JP2699002B2 - 積層二軸延伸フィルムの製造方法 - Google Patents

積層二軸延伸フィルムの製造方法

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JP2699002B2
JP2699002B2 JP1248018A JP24801889A JP2699002B2 JP 2699002 B2 JP2699002 B2 JP 2699002B2 JP 1248018 A JP1248018 A JP 1248018A JP 24801889 A JP24801889 A JP 24801889A JP 2699002 B2 JP2699002 B2 JP 2699002B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、優れたガスバリヤー性を有する積層二軸
延伸フィルムの製造方法、詳しくは、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと略記する)の層を
有する食品包装等に用いて好適なガスバリヤー性に優れ
た積層二軸延伸フィルムの製造方法に関するものであ
る。
(従来の技術) 本発明者等の一部のものは、さきにEVOH層とポリプロ
ピレン系樹脂(以下、PP系樹脂と略記する)の層とから
なり、EVOH層が充分に薄く、しかもガスバリヤー性を付
与するものとしてよく知られたポリ塩化ビニリデンを用
いた場合におけるような、特有の臭いがなく、変色も起
らず、廃棄する場合焼却炉を痛めるなどという問題もな
く、しかもガスバリヤー性に優れた積層フィルムを得る
目的をもって、インフレーション方式によりEVOH層とPP
系樹脂層とを有する積層二軸延伸フィルムを製造する方
法を発明した(特開平1−108028号公報参照)。即ち、
この発明は、共押出成形により外側からEVOH層、接着
層、PP系樹脂層の積層順にして、下向きチューブ状の積
層体を押出し、外方から冷却水により急冷することによ
り無延伸フィルムを得、得られたチューブ状無延伸フィ
ルムのEVOH層の含水率を5〜15重量%にしてチューブラ
二軸延伸を行なった後、熱処理固定を行なう積層二軸延
伸フィルムの製造法に係り、次のような特長を有するも
のである。
(イ) チューブラ二軸延伸法を選びEVOH層とPP系樹脂
層との安定延伸倍率のマッチングを図ったこと。
(ロ) EVOH層は遂次二軸延伸法での延伸が難しく、同
時二軸延伸法が適しているのでチューブラ二軸延伸法を
選択したこと。
(ハ) EVOH層を外層とし、無延伸フィルムを作る工程
で外部直接水冷方式を選んで急冷すると同時にEVOH層を
含水状態にし、EVOH層の延伸を容易にしたこと。
(ニ) EVOH層とPP系樹脂層を接着用樹脂で共押出成形
した場合、その接着力は、Tダイ成形法で積層無延伸フ
ィルムを作成するよりも、インフレーション法で外部水
冷方式で行った方がはるかに大きく、延伸後の接着力も
その傾向が残ること。
(ホ) EVOH層は薄肉(数μ)で使用するので酸素ガス
バリヤー性を上げる必要があり、二軸延伸処理効果と熱
処理効果を組み合せてバイヤー性を向上させたこと。
(発明が解決しようとする課題) 上記公開公報に示される積層二軸延伸フィルムは上述
のように有用な特長を備えており、得られるフィルム
は、従来から知られている、ポリ塩化ビニリデンをコー
トし、ガスバリヤー性を向上させたポリプロピレンフィ
ルムからなる延伸フィルム(通称K−OPPといわれてい
るもの)に匹敵するガスバリヤー性を有し、しかも、K
−OPPにみられるような特有の臭い,変色,廃棄上の問
題(焼却時、焼却炉に損傷を与え、また塩酸を発生し、
酸性雨の原因ともなる)がなく、品質的に優れたもので
あるが、これを商業生産に乗せようとする場合、経済性
の向上のため、生産中、又は製品フィルムの加工中に生
じてくるリグラインドを如何にするか、リグラインドを
利用しようとする場合、どのようにリサイクルするかと
いうことが課題となってくる。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記課題を解決し、上記公開公報記載の発
明によって得られるフィルムの優れた品質を損なうこと
なく、リグラインドを活用し、経済性を向上させたもの
であり、その発明の要旨とするところはポリプロピレン
系樹脂フィルムにガスバリヤー性を付与するためのエチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の層を、インフレー
ション方式でかつ共押出成形によって積層した積層二軸
延伸フィルムを製造する方法において、共押出成形によ
り、外側からエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
層、接着層、本発明の積層二軸延伸フィルムの製造時又
は加工時に生じたリグラインドからなる層及びポリプロ
ピレン系樹脂層の積層順で下向きにチューブ状で押出
し、押出されてくるチューブの外層に冷却水を直接接触
させることによりチューブを冷却して無延伸フィルムを
得、得られたチューブ状無延伸フィルムの外層のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層の含水率を5〜15重
量%にしてチューブラ二軸延伸を行ない、しかる後、14
0〜160℃の温度で熱処理することを特徴とする方法に存
する。
本発明の積層二軸延伸フィルムの製造時又は加工時に
生ずるリグラインド(以下、これを単にリグラインドと
いう)を再利用し、上記公開公報記載の発明をベースに
して、EVOH層,接着層及びPP系樹脂層の順序で積層され
た二軸延伸フィルムを製造しようとする場合、リグライ
ンドをどのような態様でリサイクルするのが効果的であ
るかを検討した。即ちリサイクルの結果、フィルムの透
明状を損なったり、積層した各層間の接着力が落ちた
り、或いはその他の不都合が生じないようにしなければ
ならない。リグラインドは、EVOH,接着層に用いた接着
性樹脂及びPP系樹脂が主体をなした組成物からなり、よ
って、EVOH層,接着層,PP系樹脂層それぞれにリグライ
ンドを添加する試みを行った。その結果、リグラインド
をEVOH層にリサイクルするときはフィルムの透明性を悪
化させ(白化する)、また接着性樹脂層にリサイクルす
るときは、EVOH層との間の接着力が低下したり、或いは
フィッシュアイが発生するなどの弊害を生じ、またPP系
樹脂層にリサイクルするときは、この層がチューブ状フ
ィルムの内表面に位置するので、表面状態が、PP系樹脂
単独層の場合と比べ劣る(内層側の表面ヘーズが不良と
なる)ことがわかった。これらのことから、最終的に、
インフレーション方式で共押出成形し、その場合、外側
からEVOH層,接着層,リグラインド層,PP系樹脂層の順
序で積層するとき、フィルムの透明性を損なわず、各層
間の接着力の低下もなく、その他の不都合も起こらない
ことを知得した。
さらにリグラインドにはEVOHが混在していることによ
るものと考えられるが、本発明方法によって得られる積
層フィルムは、EVOH層,接着層及びPP系樹脂層の三層か
らなる積層二軸延伸フィルムに比べて酸素ガスバリヤー
性が向上している。
本発明におけるEVOH層を形成する樹脂としては従来知
られている方法によって製造されたものでよく、エチレ
ン含有率25〜50モル%、ケン化度90%以上であって、酸
素バリヤー性の高いものが有用である。
本発明におけるPP系樹脂層を形成する樹脂としては、
プロピレンのホモポリマーのほか、ポリプロピレンを優
位量(例えば70重量%以上)とする混合物、例えばポリ
プロピレンと他のポリオレフィン系樹脂との混合物、又
はプロピレンを優位量とする、他のモノマー例えばエチ
レン,ブテン,ヘキセン等との共重合体などが挙げられ
る。
上記のEVOH層の樹脂やPP系樹脂には、それぞれの樹脂
に通常添加される助剤を適宜、加えてもよい。
接着層に用いる接着剤としてはEVOH層とリグラインド
層との間で強い接着性を示すものを選んで使用すればよ
く、具体的にはポリオレフィン樹脂(得に好ましいのは
ポリプロピレン)を不飽和カルボン酸例えばアクリル
酸,メタクリル酸,マレイン酸,フマール酸,イタコン
酸等又はそれら酸の無水物でグラフト変性したものが好
適である。なかでも得に好ましいのはポリプロピレンを
無水マレイン酸で変性したものである。グラフト変性量
としてはポリマー100重量部に対して0.05〜5重量部の
範囲であるのが好ましい。
リグラインドを形成する樹脂はEVOH,接着層の樹脂及
びPP系樹脂を主体とする混合物であり、全体に占めるEV
OH量が多くなると各樹脂との相溶性が悪くなり、透明性
が悪化してくるので、要すれば生産中に定常的にでゝく
るリグラインドに対し、バージンのPP系樹脂を混入す
る。リグラインドを10の値とし、この中に占めるEVOH,
接着層の樹脂及びPP系樹脂の割合(重量)は1〜3:0.2
〜1.5:8.8〜5.5の範囲のものが好ましい。
積層されたフィルムにおいて、このフィルム全体の総
構成物の厚さを10の値とし、これに占めるリグラインド
層の厚さの割合は0.5〜8.3であるのが望ましい。この割
合が0.5未満であると、リグラインド層を設けてコスト
低減をはかる目的に沿わず、一方、その割合が8.3を越
えると相対的にPP系樹脂層の割合が少くなり、インフレ
ーション成形時の共押出しが遂行できにくくなる。かく
してフィルム全体の総構成を10とし、これに占めるEVOH
層,接着層,リグラインド層及びPP系樹脂層の厚さ比率
は1〜3:0.2〜1.5:0.5〜8.3:8.3〜0.5の範囲の中から選
ばれるのが好ましい。
なお、本発明の生産中に定常的に生ずるリグラインド
の量は通常、5〜15重量%である。
本発明方法において、共押出成形によって、EVOH層を
外層とし、これに接着性樹脂よりなる接着層,リグライ
ンド層及びPP系樹脂の順序で積層したフィルムをチュー
ブ状で下向きに押出すのは、従来知られているインフレ
ーション方式の共押出成形法に準じて行なえばよい。
押出されたチューブ状フィルムは、その外層に冷却水
を直接接触させて冷却する。そしてEVOH層の含水率は、
冷却時の冷却水温,冷却水量,冷却水との接触時間に影
響され、急冷されたものは含水率が高く、徐冷されたも
のは低い。本発明の場合は急冷が好ましい。そしてイン
フレーション成形時、アウトサイドマンドレルによって
成形チューブの外層を直接水冷するのに併せ、インサイ
ドマンドレルを用い、フィルムを内側から冷却するのが
好ましい。
チューブラ二軸延伸を行う場合、EVOH層の含水率は5
〜15重量%であることが必要であり、好ましいのは8〜
12重量%である。EVOH層の含水率が5重量%未満である
と、水分による可塑剤的効果が発揮されず、均一な延伸
フィルムが得られにくくなり、一方、15重量%を越える
と接着層を構成する接着性樹脂との間の接着力が低下し
たり、又は場合により気泡を生じたりする。
インフレーション法によって押出成形され、水によっ
て直接冷却された積層無延伸フィルムのEVOH層の含水量
が上記5〜15重量%の範囲内にあれば、更に含水量の調
整を行なう必要はないが、一般的に急冷に付しても含水
率は5重量%に満たない場合が多い。そのときはフィル
ムを温水中に浸漬するか又は温い水蒸気に接触させるな
どして含水量を上記範囲内になるよう調整する。なお、
無延伸フィルムのEVOH層に含水させる場合、含水量にむ
らが生じないようにすることが肝要である。
チューブラ二軸延伸及びその後の熱処理は従来より知
られている方法に準じて行えばよい。
チューブラ二軸延伸時の延伸温度は無延伸フィルムの
冷却度合(急冷か徐冷か)、EVOH層の含水量によって異
なるが、通常100〜140℃、好ましくは110〜130℃であ
る。延伸温度が100℃未満ではPP系樹脂層の延伸が難し
くなり、また140℃を越えるとEVOH層の延伸が不安定と
なる。
延伸倍率は縦延伸倍率で2.5〜5倍、横延伸倍率で2.5
〜5倍可能であるが、好ましくは縦延伸倍率と横延伸倍
率の積が9〜25で、縦延伸倍率と横延伸倍率の比が1:1
〜1.2:1であることが望ましい。
熱処理方法はテンター式,ロール式,チューブラ式な
ど任意の方法を採ることが可能であり、温度条件として
は、140〜160℃の範囲から選ばれる。この温度が140℃
未満では酸素バリヤー性の向上が少く、一方160℃を越
えると、PP系樹脂の融点に近ずき、好ましくない。
チューブラ二軸延伸後のフィルムの総厚みは、通常10
〜40μmであるのがよい。
(実施例) 次に本発明の実施例を説明するが、本発明はその要旨
を越えない限り、これらの実施例によって制約されるも
のではない。
実施例1 チューブ状積層無延伸フィルムの製造: 下記に示す押出機を備え、積層チューブを下向きに共
押出しし、冷却水による直接冷却を行なうアウトサイド
マンドレル及び水を冷媒とするインサイドマンドレルを
有するインフレーションフィルム製造装置を使用し、下
記の条件で積層延伸フィルムを製造した。
(押出機) 外層押出機(EVOH層):35mmφ,L/D=22,圧縮比=3.0 中間外側層押出機(接着性樹脂層):40mmφ,L/D=26,
圧縮比=3.5, 中間内側押出機(リグラインド層):40mmφ,L/D=26,
圧縮比=3.5 内層押出機(PP層):40mmφ,L/D=26,圧縮比=3.5 (ダイス) 4層ダイス:100mmφ、クリアランス=1.2mmトミー機
械工業(株)製 ダイス温度:230℃、 (押出量)kg/時 外層:中間外側層:中間内側層:内層=1kg:1kg:4kg:
4kg, (得られる無延伸フィルムの折径及び厚み):110mm,250
μ (押出されるチューブ状フィルムの冷却) アウトサイドマンドレルにより、10℃の水でもって直
接水冷するのに併せ、インサイドマンドレルに10℃の水
を通し、チューブ内面から間接冷却する。マンドレルで
の冷却水との接触時間24秒。
(押出されたチューブ外層のEVOH層の含水量調整) インフレーションにより成形されたチューブ状無延伸
フィルムを、水温65℃の温水を入れた水槽内を60秒を要
して通過させることによってEVOH層の含水率を8重量%
に調整する。
(原料樹脂) 外層(EVOH樹脂): 日本合成(株)製、商品名「ソアノールET」エチレ
ン含有量38モル%,ケン化度98%以上、MP173℃,MFI(2
10℃)4.0、 中間外側層(接着用樹脂): 三菱化成(株)製、商品名「ノバテック・AD196P」
ポリプロピレンを無水マレイン酸でグラフト変性した接
着性ポリマー,密度0.89,MP140℃,MFI(230℃)2.6、 中間内側層(リグラインド): ここで用いたリグラインドはEVOH:接着用樹脂:PP樹
脂=1/1/8の重量割合からなるもので、このリグライン
ド1kgに対し、後記の内層に用いたPP樹脂3kgを加えた割
合からなるものを40mmφペレタイザー(ダイス温度230
℃)でペレット化したものを使用する。
内層(PP樹脂): 三菱化成(株)製、商品名「ノバテック−P1220
F」、密度0.90,MP165℃,MFI(230℃)2.0、 チューブラ二軸延伸: 下記の条件で二軸延伸を行った。
送り出し速度(低速側) 3m/分 引き取り速度(高速側) 10.5m/分 予熱筒:200mmφ、高さ1m、 加熱方式: 熱風エヤーリング方式、 風量 6m3/分、 熱風温度140℃、 延伸点におけるフィルム温度131℃、 延伸倍率:縦3.5倍,横3.5倍 熱処理: 上記のようにして得られた二軸延伸フィルムを、延伸
後、直ちにバッチ式でオーブン熱処理を行った。熱処理
温度は160℃、熱処理時間は10秒であった。
以上のようにして得られた積層二軸延伸フィルムは、
透明性においても、リグラインド層を積層していない三
層構成品にくらべて遜色なく、酸素バリヤー性の優れた
フィルムであった。
得られたフィルムは次の方法で評価し、その結果を第
1表に示す。
光学的性質ヘイズ:JIS K6714に準じて行なう。(23
℃,65%RH) 酸素透過度:JIS Z1707に準じて行なう。(23℃,0%R
H) 実施例2 次の点を除き、その他は実施例1と同様に行なった。
即ち、外層のEVOH押出量を3kgとし、中間内側層の樹脂
押出量をリグラインド1kg+PP樹脂1kgの混合物とする。
各層の樹脂押出量は次のようになる。
外 層 :EVOH 3kg 中間外側層:接着用樹脂 1kg、 中間内側層:リグラインド1kg+PP樹脂1kg、 内 層 :PP樹脂 4kg、 得られたフィルムの特性は第1表に示す通りであり、
透明性もよく、酸素バリヤー性は特に優れたものであっ
た。
比較例1 次の点を除き、その他は実施例1と同様に行った。即
ち中間内側層の樹脂としてリグラインドを用いず、バー
ジンのPP樹脂を用いた。各層の樹脂押出量は次の通りに
なる。
外 層 :EVOH 1kg 中間外側層:接着用樹脂 1kg、 中間内側層:PP樹脂 4kg、 内 層 :PP樹脂 4kg、 比較例2 外層のEVOHに下記の量のリグラインドを混入し、中間
内側層にはリグラインドを使用せずPP樹脂のみを用いた
点を除き、他は実施例1と同様に行った。各層の樹脂押
出量は次の通りである。
外 層 :EVOH1kg+リグラインド1kg、 中間外側層:接着用樹脂 1kg、 中間内側層:PP樹脂 3kg、 内 層 :PP樹脂 4kg、 この例では、積層無延伸フィルムを成形した時点で、
フィルムが白くなっており、チューブラ延伸は行なわな
かった。
比較例3 中間外側層の接着用樹脂にリグラインドを混入し、中
間内側層にはリグラインドを使用せず、PP樹脂のみとし
た点を除き、その他は実施例1と同様に行った。各層の
樹脂押出量は次の通りである。
外 層 :EVOH 1kg、 中間外側層:接着用樹脂1kg+リグラインド1kg、 中間内側層:PP樹脂 3kg、 内 層 :PP樹脂 4kg、 実施例1においては、積層無延伸フィルムのEVOH層と
接着層との接着力は剥離不能であるのに対し、この比較
例においては、外層と中間外側層とは簡単に剥離し、接
着力の弱いものであった。
従って、この例でもチューブラ延伸を行なわなかっ
た。また無延伸フィルムでは、フィッシュアイ,ブツ等
が目立った。
比較例4 内層のPP樹脂にリグラインドを混入し、中間内側層に
はリグラインドを用いずPP樹脂のみとした点を除き、そ
の他は実施例1と同様にした。各層の樹脂押出量は次の
通りである。
外 層 :EVOH 1kg、 中間外側層:接着用樹脂 1kg 中間内側層:PP樹脂 3kg、 内 層 :PP樹脂4kg+リグラインド1kg、 得られたフィルムは、ガスバリヤ性は良かったが、透
明性が劣り、特に内層表面ヘーズが悪かった。
上記の表において、酸素透過度の単位はCC/m2・24時
間・atmであり、23℃,0%RH状況下での測定値である。
(発明の効果) 本発明は、特開平1−108029号の発明の経済性向上を
図ったものであり、本発明の積層二軸延伸フィルムの生
産時又は加工時に生ずるリグラインドを巧妙にリサイク
ルし、リグラインドを使用しないで製造した積層二軸延
伸フィルムの透明性,ガスバリヤー性を損なうことな
く、製品のコストダウンに成功したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:26 B29L 9:00 (72)発明者 下房地 剛 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 平3−97524(JP,A) 特開 平1−108028(JP,A) 特開 平2−251418(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレン系樹脂フィルムにガスバリ
    ヤー性を付与するためエチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
    ン化物の層を、インフレーション方式でかつ共押出成形
    によって積層した積層二軸延伸フィルムを製造する方法
    において、共押出成形により、外側からエチレン−酢酸
    ビニル共重合体ケン化物層、接着層、本発明の積層二軸
    延伸フィルムの製造時又は加工時に生じたリグラインド
    からなる層及びポリプロピレン系樹脂層の積層順で下向
    きにチューブ状で押出し、押出されてくるチューブの外
    層に冷却水を直接接触させることによりチューブを冷却
    して無延伸フィルムを得、得られたチューブ状無延伸フ
    ィルムの外層のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
    層の含水率を5〜15重量%にしてチューブラ二軸延伸を
    行ない、しかる後、140〜160℃の温度で熱処理すること
    を特徴とする方法。
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