JP2699383B2 - 半導体発光素子並びにその素子を用いる距離センサおよび光電センサ - Google Patents

半導体発光素子並びにその素子を用いる距離センサおよび光電センサ

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JP2699383B2 JP5234288A JP5234288A JP2699383B2 JP 2699383 B2 JP2699383 B2 JP 2699383B2 JP 5234288 A JP5234288 A JP 5234288A JP 5234288 A JP5234288 A JP 5234288A JP 2699383 B2 JP2699383 B2 JP 2699383B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、絶縁層により発光領域が制限された構造
の発光ダイオードのような半導体発光素子に関連する技
術であって、殊にこの発明は、可視領域の光を放射する
半導体発光素子並びにその素子が用いられる距離センサ
および光電センサに関する。
<従来の技術> 従来、発光領域が制限された半導体発光素子として、
基板上に下部クラッド層,活性層,上部クラッド層,キ
ャップ層の順に各層を成長させた後、この成長層をメサ
形にエッチングして、その周囲を絶縁層で埋め込む構造
のもの(以下、「メサ埋込み型構造」と呼ぶ)が存在し
ている。この種構造のもので現在提案されているのは赤
外領域の光を放射するタイプのものであって、例えば下
部クラッド層および活性層がp形AlGaAs,上部クラッド
層がn形AlGaAs,キャップ層がn形GaAsでそれぞれ構成
してある。また近年、前記の絶縁層を形成する良好な絶
縁材料として安定なポリイミド樹脂が用いられ、これに
より簡単なプロセスで高い信頼性を有する製品が得られ
るようになっている。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながらこのようなメサ埋込み型構造のもので
は、エッチング工程において面方位依存性により順メサ
方向と逆メサ方向とが現れて、各層間に段差が生じるた
め、各層のエッジ部分における絶縁層の肉厚が薄くな
る。この結果、最悪の場合には途切れが生じてその周囲
を完全に覆えなくなり、絶縁不良や上部電極の断線とい
った不良が生じる虞がある。
さらにこの種メサ埋込み型構造のものでは、上部電極
が活性層を発する光の一部を覆うことになるため、光の
放射効率が低下するという不利がある。また従来の赤外
光を放射するタイプのものは、上部クラッド層の厚みを
1〜3ミクロンに設定してあるが、これを可視領域の光
を放射するタイプのものにそのまま適用した場合は、上
部クラッド層がアルミニウムを多く含む組成であるため
に、この上部クラッド層中で電流が十分に広がらず、不
均一な発光強度となる。しかもその強度分布は影となる
上部電極の真下位置で最大となるため、甚だ非効率的で
ある。
ところでこの種半導体発光素子の用途として距離セン
サや光電センサなどがある。距離センサは光源からの光
を対象物に当て、その反射像を位置検出器に結像させて
対象物までの距離を計測するものであり、また光電セン
サは投光器からの光を反射または透過させて受光器で受
光し、その受光量に応じた電気信号を受光器より取り出
すものである。
従来この種センサの光源には、発光ダイオードや半導
体レーザが用いてある。このうち半導体レーザは高出力
でありかつ径の絞られたビームが生成されるから、この
種のセンサに適している。ところが出力光が可視光でな
いために使いにくく、また高価であり、加えてノイズに
弱く、特別な駆動回路が必要であるなどの問題がある。
一方、発光ダイオードは可視光を放射するタイプと、
赤外光を放射するタイプとが存在し、前者の方が安価で
ありかつ可視光であるため使い易いという利点がある。
ところが従来のこの種発光ダイオードは、発光部の中央
にワイヤボンディング用パッドの影があり、しかも発光
面積が広いために検出精度が悪く、微小のものを検出対
象とするのが困難であるなどの問題がある。
第12図は、従来の発光ダイオードが発光器の光源に用
いられた光電センサをもって、白紙上に画かれた幅が0.
3mmの棒状をなす黒色の縦縞1,1を観測したときの受光器
の電力出力を示している。同図中、矢印の各位置は各縦
縞1に相当する部分を示すが、いずれにも電流出力の変
化が現れておらず、縦縞1の検出が困難である。
第13図は、この光電センサを改良した例を示してい
る。同図のものでは、投光器2の光源3に従来の発光ダ
イオードが用いてあるが、この光源3からの光は球レン
ズ4,スリット5,半球レンズ6,スリット7より成る投光器
2の光学系を経て対象物へ照射され、またその反射光は
スリット8,球レンズ9より成る受光器11の光学系を経て
受光素子10で受光されている。
第14図は、この光電センサを用いて同様の縦縞1を観
測したときの受光素子10の電流出力を示している。同図
中、矢印の位置は各縦縞1に相当する部分を示すもの
で、いずれにも電流出力の変化が現れて、縦縞1の検出
が可能である。
ところが上記の光電センサの場合、投光器2や受光器
11の光学系が著しく複雑であって、その製作費用が高価
につき、しかも充分に大きな電流出力が得られないなど
の問題がある。
この発明は、上記問題に着目してなされたもので、メ
サ状突部の高さおよびキャップ層の厚みを適宜に設定す
ることにより、メサ状突部の周囲を絶縁層により安定し
て覆って、歩留まりを大幅に向上し得る半導体発光素子
を提供することを目的とする。
さらにこの発明は、上部クラッド層の厚みを適宜に設
定することにより、可視光の放射効率を向上させた微小
光源の半導体素子を提供することを第2の目的とする。
またこの発明の他の目的とするところは、このような
半導体発光素子を用いることにより、高い分解能を有す
る距離センサや構成が簡易かつ感度や出力の大きな光電
センサを提供することにある。
<問題点を解決するための手段> 上記第1の目的を達成するため、この発明の半導体発
光素子では、基板上に下部クラッド層,活性層,上部ク
ラッド層,キャップ層の順に各層を成長させた後、この
成長層をメサ形にエッチングして前記活性層,上部クラ
ッド層,キャップ層を含むメサ状突部を形成し、その周
囲にポリイミド樹脂をスピンコートして硬化させた絶縁
層を設けて可視光の発光領域を制限した半導体発光素子
において、前記メサ状突部の高さを15ミクロン以下の値
に設定するとともに、前記キャップ層の厚みを1ミクロ
ン以上3ミクロン以下の値に設定することにしている。
また第2の目的を達成するため、請求項2の発明にか
かる半導体発光素子では、上記構成に加え、さらに前記
上部クラッド層の厚みを5ミクロン以上の値に設定する
ようにしている。
さらに第3の目的を達成するため、請求項3の発明で
は、光源を発した光を対象物に当て、その反射像を位置
検出器に結像させて対象物までの距離を計測する距離セ
ンサにおいて、請求項1または2のいずれかの構成を具
備する半導体発光素子を光源として用いることにしてい
る。
さらにまた同じ目的を達成するため、請求項4の発明
では、投光器からの光を反射または透過させて受光器で
受光し、その受光量に応じた電気信号を出力する光電セ
ンサにおいて、上記の適切な厚み設定された半導体発光
素子を前記投光器の光源として用いることにしている。
<作用> 活性層,上部クラッド層,キャップ層を含むメサ状突
部の高さの上限値を15ミクロンに設定することにより、
その周囲にポリイミド樹脂より成る絶縁層を形成する際
に、段差のある各層のエッジ部分で絶縁層の肉厚が薄く
なることがなく、メサ状突部の周囲を絶縁層により安定
して覆うことができる。またキャップ層の厚みを3ミク
ロン以下の値に設定することにより、キャップ層側面の
逆メサ部分を絶縁層により確実に覆うことができる。
さらにキャップ層の厚みを1ミクロン以上の値に設定
すると、メサ状突起上で上部電極をエッチングして除去
する際に、エッチング液が上部クラッド層へ作用するの
を阻止できる。
さらに上部クラッド層の厚みを5ミクロン以上の値に
設定すると、上部電極より注入された電流はこの層中で
十分に広がって均一な発光強度が得られ、強度分布も均
一化されて光の放射効率が高められる。
またこのような各層の厚みに制限が設けられた発光領
域の制限された構造の半導体発光素子を距離センサに用
いると、光源が微小光源を構成してビームスポット径が
小さくなるため、分解能が上がり、しかも可視光である
から、きわめて使い易いものとなる。
さらにまたこのような構造の半導体発光素子を光電セ
ンサに用いると、発光面積が小さくかつ発光強度が均一
であるから、複雑な光学系を用いる必要がなく、構造の
簡略化をはかることができ、また検出感度や検出出力を
高めることができる。
<実施例> 第1図は、この発明の一実施例にかかる半導体発光素
子12を示している。
図示例のものは、基板13上に下部クラッド層14を設
け、この下部クラッド層14の上面中央にメサ状突部15を
形成し、このメサ状突部15の外周を絶縁層6で埋め込ん
でメサ埋込み型構造となしたもので、メサ状突部15の側
に上部電極17が,また基板13の側に下部電極18が、それ
ぞれ設けてある。メサ状突部15には、活性層19,上部ク
ラッド層20および,キャップ層21が含まれており、前記
絶縁層16の内周縁部分がキャップ層21の上面に被さり、
さらに絶縁層16の上面および内周面が上部電極17で包ま
れて、その内側に発光領域の制限された微小発光面22が
形成されている。
この実施例の半導体発光素子12は、微小発光面22より
波長領域がおよそ680〔nm〕の可視光を放射するもの
で、基板13をp型GaAs、下部クラッド層14をp型Al0.7G
a0.3As、活性層19をp型Al0.33Ga0.67As、上部クラッド
層20をn型Al0.7Ga0.3As、キャップ層21をn型GaAsで、
それぞれ構成する共に、前記絶縁層16はポリイミド樹脂
を用いて形成してある。
第2図(1)〜(7)は、上記構成より成る半導体発
光素子12を製造するための各工程を示している。
まず第2図(1)に示す工程では、p型GaAsの基板13
上にLPE法によりp型Al0.7Ga0.3Asの下部クラッド層14,
p型Al0.33Ga0.67Asの活性層19,n型Al0.7Ga0.3Asの上部
クラッド層20,n型GaAsのキャップ層21の順に各層を成長
させている。つぎの工程では、成長層側をレジストをマ
スクにしてメサ状にエッチングし、これによりメサ状突
部15を形成している(第2図(2))。このときのエッ
チング液には1H2O:8H2O2:1H2Oなどを用いる。
つぎに第2図(3)に示す工程で、レジストを取り除
き、ポリイミド樹脂をスピンコートなどで塗布して絶縁
層16を形成した後、つぎの工程で、メサ状突部15上のポ
リイミド樹脂を取り除いて硬化させている(第2図
(4))。このとき絶縁層16の内周縁部分がキャップ層
21の外周縁部分上に被さる程度の状態にしてポリイミド
樹脂の除去を行う。
つぎに第2図(5)に示す工程で、成長層側の上面全
体にAuGe系材料を蒸着して上部電極17を形成した後、続
く工程で、レジストをマスクとしてメサ状突部15上の上
部電極17をKI/I2系のエッチング液によりエッチングし
て除去する(第2図(6))。このときキャップ層21に
もエッチング液の影響が及ぶが、この層のn型GaAsはこ
のエッチング液が上部クラッド層20に作用するのを阻止
する働きがある。続いてn型GaAsのキャップ層21を外周
縁部分を残して1NH4OH:2OH2O2のエッチング液にてエッ
チングする。なおこのエッチング液はn型Al0.7Ga0.3As
の上部クラッド層20についてはエッチングしない。最後
に基板13の下面全体にAuZn系材料を蒸着して下部電極18
を形成する(第2図(7))。
第3図は、上記の各工程を経て得られた半導体発光素
子12につきそのメサ状突部15を拡大して示したものであ
る。
同図において、メサ状突部15の上部クラッド層20とキ
ャップ層21とは、第2図(2)でのエッチング工程に際
して、面方位依存性が現れて順メサ方向と逆メサ方向と
が現れているが、この第3図のものでは、絶縁層16や上
部電極17は前記メサ方向にかかわらずこれら各層のエッ
ジ部分で途切れることなく、メサ状突部15の側面を上面
周縁部にわたり完全に覆っている。
上部クラッド層20は、上部電極17より注入された電流
がこの層中で広がって均一な発光強度が得られるよう
に、その厚みが5ミクロン以上の十分に大きな値に設定
される。しかしながらこの上部クラッド層20の厚みが大
きくなり過ぎてメサ状突部15の高さが高くなると、第2
図(3)でポリイミド樹脂をスピンコートして硬化させ
た際、絶縁層16はその段差のために上部クラッド層20や
キャップ層21のエッジ部分で肉厚が薄くなり、最悪の場
合は途切れが生じてその周囲を完全に覆えなくなる。
実験によれば、ポリイミド樹脂が安定にこれらエッジ
部分をも覆えるメサ状突部15の高さの上限値は15ミクロ
ンであって、またこのときキャップ層21の逆メサ部分を
確実に覆えるキャップ層21の厚みの上限値は3ミクロン
である。このことは上部電極17についても同様であり、
このようなキャップ層21の厚み制限によってキャップ層
21上の電極部分と絶縁層16上の電極部分とが途切れて断
線するなどの事態が発生するのが阻止される。
第4図はキャップ層21の厚みを大きく設定した場合の
絶縁層16および上部電極17の状態を示しており、絶縁層
16はキャップ層21の逆メサ部分を覆っておらず、しかも
上部電極17はキャップ層21上の電極部分17aと絶縁層16
上の電極部分17bとが途切れて断線寸前の状態となって
いる。
ところでキャップ層21は、第2図(6)に示す上部電
極17のエッチング工程に際して、エッチング液が上部ク
ラッド層20へ作用するのを阻止する機能があるが、この
阻止機能が有効に働く厚みの下限値は1ミクロンであ
る。
かくして上部クラッド層20の厚みの上限値は、メサ状
突部15の高さの上限値より活性層19の厚みとキャップ層
21の厚み下限値とを差し引くことにより求められ、その
結果、活性層19の厚みを3ミクロンとすると、上部クラ
ッド層20の厚みの上限値として11ミクロンの値を得る。
またメサ状突部15の高さの下限値は、キャップ層21の
厚みの下限値と上部クラッド層20の厚みの下限値と活性
層19の厚みとの総和として求められ、その結果、活性層
19の厚みを3ミクロンとすると9ミクロンの値を得る。
このように半導体発光素子12は、上部クラッド層20の
厚みを5ミクロン以上で11ミクロン以下、またキャップ
層21の厚みを1ミクロン以上で3ミクロン以下、メサ状
突部15の高さを9ミクロン以上で15ミクロン以下に設定
するのが望ましく、これにより発光特性や製品の歩留ま
りを大幅に向上し得る。
第5図は、メサ状突部15の高さと製品の歩留まりとの
関係を示しており、メサ状突部15の高さが15ミクロンを
越えると、歩留まりが急激に低下しているのがわかる。
第6図は、キャップ層21の厚みと製品の歩留まりとの
関係を示しており、キャップ層21の厚みが1ミクロンを
下回るか、3ミクロンを越えると、歩留まりが急激に低
下しているのがわかる。
第7図は、上記半導体発光素子12の応用例を示してい
る。同図のものは、この半導体発光素子12が光源に用い
られた距離センサ23であって、この距離センサ23を用い
て対象物24が有する凹凸の段差dが計測されている。こ
の距離センサ23は、光源としての半導体発光素子12と、
投光レンズ25および受光レンズ26と、位置検出素子27と
から構成されるもので、光源を発した可視光は対象物24
上にビームスポットSP1,SP2を生成し、それぞれビーム
スポットの反射像を位置検出素子27上に結像させる。こ
れら結像位置は信号線28,29で得た信号比をもって検出
でき、その位置ずれ量より三角法を用いて段差dを算出
するものである。
この距離センサ23の場合、半導体発光素子12が発光領
域の制限された微小光源を構成しているから、ビームス
ポット径が小さく、分解能が上がり、しかも可視光を放
射するから、使い易いという利点がある。
第8図は、この距離センサ23による段差の測定結果を
示している。同図のものは、距離センサ23から10cmだけ
離れた位置に高さが2mmと5mmの凸部および凹部を有する
対象物を位置させた場合の測定結果であり、段差に応じ
て変化する特性曲線30が得られている。
第9図(1)は、前記半導体発光素子12の他の応用例
を示す。同図のものは、この半導体発光素子12を光源に
用いた光電スイッチの如き光電センサ31であって、この
光電センサ31を用いて図中矢印yの方向へ移動する対象
物32の検出を行っている。
この光電センサ31は、半導体発光素子12を光源に用い
た投光器33Aと、フォトダイオードのような受光素子を
内蔵する受光器33Bとから構成されるもので、投光器33A
を発した可視光は対象物32で反射して、その反射光が受
光器33Bで受光され、その受光量に応じた電気信号に変
換される。
第9図(2)(3)は、光電センサ31より8cm離れた
位置を直径が1mmの銀メッキワイヤーを通過させた場合
の従来の光電センサの出力特性(第9図(2))と、こ
の発明の光電センサ31の出力特性(第9図(3))とを
示している。この発明の光電センサ31の場合、発光領域
が制限された微小光源を構成するから、検出感度が鋭い
ものとなり、従来の光電センサで出力信号のパルス幅が
3mmであるのに対し、この発明の光電センサ31ではその
パルス幅が1mm以下となっている。
第10図は、前記半導体発光素子12の他の応用例を示
す。同図のものは、この半導体発光素子12を光源に用い
たフォトインタラプタの如き光電センサ34であって、こ
の光電センサ34を用いて第11図に示すような、白紙上に
画かれた幅が0.3mmの縦縞1を読み取るものである。
この光電センサ34は、ケース35内に半導体発光素子12
を光源に用いた投光器36と、フォトダイオードのような
受光素子を内蔵する受光器37とが配備された構造のもの
で、投光器36を発した可視光は紙面で反射して、その反
射光が受光器37で受光され、その受光量に応じた電気信
号に変換される。
この光電センサ34の場合、投光器36と受光器37とにそ
れぞれ1個のレンズ部38,39を一体に設けただけの構成
となっており、第13図に示す従来例と比較すると、その
構造が大幅に簡略化されている。しかも受光器37の電流
出力は、第11図に示す如く、縦縞1に相当する部分に対
応して変化が現れて、縦縞1の検出が可能となってお
り、またその電流出力の大きさも第14図に示す従来例の
ものと比較して10倍程度大きな値となっている。
なお第10図に示す光電センサ34は反射型のものである
が、この発明はこれに限らず、透過型のものにも適用実
施できることは勿論である。
<発明の効果> この発明は上記の如く、メサ状突部の高さを15ミクロ
ン以下の値に設定するとともに、キャップ層の厚みを1
ミクロン以上3ミクロン以下の値に設定するようにした
から、ポリイミド樹脂より成る絶縁層によりメサ状突部
を安定して覆って、絶縁層の途切れや上部電極の断線を
防止するとともに、メサ状突起上で上部電極をエッチン
グして除去する際に、エッチング液が上部クラッド層へ
作用するのを阻止することができ、製品の歩留まりを向
上させることができる。
さらに上部クラッド層の厚みを5ミクロン以上の値に
設定することにより、上部電極より注入された電流がこ
の層中で十分に広がって均一な発光強度が得られる上、
強度分布が均一化されて光の放射効率が高められる。
さらに上記構造の半導体発光素子を距離センサに用い
たから、分解能を向上し得、またきわめて使い易い距離
センサを得ることができる。
さらにまた上記構造の半導体発光素子を光電センサに
用いたから、構造の簡略化を実現できると共に、検出感
度や検出出力を高めることができるなど、発明目的を達
成した顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例にかかる半導体発光素子の
一部を断面した斜面図、第2図はこの発明の半導体発光
素子の製造過程を示す断面図、第3図はメサ状突部を拡
大して示す断面図、第4図は不良状態のメサ状突部を示
す拡大断面図、第5図はメサ状突部の高さに対する製品
の歩留まりを示す説明図、第6図はキャップ層の厚みに
対する製品の歩留まりを示す説明図、第7図はこの発明
の半導体発光素子が用いられる距離センサの構成を示す
説明図、第8図は第7図の距離センサによる測定結果を
示す説明図、第9図はこの発明の半導体発光素子が用い
られる光電センサの構成および出力信号を示す説明図、
第10図はこの発明の半導体発光素子が用いられる光電セ
ンサの構成を示す断面図、第11図は第10図の光電センサ
による測定結果を示す説明図、第12図は従来の光電セン
サによる測定結果を示す説明図、第13図は従来の光電セ
ンサの構成例を示す説明図、第14図は第13図の光電セン
サによる測定結果を示す説明図である。 12……半導体発光素子、13……基板 14……下部クラッド層、15……メサ状突部 16……絶縁層、19……活性層 20……上部クラット層、21……キャップ層 23……距離センサ 31,34……光電センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 司 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 立石電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−154675(JP,A) 特開 昭62−217675(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に下部クラッド層,活性層,上部ク
    ラッド層,キャップ層の順に各層を成長させた後、この
    成長層をメサ型にエッチングして前記活性層,上部クラ
    ッド層,キャップ層を含むメサ状突部を形成し、その周
    囲にポリイミド樹脂をスピンコートして硬化させた絶縁
    層を設けて可視光の発光領域を制限した半導体発光素子
    であって、 前記メサ状突部の高さは15ミクロン以下の値に設定され
    るとともに、前記キャップ層の厚みは1ミクロン以上3
    ミクロン以下の値に設定されて成る半導体発光素子。
  2. 【請求項2】前記上部クラッド層の厚みは5ミクロン以
    上に設定されて成る請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 【請求項3】光源からの光を対象物に当て、その反射像
    を位置検出器に結像させて対象物までの距離を計測する
    距離センサにおいて、 請求項1または2記載の半導体発光素子が前記光源とし
    て用いられて成る距離センサ。
  4. 【請求項4】投光器からの光を反射または透過させて受
    光器で受光し、その受光量に応じた電気信号を出力する
    光電センサにおいて、 請求項1または2記載の半導体発光素子が前記投光器の
    光源として用いられて成る光電センサ。
JP5234288A 1988-03-04 1988-03-04 半導体発光素子並びにその素子を用いる距離センサおよび光電センサ Expired - Lifetime JP2699383B2 (ja)

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