JP2696587B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2696587B2
JP2696587B2 JP2132866A JP13286690A JP2696587B2 JP 2696587 B2 JP2696587 B2 JP 2696587B2 JP 2132866 A JP2132866 A JP 2132866A JP 13286690 A JP13286690 A JP 13286690A JP 2696587 B2 JP2696587 B2 JP 2696587B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電界を形成して像担持体上に形成された現像
像(トナー像)を転写材に静電的に転写する転写装置を
備えた電子写真方式或は静電記録方式などの複写機、プ
リンタ等の画像形成装置に関し、得に、像担持体上に順
次形成される複数色の現像像を同一の転写材に重ねて転
写し、カラー画像を得る形式のカラー画像形成装置に好
適するものである。
従来の技術 像担持体上に形成されたトナー像を誘電体シートから
なる転写材担持シート上に保持された転写材に転写させ
る転写装置を備えた画像形成装置について従来よりいく
つかの提案がなされている。特に、像担持体上に複数色
のトナー像を順次に形成してカラー画像を得るカラー画
像形成装置においては、現像時における画像乱れが生じ
にくい多重転写方式が主流になっており、この多重転写
方式を採用するカラー画像形成装置においては先端画像
位置合わせが比較的容易な転写ドラム方式の転写装置が
有効であるので、一般に使用されている。
この転写ドラム方式の転写装置においては、例えば転
写材を担持するための誘電体シートの背面にコロナ電荷
を付与するコロナ放電装置をこの装置内に配設し、この
コロナ放電装置から誘電体シートの背面にコロナ放電を
付与して像担持体と転写材との間に電界を形成し、像担
持体上に形成されたトナー像を転写材上に転写させてい
る。従って、多重転写方式で所望の1つのカラー画像を
得るには各色毎に転写工程を行なって所要数のトナー像
を同一転写材上に転写、重畳する必要があるので、転写
ドラムも転写工程と同じ数だけ回転することになる。
このような転写装置においては、1回目の転写の際に
受けた電界によって誘電体シート及び転写材が帯電し、
これをそのまま放置して2回目の転写を行なうと、1回
目の転写による帯電電荷によって2回目の転写電界が影
響を受け、良好な転写が行なわれない。即ち、1回目の
転写工程によって転写材上に転写されたトナー粒子の転
写材に対する保持力が弱まり、該トナー粒子が感光体ド
ラム上にオフセットしたり、或は転写材上で乱されてし
まう欠点があった。
上記欠点を未然に防ぐために、例えば転写材の移動経
路に近接してコロナ放電装置を設け、1回の転写工程終
了毎に該コロナ放電装置を作動させて転写材上のトナー
粒子の保持電荷を増加させ、上述のようなオフセットを
防止する方法が提案されている。また、実用性を向上さ
せる目的から、トナー粒子に実質的に付与される電荷量
を、装置全体が置かれている環境或は使用する転写材の
種類等によって制御し、ドラム方向へのオフセットをで
きるだけ少なくするような提案もなされている。
しかしながら、通常転写材上に保持されたトナー粒子
の持つ電荷量(以下、トリボと称す)は非常に不安定で
あり、例えば装置の置かれている環境が微妙に変化した
だけでも大きく変化する傾向があった。また、これとは
別に装置の使用状況(経年変化)、使用する転写材等に
よってもトリボは変化し、実質的にトナー粒子のドラム
方向へのオフセット或は転写材上での飛び散り等を未然
に防ぐには上述のような様々な要因を考慮して転写材上
のトナーに付与すべき電荷量を制御する必要があった。
しかし、全ての要因を網羅してトナーに付与する電荷量
を設定することは通常の制御方法では大容量の制御装置
が必要となってしまうし、一方、制御装置を小さくしよ
うとすると制御能力が限定されてしまったり或は制御に
要する計算時間が多大になったりして実用的な制御が行
なえないという欠点があった。
従って、本発明の目的は、環境等の状態量と電圧、電
流等の制御量とを定性的な規則によって関係付け、これ
ら規則に基づいて状態量と制御量のあいまいな関係を推
論して適正な制御量を算出する画像形成装置を抵抗する
ことである。
本発明の特定の1つの目的は、室温、湿度、原稿濃
度、紙種、累積複数枚数、連続通紙枚数のうちの少なく
とも1つを状態量として検知し、制御量であるコロナ放
電装置に印加する電圧値若しくはコロナ放電装置に流れ
込む電流値をファジイ推論により設定する多重転写方式
のカラー画像形成装置を提供することである。
課題を解決するための手段 上記目的は本発明に係る画像形成装置によって達成さ
れる。要約すれば、本発明は、単一若しくは複数の像担
持体上に順次形成された複数の可視画像を転写材支持体
に保持された転写材に電界をかけて順次重ねて転写する
転写手段と、転写工程終了後の転写材に作用し得るよう
にこの転写材の移動通路に近接して配設された単一若し
くは複数のコロナ放電装置とを備えた画像形成装置にお
いて、少なくとも1つの状態量を検知する状態量検知手
段と、制御量に応じて前記コロナ放電装置の動作を制御
する制御手段と、前記状態量に基づいて前記制御量を決
定する複数のファジイ規則を記憶する規則記憶手段と、
前記状態量と制御量をそれぞれ少なくとも1つのファジ
イ集合で表現したメンバーシップ関数を記憶する関数記
憶手段と、前記ファジイ規則に従い前記状態量の前記集
合に属する度合から制御量の前記集合に属する度合を算
出し、その最も可能性の高い制御量を推論する推論手段
とを具備し、前記制御量を前記推論手段により推論し、
決定することを特徴とする画像形成装置である。
本発明の好ましい1つの態様においては、前記推論手
段は、その時点での少なくとも1つの状態量が、ファジ
イ規則の前件部の状態量をファジイ集合で表現したメン
バーシップ関数に属する度合を算出する適合度算出手段
と、各規則の後件部の制御量をファジイ集合で表現した
メンバーシップ関数が、その時点での状態量に合致する
度合を、前記適合度算出手段により算出された度合を用
いて推論する推論手段と、該推論手段により全ての規則
について推論された結果を合成する合成手段と、該合成
手段により算出された関数から実際の制御量を算出する
制御量算出手段とから構成されている。
本発明の好ましい他の態様においては、2つのコロナ
放電装置が転写材移動通路の両側に、転写材支持体を挟
んで対向して配設されており、前記転写材と対向する側
の第1のコロナ放電装置にはAC電圧若しくはAC電圧にト
ナー粉末の保持する電荷と同極性のDC電圧を重畳した電
圧が印加され、前記転写材支持体と対向する側の第2の
コロナ放電装置にはAC電圧若しくはAC電圧にトナー粉末
の保持する電荷と逆極性のDC電圧を重畳した電圧が印加
され、前記制御量が前記コロナ放電装置に印加される電
圧値若しくは前記コロナ放電装置に流れ込む電流値であ
る。
本発明の好ましい一実施態様においては、前記コロナ
放電装置は、転写材上に全ての可視画像の転写が終了し
たときに、転写材及び転写材支持体に対する除電手段と
して機能する。
本発明のさらに他の態様においては、室温、湿度、原
稿濃度、紙種、累積複写枚数、連続通紙枚数のうちの少
なくとも1つが前記状態量検知手段によって状態量とし
て検知され、制御量である前記コロナ放電装置に印加す
る電圧値若しくはコロナ放電装置に流れ込む電流値がフ
ァジイ推論により設定される。
実施例 以下、本発明の実施例について添付図面を参照して詳
細に説明する。
第1図は本発明を電子写真方式のカラー画像形成装置
に適用した第1の実施例を示す概略断面図であり、本実
施例のカラー画像形成装置は上述の多重転写方式を使用
しており、静電潜像担持体としての感光体ドラムの一回
転で1つの色の可視画像(トナー像)を形成してこれを
搬送された転写材Pに転写し、以下、同様にして所要数
の色のトナー像を同一の転写材に転写し、すべてのトナ
ー像の転写が完了した後で転写材を剥離して一括定着す
る形式を取っている。なお、以下においては感光体ドラ
ムに4に分けてマイナス極性のトナーを使用して4色の
トナー像を形成し、4回の転写工程を経て一括定着し、
所望のカラー画像を得る場合について説明するが、本発
明はこれに限定されるものではなく、2つ以上のトナー
像を重ねて転写し、一括定着する形式の電子写真方式、
静電記録方式の画像形成装置に等しく適用できるもので
ある。
第1図に示すように、このカラー画像形成装置は導電
性基板上に光導電層を一様に塗布して形成される像担持
体としての感光体ドラム1を備えている。この感光体ド
ラム1を回転自在に軸支し、図示矢印の方向に回転さ
せ、一次帯電器2でこの感光体ドラム1を均一に帯電
し、例えばレーザビーム露光装置等の露光手段によって
第1の画像情報に応じた光像3を照射し、感光体ドラム
1上に第1の画像情報に対応した第1の静電潜像を形成
する。続いてこの第1の静電潜像を例えば移動式現像装
置4により現像して第1の可視画像(トナー像)を形成
する。この移動式現像装置4は、マゼンタ色現像剤を収
納するマゼンタ現像器4M、シアン色現像剤を収納するシ
アン現像器4C、イエロー色現像剤を収納するイエロー現
像器4Y及びブラック色現像剤を収納するブラック現像器
4Bと、これら4つの現像器を保持し、かつ水平方向に移
動し得るガイド(図示せず)とから構成されており、所
望の現像器を静電潜像の形成された感光体ドラム1の外
周面と対向する現像位置に搬送して現像を行なうもので
ある。例えば、上記第1の画像情報がイエロー画像であ
るときには、現像装置4のイエロートナーを収納する現
像器4Yに感光体ドラム1の外周面と対向する現像位置に
移動させて現像し、イエロートナーの第1可視画像を形
成する。この感光体ドラム上の第1可視画像は、表面が
誘電体シートからなり、図示矢印方向に回転する円筒状
の転写剤支持体30上に係止爪(グリッパ)等によって担
持されて感光体ドラム1と対向する転写位置に搬送され
る転写材Pに静電的に転写される。この場合、転写材P
はレジストローラ6により画像と同期して転写位置へと
供給される。また、転写材支持体30には、誘電体シート
の背面に電荷を与える吸着用コロナ帯電器51とその対向
極でありかつ接地されている導電ローラ52とからなる吸
着装置が内蔵されており、転写材Pはこの吸着装置の作
用により転写材支持体30に静電的に吸着される。なお、
導電ローラ52は図示しないクラッチによって上下方向に
移動可能であり、転写材Pの吸着工程中は転写材支持体
30と接触した図示する上方位置にあるが、吸着工程が終
了すると転写材支持体30から離間された下方位置にあ
る。
転写材支持体30に吸着された転写材Pは転写用コロナ
帯電器15が配置された転写領域へと搬送され、ここでコ
ロナ帯電器15によって転写材支持体30の誘電体シート背
面からトナーとは逆極性の電荷を与えることによって上
記感光体ドラム1上の第1可視画像(イエロートナー
像)が転写材P上に転写される。1色目の転写工程を終
了した転写材Pは、次に、転写材支持体30の外側に配置
された外側帯電器16と転写材支持体30の内側に配置され
た内側帯電器17とを含む再帯電領域へと搬送される。こ
の再帯電領域の外側帯電器16には第1の電荷付与装置
(高圧電源)10が接続されており、この電荷付与装置10
からはAC電圧、本実施例では4.3KVの正弦波電圧と、ト
ナーの有する電荷と同極性のDC電圧とを重畳した電圧が
外側帯電器16に印加されている。同様に、内側帯電器17
には第2の電荷付与装置(高圧電源)11が接続されてお
り、この電荷付与装置11からはAC電圧、本実施例では2.
5KVの正弦波電圧と、トナーの有する電荷と逆極性のDC
電圧とを重畳した電圧が内側帯電器17に印加されてお
り、転写材上のトナー粒子に所要の電荷を付与する。
再帯電領域を通過した転写材Pは、不作動状態にある
分離爪42、クリーニング装置21により何等の作用を受け
ることなく第1色目の転写画像を担持したまま再び転写
領域へと搬送される。このとき、転写材上の1色目のト
ナー粒子の持つトリボは、再帯電領域を通過したことに
より1色目の転写工程が終了した時点でのトリボと何等
若しくはそれよりも大きいので、転写材支持体30の誘電
体シート背面の電荷が若干減衰してもトナーと転写材間
の吸着力は全く影響を受けず、トナー粒子は転写材にし
っかりと支持されている。従って、2色目の転写工程の
際にトナーが感光体ドラム方向へオフセットしたり、或
は画像上で乱されるようなことはない。このような状態
下で2色目の転写工程が行なわれる。他方、第1可視画
像の転写が終了した感光体ドラム1はクリーニング装置
20で表面の残留トナーがクリーニングされ、再び一次帯
電器2によって一様帯電され、前述したのと同様の露光
手段によって第2の画像情報に基づく光像3が露光され
て第2の画像情報に対応した第2の静電潜像が形成され
る。この第2の静電潜像は第2の画像情報に対応した例
えばマゼンタトナーを収納する現像器4Mで現像されて感
光体ドラム1上にマゼンタトナーの第2の可視画像が形
成され、転写位置に搬送される。この転写位置におい
て、感光体ドラム1上の第2可視画像は転写材支持体30
の誘電体シート背面から再びコロナ帯電器15を使用して
トナーと逆極性のコロナ放電を行なうことにより転写材
Pに転写される。即ち、前の転写工程で転写材Pに転写
された第1可視画像に第2可視画像が重畳された態様で
転写される。
2色目の転写工程を終了した転写材は再び再帯電領域
へと搬送され、ここで1色目と同様に外側帯電器16と内
側帯電器17との作用により転写材上のトナー粒子に対し
て電荷が付与される。以下、上述したのと同様の手順に
より転写と再帯電の工程を4色目のトナーに対してまで
繰り返す。4色目の転写工程が終了すると、即ち、すべ
ての転写工程が終了し、同一の転写材P上に4色の可視
画像が重畳された状態で保持されると、今まで不作動状
態にあった分離爪42、クリーニング装置21等が作動さ
れ、転写材Pは、再帯電領域を通過した後、分離領域に
おいて作動された分離爪42の作用による転写材支持体30
から剥離される。このとき、分離爪42は転写材支持体30
の周面上の一部に設けられた分離爪案内溝(図示せず)
に沿って転写材Pと転写材支持体30の表面との間に入り
込み、確実な分離動作を行なう。転写材Pを分離爪42に
よって剥離する前に、誘電体シート裏面及び転写材表面
(トナー像面)の除電を行なうことによって転写材Pが
誘電体シートから剥離する際に起こるであろう剥離放電
を防止し、トナー像の乱れ等を未然に防止する必要があ
る。これは本実施例においては電荷付与工程で使用した
外側帯電器16及び内側帯電器17を流用して行なう。即
ち、全ての色のトナー像が転写材上に転写された状態に
おいては再帯電領域においてトナー粒子に電荷を付与す
る必要がないから、この再帯電領域の外側帯電器16及び
内側帯電器17に所定の除電電圧(通常はAC電圧)を印加
し、転写材Pが転写材支持体30から剥離し易い状態にし
ておくのである。勿論、別個の除電帯電器を設置しても
よい。
転写材Pが分離された転写材支持体30はクリーニング
装置21によってその表面が清掃され、次の転写工程に供
せられる。また、感光体ドラム1は上述したようにクリ
ーニング装置21によって表面の残留トナーが除去され、
次の画像形成プロセスに供せられる。
他方、剥離された転写材Pは搬送ベルト43によって定
着器(図示せず)に搬送され、定着された永久像にされ
た後排出される。かくして、所望のカラー画像が得られ
る。
第2図は上記再帯電領域の外側帯電器16及び内側帯電
器17にコロナ放電用の電圧又は電流を供給するための第
1及び第2の電荷付与装置10及び11を強制するための制
御装置80の一例を示すブロック図である。中央処理装置
(CPU)81は本発明を実行するための演算制御を行なう
もので、例えば16ビット・マイクロコンピュータを使用
する。CPU81には本実施例に係る制御手順(制御プログ
ラム)を予め格納したリード・オンリー・メモリ(RO
M)82及び入力データの記憶や作業用記憶領域等として
使用される主記憶装置であるランダム・アクセス・メモ
リ(RAM)83が接続されており、CPU81はROM82に格納さ
れた制御プログラムにより各構成装置を制御する。一
方、CPU81には入力信号転送用のインタフェース84を介
して後述する湿度センサ60、ドラム表面電位センサ61等
からの入力信号が入力され、他方、CPU81からの制御信
号は出力信号転送用のインタフェース85を介して上記電
荷付与装置10及び11に出力される。これらインタフェー
ス84及び85としては例えば日本電気(NEC)製の入出力
回路ポートμPD8255が使用できる。
次に、上記構成の本発明の画像形成装置の動作につい
て説明する。
本実施例では制御を行なう際の状態量として 絶対湿度 原稿濃度 の2つを使用し、また、制御を行なう際の制御量として 外側帯電器16に供給するコロナ放電用の電流出力 を使用した。勿論、状態量及び制御量はこれら具体例に
限定されるものではない。
ここで、上記〜の関係について述べる。まず、
の絶対湿度については、例えば絶対湿度が高くなる高温
高湿環境下では、トナーの有するトリボは少なくなる。
これはトナー粒子が空気中の水分を吸収すること等によ
って低抵抗化し、電荷を保持しにくくなるからである。
このため、絶対湿度が高い環境下においてはトナー粒子
の転写材に対する保持力は弱く、それ故順次転写を繰り
返す工程におけるドラム方向へのオフセットは通常多
い。そこで、絶対湿度が高い程電荷を多めに付与する必
要がある。逆に、絶対湿度が低い場合には、トナー粒子
は比較的多くの電荷を保持しており、従ってそれ程電荷
を付与する必要はない。本実施例においては第1図に示
すように、再帯電領域の前段に湿度センサ60を配置し、
この湿度センサ60で検知した絶対湿度に対応する情報を
CPU81に入力している。また、の原稿濃度について
は、本実施例では感光体ドラム1の表面電位(V)で表
し、第1図に示すように感光体ドラム1の表面に近接し
てドラム表面電位センサ61を配設し、このドラム表面電
位センサ61で検知した情報をCPU81に入力している。容
易に理解できるように、原稿濃度が濃い程ドラム上のト
ナー粒子の量が多いから電荷の付与を多めに行なう必要
がある。
第3図(a)〜(c)は上記、の状態量、及び
の制御量のメンバーシップ関数と呼ばれるファジイ集合
をそれぞれ示す。これらを大きくいくつかの集合に分
け、例えば絶対湿度の場合、 (1)HL:Humidity Low 湿度が低い (2)HM:Humidity Middle 湿度が中くらい (3)HH:Humidity High 湿度が高い とする。各々の集合に属する度合を0から1までの値で
表現する。第3図(a)は上記のメンバーシップ関
数、第3図(b)は上記のメンバーシップ関数、第3
図(c)は上記のメンバーシップ関数である。第3図
(a)のHM(Humidity Middle)を例に取って説明する
と、空気中の絶対水分量が10g/kg−dry airのときにはH
Mという集合に属する度合は1.0であり、空気中の絶対水
分量が5g/kg−dry air又は15g/kg−dry airのときにはH
Mという集合に属する度合は0.5であるということを意味
する。他の場合も同様である。なお、本実施例において
は正規現像(非露光部にトナーが載る)系の現像装置を
使用しており、トナー粒子としては負極性のものを用い
た。また、通常環境(20℃、60%)下におけるトナー粒
子の有するトリボを表1に示す。表中の値は第4図に示
すトナー帯電量測定装置によって得られた値である。次
に、この測定法について簡単に説明する。なお、本実施
例における現像装置は2成分系非磁性トナー現像法を使
用している。
まず、測定しようとする非磁性トナー1gと鉄分キャリ
ヤ(200〜300メッシュ)9gを50ccのポリビンに入れ、20
秒間(約100回)手で振って攪拌する。この混合物を、
底に400メッシュの導電性スクリーン73を有する金属製
測定容器72に約1g入れ、空気が流れるように穴の開いた
金属製の蓋4をする。この測定容器72を、これと接する
部分の絶縁体である吸引機71上に置き、吸引口77から真
空計75の圧力が250mmH2Oになるように吸引し、コンデン
サ78の両端間の電位を電位計79で測定し、この電位が飽
和するまで続ける。このときの飽和電位をV、コンデン
サ78の容量をC、吸引除去されたトナーの重量をMとす
ると、トナーの帯電量(トリボ)Qは で算出される。
次に、絶対湿度と原稿濃度の状態量から外側帯電器16
に供給するコロナ放電用の電力出力値即ち、制御量を算
出する方法について述べる。
上記コロナ放電用の電流出力値の決定には、例えば次
のようなファジイ規則(制御ルール)を用いる。尚、こ
のルールのうちの入力条件を示すIf節を前件部といい、
出力値を表すthen以下を後件部という。
(ルール1) If 絶対湿度=HL and 原稿濃度=DL then トランス出力=T1 (ルール2) If 絶対湿度=HL and 原稿濃度=DM then トランス出力=T2 (ルール3) If 絶対湿度=HM and 原稿濃度=DL then トランス出力=T2 (ルール4) If 絶対湿度=HM and 原稿濃度=DM then トランス出力=T3 このようにファジイ規則を必要に応じて設定する。こ
の場合のファジイ規則は表2に示すように絶対湿度3通
り×原稿濃度3通りの計9通りが考えられるが、説明の
便宜上4つのルールで考えている。
第5図は前記(ルール1)〜(ルール4)を用いてフ
ァジイ推論により外側帯電器16にコロナ放電用の電流を
供給するトランス出力電流を算出する一例を示すもので
ある。
例として絶対湿度x(4g/kg−dry air)、原稿濃度y
(200V)とした場合を考える。
まず、上記(ルール1)の場合には、第3図(a)の
絶対湿度のメンバーシップ関数により入力x(4g/kg−d
ry air)は第5図(A)に示すようにα(0.6)の度合
でHLの集合に含まれ、一方、第3図(b)の原稿濃度の
メンバーシップ関数により入力y(200V)は第5図
(B)に示すようにβ(0.2)の割合でDLの集合に含ま
れる。その後αとβの最小値(0.2)をとり、その値が
ルール1の条件部が満たされる度合とする。その値と第
3図(c)の外側帯電器に供給する電流出力のメンバー
シップ関数との最小値演算を取ると、第5図(C)に斜
線で示す台形S1となる。即ち、第3図(c)において電
流出力T1の図形の上記最小値(0.2)のところに線を引
くと台形S1が求められる。
(ルール2)〜(ルール4)の場合にも同様の計算を
行ない、第5図(D)〜(F)にそれぞれ斜線で示すよ
うに台形S2〜S4を求める。その後4つの台形S1〜S4の和
集合を求めると、第5図(G)に斜線で示す和集合Uが
得られる。この和集合Uの重心を計算し、得られた値を
ファジイ推論により得られた外側帯電器に供給する電流
出力の設定値とする。例えば、上記(ルール1)〜(ル
ール4)に従った場合には、絶対湿度4g/kg−dry air、
原稿濃度200Vに対して外側帯電器に供給する電流出力は
−84μAと設定される。
次に、第6図のフローチャートを参照してファジイ推
論サブルーチン動作について説明する。
まず、ステップ6−1において環境湿度を湿度センサ
(設置場所は本実施例の場所に限るものではない)で計
測する。それと同時に原稿濃度を例えば感光体ドラムの
表面電位の計測によって検知し(ステップ6−2)、こ
れらデータを用いて上記表2の全てのファジイルールに
ついて前述した方法で各ファジイ規則に従い状態量のフ
ァジイ集合に属する度合から制御量のファジイ集合に属
する度合を算出し(ステップ6−3、6−4)、次に各
ルールに属する集合の和集合を計算し(ステップ6−
5)、その最も可能性の高い制御量を、和集合の重心を
求めることによって算出し(ステップ6−6)、その求
めた重心を外側帯電器に供給する出力の電流値として設
定する(ステップ6−7)ものである。
状態量として絶対湿度と原稿濃度をとった場合の本実
施例による外側帯電器に供給する電流出力の設定値を第
7図に示す。図中のVは原稿濃度を示す。
以上、本実施例では外側帯電器の制御のみを行なった
が、内側帯電器に対しても同様の制御を行なうことによ
ってより一層の効果が期待できることは言うまでもな
い。
上記実施例では転写回数にかかわらず単純に環境湿度
と原稿濃度とによって外側帯電器に対する出力設定値を
決定したが、転写回数或はトナーの種類に応じて外側帯
電器に対する出力設定値をさらに変化させる構成を取っ
た方がより効果的である。
第8図は使用するトナーに応じて外側帯電器に供給す
る電流出力のメンバーシップ関数を変化させた場合の例
を示し、同図(a)はマゼンタトナーに対するメンバー
シップ関数、同図(b)はシアントナーに対するメンバ
ーシップ関数、同図(c)はイエロートナーに対するメ
ンバーシップ関数、そして同図(d)はブラックトナー
に対するメンバーシップ関数をそれぞれ示す。また、こ
の場合のルールを表3に示す。この表3に示すルールは
前記表2のルールと同じであるが、良好な結果が得られ
た。勿論、必要に応じてルールを変化させてもよい。
第9図は本発明の第2の実施例を示す概略断面図であ
り、本実施例のカラー画像形成装置も電子写真方式のも
のであり、上述の第1図に示す第1の実施例の装置と同
様に、静電潜像担持体としての感光体ドラム1の一回転
で1つの色の可視画像を形成してこれを搬送された転写
材Pに転写し、以下、同様にして所要数の色の可視画像
を形成してこれを順次同一の転写材に重ねて転写し、す
べての可視画像の転写が完了した転写材が再帯電領域を
通過した後、この転写材を剥離して一括定着する形式を
取っている。第1の実施例と相違する点は、転写材及び
誘電体シートを挟んで外側帯電器16と対向する内側帯電
器17の代りに、接地した導電ローラ18を使用して外側帯
電器16に対する対向電極としていることだけであるの
で、対応する部分には同一符号を付してその説明を省略
する。
第9図に示す本発明の第2の実施例において、導電性
ローラ18にはトナーの有する極性とは反対極性の電圧が
印加されている。この電圧は外側帯電器16が動作される
タイミングでローラ18に印加される。本実施例では常時
3KVの電圧を印加して再帯電工程を行なったが、必要に
応じて印加電圧を制御する方法も有効である。その際に
外側帯電器16の制御と同様に、状態量に対するファジイ
制御を行なうとさらに有効である。
上記各実施例では本発明を電子写真方式のカラー画像
形成装置に適用した場合について説明したが、本発明は
静電記録方式のような電子写真方式以外のカラー画像形
成装置にも適用できるものである。また、画像形成装置
の構成、配置、或は使用する素子等は上記実施例のもの
に限定されるものではない。例えば、使用する色はマゼ
ンタ、シアン、イエロー、ブラックに限定されるもので
はなく、勿論4色に限定されるものでもない。
発明の効果 上述のように、本発明によれば、例えば環境(温度、
湿度等)、原稿濃度、累積像形成枚数等の相互に関係す
る多くのあいまいな変動要因(状態量)によってその性
能が支配されている多重転写方式の画像形成装置におい
て、これら複雑に関係する状態量から最適な制御量を算
出し、この算出した制御量に基づいて転写材上の定着さ
れていない可視画像のトナーに電荷を付与する電荷付与
手段に印加する高圧出力又はこの電荷付与手段に流れ込
む電流出力を自動的に制御してトナーの有するトリボを
最適な値に保持することができるから、あらゆる状況下
において転写材上のトナーは転写材に対して強い保持力
を有しており、従って従来見られた感光体ドラムへのト
ナーのオフセット或は転写材上でのトナーの飛び散り等
の現象を未然に防止できるという顕著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を電子写真方式のカラー画像形成装置に
適用した第1の実施例を示す概略断面図である。 第2図は本発明による画像形成装置の制御装置の一例を
示すブロック図である。 第3図(a)〜(c)は本発明による画像形成装置の状
態量又は制御量のメンバーシップ関数をそれぞれ示す線
図である。 第4図は本実施例で使用したトナー粒子の有するトリボ
を測定するトナー帯電量測定装置の一例を示す概略斜視
図である。 第5図(A)〜(G)は本発明による画像形成装置にお
いて再帯電工程において外側帯電器に供給される電荷付
与装置の電流出力の制御量をファジイ推論により算出す
る一例を説明する線図である。 第6図は本発明による画像形成装置の電荷付与装置にフ
ァジイ推論を適用した場合のサブルーチン動作を説明す
るフローチャートである。 第7図は状態量として絶対湿度と原稿濃度をとった場合
のファジイ推論による制御量としての外側帯電器に供給
される電流出力の設定値を示す線図である。 第8図(a)〜(d)は現像装置の各色のトナーに対す
る制御量としての外側帯電器に供給する電流出力のメン
バーシップ関数をそれぞれ示す線図である。 第9図は本発明を電子写真方式のカラー画像形成装置に
適用した第2の実施例を示す概略断面図である。 1:感光体ドラム 4:現像装置 10、11:電荷付与装置 16:外側帯電器 17:内側帯電器 18:導電性ローラ 30:転写材支持体 60:湿度センサ 61:ドラム表面電位センサ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単一若しくは複数の像担持体上に順次形成
    された複数の可視画像を転写材支持体に保持された転写
    材に電界をかけて順次重ねて転写する転写手段と、転写
    工程終了後の転写材に作用し得るようにこの転写材の移
    動通路に近接して配設された単一若しくは複数のコロナ
    放電装置とを備えた画像形成装置において、 少なくとも1つの状態量を検知する状態量検知手段と、 制御量に応じて前記コロナ放電装置の動作を制御する制
    御手段と、 前記状態量に基づいて前記制御量を決定する複数のファ
    ジイ規則を記憶する規則記憶手段と、 前記状態量と制御量をそれぞれ少なくとも1つのファジ
    イ集合で表現したメンバーシップ関数を記憶する関数記
    憶手段と、 前記ファジイ規則に従い前記状態量の前記集合に属する
    度合から制御量の前記集合に属する度合を算出し、その
    最も可能性の高い制御量を推論する推論手段、 とを具備し、前記制御量を前記推論手段により推論し、
    決定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】前記推論手段は、 その時点での少なくとも1つの状態量が、ファジイ規則
    の前件部の状態量をファジイ集合で表現したメンバーシ
    ップ関数に属する度合を算出する適合度算出手段と、 各規則の後件部の制御量をファジイ集合で表現したメン
    バーシップ関数が、その時点での状態量に合致する度合
    を、前記適合度算出手段により算出された度合を用いて
    推論する推論手段と、 該推論手段により全ての規則について推論された結果を
    合成する合成手段と、 該合成手段により算出された関数から実際の制御量を算
    出する制御量算出手段、 とから構成されている請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】2つのコロナ放電装置が転写材移動通路の
    両側に、前記転写材支持体を挟んで対向して配設されて
    おり、前記転写材と対向する側の第1のコロナ放電装置
    にはAC電圧若しくはAC電圧に現像剤粉末の保持する電荷
    と同極性のDC電圧を重畳した電圧が印加され、前記転写
    材支持体と対向する側の第2のコロナ放電装置にはAC電
    圧若しくはAC電圧に現像剤粉末の保持する電荷と逆極性
    のDC電圧を重畳した電圧が印加され、前記制御量が前記
    コロナ放電装置に印加される電圧値若しくは前記コロナ
    放電装置に流れ込む電流値である請求項1記載の画像形
    成装置。
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