JP2699950B2 - 化合物半導体装置の製造方法 - Google Patents

化合物半導体装置の製造方法

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JP2699950B2 JP25155495A JP25155495A JP2699950B2 JP 2699950 B2 JP2699950 B2 JP 2699950B2 JP 25155495 A JP25155495 A JP 25155495A JP 25155495 A JP25155495 A JP 25155495A JP 2699950 B2 JP2699950 B2 JP 2699950B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化合物半導体装置
の製造方法に関し、特にMESFETのゲート電極の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】GaAs(ガリウム砒素)をはじめとす
る▲III▼−▲V▼族化合物半導体を用いたショット
キー障壁ゲート電界効果トランジスタ(MESFET)
は金属と半導体との接触により形成されるショットキー
接合をゲート電極に有する構造であり、優れた高周波特
性を生かしてマイクロ波及びミリ波帯用低雑音増幅素
子、高出力増幅素子としてよく用いられている。
【0003】MESFETの特性や信頼性を支配するシ
ョットキー接合のゲート電極として重要なことはφ
B (金属側からみたショットキー障壁高さ)が安定し
て、大きくなることである。金属と半導体の理想的な接
触の場合、φB は金属の仕事関係φm と半導体の電子親
和力χとの差(φB =φm −χ)で与えられる。実際に
は化合物半導体表面に存在する多くの界面準位により表
面でのフェルミ準位が固定(pinning)されて、
φB が決定する。
【0004】したがって、φB を安定して、大きくする
ためには、半導体の表面はできるだけ清浄で界面準位密
度が低いことが望ましい。
【0005】一方、ゲート電極材料としては、比抵抗が
小さく、半導体基板との密着性が良く、低応力であり、
耐熱性がある金属が望ましい。従来からよく用いられて
いるゲート電極材料はアルミニウム(Al)である。A
lは比抵抗が小さいうえに、電子ビーム蒸着を用いたリ
フトオフ法により容易にサブミクロン寸法のゲート電極
を形成できるからである。ただし、Alはエレクトロマ
イグレーションを起こしやすいため、寸法が細くなるに
つれて信頼度が著しく低下する。そこで、近年、Alに
かわる高信頼性ゲート金属材料として、タングステン
(W)、モリブデン(Mo)、タングステンシリサイド
(WSix y )などの高融点金属系導電膜が用いられ
てきている。この高融点金属系導電膜は次のような利点
がある。まず、耐熱性がよいため、MESFET製造プ
ロセスとして400〜800℃の高温が使用できること
である。次に、ハロゲンガスを用いたドライエッチング
により微細加工が可能であるため、サブミクロン寸法の
ゲート電極が形成できる。第3に、信頼性が高いことで
ある。
【0006】高融点金属系導電膜を用いたGaAsME
SFETの従来の製造方法として、2例がある。
【0007】その第1例について説明するための、工程
順に示す断面図が図4(a)〜(d)である。
【0008】まず、図4(a)に示すように、半絶縁性
のGaAs基板1の上にエピタキシャル成長またはイオ
ン注入によって動作層2(チャネル層)を形成した後、
LPCVD法により厚さ400nmの酸化シリコン膜3
を成膜し、リソグラフィー技術を用いてフォトレジスト
マスク4−1を形成し、SF6 ガスを用いて酸化シリコ
ン膜3を選択的にドライエッチングし、ゲート電極形成
用の開口5を形成する。
【0009】次に、図4(b)に示すように、バレル式
または平行平板型などのプラズマ放電を発生する反応容
器にて、酸素(O2 )を含むガスを用いてフォトレジス
トマスク4−1を剥離する。また、溶液によるフォオト
レジスト剥離方法としては、高温(120℃)のジクロ
ルベンゼンフェノールとアルキルベンゼンスルフォン酸
の混合液に灌浸後、メチルエチルケトン、アルコールに
順次灌浸する方法(以下、これを高温有機剤によるフォ
トレジスト剥離方法と記す。)がある。
【0010】そして図4(c)に示すように、塩酸水溶
液(HClとH2 Oの比率が1:1)に浸漬してGaA
s表面上の酸化物及びドライエッチング時に残留した弗
化物を除去した後、開口部を含む酸化シリコン膜の表面
にゲート電極の一部となる厚さ200nmのWSi
x (X=2)膜7を蒸着法又は、スパッタ法にて成膜し
た後、厚さ100nmの窒化チタン(TiN)膜、厚さ
200nmの白金(Pt)膜、厚さ700nmの金(A
u)膜を蒸着法またはスパッタ法にて順次積層成膜した
膜8(以下TiN−Pt−Au膜と記す)を形成する。
【0011】次に、TiN−Pt−Au膜8上にリソグ
ラフィー技術にてフォトレジストマスク(図示しない)
を形成し、イオンミリング法によりTiN−Pt−Au
膜8をエッチングした後、SF6 とCF4 の混合ガスを
用いた反応性イオンエッチング法(以下RIEと記す)
によりWSix 膜7をドライエッチングして、図4
(d)に示すように、ゲート電極9−1を得る。
【0012】そして、図4(e)に示すように、ソース
電極及びドレイン電極を形成する場所に位置するところ
の酸化シリコン膜2を選択的に除去し、蒸着法またはス
パッタ法にてソース電極10およびドレイン電極11を
選択的に形成し、半導体装置素子部を完成する。
【0013】次に、従来の製造方法の第2例について図
5(a)〜(e)を参照して説明する。
【0014】まず、図5(a)に示すように、動作層2
が形成されたGaAs基板1上にゲート電極の一部とな
るWSix 膜7を蒸着法またはスパッタ法にて成膜した
後、TiN−Pt−Au膜8を蒸着法またはスパッタ法
にて、形成する。
【0015】次に、図5(b)に示すように、TiN−
Pt−Au膜8上にリソグラフィー技術にてフォトレジ
ストマスク4−2を形成し、イオンミリング法によりT
iN−Pt−Au膜8をエッチングした後、SF6 ガス
を用いた反応性イオンエッチングによりWSix 膜7を
ドライエッチングする。
【0016】次に、図5(c)に示すように、O2 ガス
を用いたアッシング法または高温有機剤による剥離法に
よりフォトレジストマスク4−2を除去し、ゲート電極
9−2を得る。
【0017】次に、図4(d)に示すように、塩酸水溶
液(HClとH2 Oの比率が1:1)に浸漬してGaA
s表面上の酸化物及びドライエッチング時に残留した弗
化物を除去した後、ゲート電極9−2上及びGaAs上
を含む全面に絶縁膜12を成膜する。
【0018】そして、図5(e)に示すように、ソース
電極及びドレイン電極を形成する場所に位置するところ
の絶縁膜12を選択的に除去し、蒸着法またスパッタ法
にてソース電極10およびドレイン電極11を選択的に
形成し、半導体装置素子部を完成する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述した2通りの従来
の化合物半導体装置の製造方法の第1例では、ゲート電
極用開口を形成するために酸化シリコン膜をドライエッ
チングする際、SF6 ガスを用いているため、ゲート電
極開口部のGaAs表面に残留硫黄6(硫黄又はその化
合物でなる残留物)が、存在する問題があった。同様
に、従来の製造方法の第2例では、SF6 ガスを用いて
WSix 膜をドライエッチングしているため、残留硫黄
6がGaAs表面に残存する問題があった。GaAs表
面にSが残留している場合、SがGaAsにドーピング
されて、ゲート金属・GaAs間のφB が低下するた
め、ショットキー特性が劣化し、FET特性が悪化する
という問題が生じる。この問題は、すでに公知であり、
1994年秋季第55回応用物理学会学術講演会20p
−V−9「プロセス汚染のGaAsMESFET特性へ
の影響(2)〜ゲート加工ガス〜」(同講演会予稿集1
100ページ)にて報告されている。
【0020】SF6 ガスを用いて酸化シリコン膜をドラ
イエッチングした後のGaAs表面にて、Sが残留して
いることは、X線光電子分光(XPS)分析にて判明し
ている。ドライエッチング後に高温有機剤によるフォト
レジスト剥離と塩酸水溶液にて浸漬処理を施したGaA
s表面のXPS分析によるエネルギー・スペクトルグラ
フを図6に示す。図6(b)はSの結合状態をあらわす
グラフで、実線は浸漬処理後の実測曲線を、1点鎖線は
ドライエッチング前の実測曲線を示す。Sの2p結合を
示すピークがみられ、フォトレジスト剥離と塩酸水溶液
による処理にてSが除去できないことがわかる。また、
図6(a)はAsの結合状態をあらわすグラフで、実線
はドライエッチング後の実測曲線で、破線は各結合状態
に対応する解析用に推定した曲線である。As−Sの結
合がみられ、ドライエッチングにより残留しいたSはA
sと結合している。なお、同様の分析により、ドライエ
ッチング後にO2 ガスを用いたアッシング法を施しても
Sは除去されないことがわかっている。
【0021】また、ドライエッチングにてSF6 ガスを
用いずに、CHF3 またはCF4 ガスのみを用いること
も可能であるが、この場合にはGaAs基板へのエッチ
ングダメージがSF6 ガスの場合よりも大きくなり、所
望のFET特性が安定して得られない問題が生じる。
【0022】従って、本発明の目的は、ゲート電極形成
のためのドライエッチング時に生じる残留硫黄を除去
し、かつドライエッチングダメージを低減できる化合物
半導体の製造方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明第1の化合物半導
体装置の製造方法は、化合物半導体基板に動作層を形成
し第1の膜を形成し少なくとも硫黄を含むガスを用いた
ドライエッチングにより前記第1の膜を選択的に除去し
て前記動作層の表面を露出させる第1工程と、前記第1
工程の次に少なくとも水素を含むガス雰囲気中で熱処理
を行なって前記動作層の露出面から残留硫黄を除去する
第2工程とを有し、前記動作層とショットキー接合をな
すゲート電極のショットキー障壁高さが残留硫黄によっ
て低下するのを防止するというものである。化合物半導
体基板がGaAs基板であれば、300℃以上600℃
未満の熱処理を行なえばよい。
【0024】本発明第2の化合物半導体装置の製造方法
は、化合物半導体基板に動作層を形成し第1の膜を形成
し少なくとも硫黄を含むガスを用いたドライエッチング
により前記第1の膜を選択的に除去して前記動作層の表
面を露出させる第1工程と、前記第1工程の次に少なく
とも水素を含むガスのプラズマ放電によるプラズマに曝
すことによって前記動作層の露出面から残留硫黄を除去
する第2工程とを有し、前記動作層とショットキー接合
をなすゲート電極のショットキー障壁高さが残留硫黄に
よって低下するのを防止するというものである。化合物
半導体基板としてはGaAs基板を用いることができ
る。
【0025】第1,第2の化合物半導体の製造方法にお
いて、第1の膜として絶縁膜を形成し、第2工程後に動
作層とショッキー接合をなす第2の膜を堆積することが
できる。この場合、第2の膜として高融点金属又はその
化合物でなる膜を使用することができる。
【0026】又、第1の膜として動作層とショットキー
接合をなす導電膜を形成することもできる。この場合、
導電膜として高融点金属又はその化合物でなる膜を使用
できる。以上全ての場合において、SF6 ガスを用いた
ドライエッチングを行なうことができる。
【0027】水素を含む雰囲気中での熱処理又は水素を
含むガスのプラズマ放電によるプラズマに曝すことによ
って、動作層の残留硫黄を除去するのでゲート電極への
悪影響を回避できる。
【0028】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。図1(a)〜(e)は本発明
の第1の実施の形態について説明するための工程順に示
した半導体チップの断面図である。
【0029】まず、図1(a)に示すように、半絶縁性
のGaAs基板1の表面にエピタキシャル成長またはイ
オン注入によって動作層2を形成した後、LPCVD法
により厚さ400nmの酸化シリコン膜3を成膜し、リ
ソグラフィー技術を用いてフォトレジストマスク4−1
を形成し、SF6 ガスを用いて酸化シリコン膜3を選択
的にドライエッチング(反応性イオンエッチング)し、
ゲート電極形成用の開口5を形成する。このとき、Ga
As表面に残留硫黄6(硫黄又はその化合物でなる残留
物の意)が残存する。なお、酸化シリコン膜3の代わり
に窒化シリコン(SiNx )膜または窒化酸化シリコン
(SiOx y )膜でも構わない。
【0030】次に、図1(b)に示すように、バレル式
または平行平板型などのプラズマ放電を発生する反応容
器にて、酸素(O2 )を含むガスを用いるアッシング法
または、高温(120℃)のジクロルベンゼンフェノー
ルとアルキルベンゼンスルフォン酸の混合液に灌浸後、
メチルエチルケトン、アルコールに順次灌浸する方法に
より、フォトレジストマスク5を除去した後、塩酸水溶
液(HClとH2 Oの比率が例えば1:1)に浸漬して
GaAs表面上の酸化物及びドライエッチング時に残留
した弗化物を除去した後、H2 ガス雰囲気中にて、30
0℃以上600℃未満、例えば400℃,30分の高温
ベーク処理(熱処理)を行う。このH2ガス雰囲気中の
高温ベークにより、残留硫黄6はH2 Sとなって気化す
ることによって除去される。なお、H2 ガスを導入しな
かった場合、300℃以上600℃未満ではSは除去さ
れず、600℃以上の処理にてSは除去されるが、As
も同時に揮発してGaAs表面のストイキオメトリーが
変化してしまう。また、H2 ガス雰囲気中にて、300
℃未満では残留硫黄が完全に除去されず、600℃以上
ではGaAs表面のストキイキオメトリーの変化が生じ
るため、300℃以上600℃未満の高温範囲が望まし
い。つまり、300℃以上600℃の未満のH2 雰囲気
中の高温ベークでは、GaAs表面のストイキオメトリ
ーの変化を生じずに、かつ、残留硫黄は除去できる。こ
うして、ピットが生じずに、洗浄なGaAs表面が得ら
れる。
【0031】そして、図1(c)に示すように、開口を
含む酸化シリコン膜の表面にゲート電極の一部となる厚
さ200nmのWSix (x=2)膜7を蒸着法、スパ
ッタ法にて成膜した後、厚さ100nmの窒化チタン
(TiN)膜、厚さ200nmの白金(Pt)膜、厚さ
700nmの金(Au)膜を蒸着法またはスパッタ法に
て順次積層成膜した膜(以下TiN−Pt−Au膜と記
す)8を形成する。
【0032】次に、TiN−Pt−Au膜8上にリソグ
ラフィー技術にて図示しないフォトレジストマスクを形
成し、イオンミリング法によりTiN−Pt−Au膜8
をエッチングした後、SF6 とCF4 の混合ガスを用い
た反応性イオンエッチング法い以下RIEと略す)によ
りWSix 膜7をドライエッチングして、図1(d)に
示すように、ゲート電極9−1を得る。
【0033】そして、図1(e)に示すように、ソース
電極及びドレイン電極を形成する場所に位置するところ
の酸化シリコン膜3を選択的に除去し、蒸着法またはス
パッタ法にてソース電極10およびドレイン電極11を
選択的に形成し、半導体装置素子部を完成する。
【0034】なお、H2 雰囲気下の高温ベークによりS
が除去できることはXPS分析にて判明している。ドラ
イエッチング後に高温有機剤によるフォトレジスト剥離
を行った後、塩酸水溶液にて浸水処理を施し、さらにH
2 雰囲気中の高温ベークを行ったGaAs表面のXPS
分析によるエネルギー・スペクトルのグラフを図2に示
す。図2(a)はAsの結合状態を示すグラフで、実線
は実測曲線、破線は解析のために推定したAs2 3
As−As,Ga−Asの結合状態の曲線である。図2
(b)は、Gaの結合状態を示し、実線はドライエッチ
ング前の状態の実測曲線、1点鎖線は前述したH2 処理
後の実測曲線、破線は両者の差を表わしている。図6に
みられたような、Sの2p結合を示すピーク及びAs−
S結合を示すピークはみられず、Sが除去されているこ
とがわかる。
【0035】ゲート電極を形成する開口部をSF6 によ
る反応性イオンエッチィングで形成するので能動層のダ
メージが少なく、H2 ガス中の熱処理により組成比を殆
んど変化させることなく残留硫黄を除去したのちショッ
トキー結合をなすWSix 膜を堆積するので、界面準位
密度の低いゲート電極を安定して形成できる。従って、
ゲート漏れ電流が小さく、相互コンダクタンスの良好な
MESFETを形成できる。
【0036】次に本発明の第2の実施の形態について、
第1の実施の形態と同様に図1を参照して、説明する。
【0037】まず、図1(a)に示すように、半絶縁性
のGaAs基板1の上にエピタキシャル成長またはイオ
ン注入によって動作層2を形成した後、LPCVD法に
より厚さ400nmの酸化シリコン膜3を成膜し、リソ
グラフィー技術を用いてフォトレジストマスク4−1を
形成し、SF6 ガスを用いて酸化シリコン膜3を選択的
にドライエッチング(反応性イオンエッチング)し、ゲ
ート開口5を形成する。このとき、GaAs表面に残留
硫黄6が残存する。
【0038】次に、図1(b)に示すように、アッシン
グ法または、高温有機剤による剥離法によりフォトレジ
ストマスクを除去した後、塩酸水溶液に浸漬してGaA
s表面上の酸化物及びドライエッチング時に残留した弗
化物を除去した後、バレル式または平行平板型または電
子サイクロトロン共鳴型(ECR)などのプラズマ放電
を発生する反応容器にて、水素(H2 )ガスを用いてプ
ラズマ照射を行う。例えば、ECRプラズマ装置にて、
ECR発生源のμ波パワー50W、圧力0.13Pa,
水素流量10sccmの条件で行う。この時、プラズマ
中に発生した水素ラジカルがGaAs表面に吸着し、そ
の後、水素ラジカルと残留硫黄6が反応してH2 Sにな
って揮発し、残留硫黄6が除去される。こうして、ピッ
トが生じずに、洗浄なGaAs表面が得られる。
【0039】その後は、第1の実施の形態と同様の方法
を用いて、半導体装置を得る。
【0040】なお、H2 ガスを用いたプラズマ照射をフ
ォトレジストマスク除去の後に行っているが、SF6
スを用いて酸化シリコン膜2を選択的にドライエッチン
グした後に、H2 ガスを用いたプラズマ照射を行い、そ
してフォトレジストマスクを除去するという方法でも構
わない。
【0041】本実施の形態により第1の実施の形態とほ
ぼ同様の結果を得ることが出来た。
【0042】図3(a)〜(e)は本発明の第3の実施
の形態について説明するための工程順に示した半導体チ
ップの断面図である。
【0043】まず、図3(a)に示すように、動作層2
が形成されたGaAs基板1上にゲート電極の一部とな
る厚さ200nmのWSix 膜7を蒸着法または、スパ
ッタ法にて成膜した後、TiN−Pt−Au膜8を蒸着
法またはスパッタ法にて形成する。
【0044】次に、図3(b)に示すように、TiN−
Pt−Au膜8上にリソグラフィー技術にてフォトレジ
ストマスク4−2を形成し、イオンミリング法によりT
iN−Pt−Au膜8をエッチングした後、SF6 ガス
を用いた反応性イオンエッチングによりWSix 膜7を
ドライエッチングする。このとき、GaAs表面に残留
硫黄6が残存する。
【0045】次に、図3(c)に示すように、O2 ガス
を用いたアッシング法または高温有機剤による剥離法に
よりフォトレジストマスク4−2を除去した後、塩酸水
溶液に浸漬してドライエッチング時に残留した弗化物を
除去した後、H2 ガスの雰囲気下にて300以上600
℃未満、例えば400℃,30分の高温ベーク処理を行
う。これにより、ピットが生じずに、残留硫黄6が除去
され、洗浄なGaAs表面とゲート電極9−2を得る。
【0046】次に図3(d)に示すように、ゲート電極
上及びGaAs上に絶縁膜12を成膜する。
【0047】そして、図3(e)に示すように、ソース
電極及びドレイン電極を形成する場所に位置するところ
の絶縁膜12を選択的に除去し、蒸着法またはスパッタ
法にてソース電極10およびドレイン電極11を選択的
に形成し、半導体装置素子部を完成する。
【0048】ゲート電極9−2のWSix 膜7bとGa
As基板2とのショットキー接合の周辺から残留硫黄を
除去するので、ゲート電極の周辺部におけるショットキ
ー障壁高さφB の低下を回避することができる。従っ
て、従来の製造方法の第2例によるものと比較してME
SFETのゲート漏れ電流や相互コンダクタンスを改善
することができる。
【0049】本発明の第4の実施の形態について、第3
の実施の形態と同様に図3を参照して、説明する。
【0050】まず、図3(a)に示すように、動作層2
が形成されたGaAs基板1上にゲート電極の一部とな
る厚さ200nmのWSix 膜7を蒸着法、スパッタ法
にて成膜した後、TiN−Pt−Au膜8を蒸着法また
はスパッタ法にて形成する。
【0051】次に、図3(b)に示すように、TiN−
Pt−Au膜8上にリソグラフィー技術にてフォトレジ
ストマスク4−2を形成し、イオンミリング法によりT
iN−Pt−Au膜8をエッチングした後、SF6 ガス
を用いた反応性イオンエッチングによりWSix 膜7の
ドライエッチングする。このとき、GaAs表面に残留
硫黄6が残存する。
【0052】次に、図3(c)に示すように、O2 ガス
を用いたアッシング法または高温有機剤によりフォトレ
ジストマスク4−2を除去した後、第2の実施の形態と
同様に、バレル式または平行平板型または電子サイクロ
トロン共鳴型(ECR)などのプラズマ放電を発生する
反応容器にて、水素(H2 )ガスを用いてプラズマ照射
を行う。これにより、ピットが生じずに、残留硫黄6が
除去され、洗浄なGaAs表面とゲート電極9−2を得
る。
【0053】その後は、第3の実施の形態と同様の方法
を用いて、半導体装置を得る。
【0054】本実施の形態により第3の実施の形態とほ
ぼ同様の結果を得ることができた。
【0055】なお、本実施の形態ではH2 ガスを用いた
プラズマ照射をフォトレジストマスク除去の後に行って
いるが、WSix 膜7をドライエッチングした後に、H
2 ガスを用いたプラズマ照射を行い、そしてフォトレジ
ストマスクを除去するという方法でも構わない。
【0056】以上第1〜第4の実施の形態ではSF6
体ガスを用いたが、他のガスを混合しても構わない。ま
たSF6 の代わりにS2 10などSとFを有する化合物
または混合物であればどのようなガスでも構わない。
【0057】また、GaAs基板を用いた半導体装置の
製造方法を例にあげて説明したが、他の▲III▼−▲
V▼族からなる化合物半導体基板、例えばInP基板な
どを用いても構わない。
【0058】
【発明の効果】以上説明した本発明では、SF6 ガスな
どの硫黄を含むガスを用いたドライエッチングによりゲ
ート開口部またはゲート電極を形成した後、化合物半導
体基板上の動作層に残存する残留硫黄をH2 ガス雰囲気
中の高温ベーク処理またはH2ガスを用いたプラズマ照
射を行うことにより、ゲート電極と半導体界面の硫黄に
よる悪影響を防止できるので界面準位密度が低くなる。
かつ、炭素を含むガスによるイオンエッチングを使用し
ないのでドライエッチングダメージが低減できる。従っ
て、常に安定したφB を有するゲート電極、常に安定し
たショットキー特性を有するゲート電極が形成でき、M
ESFETのゲート漏れ電流や相互コンダクタンスを改
善できるという効果を有する。
【0059】また、ゲート電極と半導体界面に残留物が
介在しないだけでなく界面のストイキオメトリーの変化
もほとんどないため半導体装置の信頼性が向上する効果
もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態及び第2の実施の形
態について説明するための(a)〜(e)に分図して示
す工程順断面図である。
【図2】第1の実施の形態の説明のためのXPS分析に
よるエネルギー・スペクトルを示すグラフである。
【図3】本発明の第3の実施の形態及び第4の実施の形
態について説明するための(a)〜(e)に分図して示
す工程順断面図である。
【図4】従来の化合物半導体装置の製造方法の第1例に
ついて説明するための(a)〜(e)に分図して示す工
程順断面図である。
【図5】従来の化合物半導体装置の製造方法の第2例に
ついて説明するための(a)〜(e)に分図して示す工
程順断面図である。
【図6】従来例の説明のためのXPS分析によるエネル
ギー・スペクトルを示すグラフである。
【符号の説明】
1 GaAs基板 2 動作層(チャネル層) 3 酸化シリコン膜 4−1,4−2 フォトレジストマスク 5 開口 6 残留硫黄 7,7a,7b WSix 膜 8,8a,8b TiN−Pt−Au膜 9−1,9−2 ゲート電極 10 ソース電極 11 ドレイン電極 12 絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9447−4M H01L 29/80 F

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化合物半導体基板に動作層を形成し第1
    の膜を形成し少なくとも硫黄を含むガスを用いたドライ
    エッチングにより前記第1の膜を選択的に除去して前記
    動作層の表面を露出させる第1工程と、前記第1工程の
    次に少なくとも水素を含むガス雰囲気中で熱処理を行な
    って前記動作層の露出面から残留硫黄を除去する第2工
    程とを有し、前記動作層とショットキー接合をなすゲー
    ト電極のショットキー障壁高さが残留硫黄によって低下
    するのを防止することを特徴とする化合物半導体装置の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 化合物半導体基板がGaAs基板であ
    り、300℃以上600℃未満の熱処理を行なう請求項
    1記載の化合物半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 化合物半導体基板に動作層を形成し第1
    の膜を形成し少なくとも硫黄を含むガスを用いたドライ
    エッチングにより前記第1の膜を選択的に除去して前記
    動作層の表面を露出させる第1工程と、前記第1工程の
    次に少なくとも水素を含むガスのプラズマ放電によるプ
    ラズマに曝すことによって前記動作層の露出面から残留
    硫黄を除去する第2工程とを有し、前記動作層とショッ
    トキー接合をなすゲート電極のショットキー障壁高さが
    残留硫黄によって低下するのを防止することを特徴とす
    る化合物半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 化合物半導体基板はGaAs基板である
    請求項3記載の化合物半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 第1の膜として絶縁膜を形成し、第2工
    程後に動作層とショッキー接合をなす第2の膜を堆積す
    る請求項1乃至4記載の化合物半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 第2の膜が高融点金属又はその化合物で
    なる請求項5記載の化合物半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 第1の膜として動作層とショットキー接
    合をなす導電膜を形成する請求項1乃至4記載の化合物
    半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 導電膜が高融点金属又はその化合物でな
    る請求項7記載の化合物半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 SF6 ガスを用いたドライエッチングを
    行なう請求項1乃至8記載の化合物半導体装置の製造方
    法。
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