JP2693689B2 - 竪型直火加熱炉における炉体仕切装置 - Google Patents
竪型直火加熱炉における炉体仕切装置Info
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Description
直火加熱炉における炉体仕切装置に関するものである。
熱炉、冷却炉等の熱処理炉内を連続的に通板させるスト
リップ連続熱処理設備がある。
リップの連続熱鈍処理設備にあっては、熱処理炉として
加熱炉、均熱炉、一次冷却炉及び二次冷却炉を有し、ス
トリップを各炉に連続的に通板させている。これらの炉
のうち加熱炉においては、複数の炉体より構成されてい
て、しかもストリップ表裏面に直火バーナによる火炎を
直接吹付けることにより、ストリップを急速加熱する所
謂竪型直火加熱炉を用いる技術が省エネルギーの観点か
ら広く採用されてきている。
炉内温度も非常に高温となることから、この加熱炉を構
成する各部材の耐火性・耐熱性が問題視されている。特
に、各炉体にストリップを搬送するために、各炉体間に
跨って形成されたロール室内に設けられたターンロール
にあっては、ロール室内の温度がその品質に大きな影響
を与えるもので、例えば、ストリップの板温とロール室
内の温度との差が大きい場合、ターンロールがその幅方
向に不均一な温度分布となる。そのため、半径方向の熱
変化量、即ちヒートクラウンがロールの幅方向位置によ
り著しく異なるようになり、この状態で幅広のストリッ
プを搬送すると、ストリップが蛇行するウォークや、ス
トリップが幅方向に座屈変形するヒートバックル等が生
じる問題があるため、ロール室に侵入する高温ガスによ
る温度上昇を防止し、かつ温度を加熱ストリップより若
干高めに保持する必要がある。
ル室への排ガスの侵入を遮断するためには、ストリップ
を水冷のダンパを用いるなどして直接挟みこんで排ガス
をシールする技術が一般的に用いられているが、ストリ
ップ表面にキズを発生させる虞があるため、実操業では
ストリップが通過し得る間隙を介してロール室と炉体と
を仕切るようにせざるを得ず、特に、炉内温度差の大き
い炉体間に形成されたロール室にあっては流れの早い排
ガスが侵入しようとするため、ロール室への排ガスの侵
入を完全に遮断することができず、この点の改良が望ま
れていた。
明の主な目的は、直火バーナにより発生する高温の排ガ
スのロール室内への侵入を防止できる竪型直火加熱炉に
おける仕切装置を提供することにある。
よれば、並設された2つの竪型炉体間にまたがって区画
形成されたロール室と、一方の炉体から他方の炉体へと
鋼帯を搬送するための前記ロール室内に回動自在に設け
られた一対のターンロールと、前記鋼帯を加熱するため
に該鋼帯に対向するように前記炉体に設けられた直火バ
ーナとを備える竪型直火加熱炉において、前記ターンロ
ール間の所定の位置に、該ロール室内の雰囲気ガスを熱
交換器を介して前記鋼帯の上下面に向けて吹付ける仕切
装置を備えることを特徴とする竪型直火加熱炉における
炉体仕切装置を提供することにより達成される。
熱交換器を介して鋼帯の上下面に向けて吹付けているの
で、ロール室内を通過しようとする流体の流れ、即ち直
火バーナにて発生した高温の排ガスの流れを遮断するこ
とができる。したがって、炉体とロール室とを流体によ
って仕切ることができるため、鋼帯への機械的な接触無
しで排ガスの流れを遮断していることから、シールによ
る鋼帯表面へのキズの発生を防止でき、そしてロール室
内は熱交換器により温度調節された雰囲気ガスによって
常時所定の温度に保つことができる。
いて詳しく説明する。
炉の内部構造の概略を示す図であり、ストリップ1は、
デフレクタロール2を介してシール装置3より加熱炉内
に入り、ターンロール5、6で方向変換され、予備加熱
室7と無酸化炉加熱室8とで形成される屈曲加熱炉4内
を通過する。
えられており、ここで燃焼した排ガスはストリップ1の
進行方向とは逆に無酸化炉加熱室8から煙道10を通過
して予備加熱室7へ流れ、この予備加熱室7でストリッ
プ1を予備加熱し、最後に煙突11を経て大気中に排出
される。
うにして区画形成されたロール室12内のターンロール
5、6間の所定の位置には、ストリップ1の図の上下面
に向けて、主に窒素ガスからなる雰囲気ガスを吹付ける
仕切壁13が設けられている。また、ロール室12内の
雰囲気ガスは、ダクトを介して雰囲気ガス再循環ライン
14に流れ、途中の熱交換器15により冷却し、ブロワ
16で昇圧してロール室12内に再び吹込むようにされ
ている。
は、無酸化加熱炉8内の直火バーナ9にて発生した排ガ
スは、ドラフトにより図に矢印Aで示されるように、煙
道10を通って予備加熱炉7へ流入していく。そして、
予備加熱炉7の下部に設けられた排気装置を介して煙突
11より排気される。この際に、大部分の排ガスは煙道
10を通過するが、一部の排ガスは、ロール室12を通
過して予備加熱室7へ流入しようとする。しかしなが
ら、ロール室12内にはストリップの上下面に向けて雰
囲気ガスが吹付ける仕切壁13が設けられているため、
図に矢印Bで示される無酸化加熱炉8からロール室12
内を通過して予備加熱炉7へと流れる排ガスの流れを遮
断することができる。そして、吹付けられた雰囲気ガス
をダクトを介して吸引し、熱交換器15により所定の温
度にして再度ブロワ16により昇圧してロール室12内
に再循環していることから、ロール室12内を常に所定
の温度に保つことができる。したがって、排ガスがロー
ル室12内に侵入しようとしても、予備加熱室7及び無
酸化加熱室8とロール室12との境界部分には雰囲気ガ
スによる流体シールが存在するため、その侵入が防止さ
れて排ガスは煙道10へと流れ、しかも、ストリップ1
の通過に伴い温度上昇したロール室12内の雰囲気ガス
を冷却して再循環してロール室12内が常時所定温度に
保たれていることから、各ターンロール5、6のヒート
クラウン量がその幅方向の位置により著しく異なること
がなく、ストリップ1にウォークやヒートバックル等の
不具合を生じることがない。
ガスを雰囲気ガス再循環ライン14に導入することで、
ロール室12より流出した雰囲気ガスの補給をすると共
に、排ガスの温度を利用してロール室12内の温度を制
御することができ、例えば、ロール室12内の温度を適
宜に調整することで、ストリップ1への予熱効果を高め
ることができる。
炉にみられた炉体からロール室への排ガスの侵入を防止
するための複雑なシール装置を、流体によるシールを行
うことにより構造を簡素化すると共に、例えば鋼帯への
機械的な接触によるシール装置において発生していたス
トリップ表面のキズは、本発明品では非接触による遮断
を実現可能としているから一切有り得ない。また、ロー
ル室内の雰囲気ガスを再循環するため、特にランニング
コストアップにつながる雰囲気ガスの消費量を大幅に低
減することができることから、連続熱処理設備の稼働コ
ストを低減することができる。
明による竪型直火加熱炉における炉体仕切装置によれ
ば、ロール室内の雰囲気ガスを再循環して鋼帯の上下面
に向けて吹付ける仕切装置により、炉体からロール室へ
流れる流体を遮断することができる。したがって、簡単
な構造でロール室内を常時所定温度に保つことができる
ため、これまでのような複雑な仕切装置は不要となり、
設備費を大幅に削減でき、しかも機械的な鋼帯への接触
がないことから、鋼帯表面にはのキズが発生することが
ない。また、ロール室内の雰囲気ガスを再びロール室内
に循環することから、コストの高い雰囲気ガスを有効利
用することができ、ラインの稼働コストを低減すること
ができ、その効果は大である。
を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 並設された2つの竪型炉体間にまたがっ
て区画形成されたロール室と、 一方の炉体から他方の炉体へと鋼帯を搬送するための前
記ロール室内に回動自在に設けられた一対のターンロー
ルと、 前記鋼帯を加熱するために該鋼帯に対向するように前記
炉体に設けられた直火バーナとを備える竪型直火加熱炉
において、 前記ターンロール間の所定の位置に、該ロール室内の雰
囲気ガスを熱交換器を介して前記鋼帯の上下面に向けて
吹付ける仕切装置を備えることを特徴とする竪型直火加
熱炉における炉体仕切装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4174975A JP2693689B2 (ja) | 1992-06-08 | 1992-06-08 | 竪型直火加熱炉における炉体仕切装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4174975A JP2693689B2 (ja) | 1992-06-08 | 1992-06-08 | 竪型直火加熱炉における炉体仕切装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05339648A JPH05339648A (ja) | 1993-12-21 |
JP2693689B2 true JP2693689B2 (ja) | 1997-12-24 |
Family
ID=15988022
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4174975A Expired - Lifetime JP2693689B2 (ja) | 1992-06-08 | 1992-06-08 | 竪型直火加熱炉における炉体仕切装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2693689B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006307244A (ja) * | 2005-04-26 | 2006-11-09 | Nippon Steel Corp | 鋼帯の連続熱処理設備における冷却工程のシール装置およびシール方法 |
CN117737395A (zh) * | 2022-09-15 | 2024-03-22 | 宝山钢铁股份有限公司 | 一种喷射直火预热系统 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5912729B2 (ja) * | 1976-10-27 | 1984-03-26 | 新日本製鐵株式会社 | 竪型直火加熱炉 |
JPS63103027A (ja) * | 1986-10-20 | 1988-05-07 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 非接触ガスシ−ル装置 |
-
1992
- 1992-06-08 JP JP4174975A patent/JP2693689B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05339648A (ja) | 1993-12-21 |
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