JP5143774B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents
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Description
内燃機関の吸気通路に配設された第1燃料噴射弁及び第2燃料噴射弁のうち該第1燃料
噴射弁が単独で燃料を噴射する第1噴射領域と、前記第2燃料噴射弁が単独で燃料を噴射する第2噴射領域と、前記第1,第2燃料噴射弁が共に燃料を噴射する第3噴射領域が、機関運転状態に応じて設定され、実際の機関運転状態が属する前記噴射領域に対応する前記燃料噴射弁から燃料を噴射する内燃機関の空燃比制御装置であって、
前記第1噴射領域、前記第2噴射領域、及び前記第3噴射領域を対象として、前記第1燃料噴射弁単独で燃料噴射させつつ空燃比フィードバック制御を行わせ、得られた空燃比フィードバック補正量を、機関運転状態に応じて分割されたエリア毎に学習する第1学習手段と、
前記第1学習手段による学習後、前記第1噴射領域、前記第2噴射領域、及び前記第3噴射領域において、前記第2燃料噴射弁単独で燃料噴射させつつ空燃比フィードバック制御を行わせ、得られた空燃比フィードバック補正量を、機関運転状態に応じて分割されたエリア毎に学習する第2学習手段と、
を備え、前記第1学習手段及び第2学習手段による学習後は、前記第3噴射領域において、第1学習手段及び第2学習手段によりそれぞれ学習された空燃比フィードバック補正量を用いて、第1燃料噴射弁及び第2燃料噴射弁の燃料噴射量を補正する構成とした。
図1は、本実施形態のシステム構成を示す。
内燃機関1には、スロットル弁2、吸気ポート3及び吸気弁4を介して空気が吸入される。吸気ポート3には、上流側に燃料噴射弁101、下流側に燃料噴射弁102、が設けられている。内燃機関1のピストン15により燃焼室1a内で圧縮された混合気は、点火栓8により着火されて燃焼し、この燃焼により生じた排気は排気弁5を介して排気通路9より排出される。
マップM1は、機関回転速度Nを横軸、基本燃料噴射量Tpを縦軸とするマップであり、機関運転状態(N,Tp)に応じて格子状に区分されたエリア別に、学習補正係数KBLRC1が記憶されるものである。この学習補正係数KBLRC1は、燃料噴射弁101の燃料噴射量Ti1の制御による空燃比フィードバック制御において、機関運転状態(N,Tp)に基づき検索され、空燃比フィードバック補正係数αを平均化処理した学習値として設定、更新される。
また、図5(b)に示すように、マップM2の低中回転・高負荷領域は、第2単独噴射領域と対応している。また、高回転・高負荷領域は、分割噴射領域と対応している。
ステップS1では、エアフローメータ11からの信号に基づいて検出される吸入空気流量Qと、クランク角センサ12からの信号に基づいて算出される機関回転速度Nと、水温センサ14からの信号に基づいて検出される冷却水温度Twと、を読み込む。
ステップS3で分割噴射領域であると判定したときは、ステップS4へ進む。
Tp2=Tp×(INJ2R+TWhosei)
なお、INJ1R+INJ2R=1として、Tp=Tp1+Tp2に維持するようにしている。
ステップS8では、学習補正係数の推定値E1(図7の説明で詳述)を読み込む。
ステップS9では、燃料噴射弁101の基本燃料噴射量Tp1と推定値E1とに基づき、次式に従って、燃料噴射弁101の燃料噴射量Ti1を演算する。
ステップS10では、学習補正係数の推定値E2(図7の説明で詳述)を読み込む。
ステップS11では、燃料噴射弁102の基本燃料噴射量Tp2と推定値E2とに基づき、次式に従って、燃料噴射弁102の燃料噴射量Ti2を演算する。
ステップS11では、ステップS9,S11で演算された燃料噴射弁101の燃料噴射量Ti1及び燃料噴射弁102の燃料噴射量Ti2を、出力用レジスタにセットする。これにより、機関回転に同期した所定のタイミングでTi1,Ti2のパルス幅をもつ駆動パルス信号が燃料噴射弁101,102に出力されて、燃料噴射が行われる。
ステップS13では、図4を参照して、機関運転状態(N,Tp)に基づき、第1単独噴射領域であるか判定する。
ステップS14では、燃料噴射弁101の基本燃料噴射量Tp1=Tp、燃料噴射弁102の基本燃料噴射量Tp2=0、に設定する。
ステップS16では、酸素センサ13の検出値に基づき演算された空燃比フィードバック補正係数αを読み込む。
ステップS18では、燃料噴射弁101の基本燃料噴射量Tp1と学習補正係数KBLRC1とに基づき、次式に従って、燃料噴射弁101の燃料噴射量Ti1を演算する。
なお、Ti1を冷却水温度Twに応じて補正してもよい。
ステップS19では、ステップS18で演算された燃料噴射弁101の燃料噴射量Ti1を、出力用レジスタにセットする。これにより、機関回転に同期した所定のタイミングでTi1のパルス幅をもつ駆動パルス信号が燃料噴射弁101に出力されて、燃料噴射が行われる。
ステップS20では、燃料噴射弁102の基本燃料噴射量Tp2=Tp、燃料噴射弁101の基本燃料噴射量Tp1=0、に設定する。
ステップS22では、酸素センサ13の検出値に基づき演算された空燃比フィードバック補正係数αを読み込む。
ステップS24では、燃料噴射弁102の基本燃料噴射量Tp2と学習補正係数KBLRC2とに基づき、次式に従って、燃料噴射弁102の燃料噴射量Ti2を演算する。
なお、Ti2を冷却水温度Twに応じて補正してもよい。
ステップS25では、ステップS24で演算された燃料噴射弁102の燃料噴射量Ti2を、出力用レジスタにセットする。これにより、機関回転に同期した所定のタイミングでTi2のパルス幅をもつ駆動パルス信号が燃料噴射弁102に出力されて、燃料噴射が行われる。
ステップS31では、機関回転速度N及び基本燃料噴射量Tpを読み込む。
ステップS32では、燃料噴射弁101の噴射フラグがONであるか、即ち、機関運転状態(N,Tp)が第1単独噴射領域又は分割噴射領域のいずれかに属するか、を判定する。
ステップS34では、マップM1におけるステップS31で読み込まれた機関運転状態(N,Tp)に対応するエリアの学習補正係数KBLRC1を読み込んで、設定する。
ステップS35では、マップM1の第1単独噴射領域に対応するエリアに記憶された学習補正係数KBLRC1に基づき、ステップS31で読み込まれた機関運転状態(N,Tp)に対応するエリアの学習補正係数KBLRC1を推定し、推定値E1を設定する。
ステップS36では、燃料噴射弁102の噴射フラグがONであるか、即ち、機関運転状態(N,Tp)が第2単独噴射領域又は分割噴射領域のいずれかに属するか、を判定する。
ステップS38では、マップM2におけるステップS31で読み込まれた機関運転状態(N,Tp)に対応するエリアの学習補正係数KBLRC2を読み込んで、設定する。
ステップS39では、マップM2の第2単独噴射領域に対応するエリアに記憶された学習補正係数KBLRC2に基づき、ステップS31で読み込まれた機関運転状態(N,Tp)に対応するエリアの学習補正係数KBLRC2を推定し、推定値E2を設定する。
ステップS41では、機関回転速度N及び基本燃料噴射量Tpを読み込む。
ステップS42では、ステップS41で読み込まれた機関運転状態(N,Tp)が分割噴射領域に属するか判定する。
ステップS44では、前記第1実施形態で説明した推定値E1を設定し、この推定値E1、空燃比フィードバック補正係数α、及び燃料噴射弁101の基本燃料噴射量Tp1に基づき、燃料噴射弁101の燃料噴射量Ti1を演算する。
ステップS46では、燃料噴射弁101の燃料噴射量Ti1と、燃料噴射弁102の燃料噴射量Ti2と、を出力用レジスタにセットして空燃比フィードバック制御を実行し、空燃比フィードバック補正係数としてα’を算出する。
本実施形態では、内燃機関1の1トリップ目で、強制的に燃料噴射弁101の基本燃料噴射量Tp1=Tpに設定し、燃料噴射弁101に単独で燃料噴射を行わせる。ここでは、図9(a)に示すように、機関運転状態(N,Tp)が第2単独噴射領域又は分割噴射領域に属していても、燃料噴射弁101に単独で燃料噴射を行わせる。そして、空燃比フィードバック制御により得られた空燃比フィードバック補正係数αに基づき、マップM1における機関運転状態(N,Tp)に対応するエリアの学習補正係数KBLRC1を更新する。
また、マップM1,M2における空燃比フィードバック補正係数αの学習順序は逆にすることもできる。
ステップS51では、機関回転速度N及び基本燃料噴射量Tpを読み込む。
ステップS52では、内燃機関1の1トリップ目が終了したか判定する。
ステップS53では、燃料噴射弁101の噴射フラグをONにし、燃料噴射弁102の噴射フラグをOFFにする。これにより、燃料噴射弁101の単独での燃料噴射が行われる。
ステップS55では、内燃機関1の2トリップ目が終了したか判定する。
ステップS56では、燃料噴射弁101の噴射フラグをOFFにし、燃料噴射弁102の噴射フラグをONにする。これにより、燃料噴射弁102の単独での燃料噴射が行われる。
本実施形態でも、前記第1実施形態と同様に、マップM1におけるステップS51で読み込まれた機関運転状態(N,Tp)に対応するエリアの学習補正係数KBLRC1に基づき、推定値E1を求めることができる。また、マップM2におけるステップS51で読み込まれた機関運転状態(N,Tp)に対応するエリアの学習補正係数KBLRC2に基づき、推定値E2を求めることもできる。
第1参考例では、ECU10に内臓のマイクロコンピュータには、マップM1,M2に代えて1つのマップM3を備えている。そして、マップM3において、第1単独噴射領域に対応する各エリアに設定された学習補正係数KBLRC1の平均値DAVEKB1(代表値)と、第2単独噴射領域に対応する各エリアに設定された学習補正係数KBLRC2の平均値DAVEKB2(代表値)と、を算出する。
ステップS61では、機関回転速度N及び基本燃料噴射量Tpを読み込む。
ステップS62で第1単独噴射領域であると判定したときは、ステップS63に進み、マップM3におけるステップS61で読み込まれた機関運転状態(N,Tp)に対応するエリアの学習補正係数KBLRC1を、空燃比フィードバック補正係数αに基づき更新する。
ステップS65では、第2単独噴射領域であるか判定する。
本参考例では、基本燃料噴射量Tpに応じて、空燃比制御において読み込まれる学習補正係数KBLRC1,KBLRC2が変更される。
ステップS71では、機関回転速度N及び基本燃料噴射量Tpを読み込む。
ステップS72で第1単独噴射領域であると判定したときは、ステップS73に進み、マップM3におけるステップS71で読み込まれた機関運転状態(N,Tp)に対応するエリアの学習補正係数KBLRC1を、空燃比フィードバック補正係数αに基づき更新する。
ステップS75では、第2単独噴射領域であるか判定する。
本参考例は、図16に示すように、前記第3実施形態の変形したものであり、2つのマップM1,M2を備えている。
ステップS81では、機関回転速度N及び基本燃料噴射量Tpを読み込む。
ステップS82では、燃料噴射弁101の噴射フラグがONであるか判定する。
ステップS83では、燃料噴射弁102の噴射フラグがONであるか判定する。
ステップS86では、マップM2におけるステップS81で読み込まれた機関運転状態(N,Tp)に対応するエリアの学習補正係数KBLRC2を、空燃比フィードバック補正係数αに基づき更新する。
(イ)内燃機関の空燃比制御装置において、
内燃機関の吸気通路に配設された第1燃料噴射弁及び第2燃料噴射弁のうち該第1燃料噴射弁が単独で燃料を噴射する第1噴射パターンと、前記第2燃料噴射弁が単独で燃料を噴射する第2噴射パターンと、を機関運転状態に応じて切り換える切換手段と、
前記第1噴射パターンでの空燃比制御において、前記第1燃料噴射弁の燃料噴射量を空燃比検出値に基づいて補正するための空燃比補正量を、機関運転状態に応じて分割されたエリア毎に学習する第1補正量学習手段と、
前記第2噴射パターンでの空燃比制御において、前記第2燃料噴射弁の燃料噴射量を空燃比検出値に基づいて補正するための空燃比補正量を、機関運転状態に応じて分割されたエリア毎に学習する第2補正量学習手段と、
前記第1噴射パターンにおいて、前記空燃比補正量の学習値として、前記第1補正量学習手段における第1噴射パターンに対応するエリアの学習値の代表値を用いて、空燃比制御を行わせることが可能な第1空燃比制御手段と、
前記第2噴射パターンにおいて、前記空燃比補正量の学習値として、前記第2補正量学習手段における第2噴射パターンに対応するエリアの学習値の代表値を用いて、空燃比制御を行わせることが可能な第2空燃比制御手段と、
を含んで構成されたことを特徴とする。
(ロ)(イ)に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
前記第1補正量学習手段における代表値と、前記第2補正量学習手段における代表値と、の少なくとも一方は、機関運転状態に応じて可変に設定されることを特徴とする。
(ハ)内燃機関の制御装置において、
内燃機関の吸気通路に配設された第1燃料噴射弁及び第2燃料噴射弁のうち該第1燃料噴射弁が単独で燃料を噴射する第1噴射パターンと、前記第2燃料噴射弁が単独で燃料を噴射する第2噴射パターンと、を機関運転状態に応じて切り換える切り換え手段と、
前記内燃機関に前記第1噴射パターンで空燃比フィードバック制御を行わせる第3空燃比フィードバック制御手段と、
該第3空燃比フィードバック制御手段の空燃比フィードバック制御により得られた空燃比フィードバック補正量を、機関運転状態に応じて分割されたエリア毎に学習する第5補正量学習手段と、
前記内燃機関に前記第2噴射パターンで空燃比フィードバック制御を行わせる第4空燃比フィードバック制御手段と、
該第4空燃比フィードバック制御手段の空燃比フィードバック制御により得られた空燃比フィードバック補正量を、機関運転状態に応じて分割されたエリア毎に学習する第6補正量学習手段と、
を含んで構成されたことを特徴とする。
M2 マップ
1 内燃機関
3 吸気ポート(吸気通路)
10 ECU
101 燃料噴射弁(第1燃料噴射弁)
102 燃料噴射弁(第2燃料噴射弁)
Claims (1)
- 内燃機関の吸気通路に配設された第1燃料噴射弁及び第2燃料噴射弁のうち該第1燃料
噴射弁が単独で燃料を噴射する第1噴射領域と、前記第2燃料噴射弁が単独で燃料を噴射する第2噴射領域と、前記第1,第2燃料噴射弁が共に燃料を噴射する第3噴射領域が、機関運転状態に応じて設定され、実際の機関運転状態が属する前記噴射領域に対応する前記燃料噴射弁から燃料を噴射する内燃機関の空燃比制御装置であって、
前記第1噴射領域、前記第2噴射領域、及び前記第3噴射領域を対象として、前記第1燃料噴射弁単独で燃料噴射させつつ空燃比フィードバック制御を行わせ、得られた空燃比フィードバック補正量を、機関運転状態に応じて分割されたエリア毎に学習する第1学習手段と、
前記第1学習手段による学習後、前記第1噴射領域、前記第2噴射領域、及び前記第3噴射領域において、前記第2燃料噴射弁単独で燃料噴射させつつ空燃比フィードバック制御を行わせ、得られた空燃比フィードバック補正量を、機関運転状態に応じて分割されたエリア毎に学習する第2学習手段と、
を備え、前記第1学習手段及び第2学習手段による学習後は、前記第3噴射領域において、第1学習手段及び第2学習手段によりそれぞれ学習された空燃比フィードバック補正量を用いて、第1燃料噴射弁及び第2燃料噴射弁の燃料噴射量を補正することを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
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