JP2695541B2 - テレビジョン信号処理装置および方法 - Google Patents

テレビジョン信号処理装置および方法

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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N5/00Details of television systems
    • H04N5/14Picture signal circuitry for video frequency region
    • H04N5/21Circuitry for suppressing or minimising disturbance, e.g. moiré or halo
    • H04N5/211Ghost signal cancellation

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  • Picture Signal Circuits (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般的には、テレビジ
ョン信号の処理に関し、特に、アナログテレビジョン信
号のゴーストの除去に関する。
【0002】
【従来の技術】多重路(マルチパス)伝搬は、テレビジ
ョン伝送における画像の質の劣化の重要な源である。受
信したテレビ画像のゴーストは、NTSC信号にとって
の重大な問題となる。ゴーストは、十分な画質の改善を
実現するためにゴーストを除去しなければならないID
TV、EDTVおよびHDTV(高精細度TV)のよう
なテレビジョン放送および受信の新しいモードにとって
さらに重要な問題となろう。
【0003】TV画像におけるゴーストの除去について
は数多くの技術が研究されてきた。優れた報告は、W. C
iciora, et al.: "A Tutorial on Ghost Cancellation
in Television Systems", IEEE Trans. on Consumer Er
ectronics, Vol.CE-25(1979年2月)第9〜44ペ
ージ、に記載されている。
【0004】例えば、ゴースト除去回路は、"1989 Nati
onal Association of BroadcastersGuide to Advanced
Television Systems"(米国ワシントンDC)第54ペ
ージに開示されているように、主信号レベル以下の6d
Bまでゴーストについての20dBから30dBまでの
ゴースト抑圧を達成することができるEDTV用のもの
が(日本で)市販されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以前報告され
たすべての技術は、アナログ信号で適切に抑圧できるゴ
ーストの大きさまたは種類の点で制限される。特に、チ
ャネルスペクトルにヌルが存在する場合に、これらの技
術すべては役立たなくなる。特に、ヌルがあると、有限
インパルス応答(FIR)等化器はゴーストを十分に抑
圧することはできず、一方、無限インパルス応答(II
R)等化器は、画像の雑音を非常に高めてしまう。
【0006】このようなヌルは、(例えば、大部分の建
造物のような非吸収反射物の場合)所望信号と同一の大
きさを持つ単一のゴースト(反射波)の場合に生じる。
ヌルは、この多重ゴーストが所望信号よりも弱い時でも
この多重ゴーストで発生することもある。従って、チャ
ネルスペクトルのヌル(すなわち、z領域において単位
円に近づく零点)は、多くのTV受像機に関する問題で
ある。
【0007】不幸にして、ゴーストのある画像からチャ
ネルの零点の場所を特定のTVユーザが判別することは
困難であるので、ユーザは、適切なフィルタを得ること
ができない。従って、現状技術は、多くの場合にゴース
トの適切な抑圧をできないばかりでなく、ゴースト除去
装置が適切に働くか否かを判別するためにゴースト除去
装置を購入したユーザが家庭で試験する必要が生じる場
合もある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、受信ア
ナログTV信号の「活動(active)」部分に対し独立に一
線ごとのFIRまたはIIRの等化を行い、かくして、
このテレビジョン信号が、未知のアナログ信号のない、
すなわち、唯一の決定性信号をもつ「非活動(inactiv
e)」期間(すなわち、ラインどうしの間の水平フライバ
ック期間)を有するという事実を利用することによって
上記の場合のすべてにおける受信アナログTV信号でゴ
ーストは除去される。
【0009】好適な実施例では、一線ごとの処理は、等
化器を周期的にクレンジング(等化器におけるすべての
サンプルを0に)することによって実施される。この一
線ごとの処理により有限長FIR等化器のゴースト抑圧
問題が除去される。それは、ゴーストが、その線の外側
へシフトすることができ、従って、IIR等化器に対す
る雑音増幅が減少されるからである。
【0010】かくして、アナログ信号のない期間(例え
ば、NTSC信号の場合の水平フライバック区間)より
もゴーストの遅延が少ない限り、スペクトルの零点の場
合でさえ、一線ごとの処理により従来のFIR等化器お
よびIIR等化器の限界が克服されてゴーストを40d
Bないし50dB抑圧することが可能となる。IIR等
化器は、ディジタル集積回路に構成してもよいし、ある
いはまた、FIR等化器を使用することもできる。この
後者の場合、さらに多くの(さらに複雑な)チップが必
要となるかもしれないが、FIRの構成は、IIR等化
器よりもさらに迅速にゴーストのあるチャネルを獲得し
てこれに対応することができる。
【0011】本発明は、IDTVまたはEDTVの場
合、11.2μsec(NTSCの場合の水平フライバ
ック区間)(または、HDTVにおける非決定性信号の
無い区間)までの遅れを持つどんなゴーストをも除去す
ることができる。より大きな遅延を持つゴーストの場
合、従来のIIR等化器またはFIR等化器は、小さな
ゴーストを除去するための前置プロセッサとして使用す
ることができ、そして、適応アンテナは大きなゴースト
の除去に使用することができる。現在のNTSC信号に
ついては、本発明は、主信号よりもすべてのゴーストを
20dBないし30dB抑圧することができる(IDT
V)。
【0012】(一部のEDTV提案の場合のように)N
TSCで伝送されるよりよい基準信号では、すべてのゴ
ーストを40dBないし50dBに抑圧することが可能
である。HDTVの場合、本発明は、HDTV(すなわ
ち、ハイブリットアナログ/ディジタル)信号のアナロ
グ部分において、または、誤り率が高すぎるためにディ
ジタル信号の従来の等化技術(例えば、判定帰還等化
(DFE))が効果的でない多レベルディジタル信号に
おいてゴーストを40dBないし50dBに抑圧するた
めに使用することができる。
【0013】これらのHDTVシステムでは、一線ごと
の処理によるどのような大きさのゴーストの抑圧に関す
る最大の遅延も、各線間の非決定性信号のない区間の長
さに依存する。この区間はHDTVシステムのアナログ
信号におけるゴースト問題を完全に除去するために増大
することができる。本発明は、以下の詳細な説明を考慮
することにより、さらによく理解される。
【0014】
【実施例】一線ごとの処理を用いて本発明が如何にゴー
ストを除去するかを説明する前に、連続時間アナログ信
号の場合のゴースト減少技術の基本的な限界をまず考慮
することが有益である。(NTSCとの整合が要求され
る)米国においてNTSC信号について(すなわち、I
DTVおよびEDTVについて)およびHDTVについ
て、チャネルの帯域幅は6MHzであるが、アナログビ
デオ信号は約4.15MHzのみを占有する。アナログ
NTSC信号は、残留側波帯(VSB)変調信号であ
る。
【0015】多重路伝搬について、ケーブルと空中の場
合の2種類の伝送を考える。ケーブルにおける多重路伝
搬は、ケーブルにおけるコネクタ、不連続部分等からの
反射により生ずる。これらの反射の場合、受信される最
初の信号は最も強く、次に弱い信号(ゴースト)が続
く。これらのゴーストは、ポストカーソルゴーストと呼
ばれて、通常は、FIR等化のような従来の簡単なゴー
スト除去技術により除去することができる。空中伝送で
は、ゴーストは、建造物、樹木、山等からの反射により
生じる。
【0016】送信アンテナと受信アンテナとの間に見通
し線が存在する場合、ポストカーソルゴーストのみが存
在するが、これらのゴーストは主信号の信号レベルに近
い信号レベルを有する可能性がある。このような見通し
線が存在しない場合、最強の信号が、減衰された直接信
号の後に到着する可能性がある。これらのゴーストは、
プリカーソルゴーストと呼ばれる。ポストカーソルゴー
ストも存在する可能性がある。
【0018】一般的に、ゴーストは、目立たないように
するために、主信号よりも40dBないし50dB低く
なるように抑圧しなければならず、雑音は、不規則であ
るので、目立つ前に主信号よりも10dB高くなること
がある。ゴーストと主信号との間の遅延は、経路長の差
によって次式のように与えられる。
【数1】
【0019】ここで、lは、2つの信号の間の経路長の
差であり、cは光の速度(3×108m/sec)であ
る。例えば、11.2μsecの遅延は、3.3kmの
経路長の差、すなわち、少なくとも1.6km離れた物
体からの反射に相当する。NTSC信号の場合、この信
号は、1/30secごとに1フレームで、フレーム当
たり525本のラインで送られる。ラインの継続時間
は、63.5μsecであり、水平フライバック区間は
11.2μsecである。
【0020】この11.2μsecの区間中に、アナロ
グ信号は、送信されない、すなわち、決定性信号のみが
存在する。これは、本発明の実施に都合よく使用され
る。また、1フレーム当たり2回(1フィールドあたり
1回)発生する1.27msecの垂直消去期間中に
は、アナログ信号は、送信されない。
【0021】多重路伝搬の場合、チャネルインパルス応
答h(t)は、一般的には、時間の連続関数である。し
かし、何等かのしきい値以上のゴーストを発生する反射
物体に興味があるだけの場合、I個の離散反射器の和と
してチャネルを次のようにモデル化することができよ
う。
【数2】 ここで、aiとτiは、反射物の振幅と遅延であり、δ
(t)は、ディラックのデルタ関数である。
【0022】反射物は、通常、モデルの精度を制限す
る、山および建造物のような分布反射物である。しか
し、信号の帯域が制限されるので、次の離散的なチャネ
ルモデルを常に使用することができる、
【数3】 ここで、サンプルは、ナイキスト速度T=1/2fs
取られる。そして、fsは信号の帯域幅である。不幸に
して、唯一の反射物の場合でも、アナログ信号を有する
ので、正確な離散的なチャネルモデルは多くのサンプル
Jを必要とする可能性がある。次に、連続アナログ信号
のゴースト抑圧に対する基本的な限界を考慮する。
【0023】受信器でのゴーストの抑圧は、チャネルの
逆である伝達関数を持つ等化器を介して受信信号を送る
ことによって達成することができる。数3によりモデル
化されたチャネルの正確な反転は、無限インパルス応答
(IIR)等化器により得ることができ、一方、適切な
チャネル反転は、有限インパルス応答(FIR)等化器
により達成することができる。以下に、これら2つの等
化器の構造の基本的限界および利点を説明する。
【0024】タップ重み、すなわち、タップ係数c
i(i=0,...,K−1)を持つK個のタップを備えた
タップ付き遅延線(FIR)等化器からなるFIR等化
器を考える。入力信号は、K−1個の直列接続の遅延要
素の最初の遅延要素に加えられる。これらの遅延要素は
それぞれ、K−1個の対応する乗算器の第1の入力に、
および、直接的に乗算器に、処理される信号の遅延サン
プルを提供する。K個の乗算器はそれぞれ、第2の入力
としてタップ重みすなわちタップ係数ciを受信する。
【0025】乗算器の出力は加算器で組み合わされてフ
ィルタ出力を形成する。タップどうしの間の遅れは、T
=1/2fsであるが、T<1/2fsも使用することが
できる。まず、一定の入力される所望される信号対所望
されない信号(すなわち、主信号対ゴースト信号)のパ
ワー比(D/U)in、遅延τ、および出力される望まし
い信号対望ましくない信号パワー比(D/U)outで、
単一のゴーストを抑圧するために必要なタップ数を考慮
する。
【0026】この場合、チャネルインパルス応答を次の
ごとく表す。
【数4】 ゴーストの遅延がタップ遅延の既知の整数倍の簡単な場
合すなわちτ=kTの場合を考慮する。
【0027】このゴーストを相殺するために、タップ付
き遅延線は、チャネルの反転を試みる。数4から、チャ
ネルの周波数応答の逆は、次の時間応答(すなわち、h
-1(t)は、チャネル反転周波数応答の逆フーリエ変換
である)を有している。
【0028】
【数5】 ここで、「fourier」はフーリエ変換を示す。数
5の(6)での無限級数を有限項で打ち切ると、次が得
られる。
【数6】 すなわち、FIR等化器用のタップ重みは、
【数7】 となる。ここで、等化器のタップの総数は、K=k(M
−1)+1である。出力パルス(等化器とチャネルの畳
込み)応答は、
【数8】 ここでアスタリスク「*」は、畳込みを示す。
【0029】従って、等化の後、ゴーストは、t=Mk
Tで(D/U)out=(D/U)in Mであり、これは、M
=log(D/U)out/log(D/U)inを意味す
る。換言すれば、単一ゴーストを抑圧するためにはkT
ずつ離れたlog(D/U)out/log(D/U)in
個の非零タップが必要とされる。
【0030】例えば、もしも(D/U)in=5dBの場
合、10個のタップが(D/U)out=50dBのため
に必要とされる。かくして、TからkTまでの任意の倍
数の未知の遅延を持つどのような単一ゴーストをも抑圧
するためには、k[{log(D/U)out/log
(D/U)in}−1]+1個のタップが必要とされる。
(しかし、単一のゴーストの場合、M個のタップのみが
活動であり、すなわち、非零の重みを有する)。
【0031】例えば、(D/U)in <5dBで、τ<
11.2μsecのどの単一ゴーストをも(D/U)
out>50dBに抑圧するためには、(fs=6MHz、
T=83.3nsecで)1212個のタップが必要で
ある。しかし、ゴーストは、Tの整数倍である遅れを常
に有しているとは限らないかも知れない。本発明者によ
る解析によれば、τ≠kTの場合、N個までの追加のタ
ップがkTでゴーストについて必要とされる各タップの
付近で必要となるかもしれないということが示された。
【0032】ここで、Nは次のような数である。
【数9】 かくして、(D/U)out=50dB、N<7、そし
て、(D/U)in=5dBの単一のゴーストを除去する
ために、7×10=70個の(活動)タップが必要にな
ろう。かくして、全部で1212個のタップは、18個
のゴーストのみで使用されなければならないであろう。
【0033】しかし、注意すべき主要な点は、与えられ
た(D/U)outにまでゴーストを抑圧するために、必
要数のタップ(FIR等化器の長さ)が、単一ゴースト
のレベルとともに成長するということである。(D/
U)out=50dBで、τ=11.2μsecの場合、
2168個のタップが、(D/U)in=3dBの場合に
必要とされ、6596個のタップが(D/U)in=1d
Bの場合に必要とされ、そして、タップの数は、ゴース
トのレベルが、所望の信号レベルに近づくに従って無限
大に近づく。
【0034】あるいはまた、(一定の実施の場合に存在
する)一定数のタップの場合、ゴーストの抑圧は、ゴー
ストのレベル(すなわち、(D/U)out=(D/U)
in M)とともに減少する。例えば、1212個のタップ
の場合、(D/U)out=30dBで(D/U)in=3
dB、および、(D/U)out=10dBで(D/U)
in=1dBとなり、そして、抑圧レベルは、ゴーストの
レベルが所望信号レベルに近づくに従って0に近づく。
【0035】最後に、多重ゴーストの場合を考える。こ
こで、zetはz変換を示し、そして、hk=h(k
T)の場合に、H(z)=zet{hk}の零点が単位
円に近づくに従って、FIR等化器は、増大するタップ
数を必要とする。多重ゴーストの場合、D. J. Harasty
and A. V. Oppenheim: "Television Signal Deghosting
by Noncausal Recursive Filtering", Proc. of the 1
988 International Conference on Acoustic, Speech a
nd Signal Processing(米国ニューヨーク州ニューヨー
クシティ、1988年4月11〜14日)の第1778
〜1781ページに示されているように、Σaiが所望
の信号レベルに近づく(または所望の信号レベルを越え
る)場合(aiは数2からのゴーストの振幅である)、
H(z)の零点は、単位円に近づくことがあることが示
された。かくして、個々のゴーストが、所望の信号パワ
ーより数dB下のパワーを有するとしても、一定長さの
FIR等化器は、ゴーストを十分に抑圧することができ
ないであろう。
【0036】次に、無限インパルス応答(IIR)等化
器に関する状況について説明する。タップ重みがd
i(i=1,...,K)であるK個のタップを持つ帰還タ
ップ付き遅延線を有するIIR等化器を考える。この遅
延線は、K個の直列接続の遅延要素よりなり、その最初
の遅延要素は、その入力を等化器出力から受信する。各
遅延線の出力は、第1の入力をk個の対応する乗算器の
1つに供給する。この乗算器はそれぞれ、第2の入力と
して係数diを受信する。
【0037】乗算器の出力は、互いに、かつ、入力信号
と加算器で組み合わされ、この加算器の出力は、等化器
出力である。タップ間の遅延は、前述のように、T=1
/2fsである。また、数4のチャネルインパルス応答
を持つ単一のゴーストを考える。τ=kTの遅延を持つ
どのような大きさの単一のゴーストについても、等化器
によるチャネル反転には、(D/U)inと(D/U)
outとは独立に1個のタップだけが必要である。特に、
数5の(6)から、次式のようになる。
【数10】 すなわち、IIR等化器のタップ重みまたはタップ係数
は、次式のようになる。
【数11】 なお、(D/U)out=∞、すなわち、ゴーストは完全
に除去される。
【0038】FIR等化器の場合のように、τ≠kTの
場合、1個のゴーストあたりに必要とされるタップ数
は、数9により与えられる。すなわち、7個までのタッ
プが単一のゴーストを(D/U)out=50dBまで抑
圧するために必要となろう。IIR等化器で、一定の
(D/U)outの場合のタップの必要数は、FIR等化
器の場合のようにゴーストとともには増加しない。
【0039】特に、K個タップ付IIR等化器は、
((D/U)out≧1で、τ>0の場合、すなわち、よ
り弱いポストカーソルゴーストの場合)どのようなゴー
ストをも一定の(D/U)outに常に抑圧することがで
きる。この場合、τ<(K−(D/U)out 1/6)Tで、
τ≠kTの場合に(D/U)out 1/6個までのタップが必
要とされるので、(D/U)out 1/6Tが引き算される。
例えば、11.2μsec内にどのゴーストをも抑圧す
るためには、142個のタップがあればよい。しかし、
IIR等化器は、FIR等化器とは異なり、一定数のタ
ップでゴーストを常に十分に抑圧することができるとい
う利点を有してはいるが、IIR等化器は、以下に説明
するように、より大きなノイズ増幅(雑音増幅)と安定
性の問題の欠点を有している。
【0040】等化器の雑音増幅とは、出力雑音パワーN
outに対する入力雑音パワーNinの比である。FIRフ
ィルタの場合、タップ重みがci(i=0,...,M−
1)で、チャネル出力に加えられる独立の雑音サンプル
を仮定すると、次式が成り立つ。
【数12】
【0041】IIRフィルタの場合、雑音増幅は帰還タ
ップ重みのさらに複雑な関数である。しかし、IIRフ
ィルタの、無限数のタップを持つFIRフィルタとして
モデル化することもできる。かくして、IIR等化器の
場合、次式が成り立つ。
【数13】 ここで、ciは、IIRフィルタのインパルス応答係数
である(すなわち、等価FIR等化器の係数である)。
【0042】数12と数13から、同一のゴースト付き
チャネルの場合、IIRエコライザの雑音増幅は、FI
R等化器のそれよりも、
【数34】 だけ大きい。例えば、(D/U)inにおける単一のゴー
スト、すなわち、
【数35】 で、τ=T(最悪)の場合、
【数14】 である。
【0043】かくして、1212個のタップを持つFI
Rの場合(および142個のタップを持つIIRの場
合)、FIRおよびIIRの両方について、(D/U)
in=6dB、3dB、および1dBの場合の雑音増幅
は、3dB、5dBおよび10dBとそれぞれなる。し
かし、(D/U)inが0に近づくに従って、IIRの雑
音増幅は無限大に近付き、一方、FIRの雑音増幅は3
1dBに近づく(1212個のタップを持つ場合)。も
ちろん、FIR等化器の場合、ゴースト抑圧は雑音増幅
が問題となる前ずっと十分なものではなく、従って、雑
音増幅は関心の的ではない。
【0044】しかし、IIR等化器の場合、等化で十分
な画質を得ることができる最大ゴーストレベルは雑音増
幅により制限されてしまう。
【0045】他の問題は、IIR等化器の安定性であ
る。単一ゴーストの場合、IIR等化器は、ポストカー
ソルゴーストでのみ安定となる。この種の等化器は、遅
延信号が最初の信号よりも強い場合にプリカーソルゴー
ストでは不安定となる。尚、これは、FIR等化器の問
題ではない。すなわち、FIR等化器は、フィードフォ
ーワードアーキテクチャを使用するので、常に安定であ
る。チャネル応答のz変換の零点が単位円の外側にある
時にはIIR等化器は不安定である。尚また、零点が単
位円に近づくに従って、雑音増幅により画質が劣化され
る。
【0046】多重ゴーストの場合、IIR等化器の性能
が、(単一ゴーストの場合のように)零点の場所に依存
する。また、零点が単位円に近づくに従って、雑音増幅
により画質が劣化され、そして、FIR等化器について
述べたように、ゴーストが所望の信号よりも数dB下に
あるときでも(プリカーソルゴーストなしでも)発生し
得る単位円の外側の零点の場合に等化器は不安定とな
る。
【0047】上記のFIR等化器の場合、チャネルの反
転を実現するためのタップ重み(すなわち係数c0〜c
k-1)の適応は、垂直または水平の区間試験信号のよう
な、適当な基準信号と関連して、B. Widrow: "Adaptive
Filters", Aspects of Network and System Theory,
R. E. Kalman and N. De Claris (eds.)、米国ニューヨ
ーク、Holt, Rinehart, and Winston(1970年)第
563〜587ページ、に記載された最小平均自乗法
(LMS)アルゴリズムを使用して達成することができ
る。
【0048】受信信号は、FIR等化器(これは既に示
したように構成してもよい)と、LMSプロセッサ(こ
れは、以下に示すように、FIR等化器における乗算器
への入力であるK個の係数c0〜ck-1の値を計算する)
に加えられる。FIR等化器の出力は、減算器で試験信
号と比較され、そして、誤差はLMSプロセッサに加え
られる。
【0049】LMSプロセッサ内の計算は、例えば、上
記のWidrowの論文に記載されているように行われる。係
数を反復的に調節することによって、FIR等化器の出
力は試験信号のほうへ駆動され、各サイクルはこれら2
つの信号間の誤差を減少させる。一般的に、40dB〜
50dBの精度までの収束には、約タップの数の10
倍、すなわち、10Kの反復数が必要である。かくし
て、(水平区間試験信号を使用する)一線当たり1回の
反復の場合、収束時間は、1212個のタップで、63
5Kμsec、すなわち、0.76secである。
【0050】IIR等化器の場合、重みの適応は、FI
R等化器の場合のそれと似たしかたで実行することがで
きるが、この場合、フィルタの重みがチャネル(チャネ
ルの逆ではない)を評価し、これらの重みの符号を逆に
したものが既に示したIIR等化器内にコピーされると
いう大きな相違がある。かくして、IIR等化器の場
合、基準信号は、FIRフィルタに加えられ、受信信号
は、減算器でFIRフィルタの出力と比較されて、LM
Sプロセッサに入力される誤差信号を発生する。
【0051】この構成では、FIRフィルタは、(FI
R等化器に関する逆モデル1/H(z)を近似しようと
する、HFIR(z)ではなく)チャネルHc(z)を近似
しようとする。IIR等化器の場合、チャネルは帰還伝
達関数1−H(z)により反転される。かくして、II
R等化器(di,i=1,...,K)の重みは、まさに、
チャネルモデルの数3の係数biの符号を逆にしたもの
である。
【0052】最大のゴーストの遅延が、11.2μse
cよりも大きい場合、アナログ信号は水平区間試験信号
に干渉し、そして、正確なチャネルモデルは決定するこ
とが困難となろう。この場合、垂直区間試験信号または
他の訓練信号が、基準信号を発生するために使用するこ
とができる。しかし、適応時間は、線数倍される(すな
わち、各フィールドには垂直消去区間が存在するので5
25または262.5となる)。これは、容認できなく
なるかもしれない。
【0053】この場合、R. T. Compton, Jr.: "Adaptiv
e Antennas: Concepts and Performance", Prentice-Ha
ll, Inc.(米国ニュージャージー州、1988年)第3
26〜332ページ、に記載されたサンプルマトリクス
逆転法を使用してチャネルモデルを迅速に発生すること
ができるが、さらに複雑な処理が必要となる。
【0054】次に、一定のレベルより下に量子化雑音を
保つための等化器の必要な精度を考える。量子化雑音
は、ゴーストとしてコヒーレントよりもむしろ不規則と
して現れるので、平均的なTV視聴者は、より高いレベ
ルの量子化雑音を許容することができる。一般的には、
40dBの雑音レベルは目立たない。タップ重みにnビ
ットの精度を持つKタップ等化器の場合、信号対量子化
雑音比S/Nは、次のようになる。
【数15】
【0055】かくして、40dB〜50dBのS/Nで
1212個のタップの場合、10ビットないし12ビッ
トの精度が要求され、一方、142個のタップの場合、
9ビットないし11ビットの精度が要求される。大部分
のアナログ装置は、8ビットまでの精度を有するだけで
あるから、ディジタル表現およびディジタル信号処理
(すなわち、ディジタルチップ)が、40dB〜50d
Bの信号対量子化雑音比を得るために必要とされる。
【0056】要約すると、現在利用可能なIIR等化器
の構成は、IIR等化器が1つのゴーストから任意の数
のゴーストまでを抑圧するためにゴースト遅延の区間に
対してのみタップを必要とし、一方、FIR等化器は、
(D/U)inが0dBに近づくに従って(すなわち、チ
ャネル応答の零点が単位円に近づくに従って)タップの
数を増大をしなければならないという点で、現在入手可
能なFIR等化器装置に比較して利点を有している。
【0057】かくして、IIR等化器の複雑さは減少さ
れ、それにより必要とされる集積回路は少なくなり、ま
たは、複雑さの減少したものとなる。しかし、(D/
U)inが0dBに近づくに従って、IIR等化器の場合
の雑音増幅により画質の劣化が生じる可能性がある。F
IR等化器は、一方、零点が単位円の外側にあるときで
も動作することができる(例えば、プリカーソルゴース
トで)という利点を有し、一方、従来のIIR等化器
は、この場合不安定である。
【0058】かくして、FIR等化器とIIR等化器の
両方は、チャネルの伝達関数の零点が単位円に近づくに
従って不満足な性能(ゴースト抑圧または雑音増幅)を
持つことになる。前に述べたように、これが望ましくな
いのは、多くのTV受像機がこの種のゴーストを持つ可
能性があり、それゆえ、これらのゴーストは、上記の技
術によっては除去することができず、しかも、ユーザ
は、この等化器を家庭で試験しなければ動作するかどう
かを決定することができないからである。
【0059】満足し得る性能については、すべてのゴー
ストの出るシナリオの下で、FIR等化器のゴースト抑
圧は改善されなければならず、IIR等化器の雑音増幅
は減少されねばならず、IIR等化器は安定にされなけ
ればならない。幸運にも、本発明は以下に示すように、
これらの目標すべてを達成する。
【0060】前の解析においては、TV信号は、連続の
アナログ信号であると仮定した。しかし、NTSCのT
V信号は、このアナログ信号が伝送されない水平フライ
バック期間に無駄時間を有する。ゴースト期間が水平フ
ライバック期間(11.2μsecまたは3.3km経
路長の差)よりも短かい場合、アナログ信号の線どうし
の間に干渉が存在せず(水平フライバック期間中の決定
性信号により、以下に述べるように、完全に引き去るこ
とができる線どうしの間の既知の干渉が生じる)、そし
て、一線ごとの処理が好都合になし得るということが認
識された。
【0061】これにより、すべてのゴーストの出るシナ
リオの下で以下に述べるように、(残留ゴーストは、線
のアナログ信号部分の外側に現れるので)FIR等化器
のゴースト抑圧問題が除去され、IIR等化器における
雑音増幅が減少され、そして、その事実は、IR等化器
の安定性を保証するために使用することができる。略言
すれば、一線ごとの処理により極めて望ましい結果が生
じる。
【0062】前の説明では、ゴースト遅延変動の全体が
水平フライバック区間よりも短かい場合に注意を向け
た。すなわち、最大のプリカーソル遅延τpre+最大ポ
ストカーソル遅延τpostは、水平フライバック区間より
も短い。この場合、ラインを決定するために必要なすべ
ての情報は、ラインの前のτpreからラインの後、τ
postまでのでサンプルに含まれるが、他のアナログ(非
決定性)信号は、これらのサンプルには存在しない。
【0063】もちろん、水平フライバック区間における
どの決定性信号もこれらのサンプルに存在するが、これ
らのディジタル信号は、先験的に知られており(また
は、それらの正確な受信レベルは容易に決定することが
できる)ので、それらは、完全に引き去ることができ
る。これは以下に詳しく述べる。
【0064】本発明によれば、1つの線のゴーストを除
去するために、その線を介してサンプル(63.5μs
ec、すなわち、12MHzサンプリング速度の場合7
63個のサンプル)を使用するだけでよい。従って、そ
の線からゴーストを除去するためには、FIR等化器
は、2×52.3+11.2=115.8μsecの最
大長または1398個のタップを持つ必要がある。実際
には、一線ごとの処理は、FIR等化器を(標準的なF
IR等化器のように)連続的に動作させることによって
達成することができるが、その線の終を過ぎたτpost
のサンプルがFIR等化器に入り、そして出力を発生し
た後に、乗算器に加えられる信号を0に設定(このFI
R等化器を清掃)することによって達成することができ
る。
【0065】ディジタル信号プロセッサを使用するFI
R等化器の構成では、これらの信号は、ソフトウェアで
0に設定することができ、一方、(ゴースト抑圧の所望
レベルを発生するために必要とされる精度を一般的には
持たない)アナログタップ付き遅延線の構成では、スイ
ッチにより、遅延要素の出力を単に接地すればよい。あ
るいはまた、各線のサンプルは、ブロック単位でディジ
タル信号プロセッサにより処理することができる。
【0066】ブロック処理の1つの特徴は、1本の線か
らのサンプルが、他の線のサンプルとは独立して、か
つ、他の線のサンプルにより発生された出力とは独立し
て処理されるということである。FIR等化器は、13
98個のタップ(すなわち、記憶されたタップ重み)を
有するが、1つのNTSC線あたり僅か763個のサン
プルだけが存在するので、最大763個のタップのみが
任意の一時期に活性状態となるだけである。また、FI
R等化器は、出力画像内において各サンプルごとにのみ
出力を、すなわち、各線の52.3/63.5を発生す
る必要がある。
【0067】かくして、FIR等化器は、763×5
2.3/63.5=628個のタップ付等化器の平均処
理速度を有する。かくして、構成される集積回路チップ
の必要数は少くなり(または、複雑さが緩和される)。
なおまた、本発明の教示による一線ごとの処理の場合、
ゴーストの遅延の広がり全体が、11.2μsecより
小さい限り、ゴーストは、どのようなゴーストの大きさ
または零点の位置の場合にも完全に除去される。
【0068】しかし、ゴーストが除去された場合、次
に、FIR等化器の雑音増幅に注意しなければならな
い。763個のサンプルの場合、FIR等化器の雑音増
幅は、数12によると、せいぜい29dBである。もち
ろん、これは、すべてのタップが等しい大きさのもので
あり((D/U)in=0dBとτ=Tを持つゴースト)
の場合に起こるだけであるが、これは起こりそうもない
ことである。すべての他の場合では、数12により与え
られる雑音増幅は減少される。従って、本発明が提案す
る一線ごとの処理の場合、FIR等化器は、IIR等化
器よりも多くのタップを必要としても、ゴーストの除去
問題に対してはすぐれた解決方法を提供する。
【0069】IIR等化器の場合、(FIR等化器の場
合のように、例えば、スイッチを閉じることによって一
走査線当たり一度、乗算器に加えられる信号を0に設定
することによって実施することができる)一線ごとの処
理は、ノイズ増幅を減少させ、そして、安定性の確保に
使用することができるという利点を有している。FIR
等化器に関する上記の説明から、雑音増幅の減少の理由
は、明らかな筈である。
【0070】一線ごとの処理の場合、IIR等化器は、
各線の終わりに清掃されるので、雑音増幅は、(単位円
の内側における零点の場合、すなわち、安定な従来のI
IR等化器の場合)FIR等化器の雑音増幅に制限され
る。これは、数13のIIR等化器の雑音増幅の和が、
一線ごとの処理によりM−1(すなわち、数12)で切
捨てられるからである。特に、最悪の場合、雑音増幅
は、無限大ではなく29dBとなる。
【0071】一線ごとの処理の場合、勿論、IIR等化
器は、常に安定である。しかし、単位円の外側の零点の
場合、雑音増幅は容易に非常に大きくなる(および29
dBを越える)ことがあるので、このIIR等化器の信
号レベルは、どのあたえられた実施例の場合にも装置を
飽和させることがある。これらの問題を避けるために、
時間反転とともにスペクトルの因数分解を使用する。特
に、まず、チャネル応答H(z)を二つの多項式の積、
すなわち、単位円の内側の零点を持つもの(H
+(z))と、単位円の外側の零点を持つもの(H
-(z))とに因数分解する。
【0072】次に、{G+(z)/H+(z)}+{G-
(z)/H-(z)}=1/H(z)となるようにG
+(z)/H+(z)を介して受信信号を送り、そして、
-(z)/H-(z)を介して時間反転受信信号を送る
と、最悪の場合、最小ノイズ増幅、すなわち、29dB
ノイズ増幅でチャネルを等化することができる。この技
術の詳細は、次の説明から理解されよう。
【0073】単純な場合としてH(z)=α1+z
-1(0<α1<1)を考える。次に、X(z)を1つの
伝送ブロック{x0,x1,...,xL-1}のz変換とす
る。かくして、次のz変換を持つ変更受信信号が得られ
る。
【数16】 この式は、X(z)を抽出すべき元の式である。
【0074】1/H(z)によりX(z)H(z)を処
理すると、所望の効果が得られるが、1/H(z)は、
不安定なフィルタである。一線ごとの処理のため、安定
性は実際の信号に関する問題ではない(一線分の出力を
見るだけである)が、受信信号のどの雑音も増幅され、
そして、この雑音により出力が劣化される可能性があ
る。しかし、2つの時系列の畳込みをする場合に、この
2つの時系列は、始めから終わりまで、一連の出力値を
計算するために互いに逆方向に移動されるということが
見られる。
【0075】一方は、出力時系列の終わりから開始し、
そして、その開始点の方へ移動することもできる。これ
を達成するには、開始が終点となり、またこの逆ともな
るように、入力系列とフィルタ系列の両方が、時間反転
され、畳込みされ、および、出力が再び時間反転となる
必要がある。上記の例については、受信信号を時間的に
反転すると、
【数17】 が得られる。
【0076】そして、次の式で表される時間反転(それ
ゆえ安定な)IIRフィルタによりこの信号を処理す
る。
【数18】 この処理が次の式となることは、長い割算により容易に
検証することができる
【数19】 時間反転すると、この式は次のごとくになる。
【数20】
【0077】一般的には、単位円の内側および外側の両
方に零点を持つチャネルフィルタH(z)がある。H
(z)の零点の総数がNであるとする。H+(z)がそ
の零点のすべてを単位円の中に有し、そして、H
-(z)がその零点のすべてを単位円の外側に持つよう
に、H(z)は次のごとく因数分解することができる。
【数21】 次に、1/H(z)は、次のごとく展開することができ
る。
【数22】
【0078】数18と数19から、長さLの系列の時間
反転は、この時間反転系列のz変換に対し次の効果を持
つということを知る。
【数23】 ここで、X(z)は、元の系列のz変換であり、X
R(z)は、時間反転系列のz変換である。また、H
-(z-1)は、単位円の内側にその零点のすべてを有し
ている。
【0079】換言すれば、G-(z-1)/H-(z-1
は、安定なフィルタである。従って、H(z)により劣
化された(長さL+Nの)受信信号ブロックを時間反転
し、そして、それを伝達特性G-(z-1)/H-(z-1
を持つ安定なフィルタで処理すると、その出力は、次の
式により与えられる。
【数24】
【0080】ここで、L+N個のサンプルのブロックと
して時間反転すると、次の信号が生じる。
【数25】 一方、安定なフィルタG+(z)/H+(z)で受信信号
X(z)H(z)を処理し、そして、加算器を使用し
て、数25の右辺に加算することによって、次の所望信
号が得られる。
【数26】 かくして、一線ごとの処理により、IIR等化器は、F
IR等化器と同一の性能(ゴースト抑圧および雑音増
幅)を有するが、必要とするタップ数はより少なくなる
(142個の活動タップ対628の活動タップ)。
【0081】しかし、この技術の欠点は、チャネル反転
の2つの別々の多項式への因数分解が複雑となり、時間
がかかることがあるということである。例えば、1つの
プリカーソルゴーストと1つのポストカーソルゴースト
に対応する単純なチャネルフィルタα1+z-1+α2-2
を考える。α1とα2の値に依存するが、この多項式の零
点の場所についての次の状況の可能性がある。
【0082】 α 1 α 2 零点の場所 0.7 0.5 両方とも単位円内 0.5 0.7 両方とも単位円外 0.5 0.5 両方とも単位円の上 0.4 0.4 一方は単位円の内側、一方は外側
【0083】この例から分かるように、まさに2つのゴ
ーストの場合でも、単位円に対する零点の場所は明らか
ではない。かくして、チャネル応答をH+(z)とH
-(z)に因数分解するために、H(z)のすべての零
点を発見しなければならない。不幸にして、142次の
多項式の因数分解は複雑で時間がかかる。それ故、II
R等化器の適応時間は、FIR等化器のそれよりも長く
なるが、適応は、依然として実行可能である。
【0084】上に注意したように、各線は、その線のゴ
ーストのあるアナログ信号からのサンプルのみを含んで
いるが、水平フライバック区間の他の(ゴーストのあ
る)信号は、2本の隣接線におけるサンプルを有する可
能性がある。かくして、本発明による一線ごとの処理に
より、これらの信号がゴースト除去済アナログ信号と干
渉させられる可能性がある。しかし、水平フライバック
期間中の信号が決定性信号である限り、ゴーストのない
その形状およびレベルは、先験的に知られる。
【0085】チャネル応答も知られているので、これら
の信号のサンプル値を決定し、そして、それを等化の前
にアナログ信号から引き算することができる。かくし
て、一線ごとの処理が受信したアナログ信号を十分に等
化するための唯一の必要条件は、ゴースト区間がこの期
間よりも短い場合に、線どうしの間にどのような非決定
性信号もない区間があることである。
【0086】また上に注意したように、一線ごとの処理
が働くためには、ゴーストの遅延は11.2μsec
(NTSCの場合)よりも短くなければならない。ゴー
スト遅延の可能性を(7.2kmの経路長の差に相当す
る)24μsecほどに、または、これより大きく調整
するために、従来の等化技術は、本発明の処理を補足す
るために使用することができる。(大きな遅延を持つゴ
ーストは、より遠くの物体から反射されるので)このゴ
ーストは、より弱くなる傾向があるから、これらの技術
は通常十分なものである。
【0087】特に、チャネルモデルから、どのゴースト
も11.2μsecより大きな遅延を持つかどうかを判
別する。従来のFIR等化器またはIIR等化器は、次
に使用されて、一線ごとの処理の前に、これらのゴース
トのみを(主信号より40dB〜50dB下まで)抑圧
する。かくして、受信信号を前処理することにより、こ
れらのゴーストは抑圧することができ、そして、一線ご
との処理は満足裡に働くことになる。
【0088】大きな遅延を持つ大きなゴーストの場合、
本発明者は、次の解決方法を考案した。これらのゴース
トは、大きな遠くの物体により発生されるので、これら
の反射物は、受信アンテナの視点から小さな空間角度の
みを占有する。一般的に、これらのゴーストは、そのパ
ターンが主反射物の方向に非常に弱くなるように、受信
アンテナを調節することによって、これらのゴーストの
大きさを減少させることができる。(建造物または山の
ような)これらの大きな対象物の場所は、通常一定して
いるので、一度の調節をするだけでよい。
【0089】簡単なラビットアンテナを強いゴーストの
抑圧のために調節することができ、さらに厳しい場合に
は、適応アンテナ(すなわち、アンテナアレイ)をこれ
らのゴーストの抑圧に使用することができる。適応アン
テナは、一線ごとの処理に関連して使用することがで
き、そして、すべての場合にゴーストを除去するため
に、従来のFIR等化器またはIIR等化器、さらに
は、前置プロセッサさえも使用することができる。
【0090】次に、本発明により構成されたゴースト除
去器を説明する。受信(ゴーストのある)信号は、大き
な遅れを持つゴーストに原因する歪みのみを減少させる
標準的なFIR等化器またはIIR等化器によって、ま
ず、前処理される(オプション)。これらの等化器は、
既に示したように構成することができるが、これらのフ
ィルタを周期的に「清掃」する必要はない。所望なら
ば、前処理を行う等化器は、一線ごとの処理の等化器
と、同一のハードウェアおよび(または)ソフトウェア
(例えば、集積回路)上に形成することができる。
【0091】結果として生じる出力信号は、小さな遅延
を有するゴーストに原因する歪みのみを有する。この信
号は、既に示したように実施してもよいFIR等化器と
IIR等化器により処理される。または、既に示したよ
うに時間反転を行うIIR等化器で処理される。FIR
等化器またはIIR等化器のデータは、各線期間中の水
平フライバック期間において(ゴーストの遅延の範囲に
依存する)何等かの点で0に設定される(すなわち、等
化器が清掃される)ように、FIR等化器またはIIR
等化器は構成されている。
【0092】例えば、スイッチを閉じることによって、
FIR等化器またはIIR等化器の清掃を開始するため
に、FIR等化器またはIIR等化器に加えられる制御
信号を発生するために水平同期信号が使用される。生じ
たゴーストのない信号は、次に、減算器を介してTVに
送られる。減算器の目的は、ゴーストのない信号に存在
するどの決定性信号も出力信号から除去できるようにす
ることである。
【0093】この決定性信号は、各ラインの非活動部分
(水平フライバック区間)中に存在する可能性がある。
FIR等化器およびIIR等化器のタップ重みは、既に
示したように構成してもよいチャネル評価重み計算回路
で決定することができる。チャネル評価重み計算回路
は、ゴーストのある信号と試験信号を受信し、該当する
タップ重み(係数)をFIR等化器とIIR等化器の両
方に加える。
【0094】ゴースト除去部は、次の回路を使用して従
来のNTSC受信器とともに使用することができる。こ
の回路で、どんなチャネルをもA/D変換する必要な周
波数変換回路を含むA/D変換器は、アンテナまたはケ
ーブルからゴーストのあるテレビジョン信号を受信し、
そして、対応するディジタル信号を、既に示したように
構成される除去部に加える。
【0095】除去部の出力は、次に、D/A変換器に加
えられる。このD/A変換器は、ゴーストの除去された
信号を、テレビジョンと整合するアナログ形態に復帰さ
せる必要な周波数変換回路を備えている。IDTVまた
はEDTVの場合、ディジタル信号は、TV内で使用さ
れるので、本発明の技術は、A/D変換器およびD/A
変換器なしに、TV内に、直接、該当する回路を単に組
み込むことによって実施することができる。
【0096】HDTVの場合、本発明の応用および必要
は、HDTVのフォーマットに依存する。大部分のHD
TV提案は、ディジタル信号とアナログ信号の混合信号
を使用するので、本発明は、すべてのゴーストのシナリ
オ内のアナログ部分のゴーストの除去に好都合である。
特に、非決定性信号なしにアナログ信号どうしの間に期
間が存在する場合は、一線ごとの処理を使用することが
できる。許容可能なゴースト遅延は、これらの期間の長
さに依存する。
【0097】しかし、ディジタル信号のみが伝送される
ときでも、本発明の技術は有用であろう。一例として、
公に議論されている提案の1つでは、ディジタル信号の
みが転送される。この提案では、これらの信号の一部は
(256)2個のQAM信号であり、そして、16ビッ
トの符号は、低誤り確率で常に決定することはできな
い。高誤り率では、DFEは動作しないので、これらの
ディジタル信号からは、従来の等化技術によりゴースト
を除去することはできない。
【0098】しかし、これらのQAM信号は、線とし
て、各線の開始時には短い(この提案の1つの形態では
約2μsec)同期シーケンスで伝送され、そして、ア
ナログ信号として見ることができる。かくして、本発明
による一線ごとの処理は、このシーケンス期間よりも短
い遅延をもつ大きなゴーストを除去するために使用する
ことができる。
【0099】次に、本発明により考慮される一線ごとの
処理の三つの利点、すなわち、(1)従来のFIR等化
器のゴースト抑圧限界の除去、(2)従来のIIR等化
器の雑音増幅限界の減少、(3)単位円の内外に零点を
持つIIR等化器の使用を示す三つの例を与える。これ
らの利点は、移動画像をもつ大きなTV(例えは、25
インチ)上に示すことができる。
【0100】その場合、S/N<40dBと(D/U)
out<40dB〜50dBを持つ画像の劣化が目立つ。
S/Nと(D/U)outがさらに低くなければ(例え
ば、S/N<20dB、(D/U)out<10dB)画
像の劣化が目立つことがない紙質の静止写真を用いて、
たまには、本発明を説明したいので、これらの例で使用
される雑音レベルとゴーストのレベルは、TV受像器で
一般的に存在するよりもいっそう高くしてある。しか
し、これらの利点のすべては、より低い雑音レベルとゴ
ーストレベルでも成り立つ。
【0101】まず、(D/U)in=1dBとτ=5μs
ecをもつ単一のゴーストを考慮する。かくして、数4
から、次式が成り立つ。
【数27】 628個のタップを持つ従来のFIR等化器の場合、数
6から、次式が成り立つ。
【数28】 すなわち、11個の活動タップが存在する。チャネル+
等化器の応答は、数8から次式のようになる。
【0102】
【数29】 従って、等化の後、ゴーストは、τ=55μsecで
(D/U)out=11dBである。線の長さは、63.
5μsecであるので、ゴーストは、実際には、τ=−
8.5μsecのプリカーソルゴーストとして現れる。
一線ごとの処理の場合、しかし、ゴーストは完全に抑圧
される。
【0103】次に、(D/U)in=0.18dBとτ=
5μsecと、受信最大S/N=20dB(すなわち、
飽和信号パワー対雑音パワーの比)を持つ単一ゴースト
を考える。142個のタップを持つ従来のIIR等化器
の場合、雑音増幅は、数14から次式のようになる。
【数30】
【0104】あるいはまた、等化器出力のS/Nは6d
Bとなる。一線ごとの処理の場合、雑音増幅は、数14
から、FIR等化器のそれとなる。すなわち、次式のよ
うになる。
【数31】 あるいは、等化器出力の最悪のS/Nは、11dBであ
る。なお、このS/Nは線にわたり20dBから11d
Bまで減少する(雑音は増大する)。最後に、(D/
U)in=8dBとτ=±1.5μsecの二つのゴース
トを考える。かくして、
【数32】
【0105】および
【数33】 が成り立つ。従って、極の半分は、単位円の内側にあ
り、そして、極の半分は単位円の外側にある。時間反転
の一線ごとの処理が、チャネルの等化に使用された時の
ゴーストの除去された画像は、非常に良好な結果を示
す。
【0106】当業者によれば、本発明に対し種々の変形
および変更がなし得よう。例えば、FIR等化器とII
R等化器の数多くのソフトウェアによる実施も利用する
ことができ、そして、好都合に利用し得よう。さらに、
テレビジョン信号の一線ごとの処理は通常好適である
が、他のグループとは独立して、処理のために数本の線
を共に一群にすることは時には好都合となろう。これ
は、例えば、数本の線ごとに一度、等化器を清掃するこ
とにより達成することができよう。
【0107】以上の説明は、本発明の一実施例に関する
もので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々
の変形例が考え得るが、それらはいずれも本発明の技術
的範囲に包含される。
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、テ
レビジョン信号の伝送中に生じるゴーストは完全に除去
される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リチャード ディ ギトリン アメリカ合衆国 07739 ニュージャー ジィ、リトル シルバー、ウィンザー ドライブ 42 (72)発明者 チー−リン アイ アメリカ合衆国 07701 ニュージャー ジィ、レッド バンク、タワーヒル ド ライブ 99 (72)発明者 ジャック エイチ ウィンターズ アメリカ合衆国 07748 ニュージャー ジィ、ミドルタウン、オールド ワゴン ロード 103 (56)参考文献 特開 昭59−211388(JP,A) 特開 昭64−32577(JP,A) 特開 平1−136474(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非決定性信号が存在しない短い非活動区
    間により分離された複数の活動区間を有するテレビジョ
    ン信号を伝送チャネルを介して伝送する間に生じるゴー
    ストを除去する装置において、該装置は、 伝送チャネルの応答の逆に近似した伝達関数を有する等
    化器(705)に前記テレビジョン信号を加える手段
    (701,702,703)と、 各活動区間中に前記等化器における前記テレビジョン信
    号を、他の活動区間のテレビジョン信号の処理とは独立
    に処理する処理手段とからなり、 前記活動区間は前記テレビジョン信号における走査線に
    対応し、前記非活動区間は走査線どうしの間の水平フラ
    イバック区間に対応し、 前記処理手段は、走査線ごとに一度、前記等化器を周期
    的にクレンジングする周期的クレンジング手段(71
    5)を有することを特徴とするテレビジョン信号処理装
    置。
  2. 【請求項2】 周期的に前記テレビジョン信号をサンプ
    リングする手段をさらに有し、前記処理手段はそれぞれ
    が一対の活動区間および非活動区間に対応するサンプル
    ブロックを処理するように構成されていることを特徴と
    する請求項1の装置。
  3. 【請求項3】 前記周期的クレンジング手段は、走査線
    ごとに一度、前記等化器の信号を0にするように構成さ
    れていることを特徴とする請求項1の装置。
  4. 【請求項4】 非決定性信号が存在しない短い非活動区
    間により分離された複数の活動区間を有するテレビジョ
    ン信号を伝送チャネルを介して伝送する間に生じるゴー
    ストを除去するようにテレビジョン信号を処理する方法
    において、 伝送チャネルの応答の逆である伝達関数を備えた等化器
    (705)に前記テレビジョン信号を加えるステップ
    と、 各活動区間中に前記等化器における前記テレビジョン信
    号を、他の活動区間のテレビジョン信号の処理とは独立
    に処理する処理ステップとからなり、 前記活動区間はテレビジョン信号における走査線に対応
    し、前記非活動区間は走査線どうしの間の水平フライバ
    ック区間に対応し、 前記処理ステップは、走査線ごとに一度、前記等化器で
    処理されたサンプルを周期的にクレンジングする周期的
    クレンジングステップを有することを特徴とするテレビ
    ジョン信号処理方法。
  5. 【請求項5】 前記周期的クレンジングステップは、走
    査線ごとに一度、サンプルを0に合わせるステップを有
    することを特徴とする請求項4の方法。
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