃料噴射量を所定の変化率で増量すると
共に、これによって上記センサ23からの信号dが示す残
存酸素濃度が所定値以下となったとき、つまり空燃比が
リッチに転じたときに燃料噴射量を所定量だけ一挙に減
量し、その後所定の変化率で次第に減量させる。また、
これによって空燃比が再びリーンに転じれば、燃料噴射
量を所定量だけ一挙に増量した後、所定の変化率で次第
に増加させ、このようにして空燃比を目標空燃比に維持
するのである。その場合に、空燃比がリーンからリッチ
へ、またその逆に反転するときに一挙に増量もしくは減
量する値がP値、その後、次第に増量もしくは減量する
ときの変化率がI値である。
そして、コントロールユニット20は、このP値、I値
を予め設定された第6図に示すマップに基いて算出する
のであるが、このマップは第1噴射比率Kが小さいほど
P値、I値を大きくするように設定されている。
次に、コントロールユニット20は、ステップS20でタ
イマがONであるか否かを判定するが、このタイマは、上
記ステップS11,S12で、上下噴射ゾーンと該ゾーン外と
の間で運転領域が移行したときに設定されるもので、こ
のゾーン移行時から設定時間の経過前は、ステップS21
で上記P値、I値を増大補正するようになっている。そ
して、ステップS22で、上記のようにして算出したP
値、I値を用いてフィードバック係数CFBを算出する。
その後、コントロールユニット20は、ステップS23
所定の学習条件が成立しているか否かを判定する。この
学習条件は、エンジン水温が上記のフィードバック条件
とされている温度よりも高い所定温度以上であること等
である。そして、この学習条件が成立していない場合は
上記ステップS5〜S18を実行する。
これにより、前記のフィードバック条件が成立してい
ない場合と同様に、運転領域が上下噴射ゾーンにあれ
ば、第1、第2燃料噴射弁13,14から、前記式(1),
(2)に従って設定されるパルス幅T1,T2に対応する燃
料がそれぞれ噴射され、また上下噴射ゾーン外であれば
下流側の第1燃料噴射弁13のみから燃料が噴射されるこ
とになる。そして、特に、低負荷低速の上下噴射ゾーン
においては、スロットルバルブ10が略全閉状態にあっ
て、吸気が主としてバイパス通路11によって燃焼室4に
供給されるから、第2燃料噴射弁14から噴射される燃料
は燃焼室4に導入されることなく、サージタンク9内に
蓄えられ、該サージタンク9内に混合気が形成されるこ
とになる。そして、次の加速時において、スロットルバ
ルブ10の開度が増大して多量の吸気が該バルブ10からサ
ージタンク9を通過して燃焼室4に供給されるようにな
ると、吸入空気量の増大に伴う第1燃料噴射弁13からの
噴射量の増大に先立って、サージタンク9内に蓄えられ
ていた混合気が速かに燃焼室4に導入されることにな
り、これにより、低負荷領域からの加速応答性が向上す
ることになる。なお、この加速時には、運転領域が上下
噴射ゾーンから脱するので、サージタンク上流の第2燃
料噴射弁14からの燃料噴射は停止される。
また、フィードバック条件が成立しており、且つ運転
領域が上下噴射ゾーンに属するときは、第1、第2燃料
噴射弁13,14から前記式(1),(2)に従って算出さ
たパルス幅T1,T2に対応する量の燃料が噴射されるが、
この場合、ステップS22で算出されるフィードバック係
数CFBは第1燃料噴射弁13のパルス幅T1の算出にのみ用
いられているので、O2センサ23からの出力に応じた第5
図に示すような燃料噴射量のフィードバック制御は第1
燃料噴射弁13についてのみ行われ、これによって両燃料
噴射弁13,14の噴射量をフィードバック制御する場合の
ような制御の不安定化が回避されると共に、特にO2セン
サ23に近い第1燃料噴射弁13についてフィードバック制
御するので、空燃比制御が精度よく行われることにな
る。また、この上下噴射ゾーンにおける第1燃料噴射弁
13のフィードバック制御においては、第6図に示すよう
に、該第1燃料噴射弁13による噴射比率Kが小さいほ
ど、上記フィードバック係数CFBを構成するP値、I値
が大きくされるので、該第1燃料噴射弁13からの燃料噴
射量が少ない場合にも良好な制御応答性が得られること
になる。
そして、特に本案においては、上記のように、上下噴
射ゾーンと該ゾーン外の下流側噴射ゾーンとの間での運
転領域の移行時にセットされるタイマの設定時間が経過
するまでは、第7図に示すように、フィードバック係数
CFBを構成するP値、I値が大きくされる(ステップ
S21)ので、例えば上下噴射ゾーンから下流側噴射ゾー
ンへの移行に際して第1燃料噴射弁13からの燃料噴射量
が増量される場合には、同図に符号(イ)で示すよう
に、鎖線で示すP値、I値を大きくしない場合に比較し
て該噴射弁13からの噴射量が速かに増量され、また下流
側噴射ゾーンから上下噴射ゾーンへの移行に際して第1
燃料噴射弁13からの噴射量が減量される場合は、同じく
符号(ロ)で示すように噴射量が速かに減量されること
になる。その結果、符号(ハ)、(ニ)で示すように、
鎖線で示すP値、I値を変化させない場合より、空燃比
が目標値に速かに収束されることになるのである。この
ようにして、上記のような運転領域の移行時における空
燃比制御が応答性よく行われることになる。
ここで、以上の実施例においては、上下噴射ゾーンと
下流側噴射ゾーンとの間での運転領域の変化時にのみP
値、I値を大きくするようにしたが、上下噴射ゾーン内
において、第1、第2燃料噴射弁13,14からの燃料噴射
量の比率が段階的にもしくは無段階的に変化する際に
も、上記P値、I値、すなわちフィードバック制御の制
御利得を大きくするようにしてもよい。
なお、第2図のフローチャートのステップS23で所定
の学習条件が成立したものと判断された場合、コントロ
ールユニット20は次のように学習制御を行う。
つまり、コントロールユニット20は、まず、ステップ
S24で運転領域が上下噴射ゾーンに属するか否かを判定
し、該ゾーンに属さないときは、ステップS25で上下噴
射フラグF0を0にリセットする。これにより、学習条件
非成立時と同様に、第1燃料噴射弁13のみから燃料が供
給されることになる。一方、学習条件が成立しており、
且つ運転領域が上下噴射ゾーンに属するときは、ステッ
プS26以下の学習制御を行う。
この制御においては、まずステップS26で第1学習完
了フラグF1の値を判定するが、このフラグF1は当初0に
リセットされている(後述する第2学習完了フラグF2
ついても同様)ので、この場合、次にステップS27を実
行して、上下噴射フラグF0を0にセットする。これによ
り、次にステップS8を実行したときと、該ステップS8
らステップS9〜S13を実行することになり、第1噴射比
率Kが1.0とされる。つまり、第1燃料噴射弁13につい
ての学習制御に際して、第2燃料噴射弁14からの燃料噴
射を強制的に停止させるのである。そして、この状態
で、ステップS28を実行し、第1燃料噴射弁13のフィー
ドバック制御に用いる第1学習値CL1算出する。この学
習値CL1の算出は、第1燃料噴射弁13の第5図もしくは
第7図に示すような噴射量の変化における増量、減量反
転部の値を複数個(偶数個)読み取り、その平均値を求
めることにより行われる。そして、この噴射量の学習が
完了すれば、ステップS29からステップS30,S31を実行し
て第1学習完了フラグF1を1にセットすると共に、上下
噴射フラグF0も1にセットして、上流側の第2燃料噴射
弁14による燃料の噴射を再開させる。
また、このようにして第1学習値CL1が算出される
と、次にステップS26からステップS32を実行する。この
場合、第2学習完了フラグF2も当初0であるから、ステ
ップS33で上下噴射学習値CL0を算出する。この学習値C
L0は、第1,第2燃料噴射弁13,14の両者から燃料が噴射
されている状態で、上記第1学習値CL1の算出時と同様
に、第1燃料噴射弁13の噴射量に基いて算出される。
そして、この上下噴射学習値CL0の算出が完了すれ
ば、ステップS34からステップS35を実行し、第2学習値
CL2を次式(3)に従って算出する。
CL2=CL0(1−K)/K …(3) つまり、上記のようにして求めた上下噴射学習値CL0
に基いて、第1噴射比率Kを用いて第2燃料噴射弁14の
噴射量を求めるのであり、その場合、第1燃料噴射弁13
の噴射量は、上記第1学習値CL1の算出直後であるから
正しく設定されていることが前提となっている。
このようにして、第1,第2学習値CL1,CL2が算出され
れば、第1燃料噴射弁13については、フィードバック制
御に際してのフィードバック係数CFBが小さな値で足り
ることになって制御の安定性と精度とが向上し、またフ
ィードバック制御を行わない第2燃料噴射弁14について
も噴射量が適正値に設定されることになる。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、燃料供給手段として第
1、第2燃料供給手段を備え、そのうちの一方は燃焼室
から距離をおいた吸気通路から燃料を供給し、他方はそ
れよりも燃焼室側で燃料を供給するように構成すると共
に、これらの燃料供給手段の少なくとも一方による燃料
供給量を排気ガス中の残存酸素濃度に応じてフィードバ
ック制御することにより、燃焼室に供給される混合気の
空燃比を所定の目標値に維持すると共に、運転状態に応
じて上記両燃料供給手段による燃料供給量の比率を可変
制御するようにしたエンジンにおいて、この燃料供給量
の比率の変化時に、上記フィードバック制御の制御利得
を大きくするようにしたから、運転状態の変化時にも空
燃比が目標値に応答性よく収束されることになる。これ
により、空燃比が常に最適値に制御されることになり、
運転状態の安定性や燃費性能等が向上することになる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は空燃比制
御の制御システム図、第2図はこの制御動作を示すフロ
ーチャート図、第3図は制御領域を設定したマップ、第
4図は上下噴射ゾーンにおける第1噴射比率の特性を設
定したマップ、第5図は空燃比制御の一般的な制御動作
を示すタイムチャート図、第6図はフィードバック係数
を構成するP値、I値の特性を設定したマップ、第7図
は運転領域移行時における各種値の変化を従来例と比較
して示すタイムチャート図である。 1……エンジン、4……燃焼室、5……吸気通路、13,1
4……第1、第2燃料供給手段(第1,第2燃料噴射
弁)、20……制御手段(コントロールユニット)、23…
…残存酸素濃度検出手段(O2センサ)。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−91442(JP,A) 特開 平2−95745(JP,A) 特開 平2−95746(JP,A) 特開 平2−91437(JP,A) 特開 平1−280644(JP,A) 特開 昭60−108543(JP,A) 実開 昭61−6644(JP,U) 実開 昭60−102467(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料供給手段として第1、第2燃料供給手
    段を備え、そのうちの一方は燃焼室から距離をおいた吸
    気通路から燃料を供給し、他方はそれよりも燃焼室側で
    燃料を供給するように構成すると共に、これらの燃料供
    給手段による燃料供給量の比率を運転状態に応じて可変
    制御するエンジンの空燃比制御装置であって、排気ガス
    中の残存酸素濃度を検出する検出手段と、該検出手段に
    よって検出された残存酸素濃度に基いて上記燃料供給手
    段の少なくとも一方による燃料供給量をフィードバック
    制御すると共に、両燃料供給手段による燃料供給量の比
    率の変化時に上記フィードバック制御の制御利得を大き
    くする制御手段とが設けられていることを特徴とするエ
    ンジンの空燃比制御装置。
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